JP2903593B2 - 粒状緩効性窒素肥料の製造方法 - Google Patents

粒状緩効性窒素肥料の製造方法

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JP2903593B2 JP2026678A JP2667890A JP2903593B2 JP 2903593 B2 JP2903593 B2 JP 2903593B2 JP 2026678 A JP2026678 A JP 2026678A JP 2667890 A JP2667890 A JP 2667890A JP 2903593 B2 JP2903593 B2 JP 2903593B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05CNITROGENOUS FERTILISERS
    • C05C9/00Fertilisers containing urea or urea compounds
    • C05C9/02Fertilisers containing urea or urea compounds containing urea-formaldehyde condensates

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、粒状緩効性窒素肥料の製造方法に関するも
のである。詳しくは、尿素−イソブチルアルデヒド縮合
物等を使用して、肥料物性に優れかつ肥効特性に優れた
粒状緩効性窒素肥料の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来より、速効性窒素肥料を施肥する場合には、植物
に対する高窒素濃度障害の回避や窒素の利用効率向上の
ために、必要量を数回に分けて施肥する方法が行なわれ
ている。それに対して、尿素−イソブチルアルデヒド縮
合物(例えばイソブチリデンジウレア)等の緩効性窒素
肥料は、水に難溶性のため土壌中にて徐々に分解され無
機態窒素となって植物に利用されることから、植物に
対する高窒素濃度障害が発生しにくく、必要量を一度に
施肥することが可能である、溶脱・流亡等が起きにく
いので、植物の利用効率が高い等の利点を有する。よっ
て、イソブチリデンジウレア等の緩効性窒素肥料は、速
効性窒素肥料に比べて施肥労働を効率化できる上、植物
の利用効率が高いことで経済的であるとともに環境汚染
を防止することができる点で非常に優れた肥料である。
このイソブチリデンジウレアの製造方法としては、例
えば2モルの固体尿素と1モルのイソブチルアルデヒド
を、無機酸を触媒として実質的に密閉した反応容器内で
攪拌下に尿素を固相状態に維持しつつ反応させる方法が
知られている(特公昭42-25184号) この方法では、反応生成物が粉粒状(粒径が微粉末〜
数mm)で得られるので、工業的に有利な方法である。し
かしながら、粒径1mm以下の尿素−イソブチルアルデヒ
ド縮合物粉体を多量に生成する欠点がある。粒径の小さ
な尿素−イソブチルアルデヒド縮合物には次の欠点があ
る。即ち、粒径が小さいほど加水分解速度が大きく、土
壌中にて速やかに無機態窒素となるので、緩効性窒素肥
料としての機能を充分に発揮できない。さらに、粒径の
小さな尿素−イソブチルアルデヒド縮合物は、流動性
が悪い、施用時に発塵・飛散を生じる、親水性が低
く水中への施用が困難である等取扱上不都合な面が多
い。
小粒径の粉粒体の生成を抑制した尿素−C4飽和脂肪族
アルデヒド縮合物粉粒体の製法として、特公昭61-57845
号が知られている。該公報には、固定尿素と特定量のC4
飽和脂肪族アルデヒド及び特定量のホルムアルデヒドを
夫々反応器に連続的に供給し、無機酸の存在下、尿素、
C4飽和脂肪族アルデヒド及びホルムアルデヒドを反応さ
せる方法が開示されている。又、特公昭58-4935号には
固体尿素を反応器に連続的に供給し、無機酸の存在下に
固相の尿素とC4飽和脂肪族アルデヒドとを反応させる尿
素−C4飽和脂肪族アルデヒド縮合物の製造法において酸
性条件下で重縮合しうる尿素ホルムアルデヒド縮合物を
反応器に供給する旨開示されている。
しかしながら、これらの方法によれば、粒径1mm以下
の粉体の生成がある程度抑制されるものの生成率は約15
〜50%と未だ満足しうるものではない。
一方、特開昭61-26585号は、(A)難溶性粒状肥料と
(B)尿素を溶解したホルマリン溶液の尿素とホルムア
ルデヒドを反応させて得られる固化物とからなる団粒状
の賦形物で、該難溶性粒状肥料が該固化物中に分散、内
包されている団粒肥料に係り、具体的には例えば濃りん
酸をまぶした被覆硝安加里肥料を製氷皿に満たし、加温
溶解した尿素−ホルマリン溶液を注入し尿素とホルムア
ルデヒドの付加縮合反応を行うことにより、正四角錐台
状の団粒肥料を得る方法を開示している。しかしなが
ら、該団粒肥料の原料である難溶性粒状肥料は、尿素ホ
ルマリン溶液を粒状肥料と混合した際、溶液が各粒間の
間隙を通ってその全粒と万遍なく接触できるような粒度
であることを要し、具体的には概ね粒径1mm以上である
ことを要するのであり、粉体の尿素−C4飽和脂肪族アル
デヒド縮合物を原料とすることについては開示していな
い。又団粒肥料に係る該公報は、原料を反応させながら
造粒する、いわゆる反応造粒については開示していな
い。
一方、尿素とC4飽和脂肪族アルデヒド縮合物粉体又は
細粒体の造粒に関しては、特公昭54-22899号に、尿素と
C4飽和脂肪族アルデヒドとの縮合物の粉体又は細粒体を
無機酸及びC4飽和脂肪族アルデヒドの存在下、加熱造粒
する緩効性粒状窒素肥料の製造法が開示されている。該
方法は、尿素とC4飽和脂肪族アルデヒドとの縮合物の粉
体又は細粒体を粒状化するための有効な方法ではあるが
C4飽和脂肪族アルデヒドは可燃物であるため密閉系で反
応を行う必要がある等、煩雑な手段を要し、又得られる
粒状肥料は粒硬度、粒径、形状等の肥料物性の点で未だ
十分なものとは言い難い。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記実情に鑑みなされたものであり尿素−C4
飽和脂肪族アルデヒド縮合物製造時に多量に生成する粉
体を原料とする、硬度の大きい粒状緩効性窒素肥料の製
法を提供するものである。
本発明者等は、上記尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド縮
合物粉体を有効な緩効性窒素肥料とするべく検討した結
果、通常の造粒肥料の如く水をバインダーとした場合造
粒物の硬度が十分でなく、脆く、容易に粉化する欠点を
有するが、バインダーとしてメチロール尿素を使用し、
該メチロール尿素を脱水縮合反応させながら造粒を行う
場合には、硬度が大きく、かつ無機化速度の遅い、緩効
性肥料として極めて有用な粒状肥料となることを見い出
した。
即ち本発明の要旨は、尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド
縮合物粉体とメチロール尿素を配合し、メチロール尿素
を酸性条件下で脱水縮合反応させて尿素−ホルムアルデ
ヒド縮合物を生成させながら配合物を造粒することを特
徴とする粒状緩効性窒素肥料の製造方法に存する。
本発明に於て使用する尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド
縮合物粉体としては、尿素−イソブチルアルデヒド縮合
物粉体、尿素−ノルマルブチルアルデヒド縮合物粉体が
あげられるが、特に、尿素−イソブチルアルデヒド縮合
物粉体が好ましい。これらは、従来公知の方法で製造さ
れたものが使用され、場合により、ふるい分け等により
粒径の大きなものと分別され使用される。尿素−C4飽和
脂肪族アルデヒド縮合物粉体の径は通常1mm以下、好ま
しくは0.7mm以下、特に0.5mm以下のものが好適に使用さ
れる。
一方、本発明で使用するメチロール尿素は、尿素とホ
ルムアルデヒドの付加反応生成物であり、従来公知の方
法で製造されたものを使用することができる。メチロー
ル尿素の形態は固体状でもよいが水溶液であるのが好ま
しい。尚、尿素とホルムアルデヒドを下記の条件にて水
の存在下水溶液状で反応させた場合には、得られるメチ
ロール尿素の収率が高く、しかも得られたメチロール尿
素水溶液を酸性条件下で脱水縮合させて得られる縮合物
は肥効性が高いので、本発明に於てもかかる条件で得た
メチロール尿素水溶液を使用した場合には、より肥効性
の高い粒状肥料が得られることとなり好ましい。
かかる尿素とホルムアルデヒドの反応の際、反応中の
pHを制御するために、縮合リン酸塩、ホウ砂、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等のアルカリ物質をホルムア
ルデヒドに対して0.5〜9重量%程度添加するのが好ま
しい。
本発明の粒状緩効性窒素肥料の製造方法に於けるメチ
ロール尿素の使用量は、尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド
粉体に対して、3〜45重量%、好ましくは5〜25重量%
である。
又、メチロール尿素の使用量は本発明方法で得られる
肥料中の全窒素量に対して、メチロール尿素由来の窒素
量が3〜30重量%、好ましくは5〜20重量%となる量で
ある。
尚、本発明に於ては、尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド
縮合物粉体に必要に応じて径が1mm以下、好ましくは0.7
mm以下、更に好ましくは0.5mm以下の尿素−ホルムアル
デヒド縮合物粉体を混入しても良い。混入割合は任意で
あるが、通常、尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド縮合物粉
体由来の窒素に対する窒素−ホルムアルデヒド縮合物粉
体由来の窒素の割合(重量比)が1以下、好ましくは0.
3以下となる量である。添加される尿素−ホルムアルデ
ヒド縮合物としては、それ自体肥効性の高いものを使用
すると、肥効性の高い粒状肥料が得られるので好まし
く、通常、A.I.値が40%以上、好ましくは50%以上のも
のが使用される。ここでA.I.値とは、尿素−ホルムアル
デヒド縮合物中の窒素の緩効性窒素としての有効度の目
安となる値であり、下記式で算出される。
A.I.値=〔(冷水不溶性窒素−熱緩衝液不溶性窒素)
/冷水不溶性窒素〕×100 尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド縮合物粉体に尿素−ホ
ルムアルデヒド縮合物粉体を混入する場合、メチロール
尿素の使用量は、被造粒物、即ち尿素−C4飽和脂肪族ア
ルデヒド縮合物粉体と尿素−ホルムアルデヒド縮合物粉
体の混合物に対して3〜45重量%、好ましくは5〜25重
量%である。又、メチロール尿素の使用量は、本発明方
法で得られる肥料中の全窒素量に対してメチロール尿素
由来の窒素量が3〜30重量%、好ましくは5〜20重量%
となる量である。
本発明では上述の如く尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド
縮合物粉体又は、これと尿素−ホルムアルデヒド縮合物
粉体との混合物にメチロール尿素を配合し、メチロール
尿素を酸性条件下で脱水縮合反応させて尿素−ホルムア
ルデヒド縮合物を生成させながら配合物を造粒する必要
がある。
即ち、本発明に於ては、メチロール尿素の脱水縮合反
応による尿素−ホルムアルデヒド縮合物の生成と、尿素
−ホルムアルデヒド縮合物と尿素−C4飽和脂肪族アルデ
ヒド縮合物粉体の混合物の造粒を同一系内で同時進行に
て行うものである。
尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド縮合物粉体又はこれと
尿素−ホルムアルデヒド縮合物粉体との混合物とメチロ
ール尿素の配合方法は特に限定されないが、造粒を効率
よく行うために、通常、メチロール尿素水溶液を尿素−
C4飽和脂肪族アルデヒド縮合物粉体又はこれと尿素−ホ
ルムアルデヒド縮合物粉体との混合物に噴霧添加しなが
ら配合物を造粒するのが好ましい。メチロール尿素液の
粘度が高くて噴霧するのが困難な場合は、必要に応じ
て、メチロール尿素液を加熱したり水で希釈しても良
い。
あるいは、粉状のメチロール尿素と尿素−C4飽和脂肪
族アルデヒド縮合物粉粒体をあらかじめ混合し、これに
水を添加しながら造粒する等の方法も可能である。
尚、メチロール尿素の脱水縮合反応を酸性条件下で行
うと反応が速やかに進行し、特にメチロール尿素水溶液
をpH4.0〜6.5で縮合させると、非常に肥効性の高い尿素
−ホルムアルデヒド縮合物が得られるので、反応造粒系
(造粒物)のpHは4.0〜6.5が好ましい。従って、反応造
粒系に酸性物質を添加する必要があり、通常、硫酸、燐
酸等の無機酸やクエン酸等の有機酸、好ましくはpH4.0
〜6.5で緩衝効果のある燐酸又はクエン酸が使用され
る。酸性物質は、反応系に均一に分散させるため、通常
1〜60重量%、好ましくは10〜50重量%の水溶液で使用
される。酸性物質の添加量は、反応造粒系のpHを4.0〜
6.5とする量が好ましい。尚、メチロール尿素水溶液のp
Hは、反応造粒系に添加後、尿素−C4飽和脂肪族アルデ
ヒド縮合物粉体等の被造粒物のpHの影響を受けるので、
必要に応じて酸性物質の添加量を増減しても構わない。
酸性物質の添加方法には特に制約はなく、予めメチロー
ル尿素水溶液に混合していても、或は、造粒中に噴霧添
加してもよいが、予めメチロール尿素水溶液に混合した
場合にはメチロール尿素の脱水縮合が進行してしまう怖
れがあるので、造粒の直前に混合を行うのがよい。酸性
物質の分散を良くし、良好な反応造粒を行うためには、
その水溶液とメチロール尿素水溶液とを別々に造粒中に
噴霧添加するのが好ましい。
本発明方法に従い、所望の緩効性粒状窒素肥料を得る
ためには特に造粒時に粒が転動することにより、粒に圧
縮応力がかかる造粒機を使用するのが好ましい。かかる
造粒機としては、造粒容器自体が回転する皿型造粒機、
ドラム型造粒機の様な転動型造粒機又は、造粒容器内部
の攪拌羽根が高速で回転する様な攪拌(混合)型造粒機
が挙げられる。回転する容器又は攪拌羽根の回転速度
は、低速では圧縮応力が小さくなるため粒の機械的強度
が小さく一方、高速では粒が成長しにくい、粒が破砕さ
れる、スケーリングが増大する等の欠点があるので、被
造粒物の造粒性に合わせて、造粒の圧縮応力に影響を及
ぼす機械的条件を設定する必要がある。例えば、径40c
m、傾斜角45°の皿型造粒機を使用する場合は、好まし
い造粒機の回転数は10〜200r.p.m.である。又、径が35c
m、攪拌羽根の長さが35cm弱の攪拌(混合)型造粒機を
使用する場合の羽根の回転数は100〜700r.p.m.である。
造粒中の反応造粒系の温度は特に限定されないが、メ
チロール尿素の脱水縮合反応を促進するために、反応造
粒系を加熱してもよい。その場合の好ましい反応造粒系
の温度としては、造粒物の温度が100℃以下、特に好ま
しくは80℃以下である。昇温方法としては、予め造粒
機、原料等の何れか一つ以上を加熱しておいたり、造粒
中にヒーターや熱風等で造粒系を適宜加熱する方法が用
いられる。
造粒物の粒径は得られる肥料の用途に応じて適宜決め
られるが好ましくは0.5〜6.0mmであり、このうち、小粒
径の粒状物を得るためには、原料粉体として、より微細
なものを使用すればよい。造粒物の粒径は、特に好まし
くは1.5〜4.0mmである。尚、粒径の調整は、メチロール
尿素水溶液由来の水あるいは酸水溶液由来の水等の造粒
系に添加される水分量及び添加速度、造粒機の機械的条
件、造粒時間等を適宜調整することにより行なわれる。
造粒後必要があれば、造粒物を乾燥する。乾燥温度
は、好ましくは40〜120℃、特に好ましくは60〜90℃で
ある。
かくして得られる造粒物は、尿素−ホルムアルデヒド
縮合物中に、粒径1mm以下、好ましくは0.5mm以下の尿素
−C4飽和脂肪族アルデヒド縮合物が分散されてなる粒状
物である。
本発明の粒状緩効性肥料は、肥料中の全窒素に対する
尿素−ホルムアルデヒド縮合物由来の窒素(メチロール
尿素由来の窒素及び尿素−ホルムアルデヒド縮合物粉体
由来の窒素の合計)の割合が3〜55重量%特に5〜50重
量%であると肥効及び物性の点から好ましい。
本発明方法で得られる肥料は、粒硬度が大きく破損度
合が小さくかつ水浮上性がないという肥料物性に優れ、
又、尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド縮合物粉体に比べ肥
効持続期間が長くかつ溶脱量が少ないという肥効特性に
優れている、しかも尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド由来
の窒素と尿素−ホルムアルデヒド縮合物由来の窒素の両
方を有するため、施肥の初期から長期に渡ってバランス
よく肥効が発現し、極めて有用である。
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例によ
り何ら限定されるものではない。
実施例 1 水250gに尿素837g及びホウ砂15gを添加し、50℃に加
温してこれにパラホルムアルデヒド(86%濃度)348gを
添加し、攪拌しつつ60分間反応させてメチロール尿素水
溶液を調整した。
IBDU (イソブチリデンジウレア;三菱化成株式会社
製)粉体(径;0.5mm以下)855gを径40cm、傾斜角45°の
皿型造粒機に入れ、上記のメチロール尿素水溶液210g
(イソブチリデンジウレア:メチロール尿素(重量比)
=855:166)及び50重量%クエン酸溶液3.2gを噴霧しつ
つ反応系のpHが5.1〜6.1となるようにして、回転数60r.
p.m.、室温の条件下に約20分間造粒操作を行い、粒径が
2〜4mmの造粒物を得た。得られた造粒物を80℃で3時
間通風乾燥し、本願肥料1を得た。該肥料中の全窒素に
対する尿素−ホルムアルデヒド縮合物由来の窒素は17.6
重量%であった。
実施例 2 IBDU 粉体(径;0.5mm以下)551gと尿素−ホルムアル
デヒド縮合物粉体(径:0.5mm以下)294gを混合した物
(IBDU 粉体由来の窒素:尿素−ホルムアルデヒド縮合
物粉体由来の窒素(重量比)=100:65)を実施例1と同
じ皿型造粒機に入れ、実施例1で調整したメチロール尿
素水溶液225g(イソブチリデンジウレア及び尿素−ホル
ムアルデヒド縮合物の混合物:メチロール尿素(重量
比)=845:178)及び50重量%クエン酸溶液3.4gを噴霧
しつつ反応系のpHが5.4〜6.2となるようにして、実施例
1と同様に造粒操作を行い、粒径が2〜4mmの造粒物を
得た。得られた造粒物を80℃で3時間通風乾燥して、本
願肥料2を得た。該肥料中の全窒素に対する尿素−ホル
ムアルデヒド縮合物由来の窒素は50重量%であった。
実施例 3 37重量%ホルムアルデヒド水溶液539gに尿素558g及び
ホウ砂10gを添加し、攪拌しつつ50℃に加温後60分間反
応させてメチロール尿素水溶液を調整した。
IBDU 粉体(粒径;0.5mm以下)633gを実施例1と同じ
皿型造粒機に入れ、上記のメチロール尿素水溶液の希釈
液(脱塩水にて1/2重量濃度に希釈)182g(イソブチリ
デンジウレア:メチロール尿素(重量比)=91:9)及び
25重量%クエン酸溶液3.2gを噴霧しつつ、反応系のpHが
5.1〜5.9になるようにして、実施例1と同様に造粒操作
を行ない、粒径が2〜4mmの造粒物を得た。得られた造
粒物を80℃で3時間通風乾燥して、本願肥料3を得た。
該肥料中の全窒素に対する尿素−ホルムアルデヒド縮合
物由来の窒素は10重量%であった。
実施例 4 IBDU 粉体(粒径;0.5mm以下)4000gを攪拌型造粒機
(大和加工機(ダイワカコウキ)(株)製NG-350型)に
入れ、実施例1と同様に調整したメチロール尿素水溶液
760g(イソブチリデンジウレア:メチロール尿素(重量
比)=87:13)及び50重量%クエン酸溶液11.6gを噴霧し
つつ、反応系のpHが5.1〜6.0になるようにして、攪拌羽
根の回転数が300±50r.p.m.、室温の条件下に約20分間
造粒操作を行ない、粒径が2〜4mmの造粒物を得た。得
られた造粒物を80℃で3時間通風乾燥して、本願肥料4
を得た。
該肥料中の全窒素に対する尿素−ホルムアルデヒド縮
合物由来の窒素は14重量%であった。
比較例 1 IBDU 粉体(径;0.5mm以下)1000gを実施例1と同じ
皿型造粒機に入れ、水220gを噴霧しつつ、実施例1と同
様に造粒操作を行い、粒径が2〜4mmの造粒物を得た。
得られた造粒物を80℃で3時間通風乾燥して、比較肥料
1を得た。
比較例 2 IBDU 粉体(粒径;0.5mm以下)4000gを実施例4で使
用した攪拌型造粒機に入れ、水680gを噴霧しつつ、実施
例4と同様に造粒操作を行ない、粒径が2〜4mmの造粒
物を得た。得られた造粒物を80℃3時間通風乾燥して、
比較肥料2を得た。
評価試験1(肥料物性) 本願肥料1乃至4および比較肥料1,2につき、下記の
方法に従い肥料物性を測定し、その結果を表1に示し
た。
破壊硬度:各肥料中の粒径が2.3〜2.8mmの粒20個につ
き、木屋式硬度計を用いて破壊硬度(kg/個)を測定
し、その平均値で示した。
破損度合:各肥料500gをビニール袋に詰め、2mの高さ
から自然落下させ、同じ袋につきこの落下操作を10回繰
り返した後の粉化(粒径が0.5mm未満)した重量を測定
し、元の重量500gに対する割合で示した。
浮上率 :100ccのビーカーの底に各肥料を50個静置
し、ビーカー内に徐々に水約50ccを注入した場合の浮上
個数を測定し、50個に対する割合で示した。
肥料物性の測定結果から明らかな様に、本願肥料1乃
至4は比較肥料に比べ破壊硬度が極めて大きく、破損度
合が極めて小さく、かつ浮上性がなく、肥料物性に非常
に優れている。
浮上率が大きいと、肥料を水田に使用した場合、効果
を示さない。本願の肥料は畑のみならず水田用としても
有用であることを示している。
評価試験2(肥効特性) 本願肥料1、2及び実施例で使用したIBDU 粉体
(径;0.5mm以下)を使用し、下記の方法に従い各肥料の
肥効特性を測定した。
無機化試験 下記の割合で調整した水田条件及び畑条件の各サンプ
ルを、25℃の恒温槽に保持し、仕込み窒素量に対する無
機態窒素量の割合の経時変化を測定した。
水田条件:沖積土(乾土)に対する水及び肥料の添加割
合が、乾土:水:肥料由来窒素=200g:350g:60mgとなる
ように調整 畑条件 :沖積土(乾土)に対する水及び肥料の添加割
合が、乾土:水/肥料由来窒素=100g:最大容水量の65
%:50mgとなるように調整 溶脱試験 下記に従って調整した水田条件サンプルを、温室内に
保持し、仕込み窒素量に対する溶脱窒素量の割合の経時
変化を測定した。
水田条件:1/5000aのワグネルポットに用土(沖積土:川
砂=1kg:2.5kg)を仕込み、田面水が3cmとなるように水
を注入し、600mg窒素量相当分の肥料を添加 上記各試験の結果を第1図、第2図及び第3図に示
す。第1図は、水田条件での肥料中の窒素の無機化試験
結果を、第2図は、畑条件での肥料中の窒素の無機化試
験結果を、第3図は、水田条件での肥料中の窒素の溶脱
試験結果を示す。
上記結果から明らかな様に、本願肥料1及び2を使用
した場合には、IBDU 粉体を使用した場合に比べ無機化
速度が遅く、また溶脱量が少ないことから本願肥料は肥
効持続期間が長く、肥効特性に非常に優れていることが
わかる。
〔発明の効果〕
本発明方法によれば、尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド
縮合物粉体をメチロール尿素の脱水縮合反応系に共存さ
せ、配合物を造粒することにより、粒硬度が大きく破損
度合が小さくかつ水浮上性がないという肥料物性に優
れ、又、尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド縮合物粉体に比
べ肥効持続期間が長くかつ溶脱量が少ないという肥効特
性に優れた緩効性窒素肥料が得られる。
しかも、本発明方法で得られる肥料は、尿素−C4飽和
脂肪族アルデヒド由来の窒素と尿素−ホルムアルデヒド
縮合物由来の窒素の両方を有するため、施肥の初期から
長期に渡ってバランスよく肥効が発現し、極めて有用な
肥料である。
【図面の簡単な説明】
第1図は水田条件での肥料中の窒素の無機化試験結果
を、第2図は畑条件での肥料中の窒素の無機化試験結果
を、第3図は水田条件での肥料中の窒素の溶脱試験結果
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−39272(JP,A) 特公 昭46−9210(JP,B1) 特公 昭36−12964(JP,B1) 特公 昭50−22534(JP,B1) 特公 昭46−42168(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C05C 9/00 - 9/02 C05C 13/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】尿素−C4飽和脂肪族アルデヒド縮合物粉体
    とメチロール尿素を配合し、メチロール尿素を酸性条件
    下で脱水縮合反応させて尿素−ホルムアルデヒド縮合物
    を生成させながら配合物を造粒することを特徴とする粒
    状緩効性窒素肥料の製造方法。
  2. 【請求項2】尿素−イソブチルアルデヒド縮合物粉体又
    はこれと尿素−ホルムアルデヒド縮合物粉体との混合物
    に、メチロール尿素水溶液を配合し、メチロール尿素を
    酸性条件下で脱水縮合反応させて尿素−ホルムアルデヒ
    ド縮合物を生成させながら配合物を造粒することを特徴
    とする粒状緩効性窒素肥料の製造方法
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