JP4457601B2 - シェル型ニードル軸受 - Google Patents

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Description

この発明は、自動二輪車の後輪用のサスペンションアームの基端部をフレームに対し揺動変位自在に支持する部分等、大きなラジアル荷重を受け、しかも回転角度が限られた状態で使用されるシェル型ニードル軸受の改良に関する。
自動二輪車の後輪用のサスペンションアームの基端部とフレームとの間にはシェル型ニードル軸受を組み込んで、このサスペンションアームをこのフレームに対し、揺動変位自在に支持している。この様な部分に組み込み可能なシェル型ニードル軸受として従来から、例えば特許文献1〜8、非特許文献1に記載されたものが知られている。このうちの特許文献1〜8に記載されたシェル型ニードル軸受は、何れも複数本のニードルを保持器により転動(自転)自在に保持している。保持器を組み込んだシェル型ニードル軸受は、各ニードルの転動を円滑に行なわせられる為、比較的高速回転に対応できる反面、組み込み可能なニードルの数が少なくなり、負荷容量が小さくなる。
一方、上記サスペンションアームを上記フレームに対し揺動変位自在に支持する部分に組み込むシェル型ニードル軸受には、高速回転が要求されない反面、大きな負荷容量が要求される。この為、上記部分に組み込むシェル型ニードル軸受として、保持器を省略してシェルの内径側にニードルのみを設置した、総ニードル型のシェル型ニードル軸受を使用する。図4は、この様な総ニードル型のシェル型ニードル軸受として、上記非特許文献1に記載されたものを示している。
このシェル型ニードル軸受は、円筒状のシェル1の内径側に複数本のニードル2、2を、保持器により保持する事なく、言い換えれば円周方向に隣り合うニードル2、2の転動面同士を直接近接対向若しくは当接させた状態で配置して成る。上記シェル1は、肌焼鋼、軸受鋼、浸炭窒化鋼等の硬質金属製の金属板に、絞り加工等の塑性加工を施して成るもので、円筒部3と、この円筒部3の軸方向両端部を径方向内方に折り曲げて成る1対の内向鍔部4、4とを備える。図4に示した従来例の場合、これら各内向鍔部4、4の内周縁部を軸方向内側に折り曲げて、これら各内向鍔部4、4の内側面に係止凹部5、5を、それぞれ全周に亙り連続させた状態で形成している。そして、上記各ニードル2、2の軸方向両端面中央部に突設した係止突片6、6を上記各係止凹部5、5内に進入させて、上記各ニードル2、2と上記シェル1との分離防止を図っている。
上述の様なシェル型ニードル軸受により自動二輪車の後輪用のサスペンションアームの基端部をフレームに対し揺動変位自在に支持するには、上記シェル1をフレーム側に設けたハウジング部に内嵌固定する。又、上記各ニードル2、2の内径側に、上記サスペンションアームの基端部に固設した揺動中心軸を挿入する。この結果、このサスペンションアームが、上記ハウジング部に対し、この揺動中心軸を中心とする揺動変位自在に支持される。走行時に後輪が、上記フレームに対し昇降すると、上記揺動中心軸が、上記各ニードル2、2を両方向に転動させつつ、揺動変位する。この際の揺動角度は、1乃至数度以下の小さな値である。
図4に示す様な総ニードル型のシェル型ニードル軸受を、スラスト荷重を受けつつ小さな角度で揺動変位する部分に使用すると、長期間に亙る使用に伴って、上記シェル1が損傷し、上記各ニードル2、2の転動が円滑に行なわれなくなる可能性がある。即ち、上記シェル型ニードル軸受がスラスト荷重を受けつつ、小さな角度で往復揺動変位すると、何れかのニードル2の軸方向端面に突設した係止突片6の先端面が、当該係止突片6が対向する内向鍔部4の内側面の一部分に突き当たった状態で当該部分で往復変位し、当該部分を摩耗させる。そして、この摩耗が進行すると、図5に示す様に、上記係止突片6が上記内向鍔部4を突き破り、この係止突片6を設けたニードル2の公転運動を不能にしてしまう。上記シェル型ニードル軸受を構成する上記各ニードル2、2は、円周方向に隣り合うニードル2、2の転動面同士は、当接若しくは近接対向しているので、何れか1本のニードル2の公転運動が阻害されれば、総てのニードル2、2の公転運動が円滑に行なわれなくなり、上記揺動中心軸等、これら各ニードル2、2の内径側に挿通された部材の揺動変位に対する抵抗が大きくなる。
この様な不都合の発生を防止すべく、図6に示す様に、シェル1aの軸方向両端部に形成する内向鍔部4a、4aを、単なる平板状に形成し、これら各内向鍔部4a、4aの内側面と各ニードル2aの軸方向両端面との当接面積を広くする事が考えられる。この様な図6に示した構造は、特許文献2〜8に示した構造から保持器を除いて、総ニードル型とした如きものである。
ところが、上記図6に示した様な構造の場合、上記各内向鍔部4a、4aの内側面を、完全に中心軸に直交する方向に形成し、これら各内向鍔部4a、4aの内側面と各ニードル2aの軸方向両端面とを完全に平行にする事は難しい。そして、避けられない製造誤差により、図7に誇張して示す様に何れかの内向鍔部4aが変形し、この内向鍔部4aの先端部(径方向内端部)と上記各ニードル2aの軸方向端面とが当接する可能性がある。この様な状態でこれら各ニードル2aから上記内向鍔部4aにスラスト荷重が加わると、この内向鍔部4aに大きなモーメントが加わる。この結果、この内向鍔部4aの基端部(この内向鍔部4aと円筒部3との連続部)に亀裂等の損傷が発生し易くなる。そして、損傷が発生し、この内向鍔部4aが脱落した場合には、上記各ニードル2aが上記シェル1aの内径側から抜け出して、シェル型ニードル軸受の機能が損なわれる。
上述の様な不都合を何れも解消すべく、図8に示す様に、シェル1bの軸方向両端部に1対の折り返し部7、7を、このシェル1bを構成する金属板を180度折り返す事により形成し、これら両折り返し部7、7により、上記シェル1bの内径側に配置した複数本のニードル2aの軸方向に関する位置決めを図る事も考えられる。この様な図6に示した構造は、特許文献1に示した構造から保持器を除いて、総ニードル型とした如きものである。ところが、この様な図8に示した構造の場合、上記両折り返し部7、7の軸方向寸法が嵩む。この結果、上記シェル1bの軸方向長さを同じとした場合、上記各ニードル2aの軸方向長さを短くせざるを得ず、その分、シェル型ニードル軸受の負荷容量が小さくなる。
特開平6−264930号公報 特開平7−71450号公報 特開平8−326744号公報 特開平11−190352号公報 特開2000−291669号公報 特開2001−65575号公報 特開2001−173666号公報 特表2003−502603号公報 カタログ「転がり軸受」、日本精工株式会社、1995年、B242、B254
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、負荷容量を確保しつつ、各ニードルを介して内向鍔部に加えられるスラスト荷重に拘らず、この内向鍔部に過大な摩耗や亀裂等の損傷が発生する事を防止できるシェル型ニードル軸受を実現すべく発明したものである。
本発明のシェル型ニードル軸受は、前述した従来から知られているシェル型ニードル軸受と同様に、シェルと、複数本のニードルとを備える。
このうちのシェルは、円筒部の軸方向両端部を径方向内方に折り曲げて1対の内向鍔部を形成している。
又、上記各ニードルは、上記両内向鍔部の内側面同士の間で上記円筒部の内径側部分に、保持器により保持される事なく、円周方向に隣り合うニードルの転動面同士を直接近接対向若しくは当接させた状態で転動自在に設けられている。
特に、本発明のシェル型ニードル軸受に於いては、上記両内向鍔部の内側面を、径方向外方に向かう程互いの間隔が狭くなる方向に傾斜した傾斜面としている。
又、上記各ニードルの軸方向両端面のうち外周縁部の面取り部よりも中心寄り部分を、この面取り部の内周縁よりも軸方向外方に突出しない形状としている。
そして、上記各ニードルが軸方向に変位した状態での、これら各ニードルの軸方向両端面と上記各内向鍔部の内側面との当接部を、これら各内向鍔部の径方向外寄り部分に位置させている。
更には、上記両内向鍔部のうちで、その基端部に上記円筒部の内周面から凹入する曲げ凹部が存在する内向鍔部の内側面の、上記シェルの中心軸に直交する方向に存在する仮想平面に対する角度を、同じく反対側で、その基端部に曲げ凹部が存在しない内向鍔部の内側面の、この仮想平面に対する角度よりも大きくしている。
上述の様に構成する本発明のシェル型ニードル軸受の場合、1対の内向鍔部の内側面同士の間隔を十分に確保する事で、これら両内向鍔部同士の間に設置する各ニードルの軸方向長さを確保し、負荷容量を確保できる。
又、上記両内向鍔部の内側面と上記各ニードルの軸方向両端面との当接部に、これら各ニードルの転動及び公転運動を妨げる原因となる様な、著しい摩耗が生じる事を防止できる。
更に、上記各ニードル軸受から何れかの内向鍔部の内側面にスラスト荷重が加わった場合にも、このスラスト荷重の力点はこの内向鍔部の径方向外寄り部分、即ち、この内向鍔部と円筒部との連続部の近傍部分に加わる。この結果、上記スラスト荷重の力点と、同じく作用点となる連続部との距離(スパン)を短くして、この連続部に加わるモーメント荷重(曲げ応力及び引っ張り応力)を小さく抑え、この連続部に亀裂等の損傷が発生する事を防止できる。
本発明のシェル型ニードル軸受を実施する場合に、好ましくは、両内向鍔部の内側面の、シェルの中心軸に直交する方向に存在する仮想平面に対する角度を3〜20度とし、各ニードルの軸方向両端面で面取り部よりも中心寄り部分を平坦面とする。
この様に構成する事で、上記各ニードルの軸方向両端面と上記両内向鍔部の内側面との当接部を、これら両内向鍔部の径方向外寄り部分に、安定して位置させる事ができる。上記角度が3度未満の場合には、製造誤差により何れかの内向鍔部の内側面が逆方向に傾斜する可能性があり、その場合には、上記当接部が当該内側面の内径寄り部分に存在する様になって、当該内向鍔部と円筒部との連続部に加わるモーメント荷重が大きくなる。反対に、上記角度が20度を超えると、上記両内向鍔部の強度並びに剛性を確保しつつ、シェルの軸方向寸法を小さく抑える事が難しくなる。
又、好ましくは、シェルの径方向に関する、上記両内向鍔部の内周縁と円筒部の内周面との距離を、各ニードルの断面の直径よりも小さく、この直径の1/3よりも大きくする。この距離をこれら各ニードルの断面の直径よりも小さくする事は、これら各ニードルの転動面を上記両内向鍔部の内周縁よりも径方向内方に突出させ、これら各ニードルの転動面と、揺動中心軸等、これら各ニードルの内側に挿通した軸部材の外周面とを当接させる為に必要である。これに対して、上記距離を上記直径の1/3よりも大きくするのは、上記両内向鍔部を安定して形成する為に必要である。上記距離が上記直径の1/3以下であると、これら両内向鍔部の形成作業が難しくなり、これら両内向鍔部の内側面の傾斜角度を、上記所望範囲(3〜20度)に規制しにくくなる。尚、上記距離は、この傾斜角度を安定させつつ、上記両内向鍔部の加工作業を行なえるのであれば、短い方が好ましい。
更に好ましくは、上記各ニードルをシェルの内周面に、グリースにより貼着する。この様に構成すれば、シェル型ニードル軸受を揺動支持部に組み付ける以前に於いても、上記各ニードルが上記シェルの内周面から不用意に脱落する事がなくなって、組み付け作業の容易化を図れる。
図1〜3は、本発明の実施例を示している。シェル型ニードル軸受は、シェル1cと、複数本のニードル2aとを備える。このうちのシェル1cは、円筒部3の軸方向両端部を径方向内方に折り曲げ、1対の内向鍔部4b、4cを形成して成る。又、上記各ニードル2aは、これら両内向鍔部4b、4cの内側面同士の間で上記円筒部3の内径側部分に、保持器により保持される事なく、円周方向に隣り合うニードル2aの転動面同士を直接近接対向若しくは当接させた状態で、転動自在に設けられている。
上記各ニードル2aの軸方向両端面は、外周縁部分を構成する面取り部8と、この面取り部8よりも中心寄り部分の平坦面部9とから成る。尚、この平坦面部9の中心部に凸部を形成する事は不可であるが、凹部を形成する事は自由である。又、上記両内向鍔部4b、4cの内側面10a、10bは、径方向外方に向かう程互いの間隔が狭くなる方向に傾斜した傾斜面としている。これら両内側面10a、10bの、上記シェル1cの中心軸に直交する方向に存在する仮想平面αに対する角度θは、3〜20度としている。本実施例の場合には、上記両内向鍔部4b、4cの板厚を、先端縁(内周縁)に向かう程小さくなる様にして、これら両内向鍔部4b、4cの内側面10a、10bに、上記角度θを付与している。尚、これら両内向鍔部4b、4cの外側面は、上記仮想平面αとほぼ平行である。
従って上記両内向鍔部4b、4cの厚さは、上記シェル1cを構成する金属板の厚さ以下である。この為、このシェル1cの軸方向長さのうち、上記両内向鍔部4b、4cが占める割合を少なく抑えて、これら両内向鍔部4b、4cの内側面10a、10b同士の間隔を十分に確保できる。そして、これら両内向鍔部同士4b、4cの内側面10a、10bの間に設置する上記各ニードル2aの軸方向長さL2 を確保し、シェル型ニードル軸受の負荷容量を確保できる。特に、上記角度θを20度以下に規制しているので、上記両内向鍔部4b、4cの厚さ寸法を確保して、これら両内向鍔部4b、4cの強度及び剛性を確保しつつ、上記負荷容量の確保を図れる。
又、上記両内向鍔部4b、4cの内側面10a、10bと上記各ニードル2aの軸方向両端面との当接状態を、部分的に面圧が高くなる様な状態とせずに、これら両面同士の当接部に、上記各ニードル2aの転動及び公転運動を妨げる原因となる様な、著しい摩耗が生じる事を防止できる。即ち、上記両面同士の当接部は、比較的曲率半径の大きな曲面同士の当接状態となる。従って、当接部の面圧を低く抑えられる他、当接部に良好な油膜を形成し易くなる。この結果、上述の様に、著しい摩耗が発生する事を防止できる。
又、上記各ニードル2aの軸方向両端面の形状と上記両内向鍔部4b、4cの内側面10a、10bの形状とを、前述の様にする事で、上記各ニードル2aが軸方向に変位した状態での、これら各ニードル2aの軸方向両端面と上記各内向鍔部4b、4cの内側面10a、10bとの当接部を、これら各内向鍔部4b、4cの径方向外寄り(図1〜3の上寄り)部分に位置させている。即ち、使用状態で上記各ニードル2aの内側には図示しない揺動中心軸が挿通されるが、この揺動中心軸から上記各ニードル2aに、この揺動中心軸の外周面とこれら各ニードル2aの転動面との間に作用する摩擦力に基づいてスラスト荷重が加わると、これら各ニードル2aの軸方向両端面のうちの一方の端面が、上記内向鍔部4bの内側面10a(又は内向鍔部4cの内側面10b)に、当接点Xで突き当てられる。
この際に上記各ニードル2aの軸方向端面は、上記面取り部8と上記平坦面部9との連続部若しくはこの連続部の近傍部分で、上記内側面10a(又は10b)に突き当たる。上記面取り部8の径方向に関する幅W8 は狭い為、上記各ニードル2aの転動面と上記当接点Xとの、径方向に関する距離LX (≒W8 )は短い。従って、上記各ニードル2aから上記内側面10a(又は10b)に加わる、上記スラスト荷重の力点は、この内側面10a(又は10b)の径方向外寄り部分、即ち、この内側面10a(又は10b)と前記円筒部3の内周面との連続部の近傍部分に加わる。この結果、上記スラスト荷重の力点と、同じく作用点となる連続部との距離(スパン)を短くして、この連続部に加わるモーメント荷重(曲げ応力)を小さく抑え、この連続部に亀裂等の損傷が発生する事を防止できる。
上記両内側面10a、10bの、前記シェル1cの中心軸に直交する方向に存在する仮想平面αに対する角度θは、3度以上であるから、製造誤差によりこの角度θが多少設計値よりもずれた場合でも、当該内向鍔部4bの内側面10a(又は内向鍔部4cの内側面10b)が逆方向に傾斜する事はない。従って、加工精度を特に厳密にしなくても、上記連続部に亀裂等の損傷が発生する事を、有効に防止できる。尚、本例の場合には、図1〜2から明らかな様に、上記両内向鍔部4b、4cのうちで、その基端部に上記円筒部3の内周面から凹入する曲げ凹部11が存在する内向鍔部4cの内側面10bの、上記仮想平面αに対する角度θ(図2で右側のθ)を、同じく反対側で、その基端部に曲げ凹部が存在しない内向鍔部4bの内側面10aの、この仮想平面αに対する角度θ(図2で左側のθ)よりも大きくしている。
又、上記シェル1cの径方向に関する、上記両内向鍔部4b、4cの内周縁と上記円筒部3の内周面との距離(各内向鍔部4b、4cの断面高さ)H4 を、上記各ニードル2aの断面の直径D2 よりも小さく、この直径D2 の1/3よりも大きく(D2 >H4 >D2 /3)している。上記距離H4 をこの範囲に規制する事で、上記各ニードル2aの転動面を上記両内向鍔部4b、4cの内周縁よりも径方向内方に突出させ、これら各ニードルの2a転動面と、揺動中心軸の外周面とを当接させ、この揺動中心軸を揺動自在に支持できる様にしている。これに対して、上記距離H4 を上記直径D2 の1/3よりも大きくする事で、上記両内向鍔部4b、4cの形成作業を容易にしてこれら両内向鍔部4b、4cの内側面10a、10bの傾斜角度θを、前記所望範囲(3〜20度)に規制し易くしている。
又、上記各ニードル2aは、上記シェル1cの円筒部3の内周面に、グリースにより貼着している。この為、シェル型ニードル軸受を揺動支持部に組み付ける以前に於いても、上記各ニードル2aが上記シェル1cの内周面から不用意に脱落する事がなくなって、組み付け作業の容易化を図れる。
本発明のシェル型ニードル軸受は、自動二輪車の後輪用のサスペンションアームの基端部をフレームに対し揺動変位自在に支持する部分に限らず、例えば各種ロボットアームの基端部の揺動支持部等、スラスト荷重を受けつつ小さな角度で揺動変位する部分に使用できる。
本発明の実施例1を示す部分断面図。 シェルを取り出して示す拡大断面図。 図2の左端部拡大断面図。 従来構造の1例を示す断面図。 この従来構造で生じる不都合を説明する為の、図4の右端部に相当する部分断面図。 上記不都合を解消する為に先に考えた構造の第1例を示す部分断面図。 この第1例の場合に生じる不都合を説明する為の、図6の右端部相当する部分断面図。 上記不都合を解消する為に先に考えた構造の第2例を示す部分断面図。
符号の説明
1、1a、1b、1c シェル
2、2a ニードル
3 円筒部
4、4a、4b、4c 内向鍔部
5 係止凹部
6 係止突片
7 折り返し部
8 面取り部
9 平坦面部
10a、10b 内側面
11 曲げ凹部

Claims (4)

  1. 円筒部の軸方向両端部を径方向内方に折り曲げて1対の内向鍔部を形成したシェルと、これら両内向鍔部の内側面同士の間で上記円筒部の内径側部分に、保持器により保持される事なく、円周方向に隣り合うニードルの転動面同士を直接近接対向若しくは当接させた状態で転動自在に設けられた複数本のニードルとを備えたシェル型ニードル軸受に於いて、上記両内向鍔部の内側面を、径方向外方に向かう程互いの間隔が狭くなる方向に傾斜した傾斜面とすると共に、上記各ニードルの軸方向両端面のうち外周縁部の面取り部よりも中心寄り部分を、この面取り部の内周縁よりも軸方向外方に突出しない形状として、上記各ニードルが軸方向に変位した状態での、これら各ニードルの軸方向両端面と上記各内向鍔部の内側面との当接部を、これら各内向鍔部の径方向外寄り部分に位置させており、上記両内向鍔部のうちで、その基端部に上記円筒部の内周面から凹入する曲げ凹部が存在する内向鍔部の内側面の、上記シェルの中心軸に直交する方向に存在する仮想平面に対する角度を、同じく反対側で、その基端部に曲げ凹部が存在しない内向鍔部の内側面の、この仮想平面に対する角度よりも大きくした事を特徴とするシェル型ニードル軸受。
  2. 両内向鍔部の内側面の、シェルの中心軸に直交する方向に存在する仮想平面に対する角度が3〜20度であり、各ニードルの軸方向両端面で面取り部よりも中心寄り部分が平坦面である、請求項1に記載したシェル型ニードル軸受。
  3. シェルの径方向に関する、両内向鍔部の内周縁と円筒部の内周面との距離が、各ニードルの断面の直径よりも小さく、この直径の1/3よりも大きい、請求項1〜2の何れかに記載したシェル型ニードル軸受。
  4. 各ニードルをシェルの内周面に、グリースにより貼着している、請求項1〜3の何れかに記載したシェル型ニードル軸受。
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