JP2906541B2 - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents

光記録媒体の製造方法

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JP2906541B2 JP2055354A JP5535490A JP2906541B2 JP 2906541 B2 JP2906541 B2 JP 2906541B2 JP 2055354 A JP2055354 A JP 2055354A JP 5535490 A JP5535490 A JP 5535490A JP 2906541 B2 JP2906541 B2 JP 2906541B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は安価な書換え可能型の光ディスク記録媒体の
製造方法に関する。
従来の技術 従来、光学的記録再生方法による光記録媒体として、
種々の材料を用いたものが提案されている。その中の1
つに、形状記憶樹脂を用いた光記録媒体が知られてい
る。例えば、特開昭60−45953公報、特開昭60−45954公
報、特開昭60−61930公報などに形状記憶樹脂を用いた
光ディスク記録媒体の記載がある。
形状記憶樹脂は、高温においてゴム弾性を示し、低温
ではゴム弾性を示さない樹脂で、通称は熱収縮性樹脂と
も呼ばれる。形状記憶樹脂はゴム弾性を示す高温におい
て応力または変形を与え、そのまゝ室温に冷却するとゴ
ム弾性が消滅し、高温状態で加えられた応力が固定され
る。その後、再び高温に加熱するとゴム弾性を回復し、
先に加えられ固定されていた応力により形状が元に戻
り、応力は弛緩される。
この形状記憶効果と反射光の位相差による干渉効果に
より光学的記録を行なうものである。例えば、架橋ポリ
エチレンシートを135℃以上に加熱しゴム弾性を生じさ
せた状態で、溝形状を反転させた形状のスタンパで加圧
しながら冷却固化させ、溝の形成されたポリエチレンシ
ートを作る。このシートの溝面にAl反射膜を蒸着または
スパッタによりコートする。溝の深さはレーザ光の波長
λの1/4波長にした場合、反射レーザ光は干渉し互に打
ち消し合う。この溝にレーザ光を照射して形状記憶樹脂
の弾性体になる温度135℃以上に加熱すると、加熱され
た部分のみ元の状態に戻り溝形状は消滅する。この部分
ではレーザ光の干渉は起こらない。このようなレーザ光
の反射光の差により記録信号を読み取るものである。
形状記憶樹脂は架橋ポリオレフィン,架橋フッ素樹
脂,合成ゴムなどが用いられ、非常に安価な材料であ
る。
発明が解決しようとする課題 このような従来の形状記憶樹脂を用いた光ディスク記
録媒体は記録,再生,消去はできるが、再び記録するこ
とができない。すなわち、書換えは不可能であるという
課題があった。
本発明はこのような課題を解決するもので、安価で、
現行のCDプレーヤとの互換性がある。書換え可能な光デ
ィスク記録媒体を提供することを目的とするものであ
る。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明は、基板と、形状記
憶層と、樹脂層と、反射層と、を順に積層する光記録媒
体を製造する方法であって、基板の上に、溶媒に溶かし
た形状記憶材料をスピンコート法で塗布して形状記憶層
を形成し、形状記憶層の上に溶媒に溶かした樹脂材料を
スピンコート法で塗布して樹脂層を形成し、樹脂層の上
に反射層を形成することで光記録媒体を製造する方法で
ある。
作 用 形状記憶樹脂は一般に、分子構造中に、分子架橋や結
晶からなる固定相と、ある温度以上でゴム状態となり得
る可逆相よりなっている。形状記憶樹脂の形状記憶回復
特性は以下のように説明することができる。
形状記憶樹脂をガラス転移温度Tg(通常は室温よりも
高い)よりもずっと高い温度(T1)で成形した後、室温
に冷却すると樹脂はその形状を1次成形の形状として記
憶する。その樹脂を1次成形より低い温度において力を
加え変形(2次成形)させて室温に冷却すると2次成形
の形状としてその形状を保持する。さらにこれを、ガラ
ス転移温度よりも高い温度に昇温させると、樹脂は2次
成形の形状から1次成形の形状に回復する。
本発明は、形状記憶樹脂のこのような形状記憶と回復
特性を光記録媒体として利用するものである。
すなわち、予めトラッキングガイド溝が形成されたガ
ラスまたは、ポリカーボネートや、ポリメチルメタクリ
レートの基板上に、形状記憶樹脂に架橋剤を添加し溶剤
に溶かした溶液をスピンコートなどの方法により塗布し
て、形状記憶樹脂の塗膜を形成する。この時、形状記憶
樹脂中には、特定波長(この場合、書込時のレーザ波長
λ)のレーザ光を吸収する色素が含まれている。塗布
された形状記憶樹脂はT1より高い温度に加熱され、溶剤
を蒸発させるとともに、3次元架橋反応をおこさせて製
膜固化させると、その形状を1次成形の形状として記憶
する。さらに、その上に、特定波長(この場合消去時の
レーザ波長λ)のレーザ光を吸収する色素を含有した
熱硬化性樹脂を未硬化の状態で溶剤にとかした溶液をス
ピンコート法により製膜し、乾燥硬化させる。さらに、
その上に反射層として金やアルミニウムなどの金属を真
空蒸着法などの方法で製膜した後、最上部に表面保護膜
として、例えば紫外線硬化樹脂をスピンコート法などの
方法にて塗布し、紫外線を照射して硬化させる。
以上のようにして得られたものを光記録媒体として供
する。この光記録媒体に、基板側より波長λのレーザ
光を照射すると、レーザ光は形状記憶樹脂層で吸収さ
れ、形状記憶樹脂は瞬時に昇温し膨張する。ここで、熱
硬化性樹脂もλの光を若干吸収して昇温するが昇温後
の弾性率を形状記憶樹脂の膨張時の弾性率よりも大きく
なるように分子設計された材料をそれぞれに用いること
により、形状記憶樹脂は熱硬化性樹脂層に発生した応力
を受けて変形し、ピットを形成する。形状記憶樹脂はそ
の変形した状態を2次成形の形状として記憶する。
つぎに、このピットの読み出しは、λの波長のレー
ザ光により行なう。λは、CDプレーヤーとの互換性を
図るために780nmとする。読み出し時のレーザ光強度は
書込み時に比べてずっと小さくてよい。また、読み出し
時のレーザ光の反射率はピットの無い部分で70%以上必
要である。
つぎに、消去は、λの波長のレーザ光により行な
う。λはλと等しくてもよいが、エネルギーはλ
に比べてずっと大きく熱硬化性樹脂層に選択的に吸収さ
れ、形状記憶樹脂層では吸収されない。熱硬化性樹脂は
熱膨張し、また、形状記憶樹脂もλのレーザ光を若干
吸収しTg以上、T1以下の温度に昇温するので、形状記憶
樹脂は熱硬化性樹脂層で発生した応力を受け1次成形の
形状に戻り、記録ピットが消失する。このようにして信
号の書込み、読み取り、消去がおこなわれる。
この時、書込み消去のくり返し特性や読み出し時の反
射率特性の観点より、熱硬化性樹脂と、形状記憶樹脂は
次のような特性を満たしていなければならない。
形状記憶樹脂は、λのレーザ光を吸収して昇温して
熱膨張するが、その時の熱膨張係数が大きく、耐熱性が
高く、また、λのレーザ光に対して透過率が大きく、
複屈折率が小さい。また、熱硬化性樹脂は、形状記憶樹
脂の熱膨張により塑性変形を起こし、また複屈折率が小
さく、熱硬化性樹脂との密着性が小さいことが必要であ
る。
このように、熱硬化性樹脂および形状記憶樹脂の分子
設計を最適化し、照射するレーザ光の波長およびエネル
ギとのマッチングを図ることにより、書込み、読み取り
消去が可能な、書換え可能で、しかも非常に安価な光デ
ィスク媒体を提供することができる。また、CDの国際規
格であるレッドブックの規格に準拠したディスクを設計
することにより、従来から広く用いられているCDプレー
ヤによる再生が可能な光ディスク媒体を提供することが
できる。特に基板の上に、溶媒に溶かした形状記憶材料
をスピンコート法で塗布して形状記憶層を形成し、その
形状記憶層の上に溶媒に溶かした樹脂材料をスピンコー
ト法で塗布して樹脂層を形成し、その樹脂層の上に反射
層を形成して光記録媒体を製造することにより、各層を
形成する時間を短縮することができるとともに、各層の
厚さをより均一にすることができる。
実施例 予めトラッキングガイド溝が形成されたガラス基板上
にウレタン系形状記憶樹脂に3次元架橋剤として、トリ
レンジイソシアネートを添加し、さらに、レーザ光吸収
色素として、シアニン系色素を加え、ジメチルホルムア
ミドに溶解させたものを、スピンコート法にて塗布し、
120℃で2時間乾燥硬化させて、厚さ8μmの3次元架
橋形状記憶樹脂の薄膜を得た。その上に、熱硬化性シリ
コーン樹脂にレーザ光吸収色素としてシアニン系色素を
加え、トルエンに溶解させたものをスピンコート法にて
塗布し、150℃で2時間乾燥硬化させて、厚さ10μmの
薄膜を得た。さらに、その上に真空蒸着法により、アル
ミニユーム層を0.05μmの厚さに作成し、さらに保護コ
ートとして紫外線硬化樹脂をスピンコート法にて塗布
し、紫外線照射により硬化し、厚さ20μmのオーバコー
ト層を設け、これをブランクディスクとして用いる。
このブランクディスクに、波長830nm,30mWのレーザ光
を300ns照射することにより、形状記憶樹脂層に熱膨張
をおこし、熱膨張の応力による変形によりピットが形成
された。この記録ピットに780nm,3mWのレーザ光を照射
することにより、データを読みとることができた。この
時のレーザの反射率はピットの有無により、それぞれ32
%と72%であった。さらに記録されたピット上に780nm,
20mWのレーザ光を350ns照射することにより、熱硬化性
樹脂が膨張し、同時に形状記憶樹脂がTg以上、T1以下の
温度に昇温するとともに熱硬化性樹脂の膨張力を受ける
ことにより、ピットを消去することができた。
なお、本実施例の他にも、形状記憶樹脂となりうる樹
脂の構成や、他の熱硬化性樹脂を用いてもよい。また、
レーザ光を吸収する他の色素材料など材料特性と、レー
ザ特性とをマッチングさせるように分子設計を行なった
ものは、広く用いることができる。
発明の効果 以上の実施例の説明からも明らかなように、本発明に
よれば、基板の上に、溶媒に溶かした形状記憶材料をス
ピンコート法で塗布して形状記憶層を形成し、その形状
記憶層の上に溶媒に溶かした樹脂材料をスピンコート法
で塗布して樹脂層を形成し、その樹脂層の上に反射層を
形成して光記録媒体を製造することにより、製造過程で
形状記憶層や樹脂層が破損することがほとんどなく、各
層を形成する時間を短縮することができ、生産性を向上
させることができるとともに、各層の厚さをより均一に
することができるので、形状記憶層と樹脂層との間で形
成されるピットの形成・消去の条件をより均一にするこ
とができ、光記録媒体における情報の記録・消去の特性
をより良好にすることができる。
また安価でユーザが自由にデータを書き換えることが
でき、かつCDプレーヤーとの互換性のある光ディスク記
録媒体を提供することができるので、光ディスク記録を
民生用に広く普及させることが可能になるという効果が
得られ、産業上大きく貢献するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/26 G11B 7/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、ガラス転移温度より高い成形温度
    で成形された際の第1の形状を予め形状記憶しており、
    前記成形温度より低い温度で力を加えて変形させて冷却
    するとその変形を第2の形状として保持し、前記第2の
    形状を保持した状態で前記ガラス転移温度以上前記成形
    温度以下に昇温させると前記第1の形状に自発的に形状
    回復する形状記憶層と、局所的な加熱により局所的に膨
    張する樹脂層と、入射してきた光を反射する反射層と、
    を順に積層する光記録媒体を製造する方法であって、前
    記基板の上に、溶媒に溶かした形状記憶材料をスピンコ
    ート法で塗布して前記形状記憶層を形成し、前記形状記
    憶層の上に溶媒に溶かした樹脂材料をスピンコート法で
    塗布して前記樹脂層を形成し、前記樹脂層の上に前記反
    射層を形成したことを特徴とする光記録媒体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】溶媒として有機溶剤を用いることを特徴と
    する請求項1記載の光記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】形状記憶材料に用いる溶媒と樹脂材料に用
    いる溶媒とが異なることを特徴とする請求項1記載の光
    記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】形状記憶材料として樹脂材料を用いること
    を特徴とする請求項1記載の光記録媒体の製造方法。
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