JP2930583B1 - 半導体ウェハのスピン枚葉処理装置 - Google Patents

半導体ウェハのスピン枚葉処理装置

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JP2930583B1 JP18760198A JP18760198A JP2930583B1 JP 2930583 B1 JP2930583 B1 JP 2930583B1 JP 18760198 A JP18760198 A JP 18760198A JP 18760198 A JP18760198 A JP 18760198A JP 2930583 B1 JP2930583 B1 JP 2930583B1
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Abstract

【要約】 【課題】 ウェハ表面へのミストの再付着や汚染を完全
に無くし、チャンバー内の気流コントロールを不要とす
るとともに、クラスタツール化を可能とする。 【解決手段】 ウェハ受け台3の上部側に超音波振動装
置6を配設し、該超音波振動装置は、少なくとも、半導
体ウェハWとの間に僅かの間隙を有してウェハ表面を覆
うように近接して対向配置された平板状の天板7と、ス
ピーカコーン形振動板8と、超音波振動子11とを備
え、前記天板7と振動板8との間の空間部を超音波振動
を伝達する超音波伝達媒体9を貯溜するためのタンク部
10とするとともに、高速回転する半導体ウェハWの表
面に洗浄液、すすぎ液、乾燥用のガスを順に吹き付ける
ための供給ノズル13を前記天板7の中心位置からウェ
ハ受け台3の回転軸心位置に向けて臨ませた。超音波振
動装置6は、その全体を半導体ウェハの表面と平行に半
導体ウェハの半径寸法以上の距離にわたって往復動させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハの洗
浄、すすぎ、乾燥などの一連の表面処理をウェハ単位で
1枚づつ行なうようにしたスピン枚葉処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3および図4に従来のスピン枚葉処理
装置の構造を示す。図3は従来装置の略示縦断面図、図
4はその平面図である。図において、51は蓋52によ
って内部を密閉された円筒状のチャンバーであって、こ
のチャンバー51内に半導体ウェハ(以下、「ウェハ」
と略称)Wを水平に載置して高速回転するための円板状
のウェハ受け台53が回転自在に配置されている。この
ウェハ受け台53は、回転軸54を介してモータ55に
接続されており、モータ55をオン、オフすることによ
って自在に回転できるように構成されている。
【0003】また、ウェハ受け台53の上面側には、そ
の先端に供給ノズル56を備えた回動アーム57が設け
られており、回動アーム57を左右に振りながら、供給
ノズル56から有機溶剤などの洗浄液、純水などのすす
ぎ液、Nガスなどの乾燥用のガスを順にウェハ受け
台53上に載置されたウェハWに向けて吹き付けること
ができるように構成されている。なお、58は排気口、
59は通風口である。
【0004】上記構成になる従来のスピン枚葉処理装置
は、次のようにして使用される。まず、チャンバー1の
側壁部などに設けたウェハ出し入れ口(図示せず)の開
閉扉を開き、処理対象とするウェハWをウェハ受け台3
上に載せた後、扉を閉じてチャンバー1内を密閉する。
次に、モータ55を駆動し、ウェハ受け台53を所定の
速度で高速回転する。この状態で、図示しない薬液供給
装置から供給ノズル56に有機溶剤などの洗浄液を送給
し、可動アーム57を左右に振りながら高速回転するウ
ェハWの表面に向けて洗浄液を吹き付け、ウェハ表面を
洗浄する。
【0005】次に、図示しないすすぎ液供給装置から供
給ノズル56に純水などのすすぎ液を送給し、可動アー
ム57を左右に振りながら高速回転するウェハWの表面
に向けてすすぎ液を吹き付け、ウェハ表面に付着した洗
浄液を洗い流してすすぎを行なう。
【0006】次に、図示を略したガス供給装置から供給
ノズル56にNガスなどの乾燥用のガスを送給し、
可動アーム57を左右に振りながら高速回転するウェハ
Wの表面に向けて吹き付け、ウェハ表面の乾燥処理を行
なう。
【0007】上記乾燥処理が終了したら、モータ55を
停止し、処理の終わったウェーハWをチャンバー51内
から取り出し、次工程へ移送するとともに、次のウェハ
Wをウェハ受け台53上に載せ、上記した一連の処理を
繰り返す。このようにして、ウェハWを回転(スピン)
させながら洗浄、すすぎ、乾燥の各処理お1枚づつ行な
うものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のスピン枚葉処理装置の場合、供給ノズル56と
これを取り付けた可動アーム57がチャンバー51内に
装備されているため、チャンバーの容積が大きくなり、
チャンバー内気流のコントロールが難しいという問題が
あった。このため、ウェハWの表面に吹き付けられた洗
浄液やすすぎ液がチャンバー内壁にぶつかってミストと
なって舞い上がったりすると、ウェハ受け台53の高速
回転に伴う気流(図3中の点線の矢印)に乗ってウェハ
表面に再付着してしまい、パーティクル汚染の原因とな
っていた。
【0009】また、ロードロックチャンバ(真空予備
室)を介して種々の処理装置をセンターロボットに連結
し、ウェハを外気に触れさせることなしにお互いの装置
間でやり取りする、いわゆるクラスタツール化は、ウェ
ハの汚染防止にとってきわめて有効な方法であるが、こ
れを実現するにはウェハが汚染されるおそれのないこと
が必要である。
【0010】しかしながら、前述した従来装置の場合、
乾燥用のNガスやチャンバー内大気がチャンバー内
に残留している有機溶剤などのミストや蒸発ガスによっ
て汚染されると、これら汚染物質がチャンバー51内の
気流に乗ってウェハ表面に接触してしまい、ウェハを再
汚染するおそれがあった。このため、従来のスピン枚葉
処理装置はクラスタツール化が難しいという問題もあっ
た。
【0011】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたもので、ウェハ表面へのミストの再付着や
汚染を完全に無くし、チャンバー内の気流コントロール
を不要とするとともに、クラスタツール化を可能とした
半導体ウェハのスピン枚葉処理装置を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、密閉式のチャンバー内で半導体ウェハを
載置したウェハ受け台を高速回転し、この高速回転する
半導体ウェハの表面に向けて洗浄液、すすぎ液、乾燥用
のガスなどのウェット処理に必要な液体および気体を順
に吹き付けていくことにより、洗浄・すすぎ・乾燥の各
処理をウェーハ単位で1枚づつ行なうようにした半導体
ウェハのスピン枚葉処理装置において、前記半導体ウェ
ハに向けて超音波を照射するための超音波振動装置がウ
ェハ受け台の上面側に位置してウェハ受け台に向けて近
接配置されており、該超音波振動装置は、少なくとも、
前記ウェハ受け台上に載置された半導体ウェハとの間に
僅かの間隙を有してウェハ表面の全面を覆うようにウェ
ハ受け台に対向配置された平板状の天板と、該天板の上
部側に位置して天板に向けて配置されたスピーカコーン
形振動板と、該スピーカコーン形振動板の外表面に固設
された1個または複数個の超音波振動子とを備え、前記
平板状の天板とその上部側に配置されたスピーカコーン
形振動板との間の空間部を超音波伝達媒体を貯溜するた
めのタンク部とするとともに、高速回転する半導体ウェ
ハの表面に向けてウェット処理のための液体および気体
を順に吹き付ける供給ノズルを前記天板の中心位置から
半導体ウェハに向けて臨ませたものである。
【0013】さらに、本発明は、前記超音波振動装置を
半導体ウェハの表面と平行に半導体ウェハの半径寸法以
上の距離にわたって往復動させるようにしたことを特徴
とするものである。
【0014】なお、タンク部への超音波伝達媒体供給口
は前記スピーカコーン形振動板のコーン尖端側に設ける
とともに、タンク部からの超音波伝達媒体排出口は前記
スピーカコーン形振動板のコーン裾部側周縁に設けるこ
とが望ましい。また、液体および気体の供給ノズルはス
ピーカコーン形振動板とタンク部の中心部を垂直に貫い
て天板中心位置まで配管することが望ましい。
【0015】
【作用】本発明の場合、高速回転するウェハの表面は近
接配置された天板によって覆われており、ウェハ表面と
天板の間は狭い間隙部とされている。このため、洗浄、
すすぎ、乾燥などの各処理時に、供給ノズルから洗浄
液、すすぎ液、乾燥用のガスがウェハ表面に吹き付けら
れると、これらの液体や気体は前記間隙部を完全に満た
しながら、高速回転するウェハの遠心力によってウェハ
外周方向へ振り飛ばされていく。
【0016】したがって、たとえ遠心力で振り飛ばされ
た洗浄液やすすぎ液などがチャンバー内壁にぶつかって
ミストとなり、チャンバー内に舞い上がったとしても、
ウェハ表面と天板の間の隙間に入り込むことは不可能で
あり、ウェハ表面にミストが付着して再汚染するという
ようなことがなくなる。
【0017】また、チャンバー内に充満する乾燥用のガ
スやチャンバー内大気が残留している有機溶剤などで汚
染されたような場合でも、これらの汚染ガスや大気はウ
ェハ表面と天板の間の隙間に入り込むことができず、ウ
ェハが汚染されることがない。このため、従来のスピン
枚葉処理装置では困難であったクラスタツール化が可能
となる。また、ウェハ表面に超音波を照射しながら洗
浄、すすぎ、乾燥の各処理を行なうようにしているの
で、各処理の効果を高めることができ、ウェハの処理品
質をより一層向上することができる。
【0018】さらに、超音波振動装置を半導体ウェハの
表面と平行に半導体ウェハの半径寸法以上の距離にわた
って往復動させた場合、洗浄液、すすぎ液、乾燥用のガ
スなどのウェット処理のための液体や気体を、高速回転
する半導体ウェハの表面全面に万遍なく吹き付けること
ができる。このため、処理を高速化することができると
ともに、ウェハWの中心位置一箇所に固定的に吹き付け
ることによってウェハ表面が傷(例えば、ミクロンオー
ダーの凹状のえぐれなど)つく心配もなくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1および図2に、本発明
に係るスピン枚葉処理装置の一実施の形態を示す。図1
は図2中のA−A矢視断面図、図2は本発明に係るスピ
ン枚葉処理装置の一実施の形態の平面図である。
【0020】図において、1は洗浄・すすぎ・乾燥の各
処理を行なうためのチャンバーであって、このチャンバ
ー1内にウェハWを載置して高速回転する円板状のウェ
ハ受け台3が回転自在に配置されている。このウェハ受
け台3は、回転軸4を介してモータ5に接続されてお
り、モータ5をオン、オフすることによって自在に回転
できるように構成されている。
【0021】前記高速回転するウェハ受け台3の上部に
は、超音波振動装置6が取り付けられている。この超音
波振動装置6は、高速回転するウェハWの表面に超音波
を照射することによって、洗浄、すすぎ、乾燥の各処理
を効率的に行なわせるとともに、高速回転されるウェハ
Wとの位置関係を後述するような関係に設定することに
より、洗浄、すすぎ、乾燥の各処理の最中にウェハWが
再汚染されることを防止するためのものである。
【0022】すなわち、超音波振動装置6の下底面を構
成する平板状の天板7は、ウェハ受け台3上に載せられ
たウェハWに対向させて近接配置されている。そして、
この天板7の上側に、スピーカコーン形振動板8がウェ
ハ受け台3に向けて配置されており、この振動板8と天
板7との間の空間部が、超音波を効率よく伝達するため
の超音波伝達媒体(例えば純水)9を貯溜するタンク部
10とされている。
【0023】さらに、前記スピーカコーン形振動板8の
外表面には、所要個(図示例では6個)の超音波振動子
11が等間隔に取り付けられており、図示しない高周波
発振器から超音波振動用の高周波信号(例えば、950
KHz)を供給することによって超音波振動子11を超
音波振動させ、この超音波振動を振動板8,タンク部1
0内の超音波伝達媒体9,天板7を通じてウェハWの表
面に向けて照射するように構成されている。
【0024】なお、超音波の伝播方向と強度分布は、ス
ピーカコーン形振動板8のコーン傾斜角θによって変わ
るが、例えば、スピーカコーン形振動子8と天板7に石
英ガラスを用い、振動周波数950KHzの超音波を用
いた場合、実験の結果によれば、θ=28°±5°程度
に設定することが望ましい。この角度範囲に設定した場
合、超音波は天板7の面から垂直下向きに、しかも、均
等な強度分布で放射される。したがって、ウェーハの回
転を併用することによって、超音波をウェハWの表面全
体にムラなく均等に照射することができる。
【0025】一方、前記振動板8の中心位置には、振動
板8とタンク部10を上下方向に垂直に貫いて円筒状の
孔12が形成されており、この孔12内に有機溶剤など
の洗浄液、純水などのすすぎ液、Nガスなどの乾燥
用のガスをウェハWの表面に向けて順に吹き付けるため
の供給ノズル13が配設されている。14はタンク部1
0内に超音波伝達媒体9を供給するための超音波伝達媒
体供給口、15はタンク部10内の超音波伝達媒体9を
外部へ排出するための超音波伝達媒体排出口、16は排
気口、17は通風口である。
【0026】上記超音波振動装置6は、その外周縁の鍔
部18をチャンバー1の蓋部2上に摺動自在に載置され
ており、図2に示すように、その一端部にシリンダ19
のピストンロッド20が連結され、シリンダ19を駆動
してピストンロッド20を進退させることにより、超音
波振動装置6全体をウェハWの表面と平行にウェハの半
径寸法r以上の距離にわたって、所定の速度(例えば、
10cm/sec以下)で往復動(図1では紙面に垂直
な向き、図2では上下方向)させることができるように
構成されている。鍔部18と蓋部2の間にはオーリング
21が介装され、チャンバー1内の気密が保たれてい
る。
【0027】次に、上記構成になる本発明のスピン枚葉
処理装置の動作を説明する。なお、処理開始に先立っ
て、超音波伝達媒体供給口14からタンク部10内に純
水などの超音波伝達媒体9を供給し、タンク部10内を
図示するように超音波伝達媒体9によって満たしてお
く。なお、この超音波伝達媒体9は、タンク部10内を
一杯に満たした時点で送給を止めてもよいし、一定流量
を継続的に送給し、超音波伝達媒体9で少しづつ入れ換
えるようにしてもよい。
【0028】まず最初に、チャンバー1の側壁などに設
けたウェハ出し入れ口(図示せず)の扉を開き、処理対
象とするウェハWをウェハ受け台3上に載せた後、扉を
閉じてチャンバー1内を密閉する。
【0029】次に、モータ5を駆動してウェハ受け台3
を所定の速度で高速回転するとともに、シリンダ19を
駆動して超音波振動装置6全体をウェハWの表面と平行
にウェハの半径寸法r以上の距離にわたって往復動させ
る。
【0030】さらに、図示しない高周波発振器から超音
波振動用の高周波信号(例えば、950KHz)を超音
波振動子11に印加し、超音波振動子11を振動させ
る。この超音波振動子11の超音波振動は、コーン状振
動板8で増強された後、タンク部10内の超音波伝達媒
体9を通じて天板7の全面から高速回転するウェハWの
表面に向けて均等に放射される。
【0031】上記状態において、図示しない薬液供給装
置から供給ノズル13に有機溶剤などの洗浄液を送給
し、高速回転するウェハWの表面に向けて吹き付ける。
この吹き付けられた洗浄液は、高速回転するウェハ受け
台3の遠心力により、天板7とウェハWの狭い隙間に沿
ってウェハWの円周方向に振り飛ばされて流れ出ていく
が、このときウェハ表面に向けて超音波が照射されてい
るので、ウェハ表面に付着している汚れや微粒子などの
異物が超音波振動によってウェハ表面から浮き上がり、
この浮き上がったところを洗浄液が洗い流していくた
め、ウェハ表面の洗浄をきわめて効果的に行なうことが
できる。
【0032】前述したように、遠心力によってウェハW
の外周縁から振り飛ばされた洗浄液は、チャンバー内壁
にぶつかってミストとなり、ウェハ受け台3の高速回転
に伴う気流(図1中に点線の矢印で示した)に乗ってチ
ャンバー内に舞い上がることがあるが、本発明の場合、
ウェハWの表面は僅かな間隙をおいて超音波振動装置6
の天板7によって、その全面を覆われているので、チャ
ンバー内に舞い上がったミストがウェハ表面に再付着す
ることがない。
【0033】また、超音波振動装置6は、シリンダ19
によってウェハWの表面と平行にウェハの半径寸法r以
上の距離にわたって往復動されているので、供給ノズル
13から吹き付けられる有機溶剤などの洗浄液は、ウェ
ハWの全面にわたって万遍なく吹き付けられる。このた
め、洗浄処理が高速化されるとともに、ウェハWの中心
位置一箇所に固定的に吹き付けることによってウェハ表
面が傷(例えば、ミクロンオーダーの凹状のえぐれな
ど)つく心配もなくなる。
【0034】次に、図示しないすすぎ液供給装置から供
給ノズル13に純水などのすすぎ液を送給し、高速回転
するウェハWの表面に向けて吹き付ける。この吹き付け
られたすすぎ液は、高速回転するウェハ受け台3の遠心
力により、天板7とウェハWの狭い隙間に沿ってウェハ
Wの中心位置から円周方向に向けて振り飛ばされて流れ
出ていくが、このときウェハ表面に向けて超音波が照射
されているので、ウェハ表面に付着した洗浄液粒子やゴ
ミなどの異物は超音波振動によってウェハ表面に浮き上
がり、この浮き上がったところをすすぎ液ですすがれる
ため、きわめて効果的にウェハ表面のすすぎを行なうこ
とができる。
【0035】このすすぎ処理の場合も、遠心力によって
ウェハWの外周縁から振り飛ばされたすすぎ液は、チャ
ンバー内壁にぶつかってミストとなり、ウェハ受け台5
3の高速回転に伴う気流に乗ってチャンバー内に舞い上
がることがあるが、前述したようにウェハ表面は近接配
置した天板7によって完全に覆われているので、この舞
い上がったミストがウェハ表面に再付着することがな
い。
【0036】また、前述したように、超音波振動装置6
は往復動されているので、供給ノズル13から吹き付け
られるすすぎ液は、ウェハWの全面にわたって万遍なく
吹き付けられるので、すすぎ処理が高速化されるととも
に、すすぎ液の吹き付けによるウェハ表面の傷の発生の
心配もなくなる。
【0037】次に、図示しない乾燥用ガス供給装置から
供給ノズル13にNガスなどの乾燥用のガスを送給
し、高速回転するウェハWの表面に向けて吹き付ける。
この吹き付けられた乾燥用のガスは、高速回転するウェ
ハ受け台3の遠心力により、天板7とウェハWの狭い隙
間に沿ってウェハWの中心位置から円周方向に向けて振
り飛ばされて流れ出ていき、すすぎ液で濡れたウェハ表
面の乾燥処理を行なう。
【0038】この乾燥処理の場合も、天板7とウェハW
の間の狭い隙間は供給ノズル13から吹き付けられる清
浄な乾燥用のガスによって完全に満たされた状態となっ
ているので、乾燥処理後の乾燥用のガスやチャンバー内
大気が入り込むことはできない。このため、たとえ乾燥
処理後の乾燥用のガスやチャンバー内大気が汚染されて
いるような場合でも、これらによってウェハ表面が汚染
されるというようなことがなくなる。
【0039】また、前述したと同様に、供給ノズル13
から吹き付けられる乾燥用のガスは、ウェハWの全面に
わたって万遍なく吹き付けられるので、乾燥処理が高速
化されるとともに、Nガスの吹き付けによるウェハ
表面の傷の発生の心配もなくなる。
【0040】上記乾燥処理が終了した時点で、モータ5
とシリンダ19を停止するとともに、図示しない超音波
発振器からの高周波信号切断し、装置を停止して処理の
終わったウェーハWをチャンバー1内から取り出す。そ
して、この処理の終わったウェハWを次工程へ移送する
とともに、次のウェハWをウェハ受け台3上に載せ、上
記した洗浄、すすぎ、乾燥の一連の処理を繰り返す。
【0041】なお、前記タンク部10に注入する超音波
伝達媒体9としては、超音波振動による気泡発生を防止
するために、脱ガス処理した純水などを用いることが好
ましい。また、超音波伝達媒体9を排出するための超音
波伝達媒体排出口15は、図示するように、スピーカコ
ーン形振動板のコーン尖端付近に設けることが好まし
い。このように、コーン尖端付近に設けると、万一、タ
ンク部10内で気泡が発生した場合でも、発生した気泡
をこの上部側の超音波伝達媒体排出口15から自然排気
することができる。また、超音波振動による発熱も自然
排熱することができる。
【0042】また、前記実施の形態では、供給ノズル1
3を振動板8とタンク部10の中心部を上下方向に垂直
に貫いて天板中心位置まで導いたが、必ずしも振動板8
とタンク部10の中心部を貫いて設ける必要はなく、少
なくも供給ノズル13が天板の中心位置からウェハ表面
に向けて臨まされていればよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、高速回転するウェハの上側に超音波振動装
置を配置し、この超音波振動装置の天板を高速回転する
ウェハの表面に近接配置することによって、ウェハ表面
と天板との間に洗浄液、すすぎ液、乾燥用のガスなどの
ウェット処理に必要な液体や気体のみが通る狭い間隙を
形成するようにしたので、洗浄、すすぎ、乾燥の各処理
作業時に、遠心力で吹き飛ばされた洗浄液やすすぎ液が
ミストとなってチャンバー内に舞い上がったとしても、
これらのミストがウェハ表面に再付着することがなくな
る。このため、ウェハの再汚染を防止することができ
る。
【0044】また、ウェハ表面に超音波を均等に照射し
ながら、洗浄、すすぎ、乾燥の各処理を行なうようにし
ているので、表面処理の均一性が向上し、ウェハの処理
品質を向上することができる。また、乾燥処理に使用し
た後の乾燥用ガスやチャンバー内大気の影響を受けるこ
とがないので、これらにガスや大気によってウェハが汚
染されることがなくなり、スピン枚葉処理装置をクラス
タツール化することができる。
【0045】また、請求項2記載の発明によれば、超音
波振動装置を半導体ウェハの表面と平行に半導体ウェハ
の半径寸法以上の距離にわたって往復動させるようにし
たので、ウェット処理のための液体や気体を高速回転す
る半導体ウェハの表面全面に万遍なく吹き付けることが
できる。このため、処理を高速化することができるとと
もに、ウェハの中心位置一箇所に固定的に吹き付けるこ
とによるウェハ表面の傷の発生なども防止することがで
きる。
【0046】また、請求項3記載の発明によれば、タン
ク部への超音波伝達媒体供給口をスピーカコーン形振動
板のコーン尖端側に設けるとともに、タンク部からの超
音波伝達媒体排出口をスピーカコーン形振動板のコーン
裾部側周縁に設けたので、タンク部内で発生する気泡や
超音波振動に伴う発熱を自然に外部へ排出することがで
き、安定した処理動作を行なわせることができる。
【0047】また、請求項4記載の発明によれば、液体
および気体の供給ノズルを、スピーカコーン形振動板と
タンク部の中心部を垂直に貫いて天板中心位置まで配管
したので、超音波振動装置の超音波発生機構部分が36
0°の全方向にわたって対称構造となり、超音波をより
均一にウェハ表面に照射することができる。このため、
表面処理の均一性が向上し、ウェハの処理品質をより一
層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2中のA−A矢視断面図である。
【図2】本発明に係るスピン枚葉処理装置の一実施の形
態の平面図である。
【図3】従来装置の略示縦断面図である。
【図4】従来装置の平面図である。
【符号の説明】
W 半導体ウェハ r ウェハの半径寸法 1 チャンバー 2 蓋部 3 ウェハ受け台 4 回転軸 5 モータ 6 超音波振動装置 7 天板 8 スピーカコーン形振動板 9 超音波伝達媒体 10 タンク部 11 超音波振動子 12 円筒状の孔 13 液体と気体の供給ノズル 14 超音波伝達媒体供給口 15 超音波伝達媒体排出口 16 排気口 17 通風口 18 鍔部 19 シリンダ 20 ピストンロッド 21 Oリング

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉式のチャンバー内で半導体ウェハを
    載置したウェハ受け台を高速回転し、この高速回転する
    半導体ウェハの表面に向けて洗浄液、すすぎ液、乾燥用
    のガスなどのウェット処理に必要な液体および気体を順
    に吹き付けていくことにより、洗浄・すすぎ・乾燥の各
    処理をウェーハ単位で1枚づつ行なうようにした半導体
    ウェハのスピン枚葉処理装置において、 前記半導体ウェハに向けて超音波を照射するための超音
    波振動装置がウェハ受け台の上面側に位置してウェハ受
    け台に向けて近接配置されており、 該超音波振動装置は、少なくとも、前記ウェハ受け台上
    に載置された半導体ウェハとの間に僅かの間隙を有して
    ウェハ表面の全面を覆うようにウェハ受け台に近接して
    対向配置された平板状の天板と、該天板の上部側に位置
    して天板に向けて配置されたスピーカコーン形振動板
    と、該スピーカ振動板の外表面に固設された1個または
    複数個の超音波振動子とを備え、 前記平板状の天板とその上部側に配置されたスピーカコ
    ーン形振動板との間の空間部を超音波伝達媒体を貯溜す
    るためのタンク部とするとともに、高速回転する半導体
    ウェハの表面に向けてウェット処理のための液体および
    気体を順に吹き付ける供給ノズルを前記天板の中心位置
    から半導体ウェハに向けて臨ませたことを特徴とする半
    導体ウェハのスピン枚葉処理装置。
  2. 【請求項2】 前記超音波振動装置を半導体ウェハの表
    面と平行に半導体ウェハの半径寸法以上の距離にわたっ
    て往復動させるようにしたことを特徴とする請求項1記
    載の半導体ウェハのスピン枚葉処理装置。
  3. 【請求項3】 タンク部への超音波伝達媒体供給口を前
    記スピーカコーン形振動板のコーン尖端側に設けるとと
    もに、タンク部からの超音波伝達媒体排出口を前記スピ
    ーカコーン形振動板のコーン裾部側周縁に設けたことを
    特徴とする請求項1または2記載の半導体ウェハのスピ
    ン枚葉処理装置。
  4. 【請求項4】 前記液体および気体の供給ノズルをスピ
    ーカコーン形振動板とタンク部の中心部を垂直に貫いて
    天板中心位置まで配管したことを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の半導体ウェハのスピン枚葉処理装
    置。
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