JP2915375B2 - ほぞ取り用支持台 - Google Patents

ほぞ取り用支持台

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JP2915375B2
JP2915375B2 JP8433197A JP8433197A JP2915375B2 JP 2915375 B2 JP2915375 B2 JP 2915375B2 JP 8433197 A JP8433197 A JP 8433197A JP 8433197 A JP8433197 A JP 8433197A JP 2915375 B2 JP2915375 B2 JP 2915375B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ほぞ取り盤を使
用して例えば柱や桁等の被加工材の両端にほぞを形成す
る際に、被加工材を支持するために使用するほぞ取り用
支持台に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家の柱や桁の両端にほぞを形成し
ようとする際には図1及び図4に示すほぞ取り盤1が使
用することができる。このほぞ取り盤1は、合計4枚の
丸鋸2、3を備えている。2枚の丸鋸2と2は、ほぞ4
の4つの側面5a、5a、5b、5bを形成するための
側面用丸鋸であり、その板面が間隔を隔てて互いに平行
し、それぞれの回転軸2a、2aが同一の水平軸線上に
ある。そして、他の2枚の丸鋸3と3は、ほぞの側面5
a、5bと直交する基端面6a、6a、6b、6bを形
成するための基端面用丸鋸であり、その板面が同一の鉛
直面上にあって、それぞれの回転軸3a、3aが間隔を
隔てて互いに平行し同一の水平面上にある。これら4枚
の丸鋸2、3は、昇降枠7に取り付けられており、この
昇降枠7は、昇降用ガイド8、8に沿って昇降させるこ
とができる。
【0003】次に、このほぞ取り盤1を使用して例えば
柱9の両端部にほぞ4を形成する手順を説明する。ま
ず、ほぞ取り盤1から少し離れた位置に支持台(図示せ
ず)を配置し、この支持台の上に柱9を水平にした状態
で載せる。そして、図1に示すように、柱9の一方の端
部をほぞ取り盤1に設けられているバイス10により挟
み込んで固定する。この挟み込んで固定された状態で、
柱9の端部がバイス10の挟持部10aからほぞ4の長
さ分と予め定めた寸法分だけ突出するように位置決めす
る。次に、ほぞ取り盤1に設けられている昇降枠7を図
1に示す上昇位置から下降させることにより、4枚の丸
鋸2、3により柱9の端部に4つの切断面を形成するこ
とができ、これによってほぞ4の互いに平行する1組の
2つの側面5a、5aとこの2つの側面5a、5aと連
なる1組の2つの基端面6a、6aを形成することがで
きる。次に、ほぞ4の互いに平行する他の1組の2つの
側面5b、5bとこの2つの側面5b、5bと連なる他
の1組の2つの基端面6b、6bを形成するために、バ
イス10を緩めて柱9を手で抱えてその長さ方向の中心
軸11を中心にして90°回転させる。そして、柱9を
支持台上に載せてその端部を上記と同様にバイス10に
より挟み込んで固定する。そして、側面用丸鋸2及び基
端面用丸鋸3の間隔を少し広げるように調整して、昇降
枠7を上昇位置から下降させることにより、ほぞ4の互
いに平行する他の1組の2つの側面5b、5bと他の1
組の2つの基端面6b、6bを形成することができる。
これによって、柱9の一方の端部にほぞ4を形成するこ
とができる。
【0004】次に、柱9の他方の端部にほぞ4を形成す
るために、バイス10を緩めて柱9の一方の端部をバイ
ス10から外し、作業者が柱9を手で抱えて柱9の向き
を180°変える。そして、柱9を支持台上に載せて柱
9の他方の端部を上記と同様にバイス10により挟み込
んで固定する。そして、上記と同様にして、ほぞ取り盤
1と支持台を使用してほぞ4の2組の4つの側面5a、
5a、5b、5bと2組の4つの基端面6a、6a、6
b、6bを形成する。これによって、柱9の両端部にほ
ぞ4を形成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
柱9の両端部にほぞ4を形成する際には、ほぞ取り盤1
を使用しても、作業者は、ほぞ4の1組の2つの側面5
a、5aを形成した後に柱9を手で抱えてその長さ方向
の中心軸を中心にして90°回転させて他の1組の2つ
の側面5b、5bを形成する必要があるし、柱9の一方
の端部にほぞ4を形成した後に作業者が柱9を手で抱え
て柱9の向きを180°変えて柱9の他方の端部にほぞ
4を形成する必要があり、このように重量の重い柱9を
手で抱える作業は重労働となっている。しかも、1軒の
家を建てるに際して、ほぞ4を形成する必要のある柱9
や桁の数が約100本近く有り、作業者の高齢化により
このような重労働は極めて重大な問題となっている。
【0006】本発明は、被加工材の両端部にほぞを形成
する際に作業者が被加工材を抱え上げることなく被加工
材の向きを変更することができるほぞ取り用支持台を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ほぞ取り
盤を使用して被加工材の両端部にほぞを形成する際に、
上記被加工材を支持するために使用するほぞ取り用支持
台において、上記被加工材を保持する保持部と、この保
持部に保持されている上記被加工材のほぞが形成される
上記ほぞ取り盤側の端部が昇降移動可能に上記保持部を
支持する昇降部と、上記保持部に保持されている上記被
加工材を略鉛直軸線を中心にして回動可能に上記保持部
を枢支する水平角方向枢支部と、上記保持部を上記ほぞ
取り盤に対して接近させ及び離れる方向に案内し、上記
保持部に保持されている上記被加工材の長さの中心位置
から上記ほぞ取り盤までの距離を上記被加工材の長さに
応じて変更して固定するための間隔調整用案内部と、上
記保持部及び上記間隔調整用案内部を支持すると共に上
記ほぞ取り盤に設けられている上記被加工材の端部を挟
持するためのバイスと連結部を介して連結され、このバ
イスの切り込み方向及び逃がし方向の移動に伴って上記
保持部及び上記間隔調整用案内部を上記バイスと同方向
に案内する切り込み用案内部と、を具備し、上記切り込
み用案内部は、第1の固定側部とこの第1の固定側部に
沿って移動可能であり上記連結部を介して上記バイスと
連結されている第1の可動側部とからなり、上記間隔調
整用案内部は、上記切り込み用案内部の第1の可動側部
に設けられている第2の固定側部とこの第2の固定側部
に沿って移動可能であり上記保持部が設けられている第
2の可動側部とからなり、上記被加工材の長さに応じて
第2の可動側部を予め定めた各位置に第2の固定側部に
固定可能な構成としたことを特徴とするものである。
【0008】第2の発明は、第1の発明に係るほぞ取り
用支持台において、上記保持部は、上記被加工材を保持
する保持状態で当該被加工材の長さ方向と平行する中心
軸線を中心にして回動可能であり、上記昇降部は、上記
保持部に保持されている上記被加工材を上記中心軸線と
直交する水平軸線を中心にして回動可能に上記保持部を
枢支する仰角方向枢支部としたことを特徴とするもので
ある。
【0009】
【0010】第1の発明に係るほぞ取り用支持台(以
下、単に「支持台」ともいう。)とほぞ取り盤を使用し
て被加工材の両端部にほぞを形成する時は、被加工材を
保持部に取り付けて被加工材の一方の端部をほぞ取り盤
のバイスに挟み込んで固定する。そして、ほぞ取り盤を
使用してこのバイスに固定されている被加工材の一方の
端部にほぞを形成する。ただし、互いに90°の角度を
なすほぞの4つの側面を形成するために、被加工材をそ
の長さ方向の中心軸線を中心にして90°回転させてほ
ぞの各側面を形成する。次に、被加工材の他方の端部に
ほぞを形成するために、バイスを緩めて被加工材のほぞ
が形成された端部を昇降部により上昇移動させてバイス
から外す。そして、水平角方向枢支部を中心にして被加
工材を180°回動させて、その他方の端部をほぞ取り
盤のバイスに挟み込んで固定する。そして、ほぞ取り盤
を使用してこのバイスに固定されている他方の端部にほ
ぞを形成する。ただし、互いに90°の角度をなすほぞ
の4つの側面を形成するために、被加工材をその長さ方
向の中心軸線を中心にして90°回転させてほぞの各側
面を形成する。しかる後に、被加工材を保持部から取り
外せば、被加工材の両端部のほぞ取り作業が終了する。
なお、昇降部は、被加工材の端部を昇降させることがで
きるので、被加工材を180°回動させる際に、被加工
材がほぞ取り盤に設けられているレバー等に衝突しない
ようにすることができる。
【0011】この支持台に設けられている切り込み用案
内部は、ほぞ取り盤に設けられているバイスの切り込み
方向及び逃がし方向の移動に伴ってこの切り込み用案内
部が支持する保持部及び間隔調整用案内部をバイスと同
方向に案内することができる。つまり、バイスを切り込
み方向及び逃がし方向に移動させても保持部とバイスと
の間隔をこの連結部の長さに基づいて一定とすることが
できる。そして、この連結部の長さは、被加工材の中心
を水平角方向枢支部の位置に合わせた状態でバイスに固
定されている被加工材の端部がほぞ取り盤によってちょ
うど良い寸法のほぞが形成されるように定めてある。た
だし、被加工材の長さは、種々多様であるので、被加工
材の長さに応じて保持部に保持されている被加工材の長
さの中心位置からほぞ取り盤(バイス)までの距離を調
整することができるように間隔調整用案内部を設けてあ
る。従って、被加工材の端部にほぞを形成するときは、
予め、切り込み用案内部とバイスとを連結部により連結
し、被加工材の長さに応じて間隔調整用案内部を調整し
て、保持部に保持されている被加工材の端部とバイスが
予め定めた位置関係となるようにして固定する。
【0012】つまり、第1の可動側部は連結部を介して
バイスと連結しているので、ほぞ取り盤の丸鋸に対する
切り込み方向及び逃がし方向にバイスを移動させると、
その移動に伴って第1の可動側部が移動する。これによ
って、バイスを所定の切り込み位置に移動させた時に、
第1の可動側部側に取り付けられている被加工材の端部
を丸鋸に対する所定の切り込み位置に位置決めすること
ができる。そして、被加工材の長さに応じて第2の可動
側部を予め定めた各位置に第2の固定側部に固定するこ
とができるので、連結部を長さの異なるものに付け替え
ることなく、バイスを所定の切り込み位置に移動させた
時に、第1の可動側部側に取り付けられている任意の長
さの被加工材の端部を丸鋸に対する所定の切り込み位置
に位置決めすることができる。
【0013】第2の発明によると、保持部は、被加工材
を保持した状態でこの被加工材の中心軸線を中心にして
回動可能であるので、被加工材の端部のほぞを構成する
1組の2つの側面を形成した後に他の1組の2つの側面
を形成する際に、保持部を昇降部上で上記中心軸線を中
心にして90゜回転させることにより被加工材を90°
回転させることができる。そして、昇降部は、仰角方向
枢支部として構成されており、保持部に保持されている
被加工材は、この仰角方向枢支部を通る水平軸線を中心
にして回動可能である。従って、作業者は、保持部に保
持されている被加工材のバイス側の端部を持ち上げる方
向に少しの力を加えることによりほぞが加工済の端部を
バイスから外すことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係るほぞ取り用支持台
(以下、「支持台」ということがある。)の一実施形態
を各図を参照して説明する。この実施形態の支持台12
は、従来例で説明したほぞ取り盤1を使用してほぞ4を
形成するためのものである。各図に示す13は保持部、
14は仰角方向枢支部、15は水平角方向枢支部、16
は間隔調整用案内部、17は切り込み用案内部である。
保持部13は、図1及び図2に示すように、蓋18と本
体部19とからなり、閉蓋状態で略短円筒形をなすもの
である。蓋18と本体部19は、2つの蝶番20によっ
て互いに結合されており、蓋18が開閉自在となってい
る。そして、閉蓋状態の蓋18が開かないようにするた
めに、2つの係止具21によって蓋18を本体部19に
係止することができるようになっている。この係止具2
1は、従来公知のものであり、本体部19に設けられて
いる係合部22と蓋18に設けられている被係合部23
とからなっている。係合部22は、本体部19に枢支さ
れており、この係合部22に設けられている屈曲部24
を被係合部23に係合させて係止位置に回動させること
により蓋18を閉蓋状態で本体部19に係止することが
できる。
【0015】また、図2に示すように、本体部19の左
側壁、及び蓋18にはナット25、25を固定して設け
てあり、各ナット25は、これに螺合するボルト26、
27が互いに直交するように配置され、各ボルト26、
27は本体部19の左側壁、及び蓋18を貫通してい
る。これら2本のボルト26、27は、図2に示すよう
に、ほぞ4が形成される被加工材である例えば柱9や桁
を保持部13の内側に締め付け固定して取り付けるため
のものである。そして、この締め付けられた柱9等がそ
の固定された位置からずれないようにするために、図2
に示すこの本体部19の内側の底面と右側面に板状体2
8、29を配置してその本体部19にネジ留めしてあ
る。この2枚の板状体28、29の本体部19の中心側
に向かう各面は、互いに直交し、柱9の互いに隣接する
側面と密着することができる。これによって柱9を保持
部13内に確実に固定することができる。
【0016】また、保持部13は、図1及び図2に示す
ように、載台30上に載置されている。載台30は、互
いに間隔を隔てて平行する2本の縦桟31と、この縦桟
31の上面に設けられ互いに間隔を隔てて平行する2本
の横桟32と、を備えている。2つの横桟32は、保持
部13の両端部に形成されている径の少し大きい膨大部
の底面と当接してこの保持部13を保持している。図1
に示す33と34は、保持部13が載台30上から転が
り落ちないようにするための縦ストッパである。両側の
縦ストッパ33と33は、保持部13の両端の膨大部の
図2から見て左右の各側面と当接しており、縦ストッパ
34と34は、図1に示すように、2つの膨大部の間に
形成されている本体部19の両側の各側面と当接し、こ
れによって保持部13が載台30上で転がらないように
保持している。図1に示す35と35は、横ストッパで
ある。この横ストッパ35と35は、保持部13の筒方
向の移動を係止して位置決めするためのものである。
【0017】上記のようにして載台30上に載置されて
いる保持部13は、この保持部13の中心軸11を中心
にして載台30上で回動自在であり、縦ストッパ33、
34と横ストッパ35は、作業者が保持部13を回動さ
せた時でも保持部13が載台30上の予め定めた位置か
らずれないように留めておくことができる。
【0018】仰角方向枢支部14(昇降部)は、2つの
軸受36と、両端部がこの2つの軸受36に回動自在に
支持されている水平軸37とからなっている。軸受36
は、図1に示すように、縦桟31の下面に設けられてい
る。水平軸37は、保持部13の中心軸11と直交し、
略水平な状態で軸受36に支持されている。なお、載台
30は、縦桟31の各下面に設けられているキャスタ3
8によって支持されており、このようにキャスタ38に
よって支持された状態で水平軸37を中心にして回動自
在である。
【0019】水平角方向枢支部15は、図2に示すよう
に、水平軸37の中央に設けられ下向きに開口する短円
筒部39と、上端部がこの短円筒部39の内孔に挿通し
鉛直方向に配置されている円柱形の鉛直軸40と、から
なっている。この鉛直軸40の上端部は、短円筒部39
に対して筒方向に摺動自在であるし、円周方向にも回動
自在である。そして、この鉛直軸40の下端部は、後述
する第2の可動側部41に固定して設けられている。
【0020】間隔調整用案内部16は、図1及び図2に
示すように、第2の固定側部42と第2の可動側部41
とからなっている。第2の固定側部42は、上向きに開
口する案内溝43を有する箱状体であり、この案内溝4
3は保持部13の中心軸11と平行している。第2の可
動側部41は、第2の固定側部42の案内溝43と嵌合
し、この案内溝43に沿って摺動自在な凸部44を有
し、この凸部44の上部に鍔状部45が設けられてい
る。そして、この鍔状部45の上面には、板状体46を
設けてあり、この板状体46の上面にキャスタ38を介
して載台30が載せられている。この板状体46上で載
台30が鉛直軸40を中心にして回動することができ
る。
【0021】切り込み用案内部17は、図1及び図2に
示すように、ジャッキ47を介して地面に設置されてい
る第1の固定側部48と、第1の可動側部49と、から
なっている。第1の固定側部48は、上向きに開口する
案内溝50を有する箱状体であり、この案内溝50は保
持部13の中心軸11と平行しており、この案内溝50
の底には、図2に示すように、複数の回動自在のローラ
51が設けられている。第1の可動側部49は、第1の
固定側部48の案内溝50と嵌合して複数のローラ51
によって支持されており、この案内溝50に沿って移動
自在な角柱体であり、この上部に第2の固定側部42が
設けられている。
【0022】また、この第1の可動側部49に設けられ
ている第2の固定側部42には、図1に示すように、連
結部52を介してほぞ取り盤1に設けられている縦送り
台53と連結している。この縦送り台53には、その上
に横送り台54とバイス10が設けられており、作業者
がレバー55を操作することによって、バイス10を縦
方向(切り込み方向及び逃がし方向)56に切り込み位
置と逃がし位置の間の区間内で手動で移動させることが
できる。従って、この縦送り台53と第2の固定側部4
2との間隔は、この連結部52の長さによって一定とな
っている。つまり、或る長さの柱9を、その長さ方向の
中心を鉛直軸40の中心位置(図1に示す印57の位
置)に合わせて保持部13に取り付けてほぞ4を形成す
る側の端部をバイス10に挟み込んで固定すると、その
ほぞ4を形成する側の端部がバイス10の右側縁から予
め定めた寸法だけ突出した状態となる。この状態で、レ
バー55を右側に操作してバイス10を切り込み位置
(図1に示す右側位置に移動した状態)に移動させてボ
ルト58によってその位置にバイス10を固定し、次
に、レバー59を下側に操作して昇降枠7を押し下げれ
ばこの昇降枠7に設けられている4つの丸鋸2、2、
3、3によりほぞ4の互いに平行する1組の2つの側面
5a、5aとこの2つの側面5a、5aと連なる1組の
2つの基端面6a、6aを形成することができる。この
基端面6aから柱9の中心57までの長さは図1に示す
ようにBとなり、柱9の両端部に形成される基端面6a
と6aの間隔はA(=2×B)となる。そして、ほぞ4
の長さはCとなる。柱9の長さLが一定とすれば、予め
定めた長さCのほぞ4を形成することができる。
【0023】ただし、例えば、柱9の長さLが図1に示
すものよりも長い場合は、バイス10の右側縁から突出
する寸法が長くなるので、第2の可動側部41をその長
い寸法分の1/2の長さだけ図1の左側に移動させて固
定する必要がある。この第2の可動側部41を第2の固
定側部42に固定するために固定装置60を設けてあ
る。この固定装置60は、第2の固定側部42の側壁に
案内溝43に沿って穿設されている13個の小孔61
と、第2の可動側部41の凸部44の中心に穿設されて
いる1個の小孔62と、小孔61と62に差し込まれる
ピン63と、からなっている。これら小孔61、・・・
と62は、ほぞ4が形成される柱9の長さに応じて第2
の可動側部41を予め定めた各位置に第2の固定側部4
2に固定するためのものである。そして、図には示さな
いが、13個の各小孔61の上部には、対応する柱9の
長さを記載してあり、小孔62を穿設してある凸部44
の上部にはその小孔62の位置を示す目印64を設けて
ある。従って、例えばL1 の長さの柱9にほぞ4を形成
する場合は、目印64をL1 の長さが記載されている小
孔61に合わせ、ピン63を2つの小孔61と62に差
し込み、これによって第2の可動側部41を第2の固定
側部42に固定する。これによって長さがL1 の柱9に
予め定めた長さCのほぞ4を形成することができる。
【0024】次に、上記のように構成された支持台12
及びほぞ取り盤1を使用してほぞ4を形成する手順を説
明する。まず、ほぞ4を形成する例えば柱9の長さLを
測定してその長さLに対応する位置に第2の可動側部4
1を第2の固定側部42に固定装置60(ピン63)に
より固定する。そして、保持部13の蓋18を開いて柱
9の中心を保持部13に付けられている中心を表す目印
57に合わせて柱9を保持部13内に載置する。そし
て、蓋18を閉めて2つの係止具21により蓋18を本
体部19に係止し、次に、ボルト26、27を締め付け
て柱9を板状体28、29に押し付ける。これで柱9を
保持部13に対して固定することができる。次に、ハン
ドル65を操作して柱9のバイス10側の端部をバイス
10に挟み込んで固定する。この状態でほぞ4を形成す
る側の端部がバイス10の右側縁から予め定めた寸法だ
け突出した状態となる。次に、バイス10を切り込み位
置に固定し、レバー59を下側に操作して昇降枠7を押
し下げれば、ほぞ4の互いに平行する1組の2つの側面
5a、5aとこの2つの側面5a、5aと連なる1組の
2つの基端面6a、6aを形成することができる。この
基端面6aから柱9の中心(目印57)までの長さはB
であり、ほぞ4の長さはCである。なお、昇降枠7は、
押し下げられてほぞ4の1組の側面5a、5aを形成し
た後は、バネの力により自動的に上昇位置に戻る。
【0025】次に、バイス10を緩めて、図2に示す保
持部13を載台30上で時計方向に90°回転させて柱
9の一方の端部をバイス10に挟み込んで固定する。保
持部13は、載台30上で縦ストッパ33、34と横ス
トッパ35により位置決めされているので、ほぞ4を形
成する側の端部がバイス10の右側縁から上記と同様に
予め定めた一定の寸法だけ突出した状態となる。そし
て、レバー59を下側に操作して昇降枠7を押し下げれ
ば、ほぞ4の互いに平行する他方の1組の2つの側面5
b、5bとこの2つの側面5b、5bと連なる1組の2
つの基端面6b、6bを形成することができる。この基
端面6bから柱9の中心(目印57)までの長さはBで
あり、ほぞ4の長さはCである。これで柱9の一方の端
部におけるほぞ4の形成が終了する。
【0026】次に、柱9の他方の端部にほぞ4を形成す
る作業に入る。まず、図1に示すように、レバー55を
操作してバイス10を一転鎖線で示す逃がし位置に後退
移動させると共にバイス10を緩める。そして、作業者
が柱9を保持部13に保持されている状態で仰角方向枢
支部14の水平軸37を中心にしてその一方の端部をレ
バー55の上端よりも少し上側となる位置まで持ち上げ
る。そして、柱9がほぞ取り盤1に設けられているレバ
ー55等に衝突しないようにして保持部13に保持され
ている柱9を水平角方向枢支部15の鉛直軸40を中心
にして180°回転させて(図3参照)、柱9の他方の
端部をバイス10に挟み込んで固定する。バイス10に
固定されている柱9の他方の端部は、図1に示すバイス
10の右側縁から上記と同様に予め定めた一定の寸法だ
け突出した状態となる。これは、図1に示すように、柱
9の長さ方向の中心が鉛直軸40の中心と一致している
からである。
【0027】なお、図2に示すように、柱9の中心軸1
1が保持部13の中心軸66よりも右側にずれているの
で、柱9を180°回転させると柱9の中心軸11が保
持部13の中心軸66よりも左側にずれることとなる。
従って、この位置ずれした柱9の他方の端部をバイス1
0により挟んで固定するために、図4に示すレバー67
を右側に操作してバイス10を柱9がずれた分だけ右側
に移動させてその位置でバイス10をボルト68により
固定する。同様に、図4に示す4枚の丸鋸2、2、3、
3の位置もレバー69、70を回して柱9がずれた分だ
け右側に移動させる。
【0028】しかる後に、柱9の上記一方の端部にほぞ
4を形成した上記手順と同様の手順に従ってバイス10
に固定されている柱9の他方の端部にほぞ4を形成す
る。ほぞ4を形成する手順は、上記と同様であるので説
明を省略する。これによって、柱9の両端部にほぞ4を
形成することができる。上記手順を繰り返すことによ
り、同じ長さLの柱9の両端部にほぞ4を順次形成する
ことができる。そして、長さLの異なる柱9の両端部に
ほぞ4を形成する場合は、図1に示す間隔調整用案内部
16の第2の可動側部41の位置を変更後の柱9の長さ
Lに応じた位置に合わせて第2の固定側部42に固定し
(この固定は、固定装置60により行う。)、このよう
にセットした状態で上記と同様の手順を行えば柱9の両
端部にほぞ4を形成することができる。
【0029】このように、このほぞ取り用支持台12に
よると、被加工材である柱9等の一方の端部のほぞ4を
構成する1組の2つの側面5a、5aを形成した後に他
の1組の2つの側面5b、5bを形成する際に、柱9を
保持している保持部13を載台30上で保持部13の中
心軸66を中心にして90°回転させることにより柱9
を比較的小さい力で90°回転させることができる。従
って、比較的力が小さく体力が弱い高齢者でも比較的重
量の重い柱9等の被加工材のほぞ4加工を、力を掛けず
に長時間行うことができる。
【0030】そして、柱9の一方の端部にほぞ4を形成
する作業が終了した後にバイス10を緩めてその一方の
端部をバイス10から外す際に、保持部13に保持され
ている柱9を板状体46上で水平軸37を中心にして仰
角方向に回転させてその端部を上昇させてバイス10か
ら外すことができる。また、ほぞ4を形成しようとする
柱9の他方の端部をバイス10側に向ける際にも、柱9
が保持部13に保持されている状態で柱9を水平角方向
枢支部15の鉛直軸40を中心にして180°回動させ
ればよいので、上記と同様に、作業者が柱9を抱え上げ
る必要がなく、高齢者でも比較的重量の重い柱9のほぞ
4加工を、力を掛けずに長時間行うことができる。
【0031】ただし、上記実施形態では、図2に示すよ
うに、載台30を2つのキャスタ38により支持する構
成としたが、2つのキャスタ38を省略して、鉛直軸4
0と短円筒部の間にスラスト軸受を設け、このスラスト
軸受により柱9等の重量を支持する構成としてもよい。
【0032】そして、上記実施形態では、図1に示すよ
うに、柱9の端部を上昇させるために仰角方向枢支部1
4を設けた構成としたが、この仰角方向枢支部14を設
ける代わりに、保持部13に保持されている柱9を略水
平方向に保持した状態で昇降させることができるジャッ
キを鉛直軸40の上部に設け、このジャッキを操作する
ことにより柱9のバイス10側の端部を昇降させてレバ
ー55等に衝突しないようにして180°回転させるこ
とができる構成としてもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明によると、被加工材の一方の端部
にほぞを形成する作業が終了した後にバイスを緩めてそ
の一方の端部をバイスから外す際に、被加工材が保持部
により保持されている状態でその端部を昇降部により上
昇させてバイスから外すことができるので、作業者が被
加工材を抱え上げる必要がない。次に、ほぞを形成しよ
うとする他方の端部をバイス側に向ける際にも、被加工
材が保持部に保持されている状態で水平角方向枢支部を
中心にして180°回動させればよいので、作業者が被
加工材を抱え上げる必要がない。従って、高齢者でも比
較的重量の重い被加工材のほぞ加工を、力を掛けずに長
時間行うことができる。これによって、100本近い柱
のほぞ加工を高齢者でも比較的楽に行うことができる。
【0034】第2の発明によると、被加工材の端部のほ
ぞを構成する1組の2つの側面を形成した後に他の1組
の2つの側面を形成する際に、作業者は、仰角方向支持
部により支持されている保持部を被加工材の中心軸線を
中心にして90°回転させることにより被加工材を比較
的小さい力で90°回転させることができる。そして、
作業者は、保持部に保持されている被加工材のバイス側
の端部を持ち上げる方向に少しの力を加えることにより
ほぞが加工済の端部をバイスから外すことができる。従
って、比較的力が小さく体力が弱い高齢者でも比較的重
量の重い被加工材のほぞ加工を、力を掛けずに長時間行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るほぞ取り用支持台
及びほぞ取り盤を示す正面図である。
【図2】同実施形態のほぞ取り用支持台を示す側面図で
ある。
【図3】同実施形態のほぞ取り用支持台を示す平面図で
ある。
【図4】ほぞ取り盤を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ほぞ取り盤 2、3 丸鋸 4 ほぞ 10 バイス 12 ほぞ取り用支持台 13 保持部 14 仰角方向枢支部 15 水平角方向枢支部 16 間隔調整用案内部 17 切り込み用案内部 41 第2の可動側部 42 第2の固定側部 48 第1の固定側部 49 第1の可動側部 52 連結部 55 レバー 60 固定装置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぞ取り盤を使用して被加工材の両端部
    にほぞを形成する際に、上記被加工材を支持するために
    使用するほぞ取り用支持台において、 上記被加工材を保持する保持部と、この保持部に保持さ
    れている上記被加工材のほぞが形成される上記ほぞ取り
    盤側の端部が昇降移動可能に上記保持部を支持する昇降
    部と、上記保持部に保持されている上記被加工材を略鉛
    直軸線を中心にして回動可能に上記保持部を枢支する水
    平角方向枢支部と、上記保持部を上記ほぞ取り盤に対し
    て接近させ及び離れる方向に案内し、上記保持部に保持
    されている上記被加工材の長さの中心位置から上記ほぞ
    取り盤までの距離を上記被加工材の長さに応じて変更し
    て固定するための間隔調整用案内部と、上記保持部及び
    上記間隔調整用案内部を支持すると共に上記ほぞ取り盤
    に設けられている上記被加工材の端部を挟持するための
    バイスと連結部を介して連結され、このバイスの切り込
    み方向及び逃がし方向の移動に伴って上記保持部及び上
    記間隔調整用案内部を上記バイスと同方向に案内する切
    り込み用案内部と、を具備し、上記切り込み用案内部は、第1の固定側部とこの第1の
    固定側部に沿って移動可能であり上記連結部を介して上
    記バイスと連結されている第1の可動側部とからなり、
    上記間隔調整用案内部は、上記切り込み用案内部の第1
    の可動側部に設けられている第2の固定側部とこの第2
    の固定側部に沿って移動可能であり上記保持部が設けら
    れている第2の可動側部とからなり、上記被加工材の長
    さに応じて第2の可動側部を予め定めた各位置に第2の
    固定側部に固定可能な構成とした ことを特徴とするほぞ
    取り用支持台。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のほぞ取り用支持台にお
    いて、上記保持部は、上記被加工材を保持する保持状態
    で当該被加工材の長さ方向と平行する中心軸線を中心に
    して回動可能であり、上記昇降部は、上記保持部に保持
    されている上記被加工材を上記中心軸線と直交する水平
    軸線を中心にして回動可能に上記保持部を枢支する仰角
    方向枢支部としたことを特徴とするほぞ取り用支持台。
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