JP2918302B2 - 緩衝器用ピストン - Google Patents
緩衝器用ピストンInfo
- Publication number
- JP2918302B2 JP2918302B2 JP17348990A JP17348990A JP2918302B2 JP 2918302 B2 JP2918302 B2 JP 2918302B2 JP 17348990 A JP17348990 A JP 17348990A JP 17348990 A JP17348990 A JP 17348990A JP 2918302 B2 JP2918302 B2 JP 2918302B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- base material
- shock absorber
- piston base
- metal plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
- Fluid-Damping Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ピストンの主要部を樹脂により形成した緩
衝器用ピストンに関する。
衝器用ピストンに関する。
(従来の技術) 従来、樹脂製の緩衝器用ピストンとしては、例えば、
特開昭62−215166号公報に記載されているようなものが
知られている。
特開昭62−215166号公報に記載されているようなものが
知られている。
この従来のものは、ピストン基材の外面に、外周面が
摺動面となる低摩擦性の筒状摺動部材を一体化した複合
ピストンであって、前記筒状摺動部材をフッ素系樹脂材
料から構成し、ピストン基材をこのフッ素系樹脂材料よ
り融点の低い合成樹脂材料から構成したものであった。
摺動面となる低摩擦性の筒状摺動部材を一体化した複合
ピストンであって、前記筒状摺動部材をフッ素系樹脂材
料から構成し、ピストン基材をこのフッ素系樹脂材料よ
り融点の低い合成樹脂材料から構成したものであった。
従って、この従来例では、ピストン全体が合成樹脂材
料で構成されていることで、ピストンの軽量化を図るこ
とができるという特徴を有している。
料で構成されていることで、ピストンの軽量化を図るこ
とができるという特徴を有している。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の緩衝器用ピストンに
あっては、上述のように、ピストン全体が合成樹脂材料
で形成されているため、以下に述べるような問題があっ
た。
あっては、上述のように、ピストン全体が合成樹脂材料
で形成されているため、以下に述べるような問題があっ
た。
即ち、ピストンのボス部には、ピストンロッドへの取
り付けに際し、ナットの締め付けによる高締結力が作用
するため、同ボス部に変形が生じ易く、また、シート面
には高圧流体が流通することで摩耗が生じ易く、このた
め、合成樹脂材料では耐久性の確保が困難である。
り付けに際し、ナットの締め付けによる高締結力が作用
するため、同ボス部に変形が生じ易く、また、シート面
には高圧流体が流通することで摩耗が生じ易く、このた
め、合成樹脂材料では耐久性の確保が困難である。
本発明は、上述のような従来の問題に着目して成され
たもので、軽量で製造が容易な合成樹脂材料製のピスト
ンの、締結強度および耐久性の向上を図ることができる
緩衝器用ピストンを提供することを目的としている。
たもので、軽量で製造が容易な合成樹脂材料製のピスト
ンの、締結強度および耐久性の向上を図ることができる
緩衝器用ピストンを提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上述のような目的を達成するために、本発明の緩衝器
用ピストンでは、ピストン基材が合成樹脂材料により形
成され、前記ピストン基材の端面において、ピストン基
材をピストンロッドの取付軸にナットにより締結した時
にナットとピストンロッドにより挟持される部位と減衰
バルブが当接される部位とに、環状に形成されたボス部
と、このボス部に連続して一体に形成されて前記減衰バ
ルブが当接可能に形成されたシート面とを有した1枚の
金属製板材が、ピストン基材と一体に設けられている手
段とした。
用ピストンでは、ピストン基材が合成樹脂材料により形
成され、前記ピストン基材の端面において、ピストン基
材をピストンロッドの取付軸にナットにより締結した時
にナットとピストンロッドにより挟持される部位と減衰
バルブが当接される部位とに、環状に形成されたボス部
と、このボス部に連続して一体に形成されて前記減衰バ
ルブが当接可能に形成されたシート面とを有した1枚の
金属製板材が、ピストン基材と一体に設けられている手
段とした。
(作 用) ピストンをピストンロッドの取付軸に嵌装してナット
で締結する際に、ボス部に高締結力が作用するが、この
ボス部は、金属製板材で形成されているため変形が防止
される。
で締結する際に、ボス部に高締結力が作用するが、この
ボス部は、金属製板材で形成されているため変形が防止
される。
また、緩衝器の伸圧行程が成される際に、開弁持には
シート面に高速で高圧流体が流動しシート面には侵食力
が作用するが、同シート面は、金属製板材で形成されて
いるため摩耗が防止される。
シート面に高速で高圧流体が流動しシート面には侵食力
が作用するが、同シート面は、金属製板材で形成されて
いるため摩耗が防止される。
また、緩衝器用ピストンの製造の際には、1枚の金属
製板材を、ピストンの端面にピストン基材の成形時に成
形型内に組み付けたり、あるいはピストン基材の成形後
に貼り付けたりすることで、ピストン基材の端面に一体
に設ける。
製板材を、ピストンの端面にピストン基材の成形時に成
形型内に組み付けたり、あるいはピストン基材の成形後
に貼り付けたりすることで、ピストン基材の端面に一体
に設ける。
このようにして構成した緩衝器用ピストンは、ピスト
ン基材を合成樹脂材料により形成し、シート面及びボス
部を1枚の金属製板材により形成したため、軽量化を図
ることができるとともに製造が容易である。
ン基材を合成樹脂材料により形成し、シート面及びボス
部を1枚の金属製板材により形成したため、軽量化を図
ることができるとともに製造が容易である。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。
まず、実施例の構成について説明する。
第1図は、本発明実施例の緩衝器用ピストンPを示す
断面図(第2図及び第3図のI−I線における断面図)
であり、図中1はピストン基材を示している。このピス
トン基材1は合成樹脂材料で形成され、その軸心部には
ピストンロッドの取付軸に嵌装するロッド挿通穴11が形
成され、また、その外周部には周方向等間隔のもとにピ
ストン基材1を軸方向に貫通する伸側連通路12と圧側連
通路13が交互に4つづつ形成されている(第2図及び第
3図参照)。
断面図(第2図及び第3図のI−I線における断面図)
であり、図中1はピストン基材を示している。このピス
トン基材1は合成樹脂材料で形成され、その軸心部には
ピストンロッドの取付軸に嵌装するロッド挿通穴11が形
成され、また、その外周部には周方向等間隔のもとにピ
ストン基材1を軸方向に貫通する伸側連通路12と圧側連
通路13が交互に4つづつ形成されている(第2図及び第
3図参照)。
また、ピストン基材1の上下両面には、それぞれ1枚
の金属製板材2,3が接合されている。
の金属製板材2,3が接合されている。
この両金属製板材2,3は、ピストンPの平面図である
第2図及びピストンPの底面図である第3図に示すよう
に、その中央部に前記ロッド挿通穴11と同径の穴21,31
が形成された環状のボス部22,32と、該ボス部22,32から
四方に突出されると共に、開口窓23a,33aが形成された
各4枚のシート面構成部23,33とで構成されていて、上
面側の金属製板材2は、その各開口窓23aが前記各伸側
連通路12の上端開口部と符合する位置関係で設けられ、
また、下面側の金属製板材3は、その各開口窓33aが前
記各圧側連通路13の下端開口部と符合する位置関係で設
けられている。そして、前記開口窓23a,33aの外周部分
により、図外の伸側及び圧側の減衰バルブが当接する伸
側シート面23b及び圧側シート面33bが構成されている。
第2図及びピストンPの底面図である第3図に示すよう
に、その中央部に前記ロッド挿通穴11と同径の穴21,31
が形成された環状のボス部22,32と、該ボス部22,32から
四方に突出されると共に、開口窓23a,33aが形成された
各4枚のシート面構成部23,33とで構成されていて、上
面側の金属製板材2は、その各開口窓23aが前記各伸側
連通路12の上端開口部と符合する位置関係で設けられ、
また、下面側の金属製板材3は、その各開口窓33aが前
記各圧側連通路13の下端開口部と符合する位置関係で設
けられている。そして、前記開口窓23a,33aの外周部分
により、図外の伸側及び圧側の減衰バルブが当接する伸
側シート面23b及び圧側シート面33bが構成されている。
尚、両金属製板材2,3の外径は、前記ピストン基材1
の外径よりも小さく形成されており、このピストン基材
1の外周部により円筒状摺動部4が構成されている。
の外径よりも小さく形成されており、このピストン基材
1の外周部により円筒状摺動部4が構成されている。
次に、実施例の作用について説明する。
(イ)ピストン製造時 ピストン基材1は、合成樹脂材料で一体成形する。従
って、伸側連通路12及び圧側連通路13は、穿設加工を行
うことなくこの成形時に同時に形成する。
って、伸側連通路12及び圧側連通路13は、穿設加工を行
うことなくこの成形時に同時に形成する。
また、両金属製板材2,3は、板厚が厚くないため、プ
レス成形により形成するもので、各穴21,31及び各開口
窓23a,33aも、このプレス成形時に同時に形成するもの
で、穿設及び切削加工は不要である。
レス成形により形成するもので、各穴21,31及び各開口
窓23a,33aも、このプレス成形時に同時に形成するもの
で、穿設及び切削加工は不要である。
そして、上記ピストン基材1及び両金属製板材2,3に
よりピストンPを形成するのであるが、この場合、両金
属製板材2,3を、ピストン基材1の上下両端面に対し接
着したり、もしくは、ピストン基材1の成形時に、一体
成形することで両者を一体に形成する。
よりピストンPを形成するのであるが、この場合、両金
属製板材2,3を、ピストン基材1の上下両端面に対し接
着したり、もしくは、ピストン基材1の成形時に、一体
成形することで両者を一体に形成する。
このように、本実施例では、ピストンPを製造するに
あたり、煩雑な穿設・切削加工が不要で加工が非常に容
易で、製造コストが安くつく。
あたり、煩雑な穿設・切削加工が不要で加工が非常に容
易で、製造コストが安くつく。
また、金属に比べて軽量な合成樹脂材料を主体として
形成するので、ピストンPの軽量化が図れる。
形成するので、ピストンPの軽量化が図れる。
(ロ)緩衝器への組み付け時 ピストンロッドへの組み付けに際しては、ロッド挿通
穴11に図外のピストンロッドの取付軸を挿通し、この取
付軸の先端ねじ部に螺合した図外のナットで締結して取
り付けがなされる。
穴11に図外のピストンロッドの取付軸を挿通し、この取
付軸の先端ねじ部に螺合した図外のナットで締結して取
り付けがなされる。
そして、この締結により、両ボス部22,23に高締結力
が作用するが、両ボス部22,23が剛性の高い金属製板材
2,3で構成されているため、ボス部22,32の変形が防止さ
れる。
が作用するが、両ボス部22,23が剛性の高い金属製板材
2,3で構成されているため、ボス部22,32の変形が防止さ
れる。
また、緩衝器の伸圧行程が成される際に、高圧流体の
流通により両シート面23b,33bには侵食力が作用する
が、同シート面23b,33bが剛性の高い金属製板材2,3で構
成されているため、同部分の摩耗が防止される。
流通により両シート面23b,33bには侵食力が作用する
が、同シート面23b,33bが剛性の高い金属製板材2,3で構
成されているため、同部分の摩耗が防止される。
以上説明してきたように、第1実施例の緩衝器用ピス
トンPでは、このピストンPの耐久性を確保しつつ、製
造コストの低減化の軽量化とを図ることができるという
特徴を有している。
トンPでは、このピストンPの耐久性を確保しつつ、製
造コストの低減化の軽量化とを図ることができるという
特徴を有している。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の緩衝器用ピストン
では、ピストン基材を合成樹脂材料により形成すると共
に、シート面、及び、ボス部を1枚の金属製板材で形成
した手段としたために、軽量であるという合成樹脂製の
利点は維持しながら、ピストンロドへの締結時の変形及
び、高速で流体が流動することによるシート面の経年的
な浸食を防止して、ピストンの締結強度及び耐久性を確
保することができ、しかも製造が容易であるという効果
が得られる。
では、ピストン基材を合成樹脂材料により形成すると共
に、シート面、及び、ボス部を1枚の金属製板材で形成
した手段としたために、軽量であるという合成樹脂製の
利点は維持しながら、ピストンロドへの締結時の変形及
び、高速で流体が流動することによるシート面の経年的
な浸食を防止して、ピストンの締結強度及び耐久性を確
保することができ、しかも製造が容易であるという効果
が得られる。
第1図は本発明実施例の緩衝器用ピストンを示す断面図
(第2,3図のI−I線による)、第2図は第1実施例ピ
ストンを示す平面図、第3図は第1実施例ピストンを示
す底面図である。 1……ピストン基材 2……金属製板材 22……ボス部 23b……伸側シート面 3……金属製板材 32……ボス部 32b……圧側シート面
(第2,3図のI−I線による)、第2図は第1実施例ピ
ストンを示す平面図、第3図は第1実施例ピストンを示
す底面図である。 1……ピストン基材 2……金属製板材 22……ボス部 23b……伸側シート面 3……金属製板材 32……ボス部 32b……圧側シート面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 9/00 - 9/58 F16J 1/01
Claims (1)
- 【請求項1】ピストン基材が合成樹脂材料により形成さ
れ、 前記ピストン基材の端面において、ピストン基材をピス
トンロッドの取付軸にナットにより締結した時にナット
とピストンロッドにより挟持される部位と減衰バルブが
当接される部位とに、環状に形成されたボス部と、この
ボス部に連続して一体に形成されて前記減衰バルブが当
接可能に形成されたシート面とを有した1枚の金属製板
材が、ピストン基材と一体に設けられていることを特徴
とする緩衝器用ピストン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17348990A JP2918302B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | 緩衝器用ピストン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17348990A JP2918302B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | 緩衝器用ピストン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0460228A JPH0460228A (ja) | 1992-02-26 |
JP2918302B2 true JP2918302B2 (ja) | 1999-07-12 |
Family
ID=15961457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17348990A Expired - Lifetime JP2918302B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | 緩衝器用ピストン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2918302B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2275403B1 (es) * | 2005-04-29 | 2008-05-01 | Kyb Suspensions Europe, S.A. | Piston para amortiguadores hidraulicos. |
JP2009036260A (ja) * | 2007-07-31 | 2009-02-19 | Kayaba Ind Co Ltd | ピストン |
-
1990
- 1990-06-29 JP JP17348990A patent/JP2918302B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0460228A (ja) | 1992-02-26 |
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