JP2927653B2 - コンバインの脱穀穀稈搬送装置 - Google Patents

コンバインの脱穀穀稈搬送装置

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JP2927653B2
JP2927653B2 JP22082793A JP22082793A JP2927653B2 JP 2927653 B2 JP2927653 B2 JP 2927653B2 JP 22082793 A JP22082793 A JP 22082793A JP 22082793 A JP22082793 A JP 22082793A JP 2927653 B2 JP2927653 B2 JP 2927653B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、扱室の側方に設けられ
て、前記扱室にて扱き処理される脱穀穀稈を前記扱室の
後方側に向けて保持状態で搬送する穀稈搬送手段と、前
記穀稈搬送手段の穀稈保持力を解除する解除状態と、解
除しない非解除状態とに切り換え自在な保持力解除手段
、前記保持力解除手段を前記解除状態と前記非解除状
態とに切り換え操作自在な駆動手段とが設けられたコン
バインの脱穀穀稈搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記コンバインの脱穀穀稈搬送装置で
は、従来、例えば実開平2−123837号公報や実開
平4−124035号公報に示されるように、穀稈搬送
手段が、脱穀穀稈を係止搬送する穀稈係止搬送作用部
(フィードチェーン等)と、この穀稈係止搬送作用部に
対向した状態で穀稈係止搬送作用部側に弾性付勢された
レール部等から構成され、その穀稈搬送経路の始端部又
は終端部における穀稈の挟持状態を、穀稈係止搬送作用
部又はレール部を退避させて解除し、脱穀穀稈の全稈を
扱室内に投入させるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、例え
ば刈取作業を行いながら畦際に近づくような場合に、刈
取前処理部が畦に衝突するのを回避するために、刈取前
処理部を上昇させながら刈取作業を行うと、植立穀稈に
対する刈り高さが極端な高刈りになるが、このような極
端に短い刈取穀稈が搬送されると、例えば、刈取穀稈の
存否検出用に設けた上下一対のセンサのうち、株元側に
位置するセンサによっても穀稈が検出されないので、こ
の穀稈非検出の情報に基づいて穀稈保持を解除して前記
全稈投入動作を作動させることにより、扱室内で穂先側
が扱胴に僅かに接触するだけで充分な脱穀処理が行えな
いことを回避して、全稈を扱室内に投入させて脱穀処理
を行い扱き残しを少なくさせるようにしたものである。
【0004】しかしながら、上記従来技術では、脱穀穀
稈搬送経路の始端部又は終端部において穀稈が全稈投入
されるものであるため、扱室の一部に多量の穀稈が投入
されて扱室内における脱穀負荷が不均一になり、そのた
め、全稈投入された穀稈が充分に扱き処理されないおそ
れがあった。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、扱室の全体において極力均一な
状態で穀稈を全稈投入させるようにして、上記従来技術
の不具合を解消させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のコンバインの脱
穀穀稈搬送装置の第1の特徴構成は、前記保持力解除手
段が、前記解除状態において、前記穀稈保持力を前記扱
室の前後方向の全巾又は略全巾に亘って均一に弱くなる
状態で解除するように構成されている点にある。
【0007】又、第2の特徴構成は、前記穀稈搬送手段
が、穀稈係止搬送作用部と、前記穀稈係止搬送作用部に
対向したレール部と、前記レール部を前記穀稈係止搬送
作用部側に押圧する押圧部とから構成され、前記保持力
解除手段が、前記解除状態において、前記押圧部の前記
レール部に対する押圧力を前記扱室の前後方向の全巾又
は略全巾に亘って均一に弱くするように構成されている
点にある。
【0008】又、第3の特徴構成は、前記押圧部が、前
記扱室の前後方向に並置された複数の弾性体と、この複
数の弾性体の各基端部を受け止める共通の支持体とから
構成され、前記保持力解除手段が、前記解除状態におい
て、前記複数の弾性体の前記レール部に対する押圧力が
均一に弱くなるように前記支持体を移動させるように構
成されている点にある。
【0009】
【作用】本発明の第1の特徴構成によれば、保持力解除
手段が非解除状態に切り換えられていると、穀稈搬送手
段により脱穀穀稈が保持状態で搬送され、穂先部分の扱
き処理が扱室内で実行される。そして、駆動手段の切り
換え操作により保持力解除手段が解除状態に切り換えら
れると、穀稈搬送手段によって扱室の前方側から後方側
に向けて保持状態で搬送される脱穀穀稈の保持力が、扱
室の前後方向の全巾又は略全巾に亘って均一に弱くなる
状態で解除される。
【0010】又、第2の特徴構成によれば、前記保持力
解除手段が解除状態に切り換えられると、脱穀穀稈を係
止状態で搬送する穀稈係止搬送作用部に対向したレール
部を穀稈係止搬送作用部側に押圧する押圧部の押圧力
が、扱室の前後方向の全巾又は略全巾に亘って均一に弱
くなり、上記穀稈係止搬送作用部とレール部との間に保
持される脱穀穀稈の保持力が、扱室の前後方向の全巾又
は略全巾に亘って均一に弱くなる状態で解除される。
【0011】又、第3の特徴構成によれば、前記保持力
解除手段が解除状態に切り換えられると、扱室の前後方
向に並置された複数の弾性体の各基端部を受け止める共
通の支持体が、前記穀稈係止搬送作用部に対向したレー
ル部を穀稈係止搬送作用部側に押圧する上記複数の弾性
体のレール部に対する押圧力が均一に弱くなるように移
動され、上記穀稈係止搬送作用部とレール部との間に保
持される脱穀穀稈の保持力が、扱室の前後方向の全巾又
は略全巾に亘って均一に弱くなる状態で解除される。
【0012】
【発明の効果】従って、本発明の第1の特徴構成によれ
ば、刈取穀稈が適正な稈長を有する刈取作業状態であれ
ば、保持力解除手段を非解除状態に切り換えて、穀稈搬
送手段により脱穀穀稈を保持状態で搬送して穂先部分の
扱き処理を適正に行うようにしながら、例えば、極端に
短い刈取穀稈が搬送されたような場合等においては、保
持力解除手段を解除状態に切り換えることにより、穀稈
を扱室内に全稈投入して穀稈の扱き残し等の不具合発生
を回避させることができる。 しかも、上記解除状態にお
いて、脱穀穀稈の保持力が扱室の前後方向の全巾又は略
全巾に亘って均一に弱くなる状態で解除され、脱穀穀稈
が扱室の前方側から後方側に搬送されるに伴って、穀稈
が少量ずつ均一に扱室内に全稈投入されるので、脱穀負
荷が均一になり、各投入穀稈に対して充分な扱き処理が
行われ、扱き残し等の不具合が解消される。
【0013】又、第2の特徴構成によれば、第1の特徴
構成の効果を実現する好適な手段が得られる。
【0014】又、第3の特徴構成によれば、扱室の前後
方向に並置された複数の弾性体の各基端部を、共通の支
持体ではなく例えば個別の支持体によって受け止め、そ
の個別の支持体を移動させる等の手段に比べて構成の複
雑化が回避され、もって、第1の特徴構成の効果を簡素
な構成で実現するより好適な手段が得られる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図1に示すように、コンバインは、左右一対のクロ
ーラ走行装置1、脱穀装置2、操縦部3等を備えた機体
の前部に刈取部4を横軸芯P周りで昇降自在に連結して
構成してある。
【0016】前記刈取部4は、植立穀稈を引き起こす引
起し装置5、引き起こされた植立穀稈の株元を切断する
刈刃6、刈取られた穀稈を寄せ集めて後方へ搬送する補
助搬送装置7、刈取穀稈を徐々に横倒ししながら脱穀装
置2のフィードチェーン8aに受渡す縦搬送装置9等を
備え、昇降用シリンダ10の駆動により昇降揺動するよ
う構成してある。そして、通常の刈取作業では、刈取部
4は地面に対して設定高さを維持するよう昇降制御され
ることになるが、操縦部3に設けた昇降レバー11の手
動操作によって昇降させることもでき、刈取部4を設定
高さ以上上昇させた場合には、機械的な連係機構によっ
て刈取部4に対する動力を自動的に遮断して刈取部4の
駆動を停止させる刈取自動停止機構を備えてある。
【0017】前記縦搬送装置9は、穀稈の株元側を挟持
搬送する株元搬送装置9a、穀稈の穂先側を係止搬送す
る穂先搬送装置9b及び穂先案内板9cから成り、刈取
部4の揺動軸芯Pと同一軸芯周りで揺動自在に支持して
あり、ギア式減速機構付き電動モータM1〔以下、扱深
さモータという〕によって揺動調節自在に設けること
で、補助搬送装置7からの受け取り挟持箇所が稈長方向
に変更され、脱穀装置2における扱深さが変更調節でき
るよう構成してある。
【0018】刈取穀稈の搬送経路中に、穀稈が接触する
と揺動してオン作動するスイッチ式に構成された稈長検
出用の一対の穀稈存否センサS1,S2を設けている。
そして、これら両センサS1,S2の間に穀稈の穂先が
位置するように、つまり、穂先側に位置する穀稈存否セ
ンサS1〔以下、長稈センサという〕がオフ状態で、株
元側に位置する穀稈存否センサS2〔以下、短稈センサ
という〕がオン状態になるように、後述の制御装置12
が扱深さモータM1を自動制御することで、植立穀稈の
稈長にかかわらず扱深さが常に適切な状態になるように
構成してある。尚、前記縦搬送装置9の揺動支点部に
は、縦搬送装置9の現在扱深さ調節位置がどの位置にあ
るかを検出するポテンショメータ型の供給位置センサ1
3を設けてある。又、縦搬送装置9の始端部には、穀稈
が搬送されているか否かを検出する株元センサ14を備
えてあり、縦搬送装置9の駆動軸部分には、株元搬送装
置9aの穀稈搬送状態を検出する搬送回転センサ19を
設けている。
【0019】図2に示すように、前記脱穀装置2は、前
記縦搬送装置9から受け取った刈取穀稈を脱穀穀稈とし
て扱き処理する扱室Aと、この扱室Aの側方に設けられ
て、前記脱穀穀稈を扱室Aの後方側に向けて保持状態で
搬送する穀稈搬送手段Hとを備えている。この穀稈搬送
手段Hは、脱穀穀稈を係止搬送する穀稈係止搬送作用部
としてのフィードチェーン8aと、フィードチェーン8
aに対向したレール部としての挟持レール8bと、この
挟持レール8bをフィードチェーン8a側に押圧する押
圧部Pとから構成され、穀稈の株元側を挟持して搬送し
ながら、穂先側を扱室A内で扱き処理するよう構成して
ある。
【0020】前記押圧部Pは、扱室Aの前後方向の全巾
に亘って並置された複数の弾性体としての圧縮状態のコ
イルバネ18と、コイルバネ18の各基端部を受け止め
る共通の支持体としての長尺状のフレーム体25とから
構成されている。即ち、前記挟持レール8bが複数の分
割体を枢支ピン23により枢支連結して構成されるとと
もに、前記コイルバネ18が各枢支ピン23をフィード
チェーン8a側に押圧付勢するように、各コイルバネ1
8の基端部が前記フレーム体25にて受け止め支持され
ている。但し、前端側及び後端側の各コイルバネ18の
基端部は、機体にて受け止め支持されている。
【0021】前記フレーム体25の上方に、電動モータ
M2〔以下、解除用モータという〕にギア連動されて前
後方向に伸縮作動する伸縮アーム30が設けられ、伸縮
アーム30の先端が機体に回動枢支されたくの字状の第
1アーム31の上端部に枢支連結される一方、第1アー
ム31の下端部がリンク32を介して前記フレーム体2
5の略中央位置に枢支連結されている。尚、フレーム体
25の両端部にピン25aが設けられ、フレーム体25
は上記ピン25aを介して長穴状のガイド穴26によっ
て上下方向に移動するようにガイドされている。
【0022】以上において、解除用モータM2を収縮作
動させると、前記伸縮アーム30、第1アーム31、及
びリンク32を介して、フレーム体25が上方に移動し
て各コイルバネ18の圧縮状態が解除されて、各コイル
バネ18の挟持レール8b(実際は各枢支ピン23)に
対する押圧力が均一に弱くなり、フィードチェーン8a
と挟持レール8bの間に保持される穀稈の保持力が均一
に弱くなる。従って、穀稈搬送手段Hの脱穀穀稈に対す
る穀稈保持力を解除する解除状態と、穀稈保持力を解除
しない非解除状態とに切り換え自在な保持力解除手段K
が、上記伸縮アーム30、第1アーム31、及びリンク
32によって構成され、その保持力解除手段Kが、前記
解除状態において、前記穀稈保持力を扱室Aの前後方向
の全巾に亘って均一に弱くなる状態で解除するように、
前記押圧部Pの前記挟持レール8bに対する押圧力を前
記扱室Aの前後方向の全巾に亘って均一に弱くするよう
に構成されることになる。又、前記保持力解除手段Kを
前記解除状態と前記非解除状態とに切り換え操作自在な
駆動手段が上記解除用モータM2にて構成される。
【0023】このコンバインは、畦際での刈り上げ作業
を自動的に行うともに、この刈り上げ作業で生じる極短
稈の刈取穀稈が扱き残しにならないように構成されてい
る。つまり、操縦部3に設けた刈り上げ作業開始用の指
示スイッチ15を操作すると、後述の制御装置12が、
刈取部4を自動的に上昇させるとともに扱深さモータM
1を最深扱側に作動させ、更に、後述のように、前記保
持力解除手段Kを保持力解除状態に切り換えて、刈取穀
稈の全稈を扱室Aに投入するのである。
【0024】次に、制御構成について説明すると、図3
に示すように、マイクロコンピュータを利用した制御装
置12が設けられ、この制御装置12に、前記穀稈存否
センサS1,S2、供給位置センサ13、株元センサ1
4、搬送回転センサ19、指示スイッチ15の各検出情
報が入力されている。一方、制御装置12からは、前記
扱深さモータM1、昇降シリンダ10、及び、解除用モ
ータM2に対する各駆動信号が出力されている。
【0025】前記搬送回転センサ19の検出値より株元
搬送装置9aによる穀稈搬送速度が検出され、この情報
より、前記穀稈存否センサS1,S2の配設箇所からフ
ィードチェーン8aの搬送始端部までの一定距離穀稈が
搬送されたか否かが判断され、又、フィードチェーン8
aの移動速度は予め定めた一定速度であることから、フ
ィードチェーン8aの搬送始端部から前記保持力解除手
段Kの始端位置(前から2番目のコイルバネ18の位
置)までの搬送時間も、一定時間として求めることがで
きる。そこで、前記制御装置12は、扱深さモータM1
が最深扱き側に調節されている状態で、前記長稈センサ
S1及び短稈センサS2が共に穀稈の非存在を検出する
と、当該センサS1,S2の配設箇所から前記フィード
チェーン8aの搬送始端部まで刈取穀稈が搬送され、且
つ、フィードチェーン8aの搬送始端部から前記保持力
解除手段Kの始端位置まで搬送するに要する一定時間が
経過した後に、前記解除用モータM2を収縮作動させ
て、保持力解除手段Kを保持力非解除状態から保持力解
除状態に切り換えるように構成してある。
【0026】以下、制御装置12の制御手順について説
明する。図4に示すように、株元センサ14がオン状態
で穀稈が搬送状態であることが検出されており、指示ス
イッチ15が操作されると、刈取自動停止機構の作動を
牽制して刈取部4を上昇させるとともに、扱深さモータ
M1を最深扱側に作動させてその状態を維持する〔ステ
ップ1〜5〕。尚、指示スイッチ15が操作されていな
いときは、通常の扱深さ制御が実行される〔ステップ
6〕。
【0027】そして、搬送回転センサ19の検出情報よ
り搬送状態が検出され、且つ、供給位置センサ13の検
出情報より縦搬送装置9が最深扱側供給位置にあること
が確認され、長稈センサS1及び短稈センサS2の夫々
がオフ状態で極短稈が搬送されてきたことが検出される
と、搬送回転センサ19の検出情報より穀稈が各センサ
S1,S2配設箇所からフィードチェーン8aの始端部
までの一定距離搬送されたと判断され、更に、その時点
からフィードチェーン8aの始端部から保持力解除手段
Kまでの搬送に要する一定時間が経過すると、解除用モ
ータM2を作動させて穀稈保持力を解除し全稈投入状態
に切り換える〔ステップ7〜12〕。
【0028】そして、全稈投入作動中に極短稈の穀稈搬
送が終了して、長稈センサS1あるいは短稈センサS2
のうちいずれかのセンサがオン状態になると、各センサ
S1,S2配設箇所からフィードチェーン8aの始端部
まで搬送され、且つ、フィードチェーン8aでの搬送所
要時間経過した後、解除用モータM2の作動を停止して
通常の保持搬送状態に戻す〔ステップ13〜16〕。
【0029】〔別実施例〕穀稈搬送手段Hを構成する穀
稈係止搬送作用部8aを、実施例のフィードチェーン以
外に、突起付の搬送ベルト等で構成してもよく、又、レ
ール部8bも、実施例の分割レールを枢支連結したもの
に限らない。又、押圧部Pについて、実施例のように、
複数の弾性体としてのコイルバネ18と共通の支持体2
5とによって構成するもの以外に、例えば、一方の面が
レール部8bに接当する板バネの他方の面を支持体に受
け止め支持させるようにしてもよく、更に、複数の弾性
体(コイルバネ18)の場合に、レール部8bに対する
押圧箇所を分割レールを枢支連結する枢支ピン23では
なく例えば分割体の中央位置にしてもよい。
【0030】又、穀稈搬送手段Hを、上記実施例のよう
に穀稈搬送方向には移動しないレール部8bと穀稈搬送
方向に移動する穀稈係止搬送作用部8aと間に穀稈を挟
持して保持するのではなく、例えば、穀稈を両側から挟
持する上下一対の挟持搬送装置が共に穀稈搬送方向に移
動して穀稈を搬送するように構成する等、穀稈搬送手段
Hの具体構成は種々変更できる。
【0031】保持力解除手段Kを、上記実施例のよう
に、穀稈保持力を扱室Aの前後方向の全巾に亘って均一
に弱くするように構成するのではなく、扱室Aの前後方
向の略全巾(例えば、前半部分あるいは後半部分等)に
亘って均一に弱くなる状態で解除するようにしてもよ
い。具体的には、例えば押圧部Pのレール部8bに対す
る押圧力を扱室Aの前後方向の前半部分あるいは後半部
分において均一に弱くすることになり、押圧部Pが複数
の弾性体18等で構成された場合には、その複数の弾性
体(コイルバネ18)のうちで扱室Aの前後方向の前半
部分あるいは後半部分に位置する弾性体を受け止める支
持体を移動させるようにして構成する。
【0032】又、保持力解除手段Kは、上記実施例のよ
うに、駆動手段としての電動モータM2の作動力をアー
ム等を介して伝達して押圧部Pの押圧力を弱くする(具
体的には、支持体25を移動させる)もの以外に、例え
ば、ワイヤー等を介して電動モータM2の作動力を伝達
したり、あるいは、駆動手段として、電動モータに代え
て油圧シリンダや電磁ソレノイドで構成したりする等、
保持力解除手段Kの作動力発生手段及びその作動力の伝
達機構等の具体構成は種々変更できる。
【0033】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの前部側面図
【図2】脱穀装置の要部側面図
【図3】制御構成のブロック図
【図4】制御作動のフローチャート
【符号の説明】
A 扱室 H 穀稈搬送手段 K 保持力解除手段M2 駆動手段 8a 穀稈係止搬送作用部 8b レール部 P 押圧部 18 弾性体 25 支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 徳宗 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 大谷 利克 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 征矢 保 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 林 繁樹 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 実開 昭53−3857(JP,U) 実開 昭62−49937(JP,U) 実開 昭58−94344(JP,U) 実開 平2−123837(JP,U) 実開 昭63−36235(JP,U) 実開 昭63−140835(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01F 12/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扱室(A)の側方に設けられて、前記扱
    室(A)にて扱き処理される脱穀穀稈を前記扱室(A)
    の後方側に向けて保持状態で搬送する穀稈搬送手段
    (H)と、前記穀稈搬送手段(H)の穀稈保持力を解除
    する解除状態と、解除しない非解除状態とに切り換え自
    在な保持力解除手段(K)と、前記保持力解除手段
    (K)を前記解除状態と前記非解除状態とに切り換え操
    作自在な駆動手段(M2)とが設けられたコンバインの
    脱穀穀稈搬送装置であって、 前記保持力解除手段(K)が、前記解除状態において、
    前記穀稈保持力を前記扱室(A)の前後方向の全巾又は
    略全巾に亘って均一に弱くなる状態で解除するように構
    成されているコンバインの脱穀穀稈搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記穀稈搬送手段(H)が、穀稈係止搬
    送作用部(8a)と、前記穀稈係止搬送作用部(8a)
    に対向したレール部(8b)と、前記レール部(8b)
    を前記穀稈係止搬送作用部(8a)側に押圧する押圧部
    (P)とから構成され、 前記保持力解除手段(K)が、前記解除状態において、
    前記押圧部(P)の前記レール部(8b)に対する押圧
    力を前記扱室(A)の前後方向の全巾又は略全巾に亘っ
    て均一に弱くするように構成されている請求項1記載の
    コンバインの脱穀穀稈搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧部(P)が、前記扱室(A)の
    前後方向に並置された複数の弾性体(18)と、この複
    数の弾性体(18)の各基端部を受け止める共通の支持
    体(25)とから構成され、 前記保持力解除手段(K)が、前記解除状態において、
    前記複数の弾性体(18)の前記レール部(8b)に対
    する押圧力が均一に弱くなるように前記支持体(25)
    を移動させるように構成されている請求項2記載のコン
    バインの脱穀穀稈搬送装置。
JP22082793A 1993-09-06 1993-09-06 コンバインの脱穀穀稈搬送装置 Expired - Fee Related JP2927653B2 (ja)

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