JP2918614B2 - 多層包装材料 - Google Patents

多層包装材料

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JP2918614B2 JP2073350A JP7335090A JP2918614B2 JP 2918614 B2 JP2918614 B2 JP 2918614B2 JP 2073350 A JP2073350 A JP 2073350A JP 7335090 A JP7335090 A JP 7335090A JP 2918614 B2 JP2918614 B2 JP 2918614B2
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重徳 石井
正史 佐藤
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Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ヒートシール性、柔軟性、耐ピンホール
性、保香性、耐衝撃性に優れた容器等の包装材料に関す
る。さらに詳しくは、香気成分を含有する飲食物等を直
接充填又は包装するためのヒートシール性包装材料に関
する。
[従来の技術] ジュース容器等、飲食物包装分野において、合成樹脂
容器又は樹脂コートされた紙器の使用比率が急速に高ま
りつつある。この目的に使用される樹脂として、ヒート
シール性、柔軟性等の観点から、オレフィン系重合体が
広く採用されている。しかしながら、オレフィン系重合
体は、ガスバリヤー性や保香性に難点があり、香気成分
を有する飲食物に直接接触する内層樹脂として用いると
きには、味、香りが変化するという欠点があった。
ポリエチレンテレフタレート(以下PETという)は保
香性に優れているが、ヒートシールできないため、前記
のような飲食物容器用樹脂又は紙器コーティング用内層
樹脂としては不適当であった。一方、PETにエチレン系
樹脂を少量ブレンドすると柔軟性、ヒートシール性は改
良されるが、内容物を高温充填する際、充填からシール
までの時間が長くなるとヒートシール性が悪くなるとい
う欠点があるため、高温充填用のものとしては満足すべ
きものとは言えなかった。
さらにイソフタル酸の如き共重合成分を相当量で含有
する変性PETは、PETと同様に保香性がよく、しかもヒー
トシール性の面ではPETより優れているが、柔軟性、耐
ピンホール性等が劣っているため、このもの単味では紙
器内層材として用いるには不適当であった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは、変性PETの優れた保香性、ヒートシー
ル性を生かし、前述のような欠点のない新しい材料を用
いた包装材料について検討を行った。その結果、変性PE
T層を内層とし、これに隣接して、PETとエチレン系重合
体からなる組成物層を設けた多層構造又は上記PETとエ
チレン系重合体からなる組成物層に隣接して、更に1層
または2層以上の熱可塑性樹脂、紙または金属箔からな
る層が積層された多層構造とすることにより、前記欠点
が改善された優れた包装材料が得られることを見出すに
至った。従って本発明の目的は、変性PETをベースとす
る新しい包装材料を提供することにある。本発明の他の
目的は、容器として用いたときに高温充填用としても充
分使用でき、ヒートシール性、保香性、耐ピンホール性
等に優れた包装材料を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、テレフタル酸、イソフタル酸及びエチレン
グリコールを構成成分とする融点が205〜240℃の共重合
ポリエステルを内層とし、これに隣接してPET60〜95重
量部と、エチレン系重合体5〜40重量部とからなるPET
組成物層が、形成されている多層包装材料である。
本発明はまた、上記多層包装材料のPET組成物層に隣
接して、更に1層または2層以上の熱可塑性樹脂、紙ま
たは金属箔からなる層が積層されてなる多層包装材料で
ある。
本発明で用いられる共重合ポリエステルは、エチレン
グリコール単位及びテレフタル酸単位の外に、イソフタ
ル酸単位を少量含有する融点が205〜240℃、好ましくは
205〜230℃の共重合ポリエステルである。融点が205℃
より低いものは乾燥のための加熱時、あるいはフィルム
成形時に、樹脂同志が融着ブロッキングしやすく、工業
的な成形加工が難しい。融点が240℃よりも高いものは
イソフタル酸含量の低い共重合ポリエステルであり、結
晶性を持つ傾向があるため、ヒートシール性に難点があ
り、特に熱水処理により結晶化が促進され、そのため高
温充填の際にヒートシール性低下を起こす可能性があ
る。
共重合ポリエステル中のイソフタル酸単位の含有量は
共重合ポリエステルの融点が上記の範囲になるように調
節することができるが、通常ポリエステルのカルボン酸
成分中、6〜30モル%、特に8〜20モル%の範囲が好ま
しい。
このような共重合ポリエステルとしてはまたo−クロ
ルフェノール中、25℃で測定した極限粘度が0.5〜1.4dl
/g,とくに0.7〜1.0dl/gのものが好ましい。
本発明の多層包装材料においては、飲食品等の被包装
材料に直接接触する内層として使用される上記共重合ポ
リエステル層に隣接してPETとエチレン系重合体からな
る組成物層が形成されている。
ここにPETは、本質的にテレフタル酸とエチレングリ
コールから構成されるものであって少量、例えば8モル
%未満、とくに5モル%以下の割合で共重合成分を含む
ものであってもよい。共重合成分の多いものに比較して
上記のようなPETを用いることにより、耐衝撃性、耐ピ
ンホール性の優れた多層包装材料を得ることができる。
勿論、PETを主成分とするかぎり、PETの一部に代え、共
重合成分の多いポリエステル、例えば、内層材料に用い
るポリエステルを用いることは差支えない。従って本発
明の多層包装材料の成形時に生ずるバリにはこのような
共重合ポリエステルが含まれてくるが、これをこの組成
物層の一部材料として使用することができる。
PETとしてはまた極限粘度が0.5〜1.4dl/g、とくに0.7
〜1.0dl/gのものを用いるのが好ましい。
本発明で用いられるエチレン系重合体としては、高密
度又は低密度のポリエチレン、主要量のエチレンと炭素
数3〜12程度のα−オレフィン、例えばプロピレン、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドテカン、4−メチル−1−ペン
テン等との各種密度の共重合体、主要量のエチレンと極
性ビニルモノマー及び又は一酸化炭素との共重合体、こ
れらをベースポリマーとし、極性ビニルモノマーをグラ
フトした共重合体等を例示することができる。またこれ
らの共重合成分モノマーを2種以上併用して、三元ある
いはそれ以上の多元共重合体とすることができる。前記
極性ビニルモノマーとしては、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニルのようなカルボン酸不飽和エステル、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、
アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、マレイ
ン酸ジエチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジルのような不飽和カルボン酸エステル、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸のような不飽和カルボン
酸、そのリチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、
亜鉛塩のような不飽和カルボン酸塩、無水マレイン酸、
無水イタコン酸、無水テトラヒドロフタル酸のような不
飽和カルボン無水物等を例示することができる。不飽和
カルボン酸塩との共重合体の場合にはエチレン−不飽和
カルボン酸共重合体またはエチレン−不飽和カルボン酸
−不飽和カルボン酸エステル三元共重合体のカルボキシ
ル基の一部または全部をナトリウム、亜鉛等の金属イオ
ンで中和した、いわゆるアイオノマー樹脂を用いること
ができる。
このようなエチレン系重合体としては、190℃、2160g
荷重におけるメルトフローレートが、0.05〜100g/10
分、とくに0.1〜50g/10分のものが好ましい。
PET組成物層におけるPETとエチレン系重合体の混合割
合は、これらの合計量を100重量部としたときにPET60〜
95重量部、好ましくは70〜90重量部に対し、エチレン系
重合体を5〜40重量部、好ましくは10〜30重量部であ
る。PETの使用割合が上記範囲を越えると、多装包装材
料の耐衝撃性、耐ピンホール性が充分でない。一方、エ
チレン系重合体の使用割合が上記範囲を越えると均一な
混練物となり難く、また内層の共重合ポリエステル層と
の層間接着が充分でなくなってくる。
本発明においては、前述の共重合ポリエステル層を包
装材料の内層として用いる。上記のPET組成物層を内層
に用いたのでは、ヒートシール性、保香性に劣った包装
材料しか得られない。共重合ポリエステル層を内層と
し、これに隣接したPET組成物層を設ける限りにおい
て、本発明の多層包装材料は、必ずしも2層である必要
がなく、PET組成物層の上にさらに別の層、例えば内層
で使用されるのと同様なポリエステル層や他の熱可塑性
樹脂層、紙、金属箔などの層を1層以上設けてもよい。
内層の共重合ポリエステル層及びそれに隣接するPET
組成物層の厚みは任意であるが、通常、それぞれの厚み
を5〜100μm、好ましくは10〜30μm程度とするのが
好ましい。これら各層には所望に応じ、酸化防止剤、ス
リップ剤、アンチブロッキング剤、着色剤などの添加剤
を適宜配合することができる。
積層方法は任意であるが、共重合ポリエステルとPET
組成物の接着性が優れているので、共押出し法、あるい
は一方のフィルムに他の層を押出しコートにより形成さ
せる方法などを採用するのが工業的に有利である。
[発明の効果] 本発明の多層包装材料は、ガスバリヤー性、保香性、
耐ピンホール性、ヒートシート性、耐衝撃性、層間接着
性に優れている。またこのような包装材料の成形時に生
ずるバリ等の副生品も有効に利用することもできる。こ
のような包装材料はとくに香気成分を有する飲食物の包
装用に適している。
[実施例] 実施例1 極度粘度0.70dl/gのポリエチレンテレフタレート85重
量%及びエチレン−メタクリル酸共重合体のZnアイオノ
マー(メタクリル酸15重量%、Zn中和度50%)15重量%
をそれぞれに加熱窒素で充分乾燥した後、30mmφ同方向
2軸混練機にて280℃で混合造粒し、PET組成物を調製し
た。この混合造粒の際に安定剤としてイルガノックス10
10(登録商標、チバガイギー社製酸化防止剤)を2000pp
m添加した。
次に以下の処方により2種2層キャストフィルムを作
成した。
500mmφのダイスを有する2種2層共押出キャスト装
置の50mmφ押出機にイソフタル酸を5モル%含む融点22
5℃の変性ポリエチレンテレフタレート(イソフタル酸
/テレフタル酸/エチレングリコール=5/45/50モル
%)を供給し270℃で押出し、同時に45mmφ押出機に上
記ポリエステル組成物を供給し、280℃で押出し、フィ
ードブロックを用いて20μm/20μm厚みの2種2層共押
出キャストフィルムを得た。なお、このフィルムの成形
にあたって使用した各樹脂は、押出機へ供給する前に加
熱窒素で充分乾燥した。
この2層フィルムの破断点応力及び破断点伸びを測定
した。結果を表−1に示す。
またこのフィルムの変性ポリエチレンテレフタレート
層同志を内面とし東洋精材製バーシーラーにてヒートシ
ールし、その強度を剥離法にて測定した。同時に同一フ
ィルムの他の部分を75℃熱水に3分間浸漬し、乾燥後同
様にヒートシールしその強度を測定した。この熱水処理
前後のヒートシール強度を表−2に示す。
尚この2層フィルムのポリエチレンテレフタレート層
とポリエステル組成物層の層間は剥離不可能であった。
比較例1 イソフタル酸5モル%含む変性ポリエチレンテレフタ
レート(イソフタル酸/テレフタル酸/エチレングリコ
ール=5/45/50モル%)を加熱窒素で充分乾燥したのち5
00mmφのダイスを有するキャスト装置に供給し270℃で
押出し40μmの厚みの単層キャストフィルムを得た。
このフィルムの破断点応力及び破断点伸びを表−1に
示す。表−1から明らかなように、このフィルムは伸び
が0であり、柔軟性に乏しい材料である。
比較例2 実施例1と同じポリエステル組成物(ポリエチレンテ
レフタレート1エチレン−メタクリル酸共重合体のZnア
イオノマー=85/15重量%)を用い比較例1と同様にし
て40μm単層キャストフィルムを得た。
このフィルムの破断点応力、破断点伸びを表−1に、
実施例1と同様に実施した熱水処理前後のヒートシール
性測定結果を表−2を示す。表−2よりこのフィルムは
熱水処理によりヒートシール性が著しく低下することが
判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 27/36 B65D 65/40 C08L 67/02 B32B 15/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレフタル酸、イソフタル酸及びエチレン
    グリコールを構成成分とする融点が205〜240℃の共重合
    ポリエステルを内層とし、これに隣接してポリエチレン
    テレフタレート60〜95重量部と、エチレン系重合体5〜
    40重量部とからなるポリエチレンテレフタレート組成物
    層が、形成されていることを特徴とする多層包装材料。
  2. 【請求項2】請求項1記載の多層包装材料のポリエチレ
    ンテレフタレート組成物層に隣接して、更に1層または
    2層以上の熱可塑性樹脂、紙または金属箔からなる層が
    積層されてなる多層包装材料。
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