JP2918961B2 - 高加工性を有する高力銅合金 - Google Patents

高加工性を有する高力銅合金

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泰二 西沢
亮介 貝沼
真人 浅井
雄一 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れた加工性を持ちながら、且つ高い強度
を有している高力銅合金に関し、特に機器構造材や、ば
ね材,コネクター,リードフレーム材等の電子電気機器
用材として、適する高加工性を有するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
近年の電子電気産業における軽薄短小化は、そこで使
われる機器の小型化や軽量化を促し、それに伴ってその
構成部品の小型化,軽量化,高性能化が一段と望まれて
いる。この要求に対して、構成部品の基盤を成す構造材
や、コネクター,リードフレーム材等も、小型,軽量化
の為に薄肉化が望まれ、其に伴ないより高い強度を有す
る材料が必要となってきた。
それに対して、従来は「Cu−Be」「Cu−Ti」等の析出
硬化型合金や「Cu−Ni−Sn」等のスピノーダル分解型合
金が使用されていた。ところがこれらの合金では共通し
て高温での熱処理とその後に行われる時効処理が不可欠
なものである。しかしながらこの工程は材料の特性を高
める働きをすると共に、特性の変動要因ともなるもので
あり、その制御の方法が容易ではなく、その為に設備の
導入や工程数の増加を招き価格高騰の一因となってい
た。又、これらの合金においては、時効処理後は延性が
著しく低下して、その後の成形が難しくなり、割れを生
じたり、折れたりの欠陥が発生することがあった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこれに鑑み種々検討の結果、「Cu−Be」「Cu
−Ti」等の析出硬化型合金や「Cu−Ni−Sn」等のスピノ
ーダル分解型合金が共通して抱えている製造性の難しさ
を解消し、低廉に且つ容易に製造が可能で、さらにこれ
ら合金と同等以上の優れた強度や延性や加工性を合せ持
つ高力銅合金を開発したものである。
即ち、本発明に係る銅合金の一つは、第1図に示すCu
−Mn−Al三元状態図において、Mn及びAlを(Mn,Al)=
(5%,15%),(40%,10%),(5%,5%),(48
%,5%)の4点で囲まれる範囲内の量を含み、残部Cuと
不可避的不純物とからなることを特徴とするものであ
る。
さらに本発明合金の1つは、第1図に示すCu−Mn−Al
三元状態図において、Mn及びAlを(Mn,Al)=(5%,15
%),(40%,10%),(5%,2.5%),(48%,2.5
%)の4点で囲まれる範囲内の量を含み、さらに各々15
%以下のCo、8%以下のTi、各々5%以下のV,Cr,Si,N
b,Mo,Snの内のいずれか1種もしくは2種以上、各々2
%以下のMg,P,Be,Sb,Cd,Asの内のいずれか1種もしくは
2種以上、0.5%以下のB、0.2%以下のCからなる群よ
り選定された1種又は2種以上を総計で30%以下含み、
残部Cuと不可避的不純物とからなることを特徴とするも
のである。
尚、本発明に係る銅合金は、液体化処理や時効処理等
の熱処理をしなくても、充分満足すべき特性が得られる
ものである。
〔作用〕 本発明の高力銅合金を構成する合金成分の添加理由と
その組成範囲の限定理由について以下に述べる。
先ず、本発明の主成分である、Mn,Al元素は共添して
含有される事により、その組織をβ相(fcc)を主体と
し、α相(bcc)や他の不確定相が混在する状態にする
ものであるが、この組織状態においては、理由は未だ解
明されていないが、極めて優れた加工性を示し、同時に
高い強度も併せて示すものである。しかしこれら元素の
含有量が上記の規定範囲未満ではその効果が弱いため特
に満足すべき強度を得る事が難しく、逆に規定範囲を超
えての含有は難加工性を示すγ相が生成し、本発明の特
徴である優れた加工性を低下させてしまう。
副成分の含有は、本発明の特徴とする優れた加工性を
低下させずに、より高い強度を有する事を可能にするも
ので、特にCo,Sn,Mg,Si,Vの添加はその効果が大きい。
これらの副成分の規定範囲を超えての添加は、得られる
強度に対して、逆に特徴とする加工性を損ない、さらに
溶解・鋳造性を著しく低下させてしまうので、低廉且つ
容易な製造ができなくなる不利益を有する。
〔実施例〕
以下に本発明をその実施例を用いて説明する。
第1表に示す組成の合金を溶解し、厚さ30mmの鋳塊に
鋳造し、850℃,1時間の加熱保持後直ちにその温度から
熱間圧延を開始し、厚さ8mmの熱延材を得、その表面を
面削し、厚さ4mmの板材として供試材No.1〜No.10を作製
した。
この作製した供試材を用いて、第1表に示した各特性
について測定した。
引張強度,0.2%耐力及び伸びについては、JIS−Z2241
に準拠して行った。
熱間加工性については、この供試材を作製した熱間圧
延条件で熱間圧延した時の熱延時の割れの有無により判
定し、全く割れなかったものを「○」、材料の側面(通
常コバ面とよぶ)のみが割れたものを「△」、平面まで
割れを生じたものを「×」とした。
冷間加工性については、供試材に冷間圧延を行い、割
れを生じない最大の冷間加工率を測定した。
尚、従来合金として用いた、No.9合金は従来合金No.8
の熱延材を20%冷間圧延した材料を、800℃で20分保持
した後、氷水中に急冷し更に20%冷間圧延し、300℃,2
時間の時効処理を施したものを供試材として用いた。
第1表からも明らかなように、本発明合金No.1〜6
は、従来合金No.8〜10に比較して同等の強度及び延性を
有しつつ、熱間加工性や冷間加工性などの加工性に優
れ、さらに熱処理を行わずに、高い強度を得ることが可
能であることも判る。他方Mn量の少ない比較合金No.7で
は強度が低いことが判る。
〔発明の効果〕
このように本発明によれば、高い強度及び延性を共に
有しつつ、優れた加工性を併せ持ち、且つ低廉で容易に
製造が可能である銅合金が得られ、電子電気部品の構造
材や小型,軽量化が要求されているコネクター,端子材
やリードフレーム材等への使用に最適であり、工業上顕
著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はCu−Mn−Al三元状態図の要部説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 真人 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古河電気工業株式会社内 (72)発明者 鈴木 雄一 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古河電気工業株式会社内 (72)発明者 竹田 守 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古河電気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭49−123120(JP,A) 特開 昭49−122421(JP,A) 特開 昭60−159142(JP,A) 米国特許3230078(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 9/00 - 9/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1図に示すCu−Mn−Al三元状態図におい
    て、Mn及びAlを(Mn,Al)=(5wt%,15wt%),(40wt
    %,10wt%),(5wt%,5wt%),(48wt%,5wt%)の4
    点で囲まれる範囲内の量を含み、残部Cuと不可避的不純
    物とからなることを特徴とする高加工性を有する高力銅
    合金。
  2. 【請求項2】第1図に示すCu−Mn−Al三元状態図におい
    て、Mn及びAlを(Mn,Al)=(5wt%,15wt%),(40wt
    %,10wt%),(5wt%,5wt%),(48wt%,5wt%)の4
    点で囲まれる範囲内の量を含み、さらに15wt%以下のC
    o、8wt%以下のTi、各々5wt%以下のV,Cr,Si,Nb,Mo,Sn
    の内のいずれか1種もしくは2種以上、各々2wt%以下
    のMg,P,Be,Sb,Cd,Asの内のいずれか1種もしくは2種以
    上、0.5wt%以下のB、0.2wt%以下のCからなる群より
    選定された1種又は2種以上を総計で30wt%以下含み、
    残部Cuと不可避的不純物とからなることを特徴とする高
    加工性を有する高力銅合金。
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CN103667783A (zh) * 2013-12-03 2014-03-26 江苏帕齐尼铜业有限公司 一种铜锰合金及其制备方法
CN110923503B (zh) * 2019-12-31 2021-06-15 厦门火炬特种金属材料有限公司 一种低温电阻合金及其制备方法

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