JP2908010B2 - サーボ機構 - Google Patents

サーボ機構

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JP2908010B2
JP2908010B2 JP32889990A JP32889990A JP2908010B2 JP 2908010 B2 JP2908010 B2 JP 2908010B2 JP 32889990 A JP32889990 A JP 32889990A JP 32889990 A JP32889990 A JP 32889990A JP 2908010 B2 JP2908010 B2 JP 2908010B2
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はメカニカルなサーボ機構及びその制御方法に
係り、特に光学的検出系を有し、精密機器の位置決め等
に好適なサーボ機構に関する。
〔従来の技術〕
従来のサーボ機構は、特開昭56−114001号公報「空気
式調節計」に記載のように、光センサが検出した制御対
象の状態に対応する検出信号を、一旦電気信号に変換し
て、電気信号で与えられる目標値信号との間のフィード
バック演算を電気信号を媒体として行っていた。また、
その結果求まった修正信号も、電気信号として操作器へ
と入力し、操作器の出力であるレーザー光の強度を変化
させることにより行われていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術においては、光センサからの検出光信号
を電気信号に変換する為の装置が必要であり、システム
が大きくなるという問題があった。
また、電気信号を伝達するためにシステム内の電気系
各要素を導体線材等により相互に接続配線する必要があ
り、微小素子の実現が困難であるという問題があった。
また、電磁的雑音の影響を受けやすいという問題があっ
た。
また、制御対象を修正操作信号の強度調整のみにより
制御するため、光の信号媒体としての能力が充分活かさ
れていなかった。
本発明の目的は、上記のような電気信号と光信号とが
フィードバックループ内に共存することによる装置の大
型化,効率低下,電気信号伝達における雑音の影響など
の諸問題を解決し、微小範囲の物体の精密制御とフィー
ドバック作用の高速高機能化を達成することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明は、与えたエネルギ
ーに応じて出力が変化する制御対象の出力信号値を、与
えられた目標信号値に追従させるサーボ機構において、
前記目標信号値の情報を光を媒体として入力する光入力
手段と、前記出力信号値の情報を光を媒体としてフィー
ドバックする光学系と、前記制御対象に対して照射され
た光エネルギーを付与する光照射手段と、前記フィード
バックする光学系及び前記光入力手段とによる光によっ
て前記光照射手段の照射光強度を連続的に可変できる照
射光強度制御手段とを具備したことを特徴とするサーボ
機構。
〔作用〕
検出光学系は、制御対象の持つ各種物理量の値、例え
ば位置に応じて検出光の特徴量、または位相が変化する
ように空間内に配置されている。処理光学系は、上記検
出光を所定の空間配置において受光する。目標値光学系
は目標信号の大小に応じて生成する光の光強度、周波
数、位相などを変化させて、目標信号の情報を光を媒体
として処理光学系に入力する。光照射手段は、制御対象
にエネルギーを伝達する光を制御対象に照射して、制御
対象の出力を変化させる。処理光学系は、上記検出光学
系からフィードバックされた光、及び上記目標値光学系
から入力された光とを導きいれ、光学的作用により上記
光照射手段の光強度を変化させる。これにより光照射手
段が制御対象に与えるエネルギーが変化され、制御対象
の出力が上記フィードバックされた光と入力された光と
により調節可能となされている。
この構成において処理光学系内部では、フィードバッ
クされた光と入力された光とによりそれぞれ光学的性
質、たとえば屈折率が変化させられ、上記2つの光によ
る変化量の大小により、光照射手段の光強度が増減する
方向が制御されている。
即ち、フィードバックされた光により示される制御対
象の出力値が、入力された光により示される目標信号値
より大きい場合は、制御対象の出力を減じるのに見合っ
たエネルギーになるように光照射手段の光強度が減じら
れる。また、出力値が目標信号値より小さい場合は、制
御対象の出力を増やすのに見合ったエネルギーになるよ
うに光照射手段の光強度が増加される。両者がつりあっ
たところで制御対象の出力値が一定に維持される。こう
して制御対象の出力が目標信号に追従することができ
る。光アクチュエータは、上記相互作用の結果として実
現される偏差光をエネルギー源として制御対象に作用を
及ぼしこれを操作制御する。こうして、制御対象の状態
が目標信号に追従するようなフィードバック作用が実現
できる。
この一連のフィードバック処理において、フィードバ
ックループを構成する信号媒体は全て光であり、電気信
号がフィードバック信号の媒体となることは無いように
構成される。このため、配線等に要する空間が不要とな
るので微小範囲の物体の精密制御が可能となるほか、装
置の小形化が図れる。また、電磁雑音によるフィードバ
ック作用の性能劣化が無く、高速,高機能な制御が達成
出来る。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図は本発明による光駆動形サーボ機構のブロック
構成図である。
ここで、1は制御対象、2は検出光学系、3は目標値
光学系、4は処理光学系、5は光アクチュエータ、6は
制御対象1の状態、7は検出光、8は目標信号、9は目
標信号光、10は操作修正信号系、11は作用である。
検出光学系2は、制御対象1の状態6に対応した光学
的特徴量、例えば光強度,波長,位相,あるいは光束断
面積,光波伝播方向などを持つ検出光7を生成する。一
方、目標値光学系3は、目標信号8を入力して、対応す
る目標状態を表す目標信号光9を生成する。処理光学系
4は検出信号光7と目標信号光9とからの偏差演算及び
所定の制御アルゴリズム演算を行う。この結果は操作修
正信号光10として、光アクチュエータ5に入力される。
光アクチュエータ5は、操作修正信号光10により機械的
エネルギーを発生して制御対象の状態6を変化させる作
用11を及ぼす。
この構造の光学系において、制御対象の状態6が目標
状態と異なる場合は、検出光7と目標信号光9とでその
光学的特徴量が異なる。このため処理光学系では、これ
らの偏差に応じた演算結果が出力として生成され、光ア
クチュエータ5に印加され、制御対象の状態を変化させ
ることになる。ここで、処理光学系4における演算とし
て適切なものを設定しておけば、任意の初期状態にある
制御対象を安定に目標状態へと移すことができる。制御
対象1が目標状態に到達すると、検出光7と目標信号光
9との光学的特徴量が一致して、処理光学系内で行う偏
差演算の出力は零となる。このとき操作修正信号光10
は、光アクチュエータ5において機械的エネルギーを発
生しないようなものとなされ、その結果制御対象は目標
状態で保持される。
更に、何らかの外乱要因により制御対象が目標状態か
ら変動したときでも、その変化は検出光7の光学的特徴
量の変化として検出され、処理光学系4の偏差演算によ
り操作修正信号光10が機械的エネルギーを発生させるよ
うな状態に速やかに変化する。このため光アクチュエー
タ5が制御対象を目標状態へ復帰させようとする作用を
及ぼし、外乱の影響を抑圧する。
第2図は、本発明による光駆動形サーボ機構により実
現したピストンの位置制御系である。ここで12はピスト
ン、13は遮光羽根、14は光エネルギーによる熱膨張作用
を有する流体、15はシリンダ、16はミラー、17a,17bは
平行平面板の対、18は目標値用可変屈折率媒質、19は帰
還用可変屈折率媒質である。平行平面板の対17a,17bは
同一材質で同一構造のものを対向させて、表面同士を平
行になるように配置しておく。
光アクチュエータ駆動のための光はレーザービームを
コリメートして拡大平行光束にして17aに入射させる。
今、この平行光束の進行方向にx軸をとれば、この光を
スカラーの波動で表したときの式は、ui=Ai・exp{j
(kx−ωt)} k=2π/λ となる。
ui :波動表現における平行位置からの変位量 Ai :振幅 j :虚数単位 k :波数 λ:レーザビームの波長 x :光路に沿った長さ ω:レーザビームの各周波数 t :時間 この入射光20は平行平面板17aの表面及び裏面にて第
2図中に示すように反射と屈折とを受け、表面反射波21
と裏面反射波22とに分かれる。それぞれは、可変屈折率
媒質18及び可変屈折率媒質19中を通過した後、再び平行
平面板17bの表面及び裏面にて反射と屈折とを受け、第
2図中に示すように3つの光束23,24,25を生じる。ここ
で23は、可変屈折率媒質18を通過した後17bの表面にて
反射された光束、24は可変屈折率媒質18を通過した後17
bの裏面にて反射された光束と可変屈折率媒質19中を通
過した後17bの表面にて反射された光束との重ね合った
光束,25は可変屈折率媒質19中を通過した後17bの裏面に
て反射された光束である。
いま、17aによる光束分割に伴う表面反射波21と裏面
反射波22との光路差をΔaとすると、17bによって生じ
る裏面反射波と表面反射波との光路差は−Δaとなる。
従って入力光束20の分割と合成に伴う位相差の発生はな
い。一方、媒質18と19中ではこれらの屈折率n1,n2に応
じて光束21,22の光路長がそれぞれn1l,n2lとなり、この
差に応じた位相差が発生する。ここで、lは両媒質の長
さである。
この時、平行平面板の表面反射率、表面入射時透過
率、表面出射時透過率,裏面反射率をそれぞれ振幅変化
率でr1,t1,t1′,r2と表し、媒質18,19の通過に伴う振幅
変化率をそれぞれa1,a2とすると、重ね合った光束24を
表す波動の式は、 ua=Ai・T・{a1・exp{j(k・n1l)}+ a2・exp{j(k・n2l)}}・exp{j(kx−ω
t)} 但し、T=r1・r2・t1・t1′,k=2π/λ となる。ここでTは平行平面板の対17a,bによって生じ
る光強度の損失を表す。
この光束24によるエネルギーUaは、uaの自乗の時間平
均で与えられ、 Ua=(Ai・T)2/2×(a1 2+a2 2+2a1a2・cosδ) δ=k・n1l−k・n2l となる。ここでn1,n2は、照射光量により変化するた
め、δの値により重ね合った光束24のエネルギー強度の
変調ができる。可変屈折率媒質18と19とを同一物質で構
成すれば、a1=a2となり、δとUaとの関係は第3図
(a)のようになる。即ち、 Ua=Uam×(1+cosδ) ……(1) Uam=(a1・Ai・T) である。
こうして出力された上記重ね合った光束24は、シリン
ダ15の透明壁を通して内部の流体14に照射される。な
お、原理説明をわかりやすくするために本実施例では光
束23,25は平行平面板17bの近傍において遮光(図示せ
ず)するものとする。流体はこの光束24の光エネルギー
を吸収して熱膨張する。このような流体としては例えば
メタンガスなどがある。いま、シリンダ内の流体の温度
をT1,外部の等価熱源の温度をT2、これらの間の熱コン
ダクタンスをσとすると、 Ua=σ・(T1−T2) ……(2) となる温度T1において入射光エネルギーと熱的損失とが
つりあって、流体の膨張は止まり、ピストンは静止す
る。従って、Uaとピストン位置yとの間には、第3図
(b)に示すような正の相関関係が成立する。
ピストンには遮光羽根13が付いており、入射光束の一
部分を遮るようになっている。これによりシリンダを通
過してミラー16に到達する光束の面積は、ピストンの位
置に応じて変化する。今、入射光束24がちょうど遮光羽
根13により遮られるようなピストン位置を原点として、
ピストンが図中の上方に変位する向きにピストン変位y
をとるものとする。入射光束24の全面積をSa,ミラー16
に到達する光束の面積をSoとすると、 So=Sa・y/y0 y0:入射光束が全てミラーに到達する時のyの値 となり、検出光26の全光量Uoも入射光24の全光量Uaと次
の関係を持つ。
Ub=Tf・Ua・y/y0 ……(3) Tf:流体による吸収 これを第3図(c)に示す。こうして制御対象である
ピストンの位置が検出光26の全光量Ubとして検出でき
る。
この検出光26は、2つのミラー16により光路を曲げら
れて可変屈折率媒質19の側面に入射させられる。可変屈
折率倍率18,19は、側方より入射している光の強度に応
じて屈折率が第3図(d)(e)に示すように変化する
ものであり、例えば、所定の温度、及び圧力にて空気な
どを密封したものを用いれば、照射光強度に応じた圧力
変化により、このような作用を発生せしめることが出来
る。
すると、可変屈折率媒質19の屈折率n2は、フィードバ
ックした検出光26の変化に応じて、 n2=n0(1+xUb) ……(4) x:単位光量当たりの屈折率増加係数 に従って変化する。一方、可変屈折率媒質18の屈折率n1
は目標信号光27の光量Urに応じて n1=n0(1+xUr) ……(5) に従って変化するので、光束21と22との位相差δは、 δ=kl(n2−n1) =kln0x(Ub−Ur) ……(6) となる。この様子を第3図(f)に示した。
こうして、目標信号光27とフィードバック検出光26の
光量差(Ub−Ur)に応じて、(6)式、(1)式を通し
て照射光Uaが変化させられて、純光学的にサーボ動作が
実現される。
例として、Ur=0で、かつAiに適当な光強度を与えた
場合を考える。すると、第3図中に示すように、上記
(1)〜(6)の各式を満たすピストン位置yr0,検出光
量Ub0,位相差δ0,入射光量Ua0において、系は安定して
保持される。いま、何らかの外乱でピストン位置yがy
r0から微小値だけ増加したとする。このとき、検出光量
UbはUb0から増加し、位相差δもδから増加する。従
って、第3図(a)からわかるように入射光24の全光量
Uaは減少して、ピストン位置yはもとの平衡値yr0に戻
ろうとする。逆にピストン位置yがyr0から微小値だけ
減少した場合は各物理量の変化の方向が逆になるだけ
で、同様にもとの平衡値yr0に戻ろうとする。即ち、負
のフィードバック作用が実現され、任意の外乱の影響は
速やかに除去される。
次に、ピストン位置を移動させるために、可変屈折率
媒質18に光量Ur1を与えた場合を考える。このとき、可
変屈折率媒質18の屈折率n1は第3図(e)に従って増加
するが、Ur1に対応する値に一瞬にして変化する訳では
ない。従って、n1の増加に応じて位相差δが減少し、そ
の影響は入射光量Uaの増加をもたらし、更にピストン位
置yの増加とフィードバック光量Ubの増加を生じさせ
る。これにより可変屈折率媒質19の屈折率n2は増加する
ので、n2−n1は全体として正の値を取りつつ減少して行
き、安定点に向かう。結局第3図中に示すようなyr1,Ub
11,Ua1まで移動したところで安定する。即ち、ピス
トン位置yを目標値yr1に移動させるサーボ動作が実現
されたことになる。
ここで、任意の目標位置yrに対応する目標信号光量Ur
は、以下に示した手順で‘→’印に従って図上求解を行
うことで求められる。
第3図(b)にてyr→Uar同図(a)にてUar→δr
同図(c)にてyr→Ubr 同図(f)にてδr→(Ubr−Ur) ととか
らUrを算出 また、yを減少させる向きの動作についても、Urを減
少させた場合の挙動について第3図を同様にたどること
により、問題なく実現出来ることが確められる。即ち、
以上述べたようにすれば、任意の目標値yrに対するサー
ボ機構としての動作が達成される。
このようにして光学系だけによるフィードバック作用
によるサーボ機構が実現でき、間に電気信号を介さずに
制御対象の位置決めが可能となる。
この例を第1図と対応づけると、ピストン12が制御対
象1、遮光羽根13とミラー16が検出光学系2、シリンダ
内の流体14が光アクチュエータ5に相当しており、ま
た、平行平面板17a,17b、及び可変屈折率媒質18,19が全
体で目標値光学系3と処理光学系4を構成していること
になる。
第4図は、上記の原理的構成をそのまま用いた、ウェ
ハアライメントステージのy方向駆動系の斜視図であ
る。この例では、レーザー光源30からのビームを、ビー
ムエキスパンダ31によりコリメート光束にしている。
又、目標信号として、別のレーザー光源32のビームを用
いている。ピストン12には移動ステージ33が固定されて
おり、移動ステージ33は、大ストロークステージ34上に
微小変位可能に保持されている。サーボ機構を構成して
いる部品12,15,16,17a,17b,18,19及びレーザー光源32は
大ストロークステージ34上に固定されており、第1の平
行平面板17a,レーザー光源30及びビームエキスパンダ31
は固定部材上に配置されている。この実施例では、長い
距離の移動については大ストロークステージ34によって
行い、精密な位置合わせは本発明のサーボ機構によって
行う。その際、大ストロークステージ34上には、移動ス
テージ33のフィードバック機構のみを配置しておけば良
く、移動させるエネルギーを供給するレーザー光源30な
どは固定部材上に配置することが可能となる。このた
め、可動部の質量低減ができ、高速移動できるメリット
がある。
ここまでの説明では、シリンダに照射する光束は、重
ね合った光束24のみであったが、遮光羽根の配置等の調
整による検出光束面積の調整と、目標信号値の設定方法
の調整とにより、第2図中に示した3つの光束23,24,25
のすべてを照射するようにしても良い。
第5図(a)は第2図とは異なる構成による、本発明
の実施例の図である。ここで、ピストン12、遮光羽根1
3、流体14、シリンダ15は第2図と同じである。36は非
線形ファブリーペロー共振器である。
ファブリーペロー共振器は一般に、両端面を鏡面とし
てこの間で光を多重反射させ、干渉効果により定まる光
強度の出力光を得るためのものである。非線形ファブリ
ーペロー共振器36は、ファブリーペロー共振器におい
て、多重反射させる部分の光学媒質として、入射光の強
度に応じて第6図(a)に示すように屈折率が変化する
非線形光学媒質、例えばポリジアセチレン,ニトロスチ
ルベンゼン,半導体ドープガラスなどを用いている。こ
こで共振器長lを、第6図(a)中に示した光振幅強度
閾値Athに対応する屈折率nthにおいて共振するように、 2・nth・l=m・λ m :整数 λ:使用するレーザーの波長 とすると、一般に知られているように、共振器の入射光
強度Ainと出射光強度Aoutとの関係は、第6図(b)に
示すようなものとなる。
検出光学系を構成している4個のミラー16は、ファブ
リーペロー共振器36,シリンダ15,流体14,及び4つある
ミラー16を経て再びファブリーペロー共振器の左端に至
る光学的距離Lが L=(m′+1/2)・λ m′:整数 となるように予め調節しておく。但しここで、ファブリ
ーペロー共振器内における光路長は、nth・lであると
する。このとき、目標信号光20と検出光26との波動とし
ての振幅をそれぞれAref,Abとすれば、これらが合成さ
れた実効入射光の波動としての振幅は、(Aref−Ab)と
なり、負帰還作用を持つようにできる。
ピストン位置yは、前記の実施例と同様に表現する。
即ち、入射光束37がちょうど遮光羽根13により遮られる
ようなピストン位置を原点として、ピストンが図中の上
方に変位する向きにピストン変位yをとるものとする。
入射光束37の全面積をSa,ミラー16に到達する光束の面
積をSbとすると、 Sb=Sa・(y/y0) である。
いま、y=0の初期状態を考え、これを所定の目標位
置に移動させる目的で強度Aref(>Ath)の目標信号光2
0を与えた場合を考える。非線形ファブリーペロー共振
器の入出力特性(第6図(b))から、シリンダ入射光
37の強度Aa=Athとなり、流体は膨張してピストンを押
し上げる。従ってyは増加して行き、検出光26の光束面
積Sbは上式で表したようになる。このためファブリーペ
ロー共振器の左端において、検出光束26が照射された部
分については上述した負帰還作用が起こり、入力強度
が、 Ain=Aref−Tf・Aa =Aref−Tf・Aout に従って減少する。但し、Tfは流体による吸収である。
このため共振状態が変化して動作点は第6図(b)の曲
線上を原点方向に移動してゆく。そして同図(c)に示
すように上式の関係と第6図(b)とのつりあうP点に
おいてこのフィードバック系は安定する。このとき共振
器は第5図(b)に示すように、屈折率がnthの部分38
と、P点に対応するApにおける屈折率np(<nth)の部
分39とから成っている。そしてP点に対応する部分39か
らのシリンダ入射光37の強度Aaは、Ap即ちほぼ(Aa≒
0)となる。
こうして、Aa≒0となる部分の面積がyの増加と共に
増加して行き、流体への入射光エネルギーは減少して行
く。そして前記実施例同様に、ある温度T1において入射
光エネルギーと熱的損失とがつりあって、流体の膨張は
止まり、ピストンは静止する。この状態が第5図(a)
に示してある。
次に、ピストン位置yの目標値yrを増加するには、第
5図(b)に示すように目標信号光20の入射位置をずら
せばよい。すると、シリンダに入射した光束のうち、遮
光羽根に遮られる割合が増えるので、上述したフィード
バック効果が及ぶ部分の面積が減少し、入射光エネルギ
ーが増加する。従って流体は膨張して、あらたに第5図
(c)のようになって安定する。一方yrを減少させる場
合は、目標信号光20の入射位置を下にずらせば、フィー
ドバック効果が及ぶ部分の面積が増えて入射光エネルギ
ーが減少して、ピストン位置は減少する。即ち、以上述
べたようにすれば、任意の目標値yrに対するサーボ機構
としての動作が達成される。
このようにして光学系だけによるフィードバック作用
によるサーボ機構が実現でき、間に電気信号を介さずに
制御対象の位置決めが可能となる。
なお本実施例によれば、第6図(c)から分かるよう
にピストン位置が目標値からずれた場合の出力強度Aout
の変化が大きいため、フィードバック効果のゲインを大
きくでき、精度の高い位置決めに有利であるという効果
が有る。
第7図(a)は、上記実施例の代案変形の1例であ
る。この実施例では非線形ファブリーペロー共振器の変
わりにハーフミラー40を用いて、目標信号光20と検出光
26との演算を行っている。この例の場合、検出光束26が
照射された部分については、シリンダ入射光強度Aaは、
Aref/2から第7図(b)に示すようにQ点に対応する強
度Aqへと減少し、第6図(c)と同様に安定する。目標
位置を変化させる場合に、目標信号光のハーフミラー40
への入射位置を変えるのは前例と同じである。この実施
例では、Q点付近のフィードバック効果のゲインが大き
くないため、光ノイズの大きいシステムに対して、安定
度余裕を持たせて振動などが起こりにくくできるという
効果がある。
なお、上述した例ではアナログ方式のフィードバック
のみを用いているが、光入力形光スイッチを用いること
で、オンオフ形の光駆動形サーボ機構も実現できる。ま
た、検出光の生成方法として上記の実施例では遮光羽根
による光束面積変化のみを用いているが、このほかに
も、回折格子の相対的位置変化による透過光量変化を用
いることもできる。また、目標状態に対応する画像の空
間的波面分布をホログラムに記録したものを目標値光学
系として、3次元的な目標位置に対してのフィードバッ
ク作用を実現することも可能である。
以上述べた通り、本実施例によれば配線が不要となる
ため、たとえ制御対象が微小な領域にある場合でもフィ
ードバック制御が可能である。又、間に電気信号を介さ
ないため電磁雑音による性能劣化がない。従って、高性
能な制御動作が達成できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、光の伝搬だけでサーボ機構が構成で
きるので、制御対象の周囲に配線の空間が不要となっ
て、微小空間における物体操作が可能となる。又、光の
伝搬速度でフィードバックがなされるため超高速応答が
実現される効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による光駆動形サーボ機構のブロック
図、第2図は本発明によるピストンの位置制御系の構造
図、第3図はその動作原理の説明図、第4図は本発明に
よるウェハアライメントステージ駆動系の斜視図、第5
図は本発明によるピストンの位置制御系の別の構成方法
を示す図、第6図はその動作原理の説明図、第7図は本
発明によるピストンの位置制御系の別の構成方法を示す
図である。 符号の説明 1……制御対象,2……検出光学系, 3……目標値光学系,4……処理光学系, 5……光アクチュエータ,6……状態, 7……検出光,8……目標信号, 9……目標信号光,10……操作修正信号光, 11……作用,12……ピストン, 13……遮光羽根, 14……光エネルギーによる熱膨張作用を有する流体, 15……シリンダ,16……ミラー, 17a,17b……平行平面板の対、 18……目標値用可変屈折率媒質, 19……帰還用可変屈折率媒質, 20……入射光,21……表面反射波, 22……裏面反射波,23,24,25……光束, 24……重ね合った光束,26……検出光, 27……目標信号光,30……レーザー光源, 31……ビームエキスパンダ, 32……別のレーザー光源,33……移動ステージ, 34……大ストロークステージ, 35……ウェハ, 36……ファブリペロー共振器, 37……シリンダ入射光,40……ハーフミラー。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】与えたエネルギーに応じて出力が変化する
    制御対象の出力信号値を、与えられた目標信号値に追従
    させるサーボ機構において、 前記目標信号値の情報を光を媒体として入力する光入力
    手段と、 前記出力信号値の情報を光を媒体としてフィードバック
    する光学系と、 前記制御対象に対して照射された光エネルギーを付与す
    る光照射手段と、 前記フィードバックする光学系及び前記光入力手段とに
    よる光によって前記光照射手段の照射光強度を連続的に
    可変できる照射光強度制御手段と を具備したことを特徴とするサーボ機構。
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