JP2911631B2 - 研磨剤分離装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、研磨機の上端部を上流
としパチンコゲーム機側を下流として、樋状の篩体が上
流と下流との間に接続され、前記上流から前記下流へ、
前記篩体に並設された複数の簀の子部材に沿ってパチン
コ玉を流下させながら、パチンコ玉と研磨材とを分離す
る研磨材分離装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の研磨材分離装置および回収管とし
ては、例えば、樋状の篩体を上流と下流との間に接続
し、上流から下流へ、篩体に並設された複数の簀の子部
材に沿ってパチンコ玉を流下させながら、パチンコ玉と
研磨材とを分離するものがある。

【０００３】複数の簀の子部材は、パチンコ玉が跨がる
間隔をあけて配置されており、各簀の子部材の間の隙間
から研磨材が落下するようになっている。落下した研磨
材は、研磨機の下部からパチンコ玉とともに取込まれて
揚上され、篩体の上流に排出されて循環する。研磨材と
分離されたパチンコ玉は、遊技機島の遊技機および玉貸
機に供給されて、遊技機および玉計数機から排出され、
研磨機の下部から取込まれて循環する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術では、研磨機に硬貨などの異物が紛れ込
んだ場合に、異物をパチンコ玉と選分けることができ
ず、異物は、パチンコ玉の循環経路に乗って、遊技機内
に入ることがある。遊技機盤面に紛れ込んだ異物は、盤
面の釘に引っかかってゲームに影響を与え、遊技客と店
員との間でトラブルの原因となるという問題点があっ
た。

【０００５】本発明は、このような従来の技術が有する
問題点に着目してなされたもので、パチンコ玉の循環経
路に紛れ込んだ硬貨などの異物をパチンコ玉と選分ける
ことにより、遊技機盤面に異物が紛れ込むのを防止し、
遊技客と店員との間でのトラブルの原因を取り除くこと
ができるようにした研磨材分離装置を提供することを目
的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための本発明の要旨とするところは、研磨機（２０）の
上端部（２３）を上流としパチンコゲーム機側を下流と
して、樋状の篩体（４０）が上流と下流との間に接続さ
れ、前記上流から前記下流へ、前記篩体（４０）に並設
された複数の簀の子部材（５０）に沿ってパチンコ玉を
流下させながら、パチンコ玉と研磨材とを分離する研磨
材分離装置（３０）において、各簀の子部材（５０）
は、パチンコ玉が跨がる間隔をあけて配置され、上部を
すべる異物の下流への移動を阻止する複数のストッパ部
材（６０）を該上部に有し、各ストッパ部材（６０）
は、パチンコ玉の直径以上の間隔をあけて配置され、前
記複数のストッパ部材（６０）は、前記上流側に位置付
けられる各端部（６１）が、前記篩体（４０）の一方の
側壁（４１）から他方の側壁（４２）にかけて前記上流
側から前記下流側へ順に流路を斜めに横切るように配置
され、各端部（６１）のうち最も下流側の端部（６１）
付近で、前記他方の側壁（４２）に異物排出口（４３）
が設けられ、前記篩体（４０）は上部が閉じられ、各ス
トッパ部材（６０）は、各簀の子部材（５０）から上方
に延びて前記上部に接続され、前記篩体（４０）の他方
の側壁（４２）には、前記異物排出口（４３）が連通し
て異物が排出されるボックス（４４）が取付けられてい
ることを特徴とする研磨材分離装置（３０）に存する。

【０００７】

【０００８】

【０００９】

【００１０】

【作用】樋状の篩体（４０）には、パチンコ玉が研磨機
（２０）の上端部（２３）から排出されて、上流から下
流へ篩体（４０）の複数の簀の子部材（５０）に沿って
パチンコ玉が流下する。パチンコ玉は、各簀の子部材
（５０）の間に跨がって下流へと転がっていく。篩体
（４０）に硬貨などの異物が紛れ込むと、異物は、簀の
子部材（５０）の上部を滑っていくが、その上部のスト
ッパ部材（６０）に阻まれ、下流への移動を止められ
る。

【００１１】複数のストッパ部材（６０）の上流側の各
端部（６１）は、篩体（４０）の一方の側壁（４１）か
ら他方の側壁（４２）にかけて上流側から下流側へ順に
流路を斜めに横切るように配置されているから、篩体
（４０）に紛れ込んだ異物は、斜めの各端部（６１）に
沿って移動し、側壁（４２）の異物排出口（４３）から
排出される。

【００１２】各ストッパ部材（６０）は篩体（４０）の
上部に接続しているから、異物がストッパ部材（６０）
の上に乗って、下流へと移動することを、完全に防止す
ることができる。また、前記異物排出口（４３）から排
出された異物は、前記篩体（４０）の他方の側壁（４
２）に取付けられているボックス（４４）に回収され
る。

【００１３】

【００１４】

【００１５】

【実施例】以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明
する。図１〜図６は本発明の一実施例を示している。

【００１６】図２に示すように、遊技場に配置される遊
技機島１０の内部に、研磨機２０が立設されている。遊
技機島１０は、その他、図示省略する複数のパチンコゲ
ーム機および玉貸機と、玉計数機とを備えている。研磨
機２０には、内部に螺旋体（図示せず）が回転可能に内
装されている。研磨機２０に隣接して駆動モータ２１が
配設され、駆動モータ２１の出力軸２２が伝達系を介し
て螺旋体の駆動軸２６に連結されている。

【００１７】研磨機２０の上端部２３には、円周上に等
間隔で四箇所の研磨排出口２４が開設されている。研磨
機２０の上端部２３には、四辺形の受けプレート２５が
外嵌しており、受けプレート２５が各研磨排出口２４の
下縁に連続している。受けプレート２５の対向する縁に
は、研磨機２０の研磨排出口２４から流出するパチンコ
玉１１と研磨材とを分離する２つの研磨材分離装置３０
が、研磨機２０を中心にして放射状に延びるよう接続さ
れている。２つの研磨材分離装置３０は、ほぼ同じ構成
をしており、以下、一方の研磨材分離装置３０について
代表して説明する。

【００１８】図３に示すように、研磨材分離装置３０
は、篩体４０と、簀の子部材５０と、ストッパ部材６０
とを備えている。篩体４０は、樋状であって、研磨機２
０の上端部２３を上流（図中下側）とし、パチンコゲー
ム機側を下流（図中上側）として、上流と下流との間に
接続されている。篩体４０は、上流から下流の方向に沿
って複数の簀の子部材５０を並設している。篩体４０は
上部が閉じられている。

【００１９】各簀の子部材５０は、金属棒であって、パ
チンコ玉１１が跨がる間隔ａをあけて配置され、その長
さ方向に沿ってパチンコ玉１１を流下させるようになっ
ている。各簀の子部材５０は、その上部に、上部をすべ
る異物のストッパ部材６０を立設している。複数のスト
ッパ部材６０は、上流側に位置付けられる各端部６１
が、篩体４０の一方の側壁から他方の側壁４２にかけて
上流側から下流側へ順に流路を斜めに横切るように配置
されている。各ストッパ部材６０は、各簀の子部材５０
から上方に延びて篩体４０の上部に接続している。

【００２０】なお、各簀の子部材５０の間隔ａは、パチ
ンコ玉１１の転がる速度が過度に遅くならないよう、ス
トッパ部材６０に接触しない程度で、間隔が狭い方が望
ましい。

【００２１】篩体４０には、各ストッパ部材６０の端部
のうち最も下流側の端部６１付近で、他方の側壁４２に
異物排出口４３が設けられている。篩体４０の側部には
ボックス４４が取付けられており、異物排出口４３はボ
ックス４４内に連通している。

【００２２】研磨材分離装置３０の下流には、パチンコ
玉をパチンコゲーム機に供給するための樋１２が設けら
れている。樋１２と研磨材分離装置３０との間には、パ
チンコ玉１１が落下可能な程度の隙間が設けられ、該隙
間を下方から臨んで、樋１２がパチンコ玉で一杯になっ
た際にパチンコ玉が流れ込むように流路１３が設けられ
ている。

【００２３】篩体４０の下方には、研磨材回収ホッパ１
４が設けられており、研磨材回収ホッパ１４の下端は、
回収管７０の上端に接続されている。回収管７０の下端
は、研磨機２０の下部の取込み口（図示せず）に接続さ
れている。これにより、回収管７０は、研磨機２０の上
部の研磨排出口２４から排出され、篩体４０により分離
された研磨材を、研磨材回収ホッパ１４を介して研磨機
２０の下部の取込み口（図示せず）へ案内するようにな
っている。

【００２４】回収管７０は、滑止め板８０と、異物篩体
９０とを有している。滑止め板８０は、磁石の板から成
り、管内壁７１の上端と下端との間の位置に、内路から
外側にずれ、上流側に傾斜して対面するよう配置され、
その上部の傾斜部８１とともに外部から開閉可能に設け
られている。

【００２５】異物篩体９０は、研磨材を通過させ、硬貨
等の異物の通過を阻止する間隔で、複数の金属棒９１を
並設して、研磨材と異物とを分離する篩である。異物篩
体９０は、下端に直角の曲折部９２を有し、内路で曲折
部９２を滑止め板８０に当て、上端を管内壁に当てて、
上流側から滑止め板８０へと傾斜し、内路を仕切るよう
設けられている。

【００２６】次に作用を説明する。図２において、研磨
機２０の上端から流出した研磨材とパチンコ玉１１は、
研磨機２０の両側の研磨材分離装置３０へと流出する。
研磨材分離装置３０の樋状の篩体４０には、上流から下
流へ篩体４０の複数の簀の子部材５０に沿ってパチンコ
玉１１が流下する。パチンコ玉１１は、各簀の子部材５
０の間に跨がって下流へと転がっていく。

【００２７】篩体４０に硬貨やメダルなどの異物１６が
紛れ込むと、異物１６は、簀の子部材５０の上部を滑っ
ていくが、簀の子部材５０の上部でストッパ部材６０に
阻まれ、下流への移動を止められる。

【００２８】篩体４０に紛れ込みストッパ部材６０に阻
止された異物１６は、斜めの各端部６１に沿って移動
し、側壁４２の異物排出口４３から側部に取付けたボッ
クス４４に排出される。このとき、各ストッパ部材６０
は篩体４０の上部に接続しているので、異物１６がスト
ッパ部材６０の上に乗って、下流へと移動することを、
完全に防止することができる。

【００２９】篩体４０により選分けられたパチンコ玉１
１は、樋１２を通って、図示省略するパチンコゲーム機
や玉貸機へと供給される。篩体４０によりパチンコ玉１
１と分離された研磨材は、下方に落下し、研磨材回収ホ
ッパ１４を通って、回収管７０内へ送られる。さらに、
研磨材は、回収管７０により研磨機２０の下部から取入
れられ、パチンコ玉１１とともに上部へと揚上されて、
循環する。

【００３０】回収管７０では、研磨機２０の上部の研磨
排出口２４から排出され、篩体４０により分離された研
磨材が、研磨機２０の下部の取込み口（図示せず）へと
案内される。このとき、回収管７０に硬貨などの異物１
６が紛れ込むと、管の内路を仕切る異物篩体９０が研磨
材と異物１６とを分離する。

【００３１】選分けられた異物１６は、異物篩体９０の
傾斜に沿って滑り落ち、傾斜した滑止め板８０の上に集
められる。滑止め板８０は、磁石から成るため、鉄製の
異物１６を吸い付けることができる。滑止め板８０は、
内路から外側にずれているため、異物篩体９０を通る研
磨材を妨げることはない。滑止め板８０の上の異物１６
は、滑止め板８０を回収管７０の外部から開いて、取り
除くことができる。

【００３２】

【発明の効果】本発明にかかる研磨材分離装置によれ
ば、パチンコ玉の循環経路に紛れ込んだ硬貨などの異物
をパチンコ玉と選分けることができるので、遊技機盤面
にパチンコ玉とともに異物が紛れ込むのを防止し、遊技
客と店員との間でのトラブルの原因を取り除くことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の研磨材分離装置の要部の斜
視図である。

【図２】本発明の一実施例の研磨材分離装置および回収
管を取付けた遊技機島の一部を示す断面図である。

【図３】本発明の一実施例の研磨材分離装置を示す平面
図である。

【図４】本発明の一実施例の研磨材分離装置を取付けた
遊技機島の一部を示す平面図である。

【図５】本発明の一実施例の回収管を示す断面図であ
る。

【図６】本発明の一実施例の図２に示す回収管のＶＩー
ＶＩ線に沿った概略断面図である。

【符号の説明】

１０…遊技機島、２０…研磨機、２４…研磨排出口、３
０…研磨材分離装置、４０…篩体、４３…異物排出口、
５０…簀の子部材、６０…ストッパ部材、７０…回収
管、８０…滑止め板、９０…異物篩体。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】研磨機の上端部を上流としパチンコゲーム
   機側を下流として、樋状の篩体が上流と下流との間に接
   続され、前記上流から前記下流へ、前記篩体に並設され
   た複数の簀の子部材に沿ってパチンコ玉を流下させなが
   ら、パチンコ玉と研磨材とを分離する研磨材分離装置に
   おいて、 各簀の子部材は、パチンコ玉が跨がる間隔をあけて配置
   され、上部をすべる異物の下流への移動を阻止する複数
   のストッパ部材を該上部に有し、 各ストッパ部材は、パチンコ玉の直径以上の間隔をあけ
   て配置され、 前記複数のストッパ部材は、前記上流側に位置付けられ
   る各端部が、前記篩体の一方の側壁から他方の側壁にか
   けて前記上流側から前記下流側へ順に流路を斜めに横切
   るように配置され、各端部のうち最も下流側の端部付近
   で、前記他方の側壁に異物排出口が設けられ、 前記篩体は上部が閉じられ、各ストッパ部材は、各簀の
   子部材から上方に延びて前記上部に接続され、 前記篩体の他方の側壁には、前記異物排出口が連通して
   異物が排出されるボックスが取付けられていることを特
   徴とする研磨材分離装置。