JP2929186B2 - 遊技機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、前面枠側に一側を
開閉可能に軸着する軸着部を備えた開閉パネルの表面側
に、球の貯留部と球を一列状態に案内する誘導案内部と
を有する合成樹脂製の球供給皿を設けた遊技機に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、遊技機として広く知られたパ
チンコ機は、例えば実開昭５７- １６０７８１号公報に
記載されているように、前面枠の開放縁に取り付けた金
枠に金属板製の開閉パネルの一側を開閉自在に軸着し、
この開閉パネルの前面に球供給皿を取り付けてある。

【０００３】また、上記パチンコ機の遊技に関連した効
果音等を発するスピーカを上記球供給皿に装着している
ものもある（例えば、実開昭６２−７４８６３号公
報）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
パチンコ機における開閉パネルは、金属面が露呈してい
る構成なので装飾性に乏しく、装飾効果を高めようとし
ても、単に表面をメッキして輝かせたり、エンブレムを
張り付ける程度の加工しかできなかった。特に、近来の
遊技店の内装デザインが多様化されて向上しているばか
りか、遊技機においても、女性客等へアピールすべく様
々な意匠（役物の形状、模様もしくは色彩又はこれらの
結合）を凝らした遊技盤が用いられるようになり、遊技
環境が変化してきているにも拘わらず、依然として球供
給皿を有する開閉パネルの金属面が特に野暮ったい印象
を与えてしまうことから、遊技機全体の外観における装
飾効果を十分に高めるには至っていなかった。

【０００５】また、開閉パネルの少なくとも前面側をプ
ラスチック面で形成した場合には、開閉パネルの前面を
多様に装飾し易くなる反面、プラスチックのために剛性
が不足することになる。そして、剛性を高めるために、
プラスチックの肉厚を厚くしようとするとプラスチック
表面に金型成形時における肉引け等が生じ、プラスチッ
クにして開閉パネルの装飾性を高めようとする課題に相
反することとなってしまう。

【０００６】さらに、近年のパチンコ機においては、ゲ
ーム性の多様化に伴って、球供給皿を含む開閉パネルに
電気部品を装着するものも増えているので、電気部品を
装着することから、開閉自在に設けられている開閉パネ
ルの軸着部との位置関係により電気部品から延在する配
線の処理が煩雑となっていた。つまり、開閉パネルの 裏
面側には発射位置へ球供給皿の球を供給する装置や賞球
が流出される樋等、各種の装置が配設されているため複
雑に入り組んでおり、電気部品から延在する配線を処理
するのに長い配線を引き廻すようになって配線処理が煩
雑になってしまうばかりか、断線の原因にもなり易い。

【０００７】そこで、本発明は、開閉パネルの主要表面
側を少なくとも合成樹脂部材で構成することにより、球
供給皿と相俟って時流に合わせた遊技機全体の外観にお
ける装飾効果を十分、且つ積極的に高めると共に、合成
樹脂部材の周辺に、後方に向かって突設する縁部を設け
て構成することにより、開閉パネル表面側のプラスチッ
クの肉厚を薄くすることができ、肉厚による金型成形時
における肉引け等も防止でき、且つ剛性も十分に確保で
き、時流にあった外観を容易に成形できる遊技機の提供
を目的とする。

【０００８】さらには、この球供給皿を設けた開閉パネ
ルの軸着部と球供給皿を含む開閉パネルに取り付ける電
気部品との配置構成に工夫を凝らして電気部品から延在
する配線の処理を簡略化し、最短の長さの配線で済ませ
て、発射位置へ球供給皿の球を供給する装置等の清掃や
保守点検作業を行う為に開閉頻度の比較的に多い開閉パ
ネルの開閉動作による断線等の不都合を無くした遊技機
を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記に鑑み提
案されたもので、前面枠（３）側に一側を開閉可能に軸
着する軸着部（例えば、軸支承部１０，軸１１）を備え
た開閉パネル（５）の表面側に、球の貯留部（２８）と
球を一列状態に案内する誘導案内部（２９）とを有する
合成樹脂製の球供給皿（６）を設けた遊技機（例えば、
パチンコ機１）において、上記開閉パネルの主要表面側
は少なくとも合成樹脂部材（例えば、意匠板８）で構成
し、上記供給皿の貯留部及び誘導案内部の所定部位に
は、球が直に接触した状態で流下する金属薄板（レール
３８）を敷設し、上記金属薄板は、上記誘導案内部から
上記貯留部の底面の一部に連続する所要の長さに設定す
ると 共に、当該金属薄板上面は当該誘導案内部及び当該
貯留部の他の底面と略一致するように設定し、上記合成
樹脂部材の所要周縁には、該周縁から後方に向かうリブ
状の縁部（１９）を一体に形成して成り、上記球供給皿
を含む開閉可能に構成された開閉パネルの所要部位に
は、遊技に関わる機能を有する電気部品（例えば、外部
操作用スイッチ３３）を上記前面枠側と独立して着脱可
能なユニット構成を以て配設し、上記電気部品は、当該
電気部品から延在する配線を上記開閉パネルの裏側にお
いて、上記軸着部側へ集約させた状態の配線処理を行う
ようにしたことを特徴とする。

【００１０】上記のように構成した遊技機においては、
開閉パネルの主要表面側を合成樹脂部材とすることによ
り、色彩及び形状の自由度が高くなる。従って、時流に
合わせて装飾性に富んだ球供給皿と開閉パネルとを適宜
に組み合わせた斬新な配置構成が可能となる。また、合
成樹脂部材の周辺に、後方に向かって突設する縁部を設
けることにより、開閉パネル表面側のプラスチックの肉
厚を薄くすることができる。従って、肉厚による金型成
形時における肉引け等も防止できて合成樹脂部材の美観
を損なうことがない。さらに縁部を設けることにより肉
厚が薄くても開閉パネルの剛性を十分に確保できる。

【００１１】また、球供給皿を含む開閉パネルに設けた
電気部品から延在する配線が開閉可能な開閉パネルの裏
面側の軸着部側に集約されて処理されるので、電気部品
から延在する配線の長さが最短にできると共に、開閉パ
ネル裏面側における配線処理が簡略化されて電気部品か
ら延在する配線の断線が生じ難くなる。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明に係る遊技機としてのパチ
ンコ機１は、図１に示すように、機枠２に額縁状の前面
枠３を開閉可能に蝶着し、前面枠３の開口部にはガラス
枠４と開閉パネル５をそれぞれ独立して開閉可能に軸着
し、開閉パネル５の前面に球供給皿６を取り付けてあ
る。

【００１３】而して、本例に示す開閉パネル５は、金属
板からなる基板７と、プラスチック製の意匠板８とから
なる。すなわち、この意匠板８によって開閉パネル５の
主要表面側が合成樹脂部材で構成されることとなり、遊
技機全体としての外観に影響を及ぼす開閉パネル５の主
要表面を装飾性に富んだものに形成できる。また、基板
７は、薄い金属板を横長な長方形に成形し、上端縁、下
端縁、右側端縁には後方に向けて屈曲部９…を形成し、
右側端縁には後方に向けて巻き込むようにして軸支承部
１０を形成して該支承部１０により軸１１を固定し、上
端縁の屈曲部９には更に下向きコ字状の阻止部１２を形
成してピアノ線等の侵入を不能としてある。また、表面
部１３の軸着基端側、即ち、図２中左側の上部には横長
四角形の流出開口部１４を開設し、該流出開口部１４の
下方に円形のスピーカー用開口部１５と略四角形のスイ
ッチ用開口部１６を開設し、自由端側、即ち、右側には
球が一列で通過し得る大きさの流入開口部１７を開設
し、上端縁近傍の左右及び中央、並びに下端縁近傍の左
右及び中央にそれぞれ止着孔１８…を開設する。

【００１４】本例で示す意匠板８は、上記基板７の表面
部１３と同じ大きさ、或は僅かに小さな横長長方形のプ
ラスチック製薄板状体であり、四周には後方に向かう縁
部１９…を形成し、各縁部１９と表面部２０とが交わる
部分、縁部１９，１９同士が交わる部分は曲面で構成し
てある。このような縁部１９…を形成することにより、
薄板状体の意匠板８の剛性が高められるのである。そし
て、表面部２０には、基板７の流出開口部１４に対応す
る位置に横長四角形の流出口２１を開設するとともに該
流出口２１の開口縁から後向きに断面略四角形の案内樋
２２を意匠板８と一体成形して突設し、流出口２１の下
方にはスピーカー用開口部１５に対応する位置に細かな
効果音出口２３…を開設し、スイッチ用開口部１６に対
応する位置にはスイッチ操作部材２４を保持するため前
方に突出したスイッチ操作部材ホルダ２５を意匠板８と
一体成形し、上記流入開口部１７に対応する位置に流入
口２６を開設して該流入口２６と一連にして下端開口縁
が僅かに傾斜した誘導開口部２７を開設してある。

【００１５】なお、誘導開口部２７は、後述する球供給
皿６の貯留部２８乃至誘導案内部２９の底面に沿うよう
に位置及び傾斜を設定してあり、上下方向の長さは球の
直径よりも大きく設定してある。また、この意匠板８の
表面部２０には装飾効果を高めるために適宜な色彩、模
様を付したり、或は、エンブレム３０を止着し、表面部
２０には意匠板８を成形する際に、レリーフ模様を施し
てもよい。

【００１６】また、意匠板８の裏面には、図４に示すよ
うに、基板７の止着孔１８に対応する位置には複数の屈
曲脚３１…を有する止着具３２を設ける。したがって、
意匠板８を基板７の表面部１３に取り付けるには、意匠
板８の各止着具３２を基板７の止着孔１８内に前方から
挿入し、屈曲脚３１…を折り曲げることにより止着する
ことができる。なお、スイッチ操作部材ホルダ２５内に
スイッチ操作部材２４を嵌め込んでおき、止着後に基板
７に取り付けたスイッチ本体３３の操作子がスイッチ操
作部材２４の前後動によって作動するようにしておく。

【００１７】上述したように、本実施形態に係るパチン
コ機１の開閉パネル５の主要表面側には意匠板８の表面
部２０が位置することとなるので、色彩や自由度の高い
合成樹脂製の意匠板８で構成する開閉パネル５の表面形
状を、時流に則した装飾効果の高いものにできる。特
に、打球発射機構へ遊技媒体たる遊技球を供給する球供
給皿６は、貯留球の残量確認等で遊技者の注意を引きや
すい部位であることから、当該球供給皿６が設けられる
開閉パネル５の表面形状は、遊技機全体の外観から受け
る印象に強く関与するので、開閉パネル５の主要表面に
装飾性を付加することにより、遊技者に与える視覚的効
果を高めることができる。なお、本実施例においては、
意匠板８の四側縁に各々縁部１９…を形成するものとし
たが、少なくとも開閉パネル５における主要表面側のみ
を合成樹脂部材としてあれば良い。また、本実施形態に
おいては、開閉パネル５の前面に合成樹脂部材となる意
匠板８を設けるものとしたが、開閉パネル５全体を合成
樹脂で構成しても同様の効果が得られることは言うまで
もない。

【００１８】更に、本実施形態においては、球供給皿６
を含む開閉パネル５に設けた電気部品であるスイッチ本
体３３から延在する配線が開閉可能な開閉パネルの軸支
承部 １０および軸１１の近傍（軸着部側）に配線処理す
るので（図３参照）、開閉パネル５を開成した際にはス
イッチ本体３３から延在する配線が軸着部側に位置する
こととなるため、スイッチ本体３３から延在する配線
が、打球供給機構（発射位置へ球供給皿６の球を供給す
る機構部）等の清掃や保守点検作業の妨げとなることを
防止できると共に、発射レールなどの清掃のために開閉
頻度の比較的に多い開閉パネル５の開閉動作による断線
等の不都合を防止できる。しかも、スイッチ本体３３の
配設位置を軸着部側とすることで、スイッチ３３から延
在する配線の長さを最短にすることができるので、スイ
ッチ本体３３から延在する配線の処理を簡略化できると
いう効果もある。

【００１９】球供給皿６は、図５に示すように、後側面
が開放して前後幅が比較的広い貯留部２８と、該貯留部
２８の右側に次第に流路幅を狭めて貯留部２８から流下
してくる球を一列に整列しながら誘導する誘導案内部２
９とを備えた皿本体３４と、この皿本体３４の前部及び
下部に取り付ける第１皿飾り部材３５、第２皿飾り部材
３６、第３皿飾り部材３７などからなり、皿本体３４の
後端縁に断面コ字状の薄い金属板からなるレール３８を
嵌め付けて誘導案内部２９の底部から貯留部２８の底部
の一部を他の部分の底面と面一状にして被覆してある。
このように、パチンコ機１の球供給皿６の貯留部２８及
び誘導案内部２９にレール３８を面一状にして被覆して
おくことで、流下する球が直に接触する底面としての機
能を金属板製のレール３８の上面が担うことになる。

【００２０】また 、レール３８は、後端縁が貯留部２８
及び誘導案内部２９の後端縁からほぼ意匠板８の厚さ分
だけ後方に突出する状態で止着されている。従って、球
供給皿６内から打球発射機構の発射位置へ一列状に流下
する球は、球供給皿６の貯留部２８及び誘導案内部２９
との所定部位に構成した金属面（金属板製のレール３
８）に接触して流下することとなり、遊技球が直に接触
する頻度の高い部位における合成樹脂製である球供給皿
６の底面の合成樹脂面に球垢等の汚れを付着することを
防ぎ、清掃作業等の煩雑さを軽減できると共に、汚損に
よって球供給皿６の美観損ねることを効果的に防ぐこと
ができる。なお、上記した第１皿飾り部材３５には貯留
部２８内の球を抜き出すシャッター３９の駆動操作機構
４０を組み込んである。

【００２１】上記した構成からなる球供給皿６を開閉パ
ネル５に取り付けるには、レール３８の後端縁を意匠板
８の誘導開口部２７内に入れて基板７の表面部１３に当
接するとともに球供給皿６の後端を意匠板８の表面部２
０に当接し、この状態で基板７の裏側から挿通したねじ
の先端を球供給皿６のねじ孔内にねじ込むことにより基
板７、意匠板８、及び球供給皿６を三位一体にして組み
付ける。このようにして球供給皿６を開閉パネル５の前
面に取り付けると、誘導案内部２９の傾斜下端が意匠板
８の流入口２６に位置すると共に、意匠板８の流出口２
１の前方に貯留部２８が位置する。

【００２２】また、開閉パネル５の裏面には、図３に示
すように、スピーカー４１、スイッチ３３などを取り付
けると共に、プラスチック製のケース４２を取り付け
る。このケース４２の内部には、図６に示すように、基
板７の流入開口部１７に上端入口が連通して下端が発射
レールに臨んで開口する球供給口４３に連通する球導入
流路４４を形成してあり、この球導入流路４４の途中に
シャッター３９を設け、球供給口４４の手前に球供給部
材４５を揺動自在に軸着し、該球供給部材４５に設けた
永久磁石４６に臨ませて電磁石４７を取り付け、前記し
た球供給皿６の駆動操作機構４０をシャッター３９に接
続してある。

【００２３】開閉パネル５の軸１１を前面枠３側の軸受
に差し込んで開閉パネル５を閉じると、基板７の流出開
口部１４を貫通して 開閉パネル５の後方に突出した案
内樋２２がパチンコ機１本体側の賞球排出樋（図示せ
ず）に接続し、球供給口４３が発射レールの上方に位置
する。

【００２４】したがって、この状態で遊技者が球を球供
給皿６内に投入すると、これらの球は誘導案内部２９に
よって一列に整列されながら流下し、誘導案内部２９を
流下した球は意匠板８の流入口２６、基板７の流入開口
部１７を通過してケース４２内の球導入流路４４を流下
し、最先の球は球供給部材４５に当って停止する。な
お、遊技者が球を貯留部２８内に投入した場合、開閉パ
ネル５の前面に位置する球は、球面の下端が金属製のレ
ール３８に接触して支持され、球面の開閉パネル５側端
部が意匠板８の誘導開口部２７内に入って金属板製の基
板７の表面に接触するので、転がり抵抗がプラスチック
に接触して転動する場合よりも小さい。したがって、球
は小さな転がり抵抗で円滑に流下することができる。

【００２５】このため、底面が僅かな下り傾斜であって
も貯留部２８や誘導案内部２９で球止まりが発生するこ
とは殆どない。また、意匠板８の表面部２０において、
金属製の球が接触しそうな部分は誘導開口部２７として
開口しているので、プラスチック製の意匠板８が金属製
球との接触によって表面が荒れたり、汚れたりすること
が殆どない。

【００２６】遊技者が発射操作ハンドル４８を操作する
と、打球発射機構の発射装置が作動して発射杆が往復回
動するとともに、この発射杆の回動に同期して電磁石４
７が励磁、消磁を繰り返す。電磁石４７が励磁、消磁を
繰り返すと、球供給部材４５が軸４９を中心に揺動する
ので、これにより球導入流路４４内の球が最先のものか
ら順に一個宛球供給口より発射レールの発射位置に供給
される。そして、発射位置に供給された球は、発射杆の
回動により遊技盤表面の遊技部内に発射される。

【００２７】遊技部内に発射した球が入賞すると、賞球
排出装置が作動して所定数の賞球が賞球排出樋内を流下
し、これらの賞球が案内樋２２から貯留部２８内に排出
される。また、開閉パネル５に設けたスイッチの操作部
材２４を遊技者が操作するなどの外部操作を行うと、例
えば可変表示装置の可変表示を停止できるなど、所定の
技術介入が可能である。

【００２８】また、遊技を終了して球供給皿６内の球を
景品と交換したり、或は他のパチンコ機１に移動する場
合には、球供給皿６の球抜き操作部を操作することによ
りシャッター３９を移動すると、球供給皿６、及び誘導
案内部２９内の球が球抜き流下路を通って下皿５０に排
出される。

【００２９】なお、開閉パネル５には、前記したスピー
カー４１や外部操作用スイッチ３３のほかに、遊技に係
わる部材を組み付けることができる。例えば、図７に示
すように、意匠板８の表面部２０にカード挿入口５１を
開設すると共に、該カード挿入口５１の周囲に傾斜面を
有するカード挿入案内部５２を一体成形し、基板７には
カード挿入口５１に対応する位置に開口部５３を開設
し、基板７の裏面側にカードリーダーライター５４を取
り付けるように構成してもよい。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る遊技機
は、開閉パネルの主要表面側を少なくとも合成樹脂部材
で構成するものとしたので、色彩及び形状の自由度が高
い開閉パネルの外観を得ることができ、球供給皿共々時
流に合う意匠を凝らした装飾を開閉パネル表面へ多様に
施すことが可能になる。従って、従来の遊技機に比較す
ると、比較的遊技者の視線を集め易い開閉パネルのデザ
イン自由度を高めて外観を良好ならしめることにより、
遊技機全体の外観における装飾効果を十分、且つ積極的
に高められる遊技機と成し得るのである。

【００３１】また、一列状に球を案内する誘導案内部
と、該誘導案内部に連なる貯留部との所定部位に対して
金属面を形成したので、球供給皿を流下する遊技店名な
どが刻印された球は、金属面に直に接触して一列状に流
下することとなり、遊技球の接触頻度の高い部位におけ
る球供給皿の底面の摩耗を防止できと共に、球垢等の汚
れが付着することも防いで、球の流下を安定させること
ができる。しかも、清掃作業等の煩雑さを軽減できると
共に、上記球の刻印による汚損によって球供給皿の美的
外観が損なわれることを効果的に防ぐという効果もあ
る。

【００３２】更に、合成樹脂部材の周縁にリブ状の縁部
を設けることにより、合成樹脂部材自体の剛性を高める
ことが可能となって、合成樹脂部材自体を薄く成形する
こと ができるので、それにより金型成型時における肉引
け等を防止できて、時流にあった外観を容易に成形する
ことができるという効果がある。

【００３３】加えて、球供給皿を含む開閉パネルに設け
た電気部品から延在する配線が開閉可能な開閉パネルの
軸着部側に配線処理することにより、開閉パネルを開成
した際には電気部品から延在する配線が軸着部側に位置
するため、電気部品から延在する配線が発射位置へ球供
給皿の球を供給する装置等の清掃や保守点検作業の妨げ
となることを防止できると共に、発射レールなどの清掃
のために開閉頻度の比較的に多い開閉パネルの開閉動作
による断線等の不都合を防止できる。また、電気部品か
ら開閉パネルの軸着部まで延在する配線の長さを最短に
することで、電気部品から延在する配線の処理を簡略化
できるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】遊技機としてのパチンコ機の前面枠を開放した
状態における斜視図である。

【図２】開閉パネルの基板と意匠板を分離した状態にお
ける斜視図である。

【図３】開閉パネルの裏側から見た斜視図である。

【図４】基板と意匠板とを接合する状態を示す斜視図で
ある。

【図５】球供給皿の分解斜視図である。

【図６】ケースの分解斜視図である。

【図７】開閉パネルにカードリーダーライターを取り付
けた実施形態の断面図である。

【符号の説明】

１ パチンコ機 ５ 開閉パネル ６ 球供給皿 ８ 意匠板１０ 軸支承部 １１ 軸 １９ 縁部 ２８ 貯留部 ２９ 誘導案内部３３ 外部操作用スイッチ ３８ レール

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面枠側に一側を開閉可能に軸着する軸
   着部を備えた開閉パネルの表面側に、球の貯留部と球を
   一列状態に案内する誘導案内部とを有する合成樹脂製の
   球供給皿を設けた遊技機において、 上記開閉パネルの主要表面側は少なくとも合成樹脂部材
   で構成し、 上記供給皿の貯留部及び誘導案内部の所定部位には、球
   が直に接触した状態で流下する金属薄板を敷設し、 上記金属薄板は、上記誘導案内部から上記貯留部の底面
   の一部に連続する所要の長さに設定すると共に、当該金
   属薄板上面は当該誘導案内部及び当該貯留部の他の底面
   と略一致するように設定し、 上記合成樹脂部材の所要周縁には、該周縁から後方に向
   かうリブ状の縁部を一体に形成して成り、 上記球供給皿を含む開閉可能に構成された開閉パネルの
   所要部位には、遊技に関わる機能を有する電気部品を上
   記前面枠側と独立して着脱可能なユニット構成を以て配
   設し、 上記電気部品は、当該電気部品から延在する配線を上記
   開閉パネルの裏側において、上記軸着部側へ集約させた
   状態の配線処理を行うようにしたことを特徴とする遊技
   機。