JP2899297B2 - ガラス封入形正特性サーミスタ - Google Patents

ガラス封入形正特性サーミスタ

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JP2899297B2
JP2899297B2 JP63309512A JP30951288A JP2899297B2 JP 2899297 B2 JP2899297 B2 JP 2899297B2 JP 63309512 A JP63309512 A JP 63309512A JP 30951288 A JP30951288 A JP 30951288A JP 2899297 B2 JP2899297 B2 JP 2899297B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、長期信頼性が要求される環境下で使用する
温度補償用のガラス封入形正特性サーミスタに関するも
のである。
従来の技術 従来、この種の温度補償用の正特性サーミスタとして
は、ディスク形のものが使用されていたが、熱衝撃性あ
るいは長期信頼性の点で満足できるものではなかった。
そのため、外気から正特性サーミスタ素子を密封遮断す
る考え方、すなわちガラス封入形の正特性サーミスタが
検討されてきた。しかしながら、正特性サーミスタ素子
はチタン酸バリウムを主体とした半導体セラミックであ
り、熱あるいは雰囲気に対して非常に敏感である。ま
た、正特性サーミスタ素子をガラスで被覆しようとする
と、減圧雰囲気つまり還元雰囲気中で行わなければなら
ない。従ってガラス封入時に正特性サーミスタ素子が還
元されて、ガラス封入前後で抵抗値変化が大きくなると
いう問題点を有していた。
そこで本発明者らは種々検討の結果、正特性サーミス
タ素子が還元され過ぎないように、ある程度の酸素と共
に正特性サーミスタ素子を中空ガラス管内に封入するこ
とにした。
しかしながら、この中空タイプのガラス封入形正特性
サーミスタであっても、ガラス封入時の温度及び雰囲
気、さらには構成部材によってもガラス封入前後で抵抗
値変化が著しかった。
特に、中空ガラス管の限定された空間内で、酸化反応
あるいは酸素の吸着を起こさない材質のリード線を選択
することが必要であった。
発明が解決しようとする課題 そこで本発明は、低温ではガラス封入できると共に、
中空ガラス管の空間雰囲気を安定に保つことによりガラ
ス封入前後での抵抗値変化を抑制することのできるガラ
ス封入形正特性サーミスタを提供することを目的とする
ものである。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明のガラス封入形正特
性サーミスタは、中空ガラス管と、この中空ガラス管の
空間内に封入される正特性サーミスタ素子と、この正特
性サーミスタ素子の両面に設けた電極と、この両電極に
固着され、前記正特性サーミスタ素子を前記中空ガラス
管の空間内で挟持状に支持するための二本のリード線
と、この二本のリード線を支持すると共に、中空ガラス
管を密封するための、前記中空ガラス管の両端に設けら
れた封着部とを備えたガラス封入形正特性サーミスタに
おいて、前記二本のリード線の各々は、前記両封着部に
より前記中空ガラス管内において両持ち状に支持される
と共に、前記リード線の一端のみが前記中空ガラス管内
から前記封着部を貫通して前記中空ガラス管外に向かっ
て互いに逆方向に引き出されており、前記中空ガラス管
は、歪点が400℃以下のガラス材料で構成されると共
に、前記二本のリード線は、貴金属もしくは貴金属で被
覆されたスラグリード線からなることを特徴とするもの
である。
作用 正特性サーミスタ素子は、粒界に存在する吸着酸素量
により抵抗値特性が支配されるので、ガラス封入時の熱
処理による温度上昇に伴い粒界の吸着酸素が奪われ、酸
素欠陥が発生し抵抗値特性が変化する。この酸素欠陥の
発生は、正特性サーミスタ素子の周囲の雰囲気に大きく
左右される。
また正特性サーミスタ素子に接続したリード線が酸化
しやすい部材で形成されている場合、このリード線の酸
化により正特性サーミスタ素子周辺の酸素濃度が低下
し、正特性サーミスタ素子粒界の酸素が奪われやすくな
る。
さらに歪点の高いすなわち融点の高い中空ガラス管を
用いると熱処理温度も高くなるため、正特性サーミスタ
素子の酸素が奪われやすくなる。
さらにまた接合する中空ガラス管とリード線及びリー
ド線と正特性サーミスタ素子の膨張係数の違いが大きか
ったり、中空ガラス管両端の封着部とリード線と接合部
に応力が集中すると、この接合部に微少なクラックが発
生することにより外気が侵入し、中空ガラス管の空間内
雰囲気が変化するため、ガラス封入形正特性サーミスタ
の抵抗値が大きく変化する。
以上の点を考慮した本発明によると、正特性サーミス
タ素子を低温で中空ガラス管の空間内に封入できるとと
もに、不活性なリード線を用いることにより、中空ガラ
ス管の空間内に正特性サーミスタ素子をこの正特性サー
ミスタ素子の還元に起因する抵抗値変化を防止できる程
度の空気とともに封入し、正特性サーミスタ素子から酸
素が奪われるのを防止できる。
また中空ガラス管と正特性サーミスタ素子と二本のリ
ード線の熱膨張係数を合わせ、二本のリード線の各々を
中空ガラス管両端の両封着部により中空ガラス管内にお
いて両持ち状に支持すると共に、各リード線の一端のみ
を中空ガラス管内から封着部を貫通して中空ガラス管外
に向かって互いに逆方向に引き出すことにより、正特性
サーミスタ素子を二本のリード線で中空ガラス管の空間
部の確実に保持できるとともに、中空ガラス管両端の封
着部とリード線との接合部への応力集中を緩和して微少
クラックの発生を防止し、中空ガラス管の空間内雰囲気
変化を抑制して、正特性サーミスタ素子から酸素が奪わ
れるのを防止できる。
その結果、ガラス封入前後での抵抗値変化を抑制し、
長期信頼性に優れたガラス封入形サーミスタを得ること
ができる。
実施例 以下本発明の一実施例におけるガラス封入形正特性サ
ーミスタについて図面を参照しながら説明する。
まずチタン酸バリウムにストロンチウムを添加、固溶
させ、さらに半導体化元素として酸化イットリウムを加
えた組成系の材料を用い、通常のセラミック製造工程に
よりディスク状の焼結体を得る。次にこの焼結体にメッ
キ法によりNi電極を設ける。その後、初期特性として25
℃及び125℃での抵抗値を測定した後、所望の寸法に切
断し、第1図〜第3図中に1で示す正特性サーミスタ素
子を得る。この正特性サーミスタ素子1を既にガラスビ
ーズを用いて適当な間隔で並行に固定した二本のリード
線2の中央部に銀ペーストでもって焼付、固定する。こ
れをさらに上記ガラスビーズの部分でガラス管3を溶融
封入する。ここでガラスにはセラミック及びリード線の
線膨張係数を考慮し、歪点が400℃以下の鉛ガラスを用
いている。
上述のような工程においても、正特性サーミスタ素子
1は、熱及び雰囲気により特性が変化する。とりわけリ
ード線2の材質によって変化率は大きく異なり、また長
期の信頼性にも影響する。下記の第1表に実施例及び比
較例を示す。ここで第1表中の表面に被覆処理をしたリ
ード線2は、ガラスビーズで二本のスラグリード線を固
定した後、貴金属による被覆処理を行ったものである。
第1表には、リード線2の種類と、ガラス封入前後で
の正特性サーミスタ素子1の10個について25℃での抵抗
値変化率の平均、及びこの場合の変化率の変動係数を示
している。さらにこのようにして作製したガラス封入形
正特性サーミスタを125℃で1000時間放置した後の25℃
での抵抗値変化率を右端に示した。ここで判定の基準は
ガラス封入前後での抵抗値変化が生産を行う上で十分コ
ントロールできる±25%とし、かつそのバラツキが小さ
いこと、また信頼性については100時間後の抵抗値変化
率が±10%以内であることとした。この±10%というの
は、従来の正特性サーミスタの信頼性基準(±30%)に
比較し非常に厳しい数値である。そして第1表のうち上
述の判定基準により、資料No.1、5及び特許請求の範囲
外とした。また、第4図、第5図は上記実施例の試料N
o.6における抵抗温度曲線、抵抗値変化率をそれぞれ示
している。
また、上記実施例で用いた正特性サーミスタ素子1
は、温度補償用、キュリー点は、−20℃以下でその抵抗
温度特性αは、−15℃から+85℃の間で、3.6%/℃で
あったが、キュリー点が120℃付近、αが8〜18%/℃
の従来の正特性サーミスタ素子であっても良く、特に限
定されるものではない。また、実施例には示していない
が、白金クラッドのような貴金属を表面に被覆したクラ
ッド線でも効果がある。
発明の効果 以上本発明によると、正特性サーミスタ素子を低温で
中空ガラス管の空間内に封入できるとともに、不活性な
リード線を用いることにより、中空ガラス管の空間内に
正特性サーミスタ素子をこの正特性サーミスタ素子の還
元に起因する抵抗値変化を防止できる程度の空気ととも
に封入し、正特性サーミスタ素子から酸素が奪われるの
を防止できる。
また中空ガラス管と正特性サーミスタ素子と二本のリ
ード線の熱膨張係数を合わせ、二本のリード線の各々を
中空ガラス管両端の両封着部により中空ガラス管内にお
いて両持ち状に支持すると共に、各リード線の一端のみ
を中空ガラス管内から封着部を貫通して中空ガラス管外
に向かって互いに逆方向に引き出すことにより、正特性
サーミスタ素子を二本のリード線で中空ガラス管の空間
部に確実に保持できるとともに、中空ガラス管両端の封
着部とリード線との接合部への応力集中を緩和して微少
クラックの発生を防止し、中空ガラス管の空間内雰囲気
変化を抑制して、正特性サーミスタ素子から酸素が奪わ
れるのを防止できる。
従ってガラス封入前後での抵抗値変化を抑制すること
のできるガラス封入形正特性サーミスタを提供すること
ができる。またこのガラス封入形正特性サーミスタは、
特に湿度、ガスあるいは真空中といった厳しい使用環境
下での実用を可能にした点で産業上の意義はきわめて大
きいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のガラス封入形正特性サーミスタの正面、
及び上面の二方向からの半断面図、第2図は本発明の一
実施例にけるガラス封入形正特性サーミスタの正面及び
上面の二方向からの半断面図、第3図は同じくリード線
に対して垂直方向からの断面図、第4図は本発明の一実
施例におけるガラス封入形正特性サーミスタの抵抗温度
曲線を示す図、第5図は同じく125℃での高温放置試験
における抵抗値変化率を示す図である。 1……正特性サーミスタ素子、2……リード線、3……
ガラス管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川上 三郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 白石 啓二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−81001(JP,A) 特開 昭61−43402(JP,A) 特開 昭56−70601(JP,A) 特開 昭55−46524(JP,A) 特開 昭62−56359(JP,A) 日本化学会著、化学便覧応用編 改訂 2版、丸善株式会社、昭50−6−10, P.385〜P.388

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中空ガラス管と、この中空ガラス管の空間
    内に封入される正特性サーミスタ素子と、この正特性サ
    ーミスタ素子の両面に設けた電極と、この両電極に固着
    され、前記正特性サーミスタ素子を前記中空ガラス管の
    空間内で挟持状に支持するための二本のリード線と、こ
    の二本のリード線を支持すると共に、中空ガラス管を密
    封するための、前記中空ガラス管の両端に設けられた封
    着部とを備えたガラス管封入形正特性サーミスタにおい
    て、前記二本のリード線の各々は、前記両封着部により
    前記中空ガラス管内において両持ち状に支持されると共
    に、各リード線の一端のみが前記中空ガラス管内から前
    記封着部を貫通して前記中空ガラス管外に向かって互い
    に逆方向に引き出されており、前記中空ガラス管は、歪
    点が400℃以下のガラス材料で構成されると共に、前記
    二本のリード線は、貴金属もしくは貴金属で被覆された
    スラグリード線からなることを特徴とするガラス封入形
    正特性サーミスタ。
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GB2162686B (en) * 1984-08-02 1988-05-11 Stc Plc Thermistors

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
日本化学会著、化学便覧応用編 改訂2版、丸善株式会社、昭50−6−10,P.385〜P.388

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