JP2930639B2 - スエード調胛被の製造法 - Google Patents

スエード調胛被の製造法

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裕彦 久保田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばスエード調ブーツの胛被などのよう
な、少なくとも表面にスエード調を表現した靴の製造法
に関する。
〔従来の技術〕
従来、高級なスエードの皮革靴に似せた比較的安価な合
成樹脂製のスエード調胛被を有する靴がある。これらの
靴の胛被は例えば凹凸形状を有するモールド意匠による
型付けまたは繊維フロックを静電植毛する等の方法で、
その表面にスエード調を表現している。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、このモールド意匠を使用した加工法では、
モールドの意匠面にスエード調を表現できるほどの微細
な凹凸模様を付形し難く、モールドからの脱型性が悪く
作業上の問題があった。
さらに、この繊維フロックの静電植毛法にあっては、
その繊維フロックが比較的軟質でかつ起状の大きなもの
であるためこれを胛被の表面に植毛させるフロック加工
に手間がかかっている。
本発明は、このような従来技術を背景になされたもの
で、品位のあるスエード感およびソフトな触感が得ら
れ、また比較的汚れ難く、さらに比較的安価なスエード
調靴を製造する方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、ベース塗料と有機溶剤と多数の皮革を粉砕し
てなる皮粉(以下粉砕皮革という)とを混合してなる液
状塗料を成形された靴の胛被表面に塗布して塗膜層を形
成し、これを乾燥、硬化させた後、塗膜層表面をバフが
けして塗膜層に含まれた多数の粉砕皮革を露出又は起毛
させることを特徴とするスエード調靴の製造法を提供す
るものである。
〔作用〕
本発明の実施例のスエード調胛被の製造法において
は、まず少なくとも胛被材の表面に、ベース塗料と有機
溶剤と粉砕皮革とが分散混合された液状塗料を塗布す
る。
そののち、この液状塗布層を乾燥、硬化すると、この
液状塗料中に含有された有機溶剤が蒸発し、これにより
液状塗料の容量がこの有機溶剤の分だけ減少して、この
胛被などの表面にこれらの粉砕皮革の形状に沿ったスエ
ード調の凹凸模様が現出されると共に、塗膜表面をバフ
がけして塗膜層に含まれた多数の粉砕皮革を露出又は起
毛させる。
このように、胛被の表面に多数の粉砕皮革が付着して
いるため、品位のあるスエード感およびソフトな触感が
得られ、また比較的汚れ難く、さらに比較的安価に製造
でき、さらにまた従来にない異素材的な感覚を表現する
こともできる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
なお、この実施例を説明するにあたって、スラッシュ
モールディング法により製造される靴を例にとる。
本発明の実施例で用いるスラッシュ靴は、第1図に示
すように靴Sの上部構成体である胛被材(1)は胛被材
(1)の底部に設けられる靴底(2)とともに合成樹脂
で一体成形されているが、必ずしもこれに限定させる必
要はなく、例えば靴底(2)と別体にして合成樹脂また
は織布、不織布、編布などの布帛で形成させてもよい。
なお、この胛被材(1)に使用される合成樹脂として
は、この実施例では塩化ビニルゾル配合物を使用してい
るが、そのほか例えば塩化ビニル樹脂パウダー配合物
(パウダースラッシュ)などのようにスエード調靴の素
材として適当なものであればどのような合成樹脂でも使
用できる。
この胛被材(1)の厚みは、0.5〜5.0mm、特に0.8〜
2.0mmが好ましい。
また、第2図に示すこの粉砕皮革(3)は、靴Sの胛
被材(1)の表面(11)にスエード調を表現するために
この胛被材(1)の表面(11)に付着される微小な粉砕
皮革である。
なお、この粉砕皮革(3)の大きさは、平均粒径10〜
100μm、特に10〜50μmがスエード調を表現するのに
好ましく、10μm未満では一般の艶消しのような表現に
なってしまい、一方100μmを越えると胛被10の表面10a
が粗くなって密着性が悪く、スエード感が現出し難い。
また、この粉砕皮革(3)は、この実施例では無色の
ものを使用しているが、必ずしもこれに限定させなくと
も有色のものであってもよく、また有色の場合にも単色
に限らず例えば色の深みを出すために2色以上の複数色
としてもよい。
さらに、この液状塗料は、少なくとも胛被材(1)の
表面(11)に塗布される液状の塗料で、主にこの粉砕皮
革(3)と、ベース塗料と、有機溶剤とから構成され
る。なお、この実施例では胛被材(1)の表面(11)の
みに塗布されているが、必ずしもこれに限定させる必要
はなく、例えば第1図に示す靴底(2)の周面などのそ
のほかの箇所にも塗布させてもよい。
この第2図に示す液状塗料のベース塗料としては、通
常、使用されているアクリル樹脂塗料、塩化ビニル樹脂
塗料、ウレタン樹脂塗料、アルキッド樹脂塗料およびこ
れらを混合した塗料などが使用でき、この実施例では一
般使用されているアクリル/塩化ビニル樹脂塗料が採用
されているが、これに限定されるものではない。なお、
このベース塗料は、無色のものであっても例えばカーボ
ンブラックなどを添加した有色のものであってもかまわ
ない。
さらにまた、この液状塗料中に含有される有機溶剤
は、液状塗料の乾操工程中に蒸発可能な溶剤で、例えば
メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、シクロヘキ
サノンなどの一般的な有機溶剤が使用できる。
また、この液状塗料の塗布方法は、例えば刷毛塗り、
スプレー塗装、ディッピングなどの一般的塗布方法が採
用できる。なお、胛被材(1)の表面(11)への液状塗
料の密着性が悪い場合には、例えば塩素処理などのプラ
イマー処理を施すこともできる。
なお、この液状塗料中のベース塗料の固形分は、この
実施例では5重量%であるが、通常、2〜20重量%程度
である。
また、この液状塗料中の有機溶剤分は、この実施例で
は85重量%であるが、通常、96〜60重量%程度である。
さらに、この液状塗料中の粉砕皮革の含有量は、10重
量%であるが、通常、2〜20重量%程度である。
さらにまた、この液状塗料の全固形分濃度は、この実
施例では15重量%であるが、通常、4〜40重量%程度で
ある。
さらにまた、この液状塗料の固形分換算によるトータ
ル目付量は、通常、30〜300g/m2、好ましくは、50〜100
g/m2程度である。
なお、図において(5)は胛被材(1)の裏面に被装
されるライニング材である。
胛被材(1)と靴底(2)とを合成樹脂により一体の
状態でスラッシュ製法により製造した靴Sの該胛被材
(1)の表面(11)に、スプレーガンの吹きつけによる
スプレー法により、ベース塗料、有機溶剤、粉砕皮革
(3)を混合分散させてなる液状塗料を均一に塗布す
る。その後、この塗膜層(4)を乾燥、硬化すると、こ
の塗膜層(4)中に含有された有機溶剤が蒸発し、これ
により液状塗料の容量がこの有機溶剤の分だけ減少し
て、この胛被材(1)に表面(11)にこれらの粉砕皮革
(3)の形状に沿ったスエード調の凹凸模様が現出され
る。
なお、この液状塗料の乾燥温度としては、常温〜80
℃、好ましくは、60〜80℃である。
また、この液状塗料の乾燥時間としては、5〜30分、
好ましくは、20〜30分である。
さらに、この液状塗料を塗布してなる塗膜層(4)の
乾燥方法としては、例えば常温乾燥、スチーム温風など
が採用できる。
このように、胛被材(1)の表面(11)に多数の粉砕
皮革が付着しているため、品位のあるスエード感および
ソフトな触感が得られ、また比較的汚れ難く、さらに比
較的安価に製造でき、さらにまた従来にない異素材的な
感覚を表現することもでき、胛被材(1)の表面(11)
に付着積層させた塗膜層(4)の表面をバフィング材を
用いてバフがけして該表面を削り取ることにより塗膜層
(4)中の粉砕皮革(3)を露出させ、または、起毛さ
せることにより、粉砕皮革の材質感が表れて、スエード
感、ソフト感が現出したスエード調を表現することがで
きる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこの実
施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲
での設計変更などがあっても本発明に含まれる。例え
ば、実施例では、スラッシュモールディング法により製
造されるスエード調靴を例にとったが、必ずしもこれに
限定させる必要はなく、例えば射出成形により製造され
た合成樹脂靴、あるいはゴム手貼り靴等の胛被部を本発
明における胛被材(1)として適用することができる。
あるいは、合成樹脂レザー、合成皮革、合成樹脂シー
ト、布帛などのシート材を胛被材(1)として適用する
ことができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、このように胛被材の表面に多数の粉
砕皮革が付着しているため、品位のあるスエード感およ
びソフトな触感が得られ、また比較的汚れ難く、さらに
比較的安価に製造でき、さらにまた従来にない異素材的
な感覚を表現した靴を製造することができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例によって得られたスエード調
靴の全体図、第2図は本発明の実施例のスエード調靴の
要部拡大断面図である。 図中 S:靴 1:胛被材 11:表面 3:粉砕皮革 4:塗膜層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベース塗料と有機溶剤と多数の粉砕皮革と
    を混合してなる液状塗料を成形された靴の胛被表面に塗
    布して塗膜層を形成し、これを乾燥、硬化させた後、塗
    膜層表面をバフがけして塗膜層に含まれた多数の粉砕皮
    革を露出又は起毛させることを特徴とするスエード調靴
    の製造方法。
JP1339480A 1989-12-27 1989-12-27 スエード調胛被の製造法 Expired - Lifetime JP2930639B2 (ja)

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