JP2912585B2 - 柱の建入用調整治具と、建入用の持上げ治具及び駆動治具 - Google Patents

柱の建入用調整治具と、建入用の持上げ治具及び駆動治具

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨柱等の柱を建
入する際に使用する建入用調整治具とこれらを構成する
持上げ治具および駆動治具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄骨柱の建入においては柱の鉛直
度を修正する必要があり、一般に、従来例として、図
19に示すように、鉄骨柱と鉄骨梁の仮組み後、予め柱
頭部と柱脚部に仮付けしたエレクションピースへワイヤ
ー又は高張力チェーンを設けて、張力を調整することに
より行っている。
【0003】また、従来例として、縦入れた鉄骨柱の
上下の接合部の周囲に、複数の油圧若しくは機械ジャッ
キを取付けて、それらの相互の適度な伸縮調整によりそ
の鉄骨柱の歪み直しの調整をする方法が知られている
(特開昭59−102061号)。
【0004】このほか、従来例として、図20乃至図
21に示すように、スクリューロッド51の下半部を筒
体52に遊挿し、該筒体52の上下に夫々ロールベアリ
ング53を装備させるとともに、前記スクリューロッド
51の中途部と下端部にそれらのロールベアリング53
を受けるナット54を螺合固定して、前記スクリューロ
ッド51の下半部をそれらのナット54にて各ロールベ
アリング53を介して筒体52に回転自在に支持させ、
また、そのスクリューロッド51の上半部を螺筒55に
貫通螺装し、上方へと突出したスクリューロッド51の
上端部に回転操作頭58を設けて、柱59,60のエレ
クションピース61,62にボルト・ナットで取付ける
ため、前記筒体52と前記螺筒55との外面に夫々取付
板56,57を設けてなる鉄骨建入調整治具(実公平5
−10107号)が提案され、鉄骨毎に直接的に鉛直調
整ができるばかりでなく、スクリューロッド51を人力
で容易に調整操作できて作業が簡素化できるものが知ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例においては、建物の平面形状が不整形であるとワ
イヤー等が張れないことがある、各ブロックごとに仮組
みが完了しないと歪み直し作業に着手できない、柱頭部
より斜めにワイヤー等を張るので高所危険作業となりや
すく墜落防止施設が完備しないと歪み作業に着手しずら
い等の問題点がある。
【0006】従来例では、油圧ジャッキの用いること
で多数のホースを引き回す必要があるばかりでなく、こ
れらのホースが連なる油圧制御装置を柱の接合部近傍に
まで吊り上げる必要があって、結局、大型装置を取り扱
う不利不便があると言う問題点がある。
【0007】従来例においては、スクリューロッド5
1を人力で回転させるものであるので、微調整が困難で
ある。また、前記スクリューロッド51を回す人,調整
をチェックする人の少なくとも2人作業となる。更に、
鉄骨柱59,60の周囲に複数個の筒体52及び螺筒5
5を設けて調整する際に、複数個のうちどの箇所のスク
リューロッド51を回転させれば良いかを判断するに
は、調整作業の熟練した者でないとスムーズに手早く調
整できないことが多いと言う問題点がある。柱の重量が
大きくなると人力の限界がある。
【0008】このように、従来の鉄骨柱等の柱の建入方
法は、建入用の装置の小型化や調整作業の容易化、スピ
ード化の点において解決すべき課題を有している。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る建入用の持
上げ治具の上記課題を解決するための要旨は、建継ぐべ
き上下の柱に設けられた各エレクションピースに着脱自
在に係止する一対の係止部材と、前記係止部材のうち上
側の柱のエレクションピースに係止される係止部材に突
設されるねじ棒と、前記係止部材のうち下側の柱のエレ
クションピースに係止される係止部材に突設される支持
軸と、前記ねじ棒を筒体の上半部において螺装して支持
するとともに、筒体の下半部において前記支持軸が嵌装
されてその軸心廻りにローラベアリングを介して回転自
在に支持される回転筒と、該回転筒の外周に設けられた
回転力伝達手段と、該回転力伝達手段を回転させる建入
用の駆動治具の取付手段が係止される取付部材と、から
なることである。
【0010】また、本発明に係る建入用の駆動治具は、
建入用の持上げ治具の回転力伝達手段を回転させる回転
手段と、前記回転手段を駆動する駆動手段と、前記回転
手段と前記駆動手段とを備える框体を前記建入用の持上
げ治具に着脱自在に取り付ける取付手段と、からなるこ
とである。
【0011】本発明に係る建入用調整治具の要旨は、上
記の建入用の持上げ治具と上記の建入用の駆動治具と
を、前記持上げ治具の取付部材と前記駆動治具の取付手
段とを係止させ、前記持上げ治具の回転力伝達手段と前
記駆動治具の回転手段とを係合させてなるものである。
【0012】本発明に係る建入用の持上げ治具によれ
ば、全体が軽量であって持ち運びや据え付けの負担が軽
減されるとともに、柱を持ち上げるときの荷重はローラ
ベアリングで負担されて回転筒の回転負荷が低減され、
該回転筒を回転させるに必要な駆動力を低減させること
ができる。
【0013】本発明に係る建入用の駆動治具によれば、
前記建入用の持上げ治具の回転筒を回転させる駆動力が
低減され、更に減速装置を設けるようにすることで駆動
用モータを一層小型化でき、持ち運びや前記持上げ治具
との組立作業にも取り扱いが容易となる。
【0014】本発明に係る建入用調整治具によれば、柱
の建入の自動化が可能となり、また、持上げ治具と駆動
治具とを容易に取り外して分割できるので、建入する柱
にセットする作業が容易となる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る柱の建入方法
の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。こ
の柱の建入方法においては、まず、図1乃至図4に示す
ように、建入用の持上げ治具1と、建入用の駆動治具2
とを形成する。
【0016】前記建入用の持上げ治具1の構成について
説明する。建継ぐべき上下の柱の端部の周囲に、例え
ば、溶接等の固着手段で設けられた複数のエレクション
ピース(4箇所に配置)に着脱自在に係止する、一対の
コ字型で金属製(鋼製等)の係止部材3,4を形成す
る。
【0017】前記係止部材のうち、係止部材3は後述す
る建入すべき上側の柱に設けられているエレクションピ
ース6に係止されるものである。また、係止部材4は建
入される下側の柱に設けられているエレクションピース
7に係止されるものである。そして、図2に示すよう
に、係止部材3,4は互いに背向配置にして配設される
ものである。
【0018】各係止部材3,4における対向した平板
に、中心を同じくして貫通孔3a,4aが各々穿設され
ている。該貫通孔3a,4aに各々後述のボルト5を挿
通させることで、エレクションピース6,7と係止部材
3,4との係合を図るものである。
【0019】そして、前記係止部材3の下端面の中央部
から、図において下方向に、細長い棒状で外周部に雄ネ
ジを刻設したねじ棒8を垂下させて突設する。また、図
において、前記係止部材4の上端面の中央部から上方に
向けて、円柱状の支持軸9を突設する。
【0020】次に、全体が筒体で、その筒体の上半部1
0が円筒状であって貫通している孔の壁面に雌ネジが刻
設され、筒体の下半部11が六角筒状であって、この上
下半部10,11で金属製の回転筒12を形成する。
【0021】前記筒体の上半部10の雌ネジに前記ねじ
棒8の雄ネジが螺合され、この回転筒12がねじ棒8を
螺装して支持して、かつ、該回転筒12が回転すること
で、前記ねじ棒8を筒体の上半部10の一端側から伸縮
させるものである。
【0022】更に、前記回転筒12の下半部11の下部
の外周に、回転力伝達手段としての平歯車13を、当該
回転筒12と同軸にして設ける。
【0023】また、前記係止部材4の対向している平板
の側面の各々に、後述の駆動治具2を取り付けるため
の、金属製の取付部材14,15を溶接等の手段で固着
して設ける。前記取付部材14の形状は矩形状の立方体
であり、前記取付部材15は、前記平板の側面にその一
端部が固着され、他端部が当該平板の端面から突出して
いて、更に、その突出した先端部を上方に延設し全体を
L字型にして、各々形成されている。
【0024】そして、これらを組み立てて建入用の持上
げ治具1を形成するには、図2に示すように、前記係止
部材4の支持軸9にラジアルベアリング16を嵌装さ
せ、次に段部を設けてスラスト荷重を受けるロールベア
リング17を嵌装させ、その次に、薄肉で円筒状金属製
のカラー18を嵌装させ、また段部を設けてラジアルベ
アリング19を嵌装させて、E型若しくはC型止め輪2
0を周溝に嵌め込む。
【0025】このように、前記係止部材4の支持軸9に
各ベアリングを嵌装させた後に、該支持軸9の上方か
ら、回転筒12をその平歯車13を下方にして支持軸9
に嵌装させる。前記回転筒12の下半部11の下端面が
前記ロールベアリング17に当接して、支持軸9の軸心
廻りに回転自在に支持される。
【0026】そして、前記平歯車13の下端面に、前記
ラジアルベアリング16に一部が係合する抜け止め用の
プレート21が、ボルト22で固定される。
【0027】前記回転筒12の上半部10に係止部材3
を、該係止部材3のねじ棒8を螺合させることにより、
螺装する。こうして、建入用の持上げ治具1が完成す
る。
【0028】この持上げ治具1において、筒体の下半部
11が、六角筒に形成されているので、簡易的に治具を
使い人力でも回転筒12を回転できるようにされてい
る。なお、符号23は、係止部材3の下部にねじ等で固
定される保護カバーを示している。
【0029】次に、建入用の駆動治具2について説明す
る。この駆動治具2は、前記建入用の持上げ治具1の平
歯車13に歯合する回転手段である平歯車24と、該平
歯車24を歯車機構による減速機構とサイクロ減速器2
5とからなって約2000分の1に減速する減速装置
と、該減速装置を介して回転させる駆動手段である電動
モータ26と、該電動モータ26用のブレーキ装置であ
る電磁ブレーキ27と、前記歯車機構による減速機構と
サイクロ減速器25とからなる減速装置と電動モータ2
6とを装備する框体28と、該框体28に溶接等の手段
で固着された金属製の取付手段29,30とで構成され
ている。
【0030】前記歯車機構による減速機構とサイクロ減
速器25とでなる減速装置で、電動モータ26の回転数
が減速されて、平歯車24で平歯車13を回転させ、該
平歯車13と伴に回転する回転筒12の回転によりねじ
棒8が上下方向に昇降する速度は、約0.03mm/s程
度である。
【0031】前記取付手段29,30は、図示したよう
に、取付手段29がL字型の金属製部材であり、取付手
段30が金属製の矩形状立方体で、各々形成されてい
る。なお、符号31は平歯車24の保護カバーを示して
いる。また、符号31aは係止部材4の側方に取り付け
た把手を示している。
【0032】前記取付手段29が、前記建入用の持上げ
治具1における取付部材14に係止され、取付手段30
が前記持上げ治具1における取付部材15に係止され、
当該持上げ治具1と駆動治具2とが着脱自在に組み立て
られて、建入用調整治具32が形成されるものである。
【0033】次に、前記建入用調整治具32を有する柱
の建入システム33の構成を説明する。この柱の建入シ
ステム33は、図5乃至図6に示すように、建継ぐべき
上下の柱34,35のエレクションピース6,7に取り
付けられる建入用調整治具32と、建入れしようとする
上側の柱34の頭部の所定の位置にセットされたアクリ
ル製のターゲット36と、前記上側の柱建入用の基準墨
に位置合わせしてセットされる鉛直器37と、前記鉛直
器37に接続されて前記基準墨に対するターゲット36
の位置を割り出してその位置データを出力する画像処理
装置38と、前記画像処理装置38と接続されてターゲ
ット36の前記位置データにより前記建入用調整治具3
2を駆動・制御する制御装置39と、を少なくとも有し
てなるものである。
【0034】前記鉛直器37は、梁やデッキプレートの
上にマークされた基準墨に焦点を合わせて位置決めして
当該鉛直器をセットできるもので、その際、図7
(イ),(ロ)に示されるように、専用のセット用治具
44や、セット用プレート45が用いられる。そして、
建入れしようとする柱34のターゲット36のマーク3
6aにも焦点を合わせることのできる鉛直器であり、そ
の製品例として、例えば、FPM Holding G
mbH(ドイツ国)製のFG−L100相当品が適当で
ある。
【0035】前記画像処理装置38は、前記鉛直器37
でターゲット36のマーク36aをCCDカメラ38a
を介して認識し、前記マーク36aの位置をX−Y直交
座標で区画される4象限(図8参照)に対応する位置デ
ータにデジタル化する。
【0036】そして、その位置データを制御装置39に
デジタル信号として出力する。また、前記CCDカメラ
38aで捉えたターゲット36のマーク36aの映像は
モニター38bに出力され、該モニター38bで前記マ
ーク36aの位置を見て確認することができる。
【0037】前記モニター画面38cには、その画面の
中心を原点としたX−Y直交座標、基準墨に対する誤差
の許容範囲40(例えば、直径2mmの円、または±1
mmの四角枠)も表示されている。
【0038】前記制御装置39は、前記画像処理装置3
8からのマーク36aの位置データを入力して、マーク
36aの位置がX−Y直交座標の4象限のうち、どの象
限に位置しているかを判別して、該当する象限に対応す
る建入用調整治具32を作動・制御する。
【0039】また、この制御装置39においては、例え
ば、建入する柱34の周囲の4箇所に前記建入用調整治
具32がセットされている場合、1箇所の建入用調整治
具32のみを作動させ、かつ、常に建入用調整治具32
をそのねじ棒8及び係止部材3が上昇するように作動さ
せる、ことにして制御するものである。
【0040】このようにして構成される本発明に係る柱
の建入システム33を使用して、本発明に係る柱の建入
方法の手順を説明する。
【0041】まず、図9(イ)に示すように、梁41に
基準墨の墨だしを行う。次に、図9(ロ)に示すよう
に、建入用の持上げ治具1を、柱35の周囲に4箇所に
溶着された各エレクションピース7に仮に各々取り付け
る。
【0042】これには、図10に示すように、抜け止め
機能を有するボルト5を使用する。即ち、ボルト5の先
端部に半径方向に段部を有する貫通孔5aが穿孔され、
この貫通孔5aに抜止めピン5bが遊嵌されてボルト軸
表面から出没自在となっている。前記エレクションピー
ス7の孔と前記持上げ治具1の係止部材4の貫通孔4
a,4aとの位置を合わせて前記ボルト5を挿通させ、
該ボルト5をその軸心廻りに回転させると、図3に示す
ように、前記抜止めピン5bが自然落下して突出して抜
け止めとなるものである。なお、抜止めピン5bは、そ
の頭部側で脱落防止用の止め輪が貫通孔5aに嵌着され
て、脱落しないようにされている。これにより、ボルト
5の抜け止め用に、ナットやワリピンを使用する必要が
無く、手間が掛からないものとなる。
【0043】更に、図11に示すように、ボルト5cの
先端部に、半径方向の軸を中心にして回転自在であっ
て、ボルト頭部側の端面部がテーパ状である抜止め板5
dを設けることで、貫通孔に挿入する時には(イ)の状
態にして挿入し、抜け止めにする時は(ロ)に示すよう
にボルト頭部を180゜回転させ自重で回転するように
して、前記抜止め板5dをボルト外周部から突出させ、
抜け止め作用させるようにしてもよい。
【0044】また、係止部材4は前記ボルト5若しくは
ボルト5cを軸にして回転自在であるが、該係止部材4
の角部4bがエレクションピース7の一部若しくは後述
の連結プレート42の一部に衝突するように設定して、
持上げ治具1が傾斜した状態で保持されるようにするの
が、作業上で取り扱いやすく好ましいものである。
【0045】次に、図12(イ)〜(ニ)に示すよう
に、トラック等で建築現場に運び込んだ建入する柱34
の頭部に、ターゲット36を所定の位置に取り付け、こ
れをクレーンで吊り込む。そして、前記柱34を前記下
節の柱35の上に置く。
【0046】建入り用の柱34と柱35との、柱周囲の
4箇所で各々上下で一対のエレクションピース6,7
に、金属製平板状の連結プレート42を両側から挟むよ
うに添えて、ボルト・ナットで仮止めする。
【0047】そして、傾斜した状態で待機していた各建
入用の持上げ治具1を起こし、その係止部材3を、前記
柱34のエレクションピース6にボルト5で、該ボルト
5の抜止めピン5bを下方に突出させて各々係止させ
る。その後、前記クレーンの玉掛けを柱34から外し
て、このクレーンを次の柱の建て方に使用する。
【0048】次に、図13(イ),(ロ)に示すよう
に、各建入用の持上げ治具1に駆動治具2を、該持上げ
治具1における係止部材4の取付部材14,15に駆動
治具2の取付手段29,30を係合させて、取り付け
る。これにより、前記持上げ治具1の平歯車13と、駆
動治具2の平歯車24とが歯合して、回転伝達が可能と
なる。
【0049】また、前記各駆動治具2の電動モータ26
及び電磁ブレーキ27を、制御装置39にケーブルで電
気的に接続する。更に、前記梁41上にマークした基準
墨に合わせて、鉛直器37をセット用治具44を介して
セットする。なお、デッキプレート上に基準墨がある場
合には、セット用プレート45を使用するのが便利であ
る。
【0050】前記鉛直器37にCCDカメラ38aを取
り付けて、そのカメラケーブルを画像処理装置38に接
続する。画像処理装置38と制御装置39とは、これら
を備える装置框体内で電気的に接続されている。また、
前記画像処理装置38にモニター38b(図5参照)も
接続する。
【0051】このようにして、建入する柱34の周囲
で、柱の建入システム33を構築した後、図14(イ)
に示すように、前記制御装置39と画像処理装置38と
CCDカメラ38aを作動させて、後述の建入調整を行
う。
【0052】前記建入調整を終了した後、図14(ロ)
に示すように、連結プレート42におけるボルト・ナッ
トを本締めして、エレクションピース6,7により柱3
4を保持する。
【0053】その後、前記柱の建入システム33を撤去
する。前記柱34と柱35とを溶接し連結した後に、前
記エレクションピース6,7を柱から切断して連結プレ
ート42と共に撤去するものである。
【0054】前記建入調整の方法について説明する。図
5と図15(イ),(ロ)とに示すように、柱34の4
箇所の建入用調整治具32(以下、単にジャッキとも言
う)をA,B,C,Dとし、これに対応してモニター画
面38cにおけるX−Y直交座標において区画する4象
限をA,B,C,Dとする。
【0055】そして、最初にマーク36aがモニター画
面38cにおいて、D象限にあるときには、制御装置3
9が画像処理装置38からの位置データによりD象限に
あることを認識して、柱34のDの箇所のジャッキを作
動させる。
【0056】すると、マーク36aは、柱34のDの箇
所で持ち上がるので、必ずA,Cのいずれかの象限に向
かって一定の範囲(許容範囲40に近ずく方向)内で移
動する。例えば、図15(ロ)に示した矢印の方向に移
動した場合、Y軸に交差した際には、一旦、Dのジャッ
キを作動停止させ、制御装置39にて位置データのY座
標値がリミットY3(ここでY3は、3段階で位置を合
わせる意味で、具体的には、Y3=5mm,Y2=3m
m,Y1=1mm、またはY3=3mm,Y2=2m
m,Y1=1mm等任意に設定することができる。)よ
り「大」か否かを判別し、「大」であればDのジャッキ
を作動させて、リミットX3又はリミットY3に到達す
るまでDのジャッキを作動させる。「小」であれば、D
のジャッキを作動させて次段のリミットX2またはY2
に到達させる。
【0057】次に、マーク36aが、例えば、リミット
X3に到達すると、Dのジャッキを停止させる。そし
て、制御装置39でマーク36aの位置データがA象限
にあることが認識されて、今度はAの箇所のジャッキを
制御装置39で作動させる。
【0058】マーク36aは、B,Dのいずれかの象限
に向かって移動し、X軸またはY軸に到るまで前記Aの
ジャッキを作動させ、マーク36aが前記XまたはY軸
に到達した際に、一旦、Aのジャッキを停止させて、マ
ーク36aのXまたはY座標値がリミットX2,Y2よ
り「大」か否かを判別する。
【0059】そして、リミットX2またはY2より
「大」であれば、Aのジャッキを作動させてリミットX
2またはY2に到らせる。また、「小」であれば、その
ままAのジャッキを作動させて、次段のリミットX1ま
たはY1に到達させる。マーク36aが各リミットに到
達するとAジャッキを停止させて、再び調整開始の次に
戻る。こうした手順を繰り返してマーク36aを許容範
囲40に到達させて建入調整を完了する。
【0060】このようにして、前記4箇所の建入用調整
治具32であるジャッキを、制御装置39の制御により
一箇所毎に作動させ、マーク36aをX−Y直交座標に
おいて、ある象限から他の象限へと越えて移動させ、他
の象限へ越えるごとにリミット(X,Y)値が小さくな
るように、当該他の象限のジャッキを作動させて絞り込
み、次第にマーク36aを許容範囲40内に向かって収
束させ到達するようにしていくものである。この調整フ
ローの流れを図16乃至図18に示す。かかる図におい
ては、調整開始してマーク36aがD象限以外の象限に
ある場合には、図17及び図18の中で示す「Dジャッ
キ」を、C象限であれば「Cジャッキ」,B象限であれ
ば「Bジャッキ」,A象限であれば「Aジャッキ」と各
々読み替えて調整フローとするものである。
【0061】なお、このマーク36aの絞り込みの方法
にはプログラムにより種々方法があるが、本発明では、
確実で安定した動作を得るために、常に、一箇所の建入
用の持上げ治具1を作動させるようにしたものである。
また、3段階による収束(収斂)方法なので本実施例の
最適な方法となる。勿論、2箇所の持上げ治具1を同時
に作動させて、最短距離で許容範囲40に近づけるよう
にしてもよい。
【0062】以上のようにして、本発明の柱の建入方法
により、確実で迅速に柱34の建入ができるもので、こ
の実施例においては建入調整の開始から1分〜2分前後
で建入調整が完了する。
【0063】また、建入用調整治具32における、前記
建入用の持上げ治具1は全体の重量が5〜6Kg程度
で、駆動治具2が約12Kg程度であり、両者は着脱自
在で分割できるので、建入する柱34にこれらをセット
するときや、そこから撤去するときも小型軽量で取り扱
いやすく、これらの持ち運び及び収納にも便宜である。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る建入
用の持上げ治具は、建継ぐべき上下の柱に設けられた各
エレクションピースに着脱自在に係止する一対の係止部
材と、前記係止部材に突設されるねじ棒と、前記ねじ棒
を筒体の上半部において螺装して支持するとともに、筒
体の下半部において支持軸が嵌装されてその軸心廻りに
ローラベアリングを介して回転自在に支持される回転筒
と、該回転筒の外周に設けられた回転力伝達手段と、該
回転力伝達手段を回転させる建入用の駆動治具の取付手
段が係止される取付部材とからなるので、簡易な構成で
軽重量となって、柱へのセット、撤去や運搬・収納に便
宜となると言う優れた効果を奏する。
【0065】本発明に係る建入用の駆動治具は、回転手
段と駆動手段とを備える框体を前記建入用の持上げ治具
に着脱自在に取り付ける取付手段を有するので、駆動部
分が前記持上げ治具から分割して小型化され、建入する
柱への取付作業が容易となるばかりでなく、建入する柱
の重量が重くて人力では大変な場合でも、スムーズに建
入調整できると言う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建入用の持上げ治具の全体斜視図
である。
【図2】同本発明に係る建入用の持ち上げ治具に本発明
に係る駆動治具を取り付けて、建入用調整治具を組み立
てた状態の、一部を破断して示す正面図である。
【図3】同本発明に係る建入用調整治具の側面図であ
る。
【図4】同本発明に係る建入用調整治具を、建入りする
柱にセットした状態の外観斜視図である。
【図5】本発明に係る建入用調整治具を使用する柱の建
入システムの構成を示す概略説明図である。
【図6】建入りする柱にターゲットを取り付けた状態の
平面図である。
【図7】セット用治具の外観図(イ)と、セット用プレ
ートの使用れを示す説明図(ロ)である。
【図8】モニター画面の説明図である。
【図9】本発明に係る建入用調整治具を使用する柱の建
入システムにより、柱の建入方法の手順を示す説明図
(イ)、(ロ)である。
【図10】抜け止めピンの斜視図である。
【図11】抜け止め用ボルトの他の例を示す説明図
(イ),(ロ),(ハ)である。
【図12】本発明に係る建入用調整治具を使用する柱の
建入システムにより、柱の建入方法の手順で、図9に示
した後の手順を示す説明図(イ)〜(ニ)である。
【図13】同本発明に係る建入用調整治具を使用する柱
の建入システムにより、柱の建入方法の手順で、図12
に示した後の手順を示す説明図(イ),(ロ)である。
【図14】同本発明に係る建入用調整治具を使用する柱
の建入システムにより、柱の建入方法の手順で、図13
に示した後の手順を示す説明図(イ),(ロ)である。
【図15】建入する柱の周囲に建入用調整治具を4箇所
に配置した様子を平面的に示す説明図(イ)と、この配
置に対応してモニター画面が4分割されていることを示
すモニター画面の説明図(ロ)である。
【図16】本発明に係る建入用調整治具を使用する柱の
建入方法で、制御装置における各建入調整治具(ジャッ
キ)を制御するフローチャートの一部を示すフローチャ
ート図である。
【図17】本発明に係る建入用調整治具を使用する柱の
建入方法で、制御装置における各建入調整治具(ジャッ
キ)を制御するフローチャートの一部で、Y軸にマーク
が移行した場合を示すフローチャート図である。
【図18】本発明に係る建入用調整治具を使用する柱の
建入方法で、制御装置における各建入調整治具(ジャッ
キ)を制御するフローチャートの一部で、X軸にマーク
が移行した場合を示すフローチャート図である。
【図19】従来例に係る柱の建入方法を示す説明図で
ある。
【図20】同従来例に係る柱の建入方法に使用される
スクリューロッドの構成を示す斜視図である。
【図21】同従来例における一部拡大して示すスクリ
ューロッドの縦断面図である。
【符号の説明】
1 建入用の持上げ治具、2 建入用の駆動治具、3,
4 係止部材、5 ボルト、6,7 エレクションピー
ス、8 ねじ棒、9 支持軸、12 回転筒、13 平
歯車、14,15 取付部材、17 ローラベアリン
グ、24 平歯車、25 サイクロ減速器、26 電動
モータ、27 電磁ブレーキ、28 框体、29,30
取付手段、32 建入用調整治具、33 柱の建入シ
ステム、34,35 柱、36 ターゲット、36a
マーク、 38 画像処理装置、38a CCDカメ
ラ、38b モニター、38c モニター画面、39
制御装置、40 許容範囲、41 梁、42 連結プレ
ート、44 セット用治具、45 セット用プレート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大窪 哲雄 東京都中央区京橋1−7−1 戸田建設 株式会社内 (72)発明者 嶋 徹 東京都中央区京橋1−7−1 戸田建設 株式会社内 (72)発明者 尾崎 久夫 東京都中央区京橋1−7−1 戸田建設 株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 21/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建継ぐべき上下の柱に設けられた各エレ
    クションピースに着脱自在に係止する一対の係止部材
    と、 前記係止部材のうち上側の柱のエレクションピースに係
    止される係止部材に突設されるねじ棒と、 前記係止部材のうち下側の柱のエレクションピースに係
    止される係止部材に突設される支持軸と、 前記ねじ棒を筒体の上半部において螺装して支持すると
    ともに、筒体の下半部において前記支持軸が嵌装されて
    その軸心廻りにローラベアリングを介して回転自在に支
    持される回転筒と、 該回転筒の外周に設けられた回転力伝達手段と、 該回転力伝達手段を回転させる建入用の駆動治具の取付
    手段が係止される取付部材と、からなることを特徴とす
    る建入用の持上げ治具。
  2. 【請求項2】 建入用の持上げ治具の回転力伝達手段を
    回転させる回転手段と、 前記回転手段を駆動する駆動手段と、 前記回転手段と前記駆動手段とを備える框体を前記建入
    用の持上げ治具に着脱自在に取り付ける取付手段と、か
    らなることを特徴とする建入用の駆動治具。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の建入用の持上げ治具と
    請求項2に記載の建入用の駆動治具とを、 前記持上げ治具の取付部材と前記駆動治具の取付手段と
    によって着脱自在に係止させ、 前記持上げ治具の回転力伝達手段と前記駆動治具の回転
    手段とを係合させてなることを特徴とする建入用調整治
    具。
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