JP2903072B2 - シートベルトリトラクタ - Google Patents

シートベルトリトラクタ

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JP2903072B2
JP2903072B2 JP5177685A JP17768593A JP2903072B2 JP 2903072 B2 JP2903072 B2 JP 2903072B2 JP 5177685 A JP5177685 A JP 5177685A JP 17768593 A JP17768593 A JP 17768593A JP 2903072 B2 JP2903072 B2 JP 2903072B2
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hook
reel shaft
emergency
locking
seat belt
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好市 藤村
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Takata Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は急激な加速度の作用
により、シートベルトの引き出しをロックするシートベ
ルトリトラクタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の座席に装着され、緊急
事態発生時等における乗員の保護を目的とするシートベ
ルト装置は、車体強度部材に装着された緊急ロック機構
付きのリトラクタ装置にシートベルトが巻き取られるよ
うになっている。そして、上記シートベルトを乗員が装
着した際、通常時は乗員の移動に伴ってシートベルトは
上記リトラクタ装置から引き出され、上記乗員の移動を
拘束することがない。他方、衝突等の緊急事態発生時に
は、その衝撃力等を感知して上記緊急ロック機構が作動
し、シートベルトの巻回されているリールシャフトの回
転を停止させることで、同シートベルトの引き出しを停
止し、乗員の急激な移動を拘束してこの乗員を保護する
ように構成されている。
【0003】しかしながら、上記緊急ロック機構はリー
ルシャフト自体の回転を確実に停止させることはできる
が、該リールシャフトの回転が停止されても、同リール
シャフトに巻き取られている余剰のシートベルトが巻き
締まりによって引き出される場合があった。
【0004】この巻き締まりによるシートベルトの引き
出し現象を防止するとともに、信頼性を向上させること
を目的として、本願出願人は先に特願昭63−1855
22に図10に構成を示すシートベルトリトラクタを開
示した。図10は同明細書に添付した主要図面の一部で
ある。なお、同出願は本願の出願時点では未公開であ
り、ここで述べる技術も本願出願人が権利追求できるも
のである。
【0005】同明細書に開示されたシートベルトリトラ
クタは、リールシャフト2の回転を阻止することにより
シートベルトの引き出しをロックする第1の緊急ロック
手段5(リール緊急ロック手段)と、シートベルト1を
挾持してその引き出しをロックする第2の緊急ロック手
段9(ベルト緊急ロック手段)とを具備する。ここで、
リール緊急ロック手段は、シートベルト1を巻回しその
引き出し巻き取りに従って回転するリールシャフト2
と、このリールシャフトと同軸かつ一体的に取り付けら
れたラチェットホイル3と、このラェチットホイル3と
係合する位置と離反する位置との間を変位可能な係止部
材4aとを備え、前記ラチェットホイル3に係止部材4
aを係合させてリールシャフト2の回転を阻止する。一
方、ベルト緊急ロック手段は、シートベルト1の引き出
し巻き取り方向で摺動可能にケース6に取り付けられた
対向挾持部材7と、この対向挾持部材7と対向配置さ
れ、前記リール緊急ロック手段5のロック動作に連動し
てシートベルト1を挾持してロックする移動挾持部材8
とを備えている。
【0006】ところで、同図に示すベルト緊急ロック手
段9は、係止部材4aのラチェットホイル3への係合変
位により起動される連動部材4bを備えたものである。
このような構成を備えたシートベルトリトラクタであれ
ば、前述した巻き締まりによるシートベルトの引き出し
現象を防止するとともに、より高度の信頼性を持つシー
トベルトリトラクタを提供できる。
【0007】シートベルトを直接挾持するベルト緊急ロ
ック手段9は、前述の巻き締まりによるシートベルトの
引き出し現象を防止する上で重要な働きをする。しか
し、シートベルトの引き出しロックが、挾持部材の挾持
力にのみ依存しているので、シートベルトの長時間に亙
る使用により挾持されるベルト表面が摩耗してつるつる
になったとか、使用者や整備者の不注意により挾持され
るベルト表面にグリスや油を付着させたとか等の原因に
よって、挾持面に滑りが生じてベルトが引き出されてし
まうことが考えられる。
【0008】このような場合まで事前に想定して、挾持
力を強大にして滑り防止を図ることも理論上不可能では
ないが、むやみに挾持力が大きくなるように設計する
と、挾持部分の挾持圧力が高くなって、シートベルトの
被挾持面を強く押圧することになり、また、乗員の前方
移動しようとする慣性力によってシートベルトが引っ張
られるため、ピンと張ったシートベルトを挾持部で押し
切るような形で、シートベルトが切断されるおそれがあ
る。
【0009】そして、もし万一、ベルト切断が生じると
乗員の拘束が開放され、乗員が車体内部に衝突する二次
衝突が発生する。したがって、かかるベルト切断は絶対
に回避しなければならない。そのため、ベルト緊急ロッ
ク手段9は、引き出し現象防止のためその挾持部におい
て滑りが発生してはならず、一方、ベルト切断を回避す
るため、ベルト切断発生前に挾持部の滑りを許容するか
またはベルト挾持を開放しなければならないという一見
矛盾した機能が要求される。
【0010】ここで、「リールシャフトの回転を阻止す
るリール緊急ロック手段」と「シートベルトを挾持する
ことによってシートベルトの引き出しをロックするベル
ト緊急ロック手段」の作動を時系列的に見て、その長
所、短所について整理すると次のとおりになる。
【0011】 1. 「リール緊急ロック手段」 (作動) ロック手段が起動され、次にリールシャフトの回転が阻
止され、然る後にシートベルトがリールに巻き締まり、
その巻き締まり終了後始めてシートベルトの引き出しが
ロックされる。 (長所) ロック手段によるベルト切断のおそれがなく、また、ベ
ルト表面の摩耗や汚れによってロック性能がそこなわれ
ることがない。 (短所) リールシャフトの回転を阻止してもその後、巻き締まり
に起因するシートベルトの引き出しが発生し、その巻き
締まり終了後始めてシートベルトの引き出しがロックさ
れる。
【0012】2. 「ベルト緊急ロック手段」 (作動) ロック手段が起動され、その後、ロック手段がシートベ
ルトを挾持して、シートベルトの引き出しがロックされ
る。 (長所) 巻き締まり等に起因するシートベルトの引き出し現象を
生ぜず、直ちにシートベルトの引き出しがロックされ
る。 (短所) ベルト表面の摩耗や汚れによるロック性能の低下、すな
わち挾持部の滑りが懸念される。だからといって、挾持
部におけるベルト切断を回避するため、むやみに挾持力
を大きくすることはできない。ベルト切断発生前に挾持
部の滑りを許容するかまたはベルト挾持を開放しなけれ
ばならない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
2つの緊急ロック手段を有するシートベルトリトラクタ
にあっては、それぞれのロック手段の特性に着目し、そ
の長所を生かし、短所を補いあうように組み合わせて、
1つのシートベルトリトラクタを構成すべきである。し
かるに、上記従来のシートベルトリトラクタでは、リー
ル緊急ロック手段とベルト緊急ロック手段のロック特性
の相違に対する正確な認識が欠けているため、単に、1
つシートベルトリトラクタに2つのロック手段が設けら
れ、シートベルトの引き出しが二重にロックされている
にとどまっていた。
【0014】そこで、本発明は、リールシャフトの回転
を阻止することによりシートベルトの引き出しをロック
するリール緊急ロック手段と、シートベルトを挟持する
ことによってシートベルトの引き出しをロックするベル
ト緊急ロック手段とを有するシートベルトリトラクタに
おいて、それぞれのロック手段の長所を生かし、かつ、
短所を補うように構成されたシートベルトリトラクタを
提供することを目的とする。また、ベルト緊急ロック手
段とリール緊急ロック手段とを、緊急時に円滑かつ確実
に作動させることができるシートベルトリトラクタを提
供することを目的とする。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【課題を解決するための手段】 本発明の1態様のシート
ベルトリトラクタは、車輌の緊急状態を感知して作動す
る緊急感知作動装置と連動して、シートベルトを巻回す
るリールシャフトの回転を阻止することによりシートベ
ルトの引き出しをロックするリール緊急ロック手段と、
同じく前記緊急感知作動装置と連動して、シートベルト
を挟持することによりシートベルトの引き出しをロック
するベルト緊急ロック手段と、を有するシートベルトリ
トラクタであって、前記リール緊急ロック手段は、前記
リールシャフトに固定されたラチェットホイルと、該ラ
チェットホイルと係合する位置と離反する位置との間を
変位可能な係止部材と、を備え、該ラチェットホイルと
該係止部材とを、前記緊急感知作動装置の作動に応じて
係合させることによって前記リールシャフトの回転を阻
止するものであり、前記ベルト緊急ロック手段は、ケー
スに取り付けられた対向挟持部材と、該対向挟持部材に
向い合う位置に配置され、該対向挟持部材との間で前記
シートベルトを挟持する移動挟持部材と、該移動挟持部
材を起動する伝達部材と、を備え、前記緊急感知作動装
置の作動に応じ、前記伝達部材を介して前記移動挟持部
材を移動変位させ、前記対向挟持部材との間で前記シー
トベルトを挟持して前記シートベルトの引き出しをロッ
クするシートベルトリトラクターにおいて、前記緊急感
知作動装置が、前記リールシャフトに同軸的にかつ相対
運動可能に取り付けられたフライホイルと、前記リール
シャフトに同軸的にかつ相対運動可能に取り付けられる
とともに、内歯とパウルガイドとを有するロックリング
と、前記フライホイルに前記リールシャフトに対する回
転遅れが生じたとき、前記ロックリングの内歯に係合す
るフックと、前記リールシャフトに固定的に取り付けら
れ、かつ前記フックを移動可能に保持するフックリテー
ナーと、を備え、前記フライホイルに前記リールシャフ
トに対する回転遅れが生じたとき、前記フックが前記ロ
ックリングの内歯に係合することによって、前記リール
シャフトと前記ロックリングとが連結され、前記リール
シャフトのベルト引き出し方向の回転により、前記ロッ
クリングを回転させ、前記パウルガイドによって、前記
伝達部材及び前記係止部材を変位させ、もってベルトロ
ック手段を起動するとともに、前記係止部材を前記ラチ
ェットホイルに係合させることを特徴とする。
【0019】このような構成によって、ベルト緊急ロッ
ク手段とリール緊急ロック手段とを、緊急時に円滑かつ
確実に作動させることができる。
【0020】本発明の他の1態様のシートベルトリトラ
クタは、シーベルトトベルトを巻回するリールシャフト
の回転を阻止することによってシートベルトの引き出し
をロックするリール緊急ロック手段と、シートベルトを
挟持することによってシートベルトの引き出しをロック
するベルト緊急ロック手段と、を有するシートベルトリ
トラクタであって; 加速度センサと、このセンサのアクチュエータと、この
アクチュエータと係合する歯を有するフライホイルと、
フックと、フックリテーナと、フックの付勢手段と、ロ
ックリングと、ベルト緊急ロック手段を起動する部材
と、リールシャフトに固定されたラチェットホイルと、
このラチェットホイルと係合する位置と離反する位置と
の間を変位可能な係止部材と、を有し; 前記アクチュエータは前記加速度センサに駆動されると
ともに、この駆動によって前記フライホイルの歯と係合
する解放端部を有し、前記フライホイルは前記リールシ
ャフトと同軸に設けられており、前記アクチュエータと
歯とが係合することによってリールシャフトに対して回
転遅れを生じ、またフライホイルには前記フックとの係
合部が設けられており、この係合を通じてフライホイル
のリールシャフトに対する前記回転遅れに伴う両者の相
対回動変位がフックに伝達され、前記フックは、前記フ
ライホイルとの係合部及び爪を有し、この爪は、フック
が前記付勢手段に付勢されて変位されている通常時は、
リールシャフトの軸芯に近接した位置を取り、前記フラ
イホイルとリールシャフトとの相対回動変位がフックに
伝達された時は、爪は付勢手段の付勢力に打ち勝ってリ
ールシャフトの軸芯から離れた位置に移動し、前記フッ
クリテーナは前記リールシャフトに回動不能に取付けら
れているとともに、フックをフック爪が移動可能なよう
に保持し、前記ロックリングは、リールシャフトと同軸
回りに回動可能に設けられているとともに、フックの爪
がリールシャフトの軸芯から離れた位置にあるときに同
爪と係合する内歯を有し、また、前記ロックリングは、
同リングの内歯にフック爪が係合した時にフックリテー
ナ、フック内歯を介してリールシャフトの回転力が伝達
されてリールシャフト軸を中心として回動し、また、前
記ロックリングは、ベルト緊急ロック手段を起動する部
材との係合部、及び、前記係止部材との係合部を有し、
ロックリングのリールシャフト軸を中心とする回動に伴
い、これらの係合部を通じてベルト緊急ロック手段を起
動する部材及び、係止部材を駆動し、もってベルト緊急
ロック手段、及び、リール緊急ロック手段を作動させる
ことを特徴とする。
【0021】このような構成によって、ベルト緊急ロッ
ク手段とリール緊急ロック手段とを、緊急時に円滑かつ
確実に作動させることができる。
【0022】本発明の他の1態様のシートベルトリトラ
クタは、シートベルトを巻回するリールシャフトの回転
を阻止することによってシートベルトの引き出しをロッ
クするリール緊急ロック手段と、シートベルトを挟持す
ることによってシートベルトの引き出しをロックするベ
ルト緊急ロック手段と、を有するシートベルトリトラク
タであって; 加速度センサと、このセンサのアクチュエータと、この
アクチュエータと係合する歯を有するフライホイルと、
フックと、フックリテーナと、フックの付勢手段と、ロ
ックリングと、ベルト緊急ロック手段を起動する部材と
を有し; 前記アクチュエータは前記加速度センサに駆動されると
ともに、この駆動によって前記フライホイルの歯と係合
する解放端部を有し、前記フライホイルは前記リールシ
ャフトと同軸に設けられており、前記アクチュエータと
歯とが係合することによってリールシャフトに対して回
転遅れを生じ、またフライホイルには前記フックとの係
合部が設けられており、この係合を通じてフライホイル
のリールシャフトに対する前記回転遅れに伴う両者の相
対回動変位がフックに伝達され、前記フックは前記フラ
イホイルとの係合部及び爪を有し、この爪は、フックが
前記付勢手段に付勢変位されている通常時は、リールシ
ャフトの軸芯に近接した位置を取り、前記フライホイル
とリールシャフトとの相対回動変位がフックに伝達され
た時は、爪は付勢手段の付勢力に打ち勝ってリールシャ
フトの軸芯から離れた位置に移動し、前記フックリテー
ナは前記リールシャフトに回動不能に取付けられている
とともに、フックをフック爪が移動可能なように保持
し、前記ロックリングは、リールシャフトと同軸回りに
回動可能に設けられているとともに、フックの爪がリー
ルシャフトの軸芯から離れた位置にあるときに同爪と係
合する内歯を有し、また、前記ロックリングは、同リン
グの内歯にフック爪が係合した時にフックリテーナ、フ
ック、内歯を介してリールシャフトの回転力が伝達され
てリールシャフト軸を中心として回動し、また、前記ロ
ックリングは、ベルト緊急ロック手段を起動する部材と
の係合部を有し、前記ロックリングのリールシャフト軸
を中心とする回動に伴い、この係合部を通じてベルト緊
急ロック手段を起動する部材を駆動し、もってベルト緊
急ロック手段を作動させることを特徴とする。
【0023】このような構成によって、ベルト緊急ロッ
ク手段とリール緊急ロック手段とを、緊急時に円滑かつ
確実に作動させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
して説明する。図1は、一実施例としてのシートベルト
リトラクタを示す正面図であって、図2は図1の右側面
図、図3は、図1に示す矢印AAでの矢視図である。図
4は主にリール緊急ロック手段の分解斜視図、図5は同
手段のロックリングの正面図である。図6は主にベルト
緊急ロック手段の分解斜視図である。
【0025】図1乃至図3に示すシートベルトリトラク
タは、リール緊急ロック手段15とベルト緊急ロック手
段17と、加速度センサ35等より構成されている緊急
感知作動装置とを具備している。リール緊急ロック手段
15は、シートベルト12を巻回しその引き出し巻き取
りに従って回転するリールシャフト11と、このリール
シャフト11と同軸かつ一体的に取り付けられたラチェ
ットホイル13(図3に示す)と、このラチェットホイ
ル13と係合する位置と離反する位置との間を変位可能
な係止部材14とを備え、前記ラチェットホイル13に
係止部材14を係合させてリールシャフト11の回転を
阻止することによってベルトの引き出しをロックする。
ベルト緊急ロック手段17は、ラチェットホイル13と
係合する位置と離反する位置との間を変位可能な係合部
材16を備え、前記ラチェットホイル13に係合部材1
6を係合させてリールシャフト11の回転力を利用する
ことによりシートベルト12を挾持してロックする。緊
急感知作動装置は、急激な加速度を検知する加速度セン
サ35と、このセンサ35のアクチュエータ35bの作
動に連動して、相互に独立に、リール緊急ロック手段の
係止部材14とベルト緊急ロック手段の係合部材16を
ラチェットホイル13と係合または離反させる作動手段
たる連動部材(以下ロックリングともいう)18とを有
している。
【0026】尚、前記リールシャフト11の他端には復
帰スプリング19の一端が連結され、この復帰スプリン
グ19の他端は他方の側面10bに固定されている。従
って、シートベルト12はこの復帰スプリングの付勢力
に抗してリールシャフト11から引き出され、かつ、復
帰スプリング19の付勢力により巻き取られるようにな
っている。次に、図4、図5をも参照して、リール緊急
ロック手段15についてさらに詳述する。
【0027】図4に示すように、リールシャフト11の
一端部にはラチェットホイル13が固定されている。こ
のラチェットホイル13の外方には、リールシャフト1
1と同軸とした突出部13aが形成されている。
【0028】この突出部13aには、タイプレート20
が、その一端部に形成された貫通孔20bを介して遊嵌
されている。また突出部13aには、バネ部材21が、
タイプレート20の略中央部分に設けられたスプリング
ハンガ20aに一端を係止されて遊嵌されている。さら
に突出部13aには、ロックリング18が、バネ部材2
1の他端に係止されるとともに、同リング18中央部に
形成された貫通孔18dを介し遊嵌されている。尚、タ
イプレート20の他端部20cは、前記図1に示すケー
ス10の一方の側面10aに、ピン36dにより取り付
けられている。
【0029】ロックリング18は図5にも示すように、
リールシャフト11を遊嵌させるための同リング中央部
に形成された貫通孔18dを挟み対向する外周部分に、
係合部材ガイド孔18cとパウルガイドたる係止部材ガ
イド孔18bとが設けられている。さらに、同ロックリ
ング18には、貫通孔18dと同心円状として形成さ
れ、内周面に内歯18aを形成されたリング状突出部1
8eが設けられている。
【0030】また、前記係止部材ガイド孔18b、係合
部材ガイド孔18cは、それぞれ長穴状に形成されてお
り、このうち係止部材ガイド孔18bには、前述した係
止部材14のガイドピン14cが挿入され、一方、係合
部材ガイド孔18cには係合部材16のガイドピン16
cが挿入されている。
【0031】このようなロックリング18は、形成され
たスプリングハンガ18fと、タイプレート20に形成
されたスプリングハンガ20aとに亙って設けられた上
記バネ部材21により、矢印A方向に回動する付勢力
が常時加えられている。尚、図中31は前記リールシャ
フト11に嵌入されて用いられ、シートベルト12を巻
回する略円筒状のリール部材である。
【0032】ところで、前記ロックリング18の外側に
位置する、ラチェットホイル13の突出部13aには、
フックリテーナ23が固定されている。このフックリテ
ーナ23の周縁部には、支持ピン23aが、リールシャ
フト11の回転中心と平行に突設されている。さらに、
このフックリテーナ23には、フック24が、支持ピン
23aに枢支されて摺動可能に外装されている。また、
このフックリテーナ23とフック24との間には、圧縮
コイルスプリング25が介装され、フック24は支持ピ
ン23aを中心にして矢印B方向に回動付勢されてい
る。
【0033】また、上記フック24の外周縁の一部に
は、前記ロックリング18の内歯18aに係合可能な爪
24bが形成されている。また、同フック24の、フッ
クリテーナ23の支持ピン23aを中心とした揺動端側
には、連結ピン24aが形成されている。従って、フッ
ク24が上記圧縮コイルスプリング25にて付勢されて
いるときには、爪24bは内歯18aから離脱してい
る。
【0034】ここで、係止部材ガイド孔18b、係合部
材ガイド孔18cは、前記係合部材16の先端爪部が前
記ラチェットホイル13に係合した後に、前記係止部材
14がラチェットホイル13に係合できるような配置と
なるように、その孔の位置や長孔の方向及び幅が設定さ
れている。
【0035】さらに上記連結ピン24aには、略リング
状に形成された摩擦係止部材26の外周縁に設けられた
係止孔26aが嵌装されている。また、摩擦係止部材2
6の図示切欠部26bには、前記フック24を貫通して
突出した支持ピン23aが位置するようにしている。さ
らに、この摩擦係止部材26の外周には、バネ部材27
を介して、外周端面にフライホイル外歯28aを形成し
たフライホイル28が摩擦係止される。
【0036】フライホイル28と、摩擦係止部材26及
びバネ部材27との摩擦係止関係の一例としては、本出
願前に公知となっている実開昭63−145747号公
報記載のものを挙げることができる。すなわち、図4に
示されているフライホイル28の裏面側に凹部を形成し
ておき、この凹部に摩擦係止部材26とバネ部材27を
入れる。さらに同凹部には、バネ部材27の脱出を防止
する突出部を形成しておく。そのようにすれば、両部材
26、27は、同部材の側面や外周面と、フライホイル
28の凹部側面や内周面との摩擦によって、フライホイ
ル28に係止される。したがって、外部からの力があま
りかからない時は、3者は一体となって回動し、外部か
らの力が摩擦係止力を超えた場合には、摩擦係止部材2
6及びバネ部材27は、フライホイル28に対して相対
的に回動可能である。
【0037】ところで、図3に示されているように、前
述した係止部材14、係合部材16のうち、係止部材1
4はロックリング18の係止部材ガイド孔18bに対応
してケース10の一方の側面10a外方に回動自在に設
けられ、他方、係合部材16はロックリング18の係合
部材ガイド孔18cに対応して配置されている。さら
に、係合部材16は、ケース10の一方の側面10a外
方に配置された、詳細を図6に示す起動部材36に矢印
、C方向で回動自在に取り付けられている。係合
部材16と起動部材36とによって伝達部材が構成され
ている。
【0038】図4に示されているように、前記係止部材
14には、一端部にはラチェットホイル13に係合する
ように爪部14aが形成されている。また、同係止部材
14の中央部には、前記ロックリング18の係止部材ガ
イド孔18bに挿入されている前述したガイドピン14
cが突出形成されている。さらに、同係止部材14の他
端部には、ケース10に突出形成された回動軸(図示し
ない)に嵌装される貫通孔14bが穿設されている。
【0039】係合部材16も係止部材14と同様の構成
からなり、爪部16aとガイドピン16c、貫通孔16
bがそれぞれ形成されている。このうち係止部材14
は、上記ラチェットホイル13に係合することにより、
該ラチェットホイル13の矢印A方向への回転を抑止
する。
【0040】ところで、図1〜図3に示されているよう
に、ケース10の一方の側面10aの下方には急激な加
速度に感応する加速度センサ35が取り付けられてい
る。この加速度センサ35は、図1、図2に示すように
慣性体支持ケース35c上に載置され、ほぼ水平方向の
加速度の作用により傾動する(図8参照)樽状の慣性体
35aと、この慣性体35aの傾動変位に応じ、鉛直面
内で回動変位するアクチュエタ35bとを備えて構成さ
れている。このアクチュエータ35bの解放端部35d
は、図8に示されているように、上記変位した状態で、
フライホイル28の外周端面に形成されているフライホ
イル外歯28aに係合するようになっている。
【0041】次に、ベルト緊急ロック手段17について
図6をも参照してさらに詳述する。ベルト緊急ロック手
段17は、対向挟持部材22と移動挟持部材30とを備
えている。対向挟持部材22は、前述したシートベルト
12の引き出し巻き取り方向で摺動可能にケース10に
取り付けられている。移動挟持部材30は、この対向挟
持部材22と対向配置され、シートベルト12を挾持し
てロックする。
【0042】対向挾持部材22は、ケース10の背部1
0fの一部を折曲させて形成した挾持枠10eを備えて
いる。また、同対向挾持部材22は、挾持面部材22d
と、当接部材22bとを備えて構成されている。挾持面
部材22dは、シートベルト12の引き出し巻き取り方
向(矢印Z方向)で、前記挾持枠10eに摺動可能に取
り付けられている。当接部材22bは、シートベルト1
2との接触面に凹凸部22cを形成され、前記挾持面部
材22dに取り付けられている。当接部材22bは、付
勢部材22f、22fによって、図示下向きZ方向に常
時付勢されている。
【0043】前記移動挟持部材30は、ケース10の両
側面10a、10b間に亘って挿入される軸31回りに
回動可能として取り付けられており、シートベルト12
との接触端にはクランプ部材30aが取り付けられてい
る。このうち移動挾持部材30は、図3に示すリターン
スプリング32により矢印D方向に付勢されている。
【0044】ところで、前記移動挟持部材30の中間部
には、略三角形の板状からなる起動部材36が、捩子部
材34を介して取り付けられている。この起動部材36
は、2つの端部に貫通孔36a、36bが形成されてい
るとともに、一端部に軸36cが突出して形成されてい
る。このうち長円形状に形成された貫通孔36aには、
当該起動部材36の回動中心となるピン36dが挿入さ
れている。また、真円形状に形成された貫通孔36bに
は、前記移動挟持部材30と当該起動部材36とを回動
自在に連結する捩子部材34が挿入されている。そし
て、軸36cには後述する係合部材16に形成された貫
通孔16bが嵌装される。従って、係合部材16は、こ
の起動部材36の軸36cを中心として回動自在となっ
ている。
【0045】尚、図中10dは移動挟持部材30の移動
変位の範囲を想定し、前記捩子部材34の動作を妨げな
いようにケース10に形成された切欠部である。
【0046】次に、上述した構成を備えた一実施例装置
の動作を主に図7、図8及び図9を参照して説明する。
まず、衝突等による急激な加速度が作用しない際には、
シートベルト12は復帰スプリング19(図1に示す)
の付勢力を受けて、リールシャフト11に巻き取られる
ように張力を受けている。この場合、係止部材14、係
合部材16とラチェットホイル13とは係合していない
(図7参照)。
【0047】この状態で急激な加速度が作用した際に
は、図8に示されているように、加速度センサ35のア
クチュエータ35bが回動し、その解放端部35dがフ
ライホイル28の外周端面に形成されているフライホイ
ル外歯28aに係合する。また乗員の前方移動によりシ
ートベルト12が引き出され、リールシャフト11が矢
印A方向に回動変位しようとする。すると、前記リー
ルシャフト11に対してフライホイル28は相対的に回
動変位(矢印A方向)することになる。すなわち、フ
ライホイル28に、リールシャフト11に対する回転遅
れが生じる。
【0048】この相対回動変位は、図4に示すように、
摩擦係止部材26の係止孔26a及び連結ピン24aを
介してフック24に伝達される。そのため、このフック
24は、圧縮コイルスプリング25の付勢力に抗し、フ
ックリテーナ23の支持ピン23aを中心にして矢印B
方向へ揺動する。
【0049】するとフック24の爪24bがロックリン
グ18の内歯18aに係合される。その結果、このロッ
クリング18には、フックリテーナ23、フック24、
爪24b、内歯18aを介してリールシャフト11の回
動力が伝達され、ロックリング18はバネ部材21の付
勢力に抗して矢印A方向へ回動する。このロックリン
グ18の回動により、図8にも示されているように、係
合部材ガイド孔18cに挿入されている係合部材16の
ガイドピン16cは、該係合部材ガイド孔18cに沿っ
て移動し、これにより係合部材16は矢印Cの方向へ
回動される。
【0050】このように係合部材16がC方向へ回動
した結果、係合部材16の爪部16cがラチェットホイ
ル13と係合すると、図8に示されているように、該ラ
チェットホイル13の矢印A方向への回動変位に伴っ
て起動部材36は回動変位される。この起動部材36の
変位中では、リール緊急ロック手段の係止部材14(同
図左下)はラチェットホイル13と係合状態とはなって
いない。
【0051】この変位により、移動挟持部材30は軸3
1を中心として矢印D方向に回動され、対向配置され
ている対向挟持部材22とこの移動挟持部材30との間
に配置されるシートベルト12を挾持する。
【0052】この挾持動作により、挾持面部材22d及
び当接部材22bは、付勢部材22f、22fの付勢力
に抗しつつ、移動挟持部材30の移動変位に従って上向
き矢印Z方向に摺動移動され、シートベルト12はロッ
クされる。このように摺動移動によりシートベルトを挾
持することにより挾持動作の円滑化、ロックの確実化が
図れる。
【0053】ところで、リール緊急ロック手段の係止部
材14は、前記シートベルト12が確実に挾持された時
点でラチェットホイル13と係合状態となるようにして
いる(図8)。ただし、係止部材14は、この時点でラ
チェットホイル13と係合しているものの、未だシート
ベルト12の引き出しをロックしているわけではなく、
スタンバイ状態にある。
【0054】つまり、シートベルトの引き出し方向の動
きはベルト緊急ロック手段(メインロック手段)たる挾
持動作によってロックされており、リール緊急ロック手
段(サブ)はメインロック手段をバックアップすべく、
スタンバイ状態にあるのである。 従って、ベルト緊急
ロック手段によるベルトのロックが行なわれた後、何ら
かの理由(前述のベルト挾持面の滑り現象など)で、ベ
ルトが更に引き出されようとしてもこの時にリール緊急
ロック手段が作動する。すなわち、係止部材14がラチ
ェットホイル13の回転を阻止し、リールに巻回された
ベルトが巻き締まると同時にベルトの引き出しがロック
されるので、確実にベルトのロックが図れ信頼性が向上
する。
【0055】そしてその後、シートベルト12に作用さ
れた張力が解除されると、図4に示されているバネ部材
21の付勢力によりロックリング18が矢印A方向に
回動されることにより、図7に示されているように、係
止部材14、係合部材16はそれぞれ矢印C方向に回
動復帰されてラチェットホイル13から離脱する。この
結果、リール緊急ロック手段15が解除される。また、
ベルト緊急ロック手段17も、移動挟持部材30に設け
られた前記リターンスプリング32により解除される。
このようにして、再びシートベルト12の引き出し巻き
取りが自在となる。
【0056】ところで、図9はロックリング18の回転
角度に対する移動挟持部材30と係止部材14の回動状
態を示すタイミング図である。横軸はロックリング18
の回転角度を表し、縦軸は移動挟持部材30、係止部材
14の回動角度を示している。尚、図中40は本実施例
に示す移動挟持部材30の回動変位を示す回動変位曲線
である。図中41は係止部材14の回動変位を示す回動
変位曲線である。また、42は従来の移動挟持部材の回
動変位曲線であり、43は従来の係止部材の回動変位曲
線である。
【0057】同図に示すように、移動挟持部材(その回
動変位を図中40で示す)は、ロックリング18の回動
変位の開始とともに回動を開始され、係止部材14は、
該ロックリング18が所定角度を越えて回動変位した時
点から回動開始されている。このように、本実施例では
リールシャフト11の回転を阻止するタイミングと、シ
ートベルト12自体を挾持してロックするタイミングを
ずらしている。すなわち、ベルト緊急ロック手段たるシ
ートベルト自体を挾持してロックする手段を先に作動さ
せ(この時点ではリール緊急ロック手段はスタンバイ状
態)、その後に不測の事態発生によりベルトが引き出さ
れたときにリール緊急ロック手段たるリーフシャフトの
回転阻止手段を作動させているのである。
【0058】以上詳述した一実施例装置によれば、別個
に設けられた係止部材14、係合部材16を介し、これ
を共通の連動部材(ロックリング)により回動させるよ
うにしているので、リール緊急ロック手段15とベルト
緊急ロック手段17動作タイミングを、相互に独立して
調整することができる。しかも、この場合の動作タイミ
ングの調整は、本実施例ではロックリングに設けられた
係止部材ガイド孔18b、係合部材ガイド孔18cのそ
れぞれの形状、長さ等を適宜設定することで、極めて容
易に調整できる。
【0059】つまり、係止部材ガイド孔18bおよび係
合部材ガイド孔18cのそれぞれの形状、長さ等を適宜
設定することによって係止部材と係合部材のラチェット
ホイルへの係合タイミングをずらして、リール緊急ロッ
ク手段とベルト緊急ロック手段の作動タイミングを任意
に設定できるのである。
【0060】尚、本発明は前記一実施例に限定されるも
のではなく、その要旨の範囲においてさまざまに変形実
施が可能である。たとえば、作動手段は前述の連動部材
に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲において
さまざまに変形実施が可能である。
【0061】なお、“ベルト先行ロック、リールロック
スタンバイ”という技術思想は、本願明細書に記載され
たひとつの技術思想ではあるが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、本願明細書又は図面に開示されてい
るシートベルトリトラクタの構成中における新規有用な
全てのクレームされた技術思想全体に恒るものである。
【0062】
【0063】
【発明の効果】 ックリングに代表される本発明の緊急
感知作動装置により、ベルト緊急ロック手段とリール緊
急ロック手段とを、緊急時に円滑かつ確実に作動させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例としてのシートベルトリトラクタの正
面図である。
【図2】図1のシートベルトリトラクタの右側面図であ
る。
【図3】図1のシートベルトリトラクタの、図1矢印A
Aでの矢視図である。
【図4】主に第1の緊急ロック手段の分解斜視図であ
る。
【図5】図4の第1の緊急ロック手段の連動部材の正面
図である。
【図6】主に第2の緊急ロック手段の分解斜視図であ
る。
【図7】図1のシートベルトリトラクタの動作説明図で
ある。
【図8】図1のシートベルトリトラクタの動作説明図で
ある。
【図9】ロックリングの回転角度に対する回動挾持部材
と第1の係止部材の回動状態を示すタイミング図であ
る。
【図10】従来のシートベルトリトラクタの説明図であ
る。
【符号の説明】
11 リールシャフト 12 シート
ベルト 13 ラチェットホイル 14 第1の
係止部材 15 第1の緊急ロック手段 16 第2の
係止部材 17 第2の緊急ロック手段 18 連動部
材(ロックリング)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輌の緊急状態を感知して作動する緊急
    感知作動装置と連動して、シートベルトを巻回するリー
    ルシャフトの回転を阻止することによりシートベルトの
    引き出しをロックするリール緊急ロック手段と、 同じく前記緊急感知作動装置と連動して、シートベルト
    を挟持することによりシートベルトの引き出しをロック
    するベルト緊急ロック手段と、を有するシートベルトリ
    トラクタであって、 前記リール緊急ロック手段は、 前記リールシャフトに固定されたラチェットホイルと、
    該ラチェットホイルと係合する位置と離反する位置との
    間を変位可能な係止部材と、を備え、 該ラチェットホイルと該係止部材とを、前記緊急感知作
    動装置の作動に応じて係合させることによって前記リー
    ルシャフトの回転を阻止するものであり、 前記ベルト緊急ロック手段は、 ケースに取り付けられた対向挟持部材と、該対向挟持部
    材に向い合う位置に配置され、該対向挟持部材との間で
    前記シートベルトを挟持する移動挟持部材と、 該移動挟持部材を起動する伝達部材と、を備え、 前記緊急感知作動装置の作動に応じ、前記伝達部材を介
    して前記移動挟持部材を移動変位させ、前記対向挟持部
    材との間で前記シートベルトを挟持して前記シートベル
    トの引き出しをロックするシートベルトリトラクターに
    おいて、 前記緊急感知作動装置が、 前記リールシャフトに同軸的にかつ相対運動可能に取り
    付けられたフライホイルと、 前記リールシャフトに同軸的にかつ相対運動可能に取り
    付けられるとともに、内歯とパウルガイドとを有するロ
    ックリングと、 前記フライホイルに前記リールシャフトに対する回転遅
    れが生じたとき、前記ロックリングの内歯に係合するフ
    ックと、 前記リールシャフトに固定的に取り付けられ、かつ前記
    フックを移動可能に保持するフックリテーナーと、を備
    え、 前記フライホイルに前記リールシャフトに対する回転遅
    れが生じたとき、前記フックが前記ロックリングの内歯
    に係合することによって、前記リールシャフトと前記ロ
    ックリングとが連結され、前記リールシャフトのベルト
    引き出し方向の回転により、前記ロックリングを回転さ
    せ、前記パウルガイドによって、前記伝達部材及び前記
    係止部材を変位させ、もってベルトロック手段を起動す
    るとともに、前記係止部材を前記ラチェットホイルに係
    合させることを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  2. 【請求項2】 前記ベルト緊急ロック手段を前記リール
    緊急ロック手段よりも先にロック作動させると共に、こ
    の段階ではリール緊急ロック手段の前記係止部材を前記
    ラチェットホイルに係合させ、さらにシートベルトの引
    き出しが行われてリールに巻回されたベルトが巻き締ま
    ったときにリール緊急ロック手段がベルトの引き出しを
    ロックする請求項記載シートベルトリトラクタ。
  3. 【請求項3】 前記ラチェットホイルの歯が外歯として
    形成されており、該外歯に、前記係止部材が、ラチェッ
    トホイルの外側から近接して係合する請求項又は
    載のシートベルトリトラクタ。
  4. 【請求項4】 前記リールシャフトの回動力が前記移動
    挟持部材に伝達されることにより、該移動挟持部材が移
    動変位する請求項又は記載シートベルトリトラ
    クタ。
  5. 【請求項5】 前記リールシャフトの回動力が、該リー
    ルシャフトに固定されているラチェットホイルに係合す
    るパウルを通じて前記移動挟持部材に伝達される請求項
    記載のシートベルトリトラクタ。
  6. 【請求項6】 シートベルトを巻回するリールシャフト
    の回転を阻止することによってシートベルトの引き出し
    をロックするリール緊急ロック手段と、シートベルトを
    挟持することによってシートベルトの引き出しをロック
    するベルト緊急ロック手段と、を有するシートベルトリ
    トラクタであって; 加速度センサと、このセンサのアクチュエータと、この
    アクチュエータと係合する歯を有するフライホイルと、
    フックと、フックリテーナと、フックの付勢手段と、ロ
    ックリングと、ベルト緊急ロック手段を起動する部材
    と、リールシャフトに固定されたラチェットホイルと、
    このラチェットホイルと係合する位置と離反する位置と
    の間を変位可能な係止部材と、を有し; 前記アクチュエータは前記加速度センサに駆動されると
    ともに、この駆動によって前記フライホイルの歯と係合
    する解放端部を有し、 前記フライホイルは前記リールシャフトと同軸に設けら
    れており、前記アクチュエータと歯とが係合することに
    よってリールシャフトに対して回転遅れを生じ、またフ
    ライホイルには前記フックとの係合部が設けられてお
    り、この係合を通じてフライホイルのリールシャフトに
    対する前記回転遅れに伴う両者の相対回動変位がフック
    に伝達され、 前記フックは、前記フライホイルとの係合部及び爪を有
    し、この爪は、フックが前記付勢手段に付勢されて変位
    されている通常時は、リールシャフトの軸芯に近接した
    位置を取り、前記フライホイルとリールシャフトとの相
    対回動変位がフックに伝達された時は、爪は付勢手段の
    付勢力に打ち勝ってリールシャフトの軸芯から離れた位
    置に移動し、 前記フックリテーナは前記リールシャフトに回動不能に
    取付けられているとともに、フックをフック爪が移動可
    能なように保持し、 前記ロックリングは、リールシャフトと同軸回りに回動
    可能に設けられているとともに、フックの爪がリールシ
    ャフトの軸芯から離れた位置にあるときに同爪と係合す
    る内歯を有し、 また、前記ロックリングは、同リングの内歯にフック爪
    が係合した時にフックリテーナ、フック内歯を介してリ
    ールシャフトの回転力が伝達されてリールシャフト軸を
    中心として回動し、 また、前記ロックリングは、ベルト緊急ロック手段を起
    動する部材との係合部、及び、前記係止部材との係合部
    を有し、ロックリングのリールシャフト軸を中心とする
    回動に伴い、これらの係合部を通じてベルト緊急ロック
    手段を起動する部材及び、係止部材を駆動し、もってベ
    ルト緊急ロック手段、及び、リール緊急ロック手段を作
    動させることを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  7. 【請求項7】 前記ロックリングと前記ベルト緊急ロッ
    ク手段を起動する部材との係合部、及び、前記ロックリ
    ングと前記係止部材との係合部が、 該ロックリングに形成された長穴状のガイド孔であり:この ガイド孔に、前記ベルト緊急ロック手段を起動する
    部材と前記係止部材とに突出形成されているガイドピン
    が挿入されており; 前記ロックリングのリールシャフト軸を中心とする回動
    に伴い、前記ガイド孔に沿って前記ガイドピンが移動す
    る請求項記載シートベルトリトラクタ。
  8. 【請求項8】 前記ベルト緊急ロック手段を前記リール
    緊急ロック手段よりも先にロック作動させると共に、こ
    の段階ではリール緊急ロック手段の前記係止部材を前記
    ラチェットホイルに係合させ、さらにシートベルトの引
    き出しが行われてリールに巻回されたベルトが巻き締ま
    ったときにリール緊急ロック手段がベルトの引き出しを
    ロックする請求項又は記載シートベルトリトラク
    タ。
  9. 【請求項9】 シートベルトを巻回するリールシャフト
    の回転を阻止することによってシートベルトの引き出し
    をロックするリール緊急ロック手段と、シートベルトを
    挟持することによってシートベルトの引き出しをロック
    するベルト緊急ロック手段と、を有するシートベルトリ
    トラクタであって; 加速度センサと、このセンサのアクチュエータと、この
    アクチュエータと係合する歯を有するフライホイルと、
    フックと、フックリテーナと、フックの付勢手段と、ロ
    ックリングと、ベルト緊急ロック手段を起動する部材と
    を有し; 前記アクチュエータは前記加速度センサに駆動されると
    ともに、この駆動によって前記フライホイルの歯と係合
    する解放端部を有し、 前記フライホイルは前記リールシャフトと同軸に設けら
    れており、前記アクチュエータと歯とが係合することに
    よってリールシャフトに対して回転遅れを生じ、またフ
    ライホイルには前記フックとの係合部が設けられてお
    り、この係合を通じてフライホイルのリールシャフトに
    対する前記回転遅れに伴う両者の相対回動変位がフック
    に伝達され、 前記フックは前記フライホイルとの係合部及び爪を有
    し、この爪は、フックが前記付勢手段に付勢変位されて
    いる通常時は、リールシャフトの軸芯に近接した位置を
    取り、前記フライホイルとリールシャフトとの相対回動
    変位がフックに伝達された時は、爪は付勢手段の付勢力
    に打ち勝ってリールシャフトの軸芯から離れた位置に移
    動し、 前記フックリテーナは前記リールシャフトに回動不能に
    取付けられているとともに、フックをフック爪が移動可
    能なように保持し、 前記ロックリングは、リールシャフトと同軸回りに回動
    可能に設けられているとともに、フックの爪がリールシ
    ャフトの軸芯から離れた位置にあるときに同爪と係合す
    る内歯を有し、 また、前記ロックリングは、同リングの内歯にフック爪
    が係合した時にフックリテーナ、フック、内歯を介して
    リールシャフトの回転力が伝達されてリールシャフト軸
    を中心として回動し、 また、前記ロックリングは、ベルト緊急ロック手段を起
    動する部材との係合部を有し、前記ロックリングのリー
    ルシャフト軸を中心とする回動に伴い、この係合部を通
    じてベルト緊急ロック手段を起動する部材を駆動し、も
    ってベルト緊急ロック手段を作動させることを特徴とす
    るシートベルトリトラクタ。
  10. 【請求項10】 前記ロックリングと前記ベルト緊急ロ
    ック手段を起動する部材との係合部が、 該ロックリングに形成された長穴状のガイド孔であり; このガイド孔に、前記ベルト緊急ロック手段を起動する
    部材に突出形成されているガイドピンが挿入されてお
    り: 前記ロックリングのリールシャフト軸を中心とする回動
    に伴い、前記ガイド孔に沿って前記ガイドピンが移動す
    る請求項記載シートベルトリトラクタ。
  11. 【請求項11】 前記ベルト緊急ロック手段を起動する
    部材が、前記リールシャフトに固定されているラチェッ
    トホイルに係合するパウルを含み、このパウルを通じて
    前記リールシャフトの回動力が前記移動挟持部材に伝達
    されることにより、移動挟持部材が移動変位する請求項
    又は1記載のシートベルトリトラクタ。
  12. 【請求項12】 前記リールシャフトにはラチェットホ
    イルが固設されており、前記ベルト緊急ロック手段を起
    動する部材が、前記ロックリングによって駆動されてこ
    のラチェットホイルと係合する爪部を有する係合部材を
    有し、シートベルトが引き出される力によってラチェッ
    トホイルがこの係合部材を駆動し、もってベルト緊急ロ
    ック手段17を作動させる請求項、1、1記載の
    シートベルトリトラクタ。
  13. 【請求項13】 前記ベルト緊急ロック手段の移動挟持
    部材が回転運動を含む動作により移動変位する請求項1
    〜1いずれか1項記載のシートベルトリトラクタ。
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