JP2929996B2 - 工具点列発生方法 - Google Patents

工具点列発生方法

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークを加工する
ために工具を移動させるべき経路上にその工具が通過す
べき点列を発生させる方法に関するものであり、特に、
点列化手法の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワークをNC(Numerical Control )加
工する際には一般に、例えば図17に示すように、設計
工程としてのCAD(Computer Aided Design )工程
と、製造工程のうちのデータ作成工程としてのCAM
(Computer Aided Manufacturing)工程と、製造工程の
うちの加工工程としてのNC加工工程とがそれらの順に
実行される。
【0003】CAD工程においては、作業者からの指令
等に基づき、ワークの目標加工形状がサーフェスモデ
ル,ソリッドモデル等で記述され、ワーク形状データが
作成される。
【0004】CAM工程においては、入力されたワーク
形状データに基づき、NC加工の際に工具の基準点(例
えば、工具中心)を通過させるべき複数の工具通過点C
L(Cutter Location )が計算される。ここに、「工具
通過点CL」は、連続的な工具経路CP(Cutter Pass
)上において離散的に位置する点であり、「工具経路
CP」は、ワークの目標加工表面から工具のアプローチ
側に工具形状寸法(例えば、工具半径)に基づく量だけ
オフセットした本来の工具経路である。また、CAM工
程においては、計算された複数の工具通過点CLに基づ
き、それら工具通過点CLによって構成される点列を表
す点列データ(CLデータ)が作成される。
【0005】さらに、CAM工程においては、後続する
NC加工工程への入力に備え、作成された点列データを
NC加工工程での処理に適した形式に変換するポスト処
理が行われ、その変換されたデータがNCデータとされ
る。NCデータは一般に、点列データと、その点列にお
いて互いに隣接した2つの工具通過点間の隙間を直線で
補間するのか円弧で補間するのかを規定する補間条件規
定データとを含むように構成される。
【0006】NC加工工程においては、入力されたNC
データに基づき、加工機により工具を移動させるために
加工機に周期的に供給することが必要な工具移動指令が
作成される。さらに、NC加工工程においては、その作
成された工具移動指令に従って工具の移動が制御され
る。これにより、ワークが目標の形状に加工される。
【0007】以上の説明から明らかなように、ワークの
目標加工形状を出発点とし、最終的に工具移動指令を作
成するまでの一連の工程には普通、ワーク加工の際に工
具を通過させるべき点列を発生させる点列発生工程が存
在するのであり、上記の例では、CAM工程におけるC
L計算が該当する。
【0008】そして、CAM工程は従来、例えば図19
に示すように、ワークの目標加工形状と、連続的な工具
経路CPを離散的な点列で近似させる際の形状誤差の許
容値、すなわち、連続的な工具経路CPと点列を直線で
結んだ折れ線との間のずれ量の許容値(以下、単にトレ
ランスともいう)とに基づき、点列を発生させるものと
されていた。ワークの形状精度がある程度確保されると
ともに工具経路CPを表現するためのデータの量が減少
するように、連続的な工具経路CPが離散的な点列で近
似されるのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】点列化に際して形状誤
差のトレランスを考慮すれば、加工精度をある程度確保
しつつ工具経路データの量を減少させるという加工ニー
ズに応えることはできる。しかし、加工ニーズは他にも
存在し、また、本発明者らは、例えば、加工の高速化,
高精度化という他の加工ニーズに応えるためには、NC
加工工程の前段階である点列化工程から工具の速度に関
連する条件を考慮することが大切であるという事実に気
がついた。
【0010】しかしながら、従来方法では、作業者は点
列を発生させるための条件として形状誤差のトレランス
に関する条件以外の条件を選ぶことができず、また、工
具の速度に関連する条件を選ぶこともできなかった。そ
のため、従来方法には、他の加工ニーズへの対応が困難
であるという問題があった。
【0011】そこで、それらの事情を背景として、請求
項1ないし7に係る第1ないし第7発明は、点列発生条
件を適正化することにより、様々な加工ニーズに容易に
対応可能とすることを課題としてなされたものである。
【0012】特に、第1発明は、作業者による点列発生
条件の選択の自由度を向上させることにより、様々な加
工ニーズに容易に対応可能とすることを課題としてなさ
れたものである。
【0013】また、第2発明は、点列発生条件として工
具速度関連条件考慮した点列化を可能とすることによ
り、様々な加工ニーズに容易に対応可能とすることを課
題としてなされたものである。
【0014】また、第3発明は、連続的な本来の工具経
路CPを曲線の関数式で表現し、その関数式に基づいて
点列化を行うことにより、工具経路CP上において点列
を自由にかつ正確に発生可能とすることを課題としてな
されたものである。
【0015】また、第4発明は、加工中の工具の加速度
の許容値を工具速度関連条件として考慮することによ
り、主に加工の高速化を図ることを課題としてなされた
ものである。
【0016】また、第5発明は、工具の各移動速度成分
について生じる速度差の許容値を工具速度関連条件とし
て考慮することにより、主に加工の高速化を図ることを
課題としてなされたものである。
【0017】また、第6発明は、加工機への工具移動指
令の周期と工具の合成移動速度の許容値とをそれぞれ工
具速度関連条件として考慮することにより、主に加工の
高速化を図ることを課題としてなされたものである。
【0018】また、第7発明は、工具の合成移動速度の
許容値と工具の回転速度の指令値とをそれぞれ工具速度
関連条件として考慮することにより、主に加工の高精度
化を図ることを課題としてなされたものである。
【0019】
【第1発明の課題解決手段,作用および効果】第1発明
は、その課題を解決するために、ワークを加工するため
に工具を移動させるべき経路上にその工具が通過すべき
点列をプロセッサとメモリとを含むコンピュータにより
発生させる方法であって、(a) 前記メモリに予め記憶さ
れている、前記工具の移動経路上に前記点列を発生させ
るための複数種類の点列発生条件であって、各々、前記
ワークを加工する際の前記工具の速度に関連する工具速
度関連条件を含む複数種類の点列発生条件の中から少な
くとも1つの点列発生条件を、作業者からの指令に基づ
き、前記コンピュータにより選択する点列発生条件選択
工程と、(b) その選択された点列発生条件に従い、前記
コンピュータにより、前記工具の移動経路上において発
生させるべき前記点列の間隔を算出する点列間隔算出工
程と、(c) その算出された間隔に基づき、前記コンピュ
ータにより、前記工具の移動経路上において前記点列を
その間隔に従って発生させる点列発生工程とを含むこと
を特徴とする。
【0020】したがって、この第1発明によれば、作業
者はコンピュータにより、予め用意された複数種類の点
列発生条件の中から適当なものを選択して点列化を行う
ことができるため、様々な加工ニーズに容易に対応可能
となるという効果が得られる。
【0021】なお、この第1発明は、前記複数種類の点
列発生条件が、工具速度関連条件を含む形態で実施され
「工具速度関連条件」には例えば、速度に関する条
件として後述の工具の合成移動速度,各制御軸毎の移動
速度成分差等があり、また、加速度に関する条件として
後述の遠心加速度,運動方向加速度等がある。
【0022】
【第2発明の課題解決手段,作用および効果】第2発明
は、その課題を解決するために、ワークを加工するため
に工具を移動させるべき経路上にその工具が通過すべき
点列を発生させる方法であって、(a)前記ワークを加工
する際の前記工具の速度に関連する工具速度関連条件に
基づき、前記工具の移動経路上において発生させるべき
前記点列の間隔を算出する点列間隔算出工程であって、
前記工具速度関連条件が、前記ワークを前記工具により
加工する際にその工具の遠心加速度が超えないことが適
当であるとして予め定められた許容遠心加速度を含むも
と、(b) その算出された間隔に基づき、前記工具の移
動経路上において前記点列をその間隔に従って発生させ
る点列発生工程とを含むことを特徴とする。
【0023】したがって、この第2発明によれば、点列
発生条件として工具速度関連条件に関する条件を考慮し
た点列化が可能となり、加工工程の前段階である点列化
工程から工具速度関連条件を考慮することができるか
ら、加工工程においてしか工具速度関連条件を考慮しな
い従来に比較し、様々な加工ニーズへの対応が容易とな
るという効果が得られる。
【0024】なお、この第2発明における「工具の速
度」には、工具の移動速度(工具を点とみなした場合の
その点の移動速度)のみならず、工具の回転速度も含ま
れる。また、「工具速度関連条件」には例えば、速度に
関する条件として後述の工具の合成移動速度,各制御軸
毎の移動速度成分差等があり、また、加速度に関する条
件として、遠心加速度の他に、運動方向加速度等があ
る。また、「点列の間隔」は、普通、実際の工具経路と
しての折れ線における各直線部の長さとして定義される
が、例えば、本来の工具経路における各曲線部の長さと
して定義することもできる。
【0025】
【第3発明の課題解決手段,作用および効果】第3発明
は、その課題を解決するために、第1または第2発明に
係る工具点列発生方法であって、さらに、前記ワークの
目標加工形状に基づき、前記工具の移動経路を曲線で表
す関数式を取得する関数式取得工程を含み、かつ、前記
点列発生工程が、その取得された関数式と前記算出され
た点列の間隔とに基づき、前記工具の移動経路上に点列
を発生させる工程を含むことを特徴とする。
【0026】前記第1または2発明は例えば、ワーク
の目標加工形状と点列発生条件とに基づいて直ちに点列
を発生させる形態で実施することが可能である。しか
し、この場合には、例えば、最初に発生させられた点列
が適当でなく、別の点列を発生させたい場合には、最初
から点列発生をやり直さなければならない。これに対
し、ワークの目標加工形状に基づき、まず、工具経路を
曲線で表す関数式を取得し、その後、その取得された関
数式に基づいて点列発生を行う場合には、最初に発生さ
せられた点列が適当ではない場合には、関数式はそのま
まにして、単にその関数式における変数の値を変えるだ
けで別の点列が発生させられる。すなわち、同じ関数式
から比較的簡単に別の点列を発生可能となるのである。
【0027】また、工具経路を関数式で表現する場合に
は、工具通過点を工具経路上の任意の位置に自由に発生
させ得る。また、工具経路を曲線の関数式で表現する場
合には、工具経路の形状を忠実に表現することが容易と
なる。
【0028】かかる知見に基づき、この第3発明に係る
工具点列発生方法においては、ワークの目標加工形状に
基づき、工具の移動経路を曲線で表す関数式が取得さ
れ、その取得された関数式と前記算出された点列の間隔
とに基づいて点列が発生させられる。
【0029】ところで、点列の間隔は普通、実際の工具
経路としての折れ線における各直線部の長さとして定義
されるが、この場合、半径が点列の間隔Lの長さに等し
い球面を本来の工具経路に重ね合わせることにより、本
来の工具経路上に、点列の間隔Lと等しい間隔を有する
2つの工具通過点を発生させることができる。また、本
来の工具経路は常にほぼ同一平面に含まれるとは限らな
いが、ほぼ同一平面に含まれる場合には、半径が点列の
間隔の長さに等しい円周を本来の工具経路に重ね合わせ
ることにより、同じ目的を達成することができる。ま
た、工具経路を、それと十分に直角である一方向から工
具経路を投影し、その投影された工具経路に円周を重ね
合わせることによっても、点列を発生させることが可能
である。そして、いずれの重ね合わせでも、連続的な工
具経路から離散的な点列を比較的簡単な演算で発生可能
である。
【0030】かかる知見に基づき、この第3発明は例え
ば、前記点列発生工程が、算出された点列の間隔と長さ
が等しい半径を有する円周または球面を工具経路に、そ
れら円周または球面の中心点が直前に発生させられた工
具通過点に一致するように重ね合わせることを想定した
場合にそれら円周または球面と前記工具経路との複数の
交点のうちの少なくとも1つを次の工具通過点として発
生させる形態で実施可能である。
【0031】以上の説明から明らかなように、この第3
発明によれば、点列発生のやり直しが簡単になるととも
に、工具経路上において自由にかつ正確に点列を発生可
能となるという効果が得られる。
【0032】
【第4発明の課題解決手段,作用および効果】第4発明
は、その課題を解決するために、第1発明に係る工具点
列発生方法であって、前記工具速度関連条件が、前記ワ
ークを前記工具により加工する際にその工具の遠心加速
度が超えないことが適当であるとして予め定められた許
遠心加速度を含むことを特徴とする。
【0033】主に加工の高速化のためには、工具の加速
度が過大とならず、工具がみだりに減速されることがな
いように点列の間隔を算出することが望ましい。例え
ば、曲率半径が比較的小さい経路に沿って工具が移動す
る際には、点列の間隔を狭くし、工具の実際の移動経路
における折れ角を小さくし、工具の遠心加速度が過大と
ならないようにすることが望ましく、また、曲率半径が
比較的大きい経路に沿って工具が移動する際には、点列
の間隔を広くし、一列に並んだ複数の工具通過点全体に
おいて工具にそれの運動の方向において生ずる運動方向
加速度が過大とならないようにすることが望ましい。
【0034】かかる知見に基づき、この第4発明に係る
工具点列発生方法においては、工具速度関連条件として
工具の許容遠心加速度が考慮され、その許容遠心加速度
に基づいて点列の間隔が算出される。
【0035】この第4発明は例えば、さらに、工具の移
動経路の曲率半径Rと前記許容加速度としての許容遠心
加速度GP とに基づき、工具の許容合成移動速度VP
算出する許容合成移動速度算出工程を含み、かつ、前記
点列間隔算出工程が、その算出された許容合成移動速度
P と、加工機に工具移動指令が周期的に供給されるの
に応じて加工機が工具の移動を制御する場合のその工具
移動指令の周期Tとに基づいて前記点列の間隔Lを算出
する形態で実施可能である。
【0036】また、この実施形態においては、許容合成
移動速度VP を、 √(R)×√(GP ) として算出し、また、点列の間隔Lを、 VP ×T として算出することができる。
【0037】以上の説明から明らかなように、この第4
発明によれば、工具の加速度を考慮して点列が発生させ
られるため、加工の高速化を容易に図り得るという効果
が得られる。
【0038】
【第5発明の課題解決手段,作用および効果】第5発明
は、その課題を解決するために、ワークを加工するため
に工具を移動させるべき経路上にその工具が通過すべき
点列を発生させる方法であって、(a)前記ワークを加工
する際の前記工具の速度に関連する工具速度関連条件に
従い、前記工具の移動経路上において発生させるべき前
記点列の間隔を算出する点列間隔算出工程であって、
記工具速度関連条件が、複数の制御軸を有するとともに
それら各制御軸毎に工具移動指令が周期的に供給される
のに応じてそれら各制御軸毎に前記工具の移動速度成分
を制御する加工機に、一工具移動指令と次の工具移動指
令とが順に供給されるのに応じて開始される一工具移動
区間と次の工具移動区間との間で前記工具の各移動速度
成分について生じないことが適当であるとして予め定め
られた許容移動速度成分差を含むものと、(b) その算出
された間隔に基づき、前記工具の移動経路上において前
記点列をその間隔に従って発生させる点列発生工程と
含むことを特徴とする。
【0039】加工機に工具移動指令が周期的に供給され
るのに応じて加工機が工具の移動を制御する場合、加工
の高速化のためには、加工機に一工具移動指令と次の工
具移動指令とが順に供給されるのに応じて開始される一
工具移動区間と次の工具移動区間との間で工具の各移動
速度成分が連続性を有し、工具の各移動速度成分差が過
大とならないように点列の間隔を算出することが望まし
い。例えば、工具が曲線である本来の工具経路に近似し
た折れ線に沿って移動する際には、点列の間隔を狭く
し、工具の実際の移動経路における折れ角を小さくし、
工具の各移動速度成分差が過大とならないようにするこ
とが望ましい。なお、この技術については発明の実施の
形態の欄において詳述する。
【0040】かかる知見に基づき、この第5発明に係る
工具点列発生方法においては、工具速度関連条件として
工具の許容移動速度成分差が考慮され、その許容移動速
度成分差に基づいて点列の間隔が算出される。
【0041】この第5発明は例えば、さらに、工具の移
動経路の曲率半径Rと前記許容加速度としての許容遠心
加速度GP とに基づき、工具の許容合成移動速度VP
算出する許容合成移動速度算出工程を含み、かつ、前記
点列発生工程が、前記許容移動速度成分差ΔVP をその
算出された許容合成移動速度VP で割り算することによ
り、前記工具が折れ線の経路に沿って移動する際に超え
ることが適当でない許容折れ角θP を算出し、その算出
された許容折れ角θP と前記曲率半径Rとを掛け算する
ことによって前記点列の間隔Lを算出する形態で実施可
能である。
【0042】また、この実施形態においては、許容合成
移動速度VP を、 √(R)×√(GP ) として算出し、また、許容折れ角θP を、 sin -1(ΔVP /VP ) として算出し、また、点列の間隔Lを、 2×R×sin (θP /2) として算出することができる。
【0043】以上の説明から明らかなように、この第5
発明によれば、互いに隣接した2つの工具移動区間の間
における工具の各移動速度成分差を考慮して点列が発生
させられるため、加工の高速化を容易に図り得るという
効果が得られる。
【0044】
【第6発明の課題解決手段,作用および効果】第6発明
は、その課題を解決するために、ワークを加工するため
に工具を移動させるべき経路上にその工具が通過すべき
点列を発生させる方法であって、(a)前記ワークを加工
する際の前記工具の速度に関連する工具速度関連条件に
従い、前記工具の移動経路上において発生させるべき前
記点列の間隔を算出する点列間隔算出工程であって、
記工具速度関連条件が、複数の制御軸を有するとともに
それら各制御軸毎に工具移動指令が周期的に供給される
のに応じてそれら各制御軸毎に前記工具の移動速度成分
を制御する加工機に前記工具移動指令が供給される周期
と、前記加工機により前記ワークを加工する際に前記工
具の合成移動速度が超えないことが適当であるとして予
め定められた許容合成移動速度とを含むものと、(b) そ
の算出された間隔に基づき、前記工具の移動経路上にお
いて前記点列をその間隔に従って発生させる点列発生工
程とを含むことを特徴とする。
【0045】加工機に工具移動指令が周期的に供給され
るのに応じて加工機が工具の移動を制御する場合、工具
移動指令(例えば、パルス指令)の周期と工具の合成移
動速度とが分かれば、1つの工具移動指令に応じて工具
が工具経路上において移動させられるべき量が分かり、
その工具移動量は点列の間隔に対応させるべきである。
【0046】かかる知見に基づき、この第6発明に係る
工具点列発生方法においては、工具速度関連条件とし
加工機に工具移動指令が供給される周期と工具の許
容合成移動速度とが考慮され、かつ、それら周期と許容
合成移動速度とに基づいて点列の間隔が算出される。
【0047】したがって、この第6発明によれば、工具
移動指令の供給タイミングと工具の移動タイミングとが
一致し、工具が無駄に減速されることがなくなり、加工
の高速化を容易に図り得るという効果が得られる。
【0048】
【第7発明の課題解決手段,作用および効果】第7発明
は、その課題を解決するために、ワークを加工するため
に工具を移動させるべき経路上にその工具が通過すべき
点列を発生させる方法であって、(a)前記ワークを加工
する際の前記工具の速度に関連する工具速度関連条件に
従い、前記工具の移動経路上において発生させるべき前
記点列の間隔を算出する点列間隔算出工程であって、
記工具速度関連条件が、複数の制御軸を有するとともに
それら各制御軸毎に工具移動指令が周期的に供給される
のに応じてそれら各制御軸毎に前記工具の移動速度成分
を制御するとともにその工具を回転させる加工機により
前記ワークを加工する際に前記工具の合成移動速度が超
えないことが適当であるとして予め定められた許容合成
移動速度と、前記工具の単位時間当たりの回転数につい
て作業者から指令された回転数指令値とを含むものと、
(b) その算出された間隔に基づき、前記工具の移動経路
上において前記点列をその間隔に従って発生させる点列
発生工程とを含むことを特徴とする。
【0049】工具によってワークを加工する形式とし
て、少なくとも1つの刃を有する工具を回転させつつ一
加工方向に沿って移動させてワークに帯状の一加工領域
(カッタマーク)を形成し、その後、工具をその加工方
向と交差する送り方向に一定距離だけ送って(ピック送
りをし)再び工具を加工方向に沿って移動させて帯状の
別の加工領域を先の加工領域と隣接して形成し、これら
の工程を繰り返すことにより、複数の加工領域の集合に
よってワークの加工面を形成する形式がある。
【0050】この形式の加工においては、工具の移動速
度を遅くするほど、加工領域のうち1つの工具移動指令
に対応して形成される部分(以下、単位加工領域とい
う)の長さ(工具の移動方向における寸法)が短くな
り、また、工具の回転速度を速めるほど、単位加工領域
の長さが短くなる。
【0051】したがって、単位加工領域の長さと工具の
移動速度VLと工具の回転速度VRとの間には一般に、
例えば、単位加工領域の長さが、VL/VRに比例する
という関係が成立すると考えることができる。
【0052】また、加工後のワークの表面が外観上良好
なものとなるためには、例えば、実際の単位加工領域の
長さが同一の加工領域内でほぼ等しくなり、また、実際
の単位加工領域の長さが複数の加工領域間でほぼ等しく
なること(例えば、結果的に、実際の単位加工領域の幅
(工具の移動方向と直角な方向における寸法)が前記ピ
ック送りの量とほぼ等しくなること)が大切である。
【0053】したがって、ワークの目標加工表面の外観
を向上させるためには、同じ加工領域内における複数の
単位加工領域間でVL/VRの値がほぼ等しくなり、ま
た、複数の加工領域間でVL/VRの値がほぼ等しくな
ることが大切である。
【0054】かかる知見に基づき、この第7発明に係る
工具点列発生方法においては、工具速度関連条件とし
て、工具の許容合成移動速度と工具の回転数指令値とが
考慮され、かつ、それら許容合成移動速度と回転数指令
値とに基づいて点列の間隔が算出される。
【0055】ところで、単位加工領域の長さは、工具の
有する刃の数Nによっても変化し、工具の移動速度VL
も回転速度VRも同じ状態において、工具刃数Nを増や
す場合も同様に、単位加工領域の長さが短くなる。すな
わち、例えば、工具の回転速度VRを速めることと工具
刃数Nを増やすこととは、単位加工領域の長さから見れ
ば等価なのである。したがって、この第7発明は例え
ば、工具速度関連条件として、工具刃数Nをも考慮し、
かつ、その工具刃数Nと前記回転数指令値SD と前記許
容合成移動速度VP とに基づいて点列の間隔Lを算出す
る形態で実施可能である。
【0056】また、この実施形態においては、点列の間
隔Lを、 VP /(SD ×N) として算出することができる。
【0057】以上の説明から明らかなように、この第7
発明によれば、工具による単位加工領域の長さ、すなわ
ち、工具の一回の移動量が適正化されるように点列を発
生可能となり、例えば、ワークの目標加工表面の外観を
容易に向上させ得るという効果が得られる。
【0058】なお、第1ないし第7発明は例えば、前記
工具速度関連条件が許容合成移動速度VP を含む形態で
実施可能であるが、この場合、工具速度関連条件として
さらに、前記工具の合成移動速度が超えることが適当で
ないとして作業者から指令された合成移動速度指令値V
D を含み、かつ、さらに、前記許容合成移動速度VP
前記合成移動速度指令値VD を超える場合には、その許
容合成移動速度VP の大きさをその合成移動速度指令値
D と等しい大きさに変更する許容合成移動速度変更工
程を含む形態で実施可能である。工具の合成移動速度V
については、作業者からの指令によって上限値が設定さ
れる場合があり、この場合には、その合成移動速度指令
値VD の方を優先させ、その合成移動速度指令値VD
超えないように工具の許容合成移動速度VP を変更する
ことが点列の適正化を図るために望ましいと考えられる
からである。
【0059】
【発明の補足説明】以下、本発明を、他の実施形態を特
許請求の範囲と同じ表現形式で列挙することにより、補
足説明する。 (1) 請求項3ないし7のいずれかの工具点列発生方法で
あって、前記関数式取得工程が、前記工具の移動経路が
分割された複数のセグメントの各々について個々に前記
関数式を取得するものであり、前記点列間隔算出工程
が、前記各セグメント毎に、前記点列発生条件に基づい
て前記点列の間隔を算出するものであり、前記点列発生
工程が、前記各セグメント毎に、その算出された点列の
間隔に従ってそのセグメント上に点列を発生させるもの
であることを特徴とする工具点列発生方法。 (2) 実施形態(1) の工具点列発生方法であって、前記点
列間隔算出工程が、前記各セグメント毎に、そのセグメ
ントを代表する1つの曲率半径を取得し、その取得され
た代表曲率半径と、前記工具速度関連条件としての前記
許容加速度としての前記許容遠心加速度とに基づき、前
記工具の許容合成移動速度を算出し、その算出された許
容合成移動速度に基づいて前記点列の間隔を算出する工
程を含むことを特徴とする工具点列発生方法。 (3) 請求項3ないし7のいずれか、実施形態(1) または
(2) の工具点列発生方法であって、前記関数式取得工程
が、(a) 前記ワークの目標加工形状の表面形状を表すデ
ータと、前記工具の加工半径等、工具加工条件を表すデ
ータとに基づき、ワークの目標加工表面から前記工具の
アプローチ側に、前記工具加工条件に基づく量だけオフ
セットした第1工具移動拘束面であって前記工具の移動
が拘束されるものを算出する第1工具移動拘束面算出工
程と、(b) 前記第1工具移動拘束面と交差することによ
り前記ワークについての複数の工具経路を複数の交線と
して生成する複数の第2工具移動拘束面であって前記工
具の移動が拘束されるものを算出する第2工具移動拘束
面算出工程と、(c) それら2つの工具移動拘束面を交差
させ、前記複数の工具経路を複数の交線として生成し、
各工具経路を曲線で表す関数式を取得する工具曲線式取
得工程とを含むことを特徴とする工具点列発生方法。 (4) 請求項3ないし7のいずれか、実施形態(1) または
(2) の工具点列発生方法であって、前記関数式取得工程
が、(a) 前記ワークの目標加工形状を表すデータに基づ
き、そのワークを複数の平面または曲面の切断面で切断
して複数の断面形状を取得することを想定した場合のそ
れら各断面形状の輪郭線を算出する断面輪郭線算出工程
と、(b) 前記工具の加工半径等、工具形状寸法を表すデ
ータに基づき、前記算出された各輪郭線から前記工具の
アプローチ側に、前記工具形状寸法に基づく量だけオフ
セットした複数の点を暫定的な複数の工具通過点として
取得し、その取得された暫定的な複数の工具通過点に基
づき、前記工具の移動経路を曲線で表す関数式を取得す
る工具曲線式算出工程とを含むことを特徴とする工具点
列発生方法。 (5) 請求項1ないし7のいずれか、実施形態(1) ないし
(4) のいずれかの工具点列発生方法であって、当該工具
点列発生方法が、NCデータに基づき、前記工具を移動
させるために前記加工機に供給すべき工具移動指令を作
成し、その作成された工具移動指令に基づき、前記加工
機により前記ワークをNC加工するNC加工工程の前工
程であって、前記ワークの目標加工形状を表すワーク形
状データに基づき、前記工具の移動経路を点列で近似
し、その点列を表す点列データを前記NCデータとして
前記NC加工工程に供給する加工データ作成工程として
のCAM工程において実施されるものであり、そのCA
M工程において、前記ワーク形状データと前記点列発生
条件とに基づいて点列の間隔を算出し、その算出された
間隔に従って前記工具の移動経路上に点列を発生させる
ことを特徴とする工具点列発生方法。なお、本実施形態
によれば、作業者毎の様々な加工ニーズを考慮した点列
化がNC加工工程の前工程において行われ、NC加工工
程が、既に加工ニーズを考慮して発生させられた点列に
基づいて工具移動指令を作成可能となるため、工具移動
指令を加工ニーズとの関係において十分に適正化するこ
とが容易となるという効果が得られる。 (6) 請求項1ないし7,実施形態(1) ないし(5) のいず
れかの工具点列発生方法を含み、かつ、さらに、前記点
列発生工程により発生させられた前記点列に基づき、加
工機により前記工具を前記移動経路に沿って移動させる
のに必要な工具移動指令を作成する工具移動指令作成工
程を含むことを特徴とする加工方法。 (7) 実施形態(6) の加工方法であって、さらに、前記作
成された工具移動指令に従って前記加工機により前記工
具を移動させる加工機制御工程を含むことを特徴とする
加工方法。 (8) 請求項1ないし7の発明のいずれか,実施形態(1)
ないし(7) のいずれかを実施するためにコンピュータに
より実行されるプログラムが予め記録された記録媒体。 なお、記録媒体には例えば、フロッピーディスク,磁気
テープ,磁気ディスク,磁気ドラム,磁気カード,光デ
ィスク,光磁気ディスク,CD−ROM,ICカード等
がある。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、本発明のさらに具体的な実
施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0061】本発明の一実施形態は、回転工具としての
エンドミルでワークを加工するための一連の工程のうち
の図17におけるCAM工程に対して本発明を実施する
場合の一形態である。
【0062】まず、本実施形態の概略を従来例と対比し
つつ説明する。
【0063】従来例では、CAM工程において、複数の
工程が図18に示すように実行される。まず、CAD工
程から、ワークの目標加工形状をサーフェスモデルまた
はソリッドモデルで表現する形状データが入力される。
次に、その形状データと、曲線である本来の工具経路を
点列で近似する際の形状誤差のトレランスを表すデータ
と、工具形状条件としての工具半径を表すデータとに基
づき、工具が通過すべき点列を表すCLデータが計算さ
れる。このとき、点列は、ワークの目標加工表面から工
具のアクセス側に工具半径に基づく量だけオフセットし
た位置に、トレランスが確保される間隔で発生させられ
る。続いて、計算されたCLデータがメモリ,ファイル
に格納され、その後、ポスト処理により、そのCLデー
タがNCデータに変換される。図17におけるDNC1
0(Direct Numerical Control)によって処理可能なデ
ータ形式に変換されるのである。
【0064】これに対し、本実施形態では、図1に示す
ように、まず、CAD工程から、ワークの形状データが
入力される。次に、その形状データと、工具形状条件と
しての工具半径を含む工具加工条件を表すデータとに基
づき、工具の基準点としての工具中心が通過すべき工具
経路を曲線で表す関数式(以下、単に工具曲線式とい
う)が計算される。続いて、計算された工具曲線式を表
すデータがメモリ,ファイルに格納され、その後、複数
種類の点列発生条件の中から作業者により選択されたも
のに従い、工具曲線式で表される工具経路上において点
列が発生させられる。続いて、ポスト処理により、その
点列を表すCLデータがNCデータに変換される。
【0065】なお、NC加工工程においては、図17に
示すように、CNC12(Computerized Numerical Con
trol)により加工機14が制御され、工具16とワーク
18とが相対移動させられ、これにより、ワーク18が
目標の形状に加工される。
【0066】加工機14は複数の制御軸を有する。加工
機14は、CNC12からそれら各制御軸毎に工具移動
指令(指令パルス)が周期T毎に供給されることによっ
てそれら各制御軸毎に工具16の移動速度成分を制御す
る。
【0067】また、この加工機14については、各種の
許容値が予め定められている。それは、 加工機14
が工具16を移動させる際にその工具16の実遠心加速
度G A が超えないことが適当であるとして予め定められ
た許容遠心加速度GP と、工具16のX,Y,Z制御
軸方向における移動速度成分VX ,VY ,VZ の変化が
連続的になるように、加工機14に各制御軸について予
め定められた工具16の許容移動速度成分差ΔVP とを
含んでいる。
【0068】また、この加工機14については、作業者
からの各種の指令値も予め定められている。それは、
工具16の合成移動速度指令値VD と、 工具16
の回転速度指令値SD とを含んでいる。
【0069】次に、本実施形態を具体的に説明する。C
AM工程においては、他の工程におけると同様に、図1
7に示すように、コンピュータによりデータ処理が行わ
れる。コンピュータ20は、図2に示すように、プロセ
ッサ(例えば、CPU)22とメモリ(例えば、ROM
とRAM)24とを含む構成とされており、フロッピー
ディスクドライブ等、外部記憶装置26においてフロッ
ピーディスク等、記録媒体28から読み込まれたプログ
ラムが一時的にメモリ24に取り込まれ、必要に応じて
プロセッサ22により実行され、これにより、ワーク形
状データに基づく点列データ計算と点列データのNCデ
ータへの変換とが順に行われる。
【0070】なお、作業者からの指令はキーボード,マ
ウス等、入力装置30を介してコンピュータ20に入力
可能となっており、また、コンピュータ20の処理結果
等はCRT,液晶ディスプレイ,プリンタ等、出力装置
32を介して作業者に出力可能となっている。
【0071】プロセッサ22により実行されるプログラ
ムが図3にフローチャートで示されている。
【0072】まず、ステップS1(以下、単にS1で表
す。他のステップについても同じとする)において、作
業者からの指令に基づき、点列発生条件が選択される。
本実施形態においては、点列発生条件が複数種類の中か
ら自由に選択可能となっている。
【0073】ここに、複数種類の点列発生条件は、以下
の3種類を含んでいる。 第1の点列発生条件 CNC12による工具16の移動中、工具16の実遠心
加速度GA が許容加速度GP を超えることも、工具16
の実移動速度成分ΔVX ,ΔVY ,ΔVZが許容移動
速度成分差ΔVP を超えることもない間隔で点列を発生
させて主に加工の高速化を図るための点列発生条件 第2の点列発生条件 CNC12による工具16の移動とCNC12の加工機
14への指令パルスの供給とが同期して行われる間隔で
点列を発生させて主に加工の高速化を図るための点列発
生条件 第3の点列発生条件 CNC12による工具16の移動中、工具16の1刃当
たりの移動量が均一化される間隔で点列を発生させて主
に加工の高精度化を図るための点列発生条件
【0074】なお、それら各点列発生条件に応じた点列
発生を行うため、それぞれに対応した点列発生プログラ
ムも前記記録媒体28に予め記録されている。
【0075】次に、S2において、工具曲線式算出プロ
グラムが外部記憶装置26からメモリ24に取り込ま
れ、プロセッサ22により実行される。これにより、ワ
ーク形状データと工具加工条件データとに基づき、工具
曲線式が算出される。
【0076】工具曲線式算出プログラムの一例が図4に
フローチャートで表されている。
【0077】まず、S11において、ワーク形状データ
および工具半径データを含む各種データがそれぞれ入力
される。
【0078】次に、S12において、ワーク形状データ
と工具半径データとに基づき、ワーク18の目標加工表
面から工具16のアプローチ側に工具半径に基づく量だ
けオフセットした第1工具移動拘束面が算出される。1
本の工具経路CPは、工具16の移動が拘束される2つ
の工具移動拘束面の交線として定義することができ、そ
れら工具移動拘束面の一方は、ワークの目標加工表面か
ら工具16のアプローチ側に、工具半径に基づく量だけ
オフセットした面として定義することができ、これが第
1工具移動拘束面である。
【0079】続いて、S13において、他方の工具移動
拘束面である第2工具移動拘束面が複数算出される。そ
れら第2工具移動拘束面は例えば、作業者からの指令に
基づき、工具ピック送り量と等しい距離で並んだ複数の
平面または曲面として算出される。
【0080】その後、S14において、その計算された
第1工具移動拘束面と複数の第2工具移動拘束面との複
数の交線が算出される。それら交線は複数本の工具経路
CPにそれぞれ対応するものであり、結局、本ステップ
においては、各工具経路CPをそれぞれ表す各工具曲線
式(例えば、ベジェ曲線等)が算出されるのである。図
8には、複数本の工具経路CPが示されているが、この
例は、第2工具移動拘束面が波状の曲面である場合の例
である。ただし、本ステップにおいては、工具曲線式
が、各工具経路CPが分割された複数のセグメントの各
々について個々に算出される。
【0081】以上のようにして工具曲線式が算出された
ならば、図3のS3において選択された点列発生条件
に対応する点列発生プログラムが外部記憶装置26から
メモリ24に取り込まれ、プロセッサ22により実行さ
れる。これにより、図9に示すように、各工具経路CP
について点列が発生させられる。
【0082】具体的には、第1の点列発生条件が選択さ
れた場合には、図5にフローチャートで表されている点
列発生プログラムが実行される。本プログラムは、複数
本の工具経路CPについて繰り返し実行され、また、各
工具経路CPの複数のセグメントについても繰り返し実
行される。なお、このことは他の点列発生プログラムに
ついても同様である。
【0083】まず、S31において、最初の工具経路C
Pにおける最初のセグメントにつき、そのセグメントを
表す工具曲線式に基づき、最小曲率半径RMIN (代表曲
率半径の一例)が算出される。そのセグメントにおける
複数の曲線部のうち曲率半径Rが最小である曲線部のそ
の曲率半径Rが算出されるのである。
【0084】次に、S32において、その最初のセグメ
ントにつき、その算出された最小曲率半径RMIN と前記
許容遠心加速度GP とに基づき、工具16の許容合成移
動速度VP が算出される。具体的には、 VP =√(RMIN )×√(GP ) なる式を用いて算出される。ただし、そのようにして算
出された許容合成移動速度VP が前記合成移動速度指令
値VD を超える場合には、許容合成移動速度VPの大き
さが合成移動速度指令値VD の大きさに変更される。合
成移動速度指令値VD の方を優先させるのである。
【0085】その後、S33において、許容移動速度成
分差ΔV P が入力される。続いて、S34において、
回のセグメントにつき、許容移動速度成分差ΔVP を許
容合成移動速度VP で割り算することにより、工具経路
CPの許容折れ角θP が算出される。工具16の同じ制
御軸方向における実移動速度成分差ΔVA が前記許容移
動速度成分差ΔVP が超えないようにするための許容折
れ角θP が算出されるのである。具体的には、 θP =sin -1(ΔVP /VP ) なる式を用いて算出される。
【0086】ここで、許容折れ角θP の算出原理を図1
1に基づいて具体的に説明する。
【0087】まず、その前提として、同図の(a) に示す
ように、工具16が3つの工具通過点CL1 ,CL2
CL3 を本来曲線の工具経路CPと近似した折れ線の実
工具経路で、しかも、前記算出された許容合成移動速度
P と等しい速度で屈曲移動することを想定する。ま
た、説明を簡単にするために、同図の(b) に示すよう
に、本来の工具経路CPがXY座標面上に、工具通過点
CL1 とCL2 とを同時に通過する一直線がX軸に一致
するように位置すると仮定する。
【0088】前述のように、X軸については、工具16
の移動速度成分VX の連続性を確保するため、前回のブ
ロック(前回の指令パルスに対応する工具直線移動区
間)から今回のブロック(今回の指令パルスに対応する
工具直線移動区間)への移行に際して許容される移動速
度成分差ΔVPXが設定されている。したがって、工具1
6は、図において中央の工具通過点CL2 から右側の工
具通過点CL3 に向かう今回のブロック上においては、
X軸方向における実移動速度成分VAXが、 VP −ΔVPX≦VAX≦VP +ΔVPX で表される。また、Y軸についても、許容移動速度成分
差ΔVPYが設定されている。したがって、工具16は、
工具通過点CL2 から右側の工具通過点CL3 に向かう
直線経路上においては、Y軸方向における実移動速度成
分VAYが、 −ΔVPY≦VAY≦ΔVPY で表される。
【0089】したがって、工具16が中央の工具通過点
CL2 にあるときにちょうど発生させられた1つの指令
パルスの消滅直後すなわち次の指令パルスの発生直前に
到達すべき工具通過点CL3 は、 実合成移動速度V
A が許容合成移動速度VP に等しいという要件、すなわ
ち、工具通過点CL3 は現在位置である工具通過点CL
2 を中心とし、かつ半径が許容合成移動速度VP に等し
い円周上のいずれかの点に位置するという要件と、
許容移動速度成分差ΔVX ,ΔVY に関する要件とを同
時に満たす位置となり、結局、工具16が屈曲移動する
際の折れ角θの最大値が、 sin -1(ΔVPY/VP ) で表されることとなる。また、今回は、各軸についての
許容移動速度成分差ΔV P がすべて等しいと仮定されて
いるから、結局、工具16の許容折れ角θP は、 sin -1(ΔVP /VP ) で表されることとなる。
【0090】すなわち、工具16は、その移動速度成分
X ,VY ,VZ の連続性、ひいては、合成移動速度V
の連続性という制約から、工具経路CPの折れ角θの許
容値があるのであり、前記許容遠心加速度GP 、すなわ
ち、工具16の合成移動速度Vに関してのみならず、移
動速度成分VX ,VY ,VZ に関しても制限を受けるの
である。
【0091】続いて、S35において、その算出された
許容折れ角θP と前記最小曲率半径RMIN とを実質的に
掛け算することにより、今回のセグメント上において発
生させるべき点列における複数の工具通過点CL間の距
離である線分長L(点列の間隔の一例)が算出される。
具体的には、図11の(c) から明らかなように、 L=2×RMIN ×sin (θP /2) なる式を用いて算出される。
【0092】その後、S36において、今回のセグメン
ト上において複数の工具通過点CLが、算出された線分
長Lの間隔で並ぶように発生させられる。
【0093】具体的には、図12に示すように、線分長
Lと長さが等しい半径を有する球面が想定され、その球
面を工具経路CPに、その球面の中心点が直前に発生さ
せられた工具通過点CLに一致するように重ね合わせる
ことが想定され、その球面と工具経路CPとの複数の交
点(普通は2つの交点)のうち、直前に発生させられた
工具通過点CLと球面の中心点に関して反対側に位置す
るものが新たな工具通過点CLとして発生させられ、こ
の工程が、最後に発生させられた工具通過点CLが次回
のセグメント上に位置することとなるまで、繰り返され
る。以上で本プログラムの一回の実行が終了する。
【0094】なお、このS36においては、今回のセグ
メントについて最後に発生させられた工具通過点CLの
位置がその今回のセグメントの終点、すなわち、次回の
セグメントの始点に一致しない場合であっても、その最
後に発生させられた工具通過点CLはその今回のセグメ
ントについての最後の工具通過点CLとして利用はされ
ずに、その今回のセグメントの終点が必ず今回のセグメ
ントについての最後の工具通過点CLとされるようにな
っている。すなわち、既存のセグメント分割点がS36
において新たに発生させられた工具通過点CLより優先
させられているのである。
【0095】しかし、例えば、今回のセグメントについ
て最後に発生させられた工具通過点CLの位置がその今
回のセグメントの終点に一致せず、それを超えた場合
(すなわち、次回のセグメント上に位置する場合)に
は、今回のセグメントの終点を工具通過点CLとして利
用するのではなく、その最後に発生させられた工具通過
点CLをその今回のセグメントについての最後の工具通
過点CLとして利用してもよい。すなわち、既存のセグ
メント分割点に変えて新たに発生させられた工具通過点
CLを実際の工具通過点CLとして利用してもよいので
あり、S36において新たに発生させられた工具通過点
CLを既存のセグメント分割点より優先させてもよいの
である。
【0096】以上、第1の点列発生条件が選択された場
合を説明したが、第2の点列発生条件が選択された場合
には、図6にフローチャートで表されている点列発生プ
ログラムが実行される。
【0097】まず、S41において、前記S31と同様
に、今回のセグメントについて最小曲率半径RMIN が算
出される。次に、S42において、前記S32と同様
に、今回のセグメントについて許容合成移動速度VP
算出される。
【0098】その後、S43において、前記周期Tが入
力され、S44において、その入力された周期Tと許容
合成移動速度VP とを掛け算することにより、今回のセ
グメント上に点列を発生させるための線分長Lが算出さ
れる。具体的には、 L=VP ×T なる式を用いて算出される。なお、ここに「周期T」
は、CNC12が各制御軸毎に加工機14に複数の指令
パルスを連続的に供給し得る最小の時間間隔を意味す
る。
【0099】続いて、S45において、前記S36と同
様に、今回のセグメント上に線分長Lを隔てて並んだ点
列が発生させられる。以上で本プログラムの一回の実行
が終了する。
【0100】これに対し、第3の点列発生条件が選択さ
れた場合には、図7にフローチャートで表されている点
列発生プログラムが実行される。
【0101】まず、S51において、前記S31および
S41と同様に、今回のセグメントについて最小曲率半
径RMIN が算出される。次に、S52において、前記S
32およびS42と同様に、今回のセグメントについて
許容合成移動速度VP が算出される。
【0102】その後、S53において、前記回転数指令
値SD と工具16の有する刃の数である刃数Nとがそれ
ぞれ入力され、S54において、許容合成移動速度VP
を回転数指令値SD と工具刃数Nとの積で割り算するこ
とにより、今回のセグメント上に点列を発生させるため
の線分長Lが算出される。具体的には、L=VP /(S
D ×N)なる式を用いて算出される。
【0103】続いて、S55において、前記S36およ
びS45と同様に、今回のセグメント上に線分長Lを隔
てて並んだ点列が発生させられる。以上で本プログラム
の一回の実行が終了する。
【0104】いずれかの点列発生プログラムの実行によ
って点列が発生させられた後、図3のS4において、加
工に伴って工具16に付与することが必要な補助動作の
ための各種データがもとの点列データに付与される。補
助動作データには例えば、図10に示すように、工具1
6を退避位置から加工開始点に接近(アプローチ等)さ
せるためのデータや、工具16を加工終了点から退避位
置に離間(リトラクト,イベード等)させるためのデー
タや、工具16を一工具経路CPの終点から次の工具経
路CPの始点までピック送りするためのデータがある。
【0105】その後、S5において、最終的な点列デー
タの形式がCNC12に処理可能なNCデータに変換さ
れる。以上で本プログラムの一回の実行が終了する。
【0106】本実施形態においては、工具曲線式算出は
工具曲線式算出プログラムにより、点列発生はその工具
曲線式算出プログラムから独立した点列発生プログラム
によりそれぞれ実現されるというように、工具曲線式算
出と点列発生とがそれぞれ互いに独立したソフトウェア
によって実現されるようになっている。したがって、本
実施形態によれば、例えば図13(図において「S/
W」はソフトウェアを意味する)に概念的に示すよう
に、一定のインタフェース(図において「I/F」で表
す)さえ確保されるようにすれば、点列発生ソフトウェ
アとは無関係に、工具曲線式算出ソフトウェアAを別の
工具曲線式算出ソフトウェアBに入れ替えることがで
き、また、工具曲線式算出ソフトウェアとは無関係に、
点列発生ソフトウェアBを別の点列発生ソフトウェアD
に入れ替えることもできる。ソフトウェアの透明性,拡
張性が高く、新たな加工ニーズへの迅速かつ安価な対応
が容易となるという効果が得られるのである。
【0107】なお付言すれば、本実施形態においては、
CAM工程において作成された点列データがNCデータ
に変換されてCNC12に供給され、CNC12がその
NCデータから工具移動指令を作成する。すなわち、C
AM工程において工具曲線式が算出されるにもかかわら
ず、その工具曲線式データ自体はCNC12に供給され
ず、その工具曲線式に基づく点列データのみがCNC1
2に供給されるのである。しかし、例えば、点列データ
のみならず工具曲線式データをもNC加工工程に、すな
わち、最終的にCNC12に供給する態様を採用するこ
ともできる。
【0108】そして、この態様を採用すれば、次のよう
な効果が得られる。すなわち、CNC12によりワーク
に対してその目標加工形状に精度よく合致した理想的な
曲線補間加工を行うためには、本来、CAM工程におい
て本来の工具経路を多数の工具通過点から成る点列で近
似してその点列データをCNC12に供給することが必
要であるが、上記の態様を採用し、工具曲線式データを
もCNC12に供給することとすれば、理想的な曲線補
間加工のためにCAM工程において作成して保存すべき
データの量が少なくなるという効果が得られるのであ
る。図14に示すように、工具経路のうちの同じセグメ
ントを工具曲線式で表現する場合には、点列で表現する
場合より、そのセグメントを精度よく表現するのに必要
なデータの量が容易に削減可能となるからである。な
お、同図において下側に示す図は、工具経路のうちの一
セグメントを工具曲線式の一例であるベジェ曲線関数式
で表現する場合の一例を示しており、図において4つの
点は、そのセグメントの始点および終点と2つの制御点
とである。
【0109】また、その態様を採用すれば、加工の高精
度化が図られるという効果も得られる。図15に示すよ
うに、CNC12が各セグメントのうちそれの始点と終
点とを除く中間部分に本来の工具経路から外れることな
く必要な補間点を発生可能となるからである。
【0110】さらに、この態様を採用すれば、加工の高
速化が図られるという効果も得られる。理想的な曲線補
間加工においては、工具が滑らかな経路に沿って移動さ
せられるとともに、工具が頻繁に加減速させられずに済
むからである。
【0111】次に、本発明の別の実施形態を図面に基づ
いて詳細に説明する。
【0112】上記実施形態においてはいずれも、ワーク
形状データに基づいて直接に工具曲線式が算出され、そ
の工具曲線式に基づいて点列が発生させられるが、本実
施形態においては、ワーク形状データに基づいて暫定的
な点列が発生させられ、その暫定的な点列に基づいて工
具曲線式が算出され、その工具曲線式に基づいて最終的
な点列が発生させられる。
【0113】そのためにコンピュータ20により実行さ
れる工具曲線式算出プログラムが図16にフローチャー
トで示されている。なお、このプログラムも予め記録媒
体28に記録され保存される。
【0114】まず、S71において、ワーク形状デー
タ,工具ピック送り量データ,工具半径データを含む各
種データがそれぞれ入力される。
【0115】次に、S72において、それら入力データ
に基づき、ワーク18の各断面の輪郭線が算出される。
具体的には、ワーク18を工具ピック送り量と等しい間
隔で並んだ複数の平面で切断することを想定することに
よって複数の断面の輪郭線が算出される。
【0116】続いて、S73において、その算出された
ワーク断面輪郭線と工具半径とに基づき、各断面輪郭線
から工具16のアプローチ側に工具半径に基づく量でオ
フセットした複数の点が暫定的な工具通過点CLとして
発生させられる。このとき、それら暫定的な工具通過点
CLは実質的に一定である細かい間隔で発生させられ
る。
【0117】その後、S74において、その算出された
複数の暫定的な工具通過点CLを包絡する曲線を表す関
数式(例えば、ベジェ曲線等)が工具曲線式として算出
される。工具曲線式は、先の実施形態におけると同様
に、工具経路CPが分割された複数のセグメントの各々
について個々に算出される。
【0118】以上のようにして工具曲線式が算出された
ならば、以後、先の実施形態におけると同様にして点列
が発生させられる。
【0119】以上、本発明のいくつかの実施形態を図面
に基づいて詳細に説明したが、これらの他にも、特許請
求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて
種々の変形,改良を施した形態で本発明を実施すること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である工具点列発生方法を
概略的に示す工程図である。
【図2】上記工具点列発生方法を実施するための工具点
列発生装置を示すブロック図である。
【図3】図2における外部記憶装置においてデータの読
込み/書込みがなされる記録媒体に予め記録されてお
り、かつ、必要に応じてコンピュータにより実行される
プログラムを示すフローチャートである。
【図4】図3のS2において実行される工具曲線式算出
プログラムを示すフローチャートである。
【図5】図3のS3において実行される第1の点列発生
プログラムを示すフローチャートである。
【図6】図3のS3において実行される第2の点列発生
プログラムを示すフローチャートである。
【図7】図3のS3において実行される第3の点列発生
プログラムを示すフローチャートである。
【図8】図3のS2の実行内容を概念的に示す斜視図で
ある。
【図9】図3のS3の実行内容を概念的に示す斜視図で
ある。
【図10】図3のS4の実行内容を概念的に示す斜視図
である。
【図11】図5のS34およびS35の実行内容を説明
するための図である。
【図12】図5のS36,図6のS45および図7のS
55の実行内容を概念的に示す平面図である。
【図13】前記工具点列発生装置のコンピュータにおけ
る工具曲線式算出ソフトウェアと点列発生ソフトウェア
相互の関係を概念的に説明するための図である。
【図14】工具経路を点列で表現した場合と曲線式で表
現した場合とでその工具経路を表現するのに必要なデー
タの量が異なることを概念的に説明するための図であ
る。
【図15】工具経路を点列で表現した場合と曲線式で表
現した場合とで加工の精度および速度が異なることを概
念的に説明するための図である。
【図16】本発明の別の実施形態である工具点列発生方
法を実施するためにコンピュータにより実行される工具
曲線式算出プログラムを示すフローチャートである。
【図17】ワークをNC加工するための一連の工程を示
す工程図である。
【図18】図15におけるCAM工程の一従来例を示す
工程図である。
【図19】工具経路を点列で近似する一手法を説明する
ための図である。
【符号の説明】
14 加工機 16 工具 18 ワーク 20 コンピュータ 22 プロセッサ 24 メモリ 26 外部記憶装置 28 記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−61516(JP,A) 特開 平7−241748(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05B 19/4093 B23Q 15/00 301

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークを加工するために工具を移動させる
    べき経路上にその工具が通過すべき点列をプロセッサと
    メモリとを含むコンピュータにより発生させる方法であ
    って、前記メモリに予め記憶されている、 前記工具の移動経路
    上に前記点列を発生させるための複数種類の点列発生条
    件であって、各々、前記ワークを加工する際の前記工具
    の速度に関連する工具速度関連条件を含む複数種類の点
    列発生条件の中から少なくとも1つの点列発生条件を
    作業者からの指令に基づき、前記コンピュータにより
    択する点列発生条件選択工程と、 その選択された点列発生条件に従い、前記コンピュータ
    により、前記工具の移動経路上において発生させるべき
    前記点列の間隔を算出する点列間隔算出工程と、 その算出された間隔に基づき、前記コンピュータによ
    り、前記工具の移動経路上において前記点列をその間隔
    に従って発生させる点列発生工程とを含むことを特徴と
    する工具点列発生方法。
  2. 【請求項2】ワークを加工するために工具を移動させる
    べき経路上にその工具が通過すべき点列を発生させる方
    法であって、 前記ワークを加工する際の前記工具の速度に関連する工
    具速度関連条件に従い、前記工具の移動経路上において
    発生させるべき前記点列の間隔を算出する点列間隔算出
    工程であって、前記工具速度関連条件が、前記ワークを
    前記工具により加工する際にその工具の遠心加速度が超
    えないことが適当であるとして予め定められた許容遠心
    加速度を含むものと、 その算出された間隔に基づき、前記工具の移動経路上に
    おいて前記点列をその間隔に従って発生させる点列発生
    工程とを含むことを特徴とする工具点列発生方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2の工具点列発生方法であ
    って、さらに、前記ワークの目標加工形状に基づき、前
    記工具の移動経路を曲線で表す関数式を取得する関数式
    取得工程を含み、かつ、前記点列発生工程が、その取得
    された関数式と前記算出された点列の間隔とに基づき、
    前記工具の移動経路上に点列を発生させる工程を含むこ
    とを特徴とする工具点列発生方法。
  4. 【請求項4】請求項の工具点列発生方法であって、前
    記工具速度関連条件が、前記ワークを前記工具により加
    工する際にその工具の遠心加速度が超えないことが適当
    であるとして予め定められた許容遠心加速度を含むこと
    を特徴とする工具点列発生方法。
  5. 【請求項5】ワークを加工するために工具を移動させる
    べき経路上にその工具が通過すべき点列を発生させる方
    法であって、 前記ワークを加工する際の前記工具の速度に関連する工
    具速度関連条件に従い、前記工具の移動経路上において
    発生させるべき前記点列の間隔を算出する点列間隔算出
    工程であって、 前記工具速度関連条件が、複数の制御軸
    を有するとともにそれら各制御軸毎に工具移動指令が周
    期的に供給されるのに応じてそれら各制御軸毎に前記工
    具の移動速度成分を制御する加工機に、一工具移動指令
    と次の工具移動指令とが順に供給されるのに応じて開始
    される一工具移動区間と次の工具移動区間との間で前記
    工具の各移動速度成分について生じないことが適当であ
    るとして予め定められた許容移動速度成分差を含むもの
    と、 その算出された間隔に基づき、前記工具の移動経路上に
    おいて前記点列をその間隔に従って発生させる点列発生
    工程と を含むことを特徴とする工具点列発生方法。
  6. 【請求項6】ワークを加工するために工具を移動させる
    べき経路上にその工具が通過すべき点列を発生させる方
    法であって、 前記ワークを加工する際の前記工具の速度に関連する工
    具速度関連条件に従い、前記工具の移動経路上において
    発生させるべき前記点列の間隔を算出する点列間隔算出
    工程であって、 前記工具速度関連条件が、複数の制御軸
    を有するとともにそれら各制御軸毎に工具移動指令が周
    期的に供給されるのに応じてそれら各制御軸毎に前記工
    具の移動速度成分を制御する加工機に前記工具移動指令
    が供給される周期と、前記加工機により前記ワークを加
    工する際に前記工具の合成移動速度が超えないことが適
    当であるとして予め定められた許容合成移動速度とを含
    ものと、 その算出された間隔に基づき、前記工具の移動経路上に
    おいて前記点列をその 間隔に従って発生させる点列発生
    工程と を含むことを特徴とする工具点列発生方法。
  7. 【請求項7】ワークを加工するために工具を移動させる
    べき経路上にその工具が通過すべき点列を発生させる方
    法であって、 前記ワークを加工する際の前記工具の速度に関連する工
    具速度関連条件に従い、前記工具の移動経路上において
    発生させるべき前記点列の間隔を算出する点列間隔算出
    工程であって、 前記工具速度関連条件が、複数の制御軸
    を有するとともにそれら各制御軸毎に工具移動指令が周
    期的に供給されるのに応じてそれら各制御軸毎に前記工
    具の移動速度成分を制御するとともにその工具を回転さ
    せる加工機により前記ワークを加工する際に前記工具の
    合成移動速度が超えないことが適当であるとして予め定
    められた許容合成移動速度と、前記工具の単位時間当た
    りの回転数について作業者から指令された回転数指令値
    とを含むものと、 その算出された間隔に基づき、前記工具の移動経路上に
    おいて前記点列をその間隔に従って発生させる点列発生
    工程と を含むことを特徴とする工具点列発生方法。
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