JP2929667B2 - ころ軸受 - Google Patents

ころ軸受

Info

Publication number
JP2929667B2
JP2929667B2 JP14765590A JP14765590A JP2929667B2 JP 2929667 B2 JP2929667 B2 JP 2929667B2 JP 14765590 A JP14765590 A JP 14765590A JP 14765590 A JP14765590 A JP 14765590A JP 2929667 B2 JP2929667 B2 JP 2929667B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
outer ring
roller bearing
surface roughness
inner ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14765590A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0439412A (ja
Inventor
浩年 高田
進 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP14765590A priority Critical patent/JP2929667B2/ja
Publication of JPH0439412A publication Critical patent/JPH0439412A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2929667B2 publication Critical patent/JP2929667B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ころのスキューによる摩擦、発熱を抑制
し、長寿命が得られるころ軸受に関する。
〔従来の技術〕 ラジアルころ軸受、とくに接触角をもたない円筒ころ
軸受、針状ころ軸受において、ころが単独で組み込まれ
た、いわゆる総ころ軸受や、セパレータ付きころ軸受の
ような、一体型の保持器を有しない形式のものでは、こ
ろの転動中にスキューを生じやすいことが知られてい
る。
ころのスキューが生じると、軸受の摩擦による発熱が
増大し、寿命が短縮することになる。そこで、ころのス
キューを小さくするための対策が望まれているが、総こ
ろ軸受やセパレータ付きころ軸受に有効な手段は開発さ
れていないため、現在の時点では、一体型の保持器を有
する形式に変更して、ころの案内をよくする以外に適当
な手段は存在しないとされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、一体型の保持器を用いたころ軸受では、ころ
の組込み可能数に制約があるため、総ころやセパレータ
付きのころ軸受に比べて基本定格荷重が減少するため
に、寿命が短く、耐圧痕性の点でも劣るという難点があ
り、さらに保持器が破損することや設計上、使用上の制
限が増すことを免れず、コストの面でも割高になる欠点
がある。
この発明は、上記のような観点から、一体型の保持器
を有しないころ軸受におけるころの過大なスキュー運動
を防止することを目的としてなされたものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この発明は、ころが単独
で組み込まれたころ軸受、またはころがセパレータを介
して組み込まれたころ軸受において、内輪軌道面の表面
粗さを外輪軌道面の表面粗さの0.5倍以下の値にし、こ
ろ転動面の表面粗さを外輪軌道面の表面粗さと同等以下
の値に設定し、内外輪軌道面の各油膜厚さに対する内外
輪軌道面ところとの各合成表面粗さの比によって表され
る内輪・ころ間の油膜パラメータΛiを、外輪・ころ間
の油膜パラメータΛeよりも大きくしてある。
〔作用〕
この発明のころ軸受は、前記の構成のため、ころのス
キューが生じると内輪側ではころ中央部において1点当
たりになり、外輪側ではころ両端部において2点当たり
になるが、上記のようにΛiはΛeよりも大きいので、
内輪側においては、ころのスキューを継続させようとす
る大きなモーメントは生ぜず、外輪側においてころの両
端部に生じる接線力が、いちはやく内輪側においてころ
中央部に生じる接線力よりも大きくなるため、ころは大
きなスキューが矯正された状態で平衡する。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、この発明の針状ころ軸受に適用した実施例
を示す縦断側面図である。
同図の針状ころ軸受は、針状ころ30が単独で(保持器
を用いないで)内輪10と外輪20との間に組み込まれた、
いわゆる総ころ軸受である。
この針状ころ軸受の内輪10の軌道面11は、外輪20の軌
道面21よりも表面粗さが小さく、0.5倍以下の値、たと
えば1/2〜1/3程度の粗さに仕上げられている。
また、針状ころ30の転動面31は、外輪20の軌道面21の
表面粗さと同等またはそれよりも小さい粗さに仕上げら
れている。
ここで、針状ころ軸受(総ころ軸受)のころにスキュ
ーが生じたときの接触圧力との関係を第2図によって説
明する。
針状ころ軸受にラジアル荷重が深された時、負荷圏内
にあるころ30は、内輪10側の接触点と外輪20側の接触点
との間においてそれぞれ接触圧力pi、peが作用した状態
で回転するが、この回転に伴って、ころ30にはスキュー
角φのスキューが生じる。このスキュー角φは、従来の
総ころ軸受においては顕著に増大するのが普通であり、
内輪側ではころ中央部の1点当たりの傾向となり、外輪
側ではころ両端部の2点当たりの傾向となる。このた
め、内輪側の接触圧力piは、ころ中央部において最大値
pi maxとなり、外輪側の接触圧力peは、ころ両端部にお
いて最大値pe maxを示すようになる。これらの接触圧力
に呼応して、ころ30と内輪軌道面11および外輪軌道面21
との接触点には接線方向の応力が生じ、この応力に基づ
く接線力(摩擦力)が平平衡状態を保つ位置までころ30
がスキューすることになる。
ところが、この発明においては、内輪軌道面11は、外
輪軌道面21に比べて0.5倍以下という小さい値の表面粗
さであって、ころ転動面31の表面粗さは外輪軌道面21の
表面粗さの同等以下であるので、内輪10ところ30との間
の油膜パラメータをΛ、外輪20ところ30との間の油膜
パラメータをΛとし、内輪側と外輪側との油膜厚さに
大差がないものとすれば、下記式から明らかなように、
ΛはΛに比べて大きい値になる。
ここに、hri:軌道面の表面粗さ hra:ころ転動面の表面粗さ このため、内輪10ところ30との間におけるスキューモ
ーメントは小さくなるから、ころ30のスキューは外輪20
ところ30と接触状態によって大きな影響を受けることに
なるが、ΛeはΛiよりも小さいので、外輪20側の接触
圧力peによって生じる接線力が、内輪10の側の接触圧力
piによって生じる接線力よりも大きくなる。これによ
り、ころ30のスキュー角φは余り大きくならない状態に
拘束され、この状態で外輪20側の接線力が内輪10側の接
線力と平衡状態に達し、その結果、ころ30のスキューが
矯正されることになる。
次に、この発明を適用した針状ころ軸受と従来の針状
ころ軸受とについて、寿命評価試験を実施した結果の一
例を、第3図のワイブルチャートに示す。
この試験に使用した軸受は、外径20mm、幅8mmの針状
ころ軸受を第1表に示すとおり、6種類用意した。
第1表の従来品A1、A2、A3は、それぞれ内部設計の異
なる軸受であり、本発明品のB1、B2、B3はそれぞれ従来
品A1、A2、A3の内輪のみを再加工して、軌道面を従来品
の約1/3の表面粗さに仕上げたものである。試料数は従
来品が合計で16個、本発明品が合計で18個である。
第3図及び第1表から明らかなように、本発明品の転
がり疲れ寿命(90%定格寿命L10)は、従来品と比較し
て5.5〜10倍(平均約8倍)も長くなることが分かる。
なお、第4図は上記試験中における各軸受の温度上昇
を比較した結果の例を示したものであり、本発明品は従
来品に対して温度上昇が小さく、軸受摩擦による発熱が
抑制されることも確認した。
前記実施例の針状ころ軸受は、内輪と外輪との間にこ
ろを組み込んだものについて説明したが、内輪を省略し
て軸を内輪軌道面として用いたもの、あるいは外輪を省
略してハウジングを外輪軌道面として用いたものについ
てもこの発明を適用することができる。
また、この発明は、実施例で説明した針状ころ軸受以
外のころ軸受についても適用することができるのはいう
までもない。
さらに、前記実施例では、ころが単独で組み込まれた
総ころ軸受について説明したが、ころを非一体型のセパ
レータを介して組み込み、ころ相互間の円周方向間隔を
一定に保持する形式のセパレータ付きころ軸受について
も、この発明を適用することができ、このように構成し
たセパレータ付きころ軸受においても、前記総ころ軸受
の場合と全く同様の作用、効果が得られる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば、従来のころ
軸受の外輪ところとについては再加工することなく、内
輪軌道面の表面粗さを外輪軌道面の表面粗さより小さく
する加工を行い、内外輪軌道面の各油膜厚さに対する内
外輪軌道面ところとの各合成表面粗さの比によって表さ
れる内輪・ころ間の油膜パラメータを、外輪・ころ間の
油膜パラメータより大きくすることにより、ころのスキ
ューを防止することができるので、一体型の保持器を有
しないころの軸受の摩擦、発熱を抑制して、転がり疲れ
寿命を大幅に長くすることが可能となる。
また、この発明における内輪軌道面の表面粗さは外輪
軌道面の表面粗さの0.5倍以下であればよいから、通常
の表面加工方法によって容易に実施することができるだ
けでなく、従来のスキュー防止手段のように、一体型の
保持器を用いることなく目的を達成することができるか
ら、基本定格荷重の減少、設計上、使用上の制約、コス
ト増加などの一体型の保持器付きころ軸受の欠点がすべ
て解消されるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す上半部縦断側面図、第
2図は従来の総ころ軸受のころのスキューと接触圧力と
の関係を示す説明図、第3図は寿命比較試験の結果を示
すワイブルチャート、第4図は温度上昇の比較試験結果
を示す図である。 図中、10は内輪、11は内輪軌道面、20は外輪、21は外輪
軌道面、30は針状ころ、31はころ転動面である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ころが単独で組み込まれたころ軸受、また
    ころがセパレータを介して組み込まれたころ軸受におい
    て、内輪軌道面の表面粗さを外輪軌道面の表面粗さの0.
    5倍以下の値にし、ころ転動面の表面粗さを外輪軌道面
    の表面粗さと同等以下の値に設定し、内外輪軌道面の各
    油膜厚さに対する内外輪軌道面ところとの各合成表面粗
    さの比によって表される内輪・ころ間の油膜パラメータ
    を、外輪・ころ間の油膜パラメータよりも大きくしたこ
    とを特徴とするころ軸受。
JP14765590A 1990-06-06 1990-06-06 ころ軸受 Expired - Fee Related JP2929667B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14765590A JP2929667B2 (ja) 1990-06-06 1990-06-06 ころ軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14765590A JP2929667B2 (ja) 1990-06-06 1990-06-06 ころ軸受

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0439412A JPH0439412A (ja) 1992-02-10
JP2929667B2 true JP2929667B2 (ja) 1999-08-03

Family

ID=15435268

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14765590A Expired - Fee Related JP2929667B2 (ja) 1990-06-06 1990-06-06 ころ軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2929667B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0650344A (ja) * 1992-07-30 1994-02-22 Nippon Seiko Kk 転がり軸受
US5456538A (en) * 1993-08-04 1995-10-10 Nsk Ltd. Roller bearing
JP4457601B2 (ja) * 2003-07-30 2010-04-28 日本精工株式会社 シェル型ニードル軸受
US7338384B2 (en) * 2005-10-13 2008-03-04 American Axle & Manufacturing, Inc. Propshaft boot with integrated bearing seal deflector
DE102017223421A1 (de) * 2017-12-20 2019-06-27 Aktiebolaget Skf Hybridkugellager insbesondere für einen Kühlkompressor

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0439412A (ja) 1992-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7963702B2 (en) Roller bearing
US8128291B2 (en) Needle roller bearing and bearing structure
US5145267A (en) Automatic center adjusting roller bearing
JP2929667B2 (ja) ころ軸受
JP6722217B2 (ja) 円すいころ軸受
EP0939863B1 (en) Roller bearing with means for giving the rollers a positive skew angle
JP3682998B2 (ja) 転がり軸受装置
JP2006300079A (ja) ころ軸受
JP2006214456A5 (ja)
JPS61171917A (ja) 圧延機ロールネック用多列ころ軸受
JP2001241446A (ja) ころ軸受
JP2921046B2 (ja) ころ軸受
JP2615959B2 (ja) 自動調心ころ軸受
JPH06511540A (ja) 全回転式のころがり軸受のための保持器
WO2016194981A1 (ja) 円すいころ軸受
JPH102326A (ja) 複合軸受け
WO2020054858A1 (ja) 主軸装置
JP2738095B2 (ja) 転がり軸受
JP2004183684A (ja) 大形ころ軸受の荷重測定用構造
WO2022070990A1 (ja) クロスローラ軸受
JP2005048834A (ja) 円錐ころ軸受
JPH0814251A (ja) スラストころ軸受用保持器
JP2009180235A (ja) 自動調心ころ軸受
JP2004011821A (ja) 円筒ころ軸受
JPH0133203Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080521

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100521

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees