JP2919459B1 - 流動性に優れた焼付け補修材 - Google Patents

流動性に優れた焼付け補修材

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JP2919459B1 JP10109978A JP10997898A JP2919459B1 JP 2919459 B1 JP2919459 B1 JP 2919459B1 JP 10109978 A JP10109978 A JP 10109978A JP 10997898 A JP10997898 A JP 10997898A JP 2919459 B1 JP2919459 B1 JP 2919459B1
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好博 水摩
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黒崎窯業株式会社
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Abstract

【要約】 【課題】 流動性が良好で、短時間での焼付けが可能
であり、かつ、高温多湿の条件下においても経時変化を
起こすことのない焼付け補修材を提供する。 【解決手段】マグネシア質及び/またはアルミナ質の耐
火性骨材を65〜87重量%と、90〜120℃で溶
融、流動化するのクマロン樹脂3〜10重量%と、カー
ボンボンド系有機バインダーを10〜25重量%含有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種精錬炉や溶湯容
器などの内張りを熱間で補修するための焼付け補修材に
関する。
【0002】
【従来の技術】不定形耐火物による各種精錬炉や溶湯容
器などの内張りの熱間補修方法の一つに、被補修部分の
熱を利用して補修材を溶融、固化させて、局部的な溶損
部分の補修をする補修方法がある。
【0003】この焼付け補修に用いる補修材に必要な具
備特性として、溶融後流動性が良く局部的溶損部分に対
して充填性が良いこと、被補修体である母材との接着性
に優れていること、溶融、接着、固化までの時間、焼き
付け時間が短いこと、保管中の経時変化がないこと等が
挙げられる。
【0004】充填性に必要な流動性を補修材に与える方
法として、例えば、特開平2−26874号公報に、結
晶水を含むリン酸塩や珪酸塩の使用により、実炉におけ
る使用時に結晶水から水を解離させることが示されてい
る。ところが、この方法においては、十分な流動性を得
るためには、多量に結晶水を含むリン酸塩や珪酸塩が多
量に必要となり、そのため、補修施工体に耐用性の低下
をきたすことになる。また、被補修体である母材との接
着性の改善手段として、熱間でカーボン結合を生成する
材料として有機バインダーを用いることが知られてお
り、特開平6−157149号公報には、有機バインダ
ーにラクタム類を添加することによって、その焼付け時
間を短縮することが開示されている。ところが、ラクタ
ム類は吸湿性を持つため、高温高多湿下での保存中に、
経時変化によって焼付け材料の固化現象を誘発して、流
動性が低下するばかりでなく固化により使用が不可能に
なるという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術における欠点を解消するもので、流動性が良好で、短
時間での焼付けが可能であり、かつ、高温多湿の条件下
においても経時変化を起こすことのない焼付け補修材を
提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の焼付け補修材
は、マグネシア及び/またはアルミナ質耐火性骨材を6
5〜87重量%と、軟化点90〜120℃のクマロン樹
脂3〜10重量%と、カーボンボンド系有機バインダー
を10〜25重量%からなる。
【0007】本発明は、カーボンボンド系有機バインダ
ーとクマロン樹脂を組み合わせて使用するので、このク
マロン樹脂はコークス炉ガス中に含まれるソルベントナ
フサを原料とし、これに含まれるクマロン、インデンを
重合して樹脂としたものである。クマロン樹脂はその重
合度によって、常温で液状のものから軟化点が150℃
程度の粉末状のものまであるが、本発明においては、常
温は粉末状態であり90〜120℃の温度で溶融、流動
化するものが望ましい。
【0008】図1に軟化点98℃のクマロン樹脂の加熱
減量曲線を示す。同図に示すように、クマロン樹脂は4
00℃までは熱分解して液状になり減量してゆく。ま
た、分解生成物が蒸発、燃焼する段階で減量と同時に一
部炭化が進むが、この状態にある時はクマロン樹脂は液
状であるため耐火性骨材、有機バインダーを流動させ
る。400〜500℃の間では横這い状態となって炭化
反応が終わり、さらに500℃を越えると炭素の燃焼段
階となる。つまり、クマロン樹脂は焼付け材の加熱初期
に、耐火性骨材、有機バインダーを流動させ、その後炭
化、燃焼し、有機バインダーと共にカーボン結合体を形
成し、施工体の強度を発現、保持するものである。この
ように、クマロン樹脂は流動性助剤としての役割を果た
すとともに、強度が向上した施工体を得ることに貢献す
る。
【0009】本発明におけるクマロン樹脂の使用量は、
3〜10重量%とする。10重量%を越えると施工体が
多孔質となり耐食性が低下し、3重量%未満では施工時
の流動性助剤としての効果が少ない。また、軟化点を9
0〜120℃と規制した理由は、軟化点90℃未満のク
マロン樹脂はガラス転移点が45℃以下であり、高温下
での材料保存中に材料の固化現象を引き起こすため使用
が困難である。軟化点120℃を越えるクマロン樹脂は
熱を受けてからの溶融開始に時間がかかり、そのため焼
付け材全体の流動開始時期が遅くなり、焼付け完了時間
すなわち硬化時間が延長されるため好ましくない。
【0010】本発明に使用する有機バインダーとして
は、熱間で強固なカーボンボンドを形成するピッチ類、
フェノール樹脂類があげられる。ピッチ類は高温下での
保存時の固化現象を防止するため、軟化点90℃以上の
硬ピッチの使用が望ましい。フェノール樹脂類は、高温
多湿下での経時変化を防止するため軟化点90℃以上の
粉末状ノボラック樹脂が望ましい。
【0011】これらピッチ類とフェノール樹脂類は1種
または2種以上を選択して使用でき、混合比は特に限定
されないが、ピッチ類の量を多くする方が望ましい。有
機バインダーの使用量は10〜25重量%が適量であ
り、10重量%未満ではカーボンボンドの形成が十分な
施工体となり、強度、接着性に劣り、25重量%を越え
ると気孔率の大きな施工体となり耐用性が劣化する。
【0012】このクマロン樹脂と有機バインダーの併用
は、クマロン樹脂が遊離炭素を少量含むため、ピッチ
類、フェノール類の単独使用や、ラクタム類を用いた物
と比べ施工体のカーボン結合が強化され、施工体強度が
向上し耐用性が優れたものとなる。
【0013】本発明に使用する耐火性骨材は、一般的に
使用される海水マグネシア、電融マグネシア、軽焼マグ
ネシア等のマグネシア質、焼結アルミナ、電融アルミ
ナ、仮焼アルミナ等のアルミナ質を単独若しくは複数組
み合わせて65〜87重量%使用する。65重量%より
少ないと有機バインダー、クマロン樹脂の過剰添加によ
り、焼付け時間の延長や、気孔率の増加により耐用が低
下する。87重量%を越えると、クマロン樹脂、有機バ
インダーの使用量の減少により、熱間流動性の低下、カ
ーボンボンドの形成が不十分となり、焼付け施工体の強
度が不足して耐用性が悪くなる。
【0014】耐火骨材の粒度は、13mm以下のものを
使用し、流動性を考慮して骨材の粒度構成比率を、1m
m以上が40〜70%、1mm未満が20〜40%、
0.075mm以下が10〜20%の範囲で組み合わせ
ると良い。
【0015】本発明の焼付け補修材を適用して補修され
る各種精錬炉、溶湯容器等の炉壁は600℃以上の熱間
であり、マクロン樹脂は、炉壁の保有する熱を受け、溶
融して焼付け補修材全体が流動状態となり、補修箇所に
充填される。その後、ピッチ類、フェノール樹脂類のカ
ーボン結合によって施工体が形成される。クマロン樹脂
は流動化と同時に揮発、分解を始め、揮散してしまうた
め、短時間で焼付け施工を終了することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、実施例によって本発明の実
施の形態を説明する。
【0017】表1に本発明の実施例を、表2に比較例を
示す。各表で上欄に記載する硬化時間と施工体の広がり
面積比(*1)は、配合物1Kgを1000℃の温度に
保った実験炉に施工し測定した。硬化時間は、施工後発
煙の停止する時間を基準とし、その時点の広がり面積比
は、従来品の比較例1を100とし、数値が大きい程流
動性が良いことを示す。
【0018】また、下欄に記載する硬化時間と、広がり
面積比は(*2)、40℃、湿度90%の恒温室の中に
配合を48時間放置した後1000℃の実験炉に施工
し、硬化時間、流動した面積を測定したもので、経時変
化による硬化速度、流動性の変化を比較、確認するため
である。
【0019】見掛け気孔率、圧縮強度は、1000℃実
験炉内の100×100×100mmの金枠内に試料1
Kg施工したものを炉内から取り出し冷却後、20×2
0×20mmの大きさに切り出したものをサンプルとし
た。これにより焼付け材の充填性、施工体強度評価を行
った。
【0020】見掛け気孔率は、JIS R2205−7
4の基準に従い110℃で24時間時間乾燥後測定し
た。
【0021】圧縮強度は、JIS R22O6−77の
基準に従い110℃で24時間乾燥後測定した。
【0022】各表の実施例、比較例では、耐火性骨材の
マグネシア質は天然マグネシア、アルミナ質には、焼結
アルミナを使用、ピッチ類は軟化点110℃硬ピッチ、
フェノール類として粉末状ノボラック樹脂を使用した。
【0023】
【表1】 表1の実施例1〜5はクマロン樹脂の変化に合わせ、ピ
ッチ、骨材のマグネシアと組み合わせて規定範囲内で変
化させた例であり、経時変化も少なく流動性が維持さ
れ、見掛け気孔率、強度的にも問題がなかった。実施例
6〜12はクマロン樹脂を一定とし、有機バインダーの
組合せ、或いは耐火性骨材を変化させたもので、評価の
結果、経時変化も無く、流動性が維持され、強度的にも
問題がなかった。
【0024】
【表2】 表2において、比較例1は従来のラクタム類を使用した
もので、見掛け気孔率、強度の面で本発明品に劣る他、
特に長時間放置後に経時変化を起こし、流動性の低下が
認められる。比較例2、3のクマロン樹脂は規定範囲内
であるが、有機バインダーとしてピッチを多量に使用し
たため、配合中の耐火性骨材の使用量が少なくなり、流
動性はあるものの、熱間施工時に骨材とバインダー部の
分離現象が発生し、また、焼付け時の揮発分発生量が多
いため、見掛け気孔率が高くなり、強度の低下が著しか
った。比較例4、5もクマロン樹脂は規定範囲内である
が、耐火性骨材が多過ぎ有機バインダーが規定範囲より
少なくなることで流動性が極端に低下し、耐火性骨材間
のカーボンボンドの不足により強度が低下し、クマロン
樹脂の流動性補助の働きも効果がなかった。比較例6は
クマロン樹脂を規定範囲上限で用いたが、有機バインダ
ーの使用量が少ないため、流動性が低下し強度も劣る結
果となった。比較例7は、耐火性骨材、クマロン樹脂は
規定範囲内であるが、有機バインダーであるピッチの使
用量が多過ぎるため、流動性は良くなっているが焼付け
時間が長すぎるとともに、強度、見掛け気孔率が非常に
悪くなっている。比較例8は、有機バインダーで粉末ノ
ボラック樹脂を規定以上に使用した例であり、焼付け時
の揮発分の発生量が多く、焼付け施工体の気孔率が高く
なり、強度も劣る結果となった。比較例9は、クマロン
樹脂が規定量より少ないため流動性は不十分となり焼付
け材の硬化時間も長くなった。比較例10は、クマロン
樹脂を規定量より多く使用したところ、流動性は良いも
のの焼付け完了後、耐火性骨材間のカーボンボンド不足
により強度が弱くなった。
【0025】
【発明の効果】本発明の焼付け補修材は、高温多湿の条
件下において長時間放置された状態であっても保管中の
経時変化はなく、使用に当たっては、熱間での流動性に
優れ補修箇所への充填作業が容易になり、かつ、短時間
で焼付け施工が可能となり、強度も向上して高耐用の焼
付け補修材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クマロン樹脂の加熱減量曲線を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 俊久 福岡県北九州市八幡西区東浜町1番1号 黒崎窯業株式会社 不定形事業部 八 幡不定形工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/65 - 35/66

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシア及び/またはアルミナ質耐火
    性骨材を65〜87重量%と、90〜120℃で溶融、
    流動化するクマロン樹脂3〜10重量%と、カーボンボ
    ンド系有機バインダーを10〜25重量%含有する流動
    性に優れた焼付け補修材。
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