JP2896721B2 - β−アルミナ系固体電解質磁器の製造方法 - Google Patents

β−アルミナ系固体電解質磁器の製造方法

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JP2896721B2 JP3285753A JP28575391A JP2896721B2 JP 2896721 B2 JP2896721 B2 JP 2896721B2 JP 3285753 A JP3285753 A JP 3285753A JP 28575391 A JP28575391 A JP 28575391A JP 2896721 B2 JP2896721 B2 JP 2896721B2
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幸三 曽我
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力貯蔵用および電気
自動車用Na/S電池、熱電変換装置、SOX センサー
等に利用されるβ−アルミナ固体電解質管に好適に利用
され得る。
【0002】
【従来技術】β−アルミナ系セラミックスとは、一般に
Na2 O・xAl2 3 (式中xは5〜11の数を示
す)で表わされる不定比化合物からなるセラミックスを
いい、導電性セラミックスとして典型的なものである。
ところで、このβ−アルミナ系セラミックスは、その製
造において焼結の際にアルカリ成分(例えばNa2 O)
が揮発し易いため、組成変動を起こすと共に緻密化が困
難となり、その使用に支障をきたす。そのため、従来よ
り、その焼結時におけるアルカリ成分の揮発を抑制する
ために種々の提案がなされている。例えば、
【0003】・緻密なルツボ内に固体電解質管を収納し
て焼成する。 ・雰囲気保持用の粉末(β−アルミナ等)中に埋込んで
焼成する。(米国特許第3468719号公報) ・ルツボ材料としてβ−アルミナ系固体電解質を用い
る。(実開平1−163796号公報) ・α−アルミナルツボ内面に予めアルカリ雰囲気を作れ
る層を設けておく。(特開平1−164758号公報) などが挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、緻密なルツボ
を使用しても、ルツボに含有される成分とアルカリ雰囲
気の反応、あるいはルツボ内表面へのアルカリ成分の吸
着、ルツボと蓋の隙間からのアルカリ雰囲気の逃げ等に
より、アルカリ雰囲気の保持ができなくなり、β−アル
ミナ系固体電解質の緻密化は困難である。また、雰囲気
保持用の粉末中に埋込む方法では、セット、取出がめん
どうであるし、被焼成物に粉末が付着、反応する。更に
実開平1−163796号公報や特開平1−16475
8号公報に記載の手段では、そのようなルツボの製作が
困難である。本発明は、被焼成物に雰囲気保持材を付着
させることなく、アルカリ雰囲気を保持して緻密なβ−
アルミナ系固体電解質磁器を製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】その手段は、β−アルミ
ナ系粉末を主成分とする成形体を、雰囲気保持材によっ
て保たれたアルカリ雰囲気内で焼成する方法において、
前記雰囲気保持材が、主となるβ−アルミナ系粉末10
0重量部に対して少なくともナトリウム塩を酸化物換算
で0.5〜25重量部含むものであって、成形体と反応
しないトチを介して成形体と非接触状態で配置されてい
ることを特長とするβ−アルミナ系固体電解質磁器の製
造方法にある。
【0006】例えば、β−アルミナ系粉末100重量部
にナトリウムをNa2 O換算で合計0.5〜25重量部
添加(ただしLi2 O≦5重量部の範囲でナトリウム塩
をリチウム塩に置換しても良い)混合したものを単板に
成形して、ルツボ中の有底管状成形体の底部側又は口端
側に配置する。(所望する固体電解質磁器となる成形体
が100%β−アルミナの場合にはリチウム塩は添加し
ない。)これによってルツボ内のアルカリ雰囲気を保持
し、被焼成物から過度にアルカリ成分が揮散してしまう
ことを防止し、固体電解質管の緻密化を促進する。なお
ナトリウム塩/リチウム塩の添加量が25重量部をこえ
ると焼成時、雰囲気保持用単板の融解が激しくなり変形
や他のものへの付着をひき起こす。また粗大粒子の生成
が増え、特性の悪化を招く。かといって、添加量が0.
5重量部に満たないと焼結体の密度が低く、割れてしま
う。このような雰囲気保持用の単板を用いることによ
り、ルツボが充分に緻密化していないものでもβ−アル
ミナ系固体電解質管の緻密化を達成することができる。
【0007】β−アルミナは、Na2 O・xAl2 3
で表わされるものをいい、Na−β−アルミナ(Na2
O・9〜11Al2 3 )、Na−β”−アルミナ(N
2 O・5〜7Al2 3 )を包含する。Na−β”−
アルミナにあっては、結晶相を安定化させるためにLi
2 O、MgOを添加したものであってもよい。本発明が
適用される被焼成物としてのβ−アルミナ系成形体は、
Na−β−アルミナ、Na−β”−アルミナを包含す
る。更に、Naイオンを一部他の金属(例えばLi、
K、Ag、Cu、Pb)イオンで置換してなる置換β−
アルミナ、又他の酸化物例えばアルカリ土類金属酸化
物、希土類元素酸化物を添加してなる改良β−アルミナ
等であってもよい。本発明の適用によって製造されるβ
−アルミナ系セラミックスは、電池、特にナトリウム−
イオウ二次電池、又熱電変換装置であるAMTEC(A
lkaliMetalThermo Eletric
Converter)等に使用される導電性セラミック
スとして好適である。
【0008】
【作用】緻密なルツボを用いても、ルツボと蓋の隙間か
らのアルカリ雰囲気が逃げる。ルツボの不純物とアルカ
リ雰囲気が反応する。ルツボ内面にアルカリ雰囲気が吸
着されることが考えられる。これらのことからルツボ内
のアルカリ雰囲気が弱くなり、被焼成物であるβ−アル
ミナ系固体電解質からのアルカリ成分の揮散が多くな
る。しかしアルカリ成分含有の雰囲気保持材をルツボ内
にセットすることによりルツボ内の雰囲気にアルカリ成
分の補充をし、被焼成物からの過度のアルカリ成分揮散
を抑制する。このことによって固体電解質体の緻密化を
促進できる。また、成形体と反応しないトチを介してい
るので、雰囲気保持材が成形体に付着することがない。
また、トチは、雰囲気保持材とも反応しない材質、たと
えば焼結マグネシアなどからなるのが望ましい。尚、ト
チは被焼成物と同質の材料から作られた未焼成の生トチ
(共トチとも言う)を用いてもよい。
【0009】
【実施例】重量比でNa2 O:Al2 3 =9.0:9
1.0のβ−アルミナ粉末500gに更にNa2
3 、Li2 CO3 をβ−アルミナ100重量部に対し
て各々Na2 O、Li2 O換算で表1に示した割合で添
加混合し、これにアセトンに溶解したバインダーを添加
した。乾燥後1.5ton/cm2 の圧力で直径40×厚
さ5mmの円板(雰囲気保持材)を成形した。被焼成物で
ある成形体チューブ(直径35×長さ150)を図1
(A)〜図1(C)のように緻密なMgO製ルツボ(焼
成容器)内に収納した。
【0010】図1のうち、ルツボ1は、本体1aを必須
とし、場合により載置台1b及びふた1cを構成部品と
するものである。そして図1(A)は、載置台1bのう
えに前記円板2及び共トチ3を載置し、そのうえに一端
が閉塞した成形体チューブ4を開口部を下にして載置
し、本体1aを被せたところを示す。図1(B)は、本
体1aが上下端ともに開放となっており、成形体チュー
ブ4の底部側にも共トチ3’を介して円板2’を載置
し、ふた1cを被せたところを示す。図1(C)は、比
較のために円板2を使用しない例を示すものである。こ
のMgOルツボとしては密度3.3g/cm3 (理論密度
3.65g/cm3 )、外径55mm、長さ200mm、肉厚
5mmの比較的緻密なものを用いた。また成形体チューブ
は、重量基準でLi2 O:Na2 O:Al2 3 =0.
8:9.0:90.2となるように調整した素地を用い
て、1.5ton/cm2 で静水圧プレスしたものであ
る。成形体チューブの入ったルツボを電気炉内にセット
し、1600℃−30分保持の条件で焼成を行うことに
より、固体電解質磁器としてのβ”−アルミナチュ−ブ
を製造した。
【0011】得られた磁器の密度、圧管強度及び比抵抗
を次の条件で測定し、その結果を表1に併せて示す。 〔圧管強度の測定法〕強度は、β”−アルミナチュ−ブ
を試験機の圧縮治具の間におき、径方向から加圧して破
壊させ、その時の荷重値を測定し、次の式から算出して
求めた。 σr =K・P/(LD) σr :圧管強度、P:破壊時の最大荷重、D:チュ−ブ
の外径、d:肉厚L:チュ−ブの圧縮治具との接触部の
軸方向長さ(2.5mm)、K:応力集中度を表すもの
で(d/D)の関数 〔比抵抗の測定法〕比抵抗の測定は、350度のナトリ
ウム液中に浸したβ”−アルミナチュ−ブをアルゴンガ
ス雰囲気のグローブ・ボックス内に入れて行なった。そ
して、直流定電流をチュ−ブの内外両方向に流し、それ
ぞれ電圧降下から抵抗値を求め、作用面積とチュ−ブの
肉厚より次式で求めた。 ρ=RS/L ρ:比抵抗値、R:抵抗値、S:作用面積、L:肉厚
【0012】
【表1】 このようにして得られたβ”−アルミナチューブNo.
1〜No.8は表1に示したように、雰囲気保持用の円
板を使用しないNo.9やナトリウム塩含有の不適当な
No.10、No.11に比較して密度、強度とも向上
しており、比抵抗値も低い。
【0013】
【変形例】本発明は、上記実施例に限らず、図1(D)
のように円板2自体をルツボのふたとして用いても良い
し、図1(E)のように円板2に代えて同じ組成の顆粒
2’を用いても良い。
【0014】
【発明の効果】耐火材緻密質ルツボだけを用いた場合よ
り密度を向上でき、これに伴って強度、比抵抗の特性も
向上する。また緻密性のやや劣るルツボを用いてもβ−
アルミナ系固体電解質管を緻密化できる。埋焼きに比べ
て、焼成物のセット、取出が容易であり、固体電解質管
表面に粉末の付着もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形体をルツボに収納したところを示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1・・・・ルツボ 2・・・・雰囲気保持材 3・・・・共トチ 4・・・・成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/00 - 35/22 C04B 35/622 - 35/636 C04B 35/64

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】β−アルミナ系粉末を主成分とする成形体
    を、雰囲気保持材によって保たれたアルカリ雰囲気内で
    焼成する方法において、 前記雰囲気保持材が、主となるβ−アルミナ系粉末10
    0重量部に対して少なくともナトリウム塩を酸化物換算
    で0.5〜25重量部含むものであって、成形体と反応
    しないトチを介して成形体と非接触状態で配置されてい
    ることを特徴とするβ−アルミナ系固体電解質磁器の製
    造方法。
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