JP2896066B2 - 製氷機 - Google Patents

製氷機

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JP2896066B2
JP2896066B2 JP205394A JP205394A JP2896066B2 JP 2896066 B2 JP2896066 B2 JP 2896066B2 JP 205394 A JP205394 A JP 205394A JP 205394 A JP205394 A JP 205394A JP 2896066 B2 JP2896066 B2 JP 2896066B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数台の製氷ユニット
を順次連結増設することにより、所望の製氷能力が得ら
れるように構成された所謂スタックオンタイプの製氷機
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種製氷機の製氷ユニットは例えば特
開昭60−223976号公報(F25C1/04)に
逆セルタイプとして示されているが、比較的大量の氷を
生成する必要がある場合には、従来より係る製氷ユニッ
トを複数台連結増設する所謂スタックオンタイプの製氷
機が用いられている。
【0003】以下、図3乃至図5を用いて係る従来のス
タックオンタイプの製氷機100を説明する。図3に一
般的な逆セルタイプの製氷装置IMを示し、図4に従来
の製氷機100の製氷ユニット101単体の電気回路
図、図5は例えば2台の前記製氷ユニット101A、1
01Bを連結した状態の製氷機100の電気回路図を示
している。
【0004】先ず図3において、製氷装置IMは下向き
に開口した多数の製氷室1Aを有し、上壁外面に冷凍系
の蒸発パイプ2を配設した冷却器1と、各製氷室1Aを
下方から充分余裕をもって閉塞し、表面には各製氷室1
Aに対応する噴水孔3及び戻り孔4を形成した水皿5
と、該水皿5に固定され、戻り孔4に連通する水タンク
6と、水タンク6内の水を送水管7、更に分配管8を経
て噴水孔3から各製氷室1Aへ循環せしめる循環ポンプ
9と、水皿5を傾動及び復動せしめる正逆回転可能な減
速モータ10を含む駆動装置11と、給水電磁弁12が
開いたとき水皿5の表面に散水する散水器13と、水タ
ンク6の底部に連通したフロートタンク14A内のフロ
ート14Bによって水位スイッチ21を作動し、水タン
ク6の所定水位を検出する水位検出装置14等にて構成
されている。
【0005】そして、支持梁15に固定した取付板16
に支持した前記減速モータ10の出力軸に相互に逆方向
に延出した第1及び第2のアーム17A及び17Bを有
する駆動カム17を連結し、該駆動カム17の第1のア
ーム17Aの端部に取り付けたコイルバネ18の他端を
水皿5の側部に連結し、水皿5の後部は回動軸19に支
持している。また、20は減速モータ10の正転により
図3中反時計回りに回転する駆動カム17の第2のアー
ム17Bによって切換反転され、減速モータ10への通
電を断って水皿5を所定の傾斜開放位置に停止せしめ、
減速モータ10の逆転により図3中時計回りに回転する
駆動カム17の第1のアーム17Aによって切換反転さ
れ、減速モータ10への通電を断って水皿5を所定の水
平閉塞位置に停止せしめるためのアクチュエータスイッ
チである。
【0006】次に、図4の製氷ユニット101単体の電
気回路において、冷凍系を構成する圧縮機22は、マグ
ネットスイッチ102の常開接点102A、102A及
びオーバーロードリレー103、103を介して三相交
流電源ACに接続されている。製氷装置IM用の変圧器
104の一次巻線及びリレーコイル105は、相互に並
列に製氷ユニット101の運転・停止を制御する操作ス
イッチ106を介して電源ACに接続されている。
【0007】変圧器104の二次巻線には、前記マグネ
ットスイッチ102が常開のリレー接点107及び高圧
スイッチ108と直列に接続される。また、前記循環ポ
ンプ9は常開のリレー接点109と直列に接続され、循
環ポンプ9にはリレーコイル111が並列に接続されて
いる。また、リレーコイル112は常開のリレー接点1
13と直列に接続されている。更に、前記冷却器1の蒸
発パイプ2へのホットガス(高温・高圧のガス冷媒)の
供給を制御するホットガス電磁弁23は常開のリレー接
点114と直列に接続されると共に、前記給水電磁弁1
2は常開のリレー接点115と直列に接続される。前記
減速モータ10は常開のリレー接点116及び切換接点
117と直列に接続される。この切換接点117はNC
接点側に閉じて減速モータ10を正転させ、NO接点側
に切り換わって減速モータ10を逆転させるものであ
る。
【0008】118は冷凍系の図示しない凝縮器用の送
風機であり、操作スイッチ106の後段において、マグ
ネットスイッチ102の常開接点102B、リレーコイ
ル111の常開接点111A及びリレーコイル112の
切換接点112Aと直列に電源ACに接続されている。
前記リレー接点107、109、113、114、11
5及び116と切換接点117は制御装置としての汎用
のマイクロコンピュータ121によって制御される。こ
のマイクロコンピュータ121の入力には前記水位スイ
ッチ21(図示せず)及びアクチュエータスイッチ20
が接続されると共に、前記冷却器1の温度を検出するE
Tセンサー24及び前記凝縮器の温度を検出するCTセ
ンサー26が接続される。更に、マイクロコンピュータ
121には貯氷庫IC(図5に示す)内の氷の量を検知
する貯氷量検知手段としての貯氷センサー27がコネク
タ126を介して接続されており、また、オーバーロー
ドリレー103、103への通電状態はマイクロコンピ
ュータ121に入力されている。
【0009】このマイクロコンピュータ121には制御
装置用の変圧器122の2次巻線から給電され、変圧器
122の1次巻線はリレーコイル105の切換接点10
5A及び105Bのコモン接点間に接続され、更に、コ
ネクタ123の5番、6番端子にも接続されている。前
記切換接点105Aの常開接点は操作スイッチ106の
後段に接続され、切換接点105Bの常開接点は電源A
Cに接続されている。一方、切換接点105Aの常閉接
点はコネクタ124の2番端子に接続され、切換接点1
05Bの常閉接点はコネクタ124の1番端子に接続さ
れている。更に、マイクロコンピュータ121の端子に
はコネクタ127及び128が接続されている。
【0010】係る製氷ユニット101は2台準備(以下
製氷ユニット101A及び101Bとする)され、製氷
ユニット101A及び製氷ユニット101Bは貯氷庫I
Cの上方に配置される。また、その電気回路は図5に示
す如き配線とされる(図5では製氷ユニット101Aを
製氷ユニット1、製氷ユニット101Bを製氷ユニット
2と示す)。即ち、製氷ユニット101Aは主の製氷ユ
ニットとされ、貯氷センサー27は製氷ユニット101
Aのコネクタ126に接続される。また、製氷ユニット
101Bは従の製氷ユニットとされ、そのコネクタ12
5の6番、5番端子は主の製氷ユニット101Aのコネ
クタ124の1番、2番端子に接続される。更に、製氷
ユニット101Aのコネクタ127の1番、2番端子
は、製氷ユニット101Bのコネクタ126に接続され
る。
【0011】以上の構成で製氷機100の各製氷ユニッ
ト101A、101Bの動作を説明する。各操作スイッ
チ106、106を閉じると、各製氷ユニット101
A、101Bの変圧器104の1次巻線に電源が供給さ
れ、二次巻線から以降の回路に電源が供給される。ま
た、リレーコイル105にも通電され、切換接点105
A及び105Bは常開接点に閉じ、変圧器122の1次
巻線に操作スイッチ106を介して電源が供給されるた
め、マイクロコンピュータ121にも電源供給が開始さ
れ、先ず製氷行程を実行する。
【0012】水皿5が製氷室1Aを閉じているものとし
て、この製氷行程でマイクロコンピュータ121は、リ
レー接点107を閉じてマグネットスイッチ102に通
電し、常開接点102Aを閉じて圧縮機22を運転す
る。また、リレー接点114を開いてホットガス電磁弁
23を閉じ、圧縮機22からの冷媒を前記凝縮器で凝縮
し、減圧した後蒸発パイプ2に供給して蒸発させ、冷却
器1の冷却を開始する。更に、リレー接点115を閉じ
て給水電磁弁12を開き、給水を開始して散水器13か
ら水皿5の表面に散水し、主に戻り孔4を通って水タン
ク6に給水すると共に、リレー接点109を閉じて循環
ポンプ9を運転し、水タンク6内の水を噴水孔3から各
製氷室1Aに循環させる。そして、水位スイッチ21が
閉じたか否かにより水タンク6が満水となったか否か判
断し、満水となったらリレー接点115を開いて給水電
磁弁12を閉じる。
【0013】この製氷行程ではマイクロコンピュータ1
21はETセンサー24により取り込んだ冷却器1の温
度が例えば+5℃等の設定温度より低いか否か判断して
おり、蒸発パイプ2による冷却により、冷却器1の温度
が+5℃より低くなると、マイクロコンピュータ121
がその機能として有する製氷タイマの積算を開始し、製
氷運転に入る。この製氷タイマの積算値は前記ETセン
サー24とCTセンサー26に基づいて決定される。
【0014】この製氷運転によって、製氷室1Aでは水
皿5から噴水された水によって氷が徐々に生成されて行
く。そして、製氷タイマの積算が終了すると、マイクロ
コンピュータ121はリレー接点109を開き、循環ポ
ンプ9を停止させて製氷行程を終了すると共に、リレー
接点116を閉じ切換接点117をNC接点側に閉じ、
減速モータ10を正転させて水皿5の傾動を開始する。
同時にリレー接点114を閉じてホットガス電磁弁23
を開き、蒸発パイプ2にホットガスを流して冷却器1を
加熱し、製氷室1Aに凍結した氷の脱氷を行う離氷行程
に移行する。
【0015】そして、水皿5が図3に破線で示す所定の
傾斜開放位置まで傾動すると、駆動カム17の第2のア
ーム17Bがアクチュエータスイッチ20を押圧してそ
れを閉状態に反転させるので、マイクロコンピュータ1
21はリレー接点116を開き、減速モータ10を停止
させ、水皿5を停止させる。蒸発パイプ2からの加熱に
よって各製氷ユニット101A、101Bの製氷室1A
内から落下した氷は、共通の貯氷庫IC内に導かれ、蓄
えられる。
【0016】また、係る離氷行程中マイクロコンピュー
タ121はETセンサー24により取り込んだ冷却器1
の温度が、例えば+9℃等の離氷終了温度より高くなっ
たか否か判断しており、製氷室1Aより氷が落下して冷
却器1の温度が+9℃より高くなったらリレー接点11
6を閉じると共に切換接点117をNO接点側に閉じ、
減速モータ10を逆転させて水皿5の復動を開始する。
また、リレー接点114を開いてホットガス電磁弁23
を閉じ、蒸発パイプ2に減圧冷媒を供給して冷却器1の
冷却を開始する。
【0017】そして、水皿5が図3に実線で示す所定の
水平閉塞位置まで復動し、製氷室1Aを閉じると、駆動
カム17の第1のアーム17Aがアクチュエータスイッ
チ20を押圧してそれを開状態に反転させるので、マイ
クロコンピュータ121はリレー接点116を開き、減
速モータ10を停止させて水皿5を停止させ、離氷行程
を終了する。
【0018】各製氷ユニット101A、101Bは以
後、それぞれ上記製氷行程、離氷行程を一サイクルとし
て繰り返す。また、貯氷センサー27は前記貯氷庫IC
内の貯氷量を検知しており、所定の貯氷量に達すると、
製氷ユニット101Aのマイクロコンピュータ121は
製氷運転を停止する。この貯氷センサー27の情報は製
氷ユニット101Aのコネクタ127及び製氷ユニット
101Bのコネクタ126を介して製氷ユニット101
Bのマイクロコンピュータ121にも信号伝達され、同
様に製氷運転を停止する。
【0019】以上のように製氷機100は2台の製氷ユ
ニット101A及び101Bにて大量の氷を生成できる
ものであるが、冬季等の氷の使用量が少ない季節では製
氷能力を削減した方が貯氷庫IC内における氷の再凍結
(氷が長期間貯氷庫IC内に存在することによって生ず
る)等が発生せず、好ましい。そこで、各製氷ユニット
101A、101Bは操作スイッチ106をそれぞれ操
作して開閉することにより、独立して運転・停止を行え
るように構成されている。
【0020】そこで、例えば主の製氷ユニット101A
の操作スイッチ106が開放されると、製氷ユニット1
01Aの変圧器104には通電されなくなるため、製氷
ユニット101Aの製氷装置IMは非通電となって動作
を停止する。そして、同様に製氷ユニット101Aの変
圧器122も電源ACから切り放されるが、リレーコイ
ル105にも通電されなくなるため、各切換接点105
A、105Bが常閉接点に閉じるため、変圧器122に
は製氷ユニット101Aのコネクタ124及び製氷ユニ
ット101Bのコネクタ125を介して、製氷ユニット
101Bより給電される。
【0021】即ち、製氷ユニット101Aの操作スイッ
チ106を開いた場合、製氷装置IMへの通電は断たれ
るものの、マイクロコンピュータ121には通電される
ようにすることにより、貯氷センサー27からの情報に
基づく信号を引き続き製氷ユニット101Bに伝達でき
るように構成されていた。また、圧縮機22が過負荷と
なってオーバーロードリレー103が開くと、当該オー
バーロードリレー103に電圧が現れなくなる。一方
で、マイクロコンピュータ121は前述の如くオーバー
ロードリレー103への通電状態が入力されており、係
る過負荷によってオーバーロードリレー103が開放さ
れると、マイクロコンピュータ121は図示しない警報
装置によって警報を発する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来より
この種スタックオンタイプの製氷機では、貯氷センサー
27を共用しているため、主となる製氷ユニット101
Aの運転を停止させた場合にも、当該マイクロコンピュ
ータ121には従属する製氷ユニット101Bから給電
できるように構成されていた。
【0023】一方、主となる製氷ユニット101Aの運
転が停止されて例えばそのコンセントが抜かれると、オ
ーバーロードリレー103に電圧が印加されなくなるの
で、マイクロコンピュータ121は圧縮機22が過負荷
となってオーバーロードリレー103が開放されたもの
と誤判断し、前述の如く警報装置によって警報を発して
しまう問題があった。
【0024】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、所謂スタックオンタイプ
の製氷機において、製氷ユニットの電源が断たれた場合
の無用な警報の発生を防止することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の製氷機は、複数
台の製氷ユニットを順次連結し、且つ、各製氷ユニット
への電源供給を独立して制御することにより所望の製氷
能力が得られるよう構成されたものであって、製氷ユニ
ットは、製氷装置と、警報手段と、製氷装置の動作を制
御し、且つ、製氷ユニットに生じた異常を検知して警報
手段を動作させる制御装置と、切換手段とを具備してお
り、主となる製氷ユニットの制御装置に貯氷量検知手段
を接続して、この貯氷量検知手段の情報をそれに従属す
る一台若しくは複数台の製氷ユニットの制御装置に順次
供給すると共に、製氷ユニットへの電源供給が断たれた
場合、切換手段は、当該製氷ユニットに従属する製氷ユ
ニットより当該制御装置に電源を供給し、この制御装置
は、異常検知動作を禁止するものである。
【0026】
【作用】本発明の製氷機によれば、製氷ユニットへの電
源供給が断たれた場合、切換手段は従属する製氷ユニッ
トより当該製氷ユニットの制御装置に電源を供給するの
で、主となる製氷ユニットの制御装置に接続された貯氷
量検知手段からの情報に基づく信号も、支障無く従属す
る製氷ユニットの制御装置に供給できる。従って、所謂
スタックオンタイプの製氷機全体としての製氷能力の調
整も支障なく行える。
【0027】特に、制御装置は、当該製氷ユニットへの
電源供給が断たれた場合、異常検知動作を禁止するの
で、特に電圧の有無によって検知される異常に対する不
必要な警報の発生を防止することができる。
【0028】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例を詳述す
る。図1は本発明の製氷機Iの製氷ユニット30単体の
電気回路図、図2は例えば2台の前記製氷ユニット30
A、30Bを連結した状態の製氷機Iの電気回路図をそ
れぞれ示している。尚、図中図3乃至図5と同一符号は
同一のものを示し、製氷装置IMの構造は図3と同様で
あるため説明は省略する。
【0029】先ず、図1の製氷ユニット30単体の電気
回路において、冷凍系を構成する圧縮機22は、マグネ
ットスイッチ31の常開接点31A、31A及びオーバ
ーロードリレー32、32を介して三相交流電源ACに
接続されている。切換手段を構成するリレーコイル33
は製氷ユニット30の運転・停止を制御する操作スイッ
チ34を介して電源ACに接続されている。変圧器36
は共通の一次巻線36Aと製氷装置IM用の2次巻線3
6B及び後述するマイクロコンピュータ37用の2次巻
線36Cを備えたものであり、前記1次巻線36Aはリ
レーコイル33の切換接点33A及び33Bのコモン端
子間に接続されている。
【0030】上記切換接点33Aの常開接点は操作スイ
ッチ34の後段に接続され、常閉接点はコネクタ38の
2番端子に接続されている。一方、切換接点33Bの常
開接点は電源ACに接続されると共に、常閉接点はコネ
クタ38の1番端子に接続されている。前記変圧器36
の製氷装置IM用の二次巻線36Bの一端は前記リレー
コイル33の切換接点33Cのコモン端子に接続されて
おり、この切換接点33Cの常開接点及び2次巻線36
Bの他端間には、前記マグネットスイッチ31が常開の
リレー接点41及び過熱防止器42と直列に接続され
る。また、前記循環ポンプ9は常開のリレー接点43と
直列に接続され、前記冷却器1の蒸発パイプ2へのホッ
トガス(高温・高圧のガス冷媒)の供給を制御するホッ
トガス電磁弁23は常開のリレー接点44と直列に接続
されると共に、前記給水電磁弁12は常開のリレー接点
46と直列に接続される。前記減速モータ10は常開の
リレー接点47及び切換接点48と直列に接続される。
この切換接点48はNC接点側に閉じて減速モータ10
を正転させ、NO接点側に切り換わって減速モータ10
を逆転させるものである。
【0031】前記リレー接点41、43、44、46及
び47、切換接点48は制御装置としての汎用のマイク
ロコンピュータ37によって制御される。このマイクロ
コンピュータ37の入力には前記水位スイッチ21及び
アクチュエータスイッチ20が接続されると共に、前記
冷却器1の温度を検出するETセンサー24、前記凝縮
器の温度を検出するCTセンサー26及び水タンク6内
の水温を検出するWTセンサー51が接続される。更
に、マイクロコンピュータ37には貯氷庫IC内(図2
に示す)の氷の量を検知する貯氷量検知手段としての貯
氷センサー27がコネクタ52を介して接続されてお
り、また、オーバーロードリレー32、32への通電状
態はフォトカプラ等を介してマイクロコンピュータ37
の監視入力端子に入力される。
【0032】このマイクロコンピュータ37には変圧器
36の制御装置用の2次巻線36Cから給電される。ま
た、前記切換接点33Cの常閉接点はマイクロコンピュ
ータ37のB端子に接続され、マイクロコンピュータ3
7のA端子は変圧器36の製氷装置用の2次巻線36B
の他端に接続されている。更に、マイクロコンピュータ
37には警報手段としての警報表示器53が接続され、
また、コネクタ54、55が接続されている。また変圧
器36の1次巻線36Aにはコネクタ56も接続されて
いる。
【0033】係る製氷ユニット30は2台準備(以下製
氷ユニット30A及び30Bとする)され、製氷ユニッ
ト30A及び製氷ユニット30Bは共通の貯氷庫ICの
上方に配置される。また、その電気回路は図2に示す如
き配線とされる(図2では製氷ユニット30Aを製氷ユ
ニット1、製氷ユニット30Bを製氷ユニット2と示
す)。
【0034】即ち、製氷ユニット30Aは主の製氷ユニ
ットとされ、貯氷センサー27は製氷ユニット30Aの
コネクタ52に接続される。また、製氷ユニット30B
は従の製氷ユニットとされ、そのコネクタ56の6番、
5番端子は主の製氷ユニット30Aのコネクタ38の1
番、2番端子に接続される。更に、製氷ユニット30A
のコネクタ55の1番、2番端子は、製氷ユニット30
Bのコネクタ52に接続される。
【0035】以上の構成で製氷機Iの各製氷ユニット3
0A、30Bの動作を説明する。各操作スイッチ34、
34を閉じると、各製氷ユニット30A、30Bのリレ
ーコイル33、33に通電され、切換接点33A及び3
3Bは常開接点に閉じる。これによって、各変圧器36
の共通の1次巻線36Aに電源が供給され、2次巻線3
6Bから以降の回路に電源が供給されると共に、2次巻
線36Cからはマイクロコンピュータ37に給電され、
マイクロコンピュータ37は先ず製氷行程を実行する。
【0036】水皿5が製氷室1Aを閉じているものとし
て、この製氷行程でマイクロコンピュータ37は、リレ
ー接点41を閉じてマグネットスイッチ31に通電し、
常開接点31Aを閉じて圧縮機22を運転する。また、
リレー接点44を開いてホットガス電磁弁23を閉じ、
圧縮機22からの冷媒を前記凝縮器で凝縮し、減圧した
後蒸発パイプ2に供給して蒸発させ、冷却器1の冷却を
開始する。
【0037】更に、リレー接点46を閉じて給水電磁弁
12を開き、給水を開始して散水器13から水皿5の表
面に散水し、主に戻り孔4を通って水タンク6に給水す
ると共に、リレー接点43を閉じて循環ポンプ9を運転
し、水タンク6内の水を噴水孔3から各製氷室1Aに循
環させる。そして、水位スイッチ21が閉じたか否かに
より水タンク6が満水となったか否か判断し、満水とな
ったらリレー接点46を開いて給水電磁弁12を閉じ
る。
【0038】この製氷行程ではマイクロコンピュータ3
7はETセンサー24により取り込んだ冷却器1の温度
が例えば+5℃等の設定温度より低いか否か判断してお
り、蒸発パイプ2による冷却により、冷却器1の温度が
+5℃より低くなると、マイクロコンピュータ37がそ
の機能として有する製氷タイマの積算を開始し、製氷運
転に入る。この製氷タイマの積算値は前記ETセンサー
24とCTセンサー26に基づいて決定される。
【0039】この製氷運転によって、製氷室1Aでは水
皿5から噴水された水によって氷が徐々に生成されて行
く。そして、製氷タイマの積算が終了すると、マイクロ
コンピュータ37はリレー接点43を開き、循環ポンプ
9を停止させて製氷行程を終了すると共に、リレー接点
47を閉じ、切換リレー48をNC接点側に閉じ、減速
モータ10を正転させて水皿5の傾動を開始する。同時
にリレー接点44を閉じてホットガス電磁弁23を開
き、蒸発パイプ2にホットガスを流して冷却器1を加熱
し、製氷室1Aに凍結した氷の脱氷を行う離氷行程に移
行する。
【0040】そして、水皿5が図3に破線で示す所定の
傾斜開放位置まで傾動すると、駆動カム17の第2のア
ーム17Bがアクチュエータスイッチ20を押圧してそ
れを閉状態に反転させるので、マイクロコンピュータ3
7はリレー接点47を開き、減速モータ10を停止さ
せ、水皿5を停止させる。蒸発パイプ2からの加熱によ
って各製氷ユニット30A、30Bの製氷室1A内から
落下した氷は共通の貯氷庫IC内に導かれ、蓄えられ
る。
【0041】また、係る離氷行程中マイクロコンピュー
タ37はETセンサー24により取り込んだ冷却器1の
温度が、例えば+9℃等の離氷終了温度より高くなった
か否か判断しており、製氷室1Aより氷が落下して冷却
器1の温度が+9℃より高くなったらリレー接点47を
閉じると共に切換リレー48をNO接点側に閉じ、減速
モータ10を逆転させて水皿5の復動を開始する。ま
た、リレー接点44を開いてホットガス電磁弁23を閉
じ、蒸発パイプ2に減圧冷媒を供給して冷却器1の冷却
を開始する。
【0042】そして、水皿5が図3に実線で示す所定の
水平閉塞位置まで復動し、製氷室1Aを閉じると、駆動
カム17の第1のアーム17Aがアクチュエータスイッ
チ20を押圧してそれを開状態に反転させるので、マイ
クロコンピュータ37はリレー接点47を開き、減速モ
ータ10を停止させて水皿5を停止させ、離氷行程を終
了する。
【0043】各製氷ユニット30A、30Bは以後、そ
れぞれ上記製氷行程、離氷行程を一サイクルとして繰り
返す。また、貯氷センサー27は前記貯氷庫内の貯氷量
を検知しており、所定の貯氷量に達すると、製氷ユニッ
ト30Aのマイクロコンピュータ37は製氷運転を停止
する。この貯氷センサー27の情報は製氷ユニット30
Aのコネクタ55及び製氷ユニット30Bのコネクタ5
2を介して製氷ユニット30Bのマイクロコンピュータ
37にも信号伝達され、同様に製氷運転を停止する。
【0044】ここで、各製氷ユニット30A及び30B
のマイクロコンピュータ37は、前記A端子−B端子間
に電圧が印加されていない状態で、製氷ユニット30
A、30Bが製氷状態にあるものと判断し、上記の如き
通常の製氷制御の他、製氷ユニット30A、30Bで発
生した各種の異常(制御異常、保護装置の異常)を検知
する監視動作を行う。そして、マイクロコンピュータ3
7は、各製氷ユニット30A、30Bで発生した異常を
それぞれ警報表示器53に表示する。例えば、圧縮機2
2が過負荷となってオーバーロードリレー32、32が
開くと、マイクロコンピュータ37の監視入力端子には
電圧が現れなくなるので、マイクロコンピュータ37は
警報表示器53に過負荷によって圧縮機22が停止した
旨表示する。しかしながら、A端子−B端子間に電圧が
印加されている場合は、マイクロコンピュータ37は製
氷ユニット30A、30Bが製氷状態にないものと判断
し、上述の通常の製氷制御(貯氷センサー27の信号伝
達を除く)を停止すると共に、上記の如き異常監視動作
を禁止する。
【0045】以上のように製氷機Iは2台の製氷ユニッ
ト30A及び30Bにて大量の氷を生成できるものであ
るが、冬季等の氷の使用量が少ない季節では製氷能力を
削減した方が貯氷庫IC内における氷の再凍結(氷が長
期間貯氷庫内に存在することによって生ずる)等が発生
せず、好ましい。その場合は各製氷ユニット30A、3
0Bの操作スイッチ34をそれぞれ操作して開閉するこ
とにより、独立して運転・停止を行う。
【0046】例えば主の製氷ユニット30Aの操作スイ
ッチ34を開放すると、製氷ユニット30Aのリレーコ
イル33には通電されなくなるため、各切換接点33
A、33Bは常閉接点に閉じる。これによって、変圧器
36の1次巻線36Aは製氷ユニット30Aの電源AC
から切り放されるが、今度は製氷ユニット30Aのコネ
クタ38及び製氷ユニット30Bのコネクタ56を介し
て製氷ユニット30Bから電源供給されるようになる。
従って、マイクロコンピュータ37には2次巻線36C
より引き続き給電される。
【0047】しかしながら、切換接点33Cが常閉接点
に閉じるので、製氷ユニット30Aの製氷装置IMは、
変圧器36の2次巻線36Bから切り放され、通電され
なくなるため、製氷ユニット30Aの製氷装置IMは非
通電となって動作を停止する。即ち、製氷ユニット30
Aの操作スイッチ34を開いた場合、切換接点33Cが
動作して製氷装置IMへの通電を断ち、且つ、マイクロ
コンピュータ37には給電できる。従って、貯氷センサ
ー27の信号を引き続き従属する製氷ユニット30Bに
伝達して正常な製氷運転を行わせることができる。
【0048】また、上述の如く主となる製氷ユニット3
0Aの運転が停止され、そのコンセントが抜かれると、
オーバーロードリレー32には電圧が現れなくなる。一
方で、マイクロコンピュータ37には前述の如く製氷ユ
ニット30Bより給電されるため、そのままではマイク
ロコンピュータ37は前述の如き過負荷異常を警報表示
器53に表示してしまうが、切換接点33Cが常閉接点
に閉じるので、マイクロコンピュータ37のA端子−B
端子間に電圧が印加される。従って、マイクロコンピュ
ータ37は製氷状態にないものと判断し、製氷制御及び
警報監視動作を禁止する。従って、マイクロコンピュー
タ37は係る異常を受け付けなくなるので、不必要な警
報表示動作は解消される。
【0049】尚、実施例ではA端子−B端子間に電圧が
印加されていない状態で製氷状態にあるものと判断する
ようにしたので、既存の製氷ユニットとの互換性も保た
れる。また、実施例では主となる製氷ユニット30Aに
一台の従となる製氷ユニット30Bを連結したが、それ
に限らず、更に多数の製氷ユニットを連結接続しても差
し支えない。
【0050】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば製氷
ユニットへの電源供給が断たれた場合、切換手段は従属
する製氷ユニットより当該製氷ユニットの制御装置に電
源を供給するので、主となる製氷ユニットの制御装置に
接続された貯氷量検知手段からの情報に基づく信号も、
支障無く従属する製氷ユニットの制御装置に供給でき
る。従って、所謂スタックオンタイプの製氷機全体とし
ての製氷能力の調整も支障なく行える。
【0051】特に、制御装置は、当該製氷ユニットへの
電源供給が断たれた場合、異常検知動作を禁止するの
で、不必要な警報の発生を未然に防止することができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製氷機の製氷ユニット単体の電気回路
図である。
【図2】本発明の製氷機の電気回路図である。
【図3】一般的な逆セルタイプの製氷装置の側面図であ
る。
【図4】従来の製氷機の製氷ユニット単体の電気回路図
である。
【図5】従来の製氷機の電気回路図である。
【符号の説明】
22 圧縮機 27 貯氷センサー 30 製氷ユニット 32 オーバーロードリレー 33 リレーコイル 33C 切換接点 37 マイクロコンピュータ 53 警報表示器 I 製氷機 IM 製氷装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数台の製氷ユニットを順次連結し、且
    つ、各製氷ユニットへの電源供給を独立して制御するこ
    とにより所望の製氷能力が得られるよう構成された製氷
    機において、前記製氷ユニットは、製氷装置と、警報手
    段と、前記製氷装置の動作を制御し、且つ、製氷ユニッ
    トに生じた異常を検知して前記警報手段を動作させる制
    御装置と、切換手段とを具備して成り、主となる製氷ユ
    ニットの制御装置に貯氷量検知手段を接続して、この貯
    氷量検知手段の情報をそれに従属する一台若しくは複数
    台の製氷ユニットの制御装置に順次供給すると共に、製
    氷ユニットへの電源供給が断たれた場合、前記切換手段
    は、当該製氷ユニットに従属する製氷ユニットより当該
    制御装置に電源を供給し、該制御装置は、前記異常検知
    動作を禁止することを特徴とする製氷機。
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