JP2900590B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents

車両用交流発電機

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JP2900590B2
JP2900590B2 JP2312026A JP31202690A JP2900590B2 JP 2900590 B2 JP2900590 B2 JP 2900590B2 JP 2312026 A JP2312026 A JP 2312026A JP 31202690 A JP31202690 A JP 31202690A JP 2900590 B2 JP2900590 B2 JP 2900590B2
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、枠体内部に冷却ファンを備えた内扇式の車
両用交流発電機に関する。
[従来の技術] 従来よりこの種の車両用交流発電機は、枠体の内壁に
形成された固定子内に、端面に冷却ファンが固着された
回転子を挿入して構成され、回転子の回転により生ずる
冷却ファンからの冷却風を固定子巻線に直接吹き付ける
ことによって、発電時に於ける固定子巻線の発熱を抑え
るようにしている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、近年車両用交流発電機の小型軽量化が要求
されており、この様な内扇式の発電機では、小型化に伴
って冷却ファンと枠体内壁との間隔が非常に狭くなって
いる。このため冷却ファンのブレードと、枠体内壁との
間に発生する干渉音が増大し、車両騒音の一要因となっ
ている。
そこで本発明は、冷却ファンのブレードと枠体内壁と
の間に発生する干渉音を抑えることにより、車両騒音を
抑制することを目的としてなされた。
[課題を解決するための手段] 請求項1の発明では、固定子鉄心に設けたスロットに
沿って固定子巻線が巻回された固定子と、上記固定子内
に回転可能に挿入され、周囲に多数のボールコアが突設
された回転子と、該回転子の端面に配設され、周囲に多
数のブレードが形成された冷却ファンと、上記冷却ファ
ンを取り囲むように形成された枠体とを備えた車両用交
流発電機において、上記冷却ファンの少なくとも1枚の
ブレードを、上記枠体との距離を異ならしめるよう他の
ブレードとは異なる大きさに形成してなることを特徴と
する車両用交流発電機を要旨としている。
請求項2の発明では、冷却ファンは遠心ファンである
ことを特徴とする車両用交流発電機を要旨としている。
請求項3の発明では、冷却ファンは、遠心、斜流混在
ファンであり、遠心ファンの少なくとも1枚のブレード
を他のブレードとは異なる高さに形成してなることを特
徴とする車両用交流発電機を要旨としている。
請求項4の発明では、ブレードの高さの異なる冷却フ
ァンのブレードの高さの比は、1:0.8〜0.5であることを
特徴とする車両用交流発電機を要旨としている。
[作用] この様に構成された請求項1の発明の車両用交流発電
機では、固定子の端面には冷却ファンが配設され、回転
子と共に回転しながら固定子巻線に冷却風を吹き付け
て、発電によって生ずる固定子巻線の発熱を抑えてい
る。
このとき冷却ファンのブレードとそれらを取り囲む枠
体との間に干渉音が発生するが、冷却ファンの少なくと
も一枚のブレードが他のブレードとは異なる大きさに形
成されているので、ブレードと枠体との距離が均一でな
くなる。そのため、上記干渉音の内、ブレードの枚数に
対応して発生する騒音成分が減少して、干渉音全体が広
い周波数の範囲に分散する。
特に、枠体との間で干渉音が発生し易い遠心ファンの
高さを異ならしめること、干渉音の発生をより効果的に
抑制できる。
また、ブレードの高さの異なる冷却ファンのブレード
の高さの比を、1:0.8〜0.5にすることにより、冷却性を
確保しつつ、枠体との間の干渉音を抑制して、周波数を
分散させることができる。
「実施例] 以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず第2図は実施例の車両用交流発電機全体の構成を
表す断面図である。
図に示す如く、発電機の外殻をなす枠体としての一対
のエンドフレーム1,2は共に椀状に形成され、その開口
部を直接接合させてボルト3により相互に固定されてい
る。エンドフレーム1,2の内周には、固定子鉄心5が固
定され、その固定鉄心5に形成した図示しない多数のス
ロットに沿って、固定子巻線5aが巻装されている。また
エンドフレーム1,2内には、ベアリング9,10を介してシ
ャフト11が回転自在に支持され、シャフト11には、回転
子巻線12が巻回された一対の爪形ポールコア13,14が、
固定子鉄心5の内側に位置するように設けられている。
また更に各ポールコア13,14の側面には、夫々、冷却フ
ァン15,16が固着され、シャフト11のエンドフレーム1
側には、図示しないエンジンの回転をシャフト11に伝達
するためのプーリ18がナット19を介して取り付けられて
いる。
ー方エンドフレーム2の外側には、整流素子(レクテ
ィファイヤ)が取り付けられた正負一対のヒートシンク
20,21、スリップリング22に接触して回転子巻線12に励
磁電流を供給するブラシ23、ブラシ23を保持するブラシ
ホルダ24、当該発電機に備えられ出力電圧を調整する図
示しないICレギュレータ用のコネクタ26、+側ヒートシ
ンク20に接続されて整流素子により整流された出力電圧
を取り出すための出力端子27等の各種電気機能部品が設
けられており、これら各電気機能部品はリアカバー28と
共にエンドフレーム2に固定されている。
このように本実施例の車両用交流発電機は、従来の車
両用交流発電機とほぼ同様に構成されているのである
が、次に本発明にかかわる主要部である冷却ファン15の
構成について、第1図及び第3図を用いて説明する。
第1図は冷却ファン15の溝成を表す正面図である。図
に示す様に、六つの溶接部29aにてポールコア13の側面
に溶接して固着される回転板29の周囲には、回転板29の
半径方向に冷却風を送って固定子巻線5aを冷却する三枚
の遠心ブレード31a〜31cが、回転板29に対して垂直に立
設されると共に、シャフト11の軸方向に冷却風を送って
回転子巻線12を冷却する六枚の斜流ブレード33a〜33f
が、回転板29表面に対して斜めに立設されている。ま
た、回転板29表面から各ブレード31a〜33fの表面に渡っ
て、リブ35a〜35iが夫々形成されており、各ブレード31
a〜33fを回転板29に対して所定の角度に保持している。
ここで、上端面を黒く塗りつぶして示した遠心ブレー
ド31aは他の遠心ブレード31b,31cより短く形成されてい
る。即ち、遠心ブレード31b,31cは、第3図(B)に示
す様に、回転板29の底面よりの高さが、斜流ブレード33
a〜33fの高さと等しいL2となるように形成されているの
に対し、遠心ブレード31aの高さは、第3図(A)に示
す様に、L2より所定量だけ低いL1となるように形成され
ている。
第2図に戻って、この様に構成された冷却ファン15
は、プーリ18の回転によってポールコア13と一体に回転
駆動され、回転子巻線12及び固定子巻線5aに冷却風を吹
き付けて、発電によって生ずる発熱を抑えている。ま
た、回転子巻線12又は固定子巻線5aを通過した冷却風
は、エンドフレーム1の側面に穿設した吐出窓37より吐
出される。
尚、冷却ファン16は各遠心ブレードの高さが全てL2で
あることを除いて冷却ファン15と同様に構成され、回転
子巻線12及び固定子巻線5aを冷却している。
この様に構成された実施例の自動車用交流発電機で
は、冷却ファン15の各ブレード31a〜33f先端と、エンド
フレーム1内壁との間隔を非常に狭く構成した場合で
も、遠心ブレード31aの高さが、他のブレード31b〜33f
の高さより低いL1となるように形成されているので、こ
の遠心ブレード31a先端とエンドフレーム1内璧との間
隔が、他のブレード31b〜33f先端とエンドフレーム1内
壁との間隔より大きくなる。このため、冷却ファン15の
ブレード31a〜33fとエンドフレーム1内壁との間に発生
する干渉音は、ブレードの枚数に対応する9次成分が減
少して広い周波数の範囲に分散し、全体として体感する
騒音が抑制される。
ここで、遠心ブレード31aの高さL1が極端に小さい場
合には、干渉音の9次成分は殆どなくなるものの、代わ
りに干渉音の8次成分が増加してしまい、騒音の抑制効
果が充分に発揮できないことがある。また、遠心ブレー
ド31aの高さL1を小さくし過ぎると、冷却ファン15によ
る冷却効果も低減してしまう。
このため遠心ブレード31aの高さL1としては、干渉音
の8次成分や冷却ファン15の冷却効果に影響を及ぼさな
い値を設定することが望ましく、本実施例では、騒音試
験を行ない、遠心ブレード31aの高さL1と他の遠心ブレ
ード31b〜33fの高さL2との比が(0.8:1.0)となるよう
に遠心ブレード31aの高さL1を設定することにより、干
渉音の8次成分の増加を無視できる範囲内に留めると共
に、冷却ファン15の冷却効果が低減するのを防止してい
る。尚、冷却効果を維持するためには、L1/L2が0.5以上
であることが望ましい。
次に、本実施例の自動車用交流発電機の騒音抑制効果
を第4図に基づいて説明する。
第4図は、実施例の自動車用交流発電機と、冷却ファ
ンのブレードの高さを全てL2としたことを除いて、実施
例と同様に構成した、従来より周知の自動車用交流発電
機と、が夫々発生する9次成分の騒音レベルを種々の回
転数にて比較したものである。尚、図中Aが実施例の自
動車用交流発電機の騒音レベルを表し、Bがブレードの
高さを揃えた、従来の自動車用交流発電機の騒音レベル
を表している。
図に示す様に、何れの発電機に於いても回転数の増加
に伴って干渉音の9次成分が増加しているが、何れの回
転数に於いても、本実施例の方が従来例より騒音レベル
が低いことが判る。
この様に本実施例の自動車用交流発電機では、干渉音
の9次成分を減少させて干渉音全体を広い周波数の範囲
に分散させることができ、これによって、全体として体
感する車両騒音を抑制することができる。
尚、本実施例では、エンドフレーム1側の冷却ファン
15のブレード31aのみを他のブレード31b〜33fより小さ
く形成しているが、複数枚のブレードを他のブレードよ
り小さく形成してもよく、またポールコアの両側の冷却
ファンをこの様に形成してもよい。
更に、エンドフレーム内壁と冷却ファンのブレード先
端との間隔に余裕がある場合には、少なくとも一枚のブ
レードを他のブレードより大きく形成してもよく、本実
施例と同様の効果が得られる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明の車両用交流発電機では、
冷却ファンのブレードと枠体との間に発生する干渉音の
内、ブレードの枚数に対応して発生する騒音成分を減少
させて、干渉音全体を広い周波数の範囲に分散させるこ
とができるので、全体として体感する車両騒音を抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例の冷却ファンの構成を表す正面図、第2
図はその冷却ファンが適用された車両用交流発電機全体
の構成を表す断面図、第3図は冷却ファンの各ブレード
を表す説明図、第4図は実施例の車両用交流発電機の騒
音抑制効果を説明するグラフ、である。 1,2……エンドフレーム、5a……固定子巻線 12……回転子巻線、13,14……ポールコア 15,16……冷却ファン 31a〜31c……遠心ブレード 33a〜33f……斜流ブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02K 9/00 - 9/28 F04D 29/18 - 29/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子鉄心に設けたスロットに沿って固定
    子巻線が巻回された固定子と、 上記固定子内に回転可能に挿入され、周囲に多数のボー
    ルコアが突設された回転子と、 該回転子の端面に配設され、周囲に多数のブレードが形
    成された冷却ファンと、 上記冷却ファンを取り囲むように形成された枠体とを備
    えた車両用交流発電機において、 上記冷却ファンの少なくとも1枚のブレードを、上記枠
    体との距離を異ならしめるよう、他のブレードとは異な
    る大きさに形成してなることを特徴とする車両用交流発
    電機。
  2. 【請求項2】上記冷却ファンは遠心ファンであることを
    特徴とする請求項1に記載の車両用交流発電機。
  3. 【請求項3】上記冷却ファンは、遠心、斜流混在ファン
    であり、遠心ファンの少なくとも1枚のブレードを他の
    ブレードとは異なる高さに形成してなることを特徴とす
    る請求項1または請求項2のいずれかに記載の車両用交
    流発電機。
  4. 【請求項4】ブレードの高さの異なる冷却ファンのブレ
    ードの高さの比は、1:0.8〜0.5であることを特徴とする
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用交流発
    電機。
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JPH04183244A JPH04183244A (ja) 1992-06-30
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DE10155224A1 (de) * 2001-11-09 2003-05-22 Bosch Gmbh Robert Lüfterrad für elektrische Maschinen
KR100860532B1 (ko) * 2007-01-31 2008-09-26 이현복 알터네이터용 듀얼팬 및 그 제조장치

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