JP2905977B2 - フィン - Google Patents

フィン

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JP2905977B2
JP2905977B2 JP18603989A JP18603989A JP2905977B2 JP 2905977 B2 JP2905977 B2 JP 2905977B2 JP 18603989 A JP18603989 A JP 18603989A JP 18603989 A JP18603989 A JP 18603989A JP 2905977 B2 JP2905977 B2 JP 2905977B2
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堅 勝又
惠一 中村
正志 加藤
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Mitsubishi Aluminum Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金
製熱交換器用のフィンに関するものである。
【発明の背景】
アルミニウム又はアルミニウム合金(以下、単にアル
ミニウム)製の熱交換器用のフィンにあっては、防錆
性、親水性を表面処理により付与したプレコートフィン
が広く使用されている。このフィンは、冷房時、結露水
により適度な湿気と温度雰囲気にあり、環境中の埃等が
付着して栄養源となり、黴やバクテリア類等の微生物が
繁殖しやすい環境にある。そして、冷房装置が起動する
と、これまでの休止中に成長した黴類等の微生物が送風
により飛散し、人体に悪影響を与える恐れがある。 又、黴類の発生に起因して臭気が発生し、この臭気も
問題になることから、防黴効果を持ったフィンの開発が
熱望されており、この為各種の表面処理が考えられてい
る。 ところで、熱交換器のフィンの表面処理方法として、 アルミニウム板をプレス加工により成型加工して組み
立て後、浸漬、スプレー等の手段で処理する、いわゆる
ポストコート法により親水性や防錆性の表面処理をする
方法、 あらかじめアルミニウムコイルに表面処理し、その後
プレス成型加工する、いわゆるプレコート法 がある。 近年では、熱交換器の小型化、軽量化からフィン間隔
(フィンピッチ)が狭くなり、前者の方法は処理液の持
ち出し等によるロスの為、プレコート法によるものが多
くなっている。 プレコートフィン材をフィンに成型加工する場合、表
面処理皮膜が厚くなると、加工金型への皮膜の焼き付
き、潤滑不良、金型摩耗等の問題が発生することから、
ベーマイト系や水ガラス系の無機皮膜系及び有機塗装系
のプレコート皮膜いずれの場合も1〜2μm程度の皮膜
厚に抑えることが求められている。 ところで、防黴効果を持ったフィンにあっても、この
皮膜厚の問題があるものの、皮膜厚が薄くなると十分な
抗菌効果を得ることができにくくなる。 特に、単に、普通の有機樹脂系塗料あるいはシリカ水
ガラス等の無機系塗料に抗菌剤(本明細書では黴やバク
テリア類等の微生物の発生、繁殖を抑制あるいは死滅さ
せる薬剤)を添加したにすぎない場合、抗菌剤がバイン
ダ樹脂に覆われていない場合では、大きな抗菌効果が望
めるものの、水による流出によって短期間で効果が消失
してしまう。逆に、添加した抗菌剤がバインダ樹脂に覆
われていると、表面に露出して抗菌効果を発揮できず、
全体的に抗菌効果が不足し、結果的には防黴効果がない
ものといっても差し支えない。 そこで、抗菌効果を充分に発揮させる為には、多量の
抗菌剤を添加することが必要となり、これでは親水性や
耐蝕性等のフィンとしての基本的な一般性能が低下して
しまう。さらには、皮膜の厚さも厚くせざるを得なくな
り、加工性も低下することになる。 又、抗菌剤は、一般的には高価であるから、コスト的
にも問題である。
【発明の開示】
本発明の目的は、親水性や耐蝕性等のフィンとしての
基本的な性能を犠牲にすることなく、防黴効果を有する
フィンを提供することである。 この本発明の目的は、抗菌剤を含有する塗膜が表面に
設けられてなり、該塗膜はその一部の成分のみが水で溶
解して多孔性のものとなる特性を有する樹脂で構成され
たものであることを特徴とするフィンによって達成され
る。 尚、このような樹脂としては、例えば架橋性官能基を
持たず、水に溶解する徐放成分と、架橋性官能基を持つ
親水性の成分と、架橋性官能基を持つ疎水性の成分との
共重合体、例えばブロック共重合体や、水に溶解する徐
放成分と、親水性及び/又は疎水性の成分とのポリマー
アロイを用いることができる。 ところで、本発明者の研究によれば、フィンにおける
黴類発生の原因は、使用の初期の段階と、一定期間使用
後の段階とに分けて考えることが大事であることが判っ
た。 すなわち、使用の初期では、フィン表面、フィンとチ
ューブとの間に残留するプレス油が多く、これを栄養源
とした黴類の発生、成長が考えられ、消費者からの臭気
のクレームはこれが原因の場合が多く、初期における抗
菌対策はこの観点から行うことが重要である。 プレス油が流出後、つまり一定期間後における黴類の
繁殖は、使用環境からの埃等が付着し、これを栄養源と
して成長するもので、一般的な環境では使用初期に比較
して成長は少ないものと思われる。 それ故、このような黴類発生機構を考慮すると、使用
初期に比較的多くの抗菌剤を結露水に溶解、流下させ、
抗菌効果を強化し、以後は溶解、流下を少なくし、抗菌
効果の持続性に重点を置く方法が望ましいことが判っ
た。 そして、このような手段として、本発明者によって研
究が鋭意押し進められた結果、抗菌剤を含有する塗膜
は、その一部の成分のみが水で溶解、特に徐々に溶解し
て、多孔性を呈する特性を有する樹脂で構成しておくこ
とが有望であることが見出された。 例えば、この具体的方法としては、アルミニウム製の
フィン表面に抗菌剤を混合したボードロン1600、ボード
ロン1700(大宝化学製)のような多成分のブロック共重
合体から成る塗料を塗布し、このブロック共重合体中の
水可溶性の一成分を結露水により溶出させ、この水可溶
性の一成分の溶出に伴って一部の抗菌剤を溶出させる
と、初期の段階では強い抗菌効果が発揮される。 一部の塗膜成分流失により塗膜表面は多孔性となり、
表面積が増加して樹脂中の抗菌剤が露出するので、抗菌
剤が流出しても表面に補給されることになり、樹脂中の
抗菌剤が効率よく使用され、抗菌効果の持続性が発揮さ
れることになる。 抗菌剤としては、対象となる黴類の種類により選定す
れば良く、イミダゾール化合物、ピリジン系、チアゾー
ル系、ハロゲン系、フェノール系、グアニジン系、抗菌
性ゼオライト等が一種あるいは組み合わせて適宜用いら
れる。 抗菌剤の添加量は、使用する抗菌剤の抗菌能力と、期
待する抗菌効果により決定すれば良く、黴類抵抗性試験
による生物阻止帯の形成で判断すれば良い。但し、抗菌
剤の量が多くなりすぎると、耐食性や水漏れ性等のフィ
ンとしての性能低下が起きるから、約10%以下の方が望
ましい。 本発明の抗菌性を有するフィンの製造には次のような
方法がある。まず、例えば固形分量において約0.1〜10
%程度となる量の抗菌剤と例えばボードロン1600とを十
分に混合分散させた塗料を用意し、この塗料を十分に脱
脂処理したアルミニウム板に乾燥膜厚が約0.3〜2.0μm
程度となるよう塗布する。塗布方法としてはグラビアロ
ール、リバースロール、ナチュラルロールコートいずれ
の方法を用いても良い。 そして、塗装後の板を皮膜形成の為に焼き付け硬化さ
せる。例えば、熱風、遠赤外線、電磁誘導等の加熱方法
により100〜250℃、5〜60秒の焼き付き条件で行えば良
い。 焼き付き終了した塗装面は平坦で、一般の有機塗装面
と同一の形状であり、これをプレス成型すれば、本発明
のフィンが得られる。 そして、このものは、初期の段階では、運転による結
露水の付着により一部が溶出して多孔性になりながら抗
菌効果を大きく発揮すると共に、ある一定期間の後では
多孔となって表面積が増大した為に露出した抗菌剤によ
って抗菌効果を持続的に発揮するのである。 尚、抗菌剤を含有する塗膜の下地処理として、ベーマ
イト処理、クロメート処理、ジルコネートやチタネート
等の化成処理をアルミニウムのフィン材料に施しておく
ことが望ましい。
【実施例1】 メチルベンズイミダゾール−2−イルカルバメートが
固形分の5%となるようボードロン1600と十分に混合分
散した塗料を、リドリン322N8(日本ペイント社製)に
て脱脂したA1200H24材にバーコート#12で2μ厚塗布
し、熱風循環炉中にて180℃、30秒の焼き付けを行い、
このプレコート処理フィン材を所定の加工手段でフィン
とした。
【実施例2】 抗菌剤として2,4,5,6,テトラクロロ−1,3−イソフタ
ロニトリルが固形分の10%となるようボードロン1700と
十分に混合分散した塗料を用いて、実施例1と同様にし
てフィンを得た。
【実施例3】 抗菌剤として2−チアゾール−4−イルベンズイミダ
ゾールを用いて実施例1と同様にしてフィンを得た。
【実施例4】 抗菌剤としてソジウム−2−ピリジンチオール−1−
オキサイドを用いて実施例1と同様にしてフィンを得
た。
【実施例5】 抗菌剤として10,10′−オキシビスフェノキシアルシ
ンを用いて実施例2と同様にしてフィンを得た。
【実施例6】 沸騰水中で3分間ベーマイト処理した下地処理アルミ
ニウムに対して実施例1と同様に行ってフィンを得た。
【実施例7】 実施例1の抗菌剤(ベンツイミダゾール系)と実施例
4の抗菌剤(ピリジン系)とを等量用いて、実施例1と
同様に行ってフィンを得た。
【比較例1】 ボードロン1600の代わりに水ガラス系フィン用親水性
表面処理材LN4526(日本パーカーライジング社製)を用
いて、実施例1と同様に行ってフィンを得た。
【比較例2】 ボードロン1700の代わりにシリカ系フィン用親水性表
面処理材KP9811(関西ペイント社製)を用いて、実施例
2と同様に行ってフィンを得た。
【比較例3】 ボードロン1600の代わりに有機樹脂製フィン用親水性
表面処理材NPアルコート160(日本ペイント社製)を用
いて、実施例1と同様に行ってフィンを得た。
【特性】
上記のようにして得たフィンの抗菌効果を調べる為、
製造直後のフィン試験片と流水洗浄(3l/min)1週間経
過後のフィン試験片を用意した。 そして、シャーレ中のポテトデキストロート寒天培地
上にカビの胞子懸濁液を塗布後、上記30mm角に切り出し
たフィン試験片を置き、27℃の恒温槽中にて1週間培養
し、カビ阻止帯(ハロー)の発生を目視で評価したの
で、その結果を表1に示す。 試験菌種はAsperugillus niger(An)、 Penicillium citrium(Pc)、 Paecilomyces variotii(Pv)、 Trichoderma viride(Tv)、Bacillus subtilis(Bs) を用いた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−50397(JP,A) 特開 昭61−168675(JP,A) 特開 平1−123673(JP,A) 特開 昭61−296083(JP,A) 特開 昭62−186199(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 15/08 B05D 7/14 F28F 1/32 F28F 19/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抗菌剤を含有する塗膜が表面に設けられて
    なり、該塗膜はその一部の成分のみが水で溶解して多孔
    性のものとなる特性を有する樹脂が用いられて構成され
    たものであることを特徴とするフィン。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載のフィンにおい
    て、樹脂は、架橋性官能基を持たず、水に溶解する徐放
    成分と、架橋性官能基を持つ親水性の成分と、架橋性官
    能基を持つ疎水性の成分との共重合体であるもの。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載のフィンにおい
    て、樹脂は、水に溶解する徐放成分と、親水性及び/又
    は疎水性の成分とのポリマーアロイであるもの。
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