JPH11143511A - 数値制御装置 - Google Patents

数値制御装置

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JPH11143511A
JPH11143511A JP9316623A JP31662397A JPH11143511A JP H11143511 A JPH11143511 A JP H11143511A JP 9316623 A JP9316623 A JP 9316623A JP 31662397 A JP31662397 A JP 31662397A JP H11143511 A JPH11143511 A JP H11143511A
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JP
Japan
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virtual
control device
numerical controller
numerical control
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JP9316623A
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Masahiko Hosokawa
匡彦 細川
Minoru Nakamura
稔 中村
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Publication date
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    • G05B19/02Programme-control systems electric
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 指令の仕様の異なる数値制御装置において、
指令を共通化することができ、又、数値制御装置に用い
る指令を数値制御装置のハードウエアやソフトウエアに
依存することなく用いることができる数値制御装置を提
供する。 【解決手段】 数値制御装置において、数値制御装置に
用いる指令を含むアプリケーション、及び実際に駆動す
る実数値制御装置の仕様と独立した仮想数値制御装置1
0を設けることによって、あるいは、数値制御装置に用
いる指令を含むアプリケーション、及び実際に駆動する
実数値制御装置の仕様と独立した仮想の数値制御を実行
することによって、指令及び数値制御装置の仕様の相違
を仮想数値制御装置の固有の指令によって緩和し、指令
を共通化するとともに、数値制御装置のハードウエアや
ソフトウエアに依存しない数値制御装置の指令を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、数値制御装置に関
し、指令の仕様にかかわらず動作可能な数値制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、数値制御装置では、加工指令及
びそれに付随する補助指令、加工指令をカスタマイズす
るマクロ指令、表示と操作をカスタマイズするC言語指
令等の各種の指令が用いられている。通常、この指令
は、指令対象の数値制御装置に固有の仕様に従って作成
されている。この指令の作成において、数値制御装置が
異なると、同一の機能であっても指令方法が異なった
り、指令方法そのものが定義されていない場合がある。
従って、同一の指令を行わせる場合でも、指令対象の数
値制御装置に応じて指令の仕様が異なる部分がある場合
には、全く別に指令作成を行っている。
【0003】そのため、指令作成を行うには、指令対象
の数値制御装置の仕様を十分に考慮する必要がある。
【0004】図9は従来の数値制御装置の指令の動きを
説明するためのブロック概略図である。図9は、指令作
成を主たる機能とする指令実行環境と、作成した指令に
より数値制御装置本体を実行して加工等の作業を行う数
値制御装置とを含む構成を示している。指令実行環境
は、指令作成編集手段1と指令登録手段2を備え、指令
作成編集手段1で作成した指令を指令登録手段2を介し
て指令記憶手段3に記憶する。数値制御装置側には、指
令記憶手段3,指令読取り手段4,指令解釈手段11,
制御装置インターフェース手段15,指令実行手段1
6,数値制御装置本体20,周辺機器30を備える。
【0005】指令記憶手段3に格納された指令は、指令
読取り手段4を介して指令実行手段16に送られる。こ
の指令は数値制御装置本体20で実行し加工等の処理を
行う。又、指令実行手段16はインターフェース手段と
なる制御装置15を介してCRTや入出力装置等の周辺
機器30との間でデータ交換を行う。ここで、指令実行
手段16による指令実行において、コンパイラあるいは
指令解釈手段11でインタプリタで、数値制御装置本体
20が実行可能な信号形態に変換している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の数値制御装置で
は、上記したように、指令作成において、数値制御装置
固有の仕様について多くの知識が必要であり、又、多大
な時間と労力を要するという問題点がある。
【0007】数値制御装置を使用した工作機械では、機
能の向上やコストの削減等の種々の理由から、別の数値
制御装置を用いる場合がある。このような場合、指令の
仕様が数値制御装置によって異なるため、全く別の指令
を作成する必要があり、この指令作成の工程は大きな負
担となっている。
【0008】又、レトロフィット等により、加工装置等
の駆動部分を生かし、数値制御装置を新しいものに交換
する場合においても、指令の仕様が異なるため、従前の
数値制御装置で長年蓄積された指令を交換後の数値制御
装置の仕様に変更する必要がある。そのため、交換に多
大な時間と労力を要する上に、使い慣れた仕様の指令が
使え無くなるという問題点もある。
【0009】通常、数値制御装置の仕様は数値制御装置
のメーカーが独自に行うため、数値制御装置を使用する
側では、この数値制御装置の変更による負担を回避でき
ないという問題がある。
【0010】図10は従来の数値制御装置における指令
実行環境と数値制御装置との関係を説明するための概略
図である。図10(a−1),(a−2),(a−3)
は、指令実行環境aに対する数値制御装置A,B,Cの
関係を示している。指令実行環境aは、数値制御装置A
に対応して指令作成を行うことによって、数値制御装置
による加工を行うことができる。この指令実行環境aを
数値制御装置Bあるいは数値制御装置Cに適用した場合
には、指令の仕様が対応していないため、指令実行環境
aを用いて数値制御装置Bあるいは数値制御装置Cによ
る加工を行うことはできない。
【0011】同様に、指令実行環境bは数値制御装置B
にのみ対応し、指令実行環境cは数値制御装置Cにのみ
対応し、仕様が異なる数値制御装置での加工は行うこと
ができない。
【0012】そこで、本発明は前記した従来の問題点を
解決し、指令の仕様の異なる数値制御装置において、指
令を共通化することができる数値制御装置を提供するこ
とを目的とし、又、数値制御装置に用いる指令を数値制
御装置のハードウエアやソフトウエアに依存することな
く用いることができる数値制御装置を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の数値制御装置
は、数値制御装置において、数値制御装置に用いる指令
を含むアプリケーション、及び実際に駆動する実数値制
御装置の仕様と独立した仮想数値制御装置を設けること
によって、あるいは、数値制御装置に用いる指令を含む
アプリケーション、及び実際に駆動する実数値制御装置
の仕様と独立した仮想の数値制御を実行することによっ
て、指令及び数値制御装置の仕様の相違を仮想数値制御
装置の固有の指令によって緩和し、指令を共通化すると
ともに、数値制御装置のハードウエアやソフトウエアに
依存しない数値制御装置の指令を形成する。
【0014】これによって、従来行っていた数値制御装
置毎に指令を作り直す工程やそれらに係わる保守の工程
を低減することができる。又、実装される数値制御装置
の種類や選択可能な機械メーカと、その機械を使用する
機械加工工場等のエンドユーザで作成されるアプリケー
ションプログラムの互換性、及び保守工程の低減を保証
することができる。
【0015】又、仮想数値制御装置及び仮想数値制御装
置による指令の実行を行うことによって、従来の数値制
御装置で行っていた数値制御装置側の制御ソフトウエア
と使用者側のアプリケーションプログラムとの結合工程
を省くことができる。
【0016】そこで、本発明の数値制御装置は、入力さ
れる指令と独立した固有の指令形態を有する仮想数値制
御装置を備え、この仮想数値制御装置は入力した指令を
固有の形態の指令に変換し、変換した指令に基づいて実
数値制御装置の実行を行う仮想数値制御装置を備える数
値制御装置である。これによって、仮想数値制御装置を
指令を含むアプリケーションと独立したものとし、入力
した指令を仮想数値制御装置に固有の形態の指令に変換
し、この変換した指令に基づいて実数値制御装置の実行
を行う。これによって、指令の仕様や指令を記述するプ
ログラミング言語に依存せずに、数値制御装置の実行を
行うことができる(請求項1に対応)。
【0017】又、本発明の数値制御装置は、実数値制御
装置から独立した固有の指令形態を有する仮想数値制御
装置を備え、この仮想数値制御装置上において仮想数値
制御装置固有の形態の指令を実行し、この実行に基づい
て実数値制御装置とデータ交換を行い、実数値制御装置
の実行を行う数値制御装置である。これによって、数値
制御装置のハードウエアやソフトウエアに依存すること
なく指令に実行を行うことができる(請求項2に対
応)。
【0018】又、本発明の数値制御装置は、入力される
指令と独立し、又実数値制御装置から独立した固有の指
令形態を有する仮想数値制御装置を備え、仮想数値制御
装置は入力した指令を固有の形態の指令に変換し、仮想
数値制御装置上において仮想数値制御装置固有の形態の
指令を実行し、この指令の実行に基づいて実数値制御装
置とデータ交換を行い、実数値制御装置の実行を行う数
値制御装置である。これによって、指令の仕様や指令を
記述するプログラミング言語に依存せずに、数値制御装
置の実行を行うことができるとともに、数値制御装置の
ハードウエアやソフトウエアに依存することなく指令に
実行を行うことができる(請求項3に対応)。
【0019】又、本発明の数値制御装置において、仮想
数値制御装置は、任意の言語形式及び任意の動作仕様で
作成された指令を解読し、数値制御装置固有の形態の指
令に変換する指令解釈手段を備える構成とする。指令解
釈手段は、入力される指令を解読して数値制御装置固有
の形態の指令に変換する機能及び両指令間の対応関係デ
ータを備え、入力される指令のプログラミング言語や仕
様に対応して解読を行い、数値制御装置固有の形態の指
令に変換する。これによって、指令の仕様や指令を記述
するプログラミング言語に依存せずに、仮想数値制御装
置の実行を行うことができる。
【0020】なお、指令を解読する機能及び数値制御装
置固有の形態の指令へ変換する機能は、ソフトウエアに
より行うことができ、又、両指令間の対応関係データ
は、ROM等の記憶装置に格納することができる(請求
項4に対応)。
【0021】又、本発明の数値制御装置において、仮想
数値制御装置は、仮想数値制御装置に固有の形態に変換
した指令を逐次読み込み実行する指令実行手段を備える
構成とする。指令実行手段は、前記指令解釈手段で解読
し変換した指令を、通常のプロセッサの動作と同様に逐
次読み出して実行する。このとき、指令実行手段は仮想
数値制御装置に固有の指令を実行するため、指令の仕様
や指令を記述するプログラミング言語に依存せずに行う
ことができる(請求項5に対応)。
【0022】又、本発明の数値制御装置において、仮想
数値制御装置は、仮想数値制御装置側のデータ仕様を実
数値制御装置のデータ仕様に変換し、仮想数値制御装置
と実数値制御装置との間のデータの整合性を調整する仮
想数値制御装置インターフェース手段を備える構成とす
る。仮想数値制御装置インターフェース手段は、前記指
令実行手段の指令の形態を実数値制御装置が実行可能な
形態に変換し、変換した指令を実数値制御装置に渡す。
仮想数値制御装置インターフェース手段は、仮想数値制
御装置に固有の指令形態と実数値制御装置側の指令形態
との対応関係を有しており、両者間の整合性をとる。こ
れによって、数値制御装置のハードウエアやソフトウエ
アに依存することなく指令に実行を行うことができる
(請求項6に対応)。
【0023】又、本発明の数値制御装置において、入力
される指令を表すプログラミング言語形式は、汎用プロ
グラミング言語とするものである。汎用プログラミング
言語の例としては、例えばC++言語やJAVA言語を
用いることができる。この他、入力される指令をGコー
ド等のコード命令とすることもできる(請求項7に対
応)。
【0024】さらに、本発明の数値制御装置において、
仮想表示装置に対して表示指令を出力する仮想表示指令
手段及び前記表示指令を実表示装置に対する表示指令に
変換する表示指令変換手段と、仮想操作装置に対する操
作指示を出力する仮想操作指示手段及び実操作装置から
操作指示を取得し仮想操作装置に対する操作指示に変換
する操作指示変換手段と、仮想通信装置を用いる手段及
び仮想通信装置と実通信装置との間で通信データ交換を
行う通信データ交換手段と、仮想数値制御装置と実数値
制御装置との間でデータ交換を行う、仮想数値制御装置
側のデータ交換手段及び実数値制御装置側のデータ交換
手段の少なくとも1つを備えた構成とすることができ
る。
【0025】この構成によれば、数値制御装置の表示機
能や操作機能や通信機能や、その他数値制御装置に係わ
るデータ交換の機能を、仮想数値制御装置上で実行して
実数値制御装置側に反映させることができる(請求項8
に対応)。
【0026】又、本発明では、上記仮想数値制御装置の
機能を実現させるためのプログラムをプロセッサ読み取
り可能な記憶媒体に記憶することができる。この記憶媒
体の一の形態は、数値制御装置が備えるプロセッサに、
入力された指令を該指令と独立した仮想数値制御装置に
固有の指令形態に変換する機能、前記変換した指令を仮
想数値制御装置上で実行する機能、前記実行に基づき実
数値制御装置の実行を行わせる機能を実現させるための
プログラムを記憶したプロセッサ読み取り可能な記憶媒
体である。これによって、指令の仕様や指令を記述する
プログラミング言語に依存せずに、数値制御装置の実行
を行うことができる機能をプロセッサに実行させること
ができる。又、記憶媒体の一の形態は、数値制御装置が
備えるプロセッサに、実数値制御装置から独立した固有
の指令形態を有する仮想数値制御装置上において仮想数
値制御装置に固有の形態の指令を実行させる機能、前記
仮想数値制御装置上の指令実行に基づいて実数値制御装
置の実行を行わせる機能を実現させるためのプログラム
を記憶したプロセッサ読み取り可能な記憶媒体である。
これによって、数値制御装置のハードウエアやソフトウ
エアに依存することなく指令に実行を行うことができる
機能をプロセッサに実行させることができる。
【0027】又、本発明は、入力された指令を該指令と
独立した仮想数値制御装置に固有の指令形態に変換し、
該変換した指令を仮想数値制御装置上で実行することに
より、実数値制御装置の実行を行う数値制御装置の実行
方法である。この方法によって、仮想数値制御装置を指
令を含むアプリケーションと独立したものとし、入力し
た指令を仮想数値制御装置に固有の形態の指令に変換
し、この変換した指令に基づいて実数値制御装置の実行
することができる。これによって、指令の仕様や指令を
記述するプログラミング言語に依存せずに、数値制御装
置の実行を行うことができる(請求項9に対応)。
【0028】又、本発明は、実数値制御装置から独立し
た固有の指令形態を有する仮想数値制御装置上において
仮想数値制御装置に固有の形態の指令を実行し、該仮想
数値制御装置上の指令実行に基づいて実数値制御装置の
実行を行う数値制御装置の実行方法である。この方法に
よって、数値制御装置のハードウエアやソフトウエアに
依存することなく指令に実行を行うことができる(請求
項10に対応)。
【0029】従って、本発明によれば、アプリケーショ
ンの共通性や保守性、又異なる数値制御装置との間での
互換性を保証することができる。又、数値制御装置の開
発工数や保守工数を軽減することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照しながら詳細に説明する。本発明の実施の形態の構
成例について、図1の本発明の数値制御装置を説明する
ための概略ブロック図を用いて説明する。図1におい
て、指令作成を主たる機能とする指令実行環境と、作成
した指令により数値制御装置本体を実行して加工等の作
業を行う数値制御装置とを含む構成を示している。指令
実行環境は、指令作成編集手段1と指令登録手段2を備
え、指令作成編集手段1で作成した指令を指令登録手段
2を介して指令記憶手段3に記憶する。数値制御装置側
には、指令記憶手段3,指令読取り手段4,仮想数値制
御装置10,実制御装置インターフェース手段5,実指
令実行手段6,数値制御装置本体20,周辺機器30を
備え、仮想数値制御装置10は指令解釈手段11,指令
実行手段12、及び仮想制御装置インターフェース手段
13の各機能を備える。なお、指令記憶手段3,指令読
取り手段4を指令実行環境側とする構成、又は、指令作
成編集手段1、指令登録手段2を数値制御装置側とする
構成とすることもできる。
【0031】指令記憶手段3に格納された指令は、指令
読取り手段4を介して仮想数値制御装置10に送られ
る。この指令が加工指令の場合は、数値制御装置本体2
0で実行可能な指令に変換されて、数値制御装置本体2
0で処理される。実指令実行手段6は実制御装置インタ
ーフェース手段5を介してCRTや入出力装置等の周辺
機器30との間でデータ交換を行う。
【0032】仮想数値制御装置10は、指令実行環境と
実行手段と実際の実数値制御装置との仕様の差異を吸収
する目的で設けられる構成及び機能である。この、仮想
数値制御装置10の部分は、数値制御装置毎に、数値制
御装置の仕様や用いられる可能性のある指令の仕様やプ
ログラミング言語に対応して開発し実装することができ
る。また、仮想数値制御装置10の機能をプロセッサに
実行するに用いるプログラムをプロセッサ読み取り可能
な記憶媒体に記憶させ、数値制御装置や指令の仕様を拡
張あるいは変更した場合に、記憶媒体により付加あるい
は変更することができる。又、ある数値制御装置で開発
した仮想数値制御装置の機能を、他の数値制御装置に転
用することもできる。
【0033】指令解釈手段11は、入力された指令につ
いて文法解釈を行い、指令を仮想数値制御装置に固有の
形態に変換し、これによって入力される指令に依存しな
い実行を可能なものとする。例えば、入力される指令の
表示形態について、Gコード、C言語、C++言語、J
AVA言語等のプログラミング言語を想定する場合に
は、指令解釈手段11にこれらのプログラミング言語の
文法解釈を行う機能を持たせ、又、動作仕様についても
想定される仕様に対応した解読機能を持たせる。
【0034】指令解釈手段11は、指令読取り手段4か
ら読取った指令を前記機能によって解釈し、仮想数値制
御装置に固有の形態の指令に変換し、指令実行手段12
に渡す。なお、指令解釈手段11で解釈した指令を指令
登録手段2を介して指令記憶手段3に格納し、あらかじ
め実行する指令について解釈処理を完了させておき、解
釈後の指令をまとめて指令実行手段12で実行する構成
とすることもできる。この構成によれば、実行の高速化
を図ることができる。
【0035】指令実行手段12は、仮想数値制御装置1
0のプロセッサ部分であり、指令解釈手段11で処理さ
れた指令を、通常のマイクロプロセッサと同様にして逐
次読み込んで実行する。この指令実行手段12で実行さ
れる指令は、仮想数値制御装置10に共通に用いられる
仕様である。従って、仮想制御装置インターフェース手
段13は、指令実行手段12からの指令をそのまま指令
どおりに実行することができる。
【0036】仮想制御装置インターフェース手段13
は、実制御装置インターフェース手段6と共に、仮想数
値制御装置10と実数値制御装置との間のデータの交換
を行うインターフェース部分である。なお、ここでは、
実数値制御装置は、実制御指令インターフェース手段
5、実指令実行インターフェース手段6、数値制御装置
本体20、及び周辺機器30を含めて部分を示してい
る。
【0037】仮想制御装置インターフェース手段13
は、指令実行手段12から入力された指令に対して、実
指令実行インターフェース手段6の仕様に変換して出力
する。又、実指令実行インターフェース手段6から入力
されたデータを仮想数値制御装置の仕様に変換し、指令
実行手段12に出力する。仮想制御装置インターフェー
ス手段13は、上記機能を達成するために、仮想数値制
御装置と実数値制御装置との仕様の対応関係に関するデ
ータを備え、このデータに基づいて変換を行う。従っ
て、この仮想制御装置インターフェース手段13は、実
数値制御装置との間のデータの入出力の整合性をとる役
目をしている。
【0038】仮想数値制御装置10において、指令解釈
手段11は指令実行環境側の仕様と仮想数値制御装置側
の仕様との対応関係、及び変換機能を備え、仮想制御装
置インターフェース手段13は、仮想数値制御装置側の
仕様と実数値制御装置側の仕様指令との対応関係、及び
変換機能を備えており、これらの対応関係、及び変換機
能はプロセッサで実行するのに用いるプログラムとする
ことができ、プロセッサ読み取り可能な記憶媒体に記憶
させることができる。従って、これらの対応関係、及び
変換機能の全部あるいは一部を記憶媒体の形態で移動さ
せ、他の数値制御装置に移植することもできる。
【0039】なお、実指令実行インターフェース手段6
は、仮想制御装置インターフェース手段13からの指令
を実数値制御装置の仕様に変換するインターフェース部
分である。
【0040】図1に示す構成の数値制御装置中の仮想数
値制御装置の動作について、図2のフローチャートを用
いて説明する。仮想数値制御装置10は、指令読取り手
段4から入力される指令について、用いられているプロ
グラミング言語や仕様等の態様を認識し、指令解釈手段
11で行う解釈処理に対応する(ステップS1)。指令
読取り手段4から指令が読み取られて指令が入力される
と(ステップS2)、指令解釈手段11はこの指令につ
いて文法解釈等の解読処理を行い、仮想数値制御装置に
固有の機械語(ニューモニックコード)に変換する。変
換した機械語は、指令実行手段12に引き渡す。なお、
指令解釈手段11で変換した機械語を、指令登録手段2
を介して指令記憶手段3に蓄積しておき、指令実行手段
12に渡す処理を行うこともできる。この処理によれ
ば、処理の高速化を図ることができる(ステップS
4)。
【0041】処理実行手段12は、入力した機械語を逐
次実行し、その実行を仮想制御装置インターフェース手
段13に渡す(ステップS5)。仮想制御装置インター
フェース13は、渡された実行を実数値制御装置で使用
することができる仕様に変換して実制御装置インターフ
ェース手段5に渡し、実数値制御装置での実行を行わせ
る(ステップS6)。
【0042】本発明の数値制御装置の構成及び制御方法
によれば、処理実行環境側と実際の数値制御装置側の仕
様が相違する場合においても、それらの相違に対応して
指令を作成することなく実行することができる。図3は
本発明の数値制御装置による指令実行環境と数値制御装
置との関係を説明するための図である。
【0043】図3(a−1),(a−2),(a−3)
において、同一の指令実行環境aを異なる数値制御装置
A,B,Cに適用させることができる。同様に、同一の
指令実行環境b,cを異なる数値制御装置A,B,Cに
適用させることもできる。又、同一の数値制御装置Aに
対して異なる指令実行環境a,b,cを適用させること
ができ、同様に、同一の数値制御装置B,Cに対して異
なる指令実行環境a,b,cを適用させることができ
る。
【0044】図4は、仮想数値制御装置側と実際の数値
制御装置(実数値制御装置で表す)との間の仕様の相違
を吸収するための構成を説明するための概略図であり、
図1で示す仮想制御装置インターフェース手段及び実制
御装置インターフェース手段が備える一構成例を示して
いる。
【0045】図4において、仮想数値制御装置側は仮想
制御装置側データ交換手段を備え、これによって仮想数
値制御装置側のデータを実数値制御装置側に対応した仕
様に変換する。一方、実数値制御装置側は実制御装置側
データ交換手段を備え、これによって実数値制御装置側
のデータを仮想数値制御装置側に対応した仕様に変換す
る。これによって、仮想数値制御装置側と実数値制御装
置側でデータ仕様が異なる場合であっても、データの相
互交換を行うことができる。
【0046】例えば、表示機能については、仮想数値制
御装置側の仮想表示装置に対して表示指令を行う仮想表
示指令手段と、仮想表示手段に対する表示指令を実際の
表示装置(実表示装置)に対する指令に変換する表示指
令変換手段を仮想数値制御装置側に設け、これによって
実表示装置の実行を可能とする。又、操作機能について
は、仮想数値制御装置側の仮想操作装置に対して操作指
令を行う仮想操作指令手段と、仮想操作手段に対する操
作指令を実際の操作装置(実操作装置)に対する指令に
変換する表示操作変換手段を仮想数値制御装置側に設
け、これによって実操作装置の実行を可能とする。さら
に、通信機能については、仮想数値制御装置側の仮想通
信装置を利用する仮想通信利用手段に対してデータ交換
を行う通信データ交換手段を仮想数値制御装置側に設
け、これによって実通信装置の実行を可能とする。
【0047】なお、指令解釈手段11はソフトウエアに
よる文法解釈処理の他に、Gコード等のコード指令の場
合には対応コード表を用いた構成とすることができる。
図5は、対応コード表を用いた構成である。図5におい
て、指令解釈手段11は、Gコードと仮想数値制御装置
に固有の機械語(ニューモニックコード)との対応デー
タを記憶部11bに備え、読み出し部11aにより読み
出す構成とすることができる。
【0048】次に、指令を汎用プログラミング言語で記
述した場合の動作例について説明する。以下、汎用プロ
グラミング言語として、C++言語を用いた例とJAV
A言語を用いた例について説明する。
【0049】なお、以下の例では、指令として位置表示
指令の例について示す。
【0050】以下に示すプログラム例は、C++言語を
用いた例である。 001:/*−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 002:*仮想数値制御装置によるCNCの絶対位置の表示の例 003:* 004:* 005:*−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−*/ 006:#include "CncObject.h" 007: void main(void){ 008: /*CNCオブジェクトのインスタンス生成*/ 009: CncObject cnc ; 010: 011: /*絶対位置の取得*/ 012: cnc.GetAbsPos((short)-1); 013: 014: /*制御軸数分処理を繰り返し、軸名称とその軸の絶対位置を 表示する*/ 015: for( int i=0:i<cnc.AxisNum : i++){ 016: cnc.out.pritln(cnc.AxisName[i]+""+cnc.AbsPos[i]): 017: } 018: } 上記プログラム例において、001行から005行は指
令に影響しないコメント行である。006行はCncO
bjectの定義ファイルの読み込みを指定している。
007行は関数の始まりであり、main関数はプログ
ラムを開始する関数である。
【0051】009行はクラスCncObjectの実
体を定義する部分である。ここで、CncObject
は、数値制御装置を仮想化したオブジェクトであり、図
1に示す仮想制御装置インターフェース手段を呼び出す
メソッドを持つ。実際の数値制御装置の通信手段とで通
信されるデータ構造は、CncObjectが管理する
ことによって、指令から見るとどのような数値制御装置
でも同じ種類の制御装置として扱うことができる。
【0052】012行では、CncObjectの絶対
位置取得メソッドであるGetAbsPos()を実行
している。このメソッドを実行することでCncObj
ect内の絶対位置のデータの更新が行われる。
【0053】015行では、制御軸数分だけ繰り返し実
行するためのfor文である。cnc.AxisNum
は009行のCncObjectの実体定義時に設定さ
れる制御軸数変数である。制御軸数や軸名称のような静
的なデータは実体定義時に自動的に設定される。
【0054】016行は表示を行う関数である。メソッ
ド名CNC.out.printkn()は表示手段で
ある。数値制御装置とのインターフェースにより実際の
表示装置への指令に変換される。cnc.AxisNa
me[]は数値制御装置の軸名称の配列変数であり、0
15行のように009行での実体定義時に設定される。
cnc.AbsPos[]は数値制御装置の絶対位置の
配列変数である。012行のように、メソッドGetA
bsPos()を実行することで、その内容が更新され
る。
【0055】上記プログラム例の指令の動作を、図1、
図6、図7を参照して説明する。指令は指令登録手段2
を通じて不揮発性メモリやハードディスク等の指令記憶
手段3に格納される。指令解釈手段11は、指令読取り
手段4を通じて指令記憶手段3中の指令を読み出す。指
令解釈手段11が読み出した指令は通常のテキスト形式
であるため、規定された文法に従って指令を解釈する。
この指令解釈手段4により、指令は指令実行手段12へ
の命令に翻訳される。この命令は通常のマイクロプロセ
ッサと同様に機械語(ニューモニックコード)である。
指令実行手段12は逐次機械語を実行する。入出力指令
の機械語がある場合には、接続されている仮想制御装置
インターフェース手段13に必要な引数を渡して処理を
委託する。
【0056】この処理において、機械語となることでソ
フトウエアでもハードウエアでも処理を行うことがで
き、数値制御装置の性能やコスト等の条件に応じてソフ
トウエアとハードウエアの何れの形式で実装するかを選
択することができる。
【0057】仮想制御装置ソフトウエアインターフェー
ス手段13は、数値制御装置が入出力可能とする全デー
タについて変換可能である。なお、以下では、前記した
制御軸数、制御軸名称、及び絶対位置の各データの取得
機能について説明する。
【0058】仮想制御装置インターフェース手段13
は、指令上はCncObjectとして指令される。こ
こで、CncObjectの仕様は以下の表の通りであ
る。
【0059】
【表1】 図6において、仮想制御装置インターフェース手段13
において、009行のようにCncObjectのクラ
スの実体の定義が行われると、自動的に数値制御装置内
の制御軸数データと軸名称データとを取得し、それぞれ
AxisNo、AxisName[]変数に格納され
る。実際には、この他にもハードウエアの実装状態等の
動的に変化しないデータを取得する。
【0060】図7において、CncObjectのメソ
ッドが指令されると、対応した仮想制御装置インターフ
ェース手段13の関数が実行される。メソッドGetA
bsPos()が指令されると、仮想制御装置インター
フェース手段13に対応する絶対位置取得関数が実行さ
れる。絶対位置取得関数は、実際の装置の実指令実行手
段に対応した指令に変換し、実指令実行手段6に指令を
行う。実指令実行手段6は指令を実行し、実制御装置イ
ンターフェース手段5と通信を行い、絶対位置データを
取得する。取得された絶対位置データは、逆の順序で仮
想制御装置インターフェース手段13まで戻され、Ab
sPos[]配列変数に格納される。
【0061】ここで、実制御装置インターフェース手段
5は、数値制御装置固有の指令仕様を備える。仮想制御
装置インターフェース手段13は、この数値制御装置に
よる仕様の差異を吸収する。
【0062】図8は、数値制御装置側と使用者側の分担
を説明するための図である。使用者側が用意するものは
クラスMAINのみであり、このクラスMAINの部分
は数値制御装置の種類にかかわらず実行可能である。数
値制御装置側は、使用者側とのインターフェースである
クラスCncObjectの仕様を満たすように仮想制
御装置インターフェース手段の部分を実装する。これに
よって、数値制御装置が異なる場合でも、クラスCnc
Objectで定義されたメソッドを十分に活用し、ア
プリケーションを構成することができる。このアプリケ
ーションのプログラムは、数値制御装置に依存せず、
又、再コンパイル等の処理を要することなく実行するこ
とができる。
【0063】以下に示すプログラム例は、JAVA言語
を用いた例である。 001:/*−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 002:*JAVAによるCNCの絶対位置の表示の例 003:* 004:* 005:*−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−*/ 006:class Main { 007: public static void main(String[]args){ 008: try{ 009: /*CNCオブジェクトのインスタンス生成*/ 010: CncObject cnc=new CncObject(); 011: 012: /*絶対位置の取得*/ 013: ret=cnc.GetAbsPos((short)-1); 014: 015: /*制御軸数分処理を繰り返し、軸名称とその軸の絶対位置を 表示する*/ 016: for( int i=0:i<cnc.AxisNum : i++){ 017: System.out.pritln(cnc.AxisName[i]+" "+cnc.AbsPos[i]); 018: } 019: } 020: /*エラーハンドラ*/ 021: catch(Exception e){ 022: System.out.pritln(" ln Java:\n"+e); /*エラーメッセージ表示*/ 023: } 024: } 025:} 上記プログラム例において、001行から005行は指
令に影響しないコメント行である。006行はクラス宣
言の始まりであり、ここではクラス名をMainとして
いる。007行はクラスのメソッドの定義の始まりであ
り、ここではメソッド名をmainとしている。
【0064】008行はエラー処理の範囲を決めるため
に記述される部分である。008行から019行の範囲
でエラーが発生した場合、021行から023行のエラ
ーハンドラ処理に制御が移る。
【0065】010行はクラス名CncObjectの
実体を定義する部分である。ここで、CncObjec
tは、数値制御装置を仮想化したオブジェクトであり、
JAVAと数値制御装置のインターフェースとなる。実
際の数値制御装置の通信手段とで通信されるデータ構造
は、CncObjectが管理することによって、JA
VAから見るとどのような数値制御装置でも同じ種類の
制御装置として扱うことができる。
【0066】013行では、CncObjectの絶対
位置取得メソッドであるGetAbsPos()を実行
している。このメソッドを実行することでCncObj
ect内の絶対位置のデータの更新が行われる。
【0067】016行では、制御軸数分だけ繰り返し実
行するためのfor文である。cnc.AxisNum
は010行のCncObjectの実体定義時に設定さ
れる制御軸数変数である。制御軸数や軸名称のような静
的なデータは実体定義時に自動的に設定される。
【0068】017行は表示を行う関数である。メソッ
ド名System.out.println()はJA
VAで定義される標準の表示手段である。JAVAは仮
想的な表示装置を前提としているため、数値制御装置と
のインターフェースにより実際の表示装置への指令に変
換される。cnc.AxisName[]は数値制御装
置の軸名称の配列変数であり、016行のように010
行での実体定義時に設定される。cnc.AbsPos
[]は数値制御装置の絶対位置の配列変数である。01
3行のように、メソッドcnc.GetAbsPo
s()を実行することで、その内容が更新される。
【0069】021行から023行はエラーハンドラ処
理である。022行にエラー内容を表示するための手段
を記述している。
【0070】次に、CncObjectについて説明す
る。以下では、説明の都合上前述のメソッドと変数のみ
説明するが、実際の装置では、数値制御装置の入出力可
能な全データについて交換可能である。
【0071】クラスCncObjectの仕様を以下の
表2に示す。
【0072】
【表2】 この仕様は数値制御装置に依存しない。
【0073】以下のプログラムは、クラスCncObj
ectの例である。 001:/*−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 002:*class CncObject 003:* 004:* 005:*−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−*/ 006:class CncObject { 007: public native short GetCncInfo(); 008: public native short GetAbsPos(short axis); 009: public final static int MAX_AXIS=24; 010: public long AbsPos[]= new long [ MAX_AXIS]; 011: public str AxisName[]= new str [ MAX_AXIS]; 012: public long AxisNo ; 013: 014: public static void CncObject(){ 015: GetCncInfo(); 016: } 017: 018: static{ 019: System.loadLibrary(”MyImpOfCncObject”); 020: } 021:} 上記プログラム例において、001行から005行はコ
メント行である。006行はCncObjectの宣言
開始を表している。007行はメソッドの定義であり、
nativeという修飾子によって、メソッドの実体は
JAVAではなくJAVAの実行環境が実装される環境
である数値制御装置の関数となる。これらがJAVA実
行環境と数値制御装置とのインターフェースとなり、J
AVAでの仮想的な数値制御装置と実際の数値制御装置
との橋渡しを行う。ここでGetCncInfo()
は、数値制御装置内の制御軸数データと軸名称データと
を取得し、それぞれAxisNo、AxisNam
e[]変数に格納する。
【0074】008行は007行と同様に数値制御装置
の関数である。GetAbsPos()は数値制御装置
内の絶対位置データを獲得し、AbsPos[]変数に
格納する。
【0075】009行は、最大制御軸数を表す定数であ
り、このクラスで扱える最大制御軸数を表している。0
10行は、絶対位置を表す配列変数であり、008行で
定義されるメソッドGetAbsPos()により更新
される。
【0076】011行は軸名称を表す配列変数、012
行は制御軸数を表す変数である。これららは実体定義時
に実行されるメソッドCncObject()により実
行されるメソッドGetCncInfo()で設定され
る。
【0077】014行から016行はJAVAの実行環
境から数値制御装置の関数を実行するためのライブラリ
を実行することを宣言するメソッドである。この宣言で
のライブラリが数値制御装置の関数をJAVAから実行
することを可能にしている。
【0078】図8において、使用者側が用意するものは
クラスMAINのみであり、このクラスMAINの部分
は数値制御装置の種類にかかわらず実行可能である。数
値制御装置側は、使用者側とのインターフェースである
クラスCncObjectの仕様を満たすように仮想制
御装置インターフェース手段の部分を実装する。数値制
御装置が異なる場合でも、クラスCncObjectあ
るいはライブラリMyImpOfCncObjectで
インターフェースを同一にすればよい。
【0079】これによって、数値制御装置が異なる場合
でも、クラスCncObjectで定義されたメソッド
を十分に活用し、アプリケーションを構成することがで
きる。このアプリケーションのプログラムは、数値制御
装置に依存せず、又、再コンパイル等の処理を要するこ
となく実行することができる。
【0080】
【発明の効果】上記で説明したように、本発明の数値制
御装置によれば、指令の仕様の異なる数値制御装置にお
いて、指令を共通化することができ、又、数値制御装置
に用いる指令を数値制御装置のハードウエアやソフトウ
エアに依存することなく用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値制御装置を説明するための概略ブ
ロック図である。
【図2】本発明の数値制御装置中の仮想数値制御装置の
動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の数値制御装置による指令実行環境と数
値制御装置との関係を説明するための図である。
【図4】本発明の仮想数値制御装置側と実際の数値制御
装置との間の仕様の相違を吸収するための構成を説明す
るための概略図である。
【図5】本発明の指令解釈手段の対応コード表を用い構
成を説明するための図である。
【図6】プログラム例の指令の動作を説明するための図
である。
【図7】プログラム例の指令の動作を説明するための図
である。
【図8】数値制御装置側と使用者側の分担を説明するた
めの図である。
【図9】従来の数値制御装置の指令の動きを説明するた
めのブロック概略図である。
【図10】従来の数値制御装置における指令実行環境と
数値制御装置との関係を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1 指令作成編集手段 2 指令登録手段 3 指令記憶手段 4 指令読取り手段 5 実制御装置インターフェース手段 6 実指令実行手段 10 仮想数値制御装置 11 指令解釈手段 11a 読み出し部 11b 記憶部 12 指令実行手段 13 仮想制御装置インターフェース手段 15 制御装置インターフェース手段 16 指令実行手段 20 数値制御装置本体 30 周辺機器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】そこで、本発明の数値制御装置は、仮想数
値制御装置と実数値制御装置から構成される数値制御装
置であって、仮想数値制御装置は、入力される指令を固
有の指令に変換する変換手段と、核変換された指令を実
行する指令実行手段と、実数値制御装置とのインターフ
ェース手段から構成され、該指令実行手段の実行結果に
基づいて、該インターフェース手段を介して実数値制御
装置を動作させる。これによって、指令や数値制御装置
の仕様の相違を固有の指令によって共通化し、数値制御
装置のハードウエアやソフトウエアに依存せずに数値制
御装置の実行を行うことができる(請求項1に対応)。
又、本発明の数値制御装置は、仮想数値制御装置と実数
値制御装置から構成される数値制御装置であって、仮想
数値制御装置は、入力される指令と独立した固有の指令
形態を有し、入力した指令を固有の形態の指令に変換
し、変換した指令に基づいて実数値制御装置の実行を行
う。これによって、仮想数値制御装置を指令を含むアプ
リケーションと独立したものとし、入力した指令を仮想
数値制御装置に固有の形態の指令に変換し、この変換し
た指令に基づいて実数値制御装置の実行を行う。これに
よって、指令の仕様や指令を記述するプログラミング言
語に依存せずに、数値制御装置の実行を行うことができ
る(請求項に対応)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】又、本発明の数値制御装置は、仮想数値制
御装置と実数値制御装置から構成される数値制御装置で
あって、仮想数値制御装置は、実数値制御装置から独立
した固有の指令形態を有し、この仮想数値制御装置上に
おいて仮想数値制御装置固有の形態の指令を実行し、
の指令の実行に基づいて実数値制御装置とデータ交換を
行い、実数値制御装置の実行を行う数値制御装置であ
る。これによって、数値制御装置のハードウエアやソフ
トウエアに依存することなく指令に実行を行うことがで
きる(請求項に対応)。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】又、本発明の数値制御装置は、仮想数値制
御装置と実数値制御装置から構成される数値制御装置で
あって、仮想数値制御装置は、入力される指令と独立
し、又実数値制御装置から独立した固有の指令形態を
、入力した指令を固有の形態の指令に変換し、仮想数
値制御装置上において仮想数値制御装置固有の形態の指
令を実行し、この指令の実行に基づいて実数値制御装置
とデータ交換を行い、実数値制御装置の実行を行う数値
制御装置である。これによって、指令の仕様や指令を記
述するプログラミング言語に依存せずに、数値制御装置
の実行を行うことができるとともに、数値制御装置のハ
ードウエアやソフトウエアに依存することなく指令に実
行を行うことができる(請求項に対応)。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】なお、指令を解読する機能及び数値制御装
置固有の形態の指令へ変換する機能は、ソフトウエアに
より行うことができ、又、両指令間の対応関係データ
は、ROM等の記憶装置に格納することができる(請求
に対応)。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】又、本発明の数値制御装置において、仮想
数値制御装置は、仮想数値制御装置に固有の形態に変換
した指令を逐次読み込み実行する指令実行手段を備える
構成とする。指令実行手段は、前記指令解釈手段で解読
し変換した指令を、通常のプロセッサの動作と同様に逐
次読み出して実行する。このとき、指令実行手段は仮想
数値制御装置に固有の指令を実行するため、指令の仕様
や指令を記述するプログラミング言語に依存せずに行う
ことができる(請求項に対応)。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】又、本発明の数値制御装置において、仮想
数値制御装置は、仮想数値制御装置側のデータ仕様を実
数値制御装置のデータ仕様に変換し、仮想数値制御装置
と実数値制御装置との間のデータの整合性を調整する仮
想数値制御装置インターフェース手段を備える構成とす
る。仮想数値制御装置インターフェース手段は、前記指
令実行手段の指令の形態を実数値制御装置が実行可能な
形態に変換し、変換した指令を実数値制御装置に渡す。
仮想数値制御装置インターフェース手段は、仮想数値制
御装置に固有の指令形態と実数値制御装置側の指令形態
との対応関係を有しており、両者間の整合性をとる。こ
れによって、数値制御装置のハードウエアやソフトウエ
アに依存することなく指令に実行を行うことができる
(請求項に対応)。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】又、本発明の数値制御装置において、入力
される指令を表すプログラミング言語形式は、汎用プロ
グラミング言語とするものである。汎用プログラミング
言語の例としては、例えばC++言語やJAVA言語を
用いることができる。この他、入力される指令をGコー
ド等のコード命令とすることもできる(請求項に対
応)。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】さらに、本発明の数値制御装置において、
表示指令の解釈と実行機能と実表示装置とのインターフ
ェース機能を有する仮想表示装置に対して、表示指令を
出力する仮想表示指令手段及び前記表示指令を実表示装
置に対する表示指令に変換する表示指令変換手段と、
作指令の解釈と実行機能と実操作装置とのインターフェ
ース機能を有する仮想操作装置に対して、操作指示を出
力する仮想操作指示手段及び実操作装置から操作指示を
取得し仮想操作装置に対する操作指示に変換する操作指
示変換手段と、通信指令の解釈と実行機能と実通信装置
とのインターフェース機能を有する仮想通信装置と実通
信装置との間で通信データ交換を行う通信データ交換手
段と、仮想数値制御装置と実数値制御装置との間でデー
タ交換を行う、仮想数値制御装置側のデータ交換手段及
び実数値制御装置側のデータ交換手段の少なくとも1つ
を備えた構成とすることができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】この構成によれば、数値制御装置の表示機
能や操作機能や通信機能や、その他数値制御装置に係わ
るデータ交換の機能を、仮想数値制御装置上で実行して
実数値制御装置側に反映させることができる(請求項
に対応)。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】又、本発明は、入力された指令を該指令と
独立した仮想数値制御装置に固有の指令形態に変換し、
該変換した指令を仮想数値制御装置上で実行することに
より、実数値制御装置の実行を行う数値制御装置の実行
方法である。この方法によって、仮想数値制御装置を指
令を含むアプリケーションと独立したものとし、入力し
た指令を仮想数値制御装置に固有の形態の指令に変換
し、この変換した指令に基づいて実数値制御装置の実行
することができる。これによって、指令の仕様や指令を
記述するプログラミング言語に依存せずに、数値制御装
置の実行を行うことができる(請求項10に対応)。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】又、本発明は、実数値制御装置から独立し
た固有の指令形態を有する仮想数値制御装置上において
仮想数値制御装置に固有の形態の指令を実行し、該仮想
数値制御装置上の指令実行に基づいて実数値制御装置の
実行を行う数値制御装置の実行方法である。この方法に
よって、数値制御装置のハードウエアやソフトウエアに
依存することなく指令に実行を行うことができる(請求
11に対応)。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される指令と独立した固有の指令形
    態を有する仮想数値制御装置を備え、該仮想数値制御装
    置は入力した指令を固有の形態の指令に変換し、該変換
    した指令に基づいて実数値制御装置の実行を行う仮想数
    値制御装置を備える数値制御装置。
  2. 【請求項2】 実数値制御装置から独立した固有の指令
    形態を有する仮想数値制御装置を備え、該仮想数値制御
    装置上において仮想数値制御装置固有の形態の指令を実
    行し、該指令の実行に基づいて実数値制御装置の実行を
    行う数値制御装置。
  3. 【請求項3】 入力される指令と独立し、又実数値制御
    装置から独立した固有の指令形態を有する仮想数値制御
    装置を備え、仮想数値制御装置は入力した指令を固有の
    形態の指令に変換し、仮想数値制御装置上において仮想
    数値制御装置固有の形態の指令を実行し、該指令の実行
    に基づいて実数値制御装置の実行を行う数値制御装置。
  4. 【請求項4】 前記仮想数値制御装置は、任意の言語形
    式及び任意の動作仕様で作成された指令を解読し、数値
    制御装置固有の形態の指令に変換する指令解釈手段を備
    える請求項1、または3記載の数値制御装置。
  5. 【請求項5】 前記仮想数値制御装置は、仮想数値制御
    装置に固有の形態に変換した指令を逐次読み込み実行す
    る指令実行手段を備える請求項1、3又は4記載の数値
    制御装置。
  6. 【請求項6】 前記仮想数値制御装置は、仮想数値制御
    装置側のデータ仕様を実数値制御装置のデータ仕様に変
    換し、仮想数値制御装置と実数値制御装置との間のデー
    タの整合性を調整する仮想数値制御装置インターフェー
    ス手段を備える請求項2、又は3記載の数値制御装置。
  7. 【請求項7】 前記任意の言語形式は、汎用プログラミ
    ング言語である請求項4記載の数値制御装置。
  8. 【請求項8】 仮想表示装置に対して表示指令を出力す
    る仮想表示指令手段及び前記表示指令を実表示装置に対
    する表示指令に変換する表示指令変換手段と、仮想操作
    装置に対する操作指示を出力する仮想操作指示手段及び
    実操作装置から操作指示を取得し仮想操作装置に対する
    操作指示に変換する操作指示変換手段と、仮想通信装置
    を用いる手段及び仮想通信装置と実通信装置との間で通
    信データ交換を行う通信データ交換手段と、仮想数値制
    御装置と実数値制御装置との間でデータ交換を行う、仮
    想数値制御装置側のデータ交換手段及び実数値制御装置
    側のデータ交換手段の少なくとも1つを備えた数値制御
    装置。
  9. 【請求項9】 入力された指令を該指令と独立した仮想
    数値制御装置に固有の指令形態に変換し、該変換した指
    令を仮想数値制御装置上で実行することにより、実数値
    制御装置の実行を行う数値制御装置の実行方法。
  10. 【請求項10】 実数値制御装置から独立した固有の指
    令形態を有する仮想数値制御装置上において仮想数値制
    御装置に固有の形態の指令を実行し、該仮想数値制御装
    置上の指令実行に基づいて実数値制御装置の実行を行う
    数値制御装置の実行方法。
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