JP2003094305A - 遊星研削方法 - Google Patents

遊星研削方法

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JP2003094305A
JP2003094305A JP2001292291A JP2001292291A JP2003094305A JP 2003094305 A JP2003094305 A JP 2003094305A JP 2001292291 A JP2001292291 A JP 2001292291A JP 2001292291 A JP2001292291 A JP 2001292291A JP 2003094305 A JP2003094305 A JP 2003094305A
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grinding
axis
grindstone
planetary
workpiece
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Masami Masuda
正美 桝田
Takaaki Yazawa
孝哲 矢澤
Yoshio Waida
俶生 和井田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高効率にして高精度な研作加工を行うこと
ができる遊星研作方法を提供する。 【解決手段】砥石軸8と、該砥石軸8の自転駆動部11
と、NC制御装置14と、工作物をチャッキングできる
ワークテーブル6と、該砥石軸8の軸方向を1軸に含め
た直交する3軸方向に該NC制御装置14により移動可
能な本体構造部13とから成る工作機械において、該砥
石軸8の軸心に垂直な面内において遊星機構部12を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,各種部品の形状加工に
関するもので,工作機械を用い,高能率にして高精度な
研削加工を行うことを意図している.
【0002】
【従来の技術】これまで,自転する砥石に遊星運動を与
えることで,研削力を低下させることができ,弾性変形
量を抑制でき,高精度の研削ができることが知られてい
る.このため,一般の窪み部の底面加工などでは,自転
する砥石に遊星運動を与えて研削加工している.しか
し,自転並びに遊星運動する砥石の研削機構が複雑なた
めに,遊星運動の効果が定量的に把握されておらず,そ
の条件選定は作業者の熟練に依存しており,結果的に
は,遊星運動を与えるか否かといったレベルの非常に大
雑把な条件選択により,治工具などの研削が行われてい
る.一方,治工具などの窪み部の研削に使用される砥石
は,比較的小径のものが多く,このため砥石軸が研削力
により変形しやすく,加工精度の劣化を来しがちであ
り,結果的には研削能率を下げて,小さな研削力で研削
せざるを得なかった.
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 以上のような状況に
鑑みて,本発明の目的は,高能率加工または高精度加工
を行うための最適な研削条件を与えることにある.
【0004】
【課題を解決するための手段】とくに砥石の運動軌跡の
解析に基づいて,研削力を最小にでき,その結果,工作
物の切り残し量を最小にできる最適研削条件領域が存在
することを見出している.
【0005】
【実施例】図1及び図2に,本発明を治具研削盤に適用
した一実施例を示す.図1は,図2におけるA部の拡大
図である.ここで座標軸を,X軸,Y軸,Z軸の直交す
る3軸方向にとっている.本体構造部13には,X軸方
向に案内され,この方向に直線運動可能なワークテーブ
ル6が載っている.また該本体構造部の門型構造の上部
にあるクロスレール15には,Y方向に案内されY軸方
向に直線運動可能なクロスキャリッジ4が載っている.
該クロスキャリッジには,Z軸方向に案内され当該方向
に直線運動可能なクイル3が内包されている.該クイル
内には,該クイルと軸心を同じくして回転可能な遊星運
動軸2をもっている.遊星運動軸2には,遊星回転半径
Rpの偏心をもって該遊星運動軸の軸心10周りに回転可
能な自転駆動部11と,該自転駆動部の回転部である自
転軸(図示せず)が内蔵されている.該自転軸には,砥石
1と一体の砥石軸8がチャッキングされ,研削時には砥
石1が該自転駆動部により回転駆動される.一方,ワー
クテーブル6には,工作物5がチャッキングされてい
る.ここで,ワークテーブル6,クロスキャリッジ4お
よびクイルは,NC制御装置によりX軸,Y軸,Z軸の
それぞれの方向に,位置及び速度がNC制御される.上
記のような構成とした治具研削盤において,自転する砥
石1が遊星回転半径Rpの偏心をもって,遊星回転軸の軸
心10の周りを遊星運動しながら工作物を研削する場合
を考える.このとき,送り速度fや遊星運動の回転速度N
pの大きさによって,砥石中心の運動軌跡7は,図3に
示すように,大きく異なってくる.すなわち (1)図3(a)は,遊星運動の回転速度に比し送り速度
が遅い場合の砥石中心の軌跡7で,通常の遊星運動をす
る場合である.(2)図3(b)は,上記(1)に比べ
て,遊星運動の回転速度に比し送り速度が増した場合の
砥石軸心の運動軌跡7’である.(3)図3(c)は,上
記(2)に比べて,遊星運動の回転速度に比し送り速度
がさらに増した場合で,砥石軸心の運動軌跡7” には
交差する点が存在しない.このとき,(1)や(2)に
見られるような送り方向に対し負方向の運動軌跡は認め
られない.ここで,自転している砥石が,遊星回転半径
Rp,回転速度Npで遊星運動しながら,送り速度fで,工
作物5を研削するとき, 2πNpRp /f < 1 なる条件を満たす場合に,軌跡はハイポトロコイド曲線
となり,砥石は送り方向に常に正の速度で送られ,
(3)に示したように,連続した研削加工になる.これ
に対し, 2πNpp /f > 1 なる条件を満たす場合にはエピトロコイド曲線となり,
(1)や(2)に示すように,遊星運動の1回転中に送
り方向に対し負方向の速度をもつ部分があり,断続した
研削加工となる.
【0009】上述したごとくに,2πNpp /f が1.0付
近を境界として,著しく研削現象が異なってくることが
予測される.とくに,発明者らが別途行っている研削実
験において,断続研削するごとくに,砥石と工作物間に
顕著な変動研削力が生じると,研削力の平均値は大きく
低下することを確認している.すなわち,2πNpp/f
=1付近の領域において,研削力の著しい低下が期待で
きる.上記の仮説に対し,実験検証した結果を以下に示
す.研削実験条件としては,超硬合金製の工作物に対し
て,直径10mm,粒度#100のダイヤモンド電着砥石を用
い,送り速度f,砥石回転速度N,遊星回転速度Npを一定
とし,ミスト状の研削液を供給し,遊星回転半径Rpをパ
ラメータとして変えている.このときの実験結果を図4
および図5に示す.図4は,2πNpRp /f を変えたとき
の切り残し量を,図5は,そのときの送り方向に直角方
向の研削力である.これらの実験結果からも明らかなよ
うに,研削エネルギーと比例関係にある送り方向に直角
方向の研削力は,0.6 <2πNpp /f < 2.0の領域に
おいて研削したときに,最も小さくなっている.また切
り込み方向の切り残し量も,0.6<2πNpRp /f <2.0の
領域において,著しく小さくなっている.この最適な研
削条件範囲内にあるNp=200/min,Rp=0.5mm,f=500mm
/minの場合には,ほとんどが2πNpRp /f>4の条件範囲
にある従来技術に比べて,送り方向に直角方向の研削力
を56%に,切り残し量を14%に低減することができた.
このように,研削力と切り残し量をともに小さくできる
最適な研削条件範囲において,研削能率を低下させない
で断続研削の効果を期待するには,従来一般に広く採用
されている遊星運動条件に比し,遊星半径Rpを極端に小
さくし,遊星回転速度Npおよび送り速度fを高く採る必
要がある.
【0010】
【発明の効果】上述したように,研削条件2πNpRp /f ;
= 1を境に,砥石と工作物の相対軌跡が,ハイポトロコ
イド曲線からエピトロコイド曲線に切り替わることに着
目し,自転する砥石が工作物に対し遊星運動をする研削
加工における,遊星運動の効果について検討し,0.6 <
2πNpRp /f < 2.0の最適な研削条件範囲の存在が明ら
かになった.この最適な研削条件範囲で研削加工すれ
ば,研削能率及び研削精度を著しく向上できる.また同
じ研削能率であれば,加工精度の高い研削加工が可能で
ある.ちなみに,当該領域の最適な研削条件を採ること
により,これらへの配慮をしない場合に比べて,これら
への配慮をしない場合に比べて,加工能率を最大10倍,
研削精度を最大80%向上させることができた.以上の実
施例では,砥石が工作物に対し直線上に送られる例であ
るが,円筒状の底付き穴の研削のように,円周上の送り
方向であっても,異形底付き穴の研削のように複雑な輪
郭上の送り方向であっても,上記実施例と同様の効果が
得られる.また,砥石軸を遊星回転運動させる替わり
に,NC制御装置を用いて,ワークテーブルにX−Y方
向に遊星回転運動させても,全く同様の効果を得ること
ができる.さらに,治具研削盤の替わりに,X軸,Y
軸,Z軸の3軸方向にほぼ類似の制御が可能で,グライ
ンディングセンタとしても使用できるマシニングセンタ
に,本発明を適用しても,上記実施例と同様の効果が得
られる.
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図で,図2のA部の拡
大図である.
【図2】本発明の一実施例を示す図で,治具研削盤に適
用した例を示す.
【図3】図1における砥石中心のX−Y平面上における
運動軌跡を示す.図の(a),(b),(c)の間には,2πNpR
p /f ;は(a)よりも(b),(b) よりも(c)が小さな値のと
きである.
【図4】2πNpRp /f ;と切り残し量との相関を示す図で
ある.
【図5】2πNpRp /f ;と,送り方向に直角方向の研削力
との相関を示す図である.
【図6】本発明のもう一つの実施例を示す図である.
【符号の説明】
1・・・砥石 2・・・遊星運動軸 5・・・工作物 6・・・ワークテーブル 7,7’,7”・・・X−Y平面内における工作物に対
する砥石中心の運動軌跡 8・・・砥石軸 11・・・自転駆動部 12・・・遊星機構部 13・・・本体構造部 14・・・NC制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和井田 俶生 岐阜県高山市片野町2121番地 株式会社和 井田製作所内 Fターム(参考) 3C043 BA01 CC04 DD02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】砥石軸と,該砥石軸の自転駆動部と,NC
    制御装置と,工作物をチャッキングできるワークテーブ
    ルと,該砥石軸の軸心方向を1軸に含めた直交する3軸
    方向に該NC制御装置により移動可能な本体構造部とか
    ら成る工作機械において, 該砥石軸の軸心に垂直な面内において,該砥石軸な
    いし該工作物側に遊星運動可能な遊星機構部を有するこ
    と,および 砥石と工作物の相対的な遊星運動において,円周率を
    π,遊星回転半径をRp,遊星回転速度をNp,砥石の工作
    物との相対的な送り速度をfとしたとき,2πNpRp/f
    が,0.6から2.0の間の条件範囲にて研削すること,を特
    徴とする遊星研削方法.
  2. 【請求項2】砥石軸ないし工作物側の遊星運動可能な遊
    星機構部の替わりに,該砥石軸の軸心に垂直な面内にお
    いて,工作物と砥石が相対的に遊星運動可能なるよう
    に,該NC制御装置により制御することを特徴とする請求
    項1に記載の遊星研削方法.
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