JP2928497B2 - 無水マレイン酸変性炭化水素樹脂を含むホットメルト型トラフィックペイント用組成物 - Google Patents

無水マレイン酸変性炭化水素樹脂を含むホットメルト型トラフィックペイント用組成物

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JP2928497B2 JP24247097A JP24247097A JP2928497B2 JP 2928497 B2 JP2928497 B2 JP 2928497B2 JP 24247097 A JP24247097 A JP 24247097A JP 24247097 A JP24247097 A JP 24247097A JP 2928497 B2 JP2928497 B2 JP 2928497B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、(無水)マレイン酸変性
炭化水素樹脂の製造方法に関し、さらに詳しくは、ホッ
トメルト型トラフィックペイント用組成物に用いられる
(無水)マレイン酸変性炭化水素樹脂の製造方法に関す
る。
【0002】また本発明は、上記のような(無水)マレ
イン酸変性炭化水素樹脂を含む、塗装施工時の流動性お
よび発泡性などの特性が改善された新規なホットメルト
型トラフィックペイント用組成物に関する。
【0003】
【発明の技術的背景ならびにその問題点】ホットメルト
型トラフィックペイントは、古くは、酸化チタン、ガラ
スビーズ、炭酸カルシウム、亜鉛華、砕石などの充填剤
と、ロジン変性樹脂などの粘結樹脂や植物油、植物油変
性アルキッド、ポリブテン、鉱物油などの可塑剤とを配
合することにより製造されていたが最近は、炭化水素系
樹脂とα,β- 不飽和カルボン酸との反応によって得ら
れるカルボン酸変性炭化水素系樹脂の酸価を0.10〜
15の範囲に調整された、炭化水素系樹脂をトラフィッ
クペイント形成用の粘結樹脂として使用する技術(特公
昭50−39451号公報参照)が主流である。
【0004】しかしながら、このようなカルボン酸変性
炭化水素系樹脂は、トラフィックペイントの必須成分で
ある酸化チタンを配合した際の流動性が未だ充分に低い
とはいえず改良が望まれている。たとえば、このような
カルボン酸変性炭化水素樹脂と酸化チタンとを混合する
際に、カルボン酸変性炭化水素系樹脂が発泡するので、
この気泡がトラフィックペイント中に残存し、トラフィ
ックペイントの塗布面の平滑性が損なわれることがあ
る。
【0005】
【発明の目的】本発明は、流動性がよく、さらに低発泡
性のホットメルト型トラフィックペイント用組成物に用
いられる無水マレイン酸変性炭化水素樹脂の製法を提供
することを目的としている。
【0006】また本発明は、上記のような無水マレイン
酸変性炭化水素樹脂を含み、流動性がよく、さらに低発
泡性のホットメルト型トラフィックペイント用組成物を
提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る(無水)マレイン酸変性炭
化水素樹脂の製造方法は、炭化水素樹脂と、(無水)マ
レイン酸とを反応させて、酸価0.10〜15の(無
水)マレイン酸変性炭化水素樹脂を生成させ、次いで得
られた変性炭化水素樹脂に減圧処理、不活性ガス接触処
理または水洗処理を加えて、遊離の(無水)マレイン酸
の含有量を200ppm以下とすることを特徴としてい
る。
【0008】また本発明に係るホットメルト型トラフィ
ックペイント用組成物は、炭化水素樹脂と、(無水)マ
レイン酸とを反応させ、次いで得られた変性炭化水素樹
脂に減圧処理、不活性ガス接触処理または水洗処理を加
えて得られる酸価が0.10〜15であるとともに遊離
の(無水)マレイン酸の含有量が200ppm以下であ
る(無水)マレイン酸変性炭化水素樹脂(A)と、酸化
チタン(B)とからなり、かつ該(無水)マレイン酸変
性炭化水素樹脂(A)と酸化チタン(B)とを1:1の
重量比で配合した組成物のザーンビスコシティカップN
o.8で測定した200℃における流動性が45秒以下
であることを特徴としている。
【0009】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る(無水)マレ
イン酸変性炭化水素樹脂の製造方法およびホットメルト
型トラフィックペイント用組成物について具体的に説明
する。
【0010】本明細書において、(無水)マレイン酸と
は、無水マレイン酸またはマレイン酸あるいはこの両者
を意味する。本発明に係る(無水)マレイン酸変性炭化
水素樹脂の製造方法では、炭化水素樹脂と、(無水)マ
レイン酸とを反応させ、酸価0.10〜15の(無水)
マレイン酸変性炭化水素樹脂(A)を生成させ、次いで
得られた変性炭化水素樹脂に減圧処理、不活性ガス接触
処理または水洗処理を加えて、遊離の(無水)マレイン
酸の含有量を200ppm以下としている。
【0011】本発明で使用される炭化水素樹脂として
は、石油樹脂ならびにスチレン、ビニルトルエンおよび
イソプロペニルベンゼン、イソプロペニルトルエンなど
のスチレン類をカチオン重合またはラジカル重合して得
られる樹脂などを挙げることができ、さらには上記の石
油樹脂を水素化した樹脂を使用することもできる。
【0012】なお、本発明において、石油樹脂とは、た
とえば、石油の熱分解によって生成する、常圧下の沸点
が−10〜280℃の範囲内にある留分をフリーデルク
ラフツ触媒を用いて重合させた樹脂などをいい、このよ
うな樹脂としては、脂肪族系の石油樹脂および芳香族系
の石油樹脂ならびに両者が混合された石油樹脂などがあ
る。
【0013】本発明においては、これらの樹脂のうち、
石油の熱分解によって生成する常圧下の沸点が−10℃
〜60℃の留分を、フリーデルクラフツ触媒を用いて重
合したいわゆる脂肪族系の石油樹脂は、(無水)マレイ
ン酸変性の際の反応性に優れており、しかも得られる
(無水)マレイン酸変性樹脂の耐熱性および色相が良好
になるので、特に好ましく使用することができる。ま
た、芳香族系の炭化水素樹脂を水素化した石油樹脂は、
耐熱性が優れているので、本発明においては特に好まし
く使用することができる。
【0014】本発明において使用されるこれらの炭化水
素樹脂は常温で固体状である。本発明では、これらの炭
化水素樹脂の内、平均分子量が500〜3000、好ま
しくは700〜2000であり、軟化点(環球法)が6
0〜150℃、好ましくは70〜120℃であり、色相
(ガードナー、樹脂100%)が10以下、好ましくは
8以下である炭化水素樹脂を用いることが望ましい。
【0015】これらの炭化水素樹脂は、酸化チタンを配
合した場合に、未変性の状態では、溶融時の流動性が著
しく悪く、このままでは実際の施工は困難もしくは不可
能である。
【0016】本発明に係る(無水)マレイン酸変性炭化
水素樹脂の製造方法では、まず上記の炭化水素樹脂と
(無水)マレイン酸とを反応させて、酸価が0.10〜
15の(無水)マレイン酸変性炭化水素樹脂を生成させ
る。
【0017】上記の(無水)マレイン酸は、得られる
(無水)マレイン酸変性樹脂の酸価が0.1〜15、好
ましくは1.0〜7.0になるように使用される。この
ような酸価を有するようにするためには炭化水素樹脂1
00重量部に対して、(無水)マレイン酸を通常0.0
1〜5重量部、好ましくは0.15〜1.0重量部の量
で使用して反応させる。
【0018】しかしながら、上記のようにして得られた
酸価が0.1〜15である(無水)マレイン酸変性樹脂
と酸化チタンとを1:1の重量比で含む組成物の200
℃におけるザーンビスコシティカップNo.8で測定し
た流動性は、通常50秒以上であり、酸化チタンの配合
の際の攪拌により発泡しやすい。このように酸化チタン
の配合の際に激しく発泡したトラフィックペイント中に
は、気泡が残存することが多くなり、このようなトラフ
ィックペイントを用いると、塗布面の表面平滑性が損な
われる虞がある。また、流動性が悪いために、酸化チタ
ンを配合する際および施工の際の樹脂温度を高くする必
要があり、この加熱により(無水)マレイン酸変性樹脂
が熱変性を受ける虞がある。
【0019】本発明者は、このような(無水)マレイン
酸変性樹脂の流動性および発泡性が、(無水)マレイン
酸変性樹脂中に残存する遊離の(無水)カルボン酸(主
に未反応のカルボン酸)の量によって大きく影響を受け
ることを見出した。
【0020】すなわち、従来から使用されているトラフ
ィックペイント形成用の(無水)マレイン酸変性樹脂中
には、通常数百ppm以上(たとえば300ppm以
上)の遊離の(無水)マレイン酸が残留しており、この
ような微量の遊離の(無水)マレイン酸が(無水)マレ
イン酸変性樹脂の流動性の悪化および発泡性の原因とな
っていることを見出した。
【0021】このため本発明では、炭化水素樹脂と、
(無水)マレイン酸との反応により得られる(無水)マ
レイン酸変性炭化水素樹脂に、減圧処理、不活性ガス接
触処理または水洗処理を加えて、該変性炭化水素樹脂中
に含まれる遊離の(無水)マレイン酸の含有量を200
ppm以下好ましくは100ppm以下さらに好ましく
は50ppm以下とする。
【0022】上記のような変性炭化水素樹脂への減圧処
理は、具体的には、該変性炭化水素樹脂を160〜22
0℃に保ちながら100〜2mmHg好ましくは40〜
10mmHgの真空下に、5〜30分間好ましくは10
〜20分間程度保つことによって行なうことができる。
【0023】また変性炭化水素樹脂への不活性ガス接触
処理は、具体的には、該変性炭化水素樹脂を160〜2
20℃に保ちながら、該樹脂1kgに対して1時間あた
り10〜50NL、好ましくは25〜35NL程度の不
活性ガスを5〜60分、好ましくは10〜30分程度バ
ブリングすることによって行なうことができる。不活性
ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウム、水蒸気など
を挙げることができる。
【0024】さらに変性炭化水素樹脂への水洗処理は、
具体的には、該炭化水素樹脂1kgに対して、ヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの水と混合せ
ず、かつ炭化水素樹脂に対する良溶媒を1〜5リットル
の割合で使用して溶解した後、溶液の1/2〜2倍程度
の体積の水と1〜60分、好ましくは5〜30分程度撹
拌下接触させ、水を分離後、溶媒を留去することによっ
て行なうことができる。
【0025】これに対して炭化水素樹脂を、たとえば2
00℃程度の温度に加熱して溶融状態にし、次いで(無
水)マレイン酸を添加して、たとえば1〜2時間反応を
行なうことにより得られる(無水)マレイン酸変性樹脂
中における遊離の(無水)マレイン酸の含有率は300
ppm以下にはならない。
【0026】また本発明においては、炭化水素樹脂と、
(無水)マレイン酸との反応を、従来より高温条件でか
つ長時間行なうことによって、変性炭化水素樹脂中に含
まれる遊離の(無水)マレイン酸の含有量をさらに小さ
くすることができる。
【0027】また、ジターシャリーブチルペルオキシド
などの反応開始剤を使用することにより、遊離の(無
水)マレイン酸の含有量を低減することもできる。次に
本発明のホットメルト型トラフィックペイント用組成物
について説明すると、この組成物は、上記のような(無
水)マレイン酸変性樹脂(A)と、酸化チタン(B)と
からなる。
【0028】本発明において使用することができる酸化
チタンは、ルチル型、アナタース型のいずれであっても
よく、さらに両者の混合物であってもよい。ただし、本
発明では、得られるトラフィックペイント用組成物の白
色度を考慮すると、アナタース型の酸化チタンを使用す
ることが好ましい。また、本発明では、通常、0.1〜
0.4μm、好ましくは0.1〜0.2μmの平均粒子
径を有する酸化チタンを使用することが望ましい。この
ような酸化チタンは、(無水)マレイン酸変性樹脂に対
する分散性が良好であると共に、このような酸化チタン
を用いることにより得られるトラフィックペイント用組
成物の白色度および隠蔽性が向上する。
【0029】本発明に係るホットメルト型トラフィック
ペイント用組成物においては、酸化チタン(B)は、上
記の(無水)マレイン酸変性樹脂(A)100重量部に
対し、通常25〜300重量部、好ましくは25〜15
0重量部の量で用いられる。
【0030】上記の(無水)マレイン酸変性樹脂(A)
と、酸化チタン(B)とは、(無水)マレイン酸変性樹
脂(A)を加熱して溶融状態にし、次いで所定量の酸化
チタン(B)を攪拌下に添加することにより混合するこ
とができる。なお、この場合の加熱温度は、通常は18
0〜220℃であり、攪拌時間は、通常は20分〜1時
間であり、攪拌速度は、通常300〜600rpm であ
る。
【0031】本発明において使用される(無水)マレイ
ン酸変性樹脂は、この(無水)マレイン酸変性樹脂
(A)と酸化チタン(B)とを1:1の重量比で混合し
た組成物を、ザーンビスコシティカップNo.8を用い
て、200℃で測定した流動性が45秒以下、好ましく
は35秒以下であるとの特性を有している。
【0032】すなわち、(無水)マレイン酸変性樹脂
(A)として、上記のような遊離の(無水)マレイン酸
の含有率の低い(無水)マレイン酸変性樹脂を使用する
ことにより、上記のような優れた流動性を有するホット
メルト型トラフィックペイント用組成物を得ることがで
きる。
【0033】そして、本発明のホットメルト型トラフィ
ックペイント用組成物は、上記のような(無水)マレイ
ン酸変性樹脂を使用しているので、低発泡性であり、た
とえば200℃で300rpm の回転速度で攪拌を行ない
ながら酸化チタンを配合する際に、殆ど発泡しない。
【0034】なお、本発明のホットメルト型トラフィッ
クペイント用組成物には、充填剤および可塑剤を配合す
ることもできる。このようなホットメルト型トラフィッ
クペイント用組成物は、そのままホットメルト型白色ト
ラフィックペイントとして使用することができると共
に、黄色顔料および緑色顔料などの顔料若しくは染料を
配合することにより、ホットメルト型黄色トラフィック
ペイントあるいはホットメルト型緑色トラフィックペイ
ント等の着色されたトラフィックペイントとして使用す
ることもできる。
【0035】
【発明の効果】本発明により得られる(無水)マレイン
酸変性炭化水素樹脂は、上記のように遊離の(無水)マ
レイン酸の含有量が一定値以下であるので、流動性に優
れ、しかも低発泡性であるホットメルト型トラフィック
ペイント用組成物が得られる。しかも、所定量の酸化チ
タンを配合した組成物の流動性も優れている。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが本発明は、これら実施例などにより限定される
ものではない。
【0037】
【実施例1】脂肪族炭化水素樹脂[C5留分のカチオン
重合体、軟化点98.0℃(環球法)、平均分子量16
50、色相5(ガードナー)、酸価0.06]500g
を210℃に加熱して溶融させ、無水マレイン酸5gを
攪拌下に添加し、3時間反応させた。この後200℃で
15分間、20mmHgで減圧処理した。
【0038】得られた無水マレイン酸変性脂肪族炭化水
素(以下マレイン酸変性樹脂ともいう)樹脂の遊離無水
マレイン酸含有率をイオンクロマトグラフィーで測定し
た結果、5ppmであった。
【0039】また、このマレイン酸変性樹脂の軟化点
は、98.0℃、色相5、酸価4.8であった。得られ
たマレイン酸変性樹脂300gを500mlのビーカー
に取り、このビーカーを200℃に調製された恒温油槽
にいれて加熱した。
【0040】マレイン酸変性樹脂が殆ど溶解したところ
で300rpm の回転速度で攪拌を行なった。マレイン酸
変性樹脂の温度が200℃になった時点で、300gの
酸化チタン粉末(平均粒子径:0.148μm、アナタ
ース型酸化チタン、石原産業(株)製、商品名TIPAQVEA
-220)を攪拌下に10分間かけて加え、ホットメルト型
トラフィックペイント用組成物を製造した。
【0041】酸化チタンを配合する際の発泡状態を目視
により観察した。また、得られたホットメルト型トラフ
ィックペイント用組成物を恒温油槽を用いて200℃に
加熱し、ザーンビスコシティカップNo.8を用いてこ
のホットメルト型トラフィックペイント用組成物の流動
性を測定した。なお、用いたザーンビスコシティカップ
No.8は上部直径が33mm、高さが60mmであ
り、カップした部に直径8mmの流出口を有している。
このザーンビスコシティカップNo.8を用いた流動性
の測定は、200℃に加熱されたホットメルト型トラフ
ィックペイント用組成物中にザーンビスコシティカップ
No.8を入れて10分間放置してザーンビスコシティ
カップNo.8の温度を200℃にした後、ザーンビス
コシティカップNo.8を引き上げカップ内のホットメ
ルト型トラフィックペイント用組成物が流出口から落下
し終る間での時間を5回測定し、平均値を求めた。
【0042】用いたマレイン酸変性樹脂の遊離の無水マ
レイン酸含有量および酸価ならびに得られたホットメル
ト型トラフィックペイント用組成物の流動性および発泡
性を表1に示す。
【0043】
【実施例2】実施例1において、マレイン化の際の反応
時間を2時間とした以外は実施例1と同様にしてマレイ
ン酸変性樹脂を調製し、このマレイン酸変性樹脂を用い
た以外は実施例1と同様にしてホットメルト型トラフィ
ックペイント用組成物を製造した。
【0044】得られたマレイン酸変性脂肪族炭化水素樹
脂の遊離無水マレイン酸含有率は、60ppmであっ
た。また、得られたマレイン酸変性樹脂の軟化点は9
8.0℃、色相5、酸価5.0であった。
【0045】用いたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マレ
イン酸含有率および酸価ならびに得られたホットメルト
型トラフィックペイント用組成物の流動性および発泡性
を表1に示す。
【0046】
【実施例3】実施例1において、マレイン化の際の反応
時間を3時間とし、無攪拌下にマレイン酸変性を行なっ
た以外は実施例1と同様にしてマレイン酸変性樹脂を調
製し、このマレイン酸変性樹脂を用いた以外は実施例1
と同様にしてホットメルト型トラフィックペイント用組
成物を製造した。
【0047】得られたマレイン酸変性脂肪族炭化水素樹
脂の遊離無水マレイン酸含有率は、150ppmであっ
た。また、得られたマレイン酸変性樹脂の軟化点は9
8.0℃、色相6、酸価4.8であった。
【0048】用いたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マレ
イン酸含有率および酸価ならびに得られたホットメルト
型トラフィックペイント用組成物の流動性および発泡性
を表1に示す。
【0049】
【実施例4】芳香族系炭化水素樹脂(C9留分のカチオ
ン重合体、軟化点120℃(環球法)、平均分子量87
0、色相12(ガードナー)平均分子量870、酸価
0.10)1kgをヘキサン1kgに溶解し、ニッケル
・珪藻土触媒60gと共に10リットルのオートクレー
ブに仕込み、水素圧力70kg/cm2、反応温度20
0〜250℃で6時間攪拌し、水素化を行なった。
【0050】次いでグラフフィルタを用いて触媒を除去
し、軟化点115℃、色相1以下、酸価0.05の水素
化炭化水素樹脂を得た。得られた水素化炭化水素樹脂5
00gと無水マレイン酸5gとをジターシャルブチルペ
ルオキシド2gの存在下に200℃で3時間反応させ
て、さらに200℃で15分、20mmHgで減圧処理して
軟化点115℃、色相2、酸価4.9のマレイン酸変性
樹脂を得た。
【0051】得られたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マ
レイン酸含有率は、5ppmであった。このマレイン酸
変性樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にしてホット
メルト型トラフィックペイント用組成物を製造した。
【0052】用いたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マレ
イン酸含有率および酸価ならびに得られたホットメルト
型トラフィックペイント用組成物の流動性および発泡性
を表1に示す。
【0053】
【実施例5】スチレン250g、ビニルトルエン250
gおよびトルエン500gを三つ口フラスコにいれ、攪
拌下に三弗化ホウ素フェノール錯体を少量づつ添加し、
ドライアイス・アセトン浴で冷却しながら20℃で3時
間反応させた。
【0054】次いで、アルカリを添加して触媒を失活さ
せて除去し、溶媒と未反応モノマーとを追い出すために
濃縮し、軟化点120℃、色相1以下、平均分子量14
00、酸価0.01のスチレン・ビニルトルエン共重合
体を得た。
【0055】次に得られたスチレン・ビニルトルエン共
重合体500g、無水マレイン酸5およびジターシャリ
ーブチルペルオキシド3.0gを180〜210℃に加
熱し、攪拌下に3時間反応させて、さらに200℃で3
0分、20mmHgで減圧処理して軟化点103.5℃、色
相3、酸価4.8のマレイン酸変性スチレン・ビニルト
ルエン共重合体を得た。
【0056】得られたマレイン酸変性変性スチレン・ビ
ニルトルエン共重合体の遊離無水マレイン酸含有率は、
30ppmであった。このマレイン酸変性スチレン・ビ
ニルトルエン共重合体を用いた以外は、実施例1と同様
にしてホットメルト型トラフィックペイント用組成物を
製造した。
【0057】用いたマレイン酸変性スチレン・ビニルト
ルエン共重合体の遊離無水マレイン酸含有率および酸価
ならびに得られたホットメルト型トラフィックペイント
用組成物の流動性および発泡性を表1に示す。
【0058】
【比較例1】実施例1において、マレイン化反応の際、
反応温度を210℃、反応時間を1時間として減圧処理
せずにそのまま樹脂を取り出す以外は実施例1と同様に
してマレイン酸変性樹脂を調製し、このマレイン酸変性
樹脂を用いた以外は同様にしてホットメルト型トラフィ
ックペイント用組成物を製造した。
【0059】得られたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マ
レイン酸含有率は、300ppmであった。また、得ら
れたマレイン酸変性樹脂の軟化点は98.0℃、色相
5、酸価4.8であった。
【0060】用いたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マレ
イン酸含有率および酸価ならびに得られたホットメルト
型トラフィックペイント用組成物の流動性および発泡性
を表1に示す。
【0061】
【比較例2】実施例1において、マレイン化反応の際、
反応初期に1分間600rpm の回転速度で攪拌した後、
無攪拌下で1時間反応を行ない、減圧処理せずに樹脂を
取り出した以外は実施例1と同様にしてマレイン酸変性
樹脂を調製し、このマレイン酸変性樹脂を用いた以外は
実施例1と同様にしてホットメルト型トラフィックペイ
ント用組成物を製造した。
【0062】得られたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マ
レイン酸含有率は、500ppmであった。また、得ら
れたマレイン酸変性樹脂の軟化点は98.0℃、色相
5、酸価4.8であった。
【0063】用いたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マレ
イン酸含有率および酸価ならびに得られたホットメルト
型トラフィックペイント用組成物の流動性および発泡性
を表1に示す。
【0064】
【比較例3】実施例4において、マレイン化反応の際の
反応温度を200℃、反応時間を2時間にして、減圧処
理せずに樹脂を取り出した以外は実施例4と同様にして
マレイン酸変性樹脂を調製した。
【0065】得られたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マ
レイン酸含有率は、400ppmであった。また、得ら
れたマレイン酸変性樹脂の軟化点は115℃、色相2、
酸価4.9であった。
【0066】このマレイン酸変性樹脂を用いた以外は実
施例5と同様にしてホットメルト型トラフィックペイン
ト用組成物を製造した。用いたマレイン酸変性樹脂の遊
離無水マレイン酸含有率および酸価ならびに得られたホ
ットメルト型トラフィックペイント用組成物の流動性お
よび発泡性を表1に示す。
【0067】
【比較例4】実施例5において、マレイン化反応の際の
反応温度を180〜210℃、反応時間を2時間にし
て、減圧処理せずに樹脂を取り出した以外は実施例5と
同様にしてマレイン酸変性樹脂を調製した。
【0068】得られたマレイン酸変性スチレン・ビニル
トルエン共重合体の遊離無水マレイン酸含有率は、50
0ppmであった。また、得られたマレイン酸変性スチ
レン・ビニルトルエン共重合体は、軟化点103℃、色
相2、酸価4.60であった。
【0069】このマレイン酸変性スチレン・ビニルトル
エン共重合体を用いた以外は実施例5と同様にしてホッ
トメルト型トラフィックペイント用組成物を製造した。
用いたマレイン酸変性スチレン・ビニルトルエン共重合
体中の遊離無水マレイン酸含有率および酸価ならびに得
られたホットメルト型トラフィックペイント用組成物の
流動性および発泡性を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【実施例6】脂肪族系炭化水素樹脂[軟化点98.0℃(環
球法)、平均分子量1650、色相5 (ガードナー)、酸価
0.06]500gを200℃に加熱して溶融させ、無水マ
レイン酸5gを撹拌下に添加し、1時間反応させた。こ
の後200℃で15分、20mmHgで減圧処理した。
【0072】得られたマレイン酸変性脂肪族炭化水素
(マレイン酸変性樹脂ともいう)樹脂の遊離無水マレイ
ン酸含有量をイオンクロマトグラフィーで測定した結
果、10ppmであった。
【0073】また、このマレイン酸変性樹脂の軟化点
は、98.0℃、色相5、酸価4.8であった。また、
このマレイン酸変性樹脂300gを500mlのビーカ
ーに取り、このビーカーを200℃に調製された恒温油
層にいれて加熱した。
【0074】マレイン酸変性樹脂がほとんど溶解したと
ころで300rpm の回転速度で撹拌を行なった。マレイ
ン酸変性樹脂の温度が200℃になった時点で、300
gの酸化チタン粉末(平均粒子径:0.148μm、アナタ
ース型酸化チタン、石原産業(株)製、商品名タイペー
7A-220)を撹拌下に10分間かけて加え、ホットメルト
型トラフィックペイント用組成物を調製した。
【0075】用いたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マレ
イン酸含有量および酸価ならびに得られたホットメルト
型トラフィックペイント用組成物の流動性および発泡性
を表2に示す。
【0076】
【実施例7】実施例6において、無水マレイン酸を反応
させた後、溶融状態のマレイン酸変性樹脂に、撹拌下、
1時間あたり32リットルの窒素を20分バブリングし
た。
【0077】得られたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マ
レイン酸含有量をイオンクロマトグラフィーにて測定し
た結果、70ppmであった。また、このマレイン酸変
性樹脂の軟化点は、98.5℃、色相5、酸価4.8で
あった。
【0078】用いたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マレ
イン酸含有量および酸価ならびに得られたホットメルト
型トラフィックペイント用組成物の流動性および発泡性
を表2に示す。
【0079】
【実施例8】実施例6において、無水マレイン酸を反応
させた後、得られたマレイン酸変性樹脂300gをトル
エン1リットルに溶解させ、1リットルの蒸留水により
水洗後、濃縮することによりマレイン酸変性樹脂を得
た。
【0080】得られたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マ
レイン酸含有量をイオンクロマトグラフィーで測定した
結果、5ppmであった。また、このマレイン酸変性樹
脂の軟化点は、98.0℃、色相5、酸価4.6であっ
た。
【0081】用いたマレイン酸変性樹脂の遊離無水マレ
イン酸含有量および酸価ならびに得られたホットメルト
型トラフィックペイント用組成物の流動性および発泡性
を表2に示す。
【0082】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 5/00 C09D 125/00 - 125/18 C09D 157/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化水素樹脂と、(無水)マレイン酸とを
    反応させ、次いで得られた変性炭化水素樹脂に減圧処
    理、不活性ガス接触処理または水洗処理を加えて得られ
    る酸価が0.10〜15であるとともに遊離の(無水)
    マレイン酸の含有量が200ppm以下である(無水)
    マレイン酸変性炭化水素樹脂(A)と、酸化チタン
    (B)とからなり、かつ該(無水)マレイン酸変性炭化
    水素樹脂(A)と酸化チタン(B)とを1:1の重量比
    で配合した組成物のザーンビスコシティカップNo.8
    で測定した200℃における流動性が45秒以下である
    ことを特徴とするホットメルト型トラフィックペイント
    用組成物。
  2. 【請求項2】(無水)マレイン酸変性炭化水素樹脂中の
    遊離の(無水)マレイン酸の含有量が100ppm以下
    である請求項第1項に記載のホットメルト型トラフィッ
    クペイント用組成物。
  3. 【請求項3】(無水)マレイン酸変性炭化水素樹脂
    (A)と酸化チタン(B)とを1:1の重量比で配合し
    た組成物のザーンビスコシティカップNo.8で測定し
    た200℃における流動性が45秒以下であることを特
    徴とする請求項第1項記載のホットメルト型トラフィッ
    クペイント用組成物。
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