JP2918356B2 - ユニット住宅の軒先構造 - Google Patents

ユニット住宅の軒先構造

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JP2918356B2 JP14459491A JP14459491A JP2918356B2 JP 2918356 B2 JP2918356 B2 JP 2918356B2 JP 14459491 A JP14459491 A JP 14459491A JP 14459491 A JP14459491 A JP 14459491A JP 2918356 B2 JP2918356 B2 JP 2918356B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ユニット住宅において
傾斜屋根の最下縁部に形成される軒先部分の構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ユニット住宅において、傾斜屋根
の最下縁部に広い軒先部分を形成する際には、特公昭5
8−54221号公報や、図3に示すように、通常、居
室ユニット1C上に据え付けられる三角形状の屋根ユニ
ット3Cが、そのまま用いられている。
【0003】つまり、図3に示すユニット住宅では、居
室ユニット1A,1B,1Cと、図中の左側に据え付け
たサブユニット(通常のユニットの半分の幅を有するも
の)2とから居室部分が構成され、これらのユニット1
A〜1Cおよび2上に、中央屋根ユニット3A,一対の
台形状屋根ユニット3B,3Bおよび一対の三角形状屋
根ユニット3C,3Cが据え付けられている。
【0004】そして、図3中、ユニット住宅の左側部分
では、三角形状屋根ユニット3Cが柱4により支持され
ることにより、サブユニット2側に、広い軒先部分が形
成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ユニット住宅の軒先構造では、通常の屋根ユニット構成
を損なうことなく、広い軒先部分を形成することができ
るが、軒先部分に三角形状屋根ユニット3Cを用いる
と、軒天井5の位置が、ユニット1A〜1C,2の上面
に連続する低い位置となってしまうため、より深い軒下
空間を有する軒先部分を構成することが望まれている。
【0006】本発明は、このような課題を解決しようと
するもので、従来の屋根ユニットの構法をそのまま使用
しながら、ユニット住宅において深い軒下の空間を実現
し、プランバリエーションの増加をはかった軒先構造を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のユニット住宅の軒先構造は、略箱型の居室
ユニット上に屋根ユニットが設けられて屋根が形成さ
れ、軒先側が台形状屋根ユニットの傾斜屋根部下縁に、
別途葺き降ろし屋根パネルが連続的に設けられ、該葺き
降ろし屋根パネルの下縁側が、柱によって支持されるこ
とにより軒下空間が形成されていることを特徴としてい
る。
【0008】また、前記台形状屋根ユニットの外側端面
を、パネル部材により覆うようにしてもよい。
【0009】
【作用】上述した本発明のユニット住宅の軒先構造で
は、従来、軒先部分を構成していた三角形状屋根ユニッ
トに代えて、台形状屋根ユニットの傾斜屋根部下縁に連
続する葺き降ろし屋根パネルを用いることにより、従来
構造に比べて軒天井位置を高くすることができ、深い軒
下の空間を実現できる。
【0010】また、従来、三角形状屋根ユニットにて覆
われていた台形状屋根ユニットの外側端面をパネル部材
で覆うことにより、従来と同じ台形状屋根ユニットをそ
のまま用いながら、外観を良好に保つことができる。
【0011】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例としての
ユニット住宅の軒先構造について説明すると、図1はそ
の側面図、図2(a)〜(c)は本実施例の構造による軒先
部分の構成手順を順次説明するための側面図である。
【0012】図2(a)〜(c)に示すように、本実施例で
は、従来と同様に、居室ユニット1A〜1Cとサブユニ
ット2とからなる居室部分と、これらのユニット1A〜
1C,2上に据え付けられる中央屋根ユニット3A,台
形状屋根ユニット3B,三角形状屋根ユニット3Cとか
らなるユニット住宅において、そのサブユニット2側に
本発明の構造を適用して軒先部分を形成する場合につい
て説明する。
【0013】図1に示すように、台形状屋根ユニット3
Bの傾斜屋根部3a下縁には、葺き降ろし屋根パネル6
が連続的に設けられ、この葺き降ろし屋根パネル6の下
縁側が、軒梁7および柱4Aによって支持されている。
【0014】ここで、軒梁7は、屋根パネル6の傾斜方
向に直交するように配置されて柱4Aの上端部に取り付
けられるもので、この軒梁7には、屋根パネル6のたる
木6aの間隔に合わせてたる木固定金具8が固着されて
おり、このたる木固定金具8により、屋根パネル6のた
る木6aが軒梁7に対し固定されている。
【0015】また、台形状屋根ユニット3Bの外側端面
は、桁パネル(パネル部材)9により覆われており、屋根
パネル6の屋根ユニット3側端部は、継梁10を介して
桁パネル9の上端に取り付けられている。継梁10は、
桁パネル9の上端部に取り付けられるもので、この継梁
10にも、屋根パネル6のたる木6aの間隔に合わせて
たる木固定金具10aが固着されており、このたる木固
定金具10aにより、屋根パネル6のたる木6aが継梁
10に対し固定されている。
【0016】なお、屋根パネル6先端には、軒樋受け金
具12により軒樋11が取り付けられるほか、軒先カバ
ー13や、軒樋11の下方を覆う軒樋下パネル14など
が取り付けられている。
【0017】また、屋根パネル6のたる木6a下方に
は、軒天井パネル15A〜15Cが屋根パネル6と平行
に取り付けられるとともに、軒梁7の周囲も軒梁カバー
16A,16Bにより覆われるほか、桁パネル9および
サブユニット2の外側面には外壁パネル17A,17B
がそれぞれ設けられて、軒先部分の美観が保持されるよ
うになっている。
【0018】次に、上述のような軒先構造の構成手順を
図2(a)〜(c)により説明すると、まず、図2(a)に示
すように、本発明の構造を適用される軒先部分以外のユ
ニット住宅部分を構成し、居室ユニット1Aおよびサブ
ユニット2の上部に、軒先側の台形状屋根ユニット3B
を据え付ける。
【0019】そして、図2(b)に示すように、上部に軒
梁7を取り付けられた柱4Aを所定位置に立設するとと
もに、台形状屋根ユニット3Bの外側端面を桁パネル9
により覆う。この桁パネル9の上部には、図2中では図
示しないが、継梁10が取り付けられている。
【0020】この後、図1,図2(c)に示すように、葺
き降ろし屋根パネル6が、たる木固定金具8および軒梁
7を介して柱4A上部に、且つ、たる木固定金具10a
および継梁10を介して桁パネル9上部に取り付けられ
固定される。
【0021】このように、本実施例の軒先構造によれ
ば、従来の屋根ユニットの構法をそのまま使用しなが
ら、従来構造よりも軒天井位置をかなり高くすることが
できる。
【0022】つまり、軒天井位置が、従来、ユニット1
A〜1C,2の上面位置であったのに対して、本実施例
の構造では、図1に示すように、葺き降ろし屋根パネル
6の下面に沿う軒天井パネル15B,15Cの位置まで
高くなるため、深い軒下空間をもつ広い軒先部分が実現
され、プランバリエーションを多様なものとすることが
できるほか、軒先部分の構成がパネル化され、現場施工
工数が大幅に低減される。
【0023】また、三角形状屋根ユニット3Cにて覆わ
れていた台形状屋根ユニット3Bの外側端面が桁パネル
9にて覆われ、従来と同じ台形状屋根ユニット3Bをそ
のまま用いながら、その外側端面が露出することがな
く、美観を保持できる利点もある。
【0024】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ことなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での設計変更
等があっても、本発明の範囲に含まれる。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のユニット
住宅の軒先構造によれば、台形状屋根ユニットの傾斜屋
根部下縁に連続する葺き降ろし屋根パネルを用い、この
屋根パネルを柱により支持することにより、従来の屋根
ユニットの構法をそのまま使用しながら、従来構造より
も軒天井位置が高くなり、深い軒下空間をもつ広い軒先
部分を実現でき、プランバリエーションが大きく増加す
るほか、軒先部分の構成をパネル化することで、現場施
工工数を低減できる効果がある。
【0026】また、台形状屋根ユニットの外側端面をパ
ネル部材にて覆うことにより、従来と同じ台形状屋根ユ
ニットをそのまま用いながら、外観を良好に保てる効果
もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのユニット住宅の軒先
構造を示す側面図である。
【図2】(a)〜(c)は本実施例の構造による軒先部分の
構成手順を順次説明するための側面図である。
【図3】従来の軒先構造を有するユニット住宅を示す側
面図である。
【符号の説明】
1A〜1C 居室ユニット 2 サブユニット 3A 中央屋根ユニット 3B 台形状屋根ユニット 3C 三角形状屋根ユニット 3a 傾斜屋根部 4A 柱 6 葺き降ろし屋根パネル 6a たる木 7 軒梁 8 たる木固定金具 9 桁パネル(パネル部材) 10 継梁 10a たる木固定金具 11 軒樋 12 軒樋受け金具 13 軒先カバー 14 軒樋下パネル 15A〜15C 軒天井パネル 16A,16B 軒梁カバー 17A,17B 外壁パネル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略箱型の居室ユニット上に屋根ユニット
    が設けられて屋根が形成され、軒先側が台形状屋根ユニ
    ットの傾斜屋根部下縁に、別途葺き降ろし屋根パネルが
    連続的に設けられ、該葺き降ろし屋根パネルの下縁側
    が、柱によって支持されることにより軒下空間が形成さ
    ていることを特徴とするユニット住宅の軒先構造。
  2. 【請求項2】 前記台形状屋根ユニットの外側端面が、
    パネル部材により覆われていることを特徴とする請求項
    1記載のユニット住宅の軒先構造。
JP14459491A 1991-06-17 1991-06-17 ユニット住宅の軒先構造 Expired - Fee Related JP2918356B2 (ja)

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