JP2911071B2 - ジッパー及び包装袋 - Google Patents
ジッパー及び包装袋Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流通過程及び開封後の
保存時に、食品、医薬品、工業用薬品等に含まれる揮発
性あるいは不揮発性の微量成分の含量変化が、その商品
価値を大きく左右する場合に、これ等の変化を最小限に
押さえることが可能な包装袋に関するものである。
保存時に、食品、医薬品、工業用薬品等に含まれる揮発
性あるいは不揮発性の微量成分の含量変化が、その商品
価値を大きく左右する場合に、これ等の変化を最小限に
押さえることが可能な包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ジッパー付きの包装袋は、最内層
にポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂層が使用さ
れ、ジッパー用咬合具にはそれら最内層樹脂との接着性
から低密度ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂が使
用されている。しかしこれ等最内層に使われる低密度ポ
リエチレンやポリプロピレン等の樹脂は、フレーバー成
分や揮発性薬効成分の遮断性が十分でなく、さらにフレ
ーバー成分や揮発性及び不揮発性薬効成分を収着しやす
いため、品質維持が十分ではなかった。
にポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂層が使用さ
れ、ジッパー用咬合具にはそれら最内層樹脂との接着性
から低密度ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂が使
用されている。しかしこれ等最内層に使われる低密度ポ
リエチレンやポリプロピレン等の樹脂は、フレーバー成
分や揮発性薬効成分の遮断性が十分でなく、さらにフレ
ーバー成分や揮発性及び不揮発性薬効成分を収着しやす
いため、品質維持が十分ではなかった。
【0003】内容物の成分の透過防止には、遮断性に優
れたアルミニウム箔やエチレン−ビニルエステル共重合
体けん化物(以下EVOHと略称する)を中間層や外層
に積層した包装袋が採用されているが、最内層がやはり
前述と同じポリオレフィン層であるため、内容物の成分
の収着防止には効果がなかった。
れたアルミニウム箔やエチレン−ビニルエステル共重合
体けん化物(以下EVOHと略称する)を中間層や外層
に積層した包装袋が採用されているが、最内層がやはり
前述と同じポリオレフィン層であるため、内容物の成分
の収着防止には効果がなかった。
【0004】一方、内容物の成分の収着防止と透過防止
にはEVOHやアクリロニトリルを主成分とする共重合
体やポリエステルを最内層とした包装袋が採用され効果
を発揮している。しかしこれ等の最内層樹脂には、前期
低密度ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂よりなる
ジッパー用咬合具が接着しないため、ジッパー付き袋は
得られていない。よってこれ等の最内層樹脂を用いた袋
では、流通段階での収着防止と透過防止には効果を発揮
する。しかし、一旦開封すると再度密封できないため、
透過防止効果はなくなり、開封後の長期保存には向かな
かった。
にはEVOHやアクリロニトリルを主成分とする共重合
体やポリエステルを最内層とした包装袋が採用され効果
を発揮している。しかしこれ等の最内層樹脂には、前期
低密度ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂よりなる
ジッパー用咬合具が接着しないため、ジッパー付き袋は
得られていない。よってこれ等の最内層樹脂を用いた袋
では、流通段階での収着防止と透過防止には効果を発揮
する。しかし、一旦開封すると再度密封できないため、
透過防止効果はなくなり、開封後の長期保存には向かな
かった。
【0005】このように、流通過程に止まらず、開封後
においても、内容物に含まれる揮発性あるいは不揮発性
の微量成分の含量変化を最小限に押さえることが可能な
包装袋は未だ開発されておらず、業界では切望されてい
る。
においても、内容物に含まれる揮発性あるいは不揮発性
の微量成分の含量変化を最小限に押さえることが可能な
包装袋は未だ開発されておらず、業界では切望されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、流通過程に止まらず、開封後においても、内容物
に含まれる揮発性あるいは不揮発性の微量成分の含量変
化を最小限に押さえることが可能な包装袋が得られてい
ない点である。
点は、流通過程に止まらず、開封後においても、内容物
に含まれる揮発性あるいは不揮発性の微量成分の含量変
化を最小限に押さえることが可能な包装袋が得られてい
ない点である。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明者は、上記問題点の
認識の元に鋭意研究を重ねた結果、密度0.90g/c
m3以下のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂を90〜4
0重量%と、密度0.93g/cm3以上のカルボン酸
変性ポリエチレン樹脂10〜60重量%の樹脂組成物よ
りなるジッパーが、l−メントールの収着量が5mg/
g以下である樹脂との接着性が良好で、該樹脂を最内層
とする包装袋に組込むことにより、従来の低密度ポリエ
チレンやポリプロピレン等よりなるジッパーを、ポリオ
レフィンを最内層とする包装袋に組込んだ物より、内容
物、とくに内容物のフレーバー成分や揮発性または不揮
発性の薬効成分の透過及び収着を格段に防止できること
を見出だし、本発明を完成するに至った。
認識の元に鋭意研究を重ねた結果、密度0.90g/c
m3以下のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂を90〜4
0重量%と、密度0.93g/cm3以上のカルボン酸
変性ポリエチレン樹脂10〜60重量%の樹脂組成物よ
りなるジッパーが、l−メントールの収着量が5mg/
g以下である樹脂との接着性が良好で、該樹脂を最内層
とする包装袋に組込むことにより、従来の低密度ポリエ
チレンやポリプロピレン等よりなるジッパーを、ポリオ
レフィンを最内層とする包装袋に組込んだ物より、内容
物、とくに内容物のフレーバー成分や揮発性または不揮
発性の薬効成分の透過及び収着を格段に防止できること
を見出だし、本発明を完成するに至った。
【0008】以下、本発明を更に詳しく説明する。本発
明において、密度0.90g/cm3以下のカルボン酸
変性ポリエチレン樹脂とは、エチレンを主成分とし、プ
ロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、
オクテン−1、4−メチルペンテン−1、ブタ−1,3
−ジエン、ヘキサ−1,3−ジエン、ノルボルネン、5
−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−
ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等のオレフィンの
内の1種または2種以上のコモノマーとの共重合体に、
(無水)イタコン酸、(無水)マレイン酸等のα,β−
不飽和カルボン酸(無水物)をグラフト重合させたもの
等があげられる。また密度0.93g/cm3以上のカ
ルボン酸変性ポリエチレン樹脂とは、高密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン等のエチレンのホモポリマー
や、エチレンを主成分とし、プロピレン、ブテン−1、
ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチ
ルペンテン−1、ブタ−1,3−ジエン、ヘキサ−1,
3−ジエン、ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボ
ルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロ
ペンタジエン等のオレフィンや、酢酸ビニル(その一部
又はすべてがけん化物されていてもよい)、酢酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル等のエステルの内の1種または2種以上のコモノマ
ーとの共重合体に、(無水)イタコン酸、(無水)マレ
イン酸等のα,β−不飽和カルボン酸(無水物)をグラ
フト重合させたもの、及びエチレンを主成分とし、上記
オレフィン類や、エステル類の内の1種または2種以上
のコモノマーと、(メタ)アクリル酸、(無水)イタコ
ン酸、(無水)マレイン酸等のカルボン酸の内の1種ま
たは2種以上のコモノマーとの共重合体等があげられ
る。なお密度の調整は上記コモノマー成分の使用量、重
合条件、α,β−不飽和カルボン酸(無水物)のグラフ
ト率などを適宜選択することによってなされる。
明において、密度0.90g/cm3以下のカルボン酸
変性ポリエチレン樹脂とは、エチレンを主成分とし、プ
ロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、
オクテン−1、4−メチルペンテン−1、ブタ−1,3
−ジエン、ヘキサ−1,3−ジエン、ノルボルネン、5
−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−
ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等のオレフィンの
内の1種または2種以上のコモノマーとの共重合体に、
(無水)イタコン酸、(無水)マレイン酸等のα,β−
不飽和カルボン酸(無水物)をグラフト重合させたもの
等があげられる。また密度0.93g/cm3以上のカ
ルボン酸変性ポリエチレン樹脂とは、高密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン等のエチレンのホモポリマー
や、エチレンを主成分とし、プロピレン、ブテン−1、
ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチ
ルペンテン−1、ブタ−1,3−ジエン、ヘキサ−1,
3−ジエン、ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボ
ルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロ
ペンタジエン等のオレフィンや、酢酸ビニル(その一部
又はすべてがけん化物されていてもよい)、酢酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル等のエステルの内の1種または2種以上のコモノマ
ーとの共重合体に、(無水)イタコン酸、(無水)マレ
イン酸等のα,β−不飽和カルボン酸(無水物)をグラ
フト重合させたもの、及びエチレンを主成分とし、上記
オレフィン類や、エステル類の内の1種または2種以上
のコモノマーと、(メタ)アクリル酸、(無水)イタコ
ン酸、(無水)マレイン酸等のカルボン酸の内の1種ま
たは2種以上のコモノマーとの共重合体等があげられ
る。なお密度の調整は上記コモノマー成分の使用量、重
合条件、α,β−不飽和カルボン酸(無水物)のグラフ
ト率などを適宜選択することによってなされる。
【0009】本発明において、密度0.90g/cm3
以下、好ましくは0.89g/cm3以下のカルボン酸
変性ポリエチレン樹脂を90〜40重量%、好ましくは
85〜60重量%と、密度0.93g/cm3以上、好
ましくは0.94g/cm3以上のカルボン酸変性ポリ
エチレン樹脂10〜60重量%、好ましくは15〜40
重量%の組成物を用いる事が重要である。密度0.90
g/cm3以下のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂が9
0重量%を越えると組成物の粘着性が増し加工性が悪く
なる。更に組成物が柔軟になり過ぎて、ジッパーの咬合
性も悪くなる。一方、密度0.90g/cm3以下のカ
ルボン酸変性ポリエチレン樹脂が40重量%未満では、
l−メントールの収着量が5mg/g以下である樹脂で
ある最内層との接着性が悪くなる。これ等組成物には、
スチレン−プロプレン−スチレンブロック共重合体、ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチ
レン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、及びそ
れらの水素添加物や、更にそれらにイタコン酸、マレイ
ン酸などのα,β−不飽和カルボン酸及びその無水物を
グラフト重合させたものを、本発明を阻害しない範囲で
ブレンドしても良い。なお、密度0.90g/cm3以
下のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂としては、(極)
超低密度ポリエチレンのカルボン酸変性物が、密度0.
93g/cm3以上のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂
としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン及
び直鎖状低密度ポリエチレンのカルボン酸変性物が好適
である。
以下、好ましくは0.89g/cm3以下のカルボン酸
変性ポリエチレン樹脂を90〜40重量%、好ましくは
85〜60重量%と、密度0.93g/cm3以上、好
ましくは0.94g/cm3以上のカルボン酸変性ポリ
エチレン樹脂10〜60重量%、好ましくは15〜40
重量%の組成物を用いる事が重要である。密度0.90
g/cm3以下のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂が9
0重量%を越えると組成物の粘着性が増し加工性が悪く
なる。更に組成物が柔軟になり過ぎて、ジッパーの咬合
性も悪くなる。一方、密度0.90g/cm3以下のカ
ルボン酸変性ポリエチレン樹脂が40重量%未満では、
l−メントールの収着量が5mg/g以下である樹脂で
ある最内層との接着性が悪くなる。これ等組成物には、
スチレン−プロプレン−スチレンブロック共重合体、ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチ
レン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、及びそ
れらの水素添加物や、更にそれらにイタコン酸、マレイ
ン酸などのα,β−不飽和カルボン酸及びその無水物を
グラフト重合させたものを、本発明を阻害しない範囲で
ブレンドしても良い。なお、密度0.90g/cm3以
下のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂としては、(極)
超低密度ポリエチレンのカルボン酸変性物が、密度0.
93g/cm3以上のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂
としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン及
び直鎖状低密度ポリエチレンのカルボン酸変性物が好適
である。
【0010】本発明において、密度0.90g/cm3
以下のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂を90〜40重
量%と、密度0.93g/cm3以上のカルボン酸変性
ポリエチレン樹脂10〜60重量%との組成物は、ジッ
パーを成型する時に、押出機にドライブレンドで仕込ん
でも良いし、前もってブレンドペレット化した物をジッ
パーに成型しても良い。
以下のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂を90〜40重
量%と、密度0.93g/cm3以上のカルボン酸変性
ポリエチレン樹脂10〜60重量%との組成物は、ジッ
パーを成型する時に、押出機にドライブレンドで仕込ん
でも良いし、前もってブレンドペレット化した物をジッ
パーに成型しても良い。
【0011】本発明において、l−メントールの収着量
が5mg/g以下であり、最内層に用いられる樹脂と
は、30mlの共栓付き試験管の底にl−メントールを
1gをいれ、当該フィルム約20mgをl−メントール
に接触しないように吊し、ガラス性の共栓で密栓し、2
0℃,65%(相対湿度)において2週間放置後、その
フィルム2mgを切出し、石英チューブ中でヘリウム雰
囲気下120℃、10分加熱し、吸着しているl−メン
トールを脱離させ、揮発したl−メントールをPEG−
20M結合型のキャピラリークロマト(内径0.25m
m、長さ50m)で、ヘリウムをキャリアガスとし、4
0℃から170℃まで昇温し、ピーク面積より吸着量を
定量した時の値であり、ポリエステルやポリアミドやア
クリロニトリルやポリ塩化ビニリデンを主成分とする共
重合体やEVOHが例示されるが、EVOHが好適であ
る。
が5mg/g以下であり、最内層に用いられる樹脂と
は、30mlの共栓付き試験管の底にl−メントールを
1gをいれ、当該フィルム約20mgをl−メントール
に接触しないように吊し、ガラス性の共栓で密栓し、2
0℃,65%(相対湿度)において2週間放置後、その
フィルム2mgを切出し、石英チューブ中でヘリウム雰
囲気下120℃、10分加熱し、吸着しているl−メン
トールを脱離させ、揮発したl−メントールをPEG−
20M結合型のキャピラリークロマト(内径0.25m
m、長さ50m)で、ヘリウムをキャリアガスとし、4
0℃から170℃まで昇温し、ピーク面積より吸着量を
定量した時の値であり、ポリエステルやポリアミドやア
クリロニトリルやポリ塩化ビニリデンを主成分とする共
重合体やEVOHが例示されるが、EVOHが好適であ
る。
【0012】最内層に用いられる当該ポリエステルとし
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リメチレングリコール、プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、4,4´−ジヒドロキシ
ジフェニル−2,2−プロパン、グリセリン、ペンタエ
リスリトール等の多価アルコール成分と、パラヒドロキ
シ安息香酸、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン
等のヒドロキシカルボン酸成分と、テレフタール酸、イ
ソフタール酸、各種ナフタリンジカルボン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ピメリン酸、アジピン酸、グルタル
酸、コハク酸等の多価カルボン酸及びそのエステル成分
を原料として得られるポリエステルがあげられる。この
うちの非晶性及び低融点のポリマーが好適である。
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リメチレングリコール、プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、4,4´−ジヒドロキシ
ジフェニル−2,2−プロパン、グリセリン、ペンタエ
リスリトール等の多価アルコール成分と、パラヒドロキ
シ安息香酸、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン
等のヒドロキシカルボン酸成分と、テレフタール酸、イ
ソフタール酸、各種ナフタリンジカルボン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ピメリン酸、アジピン酸、グルタル
酸、コハク酸等の多価カルボン酸及びそのエステル成分
を原料として得られるポリエステルがあげられる。この
うちの非晶性及び低融点のポリマーが好適である。
【0013】最内層に用いられる当該ポリアミドとして
は、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、テトラメチ
レンジアミン、エチレンジアミン、メタキシリレンジア
ミン等のジアミン成分と、δ−バレロラクタム、ε−カ
プロラクタム、ω−ラウロラクタム、ω−アミノウンデ
カン酸、ω−アミノドデカン酸等のアミノカルボン酸成
分と、各種ナフタリンジカルボン酸、テレフタール酸、
イソフタール酸、アゼライン酸、セバシン酸、ピメリン
酸、アジピン酸、グルタル酸、コハク酸等の多価カルボ
ン酸成分を原料として得られるポリアミドがあげられ
る。このうちの非晶性及び低融点のポリマーが好適であ
る。
は、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、テトラメチ
レンジアミン、エチレンジアミン、メタキシリレンジア
ミン等のジアミン成分と、δ−バレロラクタム、ε−カ
プロラクタム、ω−ラウロラクタム、ω−アミノウンデ
カン酸、ω−アミノドデカン酸等のアミノカルボン酸成
分と、各種ナフタリンジカルボン酸、テレフタール酸、
イソフタール酸、アゼライン酸、セバシン酸、ピメリン
酸、アジピン酸、グルタル酸、コハク酸等の多価カルボ
ン酸成分を原料として得られるポリアミドがあげられ
る。このうちの非晶性及び低融点のポリマーが好適であ
る。
【0014】最内層に用いられる当該ポリアクリロニト
リルとしては、アクリロニトリルを主成分とし、スチレ
ンとの共重合体や、アクリロニトリルを主成分とし、
(メタ)アクリル酸エステル等の共重合成分とブタジエ
ンの弾性体より構成されているブロック共重合体があげ
られる。
リルとしては、アクリロニトリルを主成分とし、スチレ
ンとの共重合体や、アクリロニトリルを主成分とし、
(メタ)アクリル酸エステル等の共重合成分とブタジエ
ンの弾性体より構成されているブロック共重合体があげ
られる。
【0015】最内層に用いられる当該ポリ塩化ビニリデ
ンとしては、塩化ビニリデンを主成分とし、(メタ)ア
クリル酸エステル、アクリロニトリル、塩化ビニル等の
共重体があげられ、可塑剤安定剤等が添加されているこ
とが多い。
ンとしては、塩化ビニリデンを主成分とし、(メタ)ア
クリル酸エステル、アクリロニトリル、塩化ビニル等の
共重体があげられ、可塑剤安定剤等が添加されているこ
とが多い。
【0016】最内層に用いられる当該EVOHとして
は、エチレンとビニルエステルを、加圧下メタノールや
t−ブチルアルコールやジメチルスルホキシド等の溶剤
中で、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル
等の重合開始剤を用い公知の方法で重合させ、続いてア
ルカリ触媒または酸触媒でけん化して得られる物であ
る。ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニル等
の各種ビニルエステルが上げられるが、価格等の点から
は酢酸ビニルが、ガスバリアー性の点からはピバリン酸
ビニルが好ましい。
は、エチレンとビニルエステルを、加圧下メタノールや
t−ブチルアルコールやジメチルスルホキシド等の溶剤
中で、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル
等の重合開始剤を用い公知の方法で重合させ、続いてア
ルカリ触媒または酸触媒でけん化して得られる物であ
る。ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニル等
の各種ビニルエステルが上げられるが、価格等の点から
は酢酸ビニルが、ガスバリアー性の点からはピバリン酸
ビニルが好ましい。
【0017】本発明において、EVOHとして、硼酸な
どの硼素化合物を硼素換算量で0.002〜0.6重量
%、好ましくは、0.009〜0.35重量%含まれて
いるものが、袋の熱封緘強度の点より好適である。硼素
化合物としては硼酸が最良であるが、トリクロルボロ
ン、トリフェニルボロン、トリメチルボロンあるいはこ
れらとエーテル、アミン類の配位物または硼素が酸素、
窒素の結合を介して数量体となったものも使用できる。
硼素化合物は重合工程、けん化工程、精製工程、乾燥工
程のどの工程で添加しても良い。
どの硼素化合物を硼素換算量で0.002〜0.6重量
%、好ましくは、0.009〜0.35重量%含まれて
いるものが、袋の熱封緘強度の点より好適である。硼素
化合物としては硼酸が最良であるが、トリクロルボロ
ン、トリフェニルボロン、トリメチルボロンあるいはこ
れらとエーテル、アミン類の配位物または硼素が酸素、
窒素の結合を介して数量体となったものも使用できる。
硼素化合物は重合工程、けん化工程、精製工程、乾燥工
程のどの工程で添加しても良い。
【0018】本発明において、EVOHとして、エチレ
ンとビニルエステル、ビニルシラン系化合物の共重合体
をけん化して得た、シラン含有量0.0005〜0.2
モル%、好ましくは、0.0007〜0.03モル%含
む物も、袋の熱封緘強度の点より好適である。
ンとビニルエステル、ビニルシラン系化合物の共重合体
をけん化して得た、シラン含有量0.0005〜0.2
モル%、好ましくは、0.0007〜0.03モル%含
む物も、袋の熱封緘強度の点より好適である。
【0019】本発明において、EVOHのエチレン含有
量は20〜70モル%、好ましくは30〜60モル%、
ビニルエステル成分のけん化度は95モル%以上、好ま
しくは97モル%以上である。エチレン含有量が20モ
ル%未満では、熱溶融安定性が悪化するだけでなく、低
温熱封緘性に劣り、一方、70モル%を越えると十分な
ガスバリアー性が得られないし、非吸着性が悪化する。
一方、けん化度が95モル%未満は、非吸着性が悪化す
るだけでなく、EVOHの熱安定性が悪化し、得られる
膜面にゲルが発生しやすい。
量は20〜70モル%、好ましくは30〜60モル%、
ビニルエステル成分のけん化度は95モル%以上、好ま
しくは97モル%以上である。エチレン含有量が20モ
ル%未満では、熱溶融安定性が悪化するだけでなく、低
温熱封緘性に劣り、一方、70モル%を越えると十分な
ガスバリアー性が得られないし、非吸着性が悪化する。
一方、けん化度が95モル%未満は、非吸着性が悪化す
るだけでなく、EVOHの熱安定性が悪化し、得られる
膜面にゲルが発生しやすい。
【0020】本発明において、ビニルシラン系化合物と
しては、下記化1、化2および化3で示される、化合物
の中から選ばれた1種又は2種以上の物を好適に用いる
事が出来る。
しては、下記化1、化2および化3で示される、化合物
の中から選ばれた1種又は2種以上の物を好適に用いる
事が出来る。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】[但し、ここでnは0〜1、mは0〜2、
R1は低級アルキル基、アリール基、またはアリール基
を有する低級アルキル基、R2は炭素数1〜40の直鎖
状または分岐状のアルコキシル基であり、該アルコキシ
ル基は酸素を含有する置換基を有していても良い。R3
は水素またはメチル基、R4は水素または低級アルキル
基、R5はアルキレン基または連鎖炭素原子が酸素もし
くは窒素によって相互に結合された2価の有機残基、R
6は水素、ハロゲン、低級アルキル基、アリール基、ま
たはアリール基を有する低級アルキル基、R7はアルコ
キシル基またはアシロキシル基であり、該アルコキシル
基またはアシロキシル基は酸素もしくは窒素を含有する
置換基を有していても良い。R8は水素、ハロゲン、低
級アルキル基、アリール基、またはアリール基を有する
低級アルキル基、R9は低級アルキル基である。]更に
詳しく述べれば、R1は炭素数1〜5の低級アルキル
基、炭素数6〜18のアリール基、または炭素数6〜1
8のアリール基を有する炭素数1〜5の低級アルキル
基、R4は水素または炭素数1〜5の低級アルキル基、
R5は炭素数1〜5のアルキレン基または連鎖炭素原子
が酸素もしくは窒素によって相互に結合された2価の有
機残基、R6は水素、ハロゲン、炭素数1〜5の低級ア
ルキル基、炭素数6〜18のアリール基、または炭素数
6〜18のアリール基を有する炭素数1〜5の低級アル
キル基、R8は水素、ハロゲン、炭素数1〜5の低級ア
ルキル基、炭素数6〜18のアリール基、または炭素数
6〜18のアリール基を有する炭素数1〜5の低級アル
キル基、R9は炭素数1〜5の低級アルキル基であ
る。]化1で表されるビニルシラン系化合物としては、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシ
ラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジ
メチルエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ア
リルメチルジメトキシシラン、アリルジメチルメトキシ
シラン、アリルトリエトキシシラン、アリルメチルジエ
トキシシラン、アリルジメチルエトキシシラン、ビニル
トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルイソブ
チルジメトキシシラン、ビニルエチルジメトキシシラ
ン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメトキシジブト
キシシラン、ビニルジメトキシブトキシシラン、ビニル
トリヘキシロキシシラン、ビニルメトキシジヘキシロキ
シラン、ビニルジメトキシヘキシロキシシラン、ビニル
トリオクチロキシシラン、ビニルメトキシジオクチロキ
シラン、ビニルジメトキシオクチロキシシラン、ビニル
メトキシジラウリロキシシラン、ビニルジメトキシラウ
リロキシシラン、ビニルメトキシジオレイロキシシラ
ン、ビニルジメトキシオレイロキシシラン等が挙げられ
るが、経済的にみてビニルトリメトキシシランが好まし
い。
R1は低級アルキル基、アリール基、またはアリール基
を有する低級アルキル基、R2は炭素数1〜40の直鎖
状または分岐状のアルコキシル基であり、該アルコキシ
ル基は酸素を含有する置換基を有していても良い。R3
は水素またはメチル基、R4は水素または低級アルキル
基、R5はアルキレン基または連鎖炭素原子が酸素もし
くは窒素によって相互に結合された2価の有機残基、R
6は水素、ハロゲン、低級アルキル基、アリール基、ま
たはアリール基を有する低級アルキル基、R7はアルコ
キシル基またはアシロキシル基であり、該アルコキシル
基またはアシロキシル基は酸素もしくは窒素を含有する
置換基を有していても良い。R8は水素、ハロゲン、低
級アルキル基、アリール基、またはアリール基を有する
低級アルキル基、R9は低級アルキル基である。]更に
詳しく述べれば、R1は炭素数1〜5の低級アルキル
基、炭素数6〜18のアリール基、または炭素数6〜1
8のアリール基を有する炭素数1〜5の低級アルキル
基、R4は水素または炭素数1〜5の低級アルキル基、
R5は炭素数1〜5のアルキレン基または連鎖炭素原子
が酸素もしくは窒素によって相互に結合された2価の有
機残基、R6は水素、ハロゲン、炭素数1〜5の低級ア
ルキル基、炭素数6〜18のアリール基、または炭素数
6〜18のアリール基を有する炭素数1〜5の低級アル
キル基、R8は水素、ハロゲン、炭素数1〜5の低級ア
ルキル基、炭素数6〜18のアリール基、または炭素数
6〜18のアリール基を有する炭素数1〜5の低級アル
キル基、R9は炭素数1〜5の低級アルキル基であ
る。]化1で表されるビニルシラン系化合物としては、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシ
ラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルジ
メチルエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ア
リルメチルジメトキシシラン、アリルジメチルメトキシ
シラン、アリルトリエトキシシラン、アリルメチルジエ
トキシシラン、アリルジメチルエトキシシラン、ビニル
トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルイソブ
チルジメトキシシラン、ビニルエチルジメトキシシラ
ン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメトキシジブト
キシシラン、ビニルジメトキシブトキシシラン、ビニル
トリヘキシロキシシラン、ビニルメトキシジヘキシロキ
シラン、ビニルジメトキシヘキシロキシシラン、ビニル
トリオクチロキシシラン、ビニルメトキシジオクチロキ
シラン、ビニルジメトキシオクチロキシシラン、ビニル
メトキシジラウリロキシシラン、ビニルジメトキシラウ
リロキシシラン、ビニルメトキシジオレイロキシシラ
ン、ビニルジメトキシオレイロキシシラン等が挙げられ
るが、経済的にみてビニルトリメトキシシランが好まし
い。
【0025】化2で表されるビニルシラン系化合物とし
ては、3−(メタ)アクリルアミドプロピルトリメトキ
シシラン、3−(メタ)アクリルアミドプロピルトリエ
トキシシラン、3−(メタ)アクリルアミドプロピルト
リス(β−メトキシエトキシ)シラン、3−(メタ)ア
クリルアミドプロピルトリス(N−メチルアミノエトキ
シ)シラン、2−(メタ)アクリルアミドエチルトリメ
トキシシラン、(メタ)アクリルアミドメチルトリメト
キシシラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチル
プロピルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリルア
ミドプロピルトリメトキシシラン、N−(2−(メタ)
アクリルアミドエチル)−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、(3−(メタ)アクリルアミドプロピル)−オ
キシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリ
ルアミドプロピルトリアセトキシシラン、2−(メタ)
アクリルアミドエチルトリアセトキシシラン、4−(メ
タ)アクリルアミドブチルトリアセトキシシラン、3−
(メタ)アクリルアミドプロピルトリプロピオニロキシ
シラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロ
ピルトリアセトキシシラン、N−(2−(メタ)アクリ
ルアミドエチル)アミノプロピルトリアセトキシシラ
ン、3−(メタ)アクリルアミドプロピルイソブチルジ
メトキシシラン、2−(メタ)アクリルアミドエチルジ
メチルメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミドプ
ロピルオクチルジアセトキシシラン、(メタ)アクリル
アミドメチルフェニルジアセトキシシラン、3−(メ
タ)アクリルアミドプロピルベンジルジエトキシシラ
ン、3−(N−メチル−(メタ)アクリルアミド)−プ
ロピルトリメトキシシラン、2−(N−エチル−(メ
タ)アクリルアミド)−エチルトリアセトキシシラン、
2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピルモノ
クロルジメトキシシラン、2−(メタ)アクリルアミド
−2−メチルプロピルモノハイドロジェンジメトキシシ
ラン等が挙げられるが、経済的にみて3−(メタ)アク
リルアミドプロピルトリメトキシシランおよび3−(メ
タ)アクリルアミドプロピルトリアセトキシシランが好
ましく、又酸又は塩基に対する安定性の点で2−(メ
タ)アクリルアミド−2−メチルプロピルトリメトキシ
シランおよび2−(メタ)アクリルアミド−2−メチル
プロピルトリアセトキシシランが好ましい。
ては、3−(メタ)アクリルアミドプロピルトリメトキ
シシラン、3−(メタ)アクリルアミドプロピルトリエ
トキシシラン、3−(メタ)アクリルアミドプロピルト
リス(β−メトキシエトキシ)シラン、3−(メタ)ア
クリルアミドプロピルトリス(N−メチルアミノエトキ
シ)シラン、2−(メタ)アクリルアミドエチルトリメ
トキシシラン、(メタ)アクリルアミドメチルトリメト
キシシラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチル
プロピルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリルア
ミドプロピルトリメトキシシラン、N−(2−(メタ)
アクリルアミドエチル)−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、(3−(メタ)アクリルアミドプロピル)−オ
キシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリ
ルアミドプロピルトリアセトキシシラン、2−(メタ)
アクリルアミドエチルトリアセトキシシラン、4−(メ
タ)アクリルアミドブチルトリアセトキシシラン、3−
(メタ)アクリルアミドプロピルトリプロピオニロキシ
シラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロ
ピルトリアセトキシシラン、N−(2−(メタ)アクリ
ルアミドエチル)アミノプロピルトリアセトキシシラ
ン、3−(メタ)アクリルアミドプロピルイソブチルジ
メトキシシラン、2−(メタ)アクリルアミドエチルジ
メチルメトキシシラン、3−(メタ)アクリルアミドプ
ロピルオクチルジアセトキシシラン、(メタ)アクリル
アミドメチルフェニルジアセトキシシラン、3−(メ
タ)アクリルアミドプロピルベンジルジエトキシシラ
ン、3−(N−メチル−(メタ)アクリルアミド)−プ
ロピルトリメトキシシラン、2−(N−エチル−(メ
タ)アクリルアミド)−エチルトリアセトキシシラン、
2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピルモノ
クロルジメトキシシラン、2−(メタ)アクリルアミド
−2−メチルプロピルモノハイドロジェンジメトキシシ
ラン等が挙げられるが、経済的にみて3−(メタ)アク
リルアミドプロピルトリメトキシシランおよび3−(メ
タ)アクリルアミドプロピルトリアセトキシシランが好
ましく、又酸又は塩基に対する安定性の点で2−(メ
タ)アクリルアミド−2−メチルプロピルトリメトキシ
シランおよび2−(メタ)アクリルアミド−2−メチル
プロピルトリアセトキシシランが好ましい。
【0026】化3で表されるビニルシラン系化合物とし
ては、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリプロピ
オニロキシシラン、イソプロペニルトリアセトキシシラ
ン、ビニルイソプロピルジアセトキシシラン、ビニルメ
チルジアセトキシシラン、ビニルジメチルアセトキシシ
ラン、ビニルフェニルジアセトキシシラン、ビニルモノ
クロルジアセトキシシラン、ビニルモノハイドロジェン
ジアセトキシシラン等が挙げられるが、経済的にみてビ
ニルトリアセトキシシランが好ましい。
ては、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリプロピ
オニロキシシラン、イソプロペニルトリアセトキシシラ
ン、ビニルイソプロピルジアセトキシシラン、ビニルメ
チルジアセトキシシラン、ビニルジメチルアセトキシシ
ラン、ビニルフェニルジアセトキシシラン、ビニルモノ
クロルジアセトキシシラン、ビニルモノハイドロジェン
ジアセトキシシラン等が挙げられるが、経済的にみてビ
ニルトリアセトキシシランが好ましい。
【0027】ビニルシラン系化合物と、エチレンおよび
ビニルエステルとの共重合、および生成した共重合体の
けん化は、公知の方法、例えば特開昭60−14430
4に示されている様な方法で実施可能である。該共重合
体は、けん化反応においてビニルアルコキシシラン単位
も部分的あるいは高度にけん化されてビニルシラノール
単位、そのアルカリ塩あるいはその相互縮合物に転換さ
れる。しかし前出の一般式化2で示されるビニルシラン
系化合物含有の該共重合体は、アルカリ性触媒によるけ
ん化反応においてビニルシラン系化合物単位のアミド結
合が分解するという事なく安定に保たれる。しかし、け
ん化反応時一般式化2で表されるビニルシラン系化合物
のシランに結合したアルコキシル基、カルボキシル基、
水素およびハロゲンも同時に部分的あるいは高度にけん
化され水酸基又はそのアルカリ塩に転換される。更にこ
の水酸基の一部は、けん化反応後得られたEVOHを乾
燥する際、乾燥条件によってこれ等の官能基同士を結合
させシロキサン結合を形成させても良い。シロキサン結
合を多く形成せしめた該EVOHは熱溶融性が悪化する
場合が見られるので、この様な場合にはビニルシラン系
化合物の含有量を調整するか、ビニルシラン系化合物単
位としてアルカリに対して著しく安定性の高い(メタ)
アクリルアミド−分岐アルキルシラン単位を有するEV
OHとする事が好ましい。
ビニルエステルとの共重合、および生成した共重合体の
けん化は、公知の方法、例えば特開昭60−14430
4に示されている様な方法で実施可能である。該共重合
体は、けん化反応においてビニルアルコキシシラン単位
も部分的あるいは高度にけん化されてビニルシラノール
単位、そのアルカリ塩あるいはその相互縮合物に転換さ
れる。しかし前出の一般式化2で示されるビニルシラン
系化合物含有の該共重合体は、アルカリ性触媒によるけ
ん化反応においてビニルシラン系化合物単位のアミド結
合が分解するという事なく安定に保たれる。しかし、け
ん化反応時一般式化2で表されるビニルシラン系化合物
のシランに結合したアルコキシル基、カルボキシル基、
水素およびハロゲンも同時に部分的あるいは高度にけん
化され水酸基又はそのアルカリ塩に転換される。更にこ
の水酸基の一部は、けん化反応後得られたEVOHを乾
燥する際、乾燥条件によってこれ等の官能基同士を結合
させシロキサン結合を形成させても良い。シロキサン結
合を多く形成せしめた該EVOHは熱溶融性が悪化する
場合が見られるので、この様な場合にはビニルシラン系
化合物の含有量を調整するか、ビニルシラン系化合物単
位としてアルカリに対して著しく安定性の高い(メタ)
アクリルアミド−分岐アルキルシラン単位を有するEV
OHとする事が好ましい。
【0028】また、EVOHには更に少量のプロピレ
ン、ブテン−1、イソブテン、4−メチルペンテン−
1、ヘキセン−1、オクテン−1等のα−オレフィン、
イタコン酸、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン
酸等の不飽和カルボン酸、その塩、その部分または完全
エステル、そのニトリル、そのアミド、その無水物、ア
ルキルチオール類、不飽和スルホン酸、その塩等の共重
合成分を含んでいても差支えない。
ン、ブテン−1、イソブテン、4−メチルペンテン−
1、ヘキセン−1、オクテン−1等のα−オレフィン、
イタコン酸、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン
酸等の不飽和カルボン酸、その塩、その部分または完全
エステル、そのニトリル、そのアミド、その無水物、ア
ルキルチオール類、不飽和スルホン酸、その塩等の共重
合成分を含んでいても差支えない。
【0029】また、EVOHはエチレン共重合比率やけ
ん化度の異なる2種類以上のEVOHの混合物であって
もよく、また、重合度の異なる2種類以上のEVOHの
混合物であってもよい。さらに、エチレン共重合比率や
けん化度や重合度が共に異なっていてもよいが、それら
の平均値が、前記EVOHの範囲に入っていることが重
要である。
ん化度の異なる2種類以上のEVOHの混合物であって
もよく、また、重合度の異なる2種類以上のEVOHの
混合物であってもよい。さらに、エチレン共重合比率や
けん化度や重合度が共に異なっていてもよいが、それら
の平均値が、前記EVOHの範囲に入っていることが重
要である。
【0030】また、l−メントールの収着量が5mg/
g以下である樹脂には、本発明を阻害しない範囲で、
酸、塩基およびそれ等の塩を添加しても良い。更に成形
物の滑り性改善の為に、酸化珪素や酸化アルミニウム等
を添加しても良い。更に酸化防止剤、色剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、可塑剤、架橋剤、無機充填剤、無機乾
燥剤、滑剤等の各種添加剤、各種ポリマー、高吸水性樹
脂等の各種樹脂を配合してもよい。
g以下である樹脂には、本発明を阻害しない範囲で、
酸、塩基およびそれ等の塩を添加しても良い。更に成形
物の滑り性改善の為に、酸化珪素や酸化アルミニウム等
を添加しても良い。更に酸化防止剤、色剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、可塑剤、架橋剤、無機充填剤、無機乾
燥剤、滑剤等の各種添加剤、各種ポリマー、高吸水性樹
脂等の各種樹脂を配合してもよい。
【0031】本発明において、最内層とカルボン酸変性
ポリエチレン樹脂組成物よりなるジッパーとの接合方法
としては、最内層に該樹脂組成物を異型溶融押出ししな
がら、溶融体の熱により直接接合する方法、及び該樹脂
組成物を異型溶融押出し、一旦巻き取ってから、最内層
とヒートシールする方法があるが、どちらの方法も採用
可能である。
ポリエチレン樹脂組成物よりなるジッパーとの接合方法
としては、最内層に該樹脂組成物を異型溶融押出ししな
がら、溶融体の熱により直接接合する方法、及び該樹脂
組成物を異型溶融押出し、一旦巻き取ってから、最内層
とヒートシールする方法があるが、どちらの方法も採用
可能である。
【0032】本発明において、l−メントールの収着量
が5mg/g以下である樹脂よりなる単層の袋に、当該
ジッパーを接合させても良いが、最外層に二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルムや二軸延伸ナイロンフ
ィルムや二軸延伸ポリプロピレンフィルムを積層したほ
うが、袋の強度より望ましい。また中間層または外層
に、ガスバリアー性の良好なフィルムやアルミニウム箔
を積層しても良い。
が5mg/g以下である樹脂よりなる単層の袋に、当該
ジッパーを接合させても良いが、最外層に二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルムや二軸延伸ナイロンフ
ィルムや二軸延伸ポリプロピレンフィルムを積層したほ
うが、袋の強度より望ましい。また中間層または外層
に、ガスバリアー性の良好なフィルムやアルミニウム箔
を積層しても良い。
【0033】この様にして得られたジッパーを有する包
装袋は、流通段階での収着防止と透過防止に効果を発揮
するだけでなく、一旦開封した後も再度密封することに
より、開封後の長期保存も可能となる。
装袋は、流通段階での収着防止と透過防止に効果を発揮
するだけでなく、一旦開封した後も再度密封することに
より、開封後の長期保存も可能となる。
【0034】以下実施例により、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれによってなんら限定を受ける
ものではない。
説明するが、本発明はこれによってなんら限定を受ける
ものではない。
【0035】
【実施例】実施例1 20μの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東京セロフ
ァン紙(株)製「トーセロ OP U−1」)のコロナ
処理面に、ポリエステル系の接着剤(武田薬品工業
(株)製「A−385/A−50」)を固形分として3
g/m2塗布し、溶剤を蒸発させた後に、エチレン、酢
酸ビニルエステルおよびビニルトリメトキシシランの共
重合体をけん化して得た、シラン含有量0.01モル
%、エチレン含有量48モル%、酢酸ビニル成分のけん
化度99.5モル%のEVOHの25μmのフィルム
(l−メントール収着量0.4mg/フィルムg)を、
前記フィルムに貼合わせて複合フィルムを得た。
ァン紙(株)製「トーセロ OP U−1」)のコロナ
処理面に、ポリエステル系の接着剤(武田薬品工業
(株)製「A−385/A−50」)を固形分として3
g/m2塗布し、溶剤を蒸発させた後に、エチレン、酢
酸ビニルエステルおよびビニルトリメトキシシランの共
重合体をけん化して得た、シラン含有量0.01モル
%、エチレン含有量48モル%、酢酸ビニル成分のけん
化度99.5モル%のEVOHの25μmのフィルム
(l−メントール収着量0.4mg/フィルムg)を、
前記フィルムに貼合わせて複合フィルムを得た。
【0036】密度0.88g/cm3のカルボン酸変性
ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アドマ
ー SF600」)80重量%と、密度0.94g/c
m3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三菱化成
(株)製「ノバテック 520H」)20重量%とを二
軸押出機でペレット化後、凸型断面と凹型断面を有する
別個のダイよりテープ状に溶融押出しながら、前記複合
フィルムのEVOH面に接着させたところ、ジッパーと
EVOHとの接着性は1.6kg/15mm幅と良好で
あった。
ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アドマ
ー SF600」)80重量%と、密度0.94g/c
m3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三菱化成
(株)製「ノバテック 520H」)20重量%とを二
軸押出機でペレット化後、凸型断面と凹型断面を有する
別個のダイよりテープ状に溶融押出しながら、前記複合
フィルムのEVOH面に接着させたところ、ジッパーと
EVOHとの接着性は1.6kg/15mm幅と良好で
あった。
【0037】得られた袋10cm×10cmに、l−メ
ントール2gを入れ密封し、脱臭した共栓付きの500
mlガラス瓶に袋を入れた。一週間後、ガラス瓶の中の
匂いを嗅いだが、l−メントールの匂いは感じられず保
香性は良好であった。
ントール2gを入れ密封し、脱臭した共栓付きの500
mlガラス瓶に袋を入れた。一週間後、ガラス瓶の中の
匂いを嗅いだが、l−メントールの匂いは感じられず保
香性は良好であった。
【0038】比較例1 実施例1において、エチレン、酢酸ビニルエステルおよ
びビニルトリメトキシシランの共重合体をけん化して得
た、シラン含有量0.01モル%、エチレン含有量48
モル%、酢酸ビニル成分のけん化度99.5モル%のE
VOHの25μmのフィルムを、エチレン、酢酸ビニル
エステルの共重合体をけん化して得た、エチレン含有量
88.8モル%、酢酸ビニル成分のけん化度71モル%
のEVOHの25μmのフィルム(l−メントール収着
量7mg/フィルムg)に変更した以外は、実施例1と
同様に行った。
びビニルトリメトキシシランの共重合体をけん化して得
た、シラン含有量0.01モル%、エチレン含有量48
モル%、酢酸ビニル成分のけん化度99.5モル%のE
VOHの25μmのフィルムを、エチレン、酢酸ビニル
エステルの共重合体をけん化して得た、エチレン含有量
88.8モル%、酢酸ビニル成分のけん化度71モル%
のEVOHの25μmのフィルム(l−メントール収着
量7mg/フィルムg)に変更した以外は、実施例1と
同様に行った。
【0039】ジッパーとEVOHとの接着性は1.4k
g/15mm幅と良好であったが、一週間後、ガラス瓶
の中の匂いを嗅いだら、きついl−メントールの匂いが
し、保香性は不良であった。
g/15mm幅と良好であったが、一週間後、ガラス瓶
の中の匂いを嗅いだら、きついl−メントールの匂いが
し、保香性は不良であった。
【0040】実施例2 25μの二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ(株)製
「エンブレム ON」)にポリエステル系の接着剤(武
田薬品工業(株)製「A−385/A−50」)を固形
分として3g/m2塗布し、溶剤を蒸発させた後に、エ
チレン、酢酸ビニルエステルの共重合体をけん化後、硼
素換算含有量0.02重量%添加して得た、エチレン含
有量44モル%、酢酸ビニル成分のけん化度99.5モ
ル%のEVOHの25μmのフィルム(l−メントール
収着量0.2mg/フィルムg)を、前記フィルムに貼
合わせて複合フィルムを得た。
「エンブレム ON」)にポリエステル系の接着剤(武
田薬品工業(株)製「A−385/A−50」)を固形
分として3g/m2塗布し、溶剤を蒸発させた後に、エ
チレン、酢酸ビニルエステルの共重合体をけん化後、硼
素換算含有量0.02重量%添加して得た、エチレン含
有量44モル%、酢酸ビニル成分のけん化度99.5モ
ル%のEVOHの25μmのフィルム(l−メントール
収着量0.2mg/フィルムg)を、前記フィルムに貼
合わせて複合フィルムを得た。
【0041】密度0.89g/cm3のカルボン酸変性
ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アドマ
ー SE810」)70重量%と、密度0.94g/c
m3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三菱油化
(株)製「モディック H−400C」)30重量%と
を、混練部のついた押出機を用い、凸型断面と凹型断面
を有する別個のダイよりテープ状に溶融押出して、凸型
部と凹型部を有するジッパーを形成し、前記複合フィル
ムのEVOH面にヒートシーラーを用いジッパーを接着
させたところ、ジッパーとEVOHとの接着性は1.8
kg/15mm幅と良好であり、実施例1と同様な保香
性の試験を行ったが、一週間後もl−メントールの匂い
は感じられず保香性は良好であった。
ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アドマ
ー SE810」)70重量%と、密度0.94g/c
m3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三菱油化
(株)製「モディック H−400C」)30重量%と
を、混練部のついた押出機を用い、凸型断面と凹型断面
を有する別個のダイよりテープ状に溶融押出して、凸型
部と凹型部を有するジッパーを形成し、前記複合フィル
ムのEVOH面にヒートシーラーを用いジッパーを接着
させたところ、ジッパーとEVOHとの接着性は1.8
kg/15mm幅と良好であり、実施例1と同様な保香
性の試験を行ったが、一週間後もl−メントールの匂い
は感じられず保香性は良好であった。
【0042】比較例2 実施例2において、密度0.89g/cm3のカルボン
酸変性ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製
「アドマー SE810」)70重量%と、密度0.9
4g/cm3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三菱
油化(株)製「モディック H−400C」)30重量
%の代りに、密度0.89g/cm3のカルボン酸変性
ポリプロピレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アド
マー QB551」)70重量%と、密度0.95g/
cm3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三井石油化
学工業(株)製「アドマー HB030」)30重量%
に変更した以外は、実施例2と同様に行ったが、ジッパ
ーとEVOHとの接着性は0.3kg/15mm幅と不
良であった。
酸変性ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製
「アドマー SE810」)70重量%と、密度0.9
4g/cm3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三菱
油化(株)製「モディック H−400C」)30重量
%の代りに、密度0.89g/cm3のカルボン酸変性
ポリプロピレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アド
マー QB551」)70重量%と、密度0.95g/
cm3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三井石油化
学工業(株)製「アドマー HB030」)30重量%
に変更した以外は、実施例2と同様に行ったが、ジッパ
ーとEVOHとの接着性は0.3kg/15mm幅と不
良であった。
【0043】比較例3 実施例2において、密度0.89g/cm3のカルボン
酸変性ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製
「アドマー SE810」)70重量%と、密度0.9
4g/cm3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三菱
油化(株)製「モディック H−400C」)30重量
%の代りに、密度0.88g/cm3のカルボン酸変性
ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アドマ
ー SF600」)30重量%と、密度0.94g/c
m3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三菱油化
(株)製「モディック H−400C」)70重量%に
変更した以外は、実施例2と同様に行ったが、ジッパー
とEVOHとの接着性は0.4kg/15mm幅と不良
であった。
酸変性ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製
「アドマー SE810」)70重量%と、密度0.9
4g/cm3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三菱
油化(株)製「モディック H−400C」)30重量
%の代りに、密度0.88g/cm3のカルボン酸変性
ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アドマ
ー SF600」)30重量%と、密度0.94g/c
m3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(三菱油化
(株)製「モディック H−400C」)70重量%に
変更した以外は、実施例2と同様に行ったが、ジッパー
とEVOHとの接着性は0.4kg/15mm幅と不良
であった。
【0044】実施例3 25μの二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ(株)製
「エンブレム ON」)にポリエステル系の接着剤(武
田薬品工業(株)製「A−385/A−50」)を固形
分として3g/m2塗布し、溶剤を蒸発させた後に、多
価カルボン酸成分がテレフタル酸、ジオール成分がモル
比でエチレングリコール:ジエチレングリコール:シク
ロヘキサンジメタノール=65:2:33よりなるポリ
エステルの40μmのフィルム(l−メントール収着量
1mg/フィルムg)を、前記フィルムに貼合わせて複
合フィルムを得た。
「エンブレム ON」)にポリエステル系の接着剤(武
田薬品工業(株)製「A−385/A−50」)を固形
分として3g/m2塗布し、溶剤を蒸発させた後に、多
価カルボン酸成分がテレフタル酸、ジオール成分がモル
比でエチレングリコール:ジエチレングリコール:シク
ロヘキサンジメタノール=65:2:33よりなるポリ
エステルの40μmのフィルム(l−メントール収着量
1mg/フィルムg)を、前記フィルムに貼合わせて複
合フィルムを得た。
【0045】密度0.90g/cm3のカルボン酸変性
ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アドマ
ー SE800」)60重量%と、密度0.93g/c
m3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(住友化学工業
(株)製「ボンダイン LX4110」)40重量%と
を二軸押出機でペレット化後、凸型断面と凹型断面を有
する別個のダイよりテープ状に溶融押出して、凸型部と
凹型部を有するジッパーを形成し、前記複合フィルムの
ポリエステル面にヒートシーラーを用いジッパーを接着
させたところ、ジッパーとポリエステルとの接着性は良
好であり、実施例1と同様な保香性の試験を行ったが、
一週間後もl−メントールの匂いは感じられず保香性は
良好であった。
ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アドマ
ー SE800」)60重量%と、密度0.93g/c
m3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(住友化学工業
(株)製「ボンダイン LX4110」)40重量%と
を二軸押出機でペレット化後、凸型断面と凹型断面を有
する別個のダイよりテープ状に溶融押出して、凸型部と
凹型部を有するジッパーを形成し、前記複合フィルムの
ポリエステル面にヒートシーラーを用いジッパーを接着
させたところ、ジッパーとポリエステルとの接着性は良
好であり、実施例1と同様な保香性の試験を行ったが、
一週間後もl−メントールの匂いは感じられず保香性は
良好であった。
【0046】実施例4 25μの二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ(株)製
「エンブレム ON」)にポリエステル系の接着剤(武
田薬品工業(株)製「A−385/A−50」)を固形
分として3g/m2塗布し溶剤を蒸発させた後に、アク
リロニトリルを主成分とし、(メタ)アクリル酸エステ
ル等の共重合成分とブタジエンの弾性体より構成されて
いるブロック共重合体であるフィルム(タマポリ(株)
製「ハイトロン BX」)40μm(l−メントール収
着量0.03mg/フィルムg)を、前記フィルムに貼
合わせて複合フィルムを得た。
「エンブレム ON」)にポリエステル系の接着剤(武
田薬品工業(株)製「A−385/A−50」)を固形
分として3g/m2塗布し溶剤を蒸発させた後に、アク
リロニトリルを主成分とし、(メタ)アクリル酸エステ
ル等の共重合成分とブタジエンの弾性体より構成されて
いるブロック共重合体であるフィルム(タマポリ(株)
製「ハイトロン BX」)40μm(l−メントール収
着量0.03mg/フィルムg)を、前記フィルムに貼
合わせて複合フィルムを得た。
【0047】密度0.89g/cm3のカルボン酸変性
ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アドマ
ー SF610」)70重量%と、密度0.94g/c
m3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(住友化学工業
(株)製「ボンダイン TX8030」)30重量%を
樹脂組成物に、30部のスチレン−ブタジエン系ポリマ
ー(旭化成工業(株)製「タフプレン−200」)を添
加し、二軸押出機でペレット化後、凸型断面と凹型断面
を有する別個のダイよりテープ状に溶融押出して、凸型
部と凹型部を有するジッパーを形成し、前記複合フィル
ムのポリアクリロニトリル面にヒートシーラーを用いジ
ッパーを接着させたところ、ジッパーとポリアクリロニ
トリルとの接着性は良好であり、実施例1と同様な保香
性の試験を行ったが、一週間後もl−メントールの匂い
は感じられず保香性は良好であった。
ポリエチレン樹脂(三井石油化学工業(株)製「アドマ
ー SF610」)70重量%と、密度0.94g/c
m3のカルボン酸変性ポリエチレン樹脂(住友化学工業
(株)製「ボンダイン TX8030」)30重量%を
樹脂組成物に、30部のスチレン−ブタジエン系ポリマ
ー(旭化成工業(株)製「タフプレン−200」)を添
加し、二軸押出機でペレット化後、凸型断面と凹型断面
を有する別個のダイよりテープ状に溶融押出して、凸型
部と凹型部を有するジッパーを形成し、前記複合フィル
ムのポリアクリロニトリル面にヒートシーラーを用いジ
ッパーを接着させたところ、ジッパーとポリアクリロニ
トリルとの接着性は良好であり、実施例1と同様な保香
性の試験を行ったが、一週間後もl−メントールの匂い
は感じられず保香性は良好であった。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明のジッパー付
き包装袋は、内容物、とくに内容物のフレーバー成分や
揮発性または不揮発性の薬効成分の透過及び収着を格段
に防止できるので、流通過程だけでなく開封後の保存時
に、内容物の含量変化を最小限に押さえる事ができ、パ
ップ薬、入浴剤、防虫剤、工業薬品、フレーバーが重視
される食品等に好適に適用できる。
き包装袋は、内容物、とくに内容物のフレーバー成分や
揮発性または不揮発性の薬効成分の透過及び収着を格段
に防止できるので、流通過程だけでなく開封後の保存時
に、内容物の含量変化を最小限に押さえる事ができ、パ
ップ薬、入浴剤、防虫剤、工業薬品、フレーバーが重視
される食品等に好適に適用できる。
Claims (7)
- 【請求項1】 密度0.90g/cm3以下のカルボン
酸変性ポリエチレン樹脂を90〜40重量%および密度
0.93g/cm3以上のカルボン酸変性ポリエチレン
樹脂10〜60重量%の樹脂組成物よりなるジッパー。 - 【請求項2】 請求項1記載のジッパーを有し、かつl
−メントールの収着量が5mg/g以下である樹脂層を
最内層とする包装袋。 - 【請求項3】 l−メントールの収着量が5mg/g以
下である樹脂が、エチレン含有量20〜70モル%、ビ
ニルエステル成分のけん化度95モル%以上のエチレン
−ビニルエステル共重合体けん化物である請求項2記載
の包装袋。 - 【請求項4】 l−メントールの収着量が5mg/g以
下である樹脂が、エチレン、ビニルエステルおよびビニ
ルシラン系化合物の共重合体をけん化して得た、シラン
含有量0.0005〜0.2モル%、エチレン含有量2
0〜70モル%、ビニルエステル成分のけん化度95モ
ル%以上のエチレン−ビニルエステル共重合体けん化物
である、請求項2記載の包装袋。 - 【請求項5】 l−メントールの収着量が5mg/g以
下である樹脂が、硼素化合物を硼素換算量で0.002
〜0.6重量%含む、エチレン含有量20〜60モル
%、ビニルエステル成分のけん化度95モル%以上のエ
チレン−ビニルエステル共重合体けん化物である、請求
項2記載の包装袋。 - 【請求項6】 密度0.90g/cm 3 以下のカルボン
酸変性ポリエチレン樹脂を90〜40重量%および密度
0.93g/cm 3 以上のカルボン酸変性ポリエチレン
樹脂10〜60重量%からなる樹脂組成物。 - 【請求項7】 カルボン酸変性ポリエチレン樹脂よりな
るジッパーを有し、かつl−メントールの収着量が5m
g/g以下で、エチレン含有量20〜70モル%、ビニ
ルエステル成分のけん化度95モル%以上のエチレン−
ビニルエステル共重合体けん化物からなる層を最内層と
する包装袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21465691A JP2911071B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | ジッパー及び包装袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21465691A JP2911071B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | ジッパー及び包装袋 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0577841A JPH0577841A (ja) | 1993-03-30 |
JP2911071B2 true JP2911071B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=16659386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21465691A Expired - Fee Related JP2911071B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | ジッパー及び包装袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2911071B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5615623B2 (ja) * | 2010-08-20 | 2014-10-29 | 株式会社クラレ | ヒートシール用フィルム及び包装袋 |
JP5711988B2 (ja) * | 2011-02-02 | 2015-05-07 | 株式会社クラレ | ジッパーテープ及びジッパー付き包装袋 |
WO2013043944A1 (en) * | 2011-09-23 | 2013-03-28 | Dow Global Technologies Llc | Olefin-based polymer compositions and articles prepared therefrom |
JP2019051142A (ja) * | 2017-09-15 | 2019-04-04 | 共同印刷株式会社 | チャックテープ |
-
1991
- 1991-07-30 JP JP21465691A patent/JP2911071B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0577841A (ja) | 1993-03-30 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |