JPH066611U - パイプの把持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 構築物の内外何れ側からも、パイプを持上
げ、所定位置へ定置可能で、かつ隣接パイプとの取付孔
合わせを容易にする。 ［構成］ 柱１、横枠２、取付板３からなる操材装置を
ベースにする。取付板３は横枠に対し回転自在、傾斜自
在である。取付板３へ受台４を固定し、これに軸受５を
設ける。ターンバクル式に左右勝手違いねじ６ａ，６ｂ
を設けたねじ棒６を、これへ軸支する。各ねじへナット
７ａを螺合し、摺動板７ｂで回り止めする。挾み手８ａ
を備えた挾持金具８をナット７ａの上面へ対向固着す
る。挾み手８ａには複数のローラ１０或いはエンドレス
ベルト１１を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は鉄塔やその他構築物の建設工事に於いて、素材パイプを持上げて位置 決めする把持装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

パイプに巻回したロープをクレーンまたはチェーンブロックによって吊上げ、 パイプを次々と接続して構築物に支持する。パイプは配管位置によって、垂直、 水平方向やさまざまな角度で吊上げられ、既設パイプへの接続をフランジの孔合 わせによって行う。そのためパイプの吊上げバランスがむずかしく、またフラン ジ孔合わせには多くの労力を費やす。

【０００３】

【課題解決の手段】

柱体へ上下左右移動可能な横枠端に、工具用取付板を回転自在傾斜自在に設け たロボットが公知である。この取付板へ対向してパイプ挾持金具をターンバック ル式に、或いは一方向ねじを用いて組込む。挾持金具の挾持面にはフランジの孔 合わせの便のために、挾持したパイプを回転可能に複数ローラ或いはエンドレス ベルトを設ける。

【０００４】

【実施例】

図１，図２，図３に於いて、柱体１は車輪を備え移送可能である。横枠２は柱 体の正面をタテ横移動自在である。取付板３は横枠端部へ回転可能、傾斜可能に 装置されている。以上の作用をする操材装置はロボットの一種として公知である 。受台４は折曲辺４ａによって取付板３へ固着されている。またその上面には１ 対の軸受５が固定され、これにねじ棒６が軸支されている。ねじ棒６は左右振分 け勝手違いのねじ６ａ，６ｂが刻まれ、モータＭにより回転する。ねじ６ａ，６ ｂには夫々スタンド７のナット７ａが螺合されている。スタンド７は案内レール ９上を移動可能な摺動可能板７ｂを備えている。従ってねじ棒の正逆回転により 両ナットは接近離反する。挾持金具８はスタンド７の上端に固着され、対向する 挾み手８ａを備え、パイプＰを挾持可能である。挾み手８ａは、図３の如く、一 方が両端辺から中央に切込み溝８ｃを設け、他方がこの溝に自由に出入可能な小 幅板から成っている。図４は、挾み手の他の実施例であり、挾持面に複数ローラ １０を備え、挾持したパイプを回動可能である。図５は挾持面にエンドレスのベ ルト１１を設けたものでパイプＰの回動をより容易にできる。必要あらばパイプ Ｐの直径方向で挾み手８ａに螺合させた押棒９を設け、角度位相を合わせたパイ プＰを押圧し、回り止めできるようにしておく。また押棒１２にかえてシリンダ ー装置１３を用い、シリンダー先端に押圧片１３ａを設けてもよい。

【０００５】 図６は２組の挾持金具８を設けた他の実施例である。２つの対向する挾持金具 を並設し、隣合う挾み手８ａが回動可能に、それぞれの摺動板７ｂを連結板１３ によって一体的に連結されている。

【０００６】 挾み手８ａで挾持したパイプＰは、ロボット装置により水平、垂直或いは傾斜 と所望位置で、既設パイプと同一線上に隣接させる。また取外しの場合に同様に 所望位置に挾み手を移動させてパイプを挾持する。端部にフランジを備えた既設 パイプにフランジで接続する場合は、パイプを回してフランジの取付孔合わせす る。必要あらば押棒１２によりその角度位相に仮止めする。２つの挾み手は、夫 々がくし状に交差するので、数種のパイプ径を挾持可能である。

【０００７】

【効果】

既設パイプがいかなる方向で配設してあっても、新規パイプをその方向に簡単 に移動することができる。また端部のフランジのボルト孔合わせも容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】操材装置の斜視図である。

【図２】本装置の正面図である。

【図３】本装置の斜視図である。

【図４】挾持金具の挾持面にローラを備えた詳細図であ
る。

【図５】挾持金具の挾持面にエンドレスベルトを備えた
詳細図である。

【図６】本装置の他の実施例の平面図である。

【符号の説明】

１ 主体 ２ 横枠 ３ 取付板 ４ 受台 ５ 軸受 ６ ねじ棒 ７ スタンド ８ 挾持金具 ９ 案内レール １０ ローラ １１ エンドレスベルト １２ 押棒 １３ シリンダー装置 １４ 連結板 Ｐ パイプ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小 堀 義 文 栃木県河内郡河内町中岡本2703 三和テッ キ株式会社宇都宮工場内

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 柱体と柱体正面をタテ横移動可能な横枠
   と横枠端で回転可能傾斜可能な取付板とを有する操材装
   置の取付板に装着され、１対の軸受を備え一端の折曲辺
   で前記取付板へ固着された軸受台と、左右振分け勝手違
   いのねじを備え上記軸受に支持され駆動装置に連結され
   たねじ棒と、上記ねじ棒に螺合され軸受台面に回り止め
   された１対のナットと、上記両ナットに対向固着されパ
   イプを挾持可能な挾み手を備えた挾持金具とから成るパ
   イプの把持装置
2. 【請求項２】 前記の挾持金具において挾み手の当接面
   に複数のローラを設けたことを特徴とする請求項１に記
   載のパイプの把持装置。
3. 【請求項３】 前記の挾持金具において挾み手の当接面
   に回転可能なエンドレスベルトを設けたことを特徴とす
   る請求項１に記載のパイプの把持装置。
4. 【請求項４】 前記の挾持金具において少なくとも一方
   の挾み手中央部に挾み方向へ出入自在なストッパー装置
   を設けたことを特徴とする請求項２及び請求項３に記載
   のパイプの把持装置。