JP2900027B2 - ホーニング砥石用オシレーション装置およびホーニング装置 - Google Patents

ホーニング砥石用オシレーション装置およびホーニング装置

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JP2900027B2 JP12296497A JP12296497A JP2900027B2 JP 2900027 B2 JP2900027 B2 JP 2900027B2 JP 12296497 A JP12296497 A JP 12296497A JP 12296497 A JP12296497 A JP 12296497A JP 2900027 B2 JP2900027 B2 JP 2900027B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はホーニング砥石用オ
シレーション装置およびホーニング装置に関し、さらに
詳細には、各種噴射ノズル内部のシート面のように、小
径でしかもテーパ穴状や盲穴状の浅い穴の内径面を、精
密に仕上げるためのホーニング技術に関する。
【0002】
【従来の技術】各種用途に用いられる噴射ノズルの噴射
口内部には、噴射口開閉用のテーパ針状の弁体を受ける
ための内径テーパ形状のシート面が形成されているとこ
ろ、このシート面は、上記弁体を密接状態で受止係合す
る部位であり、その仕上げ加工には高い精度が要求され
ている。
【0003】このような工作物(以下ワークと称する)
の内径面を機械的に自動で精密に仕上げる加工法の一つ
としてホーニング加工がある。一般的なホーニング盤に
よるホーニング加工は、ホーニングツールの砥石(ホー
ニング砥石)とワークを相対的に浮動の状態に置くとと
もに、ホーニング砥石に回転と往復運動(オシレーショ
ン)を与えて、このホーニング砥石の拡張切込みにより
ワーク内径面に精密仕上げを施す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のホーニング盤にあっては、構造上、上記ホーニン
グツールの外径寸法さらには砥石の外径輪郭寸法をそれ
ほど小さくすることができず、また、上述したホーニン
グ加工の独特な動きもあって、上述した噴射ノズルのシ
ート面のように、小径でかつ先細のテーパ内径面の加工
には採用することができなかった。
【0005】この結果、このような内径面の仕上げ加工
は、噴射ノズル内に挿入し得る程度の小径の棒状砥石治
具を用いて、この砥石治具に手作業で回転運動や往復運
動を与えることにより行っているというのが実情であ
る。
【0006】しかしながら、このような加工方法では、
作業に熟練と手間を要し、作業時間も長くて非効率的で
あり、加工コストひいては製品コストの上昇を招いてお
り、しかも、人手による加工であることから均一な仕上
げ精度が得られず、仕上げ面も必ずしも満足しうるもの
ではなかった。
【0007】このような問題は、上記のような噴射ノズ
ルのシート面と同等の内径面、つまり、小径でかつテー
パ穴状や盲穴状の浅い穴の内径面の加工に共通するもの
であり、特に噴射ノズルのような多量生産品にあっては
深刻な問題で、その解決が急務であった。
【0008】この発明はかかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、各種噴
射ノズルのシート面等のように一般的なホーニング加工
の適用が困難ないしは不可能な、小径でしかもテーパ穴
状や盲穴状の浅い穴の内径面を、精密に仕上げることが
できるホーニング技術の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のホーニング砥石用オシレーション装置は、
ワークとホーニング砥石に相対的な回転運動と微小な往
復運動を与えることにより、ワークの内径面にホーニン
グ加工を行うホーニング装置に装着されるものであっ
て、ホーニング砥石の回転軸心と同軸状に配されたカム
機構を備え、このカム機構は、駆動側カムがホーニング
装置の装置本体側に設けられるとともに、従動側カムが
上記ホーニング砥石とその軸心方向に一体的に設けられ
てなり、これら駆動側および従動側カムは、上記ホーニ
ング砥石の軸心方向に当接係合されるとともに、ホーニ
ング砥石の軸心まわりに相対的に回転可能とされ、これ
ら両カムの相対的な回転動作により、上記従動側カムが
上記駆動側カムに対して軸心方向へ相対的に往復運動し
て、上記ホーニング砥石が微小なオシレーション動作を
行うことを特徴とする。
【0010】また、本発明のホーニング装置は、上記オ
シレーション装置を備えるものであって、ワークの内径
面の軸線まわりに回転可能に軸支されてなる回転主軸
と、この回転主軸を軸線まわりに回転駆動する主軸回転
手段と、上記回転主軸先端に着脱可能に装着され、上記
ワーク内径面に沿った砥石面を有するホーニング砥石を
備えるホーニングツールと、上記オシレーション装置の
カム機構をカム駆動するカム駆動手段とを備えてなるこ
とを特徴とする。
【0011】好適な実施態様として、上記主軸回転手段
とカム駆動手段が単一の駆動源により駆動される構成と
されている。
【0012】本発明のホーニング装置によるホーニング
加工においては、ホーニングツールに、回転主軸により
回転運動が与えられるとともに、上記オシレーション装
置により微小な往復運動(オシレーション動作)が与え
られることにより、従来の一般的なホーニング加工の適
用が困難ないしは不可能であったワーク内径面、つま
り、小径でかつ浅い穴のワーク内径面に対しても、クロ
スハッチパターンを形成する高精度なホーニング加工を
施すことができる。
【0013】また、上記オシレーション装置は、ホーニ
ング砥石の回転軸心と同軸状に配されたカム機構を用い
た機械的作動構成であるため、常時安定したホーニング
砥石の微小オシレーション動作が確保することができ
る。この場合、ホーニング砥石のオシレーション幅(微
振動幅)やオシレーション回数(ホーニング砥石1回転
当たりの微振動回数)は、上記カム機構を構成する駆動
側および従動側カムを適宜交換することで変更すること
ができる。
【0014】さらに、回転主軸を軸線まわりに回転駆動
する主軸回転手段と、オシレーション装置のカム機構を
カム駆動するカム駆動手段とが、単一の駆動源により駆
動する構成とすることにより、装置コストやランニング
コストが低減化される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0016】実施形態1 本発明に係るホーニング装置を図1に示し、このホーニ
ング装置は、具体的には、工作物として各種用途に用い
られる噴射ノズル(以下ワークと称する)Wを対象とす
るもので、ホーニングツール1に相対的な回転運動と微
小な往復運動(オシレーション動作)を与えて、ワーク
Wの内径テーパ形状のシート面(内径面)Waをホーニ
ング加工する形式とされている。
【0017】図示のホーニング装置は立形のもので、ホ
ーニングツール1、このホーニングツール1に回転運動
を与える回転主軸としての回転体2およびホーニングツ
ール1に微小なオシレーション動作を与えるオシレーシ
ョン部(オシレーション装置)3を主要部として構成さ
れている。
【0018】A.ホーニングツール1:ホーニングツー
ル1は、回転体2の先端に着脱可能に装着されるもの
で、その先端部にホーニング砥石5を備えてなる。
【0019】ホーニングツール1の具体的構造が図2に
示されており、このホーニングツール1は、その先端部
に円柱棒状のホーニング砥石5を一体的に備えるととも
に、その基端部分6が回転体2に対する取付部とされて
いる。
【0020】ホーニング砥石5は、図7に示すように、
その先端部分5aが砥石面とされるとともに、これに続
く本体部分5bがホーニングツール1の挿通円筒部1a
と同軸状に一体形成されている。上記砥石面5aは、ワ
ークWのシート面Waの最終仕上げ形状に沿ったプロフ
ィールの先細テーパ形状を有する。上記本体部分5b
は、ワークWのシート面Waに続く円筒内径面Wbに対
応した外径寸法を有し、ホーニング加工時、この円筒内
径面Wbと共働して上記砥石面5aの案内部をなす。ま
た、砥石面5aから本体部分5bにわたって、割溝また
はスリット7が形成されており、これにより、砥石面5
aが僅かに径方向へ弾発的に拡縮可能な構造とされてい
る。
【0021】上記ホーニングツール1の取付部6は、大
径円筒部8、取付体9および取付用袋ナット10から構
成されている。上記大径円筒部8は、後述するように、
オシレーション部3の一部を構成するもので、上記挿通
円筒部1aに同軸状に連続するとともに、その基端部つ
まり上端部には、カム機構40を構成する従動側カム4
2が一体形成されている。
【0022】上記取付体9は、取付用袋ナット10によ
り、上記回転体2の先端部の円筒取付部2aに嵌合固定
される円筒状のもので、その円筒外周に、円筒取付部2
aの先端面に当接係合する取付フランジ9aが設けられ
ている。上記円筒取付部2aの外周部には雄ねじ部11
が設けられており、これに取付用袋ナット10を螺合す
ることにより、上記取付フランジ9aが円筒取付部2a
に締付け固定されて、ホーニングツール1が回転体2に
取り付けられる。
【0023】また、取付体9の円筒内部は、図5に示す
ように、上記大径円筒部8を軸方向へ摺動可能に収容保
持する円筒収容部12とされ、その底部12aには、上
記挿通円筒部1aを挿通する挿通穴13が貫設されてい
る。大径円筒部8は、図2に示すように、上記円筒収容
部12に収容保持された状態において、回止めピン14
により、上記取付体9さらには回転体2の円筒取付部2
aに対して回止めされるとともに、軸方向への移動を許
容される。15は大径円筒部8が円筒収容部12から抜
けだすのを防止するための抜止めピンを示しており、こ
の抜止めピン15は、上記回止めピン14の機能を損な
わないように、大径円筒部8の円筒収容部12内におけ
る軸方向移動を許容する係合構造とされている。
【0024】上記ホーニングツール1に関連して、ワー
ク保持治具16は、ワークWを浮動状態に保持する構造
を備えてなる。すなわち、このワーク保持治具16は、
図2に示すように、ワークWの外周部を取外し可能に収
納保持する保持部16aを有し、この保持部16aは、
図示しないが、例えば直交する二つの揺動ピンにより、
治具本体に上下左右方向へ揺動可能に支持されて、ワー
クWを浮動状態に保持する構造とされている。17はワ
ークWを上記保持部16aに固定するための締付けボル
トを示している。
【0025】B.回転体(回転主軸)2:回転体2はホ
ーニングツール1のホーニング砥石5に回転運動を与え
る箱形ケース状のもので、図示の実施形態においては、
後述するオシレーション部3と同一の駆動源により回転
駆動される構成とされている。
【0026】具体的には、固定支軸20が昇降台21に
鉛直状態で固定的に設けられ、この固定支軸20の外周
部に、上記回転体2が、軸受22,22により、固定支
軸20と同軸状にかつ回転可能に軸支されている。一
方、上記固定支軸20の内部には、回転駆動軸23が、
軸受24,25により、固定支軸20と同軸状にかつ回
転可能に挿通支持されている。これら回転体2および回
転駆動軸23は、固定支軸20を介して、ワーク保持治
具16に保持されたワークWのシート面Waと同軸状に
配されて、その軸線まわりに回転可能とされている。
【0027】上記回転駆動軸23は、その基端部つまり
上端部23aが固定支軸20から外部ヘ突出するととも
に、伝動プーリ26a,伝動ベルト26bおよび伝動プ
ーリ26cからなる伝動手段26を介して、回転駆動源
であるサーボモータ27の駆動軸27aに駆動連結され
ている。また、回転駆動軸23の先端側において、回転
駆動軸23は、遊星歯車機構28により上記回転主軸2
に駆動連結されている。
【0028】上記遊星歯車機構28は、図1,3,4に
示すように、第1〜第4の歯車28a,28b,28
c,28dから構成されている。第1の歯車28aは、
上記回転駆動軸23の下端に取付固定されて、回転駆動
軸23と一体回転可能とされている。第2の歯車28b
は、回転体2に鉛直状にかつ回転可能に軸支された支軸
29の下端に取付固定されて、この支軸29と一体回転
可能とされるとともに、上記第1の歯車28aと伝動可
能に噛合されている。第3の歯車28cは、上記支軸2
9の上端に取付固定されて、この支軸29と一体回転可
能とされている。また、第4の歯車28dは、上記固定
支軸20の外周部に固定的に設けられるとともに、上記
第3の歯車28cと噛合されている。
【0029】なお、回転体2の回転バランスをとるた
め、本実施形態においては、第2および第3の歯車28
b,28cと支軸29から構成されるユニットは、図示
のごとく固定支軸20を中心とする一直径線上の両側位
置に対向状に一対配設されている。
【0030】以上のように、上記サーボモータ27か
ら、伝動手段26と回転駆動軸23を介して遊星歯車機
構28に至る一連の駆動機構により、上記回転主軸2を
回転駆動する主軸回転手段が構成されている。
【0031】しかして、上記サーボモータ27が回転駆
動すると、伝動手段26を介して上記回転駆動軸23が
回転し、この回転は、第1の歯車28aから第2の歯車
28bおよび支軸29を介して、第3の歯車28cに伝
達される。これにより、第3の歯車(遊星歯車)28c
が、第4の歯車(太陽歯車)28dのまわりを自転しな
がら公転する結果、回転体2さらにはホーニングツール
1は、遊星歯車28cの公転速度をもって回転運動する
ことになる。
【0032】また、上記昇降台21は、図外の装置本体
に上下方向へ昇降可能に支持されるとともに、この装置
本体に取り付けられた主軸移動手段としての昇降シリン
ダ30に駆動連結されている。これにより、昇降台21
さらにはホーニングツール1を備える回転体2が、ワー
クWのシート面Waの軸線方向へ移動可能とされる。
【0033】C.オシレーション部3:オシレーション
部3は、ホーニングツール1のホーニング砥石5をオシ
レーション動作させるもので、カム機構40を主要部と
して構成された機械的作動構成とされている。
【0034】カム機構40の具体的構造は図2、図5お
よび図6に示されている。このカム機構40は、ホーニ
ング砥石5の回転軸心と同軸状に配されており、図示の
実施形態においては、上記回転駆動軸23とホーニング
ツール1との間に設けられている。
【0035】具体的には、上記カム機構40は、駆動側
カム41、従動側カム42および弾発手段としての弾発
スプリング43を主要部として構成されている。
【0036】上記駆動側カム41は装置本体側である上
記回転駆動軸23の先端に設けられている。一方、上記
従動側カム42は、前述したように、上記ホーニングツ
ール1の大径円筒部8の基端部に一体的に設けられて、
ホーニング砥石5と一体的に設けられている。これら両
カム41,42のカム面41a,42aは、上記弾発ス
プリング43によって、上記ホーニング砥石5の軸心方
向に常時弾発的に当接係合されている。
【0037】上記弾発スプリング43は、具体的には、
上記ホーニングツール1の大径円筒部8と取付体9との
間に介装された圧縮スプリングの形態とされている。図
示のものにおいては、図5に示すように、上記ホーニン
グツール1の大径円筒部8に軸方向へ延びて設けられた
収容穴8a内に、上記弾発スプリング43が収容保持さ
れて、その下端が上記取付体9の円筒収容部12の底部
12aに当接係合されている。従動側カム42は、この
弾発スプリング43の弾発力により、取付体9に対し
て、駆動側カム41の方向つまり上方へ向けて弾発付勢
される結果、上記両カム面41a,42a同士が常時弾
発的に当接係合されている。
【0038】上記駆動側および従動側カム41,42の
カム面41a,42aの具体的構成が、図5および図6
に示されている。
【0039】すなわち、駆動側カム41のカム面41a
は、図5および図6(a)に示すように、その軸線つまり
ホーニング砥石5の軸心方向に直交する平坦な環状カム
面に形成されるとともに、その一部にほぼ半球状のカム
突起45が設けられている。一方、従動側カム42のカ
ム面42aは、図5および図6(b)に示すように、上記
軸線方向に所定の高低差をもつ連続した凹凸面からなる
環状カム面とされており、この環状カム面42aに、上
記カム突起45が点接触状態で当接係合している。そし
て、上記環状カム面42aの凹凸面の高低差つまり段差
H(図5)が、後述するホーニングツール砥石5のオシ
レーション幅、つまり軸方向振動の振動幅(微小ストロ
ーク)を与える。
【0040】図示のものにおいては、上記環状カム面4
2aは、従動側カム42の往復運動の上死点を規定する
第1の平坦面(第1の面)46aと、従動側カム42の
往復運動の下死点を規定する第2の平坦面(第2の面)
46bと、これら第1および第2の平坦面46a,46
bを連続的に接続する一対の傾斜平坦面46c,46c
とから構成されている。上記第1および第2の平坦面4
6a,46bはいずれも上記軸線に直交する平坦面とさ
れて、その段差つまり高低差Hが上記微小ストロークを
規定している。また、この実施形態においては、駆動側
カム41と従動側カム42の相対的な1回転により、ホ
ーニング砥石5が1ストローク(上下1往復の微振動)
だけ動作する。
【0041】さらに、上記カム機構40は交換可能な構
造とされている。つまり、図2に示すように、上記駆動
側カム41は、上記回転駆動軸23の先端に、取外し可
能に螺着される螺合構造を備えている。一方、上記従動
カム42は、上述したように、交換可能なホーニングツ
ール1と一体形成されている。
【0042】したがって、異なる複数種類のカム機構4
0(駆動側および従動側カム41,42)の組を、ホー
ニングツール1のホーニング砥石5の形状寸法等との関
係で用意しておくことにより、加工対象となるワークW
の形状寸法に応じて、最適なカム機構を選択使用できる
構成とされている。換言すれば、ホーニング砥石5のオ
シレーション幅Hやオシレーション回数(ホーニング砥
石1回転当たりの微振動回数)は、上記カム機構40を
構成する駆動側および従動側カム41,42を適宜交換
することで変更することができる。
【0043】また、前述したように、図示の実施形態に
おいては、オシレーション部3のカム機構40は、ホー
ニングツール1を回転駆動する回転体2と同一の駆動源
により回転駆動される構成とされている。
【0044】すなわち、上記駆動側カム41を一体に備
える回転駆動軸23は、その基端部が上記伝動手段26
を介してサーボモータ27に駆動連結されており、一
方、上記従動側カム42を備えるホーニングツール1
は、これが取り付けられる上記回転体2および遊星歯車
機構28を介して、上記回転駆動軸23に駆動連結され
ている。換言すれば、上記サーボモータ27から、伝動
手段26を介して回転駆動軸23に至る駆動側カム41
の駆動機構と、さらにこの駆動機構から遊星歯車機構2
8を介して回転体2に至る従動側カム42の駆動機構と
により、上記カム機構40をカム駆動するカム駆動手段
が構成されている。
【0045】この場合、上記遊星歯車機構28の第1〜
第4の歯車28a,28b,28c,28d間の歯車比
を適宜設定することにより、上記回転駆動軸23と回転
主軸2の回転速度が相互に異なるように構成されてお
り、ここで得られる両軸23,2の回転速度の違いによ
り、上記両カム41,42は、ホーニング砥石5の軸心
まわりに相対的に回転動作することとなる。
【0046】そして、上記両カム41,42の相対的な
回転動作により、上記カム突起45が上記環状カム面4
2aに沿って円周方向へ摺動して、従動側カム42が上
記駆動側カム41に対して、上記環状カム面42aの凹
凸の高低差の振動幅Hをもって軸線方向へ往復運動し、
この結果、上記ホーニング砥石5は、その軸線まわりに
回転しながら、軸線方向への微小なオシレーション動作
を行うこととなる。
【0047】なお、本実施形態のホーニング装置におい
ては、ホーニングツール1の加工動作自体、つまり加工
時における回転動作とオシレーション動作は、上述した
ように回転機構2,23,28やカム機構40などによ
り機械的に行われる一方、ホーニングツール1のワーク
Wに対する位置決め動作、上記ホーニングツール1の加
工動作、および加工開始位置と加工終了位置の検出動作
など一連のホーニング加工工程は、制御部50により電
気的に制御される。
【0048】この制御部50は、サーボモータ27、昇
降シリンダ30、およびワークWのシート面Waの形状
寸法を検出するセンサを備えた自動定寸装置(図示省
略)の駆動源などを自動制御するもので、CPU,RO
M,RAMおよびI/Oポートなどからなるマイクロコ
ンピュータで構成されている。この制御部50には、後
述する一連のホーニング加工工程を実行させるための制
御プログラム等が組み込まれてなるとともに、上記各駆
動源27,30の駆動に必要な種々の個別的制御情報
が、NC(数値制御)データとして予めまたは図示しな
い操作盤のキーボード等により適宜入力設定されてい
る。
【0049】しかして,以上のように構成されたホーニ
ング装置において、ホーニングツール1は、上記制御部
50の制御プログラムに従って、ワークWのシート面W
aに対するホーニング加工を行う。
【0050】すなわち、まず、昇降シリンダ30により
昇降台21が下降して、ホーニングツール1のホーニン
グ砥石5は、ワークWのシート面Waに対応する位置に
位置決めされる。この後、サーボモータ27が回転駆動
して、上記ホーニングツール1によるホーニング加工が
浮動状態にあるワークWのシート面Waに対して施され
る。
【0051】この場合、前述したように、ホーニングツ
ール1のホーニング砥石5には、回転体2の回転駆動に
より回転運動が与えられるとともに、オシレーション部
3により微小な往復運動(オシレーション動作)が与え
られることにより、ワークWのシート面Waには、図8
に示すようなクロスハッチパターンが形成されながらホ
ーニング加工が行われることとなる。
【0052】このワークWのシート面Waの形状寸法
は、上記自動定寸装置により常時または所定のインター
バルをもって検出されており、この形状寸法が予め設定
された仕上げ寸法になると、昇降シリンダ30により昇
降台21が上昇して、ホーニングツール1のホーニング
砥石5がワークWのシート面Waから離脱するととも
に、初期位置へ上昇復帰し、また、サーボモータ27に
よるホーニングツール1の加工動作も停止する。
【0053】以後、上記ワーク保持治具に浮動状態で支
持されるワークWに対して、順次、上記と同様の動作が
繰り返される。
【0054】以上のような構成においては、ホーニング
ツール1が回転運動しながら微小なオシレーション動作
を行うことにより、従来の一般的なホーニング加工の適
用が困難ないしは不可能であった噴射ノズルWの内径テ
ーパ形状のシート面Waに対しても、クロスハッチパタ
ーンを形成する高精度なホーニング加工を施すことがで
きる。
【0055】また、上記オシレーション部3の構成は、
カム機構40を用いた機械的作動構成であるため、上述
したホーニング砥石5の微小オシレーション動作が常時
安定して確保される。しかも、上記カム機構40の構成
部品である駆動側および従動側カム41,42はホーニ
ングツール1と共に交換可能であるため、これらを適宜
交換することにより、ホーニング砥石5のオシレーショ
ン幅Hやオシレーション回数を適宜変更することができ
る。
【0056】さらに、回転体2とカム機構40は、その
駆動源としてサーボモータ27を共用して、単一の駆動
源により駆動する構成とされているため、ホーニング装
置の全体構成が小型で簡素なコンパクト設計とされると
ともに、装置コストやランニングコストの低減化も可能
となる。
【0057】実施形態2 本実施形態は図9および図10に示されており、オシレ
ーション部3のカム機構40の構成が若干改変されたも
のである。具体的には、本実施形態のカム機構40は、
駆動側カム141と従動側カム142の配置構成が実施
形態1と逆構成とされている。
【0058】すなわち、回転駆動軸23先端の駆動側カ
ム141のカム面141aは、その軸線つまりホーニン
グ砥石5の軸心方向に所定の高低差をもつ連続した凹凸
面からなる環状カム面とされている。一方、ホーニング
ツール1基端の従動側カム142は、上記軸線に直交す
る平坦な環状カム面に形成されるとともに、その一部に
カム突起145が設けられている。そして、このカム突
起145が、弾発スプリング43により、上記駆動側カ
ム141の環状カム面141aに当接係合している。
【0059】上記駆動側カム141の環状カム面141
aは、図10(a) に示すように、従動側カム142の往
復運動の上死点を規定する第1の平坦面(第1の面)1
46aと、従動側カム142の往復運動の下死点を規定
する第2の平坦面(第2の面)146bと、これら第1
および第2の平坦面146a,146bを連続的に接続
する一対の傾斜平坦面146c,146cとから構成さ
れている。
【0060】上記第1および第2の平坦面146a,1
46bはいずれも上記軸線に直交する平坦面とされて、
その段差つまり高低差Hがホーニングツール砥石5の軸
方向振動(オシレーション)の微小ストローク(振動
幅)を規定している。また、これら両平坦面146a,
146bと傾斜平坦面146c,146cとの接続部分
は、滑らかに連続する湾曲面とされて、上記カム突起1
45が環状カム面141a上をスムーズに摺接するよう
に構成されている。
【0061】また、カム突起145は、図10(b)に示
すように、環状カム面142aの全幅にわたって形成さ
れるとともに、先端が小さな円弧を有する三角形状断面
を有してなり、上記環状カム面141aに線接触状態で
当接係合するようにされている。なお、図10(c)に示
すように、先端部が半円弧形状断面を有するように形成
されてもよい。その他の構成および作用は実施形態1と
同様である。
【0062】実施形態3 本実施形態は図11ないし図13に示されており、具体
的には、ホーニングツール1が軸心方向全長にわたって
2分割された構成とされている。
【0063】すなわち、本実施形態のホーニングツール
1は、図11に示すように、軸心方向全長にわたって2
分割された一対の半割りツール部材200,200から
なる2分割構造とされている。
【0064】これら両半割りツール部材200,200
はいずれも同一構造とされて、その先端部に半割り砥石
205が一体的に設けられるとともに、その基端部に半
割りカム部材242が一体的に設けられてなる。これら
半割りツール部材200,200の接触境界面200
a,200aは、相互に摺動可能な平坦面に形成される
とともに、上記取付体9の円筒収容部12内に軸心方向
へ相対的に移動可能に保持されている。
【0065】半割り砥石205は前記ホーニング砥石5
を構成するもので、その先端部分205aが砥石面とさ
れるとともに、これに続く本体部分205bがホーニン
グツール1の挿通円筒部1a(図2参照)を構成する半
割り円筒部201と同軸状に一体形成されている。上記
砥石面205aは、ワークWのシート面Waの最終仕上
げ形状に沿ったプロフィールを有し、両砥石面205
a,205aにより、先細テーパ形状を有するホーニン
グ砥石5の砥石面が形成される。
【0066】半割りカム部材242は前記従動側カム4
2を構成するもので、ホーニングツール1の大径円筒部
8(図2参照)を構成する半割り円筒部208の基端部
に一体的に形成されている。これに対応して、各半割り
円筒部208と上記取付体9の円筒収容部12の底部1
2aとの間には、弾発スプリング243がそれぞれ介装
されており、半割りカム部材242のカム面242aが
上記駆動側カム41のカム面41aに常時弾発的に当接
係合されている。
【0067】上記半割りカム部材242のカム面242
aは、図11および図12(b)に示すように、上記軸心
方向に所定の高低差をもつ連続した凹凸面からなる扇形
状カム面とされるとともに、両半割りカム部材242,
242の扇状カム面242a,242aにより環状カム
面が形成されている。
【0068】図示のものにおいては、上記扇状カム面2
42aは、半割りカム部材242の往復運動の上死点を
規定する第1の面246aと、半割りカム部材の往復運
動の下死点を規定する第2の面246bとが連続して形
成されてなるとともに、これら第1および第2の面24
6a,246bの段差Hが所定の高低差を規定してい
る。また、これら両面246a,246bを接続する面
は、滑らかに連続する湾曲面とされて、駆動側カム41
の上記カム突起45が扇状カム面242a上を点接触状
態でスムーズに摺接するように構成されている。なお、
カム突起45は、実施形態2のカム突起145(図10
(b) または(c) )のように線接触する形状としてもよ
い。
【0069】さらに、上記両扇状カム面242a,24
2aの連続境界部分は、上記第2の面246b,246
bにより構成されることになるが、これら両面246
b,246b同士は面一に連続して接続される構成とさ
れている。
【0070】すなわち、上記両扇状カム面242a,2
42aにおける上記段差H,Hが等しく、かつこの段差
Hは、駆動側カム41のカム突起45の高さと等しくま
たは大きく設定されている。したがって、図13((b)に
示すように、駆動側カム41のカム突起45が上記両面
246b,246bの連続境界部分に係合位置している
状態においては、両面246b,246bは完全に連続
した面一のカム面を形成することとなり、これにより、
上記環状カム面(図12(b) を参照して、面246b→
面246b→面246a→面246b→面246b→面
246aと連続する面で形成される環状のカム面) 上に
おける上記カム突起45のスムーズな摺動が確保され
る。
【0071】しかして,以上のように構成されたホーニ
ング装置において、ホーニングツール1のホーニング砥
石5には、回転体2の回転駆動により回転運動が与えら
れるとともに、オシレーション部3により、次のような
微小な往復運動(オシレーション動作)が与えられる。
【0072】すなわち、カム機構40の駆動側および従
動側カム41,42の相対的な回転動作により、駆動側
カム41のカム突起45が、図13(a) 〜(c) に示すよ
うに、従動側カム42の環状カム面(扇状カム面242
a,242a)に沿って摺動すると、半割りカム部材2
42,242が交互に、駆動側カム41に対し上記高低
差Hの振動幅(微小ストローク)をもって軸心方向へ相
対的に往復運動することとなる。この往復運動に伴っ
て、半割りツール部材200,200先端部の半割り砥
石205,205も交互に軸心方向へ相対的に往復運動
して、ワークWのシート面Waにホーニング加工が行わ
れる。この場合、駆動側カム41と従動側カム42の相
対的な1回転により、各半割り砥石205が1ストロー
ク(上下1往復の微振動)だけ動作する。
【0073】本実施形態のように、ホーニング砥石5が
一対の半割り砥石205,205からなる2分割構造と
されて、これらが交互にワークWのシート面Waに接触
する(切り込む)構成とされることにより、ホーニング
砥石5とワークWの接触面積が実施形態1,2に比較し
てほぼ半分となる。この結果、ホーニング砥石5の砥石
面205a,205aにおける砥粒1個あたりに作用す
る押圧も、約2倍となり、これにより、砥粒のワークW
に対する食込み深さないしは切込み深さが増加して、加
工能力が増加することとなる。その他の構成および作用
は実施形態1と同様である。
【0074】なお、上述した実施形態1ないし3はあく
までも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本
発明はこれに限定されることなく、その範囲内において
種々設計変更可能である。例えば、以下のような改変が
可能である。
【0075】A.オシレーション部について: (1) カム機構40を構成する駆動側および従動側カム4
1、42、141、142のカム面41a、42a、1
41a、142a、242aの具体的構成は、図示の実
施形態と同様な作用をする限り、他の構成も採用可能で
ある。
【0076】一例として、実施形態1の具体的構成と実
施形態2の具体的構成を適宜組み合わせることも可能で
ある。
【0077】また、図示の実施形態においては、駆動側
カム41と従動側カム42の相対的な1回転により、ホ
ーニング砥石5(または半割り砥石205)が1ストロ
ーク(上下1往復の微振動)だけ動作する構成とされて
いるが、ホーニング砥石5のオシレーション幅Hやオシ
レーション回数との関係を考慮して、異なる構成とする
ことも可能である。
【0078】例えば、実施形態1または2において、第
1の平坦面46aまたは146aと、第2の平坦面46
bまたは146bを、これらの移行面46cまたは14
6cを介して複数組設けることにより、駆動側カム41
と従動側カム42の相対的な1回転により、ホーニング
砥石5が複数ストローク動作する構成とすることも可能
である。同様な設計変更は実施形態3においても可能で
ある。
【0079】(2) 実施形態1,2における弾発スプリン
グ43の具体的構造は、図示のものに限定されず、一例
として、図14に示すように、上記ホーニングツール1
の大径円筒部8と同軸状に配される構造も採用可能であ
る。
【0080】また、図示のような弾発スプリングに代え
て、板ばね(図示省略)等の同様の機能を有する他の弾
発手段も適用可能である。
【0081】B.ホーニング装置について: (3) 図示の実施形態においては、オシレーション装置3
とホーニングツール1を回転駆動する回転体2とは、同
一の駆動源により回転駆動される構成とされて、装置構
成の小型簡素化、装置コスト・ランニングコストの低減
化が図られているが、それぞれ別個独立した駆動源を有
する構成ももちろん採用可能である。
【0082】(4) ホーニングツール1の具体的構造は図
示の実施形態に限定されない。一例として、図示の実施
形態においては、ホーニング砥石5に割溝またはスリッ
ト7が形成されて、砥石面5aが径方向へ微少量拡縮し
うる拡縮面とされているが、上記スリット7を設けず
に、砥石5面が固定面とされてもよい。
【0083】(5) また、図示の実施形態においては、回
転体2の回転バランスをとるため、第2および第3の歯
車28b,28cと支軸29から構成されるユニットが
一対配置されているが、このユニットの配設数は、ホー
ニング装置の大きさなどに対応して適宜増減可能であ
る。
【0084】(6) また、回転体2を昇降動作するための
駆動機構は、図示のような昇降シリンダ30に代えて、
ラック・ピニオン機構等の他の従来周知の昇降装置を採
用することも可能である。
【0085】(7) また、ホーニング砥石5の形状寸法を
目的に応じて適宜設計変更することにより、本願発明
は、図示の実施形態のような噴射ノズルWのシート面W
aに限定されず、同様に一般的なホーニング加工の適用
が困難ないしは不可能な内径面、つまり、小径でかつテ
ーパ穴状や盲穴状の浅い穴の内径面のホーニング加工に
も適用可能である。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のホーニン
グ砥石用オシレーション装置によれば、ワークとホーニ
ング砥石に相対的な回転運動と微小な往復運動を与える
ように構成されているから、本発明を備えるホーニング
装置においては、従来の一般的なホーニング加工の適用
が困難ないしは不可能であったワーク内径面、例えば噴
射ノズルの内径テーパ形状のシート面に対しても、クロ
スハッチパターンを形成する高精度なホーニング加工を
施すことができる。
【0087】また、上記オシレーション装置は、ホーニ
ング砥石の回転軸心と同軸状に配されたカム機構を用い
た機械的作動構成とされているから、構造が簡単で故障
が少なく、しかも常時安定したホーニング砥石の微小オ
シレーション動作を容易かつ確実に得ることができる。
【0088】本発明のホーニング装置において、回転主
軸を軸線まわりに回転駆動する主軸回転手段と、オシレ
ーション装置のカム機構をカム駆動するカム駆動手段と
が、単一の駆動源により駆動する構成とされていること
により、装置構成が小型簡素化されるとともに、装置コ
ストやランニングコストも低減化される。
【0089】また、上記カム機構を構成する駆動側およ
び従動側カムが交換可能な構造を備えるとともに、複数
種類のカム機構を用意して適宜交換する構成とすること
により、ホーニング砥石のオシレーション幅やオシレー
ション回数をワークの内径面に最適な値に設定ないしは
調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態1であるホーニング装置
を断面で示す概略構成図である。
【図2】同装置のオシレーション部の要部を示す正面断
面図である。
【図3】同装置の回転体の構成を一部切開して示す平面
図である。
【図4】同回転体の一部を構成する遊星歯車機構を示
し、図4(a) は図1におけるa−a線に沿った断面図、
図4(b) は図1におけるb −b 線に沿った断面図であ
る。
【図5】同装置のオシレーション部のカム機構を拡大し
て示す正面断面図である。
【図6】同カム機構の構成部品を示し、図6(a) は駆動
側カムの要部を示す斜視図、図6(b) は従動側カムの要
部を示す斜視図である。
【図7】同装置のホーニング砥石とワーク保持具に支持
されたワークとの関係を示す正面断面図である。
【図8】同装置のホーニング加工時におけるホーニング
砥石の動きと、ワーク内径面に形成されるクロスハッチ
パターンとの関係を示す図である。
【図9】本発明に係る実施形態2であるホーニング装置
におけるオシレーション部のカム機構を示す図5に対応
した正面断面図である。
【図10】同カム機構の構成部品を示す図6に対応した
図で、図10(a) は駆動側カムの要部を示す斜視図、図
10(b) は従動側カムの要部を示す斜視図、図10(c)
は従動側カムの改変例の要部を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る実施形態3であるホーニング装
置におけるオシレーション部およびホーニングツールを
示す正面断面図である。
【図12】同オシレーション部のカム機構の構成部品を
示し、図12(a) は駆動側カムの要部を示す斜視図、図
12(b) は従動側カムの要部を示す斜視図である。
【図13】同カム機構とホーニング砥石との動作関係を
説明するための正面断面図である。
【図14】カム機構の弾発手段の改変例を示す図5に対
応する正面断面図である。
【符号の説明】
W 噴射ノズル(ワーク) Wa ワークのシート面(内径面) H ホーニング砥石の振動幅 1 ホーニングツール 2 回転体(回転主軸) 3 オシレーション部(オシレーション
装置) 5 ホーニング砥石 5a ホーニング砥石の砥石面 7 ホーニング砥石のスリット 16 ワーク保持治具 20 固定支軸 21 昇降台 23 回転駆動軸 26 伝動手段 27 サーボモータ(回転駆動源) 28 遊星歯車機構 30 昇降シリンダ 40 カム機構 41 駆動側カム 42 従動側カム 41a 駆動側カムのカム面 42a 従動側カムのカム面 43 弾発スプリング(弾発手段) 45 カム突起 46a 第1の平坦面(第1の面) 46b 第2の平坦面(第2の面) 46c 傾斜平坦面(傾斜面) 141 駆動側カム 142 従動側カム 141a 駆動側カムのカム面 142a 従動側カムのカム面 145 カム突起 146a 第1の平坦面(第1の面) 146b 第2の平坦面(第1の面) 146c 傾斜平坦面(傾斜面) 200 半割りツール部材 205 半割り砥石 205a 半割り砥石の砥石面 242 半割りカム部材 243 弾発スプリング(弾発手段) 242a 扇状カム面 246a 第1の面 246b 第2の面
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B24B 33/02

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作物とホーニング砥石に相対的な回転
    運動と微小な往復運動を与えることにより、工作物の内
    径面にホーニング加工を行うホーニング装置に装着され
    るものであって、 ホーニング砥石の回転軸心と同軸状に配されたカム機構
    を備え、 このカム機構は、駆動側カムがホーニング装置の装置本
    体側に設けられるとともに、従動側カムが前記ホーニン
    グ砥石とその軸心方向に一体的に設けられてなり、 これら駆動側および従動側カムは、前記ホーニング砥石
    の軸心方向に当接係合されるとともに、ホーニング砥石
    の軸心まわりに相対的に回転可能とされ、 これら両カムの相対的な回転動作により、前記従動側カ
    ムが前記駆動側カムに対して軸心方向へ相対的に往復運
    動して、前記ホーニング砥石が微小なオシレーション動
    作を行うことを特徴とするホーニング砥石用オシレーシ
    ョン装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動側および従動側カムのいずれか
    一方のカム面は、前記軸心方向に所定の高低差をもつ連
    続した凹凸面からなる環状カム面の形態とされるととも
    に、他方のカム面は、この環状カム面に当接係合するカ
    ム突起の形態とされ、 前記両カムの相対的な回転動作により、前記カム突起が
    前記環状カム面に沿って摺動して、前記従動側カムが前
    記駆動側カムに対し前記高低差の振動幅をもって軸心方
    向へ相対的に往復運動することを特徴とする請求項1に
    記載のホーニング砥石用オシレーション装置。
  3. 【請求項3】 前記環状カム面は、前記従動側カムの往
    復運動の上死点を規定する第1の面と、前記従動側カム
    の往復運動の下死点を規定する第2の面とが連続して形
    成されてなり、これら第1および第2の面の段差が前記
    所定の高低差を規定することを特徴とする請求項2に記
    載のホーニング砥石用オシレーション装置。
  4. 【請求項4】 前記従動側カムは、前記軸心方向へ相対
    的に移動可能な一対の半割りカム部材からなる2分割構
    造とされ、 これら半割りカム部材のカム面は、それぞれ前記軸心方
    向に所定の高低差をもつ連続した凹凸面からなる扇形状
    カム面とされるとともに、これら両扇状カム面により環
    状カム面が形成され、 前記駆動側カムのカム面は、この環状カム面に当接係合
    するカム突起とされ、 前記両カムの相対的な回転動作により、前記カム突起が
    前記環状カム面に沿って摺動して、前記従動側カムの半
    割りカム部材が交互に、前記駆動側カムに対し前記高低
    差の振動幅をもって軸心方向へ相対的に往復運動するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のホーニング砥石用オシ
    レーション装置。
  5. 【請求項5】 前記扇状カム面は、前記半割りカム部材
    の往復運動の上死点を規定する第1の面と、前記半割り
    カム部材の往復運動の下死点を規定する第2の面とが連
    続して形成されてなるとともに、これら第1および第2
    の面の段差が前記所定の高低差を規定し、 前記一対の扇状カム面が、前記第2の面同士が面一に連
    続して接続されて前記環状カム面が形成されていること
    を特徴とする請求項4に記載のホーニング砥石用オシレ
    ーション装置。
  6. 【請求項6】 前記カム機構は、前記駆動側および従動
    側カムを常時当接係合方向へ弾発付勢する弾発手段を備
    えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一
    つに記載のホーニング砥石用オシレーション装置。
  7. 【請求項7】 工作物とホーニング砥石に相対的な回転
    運動と微小な往復運動を与えることにより、工作物の内
    径面にホーニング加工を行うホーニング装置であって、 工作物の内径面の軸線まわりに回転可能に軸支されてな
    る回転主軸と、 この回転主軸を軸線まわりに回転駆動する主軸回転手段
    と、 前記回転主軸先端に着脱可能に装着され、前記工作物内
    径面に沿った砥石面を有するホーニング砥石を備えるホ
    ーニングツールと、 このホーニングツールのホーニング砥石をオシレーショ
    ン動作させる請求項1から6のいずれか一つに記載のオ
    シレーション装置と、 このオシレーション装置のカム機構をカム駆動するカム
    駆動手段とを備えてなることを特徴とするホーニング装
    置。
  8. 【請求項8】 前記カム駆動手段の回転駆動軸が、前記
    回転主軸の内部において、この回転軸と同軸状にかつ回
    転可能に挿通支持され、 前記オシレーション装置のカム機構は、前記駆動側カム
    が前記回転駆動軸の先端に設けられるとともに、前記従
    動側カムが前記ホーニングツールの基端に設けられ、 前記回転駆動軸と前記回転主軸の回転速度が相互に異な
    るように設定されて、前記両カムの相対的な回転動作が
    行われるように構成されていることを特徴とする請求項
    7に記載のホーニング装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動側カムは前記回転駆動軸の先端
    に着脱可能に取付けられるとともに、前記従動カムは前
    記ホーニングツールの基端に一体形成されて、前記カム
    機構が交換可能な構造とされていることを特徴とする請
    求項7または8に記載のホーニング装置。
  10. 【請求項10】 前記主軸回転手段とカム駆動手段が単
    一の駆動源により駆動する構成とされていることを特徴
    とする請求項7から9のいずれか一つに記載のホーニン
    グ装置。
  11. 【請求項11】 装置本体側に固定的に設けられた固定
    支軸の外周部に、前記回転主軸が固定支軸と同軸状にか
    つ回転可能に軸支されるとともに、前記固定支軸の内部
    に、前記カム駆動手段の回転駆動軸が固定支軸と同軸状
    にかつ回転可能に挿通支持され、 前記回転駆動軸は、その基端側において回転駆動源に駆
    動連結されるとともに、その先端側において遊星歯車機
    構により前記回転主軸に駆動連結され、 前記回転駆動源の駆動により、前記回転駆動軸と前記回
    転主軸が相互に異なる回転速度をもって回転駆動するよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項10に記載
    のホーニング装置。
  12. 【請求項12】 前記回転主軸は、前記工作物の内径面
    の軸線方向へ移動可能とされるとともに、この回転主軸
    を前記軸線方向へ移動させる主軸移動手段を備えてなる
    ことを特徴とする請求項7から11のいずれか一つに記
    載のホーニング装置。
  13. 【請求項13】 前記工作物を保持するワークW保持治
    具は、工作物を浮動状態に保持する構造を備えているこ
    とを特徴とする請求項7から12のいずれか一つに記載
    のホーニング装置。
  14. 【請求項14】前記ホーニングツールは、その先端部に
    前記工作物内径面の最終仕上げ形状に沿った砥石面を有
    するホーニング砥石を一体的に備えることを特徴とする
    請求項7から13のいずれか一つに記載のホーニング装
    置。
  15. 【請求項15】前記ホーニング砥石の砥石面が径方向に
    弾発的に拡縮可能な構造とされていることを特徴とする
    請求項14に記載のホーニング装置。
  16. 【請求項16】前記ホーニングツールは、前記軸心方向
    へ相対的に移動可能な一対の半割りツール部材からなる
    2分割構造とされ、 この半割りツール部材は、その先端部に前記ホーニング
    砥石を構成する半割り砥石が一体的に設けられるととも
    に、その基端部に前記従動側カムを構成する半割りカム
    部材が一体的に設けられてなり、 前記カム機構のカム駆動に伴う前記半割りカム部材の往
    復運動により、前記一対の半割り砥石が交互に軸心方向
    へ相対的に往復運動することを特徴とする請求項14に
    記載のホーニング装置。
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