JP2925305B2 - 緊縛工具 - Google Patents

緊縛工具

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JP2925305B2
JP2925305B2 JP32354790A JP32354790A JP2925305B2 JP 2925305 B2 JP2925305 B2 JP 2925305B2 JP 32354790 A JP32354790 A JP 32354790A JP 32354790 A JP32354790 A JP 32354790A JP 2925305 B2 JP2925305 B2 JP 2925305B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、建築現場における鉄筋の交叉部、束ねた建
築資材、その他、各種の被緊縛材を線条により緊縛する
ために用いる緊縛工具に関する。
従来の技術 従来、例えば、建築現場において鉄筋の交叉部を固定
するには、手作業で上記交叉部に針金を掛け、この針金
の両側部を工具で挟持し、撚って緊縛していた。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来例のように針金を用い、鉄筋
の交叉部を手作業で緊縛するには熟練を要し、また、作
業能率に劣り、多数の人手を要するなどの問題があっ
た。
本発明は、上記のような従来の問題を解決するもので
あり、被緊縛材を熟練を要することなく、迅速に、かつ
確実に緊縛することができ、したがって、作業能率の向
上を図ることができると共に、省力化を図ることができ
るようにした緊縛工具を提供することを目的とするもの
である。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するための本発明の技術的解決手段
は、被緊縛材に掛けられる線条のループ部に続く部分を
それぞれ離隔位置から繰り出して撚ることができる緊縛
用保持体を備え、上記緊縛用保持体は、少なくとも上記
線条の繰り出し用開口端縁部で上記線条の繰り出しに抵
抗を伴うように上記線条のループ部に続く部分をそれぞ
れ繰り出し可能に保持するように構成されたものであ
る。
そして、上記緊縛用保持体として固定のスリーブと、
このスリーブの内側で回転し得る回転軸とを備え、緊縛
用保持部を線条と上記回転軸とが共に回転するように構
成することができ、また、上記一方の緊縛用保持部を後
側部で上記スリーブに形成された線条の供給口に連通さ
せることができる。
また、上記技術的手段における緊縛用保持体の前側部
で一対のガイド部材を開閉可能に支持し、これらのガイ
ド部材を閉じた状態で上記一方の緊縛用保持部から繰り
出された線条を上記緊縛用保持体の先方でループ状に
し、上記緊縛用保持体の他方の緊縛用保持部に導くよう
にし、これらのガイド部材をばねにより閉じる方向に付
勢するようにしたものである。
そして、上記一対のガイド部材の先端外側を、内方に
至るに従い次第に狭くなり、被緊縛材に対する押圧によ
り上記ガイド部材をばねの弾性に抗して拡開し得るガイ
ド面に形成するのが好ましい。
作用 したがって、本発明によれば、線条のループ部を被緊
縛材に掛け、線条のループ部に続く部分を緊縛用保持体
に少なくとも繰り出し用開口端部で繰り出しに抵抗を伴
うように繰り出し可能に保持した状態で、緊縛用保持体
の一部、若しくは全部を回転させることにより、線条の
ループ部を被緊縛材に対して締め付けると共に、線条の
ループ部に続く部分を確実に、かつ強固にを撚りながら
緊縛用保持体から繰り出し、線条のループ部を被緊縛材
に対して確実に締め付けることができる。このようにし
て被緊縛材を線条により熟練を要することなく、迅速
に、かつ確実に緊縛することができる。
実施例 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説
明する。
まず、本発明の第1の実施例について説明する。
第1図ないし第3図は本発明の第1の実施例における
緊縛工具を示し、第1図は一部破断側面図、第2図は緊
縛用保持体の先端部の正面図、第3図は緊縛用保持体の
先端部の縦断面図である。
第1図ないし第3図に示すように、ケース1はプラス
チック製等の前ケース2と後ケース3とから成り、互い
の雄ねじ4と雌ねじ5が分解可能に螺合されている。前
ケース2の先端側は先細りに形成されて先端に小径の筒
状部6が形成されている。前ケース2の先端部には緊縛
用保持体7が設けられている。すなわち、筒状部6の内
側にスリーブ8の基部が固定されている。スリーブ8の
内側には回転軸9が接触状態で回転可能に支持されてい
る。回転軸9の外周部には一対の溝が形成され、これら
の溝とスリーブ8の内周面との協力により緊縛用保持部
10、11が軸心方向に沿って形成され、両緊縛用保持部1
0、11はほぼ180度位相をずらせるように互いに離隔して
配置され、後側が閉塞され、前側が先方へ開放されてい
る。そして、線条である針金Aの両側部分をそれぞれそ
の外周面の保持状態で緊縛用保持部10、11に繰り出し可
能に保持し、回転軸9の先方で針金Aのループ部を作る
ことができる。このように緊縛用保持体7は、針金Aの
ループ部に続く部分をその外周面の保持状態、すなわ
ち、位置規制状態で緊縛用保持部10、11に繰り出し可能
に保持しているので、後述するように、鉄筋17、18の交
叉部を針金Aのループ部で緊縛する際、緊縛用保持部1
0、11における針金繰り出し用開口10a、11aの端縁部、
更には必要に応じて緊縛用保持部10、11の内面で針金A
の繰り出しに抵抗を伴うようになっている。
ケース1の前ケース2内には電動機12と減速機13が連
係されて支持され、減速機13は回転軸9の後方突出部に
連係されている。したがって、電動機12の駆動により減
速機13を介して回転軸9を減速回転させることができ
る。ケース1の後ケース3内にはNi−Cd等の充電式の電
源用電池14が支持され、この電源用電池14により電動機
12が駆動される。前ケース2の前側部には電源のON、OF
F用のスイッチ15が設けられ、後ケース3の後端部には
電源用電池14に充電するための充電用コネクタ16が設け
られている。
以上の構成において、以下、その動作について説明す
る。
第3図に鎖線で示すように、針金Aを湾曲させ、ルー
プ部を被緊縛材である鉄筋17と18の交叉部に掛け、針金
Aのループ部に続く部分を緊縛用保持部10、11に挿入し
て繰り出し可能に保持する。この状態でスイッチ15の操
作により電動機12を駆動し、減速機13を介して回転軸9
を減速回転させる。これに伴い、針金Aのループ部に続
く部分が回転軸9と共に回転するので、ループ部を鉄筋
17と18の交叉部に対して締め付けると共に、針金Aのル
ープ部に続く部分を撚りながら緊縛用保持部10、11から
繰り出すことができる。このとき、上記のように、針金
Aの両側部分は少なくとも緊縛用保持部10、11における
針金繰り出し用開口10a、11aの端縁部で針金Aの繰り出
しに抵抗を伴うようになっているので、針金Aのループ
部に続く部分を確実に、かつ強固に撚りながら繰り出す
ことができ、第4図に示すように、針金Aで鉄筋17と18
の交叉部を確実な固定状態に緊縛することができる。以
上の動作を繰返して行うことにより、鉄筋の交叉部を順
次固定状態に緊縛することができる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。
第5図および第6図は本発明の第2の実施例における
緊縛工具を示し、第5図は緊縛用保持体の先端部の正面
図、第6図は緊縛用保持体の先端部の縦断面図である。
本実施例においては、第5図および第6図に示すよう
に、緊縛用保持部10、11がスリーブ8側へ開放しないよ
うに回転軸9内に穴として形成されている。したがっ
て、回転軸9の回転の際に緊縛用保持部10、11に繰り出
し可能に保持された針金Aがスリーブ8の内周面と接触
しないようにしてスリーブ8の摩耗を防止するようにし
たものであり、その他の構成は上記第1の実施例と同様
である。
次に、本発明の第3の実施例について説明する。
第7図は本発明の第3の実施例における緊縛工具を示
し、緊縛用保持体の先端部の縦断面図である。
本実施例においては、第7図に示すように、スリーブ
8に一方の緊縛用保持部10の後側部に連通し得る針金A
の供給口19が形成され、針金Aによる鉄筋17、18の交叉
部の緊縛時に供給口19の外縁部で針金Aが切断されると
共に、緊縛後、針金Aが供給口19から緊縛用保持部10に
供給手段(図示省略)により自動的に供給されるように
構成されている。したがって、作業能率の向上を図るこ
とができる。その他の構成は上記第1の実施例と同様で
ある。なお、本実施例に用いる針金Aは供給口19から緊
縛用保持部10に挿入しやすくするため、反撥弾性に優れ
た材質のものを用いるのが好ましい。
次に、本発明の第4の実施例について説明する。
第8図は本発明の第4の実施例における緊縛工具を示
す先端部の縦断面図である。
本実施例においては、第8図に示すように、スリーブ
8に一方の緊縛用保持部10の後側部に連通し得る針金A
の供給口19が形成され、針金Aによる鉄筋17、18の交叉
部の緊縛時に供給口19の外縁部で針金Aが切断されると
共に、緊縛後、針金Aが供給口19から緊縛用保持部10に
供給手段(図示省略)により自動的に供給されるように
構成されている。また、スリーブ8の前側部に突設した
一対の軸支部20に一対のガイド部材21、22の基部が軸23
により開閉可能に支持され、ガイド部材21、22の内側に
はこれを閉じた状態で回転軸9の緊縛用保持部10、11に
連続し、針金Aをガイドしてループ部を形成するための
ガイド溝24、25が形成されている。このとき、ガイド部
材22から針金Aを緊縛用保持部11に容易に導くことがで
きるようにスリーブ8の先端部にガイド用切欠26が形成
されている。両ガイド部材21と22はばね27、28により常
時閉じるように付勢されている。また、一対のガイド部
材21、22の先端外側には内方に至るに従い次第に狭くな
り、鉄筋17に対する押圧により一対のガイド部材21、22
をばね27、28の弾性に抗して拡開し得るガイド面29、30
に形成されている。したがって、ガイド面29、30を鉄筋
17に対して押圧し、ばね27、28の弾性に抗してガイド部
材21、22を開放して鉄筋17、18の交叉部を囲み、その
後、針金Aを供給口19、一方の緊縛用保持部10、ガイド
部材21のガイド溝24、ガイド部材22のガイド溝25、スリ
ーブ8の切欠26を経て他方の緊縛用保持部11に挿入し得
るようにし、すなわち、鉄筋17、18の交叉部の外方で針
金Aのループ部を自動的に作ることができるようにした
ものである。したがって、更に一層作業能率の向上を図
ることができる。その他の構成は上記第1、第3の実施
例と同様である。
なお、本実施例においても緊縛用保持部10、11はスリ
ーブ8側に開放しないように回転軸9の内部に穴として
形成することができる。
また、上記第3、第4の実施例のように供給口19を設
ける場合には、スリーブ8の回転軸9との間に供給口19
といずれか一方の緊縛用保持部10、11との位置決め手段
を設けるのが好ましい。また、上記各実施例において、
針金Aを2重にしてその両側部分を緊縛用保持部10、11
に2本ずつ並列状態で保持し、鉄筋17、18の交叉部を2
重の針金Aで緊縛するようにしてもよい。また、上記第
1、第2、第3の実施例においては、緊縛用保持部10、
11を複数対設け、鉄筋の交叉部に針金を交叉方向に掛
け、これらの針金を一箇所で撚って緊縛するようにして
もよく、このように複数組の針金を一箇所で撚ることに
より互いに複雑に絡めて緩みを確実に防止することがで
きる。また、緊縛用保持体7はスリーブ8側を回転さ
せ、回転軸9側を固定し、緊縛用保持部10、11をスリー
ブ8側に設けてもよい。また、緊縛用保持部10、11を回
転軸9、若しくはスリーブ8側に穴として形成する場合
には、回転軸9のみ、若しくは回転可能なスリーブ8の
みにより構成してもよい。更に、駆動手段も電動機等に
限定されるものではなく、適宜の手段を用いることがで
きる。この他、本発明は、その基本的技術思想を逸脱し
ない範囲で種々設計変更することができる。
発明の効果 以上説明したように本発明によれば、線条のループ部
を被緊縛材に掛け、線条のループ部に続く部分を緊縛用
保持体に少なくとも繰り出し用開口端縁部で繰り出しに
抵抗を伴うように繰り出し可能に保持した状態で、緊縛
用保持体の一部、若しくは全部を回転させることによ
り、線条のループ部を被緊縛材に対して締め付けると共
に、線条のループ部に続く部分を確実に、かつ強固に撚
りながら緊縛用保持体から繰り出し、線条のループ部を
被緊縛材に対して確実に締め付けることができる。この
ようにして被緊縛材を線条により熟練を要することな
く、迅速に、かつ確実に緊縛することができる。したが
って、作業能率の向上を図ることができると共に、省力
化を図ることができる。
また、緊縛用保持体として固定スリーブとその内側の
回転軸を用い、線条を回転軸と共に回転させるように構
成することにより、スリーブに線条の供給口を設け、線
条を緊縛用保持部に自動的に供給するようにすることが
でき、したがって、作業能率の向上を図ることができ
る。
また、緊縛用保持体の前側に一対のガイド部材を設け
ることにより、線条のループ部を自動的に作ることがで
きる。したがって、更に一層、作業能率の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の第1の実施例における緊
縛工具を示し、第1図は一部破断側面図、第2図は緊縛
用保持体の先端部の正面図、第3図は緊縛用保持体の先
端部の縦断面図、第4図は上記実施例の緊縛工具で鉄筋
の交叉部を緊縛した状態の説明図、第5図および第6図
は本発明の第2の実施例における緊縛工具を示し、第5
図は緊縛用保持体の先端部の正面図、第6図は緊縛用保
持体の先端部の縦断面図、第7図は本発明の第3の実施
例における緊縛工具を示し、緊縛用保持体の先端部の縦
断面図、第8図は本発明の第4の実施例における緊縛工
具を示す先端部の縦断面図である。 1……ケース、8……スリーブ、9……回転軸、10、11
……緊縛用保持部、12……電動機、13……減速機、14…
…電源電池、17、18……鉄筋、19……供給口、21、22…
…ガイド部材、27、28……ばね、29、30……ガイド面、
A……針金(線条)。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被緊縛材に掛けられる線条のループ部に続
    く部分をそれぞれ離隔位置から繰り出して撚ることがで
    きる緊縛用保持体を備え、上記緊縛用保持体は、少なく
    とも上記線条の繰り出し開口端縁部で上記線条の繰り出
    しに抵抗を伴うように上記線条のループ部に続く部分を
    それぞれ繰り出し可能に保持するように構成された緊縛
    工具。
  2. 【請求項2】緊縛用保持体が固定のスリーブと、このス
    リーブの内側で回転し得る回転軸とを備え、緊縛用保持
    部が線条を上記回転軸と共に回転し得るように構成され
    た請求項1記載の緊縛工具。
  3. 【請求項3】一方の緊縛用保持部が後側部でスリーブに
    形成された線条の供給口に連通される請求項2記載の緊
    縛工具。
  4. 【請求項4】緊縛用保持体の前側部で開閉可能に支持さ
    れ、閉じた状態で一方の緊縛用保持部から繰り出された
    線条を上記緊縛用保持体の先方でループ状にし、上記緊
    縛用保持体の他方の緊縛用保持部に導く一対のガイド部
    材と、これらのガイド部材を閉じる方向に付勢するばね
    を備えた請求項1ないし3のいずれかに記載の緊縛工
    具。
  5. 【請求項5】一対のガイド部材の先端外側が、内方に至
    るに従い次第に狭くなり、被緊縛材に対する押圧により
    上記ガイド部材をばねの弾性に抗して拡開し得るガイド
    面に形成された請求項4記載の緊縛工具。
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