JP2928318B2 - ポリエステル樹脂組成物及び成形品 - Google Patents
ポリエステル樹脂組成物及び成形品Info
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- JP2928318B2 JP2928318B2 JP6243090A JP6243090A JP2928318B2 JP 2928318 B2 JP2928318 B2 JP 2928318B2 JP 6243090 A JP6243090 A JP 6243090A JP 6243090 A JP6243090 A JP 6243090A JP 2928318 B2 JP2928318 B2 JP 2928318B2
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- unsaturated carboxylic
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエステル樹脂組成物及びそれを成形し
てなる成形品に関するものであり、更に詳しくは低温に
おける耐衝撃性に優れ、耐熱性、特に高温下での耐久性
が改良され、自動車、電気、電子機器等の部品、例えば
コネクター、スイッチ、リレー等に好適な組成物を提供
するものである。
てなる成形品に関するものであり、更に詳しくは低温に
おける耐衝撃性に優れ、耐熱性、特に高温下での耐久性
が改良され、自動車、電気、電子機器等の部品、例えば
コネクター、スイッチ、リレー等に好適な組成物を提供
するものである。
結晶性熱可塑性ポリエステル樹脂、例えばポリアルキ
レンテレフタレート樹脂等は機械的性質、電気的性質、
その他物理的・化学的特性に優れ、かつ、加工性が良好
であるがゆえにエンジニアリングプラスチックとして自
動車、電気・電子部品等の広汎な用途に使用されてい
る。しかしながら、用途の拡大、多様化に伴い、更に高
度な性能や特殊性が求められる事が多く、この様な特性
の一つに、耐久性、特に高温雰囲気での長期的な使用に
対する物性の安定性(長期耐熱性)が要求される場合が
増大しつつある。
レンテレフタレート樹脂等は機械的性質、電気的性質、
その他物理的・化学的特性に優れ、かつ、加工性が良好
であるがゆえにエンジニアリングプラスチックとして自
動車、電気・電子部品等の広汎な用途に使用されてい
る。しかしながら、用途の拡大、多様化に伴い、更に高
度な性能や特殊性が求められる事が多く、この様な特性
の一つに、耐久性、特に高温雰囲気での長期的な使用に
対する物性の安定性(長期耐熱性)が要求される場合が
増大しつつある。
例えば、自動車業界等では、安全上の必要性から、低
温において優れた機械的性質、特に柔軟性、耐衝撃性等
の靱性を有するとともに、それらの物性が高温度下で長
期間の使用においても保持される事が要望される。
温において優れた機械的性質、特に柔軟性、耐衝撃性等
の靱性を有するとともに、それらの物性が高温度下で長
期間の使用においても保持される事が要望される。
かかる要求に応えるため、従来より熱可塑性ポリエス
テル樹脂にポリカーボネートあるいはオレフィン系ポリ
マー、ゴム状ポリマー等の熱可塑性エラストマーを配合
し、更にエポキシ樹脂、ポリカルボジイミド等を併用し
て配合する方法等が提案されている。ところが、かかる
エラストマー、添加剤等が配合されたポリエステル樹脂
は、機械的性質が或る程度改善されるものの、相溶性不
良に起因する表面剥離現象があり、また、長期耐熱性も
未だ十分でなく、その解決が切望されていた。
テル樹脂にポリカーボネートあるいはオレフィン系ポリ
マー、ゴム状ポリマー等の熱可塑性エラストマーを配合
し、更にエポキシ樹脂、ポリカルボジイミド等を併用し
て配合する方法等が提案されている。ところが、かかる
エラストマー、添加剤等が配合されたポリエステル樹脂
は、機械的性質が或る程度改善されるものの、相溶性不
良に起因する表面剥離現象があり、また、長期耐熱性も
未だ十分でなく、その解決が切望されていた。
本発明者等は、かかる要求に鑑み、優れた機械的性
質、特に耐衝撃性、成形加工性等を損なうことなく、耐
久性特に高温下で長期間使用しても物性の低下すること
のないポリエステル樹脂組成物を得るため鋭意検討を重
ねた結果、本発明に到達した。
質、特に耐衝撃性、成形加工性等を損なうことなく、耐
久性特に高温下で長期間使用しても物性の低下すること
のないポリエステル樹脂組成物を得るため鋭意検討を重
ねた結果、本発明に到達した。
即ち、本発明は、 (A)熱可塑性ポリエステル樹脂100重量部に対し、 (B)(i)エチレン (ii)炭素数3以上のα−オレフィン又は不飽和カルボ
ン酸エステル (iii)α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(但
しiiの不飽和カルボン酸エステルを除く) の3成分を構成成分とする変性エチレン共重合体1〜80
重量部 (C)下記一般式(I) (但し、R1〜R4は水素、アルキル基、置換アルキル基、
アリール基又は置換アリール基を示し、各々同一でも異
なっていてもよい。) で示されるヒダントイン系化合物0.01〜20重量部 を添加配合してなるポリエステル樹脂組成物及びそれを
成形してなる成形品に関するものである。
ン酸エステル (iii)α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(但
しiiの不飽和カルボン酸エステルを除く) の3成分を構成成分とする変性エチレン共重合体1〜80
重量部 (C)下記一般式(I) (但し、R1〜R4は水素、アルキル基、置換アルキル基、
アリール基又は置換アリール基を示し、各々同一でも異
なっていてもよい。) で示されるヒダントイン系化合物0.01〜20重量部 を添加配合してなるポリエステル樹脂組成物及びそれを
成形してなる成形品に関するものである。
以下、順次本発明の組成物の構成成分について詳しく
説明する。
説明する。
先ず本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル樹脂
(A)とは、ジカルボン酸化合物とジヒドロキシ化合物
の重縮合、オキシカルボン酸化合物の重縮合或いはこれ
ら3成分混合物の重縮合等によって得られるポリエステ
ルであり、ホモポリエステル、コポリエステルの何れに
対しても本発明の効果がある。
(A)とは、ジカルボン酸化合物とジヒドロキシ化合物
の重縮合、オキシカルボン酸化合物の重縮合或いはこれ
ら3成分混合物の重縮合等によって得られるポリエステ
ルであり、ホモポリエステル、コポリエステルの何れに
対しても本発明の効果がある。
ここで用いられるジカルボン酸化合物の例を示せば、
テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルカルボン酸、ジフェニルエーテルジカル
ボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサ
ンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸の如き公知の
ジカルボン酸及びこれらのアルキル、アルコキシ又はハ
ロゲン置換体等である。また、これらのジカルボン酸化
合物は、エステル形成可能な誘導体、例えばジメチルエ
ステルの如き低級アルコールエステルの形で重合に使用
することも可能である。これは2種以上が使用されるこ
ともある。
テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルカルボン酸、ジフェニルエーテルジカル
ボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサ
ンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸の如き公知の
ジカルボン酸及びこれらのアルキル、アルコキシ又はハ
ロゲン置換体等である。また、これらのジカルボン酸化
合物は、エステル形成可能な誘導体、例えばジメチルエ
ステルの如き低級アルコールエステルの形で重合に使用
することも可能である。これは2種以上が使用されるこ
ともある。
次に本発明のポリエステル(A)を構成するジヒドロ
キシ化合物の例を示せば、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、ハイドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシフェ
ニル、ナフタレンジオール、ジヒドロキシジフェニルエ
ーテル、シクロヘキサンジオール、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、ジエトキシ化ビスフェノ
ールAの如きジヒドロキシ化合物、ポリオキシアルキレ
ングリコール及びこれらのアルキル、アルコキシ又はハ
ロゲン置換体等であり、1種又は2種以上を混合使用す
ることができる。
キシ化合物の例を示せば、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、ハイドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシフェ
ニル、ナフタレンジオール、ジヒドロキシジフェニルエ
ーテル、シクロヘキサンジオール、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、ジエトキシ化ビスフェノ
ールAの如きジヒドロキシ化合物、ポリオキシアルキレ
ングリコール及びこれらのアルキル、アルコキシ又はハ
ロゲン置換体等であり、1種又は2種以上を混合使用す
ることができる。
また、オキシカルボン酸の例を示せば、オキシ安息香
酸、オキシナフトエ酸、ジフェニレンオキシカルボン酸
等のオキシカルボン酸及びこれらのアルキル、アルコキ
シ又はハロゲン置換体が挙げられる。また、これら化合
物のエステル形成可能な誘導体も使用できる。本発明に
おいては、これら化合物の1種又は2種以上が用いられ
る。
酸、オキシナフトエ酸、ジフェニレンオキシカルボン酸
等のオキシカルボン酸及びこれらのアルキル、アルコキ
シ又はハロゲン置換体が挙げられる。また、これら化合
物のエステル形成可能な誘導体も使用できる。本発明に
おいては、これら化合物の1種又は2種以上が用いられ
る。
また、これらの他に三官能性モノマー、即ちトリメリ
ット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ペンタエリス
リトール、トリメチロールプロパン等を少量併用した分
岐又は架橋構造を有するポリエステルであってもよい。
ット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ペンタエリス
リトール、トリメチロールプロパン等を少量併用した分
岐又は架橋構造を有するポリエステルであってもよい。
本発明では、上記の如き化合物をモノマー成分とし
て、重縮合により生成する熱可塑性ポリエステルは何れ
も本発明の(A)成分として使用することができ、単独
で、又は2種以上混合して使用されるが、好ましくはポ
リアルキレンテレフタレート、更に好ましくはポリブチ
レンテレフタレート及びこれを主体とする共重合体が使
用される。
て、重縮合により生成する熱可塑性ポリエステルは何れ
も本発明の(A)成分として使用することができ、単独
で、又は2種以上混合して使用されるが、好ましくはポ
リアルキレンテレフタレート、更に好ましくはポリブチ
レンテレフタレート及びこれを主体とする共重合体が使
用される。
次に本発明の組成物で用いられる変性エチレン共重合
体(B)とは、(i)エチレン、(ii)炭素数3以上の
α−オレフィン又は不飽和カルボン酸エステル、(ii
i)α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(但しii
の不飽和カルボン酸エステルを除く)の少なくとも3成
分を重合させて得られるものである。
体(B)とは、(i)エチレン、(ii)炭素数3以上の
α−オレフィン又は不飽和カルボン酸エステル、(ii
i)α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(但しii
の不飽和カルボン酸エステルを除く)の少なくとも3成
分を重合させて得られるものである。
又、本発明における変性エチレン共重合体(B)は、
ランダムな三元共重合体、ブロック共重合体、グラフト
共重合体及びこれらの混合物をも意味するものである。
ランダムな三元共重合体、ブロック共重合体、グラフト
共重合体及びこれらの混合物をも意味するものである。
上記3成分よりなる共重合体を用いる事により通常、
衝撃改良剤として用いられているゴム状ポリマー等の熱
可塑性エラストマーを配合した組成物の欠点である相溶
性不良に起因する表面剥離が改善され、かつ、低温にお
ける柔軟性、耐衝撃性等の靱性も大幅に向上させること
が可能となったのである。
衝撃改良剤として用いられているゴム状ポリマー等の熱
可塑性エラストマーを配合した組成物の欠点である相溶
性不良に起因する表面剥離が改善され、かつ、低温にお
ける柔軟性、耐衝撃性等の靱性も大幅に向上させること
が可能となったのである。
かかる共重合体を構成する、(ii)の炭素数3以上の
α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘ
キセン−1、デセン−1、4−メチルブテン−1、4−
メチルペンテン−1などがあげられるが、プロピレンま
たはブテン−1が好ましい。
α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘ
キセン−1、デセン−1、4−メチルブテン−1、4−
メチルペンテン−1などがあげられるが、プロピレンま
たはブテン−1が好ましい。
又、(ii)の不飽和カルボン酸エステルは、炭素数が
3〜8個の不飽和カルボン酸、例えば、アクリル酸、メ
タクリル酸などのアルキルエステルであり、具体例とし
ては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、
メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル及
びメタクリル酸イソブチル等が挙げられ、特に、アクリ
ル酸エチルまたはメタクリル酸メチルが好ましい。
3〜8個の不飽和カルボン酸、例えば、アクリル酸、メ
タクリル酸などのアルキルエステルであり、具体例とし
ては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、
メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル及
びメタクリル酸イソブチル等が挙げられ、特に、アクリ
ル酸エチルまたはメタクリル酸メチルが好ましい。
更に(iii)のα,β−不飽和カルボン酸又はその誘
導体としては、iiの成分として用いた以外のα,β−不
飽和カルボン酸又はその誘導体を意味し、好ましいもの
はマレイン酸、フマル酸あるいはこれらの酸の無水物、
イミドまたはエステルなどがあげられ、特に無水マレイ
ン酸が好ましい。
導体としては、iiの成分として用いた以外のα,β−不
飽和カルボン酸又はその誘導体を意味し、好ましいもの
はマレイン酸、フマル酸あるいはこれらの酸の無水物、
イミドまたはエステルなどがあげられ、特に無水マレイ
ン酸が好ましい。
変性エチレン共重合体(B)として、好ましくは、
(i)エチレン50〜96.9重量%、(ii)炭素数3以上の
α−オレフィン又は不飽和カルボン酸エステル3〜40重
量%、及び(iii)α,β−不飽和カルボン酸又はその
誘導体(但しiiの不飽和カルボン酸エステルを除く)0.
1〜10重量%の範囲内で共重合したものが用いられる。
ここでα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体成分が
0.1重量%未満では本発明の目的とする効果が小さく、
一方、10重量%を越えると黄変による外観不良、熱安定
性などの好ましくない結果を与える。
(i)エチレン50〜96.9重量%、(ii)炭素数3以上の
α−オレフィン又は不飽和カルボン酸エステル3〜40重
量%、及び(iii)α,β−不飽和カルボン酸又はその
誘導体(但しiiの不飽和カルボン酸エステルを除く)0.
1〜10重量%の範囲内で共重合したものが用いられる。
ここでα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体成分が
0.1重量%未満では本発明の目的とする効果が小さく、
一方、10重量%を越えると黄変による外観不良、熱安定
性などの好ましくない結果を与える。
かかる変性エチレン共重合体(B)は任意の方法で製
造することができる。例えば、(i)エチレンと(ii)
α−オレフィン又は不飽和カルボン酸エステルとの共重
合体に(iii)α,β−不飽和カルボン酸等を添加し、
好ましくはラジカル開始剤の存在下で120〜250℃で反応
させることによりグラフト共重合体が得られる。
造することができる。例えば、(i)エチレンと(ii)
α−オレフィン又は不飽和カルボン酸エステルとの共重
合体に(iii)α,β−不飽和カルボン酸等を添加し、
好ましくはラジカル開始剤の存在下で120〜250℃で反応
させることによりグラフト共重合体が得られる。
又、(i)エチレン、(ii)不飽和カルボン酸エステ
ル及び(iii)これ以外のα,β−不飽和カルボン酸等
の混合物にラジカル開始剤を添加して1000〜2000atmの
加圧下で重合させることにより三元共重合体が得られ
る。
ル及び(iii)これ以外のα,β−不飽和カルボン酸等
の混合物にラジカル開始剤を添加して1000〜2000atmの
加圧下で重合させることにより三元共重合体が得られ
る。
又、ある種のものは市場で入手することが可能であ
る。
る。
三元共重合体は、グラフト共重合体など、いずれの変
性共重合体を用いても本発明の目的を達成することが可
能であり、要求される各種特性に応じて選択使用される
が、成形加工性、機械的性質、衝撃特性(特に低温にお
ける)、耐熱性等を含めた総合的品質では(i)エチレ
ンと(ii)α−オレフィン又は不飽和カルボン酸エステ
ルとの共重合体に、(iii)α,β−不飽和カルボン酸
又はその誘導体、特に無水マレイン酸をグラフト重合さ
せた変性エチレン共重合体(B)が、好ましく用いられ
る。
性共重合体を用いても本発明の目的を達成することが可
能であり、要求される各種特性に応じて選択使用される
が、成形加工性、機械的性質、衝撃特性(特に低温にお
ける)、耐熱性等を含めた総合的品質では(i)エチレ
ンと(ii)α−オレフィン又は不飽和カルボン酸エステ
ルとの共重合体に、(iii)α,β−不飽和カルボン酸
又はその誘導体、特に無水マレイン酸をグラフト重合さ
せた変性エチレン共重合体(B)が、好ましく用いられ
る。
本発明において変性エチレン共重合体(B)の配合量
は、ポリエステル樹脂100重量部に対して1〜80重量
部、好ましくは3〜60重量部である。ここで、変性エチ
レン共重合体(B)の配合量が80重量部を越えると樹脂
組成物の剛性、耐熱性などの点で熱可塑性ポリエステル
樹脂が本来有している好ましい性質が損なわれるように
なり、一方1重量部未満では耐衝撃の改善が不十分であ
る。
は、ポリエステル樹脂100重量部に対して1〜80重量
部、好ましくは3〜60重量部である。ここで、変性エチ
レン共重合体(B)の配合量が80重量部を越えると樹脂
組成物の剛性、耐熱性などの点で熱可塑性ポリエステル
樹脂が本来有している好ましい性質が損なわれるように
なり、一方1重量部未満では耐衝撃の改善が不十分であ
る。
本発明の組成物は前述の如き(A)熱可塑性ポリエス
テル樹脂、(B)変性エチレン共重合体と更に(C)一
般式(I)で示されるヒダントイン系化合物を特定量、
併用配合することを特徴とするものであり、かかる3成
分を併用することにより、低温における柔軟性、耐衝撃
性等の靱性に優れ、成形加工時の剥離現象がなく、更に
長期高温度下での使用に対し初期の優れた物性を維持す
ることが可能となったのである。
テル樹脂、(B)変性エチレン共重合体と更に(C)一
般式(I)で示されるヒダントイン系化合物を特定量、
併用配合することを特徴とするものであり、かかる3成
分を併用することにより、低温における柔軟性、耐衝撃
性等の靱性に優れ、成形加工時の剥離現象がなく、更に
長期高温度下での使用に対し初期の優れた物性を維持す
ることが可能となったのである。
かかる目的で配合される(C)ヒダントイン系化合物
とは下記一般式(I)で示されるものである。
とは下記一般式(I)で示されるものである。
(但し、R1〜R4は水素、アルキル基、置換アルキル基、
アリール基又は置換アリール基を示し、各々同一でも異
なっていてもよい。) (C)成分として添加されるヒダントイン系化合物は
(I)式で示される構造を有していれば何れのものでも
有効である。即ち、R1〜R4がすべて水素原子よりなるヒ
ダントインを初め、R1〜R4の何れか1又は2以上が、メ
チル、エチル、プロピルの如きアルキル基、−OH、フェ
ニル、オキシフェニル等を有する置換アルキル基、フェ
ニル、ビスフェニル基の如きアリール基、又はヒドロキ
シフェニル基の如き置換アリール基等であり、置換基の
一部が更に別のヒダントイン基であってもよい。中でも
ヒダントイン、5−アルキルヒダントイン、5,5′−ジ
アルキルヒダントイン、5−フェニルヒダントイン、5,
5′−ジフェニルヒダントイン、5−(p−ヒドロキシ
フェニル)ヒダントイン、5,5′−ジ−(p−ヒドロキ
シフェニル)ヒダントイン、1,3−ジメチル−5−(p
−ヒドロキシフェニル)ヒダントイン等は(C)成分と
して好適である。
アリール基又は置換アリール基を示し、各々同一でも異
なっていてもよい。) (C)成分として添加されるヒダントイン系化合物は
(I)式で示される構造を有していれば何れのものでも
有効である。即ち、R1〜R4がすべて水素原子よりなるヒ
ダントインを初め、R1〜R4の何れか1又は2以上が、メ
チル、エチル、プロピルの如きアルキル基、−OH、フェ
ニル、オキシフェニル等を有する置換アルキル基、フェ
ニル、ビスフェニル基の如きアリール基、又はヒドロキ
シフェニル基の如き置換アリール基等であり、置換基の
一部が更に別のヒダントイン基であってもよい。中でも
ヒダントイン、5−アルキルヒダントイン、5,5′−ジ
アルキルヒダントイン、5−フェニルヒダントイン、5,
5′−ジフェニルヒダントイン、5−(p−ヒドロキシ
フェニル)ヒダントイン、5,5′−ジ−(p−ヒドロキ
シフェニル)ヒダントイン、1,3−ジメチル−5−(p
−ヒドロキシフェニル)ヒダントイン等は(C)成分と
して好適である。
かかるヒダントイン系化合物は特に本発明の特定の変
性エチレン共重合体(B)と併用してその難点である高
温下での物性の低下を抑え、優れた初期物性を維持する
のに有効である。
性エチレン共重合体(B)と併用してその難点である高
温下での物性の低下を抑え、優れた初期物性を維持する
のに有効である。
ヒダントイン系化合物(C)の添加量は、ポリエステ
ル樹脂(A)100重量部に対して0.01〜20重量部であ
り、好ましくは0.01〜10重量部である。
ル樹脂(A)100重量部に対して0.01〜20重量部であ
り、好ましくは0.01〜10重量部である。
ここで(C)成分の添加量が0.01重量部未満では、耐
久性の改善効果は小さく、又、多すぎるとポリエステル
樹脂の優れた物性を低下させる弊害を生じる。
久性の改善効果は小さく、又、多すぎるとポリエステル
樹脂の優れた物性を低下させる弊害を生じる。
本発明の組成物は更に必須ではないが、ヒンダードフ
ェノール系、アミン系、リン系、チオエーテル系等の安
定剤を1種以上併用することにより、更に一層の効果を
得ることができる。
ェノール系、アミン系、リン系、チオエーテル系等の安
定剤を1種以上併用することにより、更に一層の効果を
得ることができる。
ここでヒンダードフェノール系化合物としては、2,
2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、1,6−ヘキサンジオールビス〔3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、ペンタエリスリチルテトラキス〔3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタン、トリエチレングリコールビス〔3−(3−
t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート〕、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベ
ンゼン、n−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネー
ト、4,4′−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノ
ール)、4,4′−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3
−メチルフェノール)、2,2′−チオジエチルビス〔3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕、ジステアリル−3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、2−t−ブ
チル−6−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロ
キシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート等が
挙げられる。
2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、1,6−ヘキサンジオールビス〔3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、ペンタエリスリチルテトラキス〔3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタン、トリエチレングリコールビス〔3−(3−
t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート〕、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベ
ンゼン、n−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネー
ト、4,4′−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノ
ール)、4,4′−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3
−メチルフェノール)、2,2′−チオジエチルビス〔3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕、ジステアリル−3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、2−t−ブ
チル−6−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロ
キシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート等が
挙げられる。
アミン系化合物の一例を示せば、N−フェニル−N′
−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ
フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4′−ビス−
(4−α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、
ジフェニルアミンとアセトンとの縮合反応物、N−フェ
ニルナフチルアミン、N,N′−ジ−β−ナフチルフェニ
レンジアミンなどである。
−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ
フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4′−ビス−
(4−α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、
ジフェニルアミンとアセトンとの縮合反応物、N−フェ
ニルナフチルアミン、N,N′−ジ−β−ナフチルフェニ
レンジアミンなどである。
又、リン系化合物とは、有機ホスファイト系、ホスフ
ォナイト系化合物が好適である。例えば下記一般式
(1) で示されるものであり、式中R5,R6はアルキル基、置換
アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルコキシ
基より選ばれ、それぞれ同一であっても異なっていても
良い。中でもR5,R6は炭素数6以上のアルキル基、置換
アルキル基、アルコキシ基か、或いはアリール基又は置
換アリール基が加工中の安定性の見地から好ましい。特
に好ましいのはR5,R6がアリール基又は置換アリール基
の場合である。これらの例を示せば、フェニル基、ナフ
チル基、ジフェニル基等或いはこれらのアルキル、ヒド
ロキシ及び/又はアルコキシ置換体等である。具体的な
化合物の一例を示せば、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、4−フェノキシ−9−α−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−p−クメニルオキシ−3,5,8,10−テトラオキサ−
4,9−ジホスファスピロ〔5.5〕ウンデカン等が挙げられ
る。
ォナイト系化合物が好適である。例えば下記一般式
(1) で示されるものであり、式中R5,R6はアルキル基、置換
アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルコキシ
基より選ばれ、それぞれ同一であっても異なっていても
良い。中でもR5,R6は炭素数6以上のアルキル基、置換
アルキル基、アルコキシ基か、或いはアリール基又は置
換アリール基が加工中の安定性の見地から好ましい。特
に好ましいのはR5,R6がアリール基又は置換アリール基
の場合である。これらの例を示せば、フェニル基、ナフ
チル基、ジフェニル基等或いはこれらのアルキル、ヒド
ロキシ及び/又はアルコキシ置換体等である。具体的な
化合物の一例を示せば、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、4−フェノキシ−9−α−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−p−クメニルオキシ−3,5,8,10−テトラオキサ−
4,9−ジホスファスピロ〔5.5〕ウンデカン等が挙げられ
る。
又、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−
4.4′−ビフェニレンホスフォナイト等の如きホスフォ
ナイト類も有効である。
4.4′−ビフェニレンホスフォナイト等の如きホスフォ
ナイト類も有効である。
又、チオエーテル系化合物としては、ジラウリルチオ
ジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネー
ト、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステ
アリルチオジプロピオネート、テトラキス〔メチレン−
3−(ドデシルチオ)プロピオネート〕メタン、ジアル
キル(C12〜18)−3,3−チオジプロピオネートなどが
挙げられる。
ジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネー
ト、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステ
アリルチオジプロピオネート、テトラキス〔メチレン−
3−(ドデシルチオ)プロピオネート〕メタン、ジアル
キル(C12〜18)−3,3−チオジプロピオネートなどが
挙げられる。
これらの安定剤の添加量は(A),(B)及び(C)
成分の合計100重量部に対して0.05〜5重量部、好まし
くは0.1〜3重量部である。
成分の合計100重量部に対して0.05〜5重量部、好まし
くは0.1〜3重量部である。
本発明の樹脂組成物は、その目的を阻害しない範囲で
他の熱可塑性樹脂を補助的に少量併用することも可能で
ある。ここで用いられる他の熱可塑性樹脂としては高温
において安定な熱可塑性樹脂であればいずれのものでも
よい。
他の熱可塑性樹脂を補助的に少量併用することも可能で
ある。ここで用いられる他の熱可塑性樹脂としては高温
において安定な熱可塑性樹脂であればいずれのものでも
よい。
例えば、他のポリオレフィン系重合体、ポリアミド、
ABS、ポリフェニレンオキサイド、ポリアルキルアクリ
レート、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、
フッ素樹脂などを挙げることができる。また、これらの
熱可塑性樹脂は2種以上混合して使用することもでき
る。
ABS、ポリフェニレンオキサイド、ポリアルキルアクリ
レート、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、
フッ素樹脂などを挙げることができる。また、これらの
熱可塑性樹脂は2種以上混合して使用することもでき
る。
本発明組成物には更にその目的に応じ所望の特性を付
与するため、一般に熱可塑性樹脂に添加される上記以外
の公知の物質、即ち、紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防
止剤、難燃剤、難燃助剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑
剤、可塑剤及び結晶化促進剤、結晶核剤、無機充填剤等
を配合することも勿論可能である。
与するため、一般に熱可塑性樹脂に添加される上記以外
の公知の物質、即ち、紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防
止剤、難燃剤、難燃助剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑
剤、可塑剤及び結晶化促進剤、結晶核剤、無機充填剤等
を配合することも勿論可能である。
無機充填剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、セラミ
ック繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム繊維、アスベ
スト等の一般無機繊維、炭酸カルシウム、高分散性珪酸
塩、アルミナ、水酸化アルミニウム、タルク、クレー、
マイカ、ガラスフレーク、ガラス粉、ガラスビーズ、石
英粉、珪砂、ウォラストナイト、カーボンブラック、硫
酸バリウム、焼石膏、炭化珪素、アルミナ、ボロンナイ
トライトや窒化珪素等の粉粒状物質、板状の無機化合
物、ウィスカー等が含まれる。
ック繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム繊維、アスベ
スト等の一般無機繊維、炭酸カルシウム、高分散性珪酸
塩、アルミナ、水酸化アルミニウム、タルク、クレー、
マイカ、ガラスフレーク、ガラス粉、ガラスビーズ、石
英粉、珪砂、ウォラストナイト、カーボンブラック、硫
酸バリウム、焼石膏、炭化珪素、アルミナ、ボロンナイ
トライトや窒化珪素等の粉粒状物質、板状の無機化合
物、ウィスカー等が含まれる。
これらの無機充填剤は、必要に応じ1種又は2種以上
を併用混合使用できる。代表的な無機充填剤はガラス繊
維であり、又粉粒状、板状充填剤との併用が好ましい場
合も多い。
を併用混合使用できる。代表的な無機充填剤はガラス繊
維であり、又粉粒状、板状充填剤との併用が好ましい場
合も多い。
本発明の組成物の調製は特に制限がなく、従来の樹脂
組成物調製法として一般に用いられている公知の設備と
方法により容易に調製される。例えば、i)各成分を混
合した後、押出機により溶融混練押出してペレットを調
製し、しかる後成形する方法、ii)一旦組成の異なるペ
レットを調製し、そのペレットを所定量混合して成形に
供し成形後に目的組成の成形品を得る方法、iii)成形
機に各成分の1または2以上を直接仕込む方法等、何れ
も使用できるが、(A)成分と(C)成分とは十分溶融
混練することが望ましい。また、樹脂成分の一部を細か
い粉体としてこれ以外の成分と混合し添加することは、
これらの成分の均一配合を行う上で好ましい方法であ
る。
組成物調製法として一般に用いられている公知の設備と
方法により容易に調製される。例えば、i)各成分を混
合した後、押出機により溶融混練押出してペレットを調
製し、しかる後成形する方法、ii)一旦組成の異なるペ
レットを調製し、そのペレットを所定量混合して成形に
供し成形後に目的組成の成形品を得る方法、iii)成形
機に各成分の1または2以上を直接仕込む方法等、何れ
も使用できるが、(A)成分と(C)成分とは十分溶融
混練することが望ましい。また、樹脂成分の一部を細か
い粉体としてこれ以外の成分と混合し添加することは、
これらの成分の均一配合を行う上で好ましい方法であ
る。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、以下の例に示した物性評価の測定法は次の通りで
ある。
ある。
アイゾット衝撃強度 ASTM D−256に準拠して、ノッチ付きアイゾット衝撃
強度を測定した。
強度を測定した。
測定温度:23℃,0℃ 引張強伸度 ASTM D−638(試験片ASTMタイプIV型:厚み1mm)に準
拠して、初期の強伸度、及び120℃で500時間加熱後の伸
度を測定した。
拠して、初期の強伸度、及び120℃で500時間加熱後の伸
度を測定した。
成形品表面状態 薄肉部を有する成形試験片の表面(特に成形品の薄肉
部)の剥離状況を目視観察し次に示す3段階で評価し
た。
部)の剥離状況を目視観察し次に示す3段階で評価し
た。
○:殆ど剥離が認められなかったもの △:剥離が認められたもの ×:かなりひどい剥離が認められたもの 実施例1〜9及び比較例1〜7 熱可塑性ポリエステル(A)としてポリブチレンテレ
フタレート(固有粘度0.75)を使用し、表1に示す各種
変性エチレン共重合体(B)、及び各種ヒダントイン系
化合物(C)を表1に示す割合で添加混合し、押出機に
て溶融混練しペレット状の組成物を得た。次いでこのペ
レットを用い、射出成形により試験片を作製し、上記物
性の評価を行った。比較の為、(B)成分又は(C)成
分を省略したもの、更に(B)成分として本願の要件に
属さないエチレンとアクリル酸エチルとの共重合体
(B′)を用いたものについて実施例と同様に試験し、
評価した。結果を併せて表1に示す。
フタレート(固有粘度0.75)を使用し、表1に示す各種
変性エチレン共重合体(B)、及び各種ヒダントイン系
化合物(C)を表1に示す割合で添加混合し、押出機に
て溶融混練しペレット状の組成物を得た。次いでこのペ
レットを用い、射出成形により試験片を作製し、上記物
性の評価を行った。比較の為、(B)成分又は(C)成
分を省略したもの、更に(B)成分として本願の要件に
属さないエチレンとアクリル酸エチルとの共重合体
(B′)を用いたものについて実施例と同様に試験し、
評価した。結果を併せて表1に示す。
実施例2の(A)成分をポリブチレンテレフタレート
(固有粘度0.75)とポリエチレンテレフタレート(固有
粘度0.7)との混合ポリマーに変更した以外は実施例2
と同様に試験し評価した。結果を表1に示す。一方、比
較例として(C)成分を省略したものについて実施例10
と同様に試験し評価した。結果を併せて表1に示す。
(固有粘度0.75)とポリエチレンテレフタレート(固有
粘度0.7)との混合ポリマーに変更した以外は実施例2
と同様に試験し評価した。結果を表1に示す。一方、比
較例として(C)成分を省略したものについて実施例10
と同様に試験し評価した。結果を併せて表1に示す。
〔発明の効果〕 以上の説明及び実施例により明らかな如く、本発明の
樹脂組成物は従来の衝撃改良剤等が含有されたポリエス
テル樹脂組成物に比べて、機械的性質、成形加工性等を
損なうことなく、耐熱安定性、特に高温下での耐久性が
顕著に改善され、しかも低温における衝撃性に優れた樹
脂組成物を提供するものである。
樹脂組成物は従来の衝撃改良剤等が含有されたポリエス
テル樹脂組成物に比べて、機械的性質、成形加工性等を
損なうことなく、耐熱安定性、特に高温下での耐久性が
顕著に改善され、しかも低温における衝撃性に優れた樹
脂組成物を提供するものである。
上記のように、本発明の組成物は熱履歴による靱性の
低下が少なく、加工性に優れる為、自動車、電気機器等
で高温の環境下で長期にわたって使用される機械材料、
部品、例えばコネクター、コイルボビン、スイッチ、リ
レー等に好適に用いられる。
低下が少なく、加工性に優れる為、自動車、電気機器等
で高温の環境下で長期にわたって使用される機械材料、
部品、例えばコネクター、コイルボビン、スイッチ、リ
レー等に好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 67/00 - 67/08 C08L 33/00 - 33/26 C08L 51/00 - 51/10 C08K 5/34 - 5/3495 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (7)
- 【請求項1】(A)熱可塑性ポリエステル樹脂100重量
部に対し、 (B)(i)エチレン (ii)炭素数3以上のα−オレフィン又は不飽和カルボ
ン酸エステル (iii)α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(但
しiiの不飽和カルボン酸エステルを除く) の3成分を構成成分とする変性エチレン共重合体1〜80
重量部 (C)下記一般式(I) (但し、R1〜R4は水素、アルキル基、置換アルキル基、
アリール基又は置換アリール基を示し、各々同一でも異
なっていてもよい。) で示されるヒダントイン系化合物0.01〜20重量部 を添加配合してなるポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項2】(B)成分の変性エチレン共重合体が、
(i)エチレンと(ii)炭素数3以上のα−オレフィン
又は不飽和カルボン酸エステルとの共重合体に、(ii
i)α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(但しii
の不飽和カルボン酸エステルを除く)をグラフトさせた
ものである請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項3】変性エチレン共重合体(B)を構成する
(iii)α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体が無
水マレイン酸である請求項1〜2の何れか1項記載のポ
リエステル樹脂組成物。 - 【請求項4】一般式(I)で示されるヒダントイン系化
合物がヒダントイン〔R1〜R4=H〕である請求項1〜3
の何れか1項記載のポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項5】一般式(I)で示されるヒダントイン系化
合物のR1又はR1とR2がアルキル基、フェニル基又はヒド
ロキシフェニル基であり、他のR2〜R4又はR3,R4が水素
である請求項1〜3の何れか1項記載のポリエステル樹
脂組成物。 - 【請求項6】熱可塑性ポリエステル樹脂(A)がポリブ
チレンテレフタレートを主体とする樹脂である請求項1
〜5の何れか1項記載のポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項7】請求項1〜6の何れか1項記載のポリエス
テル樹脂組成物を成形してなる成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6243090A JP2928318B2 (ja) | 1990-03-12 | 1990-03-12 | ポリエステル樹脂組成物及び成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6243090A JP2928318B2 (ja) | 1990-03-12 | 1990-03-12 | ポリエステル樹脂組成物及び成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03263455A JPH03263455A (ja) | 1991-11-22 |
JP2928318B2 true JP2928318B2 (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=13199952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP6243090A Expired - Fee Related JP2928318B2 (ja) | 1990-03-12 | 1990-03-12 | ポリエステル樹脂組成物及び成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2928318B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10501410A (ja) * | 1990-03-14 | 1998-02-10 | ナショナル リサーチ カウンシル オブ カナダ | バシラス・チュリンジエンシスからの殺虫性蛋白質の同定、定量及び精製 |
-
1990
- 1990-03-12 JP JP6243090A patent/JP2928318B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
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---|---|
JPH03263455A (ja) | 1991-11-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |