JP2907618B2 - 画像処理方法及びファクシミリ装置 - Google Patents

画像処理方法及びファクシミリ装置

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JP2907618B2
JP2907618B2 JP4016333A JP1633392A JP2907618B2 JP 2907618 B2 JP2907618 B2 JP 2907618B2 JP 4016333 A JP4016333 A JP 4016333A JP 1633392 A JP1633392 A JP 1633392A JP 2907618 B2 JP2907618 B2 JP 2907618B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像処理方法及びファク
シミリ装置に関するものであり、更に詳しくは、画像デ
ータにおける異常箇所の回復に関する画像処理方法及
び、前記画像処理方法を適用したファクシミリ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のファクシミリ装置においては、回
線上のノイズ等の影響によりエラ−が発生した場合、以
下のような手段により対応している。
【0003】エラ−の発生したラインを全白としその
まま印字する エラ−の発生したラインの前のラインデ−タをエラー
ライン上に印字する(いわゆる全ラインコピ−) エラ−の発生したデ−タを含むデ−タを、再送しても
らう などの方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに上述の従来例
によるエラー対応方法においては、の方法によればエ
ラ−ラインがそのままなくなってしまうために、画質の
劣化が顕著であった。またの方法では、例えば斜め線
の継ぎ目などで不自然な画像となり、目障りであった。
更にの方法では、もう一度デ−タを再送してもらうた
めに多大な時間を要し、受信機側はもちろんのこと、送
信機側もそのデータ再送の間は使えなくなり、送信側の
にユ−ザ−に対しても不便を来すという重大な問題があ
った。
【0005】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであり、画像データに対してアウトライン抽出,処理
技法を用いることにより、エラー発生箇所と正常箇所と
の不自然な画像のつながりを防止し、画質の劣化を改善
する画像処理方法を提供し、更に前記画像処理方法を使
用することにより、データの再送を不要とし、装置の効
率的な利用を可能とするファクシミリ装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による画像処理方法は、異常箇所を有する画
像データに対して少なくとも前記異常箇所に隣接する正
常箇所の画像データのアウトラインベクトルを抽出する
アウトライン抽出工程と、前記アウトライン抽出工程に
より抽出されたアウトラインベクトルに基づいて、前記
異常箇所のアウトラインベクトルを補間する補間工程
と、前記補間工程により補間されたアウトラインベクト
ルに基づいて画像の再編成を行う画像編成工程とを備え
る。
【0007】また、上記の目的を達成するための本発明
によるファクシミリ装置は、異常箇所を有する画像デー
タに対して少なくとも前記異常箇所に隣接する正常箇所
の画像データのアウトラインベクトルを抽出するアウト
ライン抽出手段と、前記アウトライン抽出手段により抽
出されたアウトラインベクトルに基づいて、前記異常箇
所のアウトラインベクトルを補間する補間手段と、前記
補間手段により補間されたアウトラインベクトルに基づ
いて画像の再編成を行う画像編成手段とを備える。
【0008】
【作用】アウトライン抽出手段により抽出された異常箇
所の前後における正常箇所のアウトラインベクトルに基
づいて、前記異常箇所におけるアウトラインベクトルを
補間することにより、アウトラインベクトルの予測を実
行する。そして、この予測されたアウトラインベクトル
に基づいて画像の再編成を行う。
【0009】
【実施例】以下に、添付の図面を参照しながら本発明の
好適な実施例について詳細に説明する。
【0010】図1は本実施例によるファクシミリ装置の
使用状態を表す図である。1は本実施例によるアウトラ
イン機能つきファクシミリ装置である。2は電話回線で
あり、3は外部のファクシミリ装置である。アウトライ
ン機能つきファクシミリ装置1は電話回線2を介して外
部のファクシミリ装置3と接続されている。
【0011】図2は、本実施例によるアウトライン処理
機能付きファクシミリ装置1の機能構成を表す機能ブロ
ック図である。21はCPUであり、本ファクシミリ装
置の各種処理動作を制御する。22はメインメモリであ
り、本装置の各処理に関するプログラムが記憶されてい
る。後述の本ファクシミリ装置の動作処理に関するプロ
グラムもここに格納されている。23は画像読み取り部
であり、送信すべき原稿画像を読み取る。24は出力部
であり、送信されてきた画像データに基づいて画像の印
刷を実行するものである。25はモデムであり、外部の
ファクシミリ装置との通信を実行する。26はアウトラ
イン処理部であり、送信されてきた画像データよりアウ
トラインベクトルを抽出する。27は画像メモリであ
り、送信されてきた画像データをモデム25を介して記
憶する。28は変倍処理部であり、画像データのアウト
ラインデータに対しいて変倍処理を実行する。29は2
値画像生成部であり、アウトラインデータより2値画像
データを生成するものである。
【0012】30はデータバスであり、上述の各機能ブ
ロックはこのデータバスに接続されている。
【0013】図3は、本実施例によるアウトライン機能
付きファクシミリ装置1の動作フロ−チャ−トである。
ステップS1において、外部のファクシミリ装置3より
電話回線2を介して送信される画像データをモデム25
にて受信する。受信した画像データはステップS2にお
いて画像メモリ27へ蓄積される。ステップS3で受信
を終了すると、ステップS4において、受信した画像デ
ータについてエラーラインが存在するかどうかをチェッ
クする。エラーラインが存在する場合は、ステップS5
へ進み、アウトライン処理部26において、エラーライ
ンの前後におけるアウトラインの抽出を実行する。次に
ステップS6において、エラーラインの継ぎ目を予測
し、アウトラインを再生成する。本ステップにおける継
ぎ目の予測及びアウトラインの再生成については後述す
る。次いで、ステップS7にてアウトラインの平滑化、
変倍処理を実行し、ステップS8で、2値画像生成部に
おいて、アウトラインベクトルに対応する2値画像の再
生成を実行する。そして、ステップS9において、再生
成された2値画像を出力部24にて印刷する。
【0014】図4から図8はアウトラインベクトルによ
るエラーラインの予測の過程を表す図である。
【0015】図4は、外部のファクシミリ装置3が送信
する画像デ−タ例を表す図である。図中Xは、X軸方向
を示すものであり、図中Yは、Y軸方向を示すものであ
る。また、軸上の数字は座標を示すものであり、“●”
は黒画素を表している。黒矢印は、この画像に対してア
ウトラインベクトル抽出した場合のアウトラインベクト
ルを示すものである。
【0016】図5は、図4の図形を本実施例によるアウ
トライン機能付きファクシミリ装置1が受信した場合の
受信画像例を説明する図である。図中の“×”は、例え
ば、電話回線2においてエラ−等が発生したことにより
抜け落ちたドットを表すものである。そして、“□”
は、エラ−ドットに接するベクトルの始点を表し、この
ベクトルを流入ベクトル不明なベクトルと称する。ま
た、“△”は、エラ−ドットに接するベクトルの終点を
表し、このベクトルを流出ベクトル不明なベクトルと称
する。
【0017】図6は、エラー発生部分に対して仮の補間
ベクトルを定めた状態を表す図である。“◎”は、前述
の流出ベクトル不明なベクトルの終点“△”と、流入ベ
クトル不明なベクトルの始点“□”との間を補間するた
めに、仮に補間し定められたベクトル(以後、仮補間ベ
クトル、と称する)の位置を示すものである。この仮補
間ベクトルにおいては、その方向がまだ確定していな
い。
【0018】図7は、図6中の仮補間ベクトル“◎”
と、流出ベクトル不明なベクトルの終点“△”、あるい
は流入ベクトル不明なベクトルの始点“□”とを結ぶベ
クトル(付加ベクトル)を付加した状態を表す図であ
る。図中の白抜き矢印が、付加された付加ベクトルを示
すものである。
【0019】図8は、“◎”で表される仮補間ベクトル
の方向を決定した状態を表す図である。図7において付
加された付加ベクトル(白抜き矢印)の方向により、図
6中の“◎”の方向を決定する。即ち、図8は、仮補間
ベクトルの方向が決定され、付加ベクトル(白抜き矢
印)としてアウトラインベクトルに付加された様子を示
すものである。
【0020】図9は、上述の処理過程をフロ−チャ−ト
で示したものである。前述のステップS4において、受
信された画像データにエラーラインが存在すると判定さ
れた場合、以下の各ステップが実行される。まず、ステ
ップS81において、エラーラインの前後におけるアウ
トライン抽出を実行する(図5)。次ぎにステップS8
2へ進み、流入ベクトル或いは流出ベクトルが不明であ
るベクトルを抽出する。これにより、エラードットに接
するベクトルの始点或いは終点が抽出される(図5)。
次ぎに、ステップS83において、流入ベクトル不明な
ベクトルと流出ベクトル不明なベクトルとを1つの対と
して対応させる。そして、ステップS84において、ス
テップS83にて1つの対となったベクトルの間に対し
て補間を実行する。この補間により生成されたベクトル
を仮補間ベクトルとして定める(図6)。
【0021】次いで、ステップS85において、仮補間
ベクトルに向けて流出ベクトル不明なベクトルから水平
ベクトル或いは垂直ベクトル(付加ベクトル)を追加し
て、流出ベクトル不明なベクトルと仮補間ベクトルとを
結ぶ(図6)。また、ステップS86において、仮補間
ベクトルより流入ベクトル不明なベクトルへ向けて、水
平ベクトル或いは垂直ベクトル(付加ベクトル)を追加
し、流入ベクトル不明なベクトルと仮補間ベクトルとを
結ぶ(図6)。そして、ステップS87において、ステ
ップS85,ステップS86で追加された付加ベクトル
の方向に基づいて、仮補間ベクトルの方向を決定する
(図7)。
【0022】以上のようにして、エラーライン発生箇所
の継ぎ目予測を実行し、得られたアウトラインデータを
2値画像生成部29にて2値画像に再生成するもであ
る。
【0023】以上説明してきたように、本実施例による
ファクシミリ装置によれば、回線上のトラブル等で受信
したデ−タに異常誤りがあった場合、エラ−の発生した
ラインの前後でアウトライを抽出を行い、継ぎ目を予測
することにより、斜め線等の継ぎ目での不自然な画質劣
化を改善し、デ−タ再送が不要となる。これにより、装
置の効率的な利用を可能となる。
【0024】尚、本実施例においては、エラー発生箇所
の前後についてアウトライン抽出を実行しているが、こ
れに限られるものではなく、エラー発生箇所を除く画像
データ全体についてアウトライン抽出を実行してもかま
わない。
【0025】尚、本発明は、複数の機器から構成される
システムに適用しても1つの機器からなる装置に適用し
ても良い。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の画像
処理方法によれば、画像データに対してアウトライン抽
出及び処理技法を用いて、エラ−発生箇所と正常箇所と
の不自然なつながりを防止し、画質の劣化が改善され
る。また、本発明によるファクシミリ装置によれば、前
記画像処理方法を適用し、通信時のエラー発生時におい
てデータの再送が不要となり、装置の効率的な利用が可
能となる。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例によるファクシミリ装置の使用状態を
表す図である。
【図2】本実施例によるファクシミリ装置の機能構成を
表す機能ブロック図である。
【図3】本実施例によるファクシミリ装置の動作フロー
チャートである。
【図4】外部ファクシミリ装置が送信する画像データの
例を表す図である。
【図5】本実施例によるファクシミリ装置の受信画像例
を表す図である。
【図6】エラー発生部分に対して定められた仮の補間ベ
クトルの位置を表す図である。
【図7】仮の補間ベクトルにより付加ベクトルを付加し
た状態を表す図である。
【図8】仮の補間ベクトルの方向が確定された状態を表
す図である。
【図9】エラー箇所のアウトラインベクトル補間処理の
フローチャートである。
【符号の説明】
1 アウトライン機能付きファクシミリ装置 2 電話回線 3 外部ファクシミリ装置 21 CPU 26 アウトライン処理部 27 画像メモリ 29 2値画像生成部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異常箇所を有する画像データに対して、
    少なくとも前記異常箇所に隣接する正常箇所の画像デー
    タのアウトラインベクトルを抽出するアウトライン抽出
    工程と、 前記アウトライン抽出工程により抽出されたアウトライ
    ンベクトルに基づいて前記異常箇所のアウトラインベク
    トルを補間する補間工程と、 前記補間工程により補間されたアウトラインベクトルに
    基づいて画像の再編成を行う画像編成工程とを備えるこ
    とを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 通信障害等による異常箇所を有する受信
    画像データに対して、少なくとも前記異常箇所に隣接す
    る正常箇所の画像データのアウトラインベクトルを抽出
    するアウトライン抽出手段と、 前記アウトライン抽出手段により抽出されたアウトライ
    ンベクトルに基づいて前記異常箇所のアウトラインベク
    トルを補間する補間手段と、 前記補間手段により補間されたアウトラインベクトルに
    基づいて画像の再編成を行う画像編成手段とを備えるこ
    とを特徴とするファクシミリ装置。
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