JP2916812B2 - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JP2916812B2 JP2278488A JP27848890A JP2916812B2 JP 2916812 B2 JP2916812 B2 JP 2916812B2 JP 2278488 A JP2278488 A JP 2278488A JP 27848890 A JP27848890 A JP 27848890A JP 2916812 B2 JP2916812 B2 JP 2916812B2
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/32Cooling devices
    • B60H1/3204Cooling devices using compression
    • B60H1/3205Control means therefor
    • B60H1/3208Vehicle drive related control of the compressor drive means, e.g. for fuel saving purposes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車用空気調和装置、特に可変容量コン
プレッサを備えたものに関する。
(従来の技術) 従来、この種の装置として、例えば、特開昭57−1754
22号公報に示されるように、エンジンの動力を駆動源と
して駆動する可変コンプレッサを備え、その吐出容量を
エバポレータの冷却温度に応じて制御すると共に、加速
度検出手段を設け、この加速度検出手段により加速が検
出された場合には、コンプレッサの吐出容量を最小にし
て加速時にエンジンの負荷を軽減するようにしたものは
公知である。
また、エンジンの出力の一部がコンプレッサの動力に
費やされることによるエンジン始動時及び加速時での加
速能力の低下につき、特開昭63−90420号公報では、エ
ンジンの動力を電磁クラッチを介してコンプレッサの駆
動軸に伝達し、この電磁クラッチを加速時にOFFにして
エンジンとコンプレッサとを切り離すことにより、エン
ジン動力を車両の加速に優先して用い、加速性能の低下
を防止するようにしたものが開示されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記従来例にあっては、外気温度や車
室内温度の高低にかかわらず、また加速の程度にかかわ
らず、加速検出がなされた時にはコンプレッサの吐出容
量を無条件に最小にするか、またはコンプレッサの作動
を停止してしまうので、外気温度が比較的高い場合や急
速冷房の要求がある場合には、吹出温度が上昇し、特に
日射が強い場合には、頭部近傍への冷風感が害され、空
調フィーリングの悪化を招いてしまう。
また、冬季や中間季に内気循環にしてデフロストモー
ドで空調を行なっている場合に、加速が検出される度毎
にコンプレッサを最小の吐出容量とするか又はコンプレ
ッサを停止すると除湿能力の低下を招き、窓ガラスが曇
りを生じて安全運転が確保できない等の種々の不具合を
生じるという問題点があった。
そこで、本発明は、加速時などのエンジン負荷が大き
い場合に無条件にコンプレッサの吐出容量を低減または
コンプレッサを停止することに起因する上記従来例の問
題点を解決し、良好な車室内環境の確保、即ち、空調フ
ィーリングの維持や窓ガラスの曇り防止の確保と、車両
の加速性能との調和を図ることができる自動車用空気調
和装置を提供することを課題とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記課題を達成するために、第1の発明に係る自動車
用空気調和装置は、第1図に示すように、エンジンによ
り駆動される可変容量コンプレッサ9と、少なくとも外
気温度、車室内温度及び設定温度に基づいて車室内の熱
負荷を演算する熱負荷演算手段100と、前記コンプレッ
サ9の吐出容量を最小にする要求があるか否かを判定す
る最小容量判定手段90と、前記熱負荷演算手段100の演
算結果に応じてコンプレッサ9の吐出容量を制御すると
共に、前記最小容量判定手段90によって前記コンプレッ
サ9の吐出容量を最小にする要求があると判定された場
合には前記コンプレッサ9の吐出容量を前記熱負荷演算
手段100の演算結果にかかわらず最小に制御する容量可
変手段110と、日射量を検出する日射センサ49と、前記
日射センサ49によって検出された日射量によって前記頭
部近傍の冷風感の増大要請があるか否かを判定する頭部
フィーリング判定手段120と、前記最小容量判定手段90
によって前記コンプレッサ9の吐出容量を最小にする要
求があると判定されている場合に、前記頭部フィーリン
グ判定手段120により前記頭部近傍の冷風感の増大要請
があると判定された場合は、前記コンプレッサ9の吐出
容量を最小にする制御を解除して前記コンプレッサ9の
吐出容量の低下を規制し、前記冷風感の増大要請がない
と判定された場合は、前記コンプレッサ9の吐出容量を
最小にする容量規制手段130とを具備することを特徴と
している(請求項1)。
また、第2の発明に係る自動車用空気調和装置は、第
2図に示すように、エンジンにより駆動される可変容量
コンプレッサ9と、少なくとも外気温度、車室内温度及
び設定温度に基づいて車室内の熱負荷を演算する熱負荷
演算手段100と、前記コンプレッサ9の吐出容量を最小
にする要求があるか否かを判定する最小容量判定手段90
と、前記熱負荷演算手段100の演算結果に応じてコンプ
レッサ9の吐出容量を制御すると共に、前記最小容量判
定手段90によって前記コンプレッサ9の吐出容量を最小
にする要求があると判定された場合には前記コンプレッ
サ9の吐出容量を前記熱負荷演算手段100の演算結果に
かかわらず最小に制御する容量可変手段110と、吹き出
しモードをデフロストモードに設定するデフロストスイ
ッチ57gと、前記デフロストスイッチ57gを操作してデフ
ロストモードに設定されたか否かを判定するデフロスト
判定手段122と、前記最小容量判定手段90によって前記
コンプレッサ9の吐出容量を最小にする要求があると判
定されている場合に、前記デフロスト判定手段122によ
り前記デフロストスイッチ57gが操作されてデフロスト
モードに設定されたと判定された場合は、前記コンプレ
ッサ9の吐出容量を最小にする制御を解除して前記コン
プレッサ9の吐出容量の低下を規制し、前記デフロスト
モードに設定されていないと判定された場合は、前記コ
ンプレッサ9の吐出容量を最小にする容量規制手段130
とを具備することを特徴としている(請求項2)。
さらに、第3の発明に係る自動車用空調装置は、第3
図に示すように、エンジンにより駆動される可変容量コ
ンプレッサ9と、少なくとも外気温度、車室内温度及び
設定温度に基づいて車室内の熱負荷を演算する熱負荷演
算手段100と、前記熱負荷演算手段100の演算結果に応じ
てコンプレッサ9の吐出容量を制御する容量可変手段11
0と、車両の加速度を検出する加速度検出手段140と、前
記加速度検出手段140の出力に基づいて、車両が所定以
上の加速状態、該所定以上の加速状態に至らない中間加
速状態、または加速していない状態のいずれに属するか
を判定する走行判定手段150と、車室内が前記コンプレ
ッサ9の吐出容量を低減させることなく運転すべき冷房
優先状態にあるか否かを判定する冷房優先判定手段125
と、前記走行状態判定手段150により車両が所定以上の
加速状態に属すると判定された場合には、前記コンプレ
ッサ9の作動を停止して、前記走行状態判定手段150に
より車両が中間加速状態に属すると判定され且つ前記冷
房優先判定手段125により冷房優先状態でないと判定さ
れた場合には、前記コンプレッサ9の吐出容量を前記熱
負荷演算手段100の演算結果にかかわらず低減させ、そ
の他の場合には、前記容量可変手段110の熱負荷に応じ
た制御を維持するコンプレッサ駆動規制手段160とを具
備することをある。
(作用) したがって、第1の発明によれば、頭部フィーリング
判定手段により頭部近傍の冷風感の増大要請があると判
定された場合には、コンプレッサの吐出容量を最小状態
にすることによる冷風感の悪化を避けるために、コンプ
レッサの吐出容量を最小状態に保持する信号が入力され
ても、容量規制手段によって吐出容量の低下が規制さ
れ、加速時においてコンプレッサの吐出容量が最小にな
ることがなくなる。
また、第2の発明によれば、デフロスト判定手段によ
りデフロストスイッチを操作してデフロストモードに設
定されたと判定された場合には、コンプレッサの吐出容
量を最小状態にすることによる窓ガラスの曇りを避ける
ために、コンプレッサの吐出容量を最小状態に保持する
信号が入力されても、容量規制手段によって吐出容量の
低下が規制され、加速時においてコンプレッサの吐出容
量が最小になることがなくなる。
さらに、第3の発明によれば、走行状態判定手段によ
り所定以上の加速状態であると判定された場合には、加
速要求の必要度が高い場合であるので、加速性能の低下
によって車両の円滑な運行が妨げられないようコンプレ
ッサによるエンジン負荷が取り除かれるが、中間加速状
態の場合には、加速要求の必要度がそれほど高くないの
で、コンプレッサ駆動規制手段により車室内の冷房要求
の高低に応じて冷房能力と加速能力との調整が図られ
る。即ち、冷房要求が高い場合には、コンプレッサの稼
働によって加速能力がある程度制限されても通常の冷房
能力が維持され、冷房要求が低い場合にのみ加速能力の
向上を優先させるためにコンプレッサの吐出容量が低減
されることになり、そのため、上記課題を達成すること
ができるものである。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面により説明する。
第4図において、自動車用空気調和装置は、空調ダク
ト1の最上流側にインテークドア切替装置2が設けら
れ、このインテークドア切替装置2は内気入口3と外気
入口4とが分かれた部分に内外気切替ドア5が配置さ
れ、この内外気切替ドア5をアクチュエータ6により操
作して空調ダクト1内に導入する空気を内気と外気とに
選択することにより、所望の吸入モードが得られるよう
になっっている。
送風機7は、空調ダクト1内に空気を吸い込んで下流
側に送風するもので、この送風機7の後方にはエバポレ
ータ8が配置されている。このエバポレータ8は、コン
プレッサ9、コンデンサ10、レシーバタンク11、エクス
パンションバルブ12と共に配管結合されて冷凍サイクル
を構成しており、上述のコンプレッサ9はエンジン13に
電磁クラッチ14を介して連結され、この電磁クラッチ14
を断続することで駆動が制御されるようになっている。
前記エバポレータ8の後方には、ヒータコア15が配置
され、このヒータコア15の上流側にはエアミックスドア
16が設けられており、このエアミックスドア16の開度を
アクチュエータ17により調節することで、前記ヒータコ
ア15を通過する空気とヒータコア15をバイパスする空気
との割合が変えられ、これにより吹き出し空気が温度制
御されるようになっている。
そして、前記空調ダクト1の下流側は、デフロスト吹
出口18、ベント吹出口19及び足元吹出口20が車室32に開
口し、それぞれの吹出口にモードドア21a,21b,21cが設
けられており、これらモードドア21a,21b,21cをアクチ
ュエータ22で選択的に開閉することで吹出モードが変え
られるようになっている。
また、モードドア21bの後流側には車室32内の右側位
置にて開口する右側吹出口23、同じく左側位置にて開口
する左側吹出口24及び中央吹出口25とが設けられてお
り、中央吹出口25は仕切り板26によって、さらに右側中
央吹出口25a及び左側中央吹出口25bに分割されている。
そして、仕切り板26の前方、即ち空調ダクト1の上流側
には配風ドア27が設けられており、この配風ドア27をア
クチュエータ28により開閉することにより、上述した右
側吹出口23及び右側中央吹出口25aからの吹出風量と左
側吹出口24及び左側中央吹出口25bからの吹出風量を調
節できるようになっている。
また、この装置には空調ダクト1の一部をバイパスす
る冷風バイパス通路29が設けられている。具体的には、
冷風バイパス通路29は、一端が空調ダクト1のエバポレ
ータ8よりも下流側で且つエアミックスドア16よりも上
流側に、他端がベント吹出口19の手前にそれぞれ接続さ
れており、エバポレータ8を通過した空気の一部を直接
ベント吹出口19へ供給できるようになっている。そし
て、この冷風バイパス通路29を介して供給される冷風量
は、この通路29内に設けられる冷風バイパスドア30の開
度をアクチュエータ31で制御することで調節できるよう
になっている。
ここで、上述したコンプレッサ9は、可変容量式のも
のが用いられており、例えばワブルプレート型のもので
ある。第5図には、このワブルプレート型の例が示され
ており、以下、同図を参照しつつその構成を概説すれ
ば、電磁クラッチ14を介してエンジン13に連結された駆
動軸33がコンプレッサ本体9aに挿入され、この駆動軸33
にワブルプレート34がヒンジボール35を介して結合され
ている。このワブルプレート34は、コンプレッサ本体9a
内に形成されたクランク室36にヒンジボール35を支点と
して駆動軸33に対して揺動自在に支持されており、該ワ
ブルプレート34に連結されたピストン37を揺動角に応じ
てシリンダボア38内で往復動させるようにしてある。ま
た、コンプレッサ9には、圧力制御弁39がクランク室36
に臨むように設けられ、この圧力制御弁39は、クランク
室36と吸入側へ通じる吸入室40との連通状態を調節する
弁体41と、吸入室40内の圧力に応じて前記弁体41を動か
す圧力応動部材42と、前記弁体41を電磁コイル43への通
電量ISOLに応じて動かすソレノイド44とを有し、電磁コ
イル43への通電量ISOLを外部からコントロールすること
により、ピストン37とシリンダボア38との間からクラン
ク室36内に漏れるブローバイガスが吸入側へ戻る量を調
節するようにしている。
しかして、圧力制御弁39等からコンプレッサ9の容量
を変える容量可変装置45が構成され、電磁コイル43に流
れる電流量ISOLが上昇してソレノイド44の磁力が上昇す
ると、弁体41にクランク室36と吸入室40との連通を絞る
方向の力が働き、クランク室36から吸入室40へ漏れるブ
ローバイガスの量が少なくなる。このため、クランク室
36内の圧力が増大してピストン37の背面に作用する力が
大きくなるので、ワブルプレート34がヒンジボール35を
支点として揺動角度が小さくなる方向に回動し、ピスト
ン37のストローク、即ちコンプレッサの容量が小さくな
るものである。
尚、容量可変装置45は、上述した吸入側へブローバイ
ガスの量を圧力制御弁により調節するものばかりでな
く、コンプレッサの使用する気筒数を変えるもの、コン
プレッサ9とエンジン13とを連結するベルト伝達装置の
プーリ比を変えるもの、或いは、ベーン型コンプレッサ
にあって有効ベーンの枚数を変えるもの等、実質的に容
量を変えるものであれば良い。
そして、前記アクチュエータ6,17,22,28,31、送風機
7のモータ、電磁クラッチ14及び容量可変装置45は、そ
れぞれ駆動回路46a,46b,46c,46d,46e,46f,46g,46hから
の出力信号に基づいて制御され、この駆動回路46a〜46h
はマイクロコンピュータ47に接続されている。
一方、エアミックスドア16の開度θを検出するポテン
ショメータ48、車両の左右方向からの日射量を検出する
日射センサ49、外気の温度Taを検出する外気温度センサ
50、車室内の温度Trを検出する車室内温度センサ51及び
エバポレータ8の温度を検出するエバ温度センサ52から
の検出信号、燃料噴射制御装置53からの制御信号及びエ
ンジンコントロールユニット(図示せず。)からの信号
は、マルチプレクサ54によって選択されてA/D変換器55
に入力され、ここでデジタル信号に変換された後、前記
マイクロコンピュータ47に入力される。ここで、前記日
射センサ49は、例えば第6図に示すように、屋根型に形
成されたセンサ台49aの左右の斜面にフォトダイオード
等の光電変換素子49b,49cをそれぞれ配置した基本構成
を有するものである。
そして、この日射センサ49は、同図(b)に示すよう
に、車のインスツルメントパネルの上面56に略中央位置
に、上述のセンサ台49aの稜線が車の進行方向(同図矢
印Fで示す。)に平行となるように取り付けられ、同図
において上述のセンサ台49aの稜線の延長に示される破
線を0゜の基準線とし、この基準線の進行方向右側を正
の方位角度、反対側を負の方位角度としている。
また、燃料噴射制御装置53は、例えば、アクセルペダ
ル61の踏込み量を検出するアクセルセンサ62からの検出
信号が入力されて車両の走行状態に応じてエンジン13の
作動状態を制御するもので、図示されない燃料噴射装置
の燃料噴射時期を調節することで、エンジン13の作動状
態を制御するものである。この実施例において、燃料噴
射制御装置53は、エンジン13の作動状態よりコンプレッ
サ9の吐出量を最小容量としてエンジン13の負担を軽く
すべきか否かを判定し、エンジン13の負担を軽くすべき
と判定した場合には、コンプレッサ9の吐出容量を最小
とすることを要求する信号を出力すると共に、加速時等
の所定の場合には、コンプレッサ9を駆動停止状態とす
ることを要求する信号を出力するようになっている。
さらに、マイクロコンピュータ47には、操作パネル5
7、頭部温度設定器58、配風設定器59からの信号が入力
されるようになっている。
操作パネル57は、送風機等の空調機器の全てを自動制
御状態とするAUTOスイッチ57a、空調機器の駆動を停止
させるOFFスイッチ57b、手動により冷房サイクルを始動
させるA/Cスイッチ57c、吹出モードをVENTモード、BI−
Lモード、HEATモード及びDEFモードに設定するための
モードスイッチ57d〜57g、送風機7の回転速度を低速
(FAN1)、中速(FAN2)、高速(FAN3)に切り替えるフ
ァンスイッチ57h〜57j、車室内の設定温度Tdを調節する
ための温度設定器60を備えているものである。ここで、
温度設定器60は、アップダウンスイッチ60a,60bと設定
温度を表示する表示部60cとから成り、アップダウンス
イッチ60a,60bの操作で表示部60cに示される設定温度を
所定の範囲で変えることができるようになっているもの
である。
また、頭部温度設定器58は、例えばダイヤル58aを有
しており、このダイヤル58aを操作することで予め設定
された所定の範囲において頭部設定温度Thsを変えるこ
とができるようになっているものである。
さらに、配風設定器59は、先に説明した配風ドア27の
位置を手動設定するためのもので、調節レバー59aを中
央位置から左方向(図中「L」と記入された方向)また
は右方向(図中「R」と記入された方向)に移動するに
伴い、左側吹出口24及び左側中央吹出口25b、または右
側吹出口23及び右側中央吹出口25aからの吹出量が増大
するよう作用するものである。
マイクロコンピュータ47は、図示しない中央処理装置
(CPU)、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセス
メモリ(RAM)、入出力ポート(I/O)等を持つそれ自体
周知のもので、前述した各種の入力信号に基づいて、前
述したモータアクチュエータ6等の駆動を制御するため
に、駆動回路46a〜46hに必要な制御信号を出力するもの
である。
次に、前述したマイクロコンピュータ47による本装置
の主制御ルーチンについて、第7図に示されたメインフ
ローチャートを参照しつつ以下に説明する。
先ず、マイクロコンピュータ47は、ステップ200より
実行を開始し、ステップ202へ進んで各種センサ等の検
出信号の入力処理を行ない、ステップ204へ進む。
ステップ204では、上述のステップ202で入力された信
号を用いて、車室内の熱負荷に相当する総合信号T1を例
えば下記する(1)式に従って演算する。
T1=K1(Tr−25)+K2(Tad−25) +K3Tsc−K4(Td−25)+C1+C2 …(1) 但し、K1〜K4は演算係数、C2は演算定数である。ま
た、Tadは外気温度センサ50で検出された外気温度Taに
所定の信号遅延処理を施したもので(その詳細な説明は
省略する。)、便宜上「遅延外気温度」と称する。Tsc
は、日射センサ49によって検出された日射量に所定の信
号処理を施した(ここでの詳細な説明は省略する。)も
のである。
さらに、C1は次の(2)式によって定められるもので
ある。
C1=K5(0−Tad) …(2) 但し、Tadが0℃以下の場合にのみ適用されるもの
で、したがって、0℃より大である場合は、C1=0とな
るものである。尚、ここでK5は演算係数である。
以上の演算によりT1を算出した後は、ステップ300へ
進む。
ステップ300では、冷風バイパスドア30の開度を決定
するために用いられる頭部総合信号T3を、次に示される
(3)式によって演算する。
T3=K6・Tsc−K7(Ths−25) …(3) 但し、K6,K7は演算係数、Tscは上述した信号処理され
た日射量を表わす信号、Thsは頭部設定温度である。こ
の演算の後はステップ400へ進む。
ステップ400では、吹出モードの切替の判定値として
用いられるTF信号を次に示す(4)式により演算する。
TF=Te+K8θxt …(4) 但し、K8は演算係数、Teはエバ後温度、θxtはエアミ
ックスドア16の目標開度である。この演算を行なった後
は、ステップ500へ進む。
ステップ500では、エアミックスドア16の制御が上述
した総合信号T1の値に応じて行なわれ、次にステップ60
0へ進み、同様にT1の値に応じて送風機7の風量制御が
行なわれる。
そして、ステップ600の後は、ステップ700へ進んで可
変コンプレッサ9の駆動制御が行なわれる。ここでの駆
動制御は、エバポレータ8の温度によってコンプレッサ
9の容量を制御する可変容量制御や、冷房起動時のクー
ルダウン性を向上するために所定条件下でコンプレッサ
9の吐出容量を最大状態として駆動する急速クールダウ
ン制御と称される制御の他、詳細は後述するが燃料噴射
制御装置53から送られてくるコンプレッサ9の吐出容量
を最小とすることを要求する信号を受け付けるか否かを
決定する制御(以後、便宜上「加速制御」と称する。)
等から成るもので、コンプレッサ9の総合的な制御を行
なうものである。
このステップ700の処理後は、図示しない他の制御ス
テップを経て先に説明したステップ202へ戻り、これま
での処理が繰り返されることとなる。
次に、上述した可変コンプレッサ制御の一環として行
なわれる加速制御について、第8図に示されるサブルー
チンフローチャートを参照しつつ、以下に説明する。
先ず、マイクロコンピュータ47は、ステップ702より
実行を開始し、ステップ704へ進んで燃料噴射制御装置5
3からコンプレッサ9の駆動を断とすることを指示する
信号が入力されているか否かを判定し、斯る信号入力あ
りと判定された場合(YES)は、ステップ706へ進んで即
座にコンプレッサ9の駆動を停止すべく駆動回路46gに
所定の制御信号を出力して電磁クラッチ14をオフ状態と
する。
尚、燃料噴射制御装置53がコンプレッサ9の駆動を断
とすることを要求する場合としては、エンジン13の負荷
が大となる際で、例えば加速時である。このような場合
には、走行安定性を重視するという観点より、無条件に
コンプレッサ9を断とすることとしている。
そして、ステップ706の処理後は、ステップ708へ進ん
でフラグAに“1"を設定し、その後ステップ732を介し
てメインルーチンへ戻る。尚、ここでフラグAはコンプ
レッサ9の駆動状態を識別するためのもので、コンプレ
ッサ9が駆動停止状態にある場合は“1"に、駆動状態に
ある場合は“0"にそれぞれ設定されるものである。
一方、ステップ704においてNOと判定された場合は、
ステップ710へ進み、フラグAが“1"か否かを判定し、
“1"である場合(YES)にはステップ720へ、“1"でない
場合(NO)にはステップ712へそれぞれ進む。
先ず、ステップ720においては、タイマが作動(ON)
しているか否かを判定し、作動していると判定された場
合(YES)には次のステップ722を飛び越して直接ステッ
プ724へ進み、作動していないと判定された場合(NO)
にはステップ722へ進んでタイマを始動させた後ステッ
プ724へ進む。
ステップ724では、タイマを始動させてからの経過時
間Tが所定値αを越えているか否かを判定し、Tがαよ
り大と判定された場合(YES)にはステップ726へ進んで
コンプレッサ9を駆動状態とする。ここで、αは例えば
0.5秒程度である。
このように、コンプレッサ9を断続する場合に即座に
断続せず所定時間αの経過後に行なうのは、コンプレッ
サ9の断続により生ずるエンジン13の負荷トルク変動に
対してエンジン13が対応できる状態となるためには若干
の時間が必要なためで、この所定時間αの間にエンジン
13は燃料噴射制御装置53からの燃料及び燃料噴射タイミ
ング等の調節によりトルク変動に対応できる状態となる
ものである。
そして、ステップ726の処理後は、ステップ728へ進ん
でフラグAに零を設定し、ステップ730へ進みタイマの
作動を止め、ステップ732を介してメインルーチンへ戻
る。
次に、ステップ710においてNOと判定されステップ712
へ進んだ場合、同ステップ712においては、燃料噴射制
御装置53からコンプレッサ9の吐出容量を最小とするこ
とを指示する信号が入力されているか否かを判定し、信
号入力ありと判定された場合(YES)はステップ714へ、
信号入力なしと判定さた場合(NO)はステップ716へそ
れぞれ進む。
ステップ714では、空調状態が空調優先状態にあるか
否かを判定する。この空調優先状態は、次のいずれかの
条件を満たした場合に成立するものである。即ち、 A/Cスイッチ57cが押されている場合 DEFモードスイッチ57gが押されている場合 設定温度Tdが最小値に設定されている場合 総合信号T1の値が所定値β以上の場合 頭部総合信号T3の値が所定値γ以上で且つ遅延外気温
度Tadが所定値δ以上の場合 である。
ここで、のA/Cスイッチ57cが押されている場合と
は、コンプレッサ9が駆動されエバポレータ8が所定温
度(例えば3℃程度)となるように冷房サイクルが作動
する場合で、乗員がA/Cスイッチ57cを押したということ
は冷房要求が大であるという理由により優先条件の一つ
とされるものである。
のDEFモードスイッチ57gが押された場合とは、窓ガ
ラスの曇りを晴らす場合であり、車両の安全面の観点よ
り優先条件の一つとされるものである。
の設定温度Tdが最小値に設定されている場合とは、
最大冷房状態の設定を意味し、これを優先条件の一つと
するのは、冷房を要求する乗員の意思を優先する趣旨か
らである。
の総合信号T1の値が所定値β以上の場合とは、冷房
負荷が比較的大きい場合を意味し、空調状態を大きく変
動させない観点より優先条件とされるものである。
の頭部総合信号T3の値が所定値γ以上で且つ遅延外
気温度Tadが所定値δ以上の場合とは、外気温度が比較
的高く、頭部近傍の冷風感の増大の要求が大である場合
を意味し、斯る場合にコンプレッサ9の吐出容量を最小
とすることは空調フィーリングの極端な悪化を招くこと
となるので、これを回避するために優先条件の一つとさ
れるものである。
本ステップ714において、上述のいずれかの条件が成
立していると判定された場合(TES)、即ち、空調優先
状態であると判定された場合にはステップ716へ、それ
以外の場合(NO)はステップ718へそれぞれ進む。
先ず、ステップ716においては、ISOLの通常制御、即
ち、コンプレッサ9が通常の制御状態に置かれる。本装
置のコンプレッサ9は、既に説明したように可変容量式
のもので、その容量制御は先に説明したコンプレッサ9
内の電磁コイル43への通電電流ISOLを変えることで行な
われる。そして、このISOLは総合信号T1に応じて予め定
められた目標エバセンサ温度と実際のエバセンサ温度と
の偏差に従って決定されるようになっており、上述の通
常制御とはこのような制御状態を言うものである。
また、ステップ718においては、ISOLが所定値i1に設
定される。ここでi1はコンプレッサ9を最小容量とする
ために必要な値である。即ち、このステップ718でコン
プレッサ9の吐出容量は最小に設定されることとなる。
そして、ステップ716または718の後は、ステップ732
を介してメインルーチンへ戻ることになる。
しかして、上記構成における本装置の作用を以下に総
括的に説明する。
先ず、装置が図示しない始動スイッチの投入により始
動し、燃料噴射制御装置53からコンプレッサ9の吐出容
量を最小とすることを要求する信号及びコンプレッサ9
を断とすることを要求する信号の何れもが入力されてい
ない状態にあって、AUTOスイッチ57aが押されている場
合には、コンプレッサ9は総合信号に応じて容量制御さ
れると共に、従来からよく知られているサーモ制御(エ
バポレータ8の温度が所定値となったらコンプレッサ9
と断とする制御)も行なわれる。
斯る状態において、乗員がDEFモードスイッチ57gを押
した場合、吹出モードはデフロストモードとなり、デフ
ロスト吹出口18より比較的低い温度の空気が吹き出さ
れ、車室32の除湿と車窓の曇りを晴らす機能が発揮され
る。このような状態において、燃料噴射制御装置53から
コンプレッサ9の吐出容量を最小とすることを要求する
信号が入力されると、マイクロコンピュータ47は空調優
先状態にあるとして、上述の空調状態がそのまま継続さ
れる。
次に、DEFモードスイッチ57gが再度押されてデフロス
トモードが解除されると、空調制御は最初の自動制御状
態に復帰する。そして、この場合に、燃料噴射制御装置
53からコンプレッサ9の吐出容量を最小とすることを要
求する信号が入力されると、マイクロコンピュータ47は
容量可変装置45を制御し、コンプレッサの吐出容量を最
小状態に保持する。
尚、燃料噴射制御装置53からのコンプレッサ9の吐出
容量を最小とする要求信号が消滅すると、コンプレッサ
9は前述した通常制御状態に復帰する。
次に、自動車用空気調和装置のコンプレッサ制御の他
の実施例を説明する。
これを説明するにあたり、前記実施例と異なる点をあ
げると、燃料噴射制御装置53は、アクセルセンサ62から
の信号に基づいてエンジン13の作動状態を制御する点で
は異ならないが、アクセルセンサ62からの信号が入力さ
れると、車両の加速情報に関する信号をマルチプレクサ
54に出力するようになっている。
この実施例において、第7図に示す可変コンプレッサ
制御(ステップ700)の一環として行なわれる加速制御
は、第9図に示されるようなもので、以下、第9図のフ
ローチャートに基づいて説明する。尚、他の構成部分と
メインフローでの処理は第4図乃至第7図と同様である
ので、説明を省略する。
マイクロコンピュータ47は、ステップ750より実行を
開始し、ステップ752へ進んで、燃料噴射制御装置53か
らの車両の加速情報に関する信号を入力する。そして、
次のステップ754において、前ステップ752で入力された
加速情報に関する信号をもとに、最大加速状態か否かを
判定し、また、ステップ756において、中間加速状態か
否かを判定する。ここで、最大加速状態の判定にあって
は、アクセルペダル61の踏込み量が最大であるか否かに
よって行なうようにしてもよく、また、中間加速状態の
判定にあっては、アクセルペダル61の踏込み量が最大で
はないが加速状態にあるか否かによって行なうようにし
てもよい。
車両が加速状態にない場合、例えば車両が定速状態に
ある場合には、ステップ758へ進んで、コンプレッサ9
の通常制御(第8図のステップ716に示す制御)を行な
う。
また、ステップ754において、車両の加速状態が最大
であると判定された場合(YES)には、ステップ760へ進
み、マイクロコンピュータ47内のタイマを作動(ON)さ
せて最大加速状態を検出してからの時間を計測しはじ
め、次のステップ762において、コンプレッサ9の駆動
を停止すべく駆動回路46gに所定の制御信号を出力して
電磁クラッチ14をオフ状態にする。そして、ステップ76
4においては、ステップ760において計時を開始してから
所定時間(例えば5秒程度)が経過したか否かを判定
し、所定時間経過した場合には、ステップ766へ進ん
で、タイマの作動を停止(OFF)すべくタイマをリセッ
トし、次のステップ768において、電磁クラッチ14をオ
ン状態にしてコンプレッサ9を通常制御に戻す。即ち、
ステップ760〜768の一環した制御においては、最大加速
時に一時的にコンプレッサ9の稼動が停止されるので、
エンジン負荷の軽減が実現される。
これに対して、最大加速状態ではないが中間加速状態
である場合には、ステップ756からステップ770へ進み、
A/Cスイッチが投入されて冷房サイクルが稼動している
状態において、冷房設定が最大冷房(MAX)を要求する
状態に設定されているか否かを判定する。ここで、最大
冷房(MAX)を要求する状態とは、A/Cモード下において
送風能力を最大にマニュアル設定したり、温度設定器60
による温度設定を最小にした場合等をいう。このステッ
プ770において、最大冷房要求状態でないと判定された
場合(NO)には、ステップ772において、TINTが所定値
x以上であるか否かをもって車室内温度が高いか否かを
判定する。しかして、ステップ770及び772によって、冷
房要求が所定要求以上となる冷房優先状態にあるか否か
を判定する冷房優先判定手段が構成されている。
この冷房優先判定手段により、冷房要求が所定要求以
下であると判定された場合には、ステップ774へ進み、
マイクロコンピュータ47内のタイマを作動(ON)させて
中間加速状態と判定されてからの時間を計測しはじめ、
次のステップ776において、コンプレッサ9の吐出容量
を最小にすべく、ISOLをi1に固定する。そして、ステッ
プ778,780,782においては、前記ステップ764,766,768と
同様の処理が行なわれる。しかして、冷房要求が小さい
場合には、車室内の冷房が要求されつつも、その冷房要
求は急を要するものでないことに鑑み、加速時のエンジ
ン負荷の軽減を優先することで加速能力が確保されるも
のである。
また、冷房優先判定手段により、冷房要求が所定要求
以上であると判定された場合(ステップ770または772に
おいてYESの場合)には、ステップ784へ進み、冷房要求
を優先させてコンプレッサ9を通常制御状態で稼動さ
せ、車室内の急速冷房を実現させる。
尚、冷房優先を判定するにあたっては、前記ステップ
770や772に限らず、前記総合信号T1の値が所定値以上で
あるか否かを、あるいは、前記頭部総合信号T3の値が所
定値以上であるか否かを判定基準として加えてもよく、
T1が所定以上である場合、またはT3が所定以上である場
合には、加速能力よりも冷房能力の向上を優先させるよ
うにしてもよい。
しかして、空気調和装置が図示しない始動スイッチの
投入により始動し、燃料噴射制御装置53から車両が加速
状態以外で走行している信号が入力されている状態にあ
って、AUTOスイッチ57aが押されているときには、コン
プレッサ9はサーモ制御と共に総合信号に応じて容量制
御される。
斯る状態において、車両が所定加速以上になるとき、
この実施例においては、最大加速状態となるときにはコ
ンプレッサが停止され、また、車両が中間加速状態にあ
る場合には、冷房優先の要求があればコンプレッサを今
まで通り総合信号に応じて容量制御することにより冷房
能力が確保され、冷房優先の要求がない場合においての
み、コンプレッサの吐出容量を低減させることでエンジ
ンの動力が車両の加速に優先して用いられる。
(発明の効果) 以上述べたように、第1の発明によれば、コンプレッ
サの吐出容量を最小状態にすることを要求する信号が生
じても、頭部近傍の冷風感の増大要請がある場合には、
吐出容量の低下を規制するようにし、また、第2の発明
によれば、コンプレッサの吐出容量を最小状態にするこ
とを要求する信号が生じても、デフロストモードに設定
された場合には、吐出容量の低下を規制するようにし、
さらに、第3の発明によれば、車両の中間加速状態にお
いて、冷房要求が高い場合にはコンプレッサの吐出容量
を低減することなく冷房能力を保持するようにしたの
で、いずれの発明も、良好な車室内環境を維持すること
ができる。
即ち、第1の発明によれば、コンプレッサの吐出容量
の低下を規制することで、加速時においても頭部近傍の
冷風感を損なうことがなくなり、第2の発明によれば、
同じくコンプレッサの吐出容量の低下を規制すること
で、加速時においても窓ガラスが曇るということがなく
なり、除湿能力を高め、ひいては、自動車の安全走行に
寄与できる。また、第3の発明によれば、例えば、空調
条件として外気温度が比較的高い場合、または、冷房起
動時において室温が充分低下していない場合に、コンプ
レッサの吐出容量が最小に保持されて吹出温度が上昇
し、空調フィーリングの低下を招くということがなくな
る。
さらに、第1の発明においては、頭部近傍の冷風感の
増大要請がない場合、第2の発明においては、デフロス
トモードに設定されていない場合のそれぞれにおいて、
コンプレッサの吐出容量を最小状態に保持することを要
求する信号が生じると、この要求通りにコンプレッサの
吐出容量が最小となり、また、第3の発明においては、
所定以上の加速状態となった時、または中間加速状態で
あっても冷房要求が低い時には、従来通りコンプレッサ
の吐出容量を小さく、あるいはコンプレッサを停止させ
るので、エンジンの走行性を悪化させるようなことがな
いという効果をも合わせて奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の発明に係る自動車用空気調和装置の機能
ブロック図、第2図は第2の発明に係る自動車用空気調
和装置の機能ブロック図、第3図は第3の発明に係る自
動車用空気調和装置の機能ブロック図、第4図は本装置
の一実施例を示す構成図、第5図は第1の空気調和装置
に用いられる可変容量式コンプレッサの一実施例を示す
断面図、第6図(a)は同上に用いられる日射センサの
構成を示す全体斜視図、第6図(b)は同上の日射セン
サの取付状態を示す平面図、第7図は本装置に用いられ
るマイクロコンピュータによる本装置の主制御ルーチン
を示すメインフローチャート、第8図は本装置のマイク
ロコンピュータによる加速制御のルーチンを示すサブル
ーチンフローチャート、第9図は第3の発明に係る空気
調和装置のマイクロコンピュータによる加速制御のルー
チンを示すフローチャートである。 9……コンプレッサ、45……容量可変装置、47……マイ
クロコンピュータ、49……日射センサ、53……燃料噴射
制御装置、57g……デフロストスイッチ、100……熱負荷
演算手段、110……容量可変手段、120……空調優先判定
手段、125……冷房優先判定手段、130……入力禁止手
段、140……加速検出手段、150……走行状態判定手段、
160……コンプレッサ駆動規制手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高野 明彦 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番 地 株式会社ゼクセル江南工場内 (72)発明者 山口 秀夫 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 矢野 輝昭 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 土井 重紀 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 松下 武諭 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−278830(JP,A) 特開 昭59−102617(JP,A) 特開 平1−254420(JP,A) 実開 昭60−22418(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60H 1/32 624

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンにより駆動される可変容量コンプ
    レッサと、 少なくとも外気温度、車室内温度及び設定温度に基づい
    て車室内の熱負荷を演算する熱負荷演算手段と、 前記コンプレッサの吐出容量を最小にする要求があるか
    否かを判定する最小容量判定手段と、 前記熱負荷演算手段の演算結果に応じてコンプレッサの
    吐出容量を制御すると共に、前記最小容量判定手段によ
    って前記コンプレッサの吐出容量を最小にする要求があ
    ると判定された場合には前記コンプレッサの吐出容量を
    前記熱負荷演算手段の演算結果にかかわらず最小に制御
    する容量可変手段と、 日射量を検出する日射センサと、 前記日射センサによって検出された日射量によって前記
    頭部近傍の冷風感の増大要請があるか否かを判定する頭
    部フィーリング判定手段と、 前記最小容量判定手段によって前記コンプレッサの吐出
    容量を最小にする要求があると判定されている場合に、
    前記頭部フィーリング判定手段により前記頭部近傍の冷
    風感の増大要請があると判定された場合は、前記コンプ
    レッサの吐出容量を最小にする制御を解除して前記コン
    プレッサの吐出容量の低下を規制し、前記冷風感の増大
    要請がないと判定された場合は、前記コンプレッサの吐
    出容量を最小にする容量規制手段と を具備することを特徴とする自動車用空気調和装置。
  2. 【請求項2】エンジンにより駆動される可変容量コンプ
    レッサと、 少なくとも外気温度、車室内温度及び設定温度に基づい
    て車室内の熱負荷を演算する熱負荷演算手段と、 前記コンプレッサの吐出容量を最小にする要求があるか
    否かを判定する最小容量判定手段と、 前記熱負荷演算手段の演算結果に応じてコンプレッサの
    吐出容量を制御すると共に、前記最小容量判定手段によ
    って前記コンプレッサの吐出容量を最小にする要求があ
    ると判定された場合には前記コンプレッサの吐出容量を
    前記熱負荷演算手段の演算結果にかかわらず最小に制御
    する容量可変手段と、 吹き出しモードをデフロストモードに設定するデフロス
    トスイッチと、 前記デフロストスイッチを操作してデフロストモードに
    設定されたか否かを判定するデフロスト判定手段と、 前記最小容量判定手段によって前記コンプレッサの吐出
    容量を最小にする要求があると判定されている場合に、
    前記デフロスト判定手段により前記デフロストスイッチ
    が操作されてデフロストモードに設定されたと判定され
    た場合は、前記コンプレッサの吐出容量を最小にする制
    御を解除して前記コンプレッサの吐出容量の低下を規制
    し、前記デフロストモードに設定されていないと判定さ
    れた場合は、前記コンプレッサの吐出容量を最小にする
    容量規制手段と を具備することを特徴とする自動車用空気調和装置。
  3. 【請求項3】エンジンにより駆動される可変容量コンプ
    レッサと、 少なくとも外気温度、車室内温度及び設定温度に基づい
    て車室内の熱負荷を演算する熱負荷演算手段と、 前記熱負荷演算手段の演算結果に応じてコンプレッサの
    吐出容量を制御する容量可変手段と、 車両の加速度を検出する加速度検出手段と、 前記加速度検出手段の出力に基づいて、車両が所定以上
    の加速状態、該所定以上の加速状態に至らない中間加速
    状態、または加速していない状態のいずれに属するかを
    判定する走行判定手段と、 車室内が前記コンプレッサの吐出容量を低減させること
    なく運転すべき冷房優先状態にあるか否かを判定する冷
    房優先判定手段と、 前記走行状態判定手段により車両が所定以上の加速状態
    に属すると判定された場合には、前記コンプレッサの作
    動を停止して、前記走行状態判定手段により車両が中間
    加速状態に属すると判定され且つ前記冷房優先判定手段
    により冷房優先状態でないと判定された場合には、前記
    コンプレッサの吐出容量を前記熱負荷演算手段の演算結
    果にかかわらず低減させ、その他の場合には、前記容量
    可変手段の熱負荷に応じた制御を維持するコンプレッサ
    駆動規制手段と を具備することを特徴とする自動車用空気調和装置。
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