JP2898141B2 - 静電写真用液体現像剤 - Google Patents
静電写真用液体現像剤Info
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Description
めに使用される液体現像剤および荷電調節剤に関するも
のである。
以上といった高い電気抵抗をもつキャリヤー液(担体液
ともいう)、正または負に帯電したトナー粒子、トナー
粒子に定着性を与える定着用樹脂、トナー粒子を安定に
分散する分散剤、トナー粒子を正または負に帯電させる
荷電調節剤および種々の添加剤から成るのが一般的であ
る。荷電調節剤は、トナー粒子に正または負の明瞭な荷
電極性を与えると同時に、荷電量をコントロールするも
のであり、液体現像剤にとっての必須成分である。トナ
ー粒子の持つ荷電は現像処理後の画像に大きな影響を与
えるため、それを安定に調節することに多大の努力が払
われている。荷電調節には大きくわけて二つの方法が知
られている。第一の方法は、トナー粒子の表面をイオン
化あるいはイオンの吸着を行い得る物質で被覆する方法
である。この目的に用いられる物質としてはアマニ油、
大豆油等の油脂、アルキド樹脂、ハロゲン化重合体、特
公昭51−5944号公報に示される芳香族カルボン
酸、特公昭56−12869号公報に示される酸性基含
有水溶性染料、特開昭50−120629号公報に示さ
れる芳香族ポリアミンの酸化縮合物等が知られている。
また特公昭46−6157、同46−6151、同51
−13584各号公報に示される極性モノマーを顔料の
存在下で重合して得られる顔料−重合体組成物(グラフ
トカーボン)、特公昭53−6354号公報に示されて
いる高分子電解質等が知られている。この方法はトナー
粒子自体が極性基を持つことからキャリヤー液に含まれ
るイオン成分を少なくすることができるため、液抵抗の
低すぎない現像剤とすることができるが、荷電量の微調
節が難しいことや、用いる物質によっては荷電量の経時
変化が著しいこと等に問題があった。また、用いる物質
の構造が明らかでなく、再現性の問題等があった。
イオンの授受を行い得るような物質、すなわち荷電調節
物質を共存させることである。このような物質として
は、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等のナフ
テン酸金属塩、2−エチルヘキサン酸コバルト等の金属
石鹸類、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、石油
系スルホン酸金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩
等のスルホン酸金属塩、レシチン、ポリビニルピロリド
ン樹脂、ポリアミド樹脂、特公昭56−24944号公
報に記載されているスルホン酸含有樹脂、特開昭57−
139753号公報に記載されているヒドロキシ安息香
酸誘導体が知られている。特開昭54−31739、同
59−137960、同61−39059各号公報に記
載されている第四級アンモニウムの可溶性共重合体、特
開昭61−50951号公報に記載されているアミノ酸
誘導体のニッケル等の金属塩、特公昭49−26596
号公報に記載されているジイソブチレン−マレイン酸共
重合体の半アルキルアミド化合物、特開昭60−173
558号、同60−179750、同60−18244
7各号公報に記載されている半マレイン酸アミド、イタ
コン酸無水物誘導体および特開平1−156762号公
報に記載されている脂肪酸とリン酸の混合グリセリンエ
ステル誘導体、特開平2−226259号公報に記載さ
れている担体液不溶性のリン酸類とその金属塩等が知ら
れている。
節物質による荷電量の調節が容易なため汎用されている
が、荷電調節物質として構造不明の種々の混合物から成
る金属石鹸や樹脂などの高分子化合物が用いられるのが
一般的である。そのため、材料のロットが変わったり、
製造メーカーが違ったりすると、荷電調節能力が著しく
異なることがある。また、担体液に対する溶解性が十分
でないため、担体液以外の溶解性の大きな、例えばより
極性の大きな溶媒に溶解して添加するなどの手段がとら
れるため、現像液の抵抗値を下げ、現像液特性を劣化さ
せる等の問題があった。本発明は、上記の荷電調節剤に
おける従来の問題点を解消し、特に構造が明確で、製造
再現性が良好で、担体液への溶解性も優れた新規な荷電
調節剤の開発を課題としてなされたものであり、該荷電
調節剤を用いた正荷電性の液体現像剤を提供することを
目的としている。
ノイド鎖を持つグリセリンのリン酸エステルを荷電調節
剤として用いることを研究の結果、この化合物が液体現
像剤の荷電調節剤として非常に優れていることを見いだ
し、本発明に至った。すなわち上記の課題は、少なくと
もトナー粒子、分散剤および荷電調節剤からなる静電写
真用液体現像剤において、該荷電調節剤として下記一般
式(I)で示されるグリセリンのリン酸エステルを含ん
でなる静電写真用液体現像剤により解決された。
またはリン酸の保護基を表す〕
荷電調節剤であるグリセリンのリン酸エステル類は上記
一般式(I)で示されるイソプレノイド型のリン脂質で
ある。式(I)中、nは1から3の整数を表し、n=1
の場合は、疎水部の炭素骨格がモノテルペン、n=2の
場合はセスキテルペン、n=3の場合はジテルペンであ
る。また、分子内に存在する不斉炭素原子の立体化学に
関してはR体、S体、ラセミ体のいずれでもよい。これ
らは原料の入手の容易さを考慮して選択することが可能
であるが、イソプレノイド疎水部の分岐メチル基の立体
化学に関しては(R)の絶対配置のものが好ましい。そ
のような光学活性イソプレノイドは、天然に存在するテ
ルペンを原料にして用いても、また野依らの方法(J.Or
g.Chem.,53巻,708頁,1988 、J.Am.Chem.Soc.,109巻, 15
96頁, 1987年)に従い不斉水素添加を行って調製するこ
とも可能である。
保護基を表す。リン酸の保護基としては通常の核酸、リ
ン脂質の合成において用いられる既知のもののなかか
ら、合成の容易さ、脱保護基条件等を考慮して選択する
ことが可能であり、例えばアルキル基、アルケニル基、
アラルキル基、アリール基等が適当である。具体的には
ベンジル基、フェニル基、o−クロロフェニル基、p−
クロロフェニル基、メチル基、2,2,2−トリクロロ
エチル基、2,2,2−トリブロモエチル基、2−シア
ノエチル基、アリル基、シクロプロピルメチル基等が挙
げられるが、好ましくはベンジル基、フェニル基、メチ
ル基である。式(I)で示される化合物の具体例として
は、表1に示す化合物例−1〜化合物例−30を挙げるこ
とができる。
好ましい例として、次の化3〜化5に示す化合物例を挙
げることができる。
知の方法、例えばH.Eiblによる総説( Chem. Phys. Lipi
ds, 26巻, 405頁, 1980年)に記載の方法が有効であ
る。合成方法は試薬の入手の容易さや、反応のスケール
を考慮して適宜選択することが出来る。本発明の一般式
(I)の化合物の性状は主に油状であり、本発明の静電
写真用液体現像剤に用いられる高い電気抵抗(109 Ω
・cm以上)をもつ担体液に優れた溶解性を有する。本発
明の一般式(I)の化合物は、上述のように高い電気抵
抗(109 Ω・cm以上)をもつ担体液に可溶性(1×1
0-2M以上の溶解性をもつ)であるが、一般式(I)に
おけるアルキル基が本発明のようにイソプレン骨格では
なく直鎖状のものはこれらの担体液に対して1×10-3
M以下しか溶解しないため、実質上不溶である。また、
本発明の化合物が何故荷電調節剤としての作用をもつか
は、未だ十分な解明はなされていないが、担体液に十分
な溶解性を持つことと、遊離酸の形をもつリン酸基を含
有することが、重要な因子であると考えている。
気抵抗109 Ω・cm以上、誘電率が3.5以下の、好ま
しくは電気抵抗109 Ω・cm以上でかつ誘電率3以下の
直鎖状もしくは分枝状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水
素、芳香族炭化水素、およびこれらのハロゲン置換体か
らの少なくとも1種の非水溶媒を挙げることができる。
具体的には例えばオクタン、イソオクタン、デカン、イ
ソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカ
ン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、
トルエン、キシレン、メシチレン、アイソパーE、アイ
ソパーG、アイソパーH、アイソパーL(アイソパー;
エクソン社の商品名)、シエルゾール70、シエルゾー
ル71(シエルゾール;シエルオキル社の商品名)、ア
ムスコOMSおよびアムスコ460(アムスコ;スピリ
ッツ社の商品名)等から選ばれた溶媒を単独あるいは混
合して用いることができる。
指定されるものではなく従来公知のものを使用すること
が出来る。トナー粒子は、可視化するため顔料や染料等
の着色剤とそれに定着性を付与する樹脂から成るのが一
般的である。一方、印刷版用等のようにインキ付着性の
みが要求さたり、トナー画像部をレジストとして非画像
部を溶出して印刷版を作製する場合等の用途には、着色
剤は必ずしも必要ではなく、樹脂単独の粒子でトナー粒
子とすることができる。トナー粒子の主要な構成成分で
ある樹脂としては、担体液に不溶あるいは膨潤性の実質
的に不溶性の樹脂であればいずれでもよく、例えばポリ
エチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、スチレン樹脂、カーボネート樹
脂、酢酸ビニル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、アル
キレン樹脂、フェノール変性アルキッド樹脂、アマニ油
変性アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール−ホル
マリン樹脂、クマロン−インデン樹脂、天然樹脂変性マ
レイン酸樹脂、植物油ポリアミド樹脂、ロジン系樹脂、
ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、環化ゴ
ム、天然ゴム等の合成または天然樹脂等が挙げられる。
また、特開昭58−121047、同58−12793
9、同58−139155、同61−162058、特
開平2−74957、同2−74958各号公報で開示
された耐レジスト性のアクリル樹脂、アクリル−スチレ
ン共重合体樹脂等も挙げられる。
体現像剤用として使用されていた公知の顔料または染料
或いはこの両者を用いることができる。例えば、ハンザ
イエロ(C.I.11680)、ベンジジンイエローG
(C.I.21090)、ベンジジンオレンジ(C.
I.21110)、フアーストレッド(C.I.370
85)、ブリリアントカーミン3B(C.I.1601
5−Lake)、フタロシアニンブルー(C.I.74
160)、フタロシアニングリーン(C.I.7426
0)、ビクトリアブルー(C.I.42595−Lak
e)、スピリットブラック(C.I.50415)、オ
イルブルー(C.I.74350)、アルカリブルー
(C.I.42770A)、フアーストスカーレット
(C.I.12315)、ローダミン6B(C.I.4
5160)、フアーストスカイブルー(C.I.742
00−Lake)、ニグロシン(C.I.5041
5)、カーボンブラック等がある。表面処理した顔料、
例えばニグロシンで染色したカーボンブラック、ポリマ
ーをグラフト重合させたグラフトカーボン等も使用でき
る。その他として特公昭57−195157号公報に記
載されている2,3−ナフタレンジオールのビスアリー
ルアゾ誘導体、特公昭47−4440号公報に記載され
ているフオルマザン染色顔料、特公昭51−1431、
同56−4912、同56−4911各号公報等に開示
されているレーキ顔料等も有用である。
て製造することが出来る。以下にその製造法の例を示
す。まず顔料または染料、あるいはこの両者から成る着
色剤と前記のトナー粒子形成用樹脂を、該樹脂の親溶媒
中で、ボールミル、ロールミル、ペイントシェーカー等
の分散機を用いて分散・混練し、加熱等により溶剤を除
去して混和物を得る。 或いは、上記混練物を、該樹脂
を溶解しない液体中に注ぎ込み、再沈により混和物を得
る。或いはまた、着色剤と該樹脂とを、該樹脂の融点以
上の温度に加熱しながらニーダーや三本ロールミル等の
混練機を用いて混練し、これを冷却することにより混和
物を得る。
後もしくはそのまま分散剤と共に湿式粉砕してトナー濃
厚液を得る。湿式粉砕時の溶媒は担体液そのものでもよ
く、それにトルエン、アセトン等の上記樹脂の親溶媒を
1〜20重量%加えたものでもよい。また、単量体では
非極性溶媒に溶解するが、重合して樹脂になると該溶媒
に不溶となるような単量体を、該溶媒中で重合すること
により該溶媒中に分散した樹脂を得る、いわゆる分散重
合造粒法が知られている。例えば、K.E.J.Barrett,「Di
spertion Polymerization in Organic Media」John Wil
ley and Sons,london, 1974、米国特許第363756
9、同3753760各号明細書等に記載の方法に従っ
て作製することができる。
する方法として例えば特開昭48−752424号公報
等で公知の方法である分散機(ペイントシェーカー、コ
ロイドミル、振動ミル、ボールミルなど)を用いて物理
的に樹脂中に分散する方法があり、使用する顔料・染料
は非常に多く知られている。例えば磁性酸化鉄鉄粉、カ
ーボンブラック、ニグロシン、アルカリブルー、ハンザ
イエロー、キナクリドンレッド、フタロシアニンブル
ー、フタロシアニンブラック、ベンジジンイエロー等が
挙げられる。
738号公報等に記載の如く、分散樹脂物を好ましい染
料で加熱染色する方法がある。例えば、ハンザイエロ
ー、クリスタルバイオレッド、ビクトリアブルー、マラ
カイトグリーン、セリトンフアストレッド、デスパース
イエロー、デスパースレッド、デスパースブルー、ソル
ベントレッド等が挙げられる。
料を化学的に結合させる方法がある。例えば特開昭53
−54029号公報等では、樹脂と染料とを反応させる
方法あるいは、特公昭44−22955号公報等では、
重合することで不溶化し分散し得る樹脂の単量体に色素
を予め結合させておく方法が知られており、これらを使
用することができる。
が、公知の荷電調節剤を併用することができる。適当な
例としてはナフテン酸、オクテン酸、オレイン酸、ステ
アリン酸、イソステアリン酸あるいはラウリン酸等の脂
肪酸の金属塩、スルホコハク酸エステル類の金属塩類、
特公昭45−556、特開昭52−37435、同52
−37049各号公報等に示されている油溶性スルホン
酸金属塩、特公昭45−9594号公報に示されている
リン酸エステルの金属塩、特公昭48−25666号公
報に示されているアビエチン酸もしくは水素添加アビエ
チン酸の金属塩、特公昭55−2620号公報に示され
ているアルキルベンゼンスルホン酸Ca塩類、特開昭5
2−107837、同52−38937、同57−90
643、同57−139753各号公報等に示されてい
る芳香族カルボン酸あるいはスルホン酸の金属塩類、ポ
リオキシエチル化アルキルアミンのような非イオン性界
面活性剤、レシチン、アマニ油等の油脂類、ポリビニル
ピロリドン、多価アルコールの有機酸エステル、特公昭
46−3716号公報に示されている油溶性フェノール
樹脂、および先に述べた各種の荷電調節剤等がある。
の分散剤を使用することができる。分散剤とは、本発明
の現像剤に使用する高電気抵抗性の非水溶媒である担体
液に溶解または膨潤し、トナー粒子の分散性を高める樹
脂類であり、例えば、スチレン−ブタジエンゴム、ビニ
ルトルエン−ブタジエンゴム、ブタジエン−イソプレン
ゴム等の合成ゴム類、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレー
ト等の長鎖アルキル基を持つアクリル系単量体の重合体
またはそれらとスチレンやビニルトルエン等とのランダ
ムもしくはグラフトやブロック共重合体等が挙げられ
る。
の通りである。樹脂または/および着色剤を主成分とし
てなるトナー粒子は、担体液1000重量部当たり0.
1から50重量部、好ましくは0.3重量部から20重
量部である。分散剤は担体液1000重量部に対し0.
1から100重量部、好ましくは0.5重量部から50
重量部である。本発明の荷電調節剤は0.0001重量
部から3重量部、好ましくは0.001重量部から1重
量部である。
しくは無機光導電体を用いた感光体に対して用いること
ができる。また本発明の現像剤は感光以外の手段即ち帯
電針による誘電体の帯電等で生ぜしめた静電潜像を現像
するのにも用いられる。有機光導電体としては、周知の
広範囲の有機光導電体がある。具体例は「リサーチ デ
ィスクロージャー」〔Research Disclosure 誌、10938
(1973年)5月号61頁以降、「電子写真要素、材料および
プロセス」という表題の論文〕等に記載されている物質
がある。実用に供されているものとしては例えば、ポリ
−N−ビニルカルバゾールと2,4,7−トリニトロフ
ルオレン−9−オンとからなる電子写真感光体(米国特
許第3484239号明細書)、ポリ−N−ビニルカル
バゾールをピリリウム塩系色素で増感したもの(特公昭
48−25658号公報)、有機顔料を主成分とする電
子写真感光体(特開昭49−37543号公報)、染料
と樹脂とからなる共晶錯体を主成分とする電子写真感光
体(特開昭47−10735号公報)などがある。その
他、電子写真学会誌第25巻第3号(1986)の64
〜76頁に記載されている物質が挙げられる。
「エレクトロ フォトグラフィー」〔「Electro-Photog
raphy 」R.M.Schaffert 著、Focal Press (london)出
版〕(1975年)260頁〜374頁などに開示され
ている各種の無機化合物が代表的である。具体例として
は酸化亜鉛、硫化亜鉛、硫化カドミウム、セレン、セレ
ン−テルル合金、セレン−砒素合金、セレン−テルル−
砒素合金等が挙げられる。その他、アルモファスシリコ
ンも挙げることができる。
が、本発明はその主旨を越えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。なお、実施例に使用した本発明
の化合物の具体例は、特願平2−147460号の明細
書に記載の合成方法に従って合成した。
枝とするグラフト共重合体(スチレンとメタクリル酸2
−エチルヘキシルの重量比40/60、分散安定用樹
脂)を15g、メタクリル酸70g、アクリル酸エチル
30gおよびアイソパーH 400gの混合溶液を窒素
気流下撹拌しながら60℃に加温した。2,2′−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3.0gを加
え、6時間反応させ、平均粒子径0.27μm(堀場製
作所製、遠心透過式粒子サイズ測定機CAPA−700
で測定)のラテックス分散物を得た。このラテックス分
散物と本発明の添加物を下記表2の組成で調合し、比較
用希釈分散液(a)および本発明の正荷電性の液体現像
剤(A)を作製した。
(印加電圧1kV)で調べ、荷電量は特公昭64−69
6号公報に記載の現像特性測定機で測定した(印加電圧
500V、印加した電極の背面に誘起された電圧の時間
変化の初期値を測定した)。
ない希釈分散液(a)は、極性が不明瞭で荷電量が殆ど
観測されなかったが、本発明の化合物−21を添加した
液体現像剤(A)は極性がプラスに荷電調節され、+1
15mVの荷電が発生していた。
合物例−21に変えて、化6に示す化合物例−21の中間体
1〜中間体4のいずれかを、表4に示すように添加し、
実施例1と同様にして比較用液体現像剤(B)〜(E)
を作製し、極性と荷電量を調べた。結果を表5に示す。
電調節剤として用いた比較用液体現像剤(B)〜(E)
では極性が不明瞭で荷電の発生が見られなかった。この
結果は、荷電発現にはリン酸基の存在が重要な因子であ
り、本発明の一般式(I)の化合物によって荷電発現が
得られることを示している。
ス分散物を用いて、実施例1と同様にして液体現像剤
(F)〜(H)を作製し、極性と荷電量を調べた。
合物を用いた液体現像剤(F)〜(H)はいずれもプラ
スに荷電調節され、発生する荷電量も大きく、本発明の
該化合物が荷電調節剤として優れていることを示した。
00gおよびアイソパーH 380gの混合溶液を窒素
気流下で撹拌しながら温度70℃に加温した。2,2′
−アゾビス(イソブチロニトリル)1.5gを加え5時
間反応した。粒子サイズ0.18μmのラテックス分散
物を得た。このラテックス分散物と本発明の一般式
(I)の化合物を下記表8の組成で調合し、液体現像剤
(I),(J)を作製し、実施例1と同様に極性と荷電
量を調べ、結果を表9に示した。
体現像剤はいずれもプラスに荷電調節され、発生する荷
電量も大きく、本発明の該化合物が荷電調節剤として優
れていることを示した。
7に示すイソプレノイド基を有さず直鎖のアルキル基を
有する比較化合物を用いた以外は、実施例5と同様にし
て、表10に示すように比較用液体現像剤(K)を作製
した。該比較化合物はアイソパーGに対する溶解性が劣
るため(1×10-2M、1×10-3Mともに室温で不
溶)、1×10-3M添加したアイソパーGの液を60℃
に加熱し、溶解時に添加した。極性と荷電量を実施例1
と同様にして調べ、表11に示した。極性はプラスであ
ったが、荷電量が低く、十分に荷電調節されていなかっ
た。
液をアイソパーG中に流し出し沈殿物を濾別した。これ
をソルプレン1205(旭化成製 スチレン−ブタジエ
ン共重合体)2重量部をアイソパーG 40重量部に溶
解した溶液と混合しボールミルで3昼夜分散し、トナー
濃厚液を得た。粒子サイズは0.32μmであった。こ
の分散液を用いて、表13に示すように本発明の液体現
像剤(L)と比較用の液体現像剤〔希釈分散液(b)〕
を作製し、実施例1と同様にして極性と荷電量を調べた
結果を表14に示す。
い希釈分散液(b)は、極性が不明瞭で荷電量が殆ど観
測されなかったが、化合物例−11を添加した液体現像
剤(L)は極性がプラスに荷電調節され+78mVの荷
電が発生していた。
り+330Vに帯電し、タングステン光で露光した後、
反転現像法(バイアス電圧+100V〜+280V)で
本発明の実施例1〜6に記載の本発明の液体現像剤と比
較用の液体現像剤を用いて現像した。本発明の液体現像
剤では画像流れや二重像(画像周辺部に発生するフリン
ジ)のない白色の画像が得られた。一方比較用の液体現
像剤では、画像の流れが激しく本来画像を形成すべき画
像が流れてしまい評価不能であった。次に、これらの液
体現像剤で現像剤した画像を定着後、非画像部を常法に
従いアルカリ製の溶出剤で溶出し印刷版を作製し印刷し
たところ、地汚れの殆どない画像再現性の良質な印刷物
が得られた。
ウムシートをパミスー水懸濁液を研磨剤として、回転ナ
イロンブラシで表面を砂目立てした。このときの表面粗
さ(中心線平均粗さ)は0.5μmであった。水洗後、
70℃の10%苛性ソーダ水溶液に浸漬しアルミニウム
の溶解量が 6g/m2 になるようにエッチングした。
水洗後、30%硝酸水溶液に1分間浸漬することにより
中和し、十分水洗した。その後、0.7%硝酸水溶液中
で、陽極時電圧13ボルト、陰極時電圧6ボルトの短形
波交番波形を用いて(特公昭55−19191号公報に
記載の方法参照)20秒間電解粗面化を行い、20%硫
酸の50℃溶液中に浸漬して表面を洗浄した後、水洗し
た。更に、20%硫酸水溶液中で陽極酸化皮膜重量が
3.0g/m2 となるように陽極酸化処理を施して、水
洗、乾燥することにより、基板を作成した。この基板上
に下記表15の組成の光導電相用塗布液をバーコーダー
で塗布、120℃、10分間乾燥し電子写真製版用印刷
版の原版を作成した。
ビーズと共にペイントシェーカー(東洋精機製作所
(株)製)で60分間分散し、光導電層用分散液を作成
した。このようにして作成した電子写真製版用印刷版原
版の乾燥膜厚は4μmであった。
レノイド基を有するグリセリンのリン酸エステル類は荷
電調節剤として新規であり、高電気抵抗性のキャリヤー
液に十分な溶解性を有する。この化合物を液体現像剤の
荷電調節剤として用いるとトナー粒子をプラスに荷電調
節することが可能で、荷電特性と画像特性の優れた液体
現像剤を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくともトナー粒子、分散剤および荷
電調節剤からなる静電写真用液体現像剤において、該荷
電調節剤として下記一般式(I)で示されるグリセリン
のリン酸エステルを含んでなる静電写真用液体現像剤。 【化1】 〔式(I)中nは1から3の整数を表し、Rは水素原子
またはリン酸の保護基を表す〕
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JP4122006A JP2898141B2 (ja) | 1992-05-14 | 1992-05-14 | 静電写真用液体現像剤 |
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JP4122006A JP2898141B2 (ja) | 1992-05-14 | 1992-05-14 | 静電写真用液体現像剤 |
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JPH05313420A JPH05313420A (ja) | 1993-11-26 |
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- 1992-05-14 JP JP4122006A patent/JP2898141B2/ja not_active Expired - Fee Related
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