JP2920236B2 - 脱スケール及び/又は脱金属用水素化処理触媒 - Google Patents

脱スケール及び/又は脱金属用水素化処理触媒

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JP2920236B2 JP4021702A JP2170292A JP2920236B2 JP 2920236 B2 JP2920236 B2 JP 2920236B2 JP 4021702 A JP4021702 A JP 4021702A JP 2170292 A JP2170292 A JP 2170292A JP 2920236 B2 JP2920236 B2 JP 2920236B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石油、タールサンド
油、オイルシエール油などの炭化水素油に含まれるスケ
ールなどの懸濁物及び/又は有機金属などの溶存金属を
除去する脱スケール及び/又は脱金属用水素化処理触媒
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭化水素油の水素化処理において、固定
床反応器は広く用いられている。これらの連続運転期間
は、反応器内に充填されている触媒の寿命又はその反応
器の圧力損失(反応器入口の圧力と出口の圧力の差、圧
力降下)によって決定されることが多い。
【0003】反応器内の圧力損失の原因は種々あげられ
ているが主な原因の一つとして、原料油中に含まれるス
ケールなどの懸濁固形物、とくに金属性懸濁物が、充填
されている触媒の粒子間に堆積して空隙を閉塞し、油と
ガスの流れを妨げて圧力損失をおこすことがあげられ
る。一般的に、石油精製に関する原料油中の懸濁固形物
としては、もともと原油中に含まれているもの、タンク
保存中に生成した沈殿物、配管内流体のスケールがはが
れたものなどがあり、通常、これらは、反応器内へ送り
込まれる前に、25ミクロン程度のバックウォッシュフ
ィルターで除去することができる。しかしながら、すべ
ての反応器が前記フィルーターを備えてはいないのが現
状である。又、バックウォッシュフィルターを通して
も、原料油中に存在していた25ミクロン以下の懸濁固
形物、バックウォッシュフィルター以降の配管、熱交換
器、加熱炉などで発生したスケールは、除去されること
がなく、そのまま反応器に送りこまれることになり、充
填されている触媒粒子間に堆積し、圧力損失をひきおこ
す原因となるものである。
【0004】又、別の圧力損失の原因としては、たとえ
ば、不飽和化合物を水素化処理した場合に生成するガム
状物質や溶存金属を含んだ重質炭化水素を処理した場合
に、鉄、バナジウム、ニッケル、カーボンなどが、充填
されている触媒粒子間に堆積し、圧力損失の原因となっ
ている場合がある。
【0005】このようにして生ずる圧力損失に対する対
策としては、その原因に応じて種々の対策がとられてき
た。すなわち、たとえば、原料油中に含まれているスケ
ールのような微粒子などの懸濁固形物に対しては、反応
器入口側に、それを捕捉することができる保護床を設置
する方法が広くとられている。又、バナジウムやニッケ
ルなどのような重質炭化水素油中に溶存する有機金属化
合物が原因となる場合には、反応器内の触媒充填床で脱
金属する方法がとられる。たとえば、バナジウムやニッ
ケルなどの金属化合物の除去は、細孔粒径の大きな脱金
属触媒を反応器の脱硫及び/又は脱硫・脱窒素触媒の上
段に充填し、バナジウムやニッケルを脱金属触媒細孔内
にとりこんで前記触媒が失活するまでは後続する水素化
触媒粒子間への金属の堆積を抑えて圧力損失を防ぐ方法
がある。しかしながら、この方法では、溶存する鉄化合
物は反応性が高いために脱金属触媒の外表面に優先的に
析出し、触媒細孔の入口を閉塞してしまって脱金属触媒
の活性を失なわせることになり、外表面に堆積した鉄、
バナジウム、ニッケルなどの化合物で脱金属触媒粒子同
志、及び、後続する脱硫及び/又は脱硫・脱窒素触媒の
粒子同志の固結、ならびに、触媒床の閉塞を引きおこし
て圧力損失を招くことになる。このような溶存している
鉄化合物による触媒床の閉塞を防ぐために、前述した懸
濁固形物に対する対策と同様に、触媒粒子の大きさを上
段ほど大きくし、粒子隙間を増加したり、脱硫及び/又
は脱硫・脱窒素触媒の充填方法を上段から下段へと触媒
活性を徐々に高めることによって触媒床の閉塞を防ぐ方
法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、石油な
どの炭化水素油、とくに、重質油には、スケールなどの
懸濁固形物と溶存金属化合物との両方が含まれているの
が一般的であるが、前述のような従来技術では、一方を
除くには適しているが他方は除けないといったように両
方を同時に除去するには必ずしも充分ではないといった
問題がある。
【0007】本発明は、懸濁固形物及び/又は溶存金属
化合物を除去することができる触媒を提供することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記問題を
解決し、前記目的を達成するために鋭意研究を重ね、特
定な特性を有する多孔性無機酸化物を担体に特定範囲で
特定の金属の酸化物又は硫化物を担持させて触媒とする
ことによって目的を達し得ることを見出して本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明は、B3〜1
0重量%、SiO4〜19重量%及び残部Al
からなる酸化物粉体に、細孔形成助剤、補強剤、成型助
剤及び水を添加して混練した後、押出成型し、ついで養
生させた後、乾燥し、1000〜1500℃の温度範囲
で焼成することによって得られた比表面積が5m/g
以上、細孔直径40オングストローム以上の細孔容積が
0.1ml/g以上で、かつ見掛気孔率が20〜70%
の多孔性無機酸化物担体に、周期律表第V族、第VI族
及び第VIII族金属からなる群から選ばれた少なくと
も1種類の金属の酸化物又は硫化物を0.1〜4重量%
担持させてなる脱スケール及び/又は脱金属用水素化処
理触媒を特徴とするものである。
【0009】本発明における脱スケール及び/又は脱金
属とは、配管や加熱炉で生成したスケールのみならず炭
化水素油中に懸濁している固形物である金属性成分をも
除去するものの意味である。
【0010】本発明において使用する触媒担体は、窒素
吸着によるBET法によって求めた比表面積が5m
g以上であることが必要である。これは、比表面積が5
/g未満であると、触媒化する際に含浸する活性金
属が均一に担持できないからである。
【0011】又、細孔分布及び細孔容積は水銀圧入法に
よって求められ、細孔直径40オングストローム以上の
細孔容積が0.1ml/g以上であることが必要であ
り、これは吸着したスケールなどの懸濁固形物あるいは
溶存金属物質を長期間保持する性能を維持させるためで
あり、細孔直径が40オングストローム以下では、金属
が細孔に充分侵入せず、細孔直径が40オングストロー
ム以上あってもその細孔容積が0.1ml/g未満で
は、寿命が短かくなるからである。
【0012】さらに、見掛気孔率(JIS R2205
1955(1961確認)の「耐火レンガの見掛気孔
率、吸着率及び比重の測定法」を適用して測定)が20
〜70%であることが必要であり、30〜60%である
ことが好ましい。これは、見掛気孔率を70%を超える
と破壊強度が低下し、一方20%未満では、スケールな
どの懸濁固形物、あるいは、溶存金属物質を細孔内に取
りこむ性能が低下するからである。
【0013】本発明触媒担体は、Bとして3〜1
0重量%、SiOとして4〜19重量%及びAl
からなる組成の酸化物粉体に、炭酸アンモニウムのよ
うな細孔形成助剤、高純度耐火性アルミナセメントのよ
うな補強剤、メチルセルロースのような成型助剤及び水
を添加して混練し、十分可塑化した後、押出成型し、つ
いで密封容器中で養生させた後、乾燥し、1000〜1
500℃の温度範囲で焼成することによって製造される
ことを特徴とする。形状は、円筒形、球状、中空の円筒
状などいかなる形状でもよい。粒子の大きさは、粒子の
最長方向で1mm〜5cmのものが望ましい。
【0014】担持する活性金属類としては、周期律表第
V族、第VI族、及び、第VIII 族金属からなる群から
選ばれた金属であって、一般的に水素化処理触媒に用い
られているV、Mo、W、Co、Ni、Feなどであっ
て、これらの活性金属のうち通常少なくとも1種類の活
性金属を使用する。担持方法としては、たとえば、所定
量のニッケル、モリブデン酸アンモニウムを、アンモニ
ア溶液で溶解し、担体にスプレー含浸する方法など公知
の方法を用いることができる。含浸した後、80〜11
0℃で10〜15時間乾燥し、400〜600℃で2時
間焼成することによって本発明触媒を製造することがで
きる。
【0015】本発明の触媒は、あらかじめ硫化処理を行
ない硫化物の形態で使用することができる。担持する活
性金属の量としては、酸化物の総量として、0.1〜4
重量%の範囲とする必要があり、4重量%を超えて活性
金属を担持してもよいが、細孔容積、見掛気孔率及び比
表面積が小さくなって性能が低下し、一方0.1重量%
未満では所望の活性が得られないからである。
【0016】又、鉄やバナジウムを含んだ重質油を処理
する場合には、溶存している反応し易い鉄やバナジウム
成分の一部が使用とともに堆積し、水素化脱金属活性を
持つようになる。したがって、脱スケールと同時に水素
化脱金属を行なう場合でも反応初期の脱金属活性が低く
てもよい場合には活性金属をあらかじめ担持する必要は
必ずしもない。
【0017】
【作用】本発明の触媒は、細孔が巨大であるためにスケ
ールや金属が内部にとりこまれて触媒粒子外表面への金
属成分の堆積が少なく、触媒粒子間のゆ着がおこりにく
く、その結果、圧力損失がおこらないものと推定され
る。本発明の触媒は、脱スケールを主目的とする場合に
も使用できるが、前述のように炭化水素油中には、金属
懸濁物のほかに溶存金属が含まれているので、活性成分
を担持させて脱金属触媒の形で用いるのが好ましく、と
くに不飽和成分の多い炭化水素油を使用した場合に生成
するガム状物質、カーボン、金属成分などとともに細孔
内にとりこまれるので、そのような油の処理に好適であ
る。
【0018】脱スケール、水素化脱金属のみを目的とす
る場合には、本発明の触媒を反応器に全量充填してもよ
い。通常の水素化処理装置においては、充填する脱硫触
媒及び/又は脱硫・脱窒素触媒、脱金属触媒、サポート
触媒又はアルミナビードの一部を本発明の触媒に置換え
ることにより、従来の水素化処理の目的に加えて脱スケ
ール及び/又は水素化脱金属を達成することが可能であ
る。その際の反応条件は、従来の反応条件を適用しても
何ら問題はない。
【0019】従来の触媒と組合せて脱スケール及び/又
は脱金属する場合には、反応器入口側、すなわち従来の
脱硫触媒、脱硫・脱窒素触媒、脱金属触媒の上部側に充
填する。その場合、今まで充填していたアルミナビー
ド、サポート触媒、脱金属触媒、脱硫触媒、脱硫・脱窒
素触媒の一部を本発明の触媒に置換えることになる。置
換える比率は、原料油中の懸濁固形物質量、溶存金属
量、及び、全通油量によって異なるが、通常、全反応器
容量の10〜40%程度が好ましい。これは、本発明の
触媒が脱スケール及び/又は脱金属以外の水素化処理能
が小さいために多量に用いると本来の水素化処理の目的
を損うからである。
【0020】充填する際の具体的な方法としては、前述
したような段階化された保護床を採用することが好まし
い。この場合、本発明の触媒をすべての触媒床に用いて
もよく、サポート触媒やアルミナビードと組合わせて使
用してもよい。
【0021】一般的に、固定床反応器は、1〜6段の充
填床にわかれており、各充填床の底部には、通常、アル
ミナビード又はサポート触媒が触媒床保持又はダストや
スケール捕捉のため広く使用されている。このアルミナ
ビード又はサポート触媒を本発明触媒と交換することに
より、従来より脱スケール効率は高くなり、下流側への
触媒粉、ダスト、スケールや縮合した炭素質物質の流出
量を抑えることができる。
【0022】又、不飽和化合物を多く含む炭化水素油を
本発明触媒を反応器入口側に充填して処理した場合、水
素化活性が穏和なため原料油中の反応し易い不飽和化合
物の一部を水添し、後段の触媒で重合反応が急激におこ
るのを防止できるので圧力損失の原因となるガム状物質
の発生を抑えることができる。又、ガム状物質が生成し
ても巨大細孔の中にとりこむことが可能なので圧力損失
もおこりにくい。
【0023】本発明触媒は、一般的な水素化処理条件の
範囲、たとえば、反応温度250〜500℃、全圧力2
〜250kg/cmG、水素分圧2〜200kg/c
、水素/供給油1〜2000Nl/lの反応条件で
用いることができる。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例を述べる。 実施例 1 1) 担体の調製 内容1001の撹拌機付きステンレス反応槽に水49.
51を入れ、これに硫酸アルミニウム水溶液9540g
(Alとして774g)を加え、70℃まで加温
し、保持し、撹拌しながらアルミン酸ナトリウム水溶液
(Alとして1275g)を滴下してpH9.0
のアルミナ水和物スラリーを得た。ついで、前記スラリ
ーに、濃度30%の硝酸55gを加えてpH5.4と
し、撹拌しながらケイ酸ナトリウム水溶液1800g
(SiOとして252g)を滴下してpH8.5のア
ルミナ−シリカ水和物を得、ろ過−洗浄してアルミナ−
シリカ水和物ケーキを得た。このアルミナ−シリカ水和
物ケーキ6760g(アルミナ−シリカとして1014
g)に、試薬特級のホウ酸94.4g(Bとして
53.4g)を加え、ニーダー中で加熱捏和し、直径
5.0mmのダイスを有する押出成型機にて成型し、乾
燥し、電気炉で600℃で2時間焼成した後、粉砕し、
平均粒径10μのB5.0%、SiO10.5
%、Al84.6%のボリア−シリカ−アルミナ
酸化物粉体を得た。ついで前記粉体800gに、炭酸ア
ンモニウム280g(20重量%)と高純度耐火性アル
ミナセメント280g(20重量%)とメチルセルロー
ス30g(2重量%)及び水640mlを加え、ニーダ
ー中で捏和し、可塑化させ、直径1.8mmφのスクリ
ーンを有する横押出成型機で成型した後、球形整粒機
(不二パウダル(株)製マルメライザー)にて球形に造
粒し、オートクレーブ中で20時間養生させた後、温度
を100℃まで昇温させて10時間保持して乾燥成形体
を得、ついで該成形体を電気炉中で1400℃で3時間
焼成し、直径2.1mmφの多孔性無機酸化物担体を得
た。得られた該担体の比表面積は8m/gであり、細
孔直径40オングストローム以上の細孔容積は0.26
ml/gであり、見掛気孔率は48%であった。
【0025】2) 触媒の調製 次に、得られた担体300gに、MoOとして3.0
重量%担持させるために、三酸化モリブデン9.3gを
濃度7%のアンモニア水90mlに溶解した溶液を含浸
させ、80℃の熱風を送風しながら回転乾燥した後、5
00℃で2時間焼成して触媒Aを得た。得られた触媒の
比表面積は5m/g、細孔直径40オングストローム
以上の細孔容積は0.21ml/g、見掛気孔率は45
%であった。 実施例 2 1) 担体の調製 実施例1と同様に行なった。
【0026】2) 触媒の調製 1)で得た担体に、MoOとして10重量%、NiOと
して1.0重量%担持させた以外は、実施例1と同様に
して触媒Bを得た。得られた触媒の比表面積は6m
g、細孔直径40オングストローム以上の細孔容積0.
23ml/g、見掛気孔率47%であった。 実施例 3 独立した内径2cmの反応管X、Y、Zに市販の水素化
脱硫脱金属触媒(日本ケッチェン(株)製、商品名:K
FR−30)を長さ3mmに整粒した後、それぞれ30
ml充填し、その上段に反応管Xには実施例1の触媒A
を20ml、反応管Yには実施例2の触媒Bを20m
l、反応管Zには市販のアルミナビード(直径2.0m
mφ、無細孔)を20ml充填した反応管X、Y、Zを
固定床反応器にセットし常圧残さ油を通油して脱金属
率、圧力損失の有無について評価した。
【0027】触媒の評価方法はジメチルジサルファイド
を2.5重量%添加したライトガスオイルで水素/油比
1000Nl/l、LHSV=1.0h−1、水素圧力
=100kg/cmGの条件下、250℃から320
℃まで14時間かけて昇温しながら予備硫化した後原料
油にきりかえた。原料油はイラニアンヘビー常圧残さ油
で、その性状は以下の通りであった。
【0028】 密 度 1.00 g/ml 粘土(50℃で測定) 13,050 cSt 硫 黄 3.6 wt% 炭 素 84.4 wt% 水 素 10.5 wt% 窒 素 0.4 wt% バナジウム 215 ppm ニッケル 70 ppm 鉄 12 ppm 残留炭素(CCR) 15 wt% 原料ガスとしては水素を用い反応条件は以下の通りであ
る。
【0029】 圧 力 : 100kg/cmG LHSV : 0.8h−1 水素/油供給比 : 700Nl/l 反応温度 : 120時間かけて385℃から
420℃まで昇温し以後420℃で保持。
【0030】圧力損失が発生した場合には、入口圧力を
あげて反応器出口圧力を100kg/cmに保つよう
に運転した。
【0031】通油360時間後の脱金属率(処理油中の
ニッケル、バナジウム、鉄の濃度を蛍光X線法で求めた
分析値による)及び圧力損失(反応管の入口と出口の差
圧)を求めた。脱金属率はX、Y、Zそれぞれ80%、
81%、76%であり、圧力損失は反応管X、Yは入口
圧力、出口圧力共に100kg/cmGで圧力損失は
0kg/cmGであったが、反応管Zは入口圧力11
1kg/cmG、出口圧力100kg/cmGで圧
力損失は11kg/cmGであった。
【0032】このように、本発明触媒を並用することに
より脱金属効率が高くなり、圧力損失も防止し得ること
が明らかである。又、通油360時間後、経由を通油し
て反応管内の充填物を洗浄してから運転を終了させ、反
応管X、Y、Zから廃触媒を取出して観察したが、本発
明の触媒A、Bを充填した反応管X、Yの触媒は固化し
ていなかったが、反応管Zの触媒はやや固化していた。
このことは、軽油によって洗い流すことができる高縮合
炭化水素化合物と、洗い流すことができない粒子間に析
出堆積した硫化鉄などの金属硫化物やスケールによって
引きおこされたものと推定される。
【0033】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、特殊な
製法により得られた特定特性を有する多孔性無機酸化物
担体に特定範囲で特定の金属の酸化物又は硫化物を担持
させたので、バックウォッシュフィルターを通り抜けた
ような懸濁固形物は勿論のこと、前記フィルター以降の
熱交換器や配管で発生した鉄やカーボンの一部も細孔内
に取りこむことができ、充填した触媒の粒子間のゆ着及
び触媒床の閉塞や固化を抑制し得、油の偏流や圧力損失
の発生を防止でき、長期運転が可能となり、又、触媒床
の固化がおこらないために使用済み触媒の抜出し操作も
容易であるなどの顕著な効果が認められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 23/40 B01J 23/40 M 23/74 23/74 M 23/88 23/88 M 27/043 27/043 M 27/047 27/047 M C10G 45/04 C10G 45/04 A 45/06 45/06 A 45/10 45/10 A 49/04 49/04 49/06 49/06 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 21/00 - 38/00 C10G 45/00 C10G 49/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 B3〜10重量%、SiO4〜
    19重量%及び残部Alからなる酸化物粉体に、
    細孔形成助剤、補強剤、成型助剤及び水を添加して混練
    した後、押出成型し、ついで養生させた後、乾燥し、1
    000〜1500℃の温度範囲で焼成することによって
    得られた比表面積が5m/g以上、細孔直径40オン
    グストローム以上の細孔容積が0.1ml/g以上で、
    かつ見掛気孔率が20〜70%の多孔性無機酸化物担体
    に、周期律表第V族、第VI族及び第VIII族金属か
    らなる群から選ばれた少なくとも1種類の金属の酸化物
    又は硫化物を0.1〜4重量%担持させてなることを特
    徴とする脱スケール及び/又は脱金属用水素化処理触
    媒。
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「触媒工学講座10 元素別 触媒便覧」触媒学会編(地人書館)昭和42年2月25日発行、第322頁の「12.4.2 水素化・脱水素・脱水素環化反応」の項

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