JP2932577B2 - 光記録方法 - Google Patents

光記録方法

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JP2932577B2
JP2932577B2 JP2055355A JP5535590A JP2932577B2 JP 2932577 B2 JP2932577 B2 JP 2932577B2 JP 2055355 A JP2055355 A JP 2055355A JP 5535590 A JP5535590 A JP 5535590A JP 2932577 B2 JP2932577 B2 JP 2932577B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は安価な書換え可能型の光記録媒体に対する光
記録方法に関する。
従来の技術 従来、光学的記録再生方法による光記録媒体として、
種々の材料を用いたものが提案されている。その中の1
つに、形状記憶樹脂を用いた光記録媒体が知られてい
る。例えば、特開昭60−45953公報,特開昭60−45954公
報,特開昭60−61930公報などに形状記憶樹脂を用いた
光ディスク記録媒体の記載がある。
形状記憶樹脂は、高温においてゴム弾性を示し、低温
ではゴム弾性を示さない樹脂で、通称は熱収縮性樹脂と
も呼ばれる。形状記憶樹脂はゴム弾性を示す高温におい
て応力または変形を与え、そのまゝ室温に冷却するとゴ
ム弾性が消滅し、高温状態で加えられた応力が固定され
る。その後再び高温に加熱するとゴム弾性を回復し、先
に加えられ固定されていた応力により形状が元に戻り、
応力は弛緩される。
この形状記憶効果と反射光の位相差による干渉効果に
より光学的記録を行なうものである。例えば、架橋ポリ
エチレンレートを135℃以上に加熱しゴム弾性を生じさ
せた状態で、溝形状を反転させた形状のスタンパで加圧
しながら冷却固化させ、溝の形成されたポリエチレンシ
ートを作る。このシートの溝面にAl反射膜を蒸着または
スパッタによりコートする。溝の深さはレーザ光の波長
λの1/4波長にした場合、反射レーザ光は干渉し互に打
ち消し合う。この溝にレーザ光を照射して形状記憶樹脂
の弾性体になる温度135℃以上に加熱すると、加熱され
た部分のみ元の状態に戻り溝形状は消滅する。この部分
ではレーザ光の干渉は起こらない。このようなレーザ光
の反射光の差により記録信号を読みとるものである。
形状記憶樹脂は架橋ポリオレフィン,架橋フッ素樹
脂,合成ゴムなどが用いられ、非常に安価な材料であ
る。
発明が解決しようとする課題 このような従来の形状記憶樹脂を用いた光ディスク記
録媒体は記録,再生、消去はできるが、再び記録するこ
とができない。すなわち、書換えは不可能であるという
課題があった。
本発明はこのような課題を解決するもので、安価で、
現行のCDプレーヤとの互換性がある、書換え可能な光デ
ィスク記録媒体を提供することを目的とするものであ
る。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明は、基板と、第1の
波長を有する第1の光をほとんど透過し、第2の波長を
有する第2の光を吸収するとともに、塑性変形する特性
を有する樹脂層と、第1の光を吸収するとともに、ガラ
ス転移温度より高い成形温度で成形された際の第1の形
状を予め形状記憶しており、成形温度より低い温度で力
を加えて変形させて冷却するとその変形を第2の形状と
して保持し、第2の形状を保持した状態でガラス転移温
度以上成形温度以下に昇温させると第1の形状に自発的
に形状回復する特性を有する形状記憶層と、入射してき
た光を反射する反対層と、保護層とを積層した光記録媒
体に情報を記録・消去する方法であって、記録時には、
形状記憶層が照射された前記第1の光を吸収して、局所
的に膨張し、その膨張に応じて樹脂層が塑性変形して記
録ピットが形成されることにより情報の記録を行い、消
去時には、塑性変形している樹脂層が照射された第2の
光を吸収して、膨張すると共に、形状記憶層がガラス転
移温度以上成形温度以下に昇温され、第1の形状を回復
して記録ピットを消失させることにより情報の消去を行
う光記録方法であり、樹脂層の熱膨張力と、形状記憶層
の熱膨張力及び温度変化による形状変化と回復作用を利
用して、信号の書込みと読み取り、および消去を行なう
ようにしたものである。
作 用 形状記憶樹脂は一般に、分子構造中に、分子架橋や結
晶からなる固定相と、ある温度以上でゴム状態となりう
る可逆相よりなっている。形状記憶樹脂の形状記憶回復
特性は以下のように説明することができる。
形状記憶樹脂をガラス転移温度Tg(通常は室温より高
い)よりもずっと高い温度(T1)で成形した後、室温は
冷却すると樹脂はその形状を1次成形の形状として記憶
する。その樹脂を1次成形より低い温度において力を加
え変形(2次成形)させて室温に冷却すると2次成形の
形状としてその形状を保持する。さらにこれをガラス転
移温度よりも高い温度に昇温させると、樹脂は2次成形
の形状から1次成形の形状に回復する。
本発明は、形状記憶樹脂のこのような形状記憶−回復
特性を光記録媒体として利用するものである。
すなわち、予めトラッキングガイド溝が形成されたガ
ラスまたは、ポリカーボネートや、ポリメチルメタクリ
レートの基板上に特定波長(この場合、消去時のレーザ
波長λ)のレーザ光を吸収する色素を含有した熱硬化
性樹脂を未硬化の状態で溶剤にとかした溶液を用いて、
スピンコート法により製膜し、乾燥硬化させる。さら
に、その上に、形状記憶樹脂を溶剤にとかした溶液を用
いて、スピンコート法により形状記憶樹脂の塗膜を形成
する。この時、形状記憶樹脂には特定波長(この場合、
書込時のレーザ波長λ)のレーザ光を吸収する色素を
含有している。さらに、その上に、反射層として金やア
ルミニウムなどの金属を真空蒸着などの方法で製膜した
後、最上部に表面保護膜として、例えば紫外線硬化樹脂
をスピンコート法などの方法で塗布し、紫外線を照射し
て硬化させる。
以上のようにして得られたものを光記録媒体として供
する。この光記録媒体に、基板側より、波長λのレー
ザ光を照射すると、レーザ光は形状記憶樹脂層に吸収さ
れ、形状記憶樹脂は瞬時に昇温して膨張する。この形状
記憶樹脂は融解しないよう3次元架橋が必要である。ま
た熱硬化性樹脂は充分弾性率の小さな樹脂を用いること
により、形状記憶樹脂の膨張による変形は熱硬化性樹脂
の収縮現象と同時に起こり、冷却により変形(ピット)
が固定されることにより信号が書き込まれる。
つぎに、この記録ピットの読み出しは、λの波長の
レーザ光により行う。λはCDプレーヤーとの互換性を
図るために780nmとする。読み出し時のレーザ光強度
は、書込時のものに比べてずっと小さくてよい。また、
読み出し時のレーザ光の反射率はピットのないところで
70%以上必要である。
つぎに、消去はλの波長のレーザ光により行なう。
λのレーザ光は熱硬化性樹脂層にて選択的に吸収さ
れ、形状記憶樹脂層では吸収されない。このレーザ光照
射により熱硬化性樹脂が膨張するとともに、形状記憶樹
脂もλのレーザ光を若干吸収するのと、熱硬化性樹脂
からの熱伝導によりTg以上の温度に、昇温しており熱硬
化性樹脂からの膨張力を受けてピットは消失する。この
ようにして、信号の書込み、読み取り、消去が行なわれ
る。
この時、書込み、消去のくり返し特性や、読み出し時
の反射率特性の観点より、熱硬化性樹脂と形状記憶樹脂
は次のような特性を満たしていなければならない。
形状記憶樹脂は、λのレーザ光を吸収して昇温して
熱膨張するが、その時の熱膨張係数が大きく、耐熱性が
高く、また、λのレーザ光に対して透過率が高く、複
屈折率が小さい。また、熱硬化性樹脂は、形状記憶性樹
脂の熱膨張により塑性変形を起こし、また複屈折率が小
さく、形状記憶性樹脂との密着性が小さいことが必要で
ある。
このように、熱硬化性樹脂および形状記憶樹脂の分子
設計を最適化し、照射するレーザ光の波長およびエネル
ギーとのマッチングを図ることにより、書込み、読み取
り、消去が可能な、書換え可能で、しかも非常に安価な
光ディスク媒体を提供することができる。また、CDの国
際規格であるレッドブックの規格に準拠したディスクを
設計することにより、従来から広く用いられているCDプ
レーヤによる再生が可能な光ディスク媒体を提供するこ
とができる。
また塑性変形した樹脂層に第2の光を照射して膨張さ
せるとともに変形した形状記憶樹脂層をガラス転移温度
以上成形温度以下に加熱することで一次成形の形状を回
復させ、形成されたピットを消去するような構成とした
ことにより、確実にピットを消去することができるとと
もに、経年変化による情報の消去特性の悪化を最小限に
止め、安定した書き換え記録特性を実現することができ
る光記録方法を提供することができる。
実施例 予めトラッキングガイド溝が形成されたガラス基板上
に、熱硬化性シリコーン樹脂にレーザ光吸収色素として
シアニン系色素を加え、トリクロロフルオロエチレンに
溶解させたものをスピンコート法にて塗布し、150℃で
2時間乾燥硬化させて厚さ10μmの薄膜を得た。その上
に、ウレタン系の形状記憶樹脂に架橋剤としてメチレン
ジイソシアナートを加えたものに、レーザ光吸収色素と
してシアニン系色素を添加したものをジメチルホルムア
ミドに溶解させ、スピンコート法にて塗布し、120℃で3
0分間乾燥硬化させて、厚さ10μmの3次元硬化形状記
憶樹脂の薄膜を形成させた。さらに、この上に真空蒸着
法により、アルミニウム反射層を0.05μmの厚さに作成
し、さらに保護コートとして紫外線硬化樹脂をスピンコ
ート法にて塗布し、紫外線照射により硬化し、厚さ20μ
mのオーバーコート層を設け、これをブランクディスク
として用いる。
このブランクディスクに、波長780nm,30mWのレーザ光
を300ns照射することにより、形状記憶樹脂は熱膨張を
おこし変形によりピットが形成された。これに780nmの3
mWのレーザ光を照射することにより、信号を読み取るこ
とができた。この時のレーザの反射率は、ピットの有無
によりそれぞれ、25%および71%であった。さらに記録
されたピット上に830nm20mWのレーザ光を240ns照射する
ことにより、熱硬化性樹脂が膨張し同時に形状記憶樹脂
がTg以上、T1以下の温度に昇温するとともに熱硬化性樹
脂の熱膨張の力を受けることによりピットを消去するこ
とができた。
なお、実施例の他にも、形状記憶樹脂となりうる樹脂
構成や、他の熱硬化性樹脂を用いてもよいし、またレー
ザ光を選択的に吸収する他の色素材料など材料特性とレ
ーザ特性とをマッチングさせるように分子設計を行なっ
たものは、広く用いることができる。
発明の効果 以上の実施例の説明からも明らかなように、本発明に
よれば、塑性変形した樹脂層に第2の光を照射して膨張
させるとともに変形した形状記憶樹脂層をガラス転移温
度以上成形温度以下に加熱することで第1の形状を回復
させ、形成されたピットを消去するような記録方法とし
たことにより、経年変化による情報の消去特性の悪化を
最小限に止め、安定した書き換え記録特性を実現する信
頼性の高い光記録方法を実現することができる。また安
価でユーザが自由にデータを書き換えることができ、か
つCDプレーヤーとの互換性の可能性のある光ディスク記
録媒体を提供することができ、光ディスク記録を民生用
に広く普及させることが可能になるという効果が得ら
れ、産業上大きく貢献するものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/00 G11B 7/24

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、第1の波長を有する第1の光をほ
    とんど透過し、第2の波長を有する第2の光を吸収する
    とともに、塑性変形する特性を有する樹脂層と、前記第
    1の光を吸収するとともに、ガラス転移温度より高い成
    形温度で成形された際の第1の形状を予め形状記憶して
    おり、前記成形温度より低い温度で力を加えて変形させ
    て冷却するとその変形を第2の形状として保持し、前記
    第2の形状を保持した状態でガラス転移温度以上成形温
    度以下に昇温させると前記第1の形状に自発的に形状回
    復する特性を有する形状記憶層と、入射してきた光を反
    射する反射層と、保護層とを積層した光記録媒体に情報
    を記録・消去する方法であって、記録時には、前記形状
    記憶層が照射された前記第1の光を吸収して、局所的に
    膨張し、その膨張に応じて前記樹脂層が塑性変形して記
    録ピットが形成されることにより情報の記録を行い、消
    去時には、塑性変形している前記樹脂層が照射された前
    記第2の光を吸収して、膨張すると共に、前記形状記憶
    層が前記ガラス転移温度以上前記成形温度以下に昇温さ
    れ、前記第1の形状を回復して前記記録ピットを消失さ
    せることにより情報の消去を行うことを特徴とする光記
    録方法。
  2. 【請求項2】消去時に用いる第2の光の出力が記録時に
    用いる第1の光の出力よりも小さいことを特徴とする請
    求項1記載の光記録方法
  3. 【請求項3】第1の波長が第2の波長よりも短いことを
    特徴とする請求項1記載の光記録方法。
  4. 【請求項4】記録時、再生時および消去時のレーザ照射
    を基板側より行なう請求項1記載の光記録方法。
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