JP2914893B2 - 超音波アクチュエータ - Google Patents

超音波アクチュエータ

Info

Publication number
JP2914893B2
JP2914893B2 JP7201845A JP20184595A JP2914893B2 JP 2914893 B2 JP2914893 B2 JP 2914893B2 JP 7201845 A JP7201845 A JP 7201845A JP 20184595 A JP20184595 A JP 20184595A JP 2914893 B2 JP2914893 B2 JP 2914893B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator
rotor
ultrasonic actuator
traveling wave
pressurizing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7201845A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0937573A (ja
Inventor
潔 沢田
圭介 今井
俊一 尾高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUANATSUKU KK
Original Assignee
FUANATSUKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=16447849&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2914893(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by FUANATSUKU KK filed Critical FUANATSUKU KK
Priority to JP7201845A priority Critical patent/JP2914893B2/ja
Publication of JPH0937573A publication Critical patent/JPH0937573A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2914893B2 publication Critical patent/JP2914893B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micromachines (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクチュエータに
関し、特に、圧電素子を用いた振動子の超音波振動エネ
ルギーを駆動源とする超音波アクチュエータに関するも
のであり、ロボットのアームの駆動等に適用することが
できるものである。
【0002】
【従来の技術】圧電素子の圧電効果を利用したアクチュ
エータとして、圧電素子によって弾性体のステータの表
面に進行波を形成し、この進行波によってステータと接
しているロータを摩擦駆動させる超音波アクチュエータ
が従来より知られている。
【0003】図14は、超音波アクチュエータにおける
進行波の状態を説明するための図であり、進行波型モー
タの場合を示している。図14において、圧電素子より
なる2個の振動源A,Bを適当な間隔で配置し、それぞ
れ位相が異なる電圧を印加して、CsinωtおよびC
cosωtの振動を発生させる。これによって、図中の
右方向に伝播する進行波が形成される。この進行波が形
成されているステータ4の上にロータ3を置きロータに
圧力を印加すると、進行波の波頭と接触する部分でロー
タは楕円運動をよる接線方向の力を受け、ロータ3は矢
印の方向に移動する。これによって、ロータ3の駆動が
行われる。
【0004】図15〜図17は、進行波型モータによる
従来の超音波アクチュエータを構成するための図であ
る。図15において、従来の超音波アクチュエータは、
一対のステータ1’−1,1’−2およびロータ3’と
を基本構成要素とし、一方のステータ1’−1には圧電
素子2’を設けてロータ3’と対向させるとともに、他
方のステータ1’−2と与圧機構4’を介して対向させ
ている。また、ステータ1’−2は、軸受け5’によっ
てロータ3’に支持されている。
【0005】与圧機構4’はステータ1’−1とロータ
3’との接触面に与圧を印加して、ステータ1’−1と
ロータ3’とを密着させる機構であり、この与圧による
反作用はステータ1’−2を介して軸受け5’に伝えら
れる。また、図16は図15に示した進行波型の超音波
アクチュエータを2個組み合わせた超音波アクチュエー
タの構成を説明するための図である。図16に示す超音
波アクチュエータにおいては、ロータ3’を挟んでステ
ータ1’−1を2個設けるものである。各ステータ1’
−1は、図15に示した構成と同様に、圧電素子2’を
備え、それぞれロータ3’と反対側に与圧機構4’およ
びステータ1’−2を設け、軸受け5’によって支持し
ている。
【0006】図17は、ステータ1’の構成を説明する
ための図である。ステータ1’がロータ3’と接触する
面には放射状の溝12’が形成され、中心部に開けられ
た開口部13’を通して回転軸10’が設けられてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超音波アクチュエータでは、発生する駆動力の点と軸受
け機構が複雑である点で問題点がある。従来の超音波ア
クチュエータでは、ロータと接触するステータの数が1
個あるいは多くとも2個であるため、ロータに発生する
駆動力には制限があり、出力を増加することが困難であ
った。
【0008】このロータとステータとを1組とする超音
波アクチュエータを複数個設けることによって、駆動力
の増加を図ることも考えられるが、ステータとロータと
の接触圧を形成するための与圧機構は各ステータに対応
して必要であるため、駆動力の増加に応じて与圧機構を
増加する必要があり、与圧機構が複雑化するという問題
が生じることになる。
【0009】また、従来の超音波アクチュエータにおけ
る与圧機構では、ステータをロータに接触させるための
与圧力の反力が軸受けに印加される構成であるため、軸
受けは、ロータを支持するだけでなくこの与圧機構よに
る反力をも支える必要があり、十分な強度と剛性を必要
とする。そのため、与圧機構は個数の増加とともに、与
圧機構自体の構造も複雑化することになる。そこで、本
発明は前記した従来の問題点を解決して、1個の与圧機
構により十分な駆動力を得ることができる超音波アクチ
ュエータを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波アクチュ
エータは、圧電素子を用いた振動子の超音波振動エネル
ギーを駆動源とする超音波アクチュエータであり、表面
に進行波を形成させる弾性体のステータと該ステータと
接触するロータとを備え、進行波によってロータを摩擦
駆動する進行波型超音波アクチュエータであって、ロー
タと圧電素子が設置されるステータとを含む駆動機構を
複数個備え、該複数個の駆動機構に与圧を与える1つの
与圧機構を備え、一の駆動機構の一方のステータと隣接
する駆動機構の他方のステータとを一体と成し、複数個
の駆動機構をロータの回転軸方向に積層して駆動機構列
を構成し、前記1つの与圧機構は前記駆動機構列の両端
から与圧を与えることによって、本発明の目的を達成す
る。
【0011】駆動機構を複数個備え、一の駆動機構の一
方のステータと隣接する駆動機構の他方のステータとを
一体と成し、複数個の駆動機構をロータの回転軸方向に
積層して駆動機構を構成することによって、駆動機構を
一駆動単位として複数個積層させることによって、発生
するトルクの増大を図ることもできる。
【0012】また、ステータに形成される進行波によっ
てロータを駆動するには、ステータとロータとの接触面
に与圧を印加して密着させる必要がある。本発明の超音
波アクチュエータは1つの与圧機構によってこの与圧印
加を行うものである。1つの駆動機構において、ロータ
の両側には二つのステータが与圧機構によって密着して
接触する構成とする。これによって、ロータとステータ
との接触面積が増大し、発生トルクが増大する。また、
共通の回転軸に対して複数個の駆動機構を積層させるこ
とによって、各駆動機構から発生するトルクを加算さ
せ、駆動機構全体が発生するトルクを増大させることが
できる。
【0013】1つの与圧機構による与圧の印加は、例え
ば、1つの駆動機構あるいは複数個の駆動機構を積層し
た駆動機構列の両端から与圧を与えることにより実施す
ることができる。これによって、1つの与圧機構による
与圧の印加が可能になり、与圧機構の個数を減少させる
ことができる。一の駆動機構と他方の駆動機構をステー
タとロータをロータの回転軸方向に対して逆向きとする
ことによって、両ステータを対向配置させた2つの駆動
機構において、1つの与圧機構は2つのステータをロー
タの回転軸方向に対して逆方向に付勢し、これによって
それぞれのロータとステータ間に与圧を与えることがで
きる。また、一の駆動機構のステータは他方の駆動機構
のステータを兼用した構成の2つの駆動機構において、
ステータの一方の面にのみ圧電素子を備える非対称形状
とし、1つの与圧機構は2つのロータをロータの回転軸
方向に対して逆方向に付勢させることによって、2つの
ロータは1つのステータを挟んで直接与圧を与えること
ができる。また、一体形成される2つのステータは、両
ステータ間に2つの圧電素子を挟むとともに、該2つの
圧電素子を回転軸を挟んで対称となる位置に配置し、該
対称に配置して駆動機構を構成し、圧電素子を互いに位
相差を有してロータの回転軸方向に駆動することによっ
て、圧電縦効果による厚み方向の変位を位相をずらして
生じさせ、進行波を形成することができる。また、本発
明の他の構成として、表面に進行波が形成される弾性体
のステータと該ステータと接触するロータを備え、前記
進行波によってロータを摩擦駆動する進行波型超音波ア
クチュエータにおいて、ロータと圧電素子が設置される
ステータとを含む2つの駆動機構と該2つの駆動機構に
与圧を与える1つの与圧機構を備え、両駆動機構はステ
ータとロータをロータの回転軸方向に対して逆向きとし
て両ステータを対向配置させ、与圧機構は2つの駆動機
構においてステータとロータとの間に与える与圧の方向
をロータの回転軸方向に対して逆方向とすることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図を参照
しながら詳細に説明する。 (実施の第1の形態)図1〜8は本発明の実施の第1の
形態を説明するための図である。なお、図1は本発明の
超音波アクチュエータに適用することができる駆動機構
の原理について示している。図1において、超音波アク
チュエータは、回転軸10に取り付けられた円盤状のロ
ータ3と、該ロータ3の両側に配置される2つの円環状
のステータ1(第1ステータ1a,第2ステータ1b)
と、ロータ3とステータ1とを接触させるための与圧機
構4を備えている。ステータ1には圧電素子2(第1圧
電素子2a,第2圧電素子2b)が設置され、ステータ
および与圧機構4を外側から挟むようにケース9が設置
されている。
【0015】ステータは弾性体によって形成され、第1
ステータ1aの一方はロータ3の一方の面と対向し、第
1ステータ1aの他方は第1圧電素子2aを備えるとと
もにケース9の一端に取り付けられている。また、第2
ステータ1bの一方はロータ3の他方の面と対向し、第
2ステータ1bの他方は第2圧電素子2bを備えるとと
もに与圧ばね4の一端と接している。さらに、与圧ばね
4の他端はケース9によって保持されている。ロータ3
の回転軸10は軸受け5によって軸支されている。
【0016】与圧機構4は与圧バネ等の弾性部材によっ
て構成することができ、一方は第2ステータ1bをロー
タ3側に付勢するとともに、ステータ1に働くトルクの
反力をケース9に伝達する。この反力は、ケース9を介
して第1ステータ1aをロータ3側に付勢する。これに
よって、ステータ1とロータ3間において、軸方向の両
者を押しつける与圧力を作用させて、ステータ1とロー
タ3との接触面を密着させる。
【0017】ステータ1からロータ3に働く2つの与圧
力は互いに釣り合うため、軸受け5は与圧力によるスラ
スト力を支える必要がなく、ロータ3の回転軸10のみ
を支持する。圧電素子2の駆動によって、ステータ1は
周方向に進行波が循環するように振動を発生させる。こ
のステータ1の表面の振動運動により、ステータ1と接
触しているロータ3が一方向に摩擦力によって駆動し、
トルクを発生する。
【0018】上記構成によれば、(1)ロータの両側に
は2つのステータが配置されているため、ステータ1が
1つの場合と比較して2倍のトルクを発生する、(2)
軸受けはステータとロータの間に付与する与圧力を支持
しないため、軸受けにおける摩擦抵抗を減少させること
ができ、小型とすることができるという効果がある。
【0019】図2から図5に示す構成例は、前記図1に
示す超音波アクチュエータ中のステータとロータの組を
1単位の駆動機構とし、この駆動機構を複数個用いて駆
動機構列を構成して超音波アクチュエータを構成するも
のである。
【0020】図2において、ロータとその両側に配置し
たステータとにより1つの駆動機構を構成し、これらの
駆動機構を複数個用いて層状に配置する。例えは、1つ
の駆動機構の一方側のステータと隣接する駆動機構の他
方側のステータとを一体と成し、複数個の駆動機構をロ
ータの回転軸方向に積層して駆動機構列を構成し、駆動
機構列の一方の端部側のステータ6aを与圧機構4によ
ってロータ3側に付勢する。また、駆動機構列の他方の
端部側のステータ6bについても、前記図1の構成例と
同様にケース9を介して与圧機構4による与圧力を伝達
するとともにロータ3側に付勢する。
【0021】図3はステータの構成を示す図であり、円
環状の弾性体からなる構造体の中心に回転軸10が通過
する開口部13が開けられ、両面には放射状の溝12が
形成される。さらに、円環状の構造体の周面には間欠的
に突起部11が放射状に形成されている。この突起部1
1は、ケース9の内周面側に軸方向に形成されたスプラ
イン7内に位置し、これによって、ステータ1は軸方向
にはスプライン7に沿って移動可能であるが、周方向の
回転は拘束される。
【0022】また、図4および図5はロータの構成を示
す図であり、円盤状の構造体の中心に回転軸10に取り
付けるための開口部15が開けられ、該開口部15の周
面には、中心に向かって間欠的に突起部11が放射状に
形成されている。一方、回転軸10には軸方向の溝16
によってスプライン8が形成されており、ロータ3の突
起部11が該スプライン8内に位置し、これによって、
ロータ3は軸方向にはスプライン8に沿って移動可能で
あり、周方向には回転軸10の回転に拘束される。
【0023】したがって、ロータ3とステータ1の接触
面が摩擦によって磨耗して、ロータ3とステータ1の軸
方向の距離が変化した場合であっても、ステータ1およ
びロータ3とスプライン7,8に装置って摺動して移動
するため、ロータ3とステータ1との間の接触は自動的
に保持される。
【0024】また、与圧力は駆動機構の両端のステータ
とケースによって支えられているため、回転軸10を支
持する軸受け5は与圧力を支える必要がない。そのた
め、軸受け5を小型とすることができるとともに、摩擦
抵抗を減少させてアクチュエータの効率を向上させるこ
とができる。
【0025】次に、本発明の超音波アクチュエータをロ
ボットアームの関節駆動機構に適用した例を図6および
図7を用いて示す。この適用例は図6に示すように3つ
の超音波アクチュエータ21〜23を組み合わせること
によってロボットアームの関節駆動機構を形成する例で
ある。図7は、このロボットアームの関節駆動機構の断
面図であり、第1超音波アクチュエータ21と第3超音
波アクチュエータ23については軸と平行な方向の断面
を示し、第2超音波アクチュエータ22については軸と
直交する方向の断面を示している。
【0026】各超音波アクチュエータ21〜23は、前
記図2に示す超音波アクチュエータと同様の駆動機構に
より構成することができ、回転軸10には回転位置等を
検出するエンコーダ等の位置検出器19を設置し、全体
をケース9内に収めてアクチュエータの一ユニットとす
る。図示する例では、3つのアクチュエータを組み合わ
せた例を示しているが、ロボットアームの関節の自由度
の個数だけ組み付けることによって、関節駆動機構を構
成することができる。
【0027】本発明をロボットアーム等の関節駆動機構
に適用した場合には、(1)減速機を用いることなく十
分な駆動トルクを得ることができる、(2)減速機を用
いないため、ロボットアームと位置検出器のフィードバ
ック信号との間に発生する減速機に起因する誤差を除去
することができ、ロボットアームの運動精度と位置決め
精度を向上させることができる、(3)進行波型超音波
アクチュエータでは、圧電素子への駆動電力を停止した
場合には、ステータとロータとは与圧力によって押しつ
けられて摩擦力が作用しているため、アームの位置を保
持するための保持ブレーキ機構を不要とすることがで
き、ロボットアームが通常必要とする重力保持ブレーキ
を不要とすることかできるという効果がある。
【0028】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態について、図8を用いて説明する。第2の
実施の形態は、与圧機構4の構成の点で相違しその他の
構成についてはほぼ共通であるため、以下では相違する
部分についてのみ説明する。
【0029】図8において、ステータ1とロータ3を互
いに押しつけるための与圧機構4をロータ3側に設ける
構成とする。ステータ1は第2の実施の形態と同様にス
プライン7に沿ってケース9に対して軸方向に摺動可能
である。一方、積層されたロータ3の中で一方の端部に
ある第1ロータ3aを回転軸10に固定し、その他のロ
ータ3についてはスプライン8に沿って回転軸10に対
して軸方向に摺動可能である。また、与圧機構4の一方
は回転軸10に固定された支持部14に支持され、他方
は摺動可能なロータ3に当接している。
【0030】これによって、与圧機構4の与圧力は、回
転軸10に固定された支持部14と第1ロータ3aとの
間で摺動可能なロータ3とステータ1との接触を行って
いる。そして、ロータ3とステータ1の接触面が摩擦に
よって磨耗して、ロータ3とステータ1の軸方向の距離
が変化した場合であっても、ステータ1およびロータ3
とステータ7,8に沿って摺動して移動するため、ロー
タ3とステータ1の間の接触は自動的に保持される。
【0031】また、前記第1の実施の形態と比較する
と、ステータはその全ての面をロータと接触する構成と
して、駆動トルクの発生に寄与することができる。
【0032】実施の第2の形態は、第1の形態が持つ効
果に加えて、(1)ステータの構成を共通化することが
できる、(2)与圧機構4の与圧力は、回転軸10に取
り付けられたロータと支持部内の閉じた構成とすること
ができ、ケース9による与圧力の伝達を行う必要がな
く、構成を簡略化することができるという効果がある。
【0033】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態について、図9を用いて説明する。第3の
実施の形態は、図9において、超音波アクチュエータ
は、回転軸10に取り付けられた円盤状の2つのロータ
3(第1ロータ3a,第2ロータ3b)と、該2つのロ
ータ3間に挟まれて配置される2つの円環状のステータ
1(第1ステータ1a,第2ステータ1b)と、第1ス
テータ1aと第2ステータ1bの間に設けられるロータ
3とステータ1とを接触させるための与圧機構4を備え
ている。ステータ1aには第1圧電素子2aが設置さ
れ、ステータ1aには第2圧電素子2bが設置されてい
る。
【0034】ステータは弾性体によって形成され、第1
ステータ1aの第1ロータ3aの一方の面と対向し、第
1ステータ1aの他方は与圧機構4の一端と当接して与
圧力を受け、また、第2ステータ1bの一方は第2ロー
タ3bの他方の面と対向し、第2ステータ1bの他方は
与圧機構4の他方と当接して与圧力を受けている。ロー
タ3の回転軸10は軸受け5によってケース9に対して
軸支されている。
【0035】与圧機構4は与圧バネ等の弾性部材によっ
て構成することができ、一方は第1ステータ1aを第1
ロータ3a側に付勢し、他方においては第2ステータ1
bを第2ロータ3b側に付勢する。これによって、第1
ステータ1aと第1ロータ3aとの接触、および第2ス
テータ1bと第2ロータ3bとの接触が行われる。
【0036】圧電素子2の駆動によって、ステータ1は
周方向に進行波が循環するように振動を発生させる。こ
のステータ1の表面の振動運動により、ステータ1と接
触しているロータ3が一方向に摩擦力によって駆動し、
トルクを発生する。また、与圧機構4を経て軸方向に移
動する側のロータ3に働くトルクは、スプライン8を経
て回転軸10に伝達される。
【0037】実施の第3の形態によれば、(1)ステー
タとロータとの接触面積を2倍とすることによって、従
来の超音波アクチュエータと比較して2倍のトルクを発
生する、(2)ステータとロータとの間の磨耗により両
者の間隔が変化した場合には、与圧機構4の与圧力によ
ってステータがロータ側に対して軸方向に移動するた
め、自動的に距離調整が行われる、(3)軸受けはステ
ータとロータの間に付与する与圧力を支持しないため、
軸受けにおける摩擦抵抗を減少させることができ、小型
とすることができるという効果がある。
【0038】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態について、図10を用いて説明する。第4
の実施の形態は、図10において、超音波アクチュエー
タは、回転軸10に取り付けられた円盤状の第1ロータ
3aと、スプライン8により軸方向に移動可能な円盤状
の第2ロータ3bと、該2つのロータ3間に挟まれて配
置される1つの円環状のステータ1と、第2ロータ3b
と回転軸10に固定された支持部17との間に設けられ
るロータ3とステータ1とを接触させるための与圧機構
4を備えている。
【0039】ステータ1は、第1ロータ3aに向かう面
と第2ロータ3bに向かう面とは非対照の形状に形成さ
れるとともに、圧電素子2が設置されている。また、第
1ロータ3aと第2ロータ3bのステータ1と対向する
面は、ステータ1の形状に応じて非対照に形成されてい
る。また、ステータは弾性体によって形成され、その外
周側は環状に形成されたステータ支持部18を介してケ
ース9に弾性的に取り付けられている。ロータおよびス
テータが軸方向に移動した場合、このステータ支持部1
8の弾性的支持によって、この移動を補償することがで
きる。
【0040】与圧機構4は与圧バネ等の弾性部材によっ
て構成することができ、一方は第2ステータ1bをロー
タ3側に付勢し、他方は支持部17により支持されてい
る。これによって、第1ロータ3aとステータ1との接
触、および第2ロータ3bとステータ1との接触が行わ
れる。
【0041】圧電素子2の圧電横効果による進行波駆動
により、ステータ1は周方向に進行波が循環するように
振動が発生する。このステータ1の表面の振動運動によ
り、ステータ1と接触しているロータ3が一方向に摩擦
力によって駆動し、トルクを発生する。また、与圧機構
4を経て軸方向に移動する側のロータ3に働くトルク
は、スプライン8を経て回転軸10に伝達される。
【0042】実施の第4の形態によれば、(1)ステー
タとロータとの接触面積を2倍とすることによって、従
来の超音波アクチュエータと比較して2倍のトルクを発
生する、(2)ステータとロータとの間の磨耗により両
者の間隔が変化した場合には、与圧機構の与圧力および
ステータの弾性的支持によってステータとロータの軸方
向の移動が行われ、自動的に距離調整が行われる、
(3)軸受けはステータとロータの間に付与する与圧力
を支持しないため、軸受けにおける摩擦抵抗を減少させ
ることができ、小型とすることができるという効果があ
る。
【0043】(第5の実施の形態)次に、本発明の第5
の実施の形態について、図11,図12を用いて説明す
る。第5の実施の形態は、前記図8に示す第2の実施の
形態とほぼ同様の構成であり、圧電素子およびステータ
の構成の点で相違している。そこで、以下では相違する
部分についてのみ説明する。
【0044】第2の実施の形態における圧電素子2は圧
電横効果を利用してステータにうねり型の振動を生じさ
せている。そのため、第2の実施の形態ではステータの
両面の振動面の裏側にそれぞれ圧電素子を取付け、この
2つの圧電素子の間に空隙を設けて互いの振動を拘束し
ていよう構成としている。これに対して、第5の実施の
形態は、圧電素子2の圧電縦効果によりステータ1に生
じさせる厚み方向の振動を利用するものである。そこ
で、図11に示すように、第2の実施の形態では、ステ
ータ1の隣接するロータ3側の中間に圧電素子2を設
け、1つの圧電素子2の縦方向の振動をステータ1の両
側のロータ3に伝える構成とする。
【0045】図12は、ステータと圧電素子との関係を
説明する図である。図12の(a)に示すように、斜線
で示される圧電素子2は、ステータ1に対して2分割し
て設置され、それぞれ図12(d)に示すような位相の
異なる電圧A,Bによって駆動され、厚みが位相によっ
て変化する。このことなる位相電圧による駆動により、
1つのステータには図12の(b),(c)に図示され
るような振動が発生する。したがって、隣接するステー
タによって互いに位相差を有してロータの回転軸方向に
駆動する2相の圧電素子を挟み込むことによって駆動機
構を構成し、圧電素子は圧電縦効果による厚み方向の変
位によって進行波を形成することができる。図12の
(b)、(c)に示すように、軸方向に圧電素子を挟ん
で対向する1つのステータの両面は、同時に凸形状ある
いは凹形状に変形する。
【0046】超音波アクチュエータは、この圧電素子2
の縦振動によってロータ3に回転トルクを発生させる。
実施の第4の形態によれば、前記第2の実施の形態の効
果の他に、(1)圧電素子の個数を減少させることがで
きる、(2)そのため、小型化や部品点数の減少を行う
ことができるという効果がある。 (その他の実施の形態)前記した実施の形態において
は、ステータおよびロータを環状に形成した例を示して
いるが、これらの形状を弧状とする構成も可能である。
図13(a)は環状のステータ1に対して弧状のロータ
3とした構成例であり、また、図13(b)は環状のロ
ータに対して弧状のステータを組み合わせた構成例であ
る。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1個の与圧機構により十分な駆動力を得ることができる
超音波アクチュエータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態を説明する図であ
る。
【図2】本発明の実施の第1の形態における積層構成の
例を説明する図である。
【図3】本発明の実施の第1の形態におけるステータの
構成を説明する図である。
【図4】本発明の実施の第1の形態におけるロータの構
成を説明する図である。
【図5】本発明の実施の第1の形態におけるロータおよ
び回転軸の構成を説明する図である。
【図6】本発明の実施の第1の形態をロボットアームの
関節駆動機構に適用した例の概略外観図である。
【図7】本発明の実施の第1の形態をロボットアームの
関節駆動機構に適用した例の断面図である。
【図8】本発明の実施の第2の形態を説明する図であ
る。
【図9】本発明の実施の第3の形態を説明する図であ
る。
【図10】本発明の実施の第4の形態を説明する図であ
る。
【図11】本発明の実施の第5の形態を説明する図であ
る。
【図12】本発明の実施の第5の形態のステータと圧電
素子との関係を説明する図である。
【図13】本発明のその他の形態を説明する図である。
【図14】超音波アクチュエータにおける進行波の状態
を説明するための図である。
【図15】進行波型モータによる従来の超音波アクチュ
エータを構成するための図である。
【図16】進行波型モータによる従来の超音波アクチュ
エータを構成するための図である。
【図17】進行波型モータによる従来の超音波アクチュ
エータを構成するための図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,6a,6b ステータ 2,2a,2b 圧電素子 3,3a,3b ロータ 4 与圧機構 5 軸受け 7,8 スプライン 9 ケース 10 回転軸 11,14 突起部 12,16 溝 13,15 開口部 14,17 支持部 18 ステータ支持部 19 位置検出器 20 検出器 21,22,23 アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−303075(JP,A) 特開 平3−284176(JP,A) 実開 昭64−47594(JP,U) 実開 昭64−50690(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に進行波が形成される弾性体のステ
    ータと該ステータと接触するロータを備え、前記進行波
    によってロータを摩擦駆動する進行波型超音波アクチュ
    エータにおいて、 ロータと圧電素子が設置されるステータとを含む駆動機
    構を複数個備え、該複数個の駆動機構に与圧を与える1
    つの与圧機構を備え、一の駆動機構の一方のステータと
    隣接する駆動機構の他方のステータとを一体と成し、複
    数個の駆動機構をロータの回転軸方向に積層して駆動機
    構列を構成し、前記1つの与圧機構は駆動機構列の両端
    から与圧を与えることを特徴とする、超音波アクチュエ
    ータ。
  2. 【請求項2】 前記駆動機構を2つ備え、一の駆動機構
    のステータは他方の駆動機構のステータを兼用するとと
    もに、該ステータは一方の面に圧電素子を備える非対称
    形状であり、前記1つの与圧機構は2つのロータをロー
    タの回転軸方向に対して逆方向に付勢し、該2つのロー
    タは1つのステータを挟んで直接与圧を与えることを特
    徴とする請求項1記載の、超音波アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記一体形成される2つのステータは、
    両ステータ間に2つの圧電素子を挟むとともに、該2つ
    の圧電素子を回転軸を挟んで対称となる位置に配置し
    該対称に配置した圧電素子は互いに位相差を有する厚み
    方向変位によって、ステータをロータの回転軸方向に変
    位させることによって進行波を形成することを特徴とす
    る請求項1記載の超音波アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 表面に進行波が形成される弾性体のステ
    ータと該ステータと接触するロータを備え、前記進行波
    によってロータを摩擦駆動する進行波型超音波アクチュ
    エータにおいて、ロータと圧電素子が設置されるステー
    タとを含む2つの駆動機構と該2つの駆動機構に与圧を
    与える1つの与圧機構を備え、 両駆動機構はステータとロータをロータの回転軸方向に
    対して逆向きとして両ステータを対向配置させ、与圧機
    構は2つの駆動機構においてステータとロータとの間に
    与える与圧の方向をロータの回転軸方向に対して逆方向
    とすることを特徴とする、超音波アクチュエータ。
JP7201845A 1995-07-17 1995-07-17 超音波アクチュエータ Expired - Lifetime JP2914893B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7201845A JP2914893B2 (ja) 1995-07-17 1995-07-17 超音波アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7201845A JP2914893B2 (ja) 1995-07-17 1995-07-17 超音波アクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0937573A JPH0937573A (ja) 1997-02-07
JP2914893B2 true JP2914893B2 (ja) 1999-07-05

Family

ID=16447849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7201845A Expired - Lifetime JP2914893B2 (ja) 1995-07-17 1995-07-17 超音波アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2914893B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6198201B1 (en) 1998-06-03 2001-03-06 Canon Kabushiki Kaisha Vibration wave apparatus
JP4650221B2 (ja) * 2005-11-10 2011-03-16 株式会社豊田自動織機 多自由度超音波モータ
JP2009023044A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Disco Abrasive Syst Ltd チャックテーブル機構
JP2010040080A (ja) * 2008-08-01 2010-02-18 Sharp Corp 駆動ユニットとそれを備えた光ピックアップ装置
JP2013233066A (ja) * 2012-04-03 2013-11-14 Ricoh Co Ltd 回転駆動伝達装置及びこれを用いた画像形成装置
CN102969936B (zh) * 2012-11-30 2015-03-18 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 一种单驱双向型盘形直线压电电机
JP6577989B2 (ja) * 2017-11-02 2019-09-18 株式会社根本杏林堂 超音波モータユニット
EP3537591B1 (fr) * 2018-03-09 2020-11-18 ETA SA Manufacture Horlogère Suisse Moteur piezoelectrique rotatif a precontrainte axiale
CN110601590B (zh) * 2019-11-05 2024-01-26 山东理工大学 贴片式驻波型双面齿超声电机定子

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6447594U (ja) * 1987-09-18 1989-03-23
JPS6450690U (ja) * 1987-09-22 1989-03-29
JP2636334B2 (ja) * 1988-05-31 1997-07-30 株式会社島津製作所 積層超音波モータ
JPH03284176A (ja) * 1990-03-29 1991-12-13 Asmo Co Ltd 超音波モータ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0937573A (ja) 1997-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5079471A (en) High torque harmonic traction motor
US4645964A (en) Vibration wave motor
JP2914893B2 (ja) 超音波アクチュエータ
EP1531500B1 (en) Vibration wave driving apparatus
US6107723A (en) Vibrating type driving device
EP1225682B1 (en) Vibration wave driving apparatus
JP2981471B2 (ja) 両面駆動超音波モータ
JP3741876B2 (ja) 弾性表面波アクチュエータ
JPS59110388A (ja) 振動波モ−タ
JP3566711B2 (ja) 振動波駆動装置
JP2926765B2 (ja) 超音波モータ
JP4026930B2 (ja) 振動波装置および振動波駆動装置
JPS6389074A (ja) 表面波モ−タ
JP4645229B2 (ja) 駆動装置
JPH0448148Y2 (ja)
JP2546205B2 (ja) 振動波モータ
JP2006014512A (ja) 超音波モータ
JPH0318280A (ja) 超音波モータ
JP3576725B2 (ja) 振動波モータ
JP2724731B2 (ja) 超音波モータ
JPH11252953A (ja) 超音波モータ
JP2601659B2 (ja) 超音波駆動装置
JP2625691B2 (ja) 超音波モータ
JP2001016875A (ja) 振動波駆動装置
JP5118795B2 (ja) トルクが向上された積層サンドイッチ型超音波モータ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990323