JP2915105B2 - 光電変換装置 - Google Patents

光電変換装置

Info

Publication number
JP2915105B2
JP2915105B2 JP2202380A JP20238090A JP2915105B2 JP 2915105 B2 JP2915105 B2 JP 2915105B2 JP 2202380 A JP2202380 A JP 2202380A JP 20238090 A JP20238090 A JP 20238090A JP 2915105 B2 JP2915105 B2 JP 2915105B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
layer
conversion device
wiring
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2202380A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0488744A (ja
Inventor
哲 板橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2202380A priority Critical patent/JP2915105B2/ja
Priority to US07/737,323 priority patent/US5198685A/en
Publication of JPH0488744A publication Critical patent/JPH0488744A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2915105B2 publication Critical patent/JP2915105B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Facsimile Heads (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光電変換装置に関し、さらに詳しくは、一次
元ラインセンサ上に密着させた状態で画像が読み取られ
る原稿を相対的に移動させつつ画像情報を読み取るファ
クシミリ,イメージリーダ,ディジタル複写機および電
子黒板等の入力部に用いられる光電変換装置に関する。
[従来の技術] 近年、ファクシミリ,イメージリーダ等の小型化、高
性能化のために、光電変換装置として、等倍光学系をも
つ長尺ラインセンサの開発が行われている。さらに、小
型化、低コスト化のため等倍ファイバーレンズアレイを
用いずに、薄板ガラス等の透明スペーサを介して原稿か
らの反射光をセンサで直接検知する光電変換装置が開発
されている。
第4図(A)および第4図(B)は、日経エレクトロ
ニクス1987.11.16(No.434)207〜221頁あるいは特開昭
63-226064号公報等において本発明者らが提案した上述
の光電変換装置の模式図である。
第4図(A)は、従来の光電変換装置の光電変換素子
アレイの主走査方向から見た模式的断面図であり、第4
図(B)は、光電変換素子アレイの原稿側から見た模式
的平面図である。なお、第4図(A)は第4図(B)の
A-A′断面図を示している。
従来の光電変換装置では、a-Si:H(非晶質水素化シリ
コン)を用いて光電変換素子部1、蓄積コンデンサ部
2、TFT(薄膜トランジスタ)部3および4、マトリク
ス信号配線部5およびゲート駆動配線部6等を透光性絶
縁基板10上に簡便なプロセスにより一体的に形成してい
る。
絶縁基板10上には、Crからなる第1の導電体層24、Si
N等からなる絶縁層25、a-Si:Hからなる光導電性半導体
層26、n+a-Si:Hからなるオーミックコンタクト層27、Al
からなる第2の導電体層28が形成されている。
さらに、第2の導電層28上には、主として光電変換素
子部1およびTFT部3,4の半導体表面の保護安定化をはか
るために不純物イオン等の含有量の極めて少ないポリイ
ミド等の有機材料からなるパッシベーション層18、さら
にその上には原稿搬送ローラTによって搬送される原稿
Pとの摩擦から光電変換素子等を保護するためにマイク
ロシートガラス等からなる耐摩耗層8が接着層9および
ITOなどの透光性導電体からなる静電シールド層15を介
して形成されている。
第5図(A)ないし第5図(C)は、特開平1-128578
号公報に開示される従来の光電変換装置の製造方法に関
し、特に光電変換素子上への耐摩耗層の貼り合わせ方法
を示す。
まず、第5図(A)に示すように、大判のガラス基板
50上に光電変換素子部1およびTFT部3等を主走査方向
(図中のX方向)に1728ビット配列した光電変換アレイ
が副走査方向(図中のY方向)に複数アレイが形成さ
れ、その上にはポリイミド樹脂からなるパッシベーショ
ン層18が形成されている。次に、第5図(B)に示すよ
うに、接続電極部17以外の基板上にエポキシ樹脂からな
る接着剤19を塗布し、下面に透光性静電シールド層が形
成された薄板ガラスからなる耐摩耗層8をその上に載せ
る。そして、第5図(C)に示すように、接続電極部17
側の薄板ガラスの端部から走査方向に加圧ローラーRを
用いて、加圧移動させ、薄板ガラス8を光電変換素子上
に貼り合わせる。さらに、接着層9を硬化させた後、分
割ライン19に沿ってスライスし、光電変換アレイを形成
する。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述の従来の光電変換装置において
は、さらなる低コスト化を目指した場合、以下のような
課題を生じる。
光電変換装置の低コスト化を達成する一つの手段とし
て、光電変換素子部等を形成した透光性基板の副走査方
向の基板幅を小さくすることが行われる。この種の光電
変換装置は、まず大判の透光性基板上に複数の光電変換
アレイが同時に形成され、そののち光電変換アレイごと
に分割して、それぞれ独立したアレイ状の光電変換装置
が形成される。すなわち、光電変換素子部等を形成した
透光性基板の基板幅を小さくすると、大判の基板に形成
する光電変換アレイの数量を増加することができ、光電
変換アレイをコストダウンすることができる。
ところがポリイミド等の高純度な有機材料をパッシベ
ーション層として用いた従来の光電変換装置の場合、単
に基板幅を縮小することでコストダウンを達成しようと
しても、耐湿性に問題を生じて実現は困難である。ポリ
イミド等の有機材料は吸湿性あるいは透水性を有するた
めに、時間の経過とともに、第4図(A)において水分
侵入領域として示す基板端部から水分が侵入し、光電変
換素子部あるいはTFT部の半導体層を劣化させてしまう
からである。従来の光電変換装置では、基板端部から光
電変換素子部、TFT部に至るまでの領域を水分侵入経路
として広く設計することにより、基板の端部から侵入す
る水分が光電変換素子部あるいはTFT部の半導体層へ達
するまでの時間を長く確保し、耐湿性をなんとか維持す
るだけにとどまる。
従って、有機材料をパッシベーション層とする従来の
光電変換装置では、基板幅を縮小することは困難であ
り、さらなる低コスト化は望めない。
一方、窒化シリコン膜あるいは酸化シリコン膜等の透
水性をほとんど示さない無機薄膜材料をパッシベーショ
ン層として用いることにより、光電変換装置の耐湿性を
確保し、かつ基板幅を縮小してコストダウンすることも
考えられる。
しかしながら、無機薄膜材料をパッシベーション層と
して用いる場合、第6図(A)および第6図(B)に図
示するような問題が生じる。第6図(A)および第6図
(B)は、第4図(B)のC-C′断面図を示す。
上述した光電変換素子上への薄板ガラスの貼り合わせ
方法によると、光電変換素子上に無機薄膜材料からなる
パッシベーション層18を形成し、接着層9を塗布した
後、薄板ガラス8をその上に載せる際に、第6図(A)
のように表面に透光性静電シールド層が形成された薄板
ガラス8の端部20がパッシベーション層18に激しく突き
当たり、その衝撃により無機薄膜のパッシベーション層
18が破損し、パッシベーション層に亀裂21が生じ、耐湿
性の確保を困難にする問題があった。さらに、光電変換
素子上に薄板ガラス8を載せ加圧接着する際に、無機薄
膜のパッシベーション層18は、光電変換素子部、配線部
等の段差部あるいはAl配線部28に異常成長したヒロック
28A等の部分での応力集中によって、破損した亀裂21が
生じ、耐湿性に問題があった。
パッシベーションに亀裂が生じると、具体的には次の
ような現象が確認されている。
亀裂から侵入した水分が光電変換素子部あるいはTFT
部の半導体層を劣化させ、光電変換装置のS/Nを低下さ
せる。
亀裂から侵入した水分と接着層に含有されていた不純
物、例えば塩素イオン(Cl-)とが光電変換装置内に印
加されたバイアスの効果により、Al配線部を腐食させ、
ついにはAl配線部を断線させる。
従って、無機薄膜材料をパッシベーション層としただ
けでは、耐久性の確保は期待できず、光電変換装置のさ
らなる低コスト化ははなはだ困難である。
そこで本発明の目的は、耐久性の高い保護層を具え、
かつ製造価格の低い光電変換装置を提供することであ
る。
[課題を解決するための手段] かかる目的を達成するために、本発明による光電変換
装置は、複数の光電変換素子と、接続電極部と、前記光
電変換素子と前記接続電極部とを接続するための配線
と、前記複数の光電変換素子と前記配線とを覆う無機膜
からなる保護層と、を基板上に備えた光電変換装置にお
いて、前記基板より小さな面積の薄板ガラスが光電変換
素子上の前記保護層の上に設けられており、有機膜から
なる衝撃緩和層が、前記薄板ガラスの端部と前記配線上
の前記保護層との間に介在するように設けられているこ
とを特徴とする。
[作用] 上述した本発明の構成によって、光電変換装置のさら
なる低コスト化を実現することができる。
また、本発明によれば、光電変換素子等の半導体層上
に窒化シリコン膜,酸化シリコン膜あるいは酸化窒化シ
リコン膜等の無機薄膜材料からなるパッシベーション層
を形成し、かつパッシベーション層上にポリイミド樹
脂,シリコーン樹脂あるいはポリアミド樹脂等の有機膜
からなる衝撃緩和層を形成し、さらにその上に薄板ガラ
スからなる耐摩耗層を接着層を介して接着することによ
り、光電変換素子上へ薄板ガラスを貼り合わせの際に無
機薄膜パッシベーション層へ加わる荷重を低減し、無機
薄膜パッシベーション層の破損を防ぐことが可能とな
り、光電変換装置の耐湿性を充分に確保することができ
る。
またさらには、本発明によれば、無機薄膜からなるパ
ッシベーション層の破損を防ぐことが可能となるため
に、光電変換素子部等を形成する透光性基板の幅走査方
向の基板幅を小さくすることが可能となり、光電変換装
置のさらなる低コスト化を容易に実現することができ
る。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。
第1図(A)、第1図(B)および第1図(C)は、
本発明の光電変換装置の模式的な主走査方向断面図、平
面図および副走査方向断面図である。
なお、第1図(A)および第1図(C)は、それぞれ
第1図(B)のA-A′断面図およびC-C′断面図を示す。
本実施例では、半導体層としてa-Si:Hを用いて、光電
変換素子部1、蓄積コンデンサ部2、TFT部3および
4、マトリクス信号配線部5およびゲート駆動配線部6
等が透光性絶縁基板10上に同一プロセスにより一体的に
形成されている。
絶縁基板10上には、例えばCrからなる第1の導電体層
24、SiN等からなる絶縁層25、a-Si:Hからなる光導電性
半導体層26、n+a-Si:Hからなるオーミックコンタクト層
27、Alからなる第2の導電体層28が形成されている。
光電変換素子部1において、30および31は上層電極配
線である。光源Sからの光Lのうち、原稿Pで反射され
た信号光L′はa-Si:Hからなる光導電性半導体層26の導
電率を変化させ、くし状に対向する上層電極配線30,31
間に流れる電流を変化させる。なお、32は金属の遮光層
であり、適宜の駆動源に接続して、主電極30(ソース電
極あるいはドレイン電極)および31(ドレイン電極ある
いはソース電極)に対向する制御電極(ゲート電極)と
なるようにしてもよい。
蓄積コンデンサ部2は、下層電極配線33と、この下層
電極配線33上に形成された絶縁層25と光導電性半導体26
と、光導電性半導体26上に形成され光電変換部1の上層
電極配線31に連続した配線とから構成される。この蓄積
コンデンサ部2の構造はいわゆるMISコンデンサの構造
である。バイアス条件は正負いずれでも用いることがで
きるが、下層電極配線33を常に負にバイアスする状態で
用いることにより、安定な容量と周波数特性を得ること
ができる。
TFT部3および4は、ゲート電極たる下層電極配線34
と、ゲート絶縁層をなす絶縁層25と、半導体層26と、ソ
ース電極たる上層電極配線35と、ドレイン電極たる上層
電極配線36等とから構成される。
マトリクス信号配線部5においては、基板10上に第1
の導電層からなる個別信号配線22、個別信号配線を被う
絶縁層25、半導体層26、そして個別信号配線と交差して
第2の導電層からなる共通信号配線37が順次蓄積されて
いる。38は、個別信号配線22と共通信号配線37とオーミ
ックコンタクトをとるためのコンタクトホール、39は共
通信号配線間に設けられた線間シールド配線である。
TFT駆動用ゲート線の配線部6においては、基板10上
に第1の導電層24からなる個別ゲート配線40、個別ゲー
ト配線を被う絶縁層25、半導体層26、オーミックコンタ
クト層27、そして個別ゲート配線40と交差して、第2の
導電層28からなる共通ゲート配線41が順次積層されてい
る。42は個別ゲート配線40と共通ゲート配線41とのオー
ミックコンタクトを取るためのコンタクトホールであ
る。
以上のように本実施例の光電変換装置は、光電変換素
子部、蓄積コンデンサ部、TFT部、マトリクス信号配線
部およびゲート駆動配線部のすべてが光導電性半導体層
および絶縁層、導電体層等の積層構造を有するので、各
部を同一プロセスにより同時形成されている。
さらに、第2の導電層28上には、主として光電変換素
子部1およびTFT部3,4の半導体層表面の保護安定化のた
めにSiN等の無機薄膜からなるパッシベーション層11、
またパッシベーション層11上にはポリイミド樹脂からな
る衝撃緩和層12が形成され、さらにその上には原稿Pと
の摩擦から光電変換素子等を保護するためにマイクロシ
ートガラス等からなる耐摩耗層8が接着層9を介して接
着されている。
なお、原稿Pと耐摩耗層8との摩擦により発生する静
電気が光電変換素子等に悪影響を及ぼさないようにする
ために、パッシベーション層11と耐摩耗層8との間に
は、ITO等の透光性導電層からなる静電気対策層15が形
成されることが望ましい。この静電気対策層は、接地の
ために耐摩耗層8の表面まで延在させてもよい。
次に、具体的に本発明の光電変換装置の製造方法を説
明する。
まず、ガラス等の大型の絶縁基板上にCrを厚さ1000Å
スパッタ法で堆積し、その後、所望の形状にパターニン
グして第1の導電体層24を形成する。その後、SiNから
なる絶縁層25、a-Si:Hからなる半導体層26、n+a-Si:Hか
らなるオーミックコンタクト層27をプラズマCVD法によ
って連続的に堆積させる。
上記各層の成膜条件は第1表に示すとおりである。
然る後に、ソース、ドレイン電極となる導電材料であ
るAlを5000Åスパッタ法で堆積させて、その後所望の形
状にパターニングして、第2の導電体層28を形成する。
その後、不要なオーミックコンタクト層をエッチング
で除去し、光電変換素子部1およびTFT部3ないし4の
チャネルを形成する。オーミックコンタクト層の除去
は、リアクティブ・イオン・エッチングによって行う。
その後、光電変換素子間の半導体層をエッチングで除
去し、光電変換素子の分離を行う。
さらにその後、パッシベーション層11としてSiN層を
プラズマCVD法によって光電変換素子が形成された大型
の基板の全面に堆積する。
パッシベーション層11を形成する時、基板温度をあま
り高く上げると、半導体層26に含まれる水素が抜けた
り、あるいは第2の導電体層のAlとオーミックコンタク
ト層27との間で相互拡散が生じるので、この時の基板温
度は絶縁層25、半導体層26、オーミックコンタクト層27
の形成時の基板温度以上には高くしないことが好まし
く、a-Si:Hを半導体層として用いた光電変換装置ではa-
Si:Hの堆積時の基板温度は150℃〜250℃であるので、パ
ッシベーション層11の形成時の基板温度は150℃以下に
することが好ましい。よって、本発明の光電変換装置で
は、基板温度を150℃にして、SiH4=4SCCM、N2=200SCC
M(SiH4:N2=1:50)のガスを用いて、圧力0.2Torr,放電
電力100WでSiNのパッシベーション層11を厚さ6000Å形
成する。なお、パッシベーション層11は、SiNのほか、S
iO,SiON等により形成することもできる。
続いて、ワイヤボンディング用のボンディングパッド
17上のパッシベーション層11をエッシングにより除去し
た後に、SiNのパッシベーション層11上にポリイミド樹
脂をスピンナーにより厚さ3μm程度塗布し、加熱硬化
させ、衝撃緩和層12を形成する。ポリイミド樹脂を塗布
する際には、ボンディングパッド17上もマスキングテー
プ等で覆う必要がある。衝撃緩和層12の硬化温度もパッ
シベーション層11の形成温度と同様に150℃以下にする
ことが望ましい。衝撃緩和層はポリイミド樹脂のほかシ
リコーン樹脂,ポリアミド樹脂等により形成することも
できる。
さらには、エポキシ樹脂からなる接着剤をディスペン
サで塗布し、薄板ガラス8をその上に載せ、従来技術の
中で述べたように加圧接着させ、接着層9を加熱硬化さ
せる。静電気対策を講ずる必要がある場合は、薄板ガラ
ス8の表面に予めITO膜を形成しておく。接着層9の加
熱硬化温度はやはり150℃以下にすることが望ましい。
そして大型の絶縁基板上に薄板ガラスを貼り合わせた
後、光電変換アレイごとにスライサーにより分割する。
このようにして本発明の光電変換装置を作製する。
さて、本発明の光電変換装置の特徴は、無機薄膜から
なるパッシベーション層11上に有機膜からなる衝撃緩和
層12を積層し、さらにその上に接着層9を介して薄板ガ
ラス8を接着する構造にある。
ここで衝撃緩和層12は、光電変換素子1上の無機薄膜
パッシベーション層11と薄板ガラス8との間に配置され
ているので、光電変換素子1上へ薄板ガラス8を貼り合
わせる際に無機薄膜パッシベーション層11へ加わる衝撃
的な荷重を緩和し、無機薄膜パッシベーション層11の破
損を防ぐ機能を有している。さらに具体的には、衝撃緩
和層12を薄板ガラス8を貼り合わせる際に薄板ガラス8
の端部が突き当たる配線領域から薄板ガラス8の接着領
域に設けることによって、薄板ガラスの端部が無機薄膜
パッシベーション層11に加える荷重を緩和し、さらに光
電変換素子部1等の段差部での荷重を緩和するものであ
る。
衝撃緩和層12の材料特性としては、前述したように低
温形成できることに加え、無機薄膜パッシベーション層
11と比較して柔らかく、薄板ガラス8を貼り合わせるた
めの大きな荷重が作用した場合に衝撃緩和層12が柔軟に
変形して荷重を分散し、あるいは吸収することにより、
無機薄膜パッシベーション層11へ加わる単位面積当たり
の荷重を低減し、亀裂を生じさせないことが望まれる。
さらに、衝撃緩和層12は薄板ガラス8を光電変換素子
1上のパッシベーション層11に接着する接着層9と比較
しても柔軟性を有することが好ましい。接着層9が硬化
して生じる応力をも緩和し、無機パッシベーション層11
へさらに加わる荷重を低減することができるからであ
る。
なお、衝撃緩和層12上の薄板ガラス8の端部近傍に
は、硬化前の接着剤がボンディングパッド部17へ流れ込
むことを防止するために流れ止め16を設けている。
第2図は、本発明による光電変換装置の一実施例の等
価回路図を示す。本実施例は、大別して光電変換部60,
読み出し用スイッチIC70および駆動用スイッチIC80から
なっている。
光電変換素子S1-1〜S36-48に入射した光情報は、光電
変換素子S1-1〜S36-48から蓄積コンデンサCS1-1〜C
S36-48、転送用TFTのT1〜T36-48、リセット用TFTのR1-1
〜R36-48、マトリクス信号配線L1〜L48を通って、並列
の電圧出力となる。さらに、読み出し用スイッチIC170
によって直列信号となり外部に取り出される。
本発明の光電変換装置の構成例では、総画素数1728ビ
ットの光電変換素子を48ビットずつまとめて36ブロック
に分割してある。各動作は順次このブロック単位で進
む。
第1ブロックの光電変換素子S1-1〜S1-48に入射した
光情報は光電流に変換され、蓄積コンデンサCS1-1〜C
S1-48に電荷として蓄えられる。一定時間後、ゲート駆
動線G1に転送用の第1の電圧パルスを加え、転送用TFT
のT1-1〜T1-48をオン状態に切り替える。これで蓄積コ
ンデンサCS1-1〜CS1-48の電荷がマトリクス信号配線L1
〜L48を通って、負荷コンデンサCL1〜CL48に転送され
る。
続いて、負荷コンデンサCL1〜CL48に蓄えられた電荷
は、転送パルスGtによって転送用スイッチUSW1〜USW48
を同時に駆動することにより、読み出し用コンデンサC
T1〜CT48に転送される。
引き続いて、ゲート駆動線g1〜g48にシフトレジスタS
R2から電圧パルスが順次加えられることにより、読み出
し用コンデンサCT1〜CT48に転送された第1ブロックの
信号電荷は、読み出し用スイッチTSW1〜TSW48により直
列信号に変換され、増幅器Ampにより増幅され、光電変
換装置の外部へ出力電圧Voutとして取り出される。
そして、リセットパルスgresがリセットスイッチVSW
に逐次印加され、読み出し用スイッチTSWとリセットス
イッチVSWが同時にON状態となり、読み出し用コンデン
サCT1〜CT48は逐次リセット電位VRにリセットされる。
また、リセットスイッチRSW1〜RSW48にリセット用の
電圧パルスCresを印加して負荷コンデンサCL1〜CL48
リセットする。次に、ゲート駆動線G2に電圧パルスを印
加し、第2ブロックの転送動作が始まる。同時にリセッ
トTFTのR1-1〜R1-48がオン状態になり、第1ブロックの
蓄積コンデンサCS1-1〜CS1-48の電荷をリセットし、次
の読み出しに備える。
以下、ゲート駆動線G3,G3,…を順次駆動することによ
り1ライン分のデータを出力する。
さて、このようにして構成した光電変換装置を適用し
て、ファクシミリ装置,イメージリーダ,ディジタル複
写機および電子黒板等の種々の装置を構成することがで
きる。
第3図は、本発明の光電変換装置を用いて構成したフ
ァクシミリ装置の一例を示す。ここで、102は原稿6を
読み取り位置に向けて給送するための給送ローラ、104
は原稿6を一枚ずつ確実に分離給送するための分離片で
ある。106は光電変換装置に対して読み取り位置に設け
られて原稿Pの被読み取り面を規制するとともに原稿P
を搬送するプラテンローラである。
Wは図示の例ではロール紙形態をした記録媒体であ
り、光電変換装置により読み取られた画像情報あるいは
外部から送信された画像情報が画像として形成され、記
録される。110は当該画像形成をおこなうための記録ヘ
ッドで、サーマルヘッド,インクジェット記録ヘッド等
種々のものを用いることができる。また、この記録ヘッ
ドは、シリアルタイプのものでも、ラインタイプのもの
でもよい。112は記録ヘッド110による記録位置に対して
記録媒体Wを搬送するとともにその被記録面を規制する
プラテンローラである。
120は、操作入力を受容するスイッチやメッセージそ
の他、装置の状態を報知するための表示部等を配したオ
ペレーションパネルである。
130は、システムコントロール基板であり、各部の制
御を行う制御部や、画像情報の処理回路部、送受信部等
が設けられる。140は、装置の電源である。
本発明の光電変換装置をファクシミリ等のシステムの
画像入力部として用いることにより、システム側の画像
処理が簡易な手段で行うことができるようになり、シス
テム全体としてのコストを大幅に低減することができ
た。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、透光性基板上
に複数の光電変換素子と、光電変換素子上に複数層から
なる透光性保護層を設け、原稿を光電変換素子と対向さ
せ透光性保護層上に配置し、透光性基板の原稿とは反対
の面側に配置した光源から出射した光が透光性基板を透
過して原稿を照射し、その反射光を光電変換素子に受容
する光電変換装置において、透光性保護層は無機薄膜か
らなる保護層と、有機膜からなる衝撃緩和層と、さらに
接着層を介して薄板ガラスからなる耐摩耗層とを順次蓄
積することにより、光電変換装置のさらなる低コスト化
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A),第1図(B)および第1図(C)はそれ
ぞれ本発明の光電変換装置の模式的な主走査方向断面
図,平面図,副走査方向断面図、 第2図は本発明の光電変換装置の一実施例の等価回路
図、 第3図は本発明の光電変換装置を適用したファクシミリ
装置の模式的構成図、 第4図(A)および第4図(B)はそれぞれ従来の光電
変換装置の模式的な主走査方向断面図および平面図、 第5図(A)ないし第5図(C)は従来の光電変換装置
の製造方法を示す概略図、 第6図(A)および第6図(B)は従来の光電変換装置
の問題点を説明する概略図である。 1……光電変換素子部、2……蓄積コンデンサ部、3,4
……TFT部、5……マトリクス信号配線部、6……ゲー
ト駆動配線部、8……薄板ガラス、9……接着層、10…
…透光性絶縁基板、11……無機パッシベーション層、12
……衝撃緩和層、15……ITO層、24……導電体層、25…
…絶縁層、26……半導体層、27……オーミックコンタク
ト層、28……導電体層。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の光電変換素子と、接続電極部と、前
    記光電変換素子と前記接続電極部とを接続するための配
    線と、前記複数の光電変換素子と前記配線とを覆う無機
    膜からなる保護層と、を基板上に備えた光電変換装置に
    おいて、前記基板より小さな面積の薄板ガラスが光電変
    換素子上の前記保護層の上に設けられており、有機膜か
    らなる衝撃緩和層が、前記薄板ガラスの端部と前記配線
    上の前記保護層との間に介在するように設けられている
    ことを特徴とする光電変換装置。
  2. 【請求項2】前記無機膜は窒化シリコン膜、酸化シリコ
    ン膜あるいは酸化窒化シリコン膜のいずれかであり、前
    記有機膜はポリイミド樹脂、シリコーン樹脂あるいはポ
    リアミド樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項
    1記載の光電変換装置。
  3. 【請求項3】前記基板上には蓄積コンデンサー部および
    TFTが設けられ、前記光電変換素子と前記接続電極部と
    は前記蓄積コンデンサー部およびTFTを介して接続され
    ていることを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  4. 【請求項4】前記薄板ガラスと前記衝撃緩和層とはエポ
    キシ樹脂の接着剤で接着されていることを特徴とする請
    求項1記載の光電変換装置。
JP2202380A 1990-08-01 1990-08-01 光電変換装置 Expired - Fee Related JP2915105B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2202380A JP2915105B2 (ja) 1990-08-01 1990-08-01 光電変換装置
US07/737,323 US5198685A (en) 1990-08-01 1991-07-29 Photoelectric conversion apparatus with shock-absorbing layer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2202380A JP2915105B2 (ja) 1990-08-01 1990-08-01 光電変換装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0488744A JPH0488744A (ja) 1992-03-23
JP2915105B2 true JP2915105B2 (ja) 1999-07-05

Family

ID=16456541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2202380A Expired - Fee Related JP2915105B2 (ja) 1990-08-01 1990-08-01 光電変換装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2915105B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0488744A (ja) 1992-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5198685A (en) Photoelectric conversion apparatus with shock-absorbing layer
EP0441541B1 (en) Photoelectric converting device
US5032718A (en) Photo sensor array and reader with hexagonal fiber bundles
US4390791A (en) Solid-state photoelectric transducer
US5060040A (en) Photoelectric conversion apparatus
KR0137398B1 (ko) 완전밀착형 이미지센서 및 유닛 그리고 그 제조방법
JP2915105B2 (ja) 光電変換装置
JP3044354B2 (ja) 光電変換装置
EP0292318A2 (en) Direct-contact-type image sensor
JPH0730084A (ja) 2次元密着型イメージセンサ
JPH0563899A (ja) 画像読取装置
JP2959854B2 (ja) 画像読取装置
JPH0563900A (ja) 画像読取装置
JP2907238B2 (ja) 画像読取装置
JP2001281343A (ja) 2次元画像検出器およびその製造方法
JPH05136390A (ja) 画像読取装置及びその製造方法
JP2596295B2 (ja) 密着型イメージセンサの製造方法
JPH04144170A (ja) 密着型画像読み取り装置
JP2815134B2 (ja) 画像読取装置及び該装置を有する画像情報読取装置
JPH06188401A (ja) 密着型イメージセンサ
JPH07107931B2 (ja) 光電変換装置の製造法
JP2967953B2 (ja) 光電変換装置
JPH05102514A (ja) 光電変換装置
JP2998468B2 (ja) 完全密着型イメージセンサユニット及び製造方法
JPH0521777A (ja) 読み取り装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees