JPH06323713A - 冷気循環式オープンショーケースの異常時庫内温度上昇防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】冷気循環式オープンショーケースの電動圧縮機
（冷凍機）４の過熱（熱動温度開閉器７のオフ），過電
流（過電流継電器接点３ｂのオフ），冷媒異常高圧（圧
力開閉器９のオフ）等の異常によって電磁接触器２のａ
接点２ａを介し圧縮機４が停止し冷却不能となったと
き、庫内温度の急速上昇を抑え、商品ロスを低減する。 【構成】冷凍機４の上記異常時、リレー１６及び電磁接
触器１５も消勢し、２つのリレー接点１６ａのオフによ
り冷気循環用送風機１３および，防露ヒータ１４をオフ
すると共に、電磁接触器接点１５ａのオフにより除霜中
（電磁接触器接点１１ａのオン時）の除霜ヒータ１２も
オフする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はスーパーマーケットなど
に設置され商品を庫内に展示しつつ冷蔵保管する冷気循
環式のオープンショーケース（単にショーケースとも略
記する）の冷凍機異常停止などに基づく異常時の庫内温
度上昇を防止する装置に関する。なお以下各図において
同一の符号は同一もしくは相当部分を示す。

【０００２】

【従来の技術】図３は従来の冷気循環式オープンショー
ケースの制御回路を示し、同図（Ａ）（一点鎖線より上
側）は冷凍機側、同図（Ｂ）（一点鎖線より下側）はオ
ープンショーケース側を示す。同図において０１は３相
２００Ｖの電源、１はこの電源０１をその入力端で開閉
するノーヒューズブレーカ、４は冷凍機としての電動圧
縮機、２ａはこの電動圧縮機４をオン／オフするための
電磁接触器２のａ接点である。また３は電動圧縮機４の
過電流を検出してそのｂ接点３ｂをトリップさせる過電
流継電器である。

【０００３】１２はこのショーケースの冷気循環路内に
設けられた図外の冷却器（エバポレータ、なおこの冷却
器に電動圧縮機４によって冷媒が循環供給される）の除
霜を行うために、所定時間毎（例えば４時間毎）にオン
される除霜ヒータであり、１１ａはこのヒータ１２を開
閉する電磁接触器のａ接点である。なお、この電磁開閉
器のコイル（１１に相当する、図外）は同じく図外のタ
イマによって上記時間毎に付勢される。また６は除霜ヒ
ータ１２部分の漏電を検知して除霜ヒータ１２をしゃ断
する漏電ブレーカである。

【０００４】次に５はリレー電源のヒューズ、７は電動
圧縮機４の過熱を検知してオフする熱動温度開閉器、９
は電動圧縮機４によって圧縮される冷媒の異常電圧を検
知してトリップする圧力開閉器、１０は冷媒の圧力が所
定値以下となるとオフする圧力開閉器である。また０２
は単相１００Ｖ電源、１３は冷却循環用の送風機、１４
はこのショーケースの接客部等の結露を防ぐための防露
ヒータである。

【０００５】この図３の回路ではショーケースに単相１
００Ｖ電源０２が存在する間は送風機１３及び防露ヒー
タ１４はオン状態に保たれる。また３相２００Ｖ電源に
ノーヒューズブレーカ１が投入されると、電動圧縮機４
に電流，温度，あるいは冷媒圧力の異常のない限り電磁
接触器のコイル２は付勢され、そのａ接点２ａがオンす
ることにより電動圧縮機４がオンする。

【０００６】次にこの電動圧縮機４の過電流時には過電
流継電器３がそのｂ接点３ｂをトリップすることによ
り、また圧縮器４の過熱時には熱動温度開閉器７がオフ
することにより、また冷媒の圧力異常時には圧力開閉器
９または１０がオフすることにより、電磁接触器のコイ
ル２が消勢され、電動圧縮機４はオフされる。また除霜
ヒータ１２は前述のように、除霜ヒータ用の電磁接触器
１１が所定時刻毎に付勢されるつど、そのａ接点１１ａ
を介してオンされ、ショーケースの除霜が行われる。

【０００７】以上の説明からわかるように従来のオープ
ンショーケースでは、冷凍機４が異常停止した場合、あ
るいはショーケースに異常が発生し庫内温度の高温を示
す高温警報が出ても、これとは関係なく冷気循環用送風
機１３及び除霜中の除霜ヒータ１２及び防露ヒータ１４
はそのまま通電されていた。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】このように従来では、
冷凍機またはショーケースが異常となって、冷却不能と
なった場合でも、冷気循環送風機１３及び除霜中の除霜
ヒータ１２及び防露ヒータ１４は通電状態であり、ショ
ーケース内の発熱体が生きたまま、さらには外部の暖か
い空気を取り込みつつ庫内空気を循環させるので、異常
発生時点から速やかにショーケースの庫内温度が上昇し
てしまい商品が早く劣化するという問題がある。

【０００９】そこで本発明はこの問題を解消できる冷気
循環式オープンショーケースの異常時庫内温度上昇防止
装置を提供することを課題とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項１の異常時庫内温度上昇防止装置は、冷凍
機（電動圧縮機４など）から冷媒を供給されて冷却する
冷却器と、この冷却器によって冷却される空気を循環さ
せ商品を展示保管する庫内を冷却状態に保つ送風機（１
３など）と、前記冷却器の着霜を取除くための除霜ヒー
タ（１２など）と、所定の個所の結露を防止する防露ヒ
ータ（１４など）とを備えた冷気循環式オープンショー
ケースにおいて、前記冷凍機の異常停止を示す信号に基
づいて、少なくとも前記送風機、防露ヒータ及び除霜中
の除霜ヒータの通電を停止する手段（リレー１６，電磁
接触器１５など）を備えたものとする。

【００１１】また請求項２の異常時庫内温度上昇防止装
置では、請求項１に記載の異常時庫内温度上昇防止装置
において、前記冷凍機の異常停止を示す信号は、少なく
ともこの冷凍機の夫々所定レベル以上の加熱，過電流又
は冷媒の過大圧力の（熱動温度開閉器７，過電流継電器
接点３ｂ，圧力開閉器９などの）検出の何れによっても
発生するものであるようにする。

【００１２】また請求項３の異常時庫内温度上昇防止装
置は、冷凍機から冷媒を供給されて冷却される冷却器
と、この冷却器によって冷却される空気を循環させ商品
を展示保管する庫内を冷却状態に保つ送風機と、前記冷
却器の着霜を取除くための除霜ヒータと、所定の個所の
結露を防止する防露ヒータとを備えた冷気循環式オープ
ンショーケースにおいて、前記庫内の温度が所定値を越
えたことを示す（ケースコントローラの高温警報接点１
７などの）信号に基づいて、少なくとも前記送風機、防
露ヒータ及び除霜中の除霜ヒータの通電を停止する手段
（リレー２１など）を備えたものとする。

【００１３】また請求項４の異常時庫内温度上昇防止装
置では、請求項１ないし請求項３のいずれかに記載の異
常時庫内温度上昇防止装置において、前記オープンショ
ーケースは商品の非展示時、その開口部がカバーによっ
て覆われるものであるようにする。

【００１４】

【作用】

１）冷凍機が異常停止した時にこの異常停止を示す信号
をショーケース側に与えてショーケースの冷気循環用送
風機及び除霜ヒータ並びに防露ヒータを停止させる。 ２）ショーケースの庫内温度についての高温警報が出力
された時、その信号にてショーケースの冷気循環用送風
機及び除霜ヒータ並びに防露ヒータを停止させる。

【００１５】上記の動作を実施する事により、異常時に
庫内温度が早く上昇してしまうことを防ぎ、商品ロスを
少なくする。

【００１６】

【実施例】以下図１および図２に基づいて本発明の実施
例を説明する。図１は本発明の第１の実施例としての制
御回路図で、図３に対応するものである。この図１は電
動圧縮機（冷凍機）４の異常を検出して前述の庫内温度
上昇を防ぐ回路である。この図１においては図３に対し
て電動圧縮機４の異常時に消勢されるリレー１６及び電
磁接触器１５が新設された点が異なる。なお送風機１３
および防露ヒータ１４に夫々直列に設けられた接点１６
ａはリレー１６のａ接点、除霜ヒータ１２に直列に設け
られた接点１５ａは電磁接触器１５のａ接点である。

【００１７】この図１では、電動圧縮機４に異常がない
ときは熱動開閉器（の接点）７，過電流継電器接点３
ｂ，圧力開閉器（の接点）９，１０は何れもオン状態で
あり、電磁接触器２，１５、およびリレー１６は付勢さ
れ、従ってａ接点２ａ，１５ａ，１６ａも何れもオン
し、従って電動圧縮機４，送風機１３，防露ヒータ１４
はオンとなり、また除霜ヒータ１２も除霜時にはオンと
なる。

【００１８】次に少なくとも電動圧縮機４についての過
熱時（熱動温度開閉器７のオフ時）、もしくは過電流時
（過電流継電器接点３ｂのオフ時）、又は冷媒の異常高
圧時（圧力開閉器９のオフ時）には電磁接触器２と共に
電磁接触器１５，リレー１６も消勢され、従ってａ接点
２ａ，１５ａ，１６ａは共にオフとなり、従って電動圧
縮機４，送風機１３，防露ヒータ１４及び除霜中の除霜
ヒータ１２は何れもオフされる。

【００１９】次に図２は本発明の第２の実施例としての
制御回路図である。この図２はショーケースの庫内温度
異常を検出して前述の庫内温度上昇を防ぐ回路である。
この図２において１７は図外のケースコントローラがシ
ョーケースの庫内温度の高温異常を検出してオンする高
温警報接点、２１はこの接点１７のオン／オフによって
付勢／消勢されるリレー、２１ｂはこのリレー２１の３
つのｂ接点である。また１１は除霜ヒータ１２の電源を
開閉するための前記ａ接点１１ａを持つ電磁接触器で、
１８は除霜開始時刻を計時してオンする除霜タイマ（図
外）の接点である。リレー２１の３つのｂ接点２１ｂは
前記電磁接触器１１，送風器１３，防露ヒータ１４と夫
々直列に設けられている。

【００２０】この図２においてはショーケースの庫内温
度が正常な間は高温警報接点１７はオフしており、従っ
てリレー２１もオフ、よってそのｂ接点２１ｂは何れも
オン状態で、送風器１３，防露ヒータ１４もオンとな
り、除霜ヒータ１２も除霜時（除霜タイマ１８のオン
時）には電磁接触器１１の付勢によってオンとなる。一
方、ケースコントローラが庫内温度の高温異常を検出
し、接点１７をオンしたときは、リレー２１は附勢さ
れ、従ってそのｂ接点２１ｂは何れもオフし、送風機１
３，防露ヒータ１４もオフとなり、また電磁接触器１１
の消勢によって除霜中の除霜ヒータ１２もオフとなる。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば冷凍機の異常により冷却
不能となってもこの冷凍機の異常又はショーケース庫内
温度の異常を検出して、庫内冷気循環用送風機，防露ヒ
ータ，及び除霜中の除霜ヒータを何れもオフするように
したので、ショーケースの庫内温度が上昇するのを少し
でも遅らす事が可能となり、商品ロスを低減することが
できる。なおこの場合、夜間又は閉店時にはこのオープ
ンショーケースの開口部にいわゆるナイトカバーを装着
すれば、この冷却不能の異常時の庫内温度上昇をさらに
遅らせることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例としての制御回路図

【図２】本発明の第２の実施例としての制御回路図

【図３】図１に対応する従来の回路図

【符号の説明】

０１ ３相２００Ｖ電源 ０２ 単相１００Ｖ電源 １ ノーヒューズブレーカ ２ 電磁接触器（電動圧縮機用） ２ａ 電磁接触器２のａ接点 ３ 過電流継電器 ３ｂ 過電流継電器のｂ接点 ４ 電動圧縮機（冷凍機） ５ ヒューズ ６ 漏電ブレーカ ７ 熱動温度開閉器 ９ 圧力開閉器（高圧） １０ 圧力開閉器（低圧） １１ 電磁接触器（除霜ヒータ用） １１ａ 電磁接触器のａ接点 １２ 除霜ヒータ １３ 送風機 １４ 防露ヒータ １５ 電磁接触器 １５ａ 電磁接触器のａ接点 １６ リレー １６ａ リレー１６のａ接点 １７ ケースコントローラの高温警報接点 １８ 除霜タイマ接点 ２１ リレー ２１ｂ リレー２１のｂ接点

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】冷凍機から冷媒を供給されて冷却する冷却
   器と、 この冷却器によって冷却される空気を循環させ商品を展
   示保管する庫内を冷却状態に保つ送風機と、 前記冷却器の着霜を取除くための除霜ヒータと、 所定の個所の結露を防止する防露ヒータとを備えた冷気
   循環式オープンショーケースにおいて、 前記冷凍機の異常停止を示す信号に基づいて、少なくと
   も前記送風機、防露ヒータ及び除霜中の除霜ヒータの通
   電を停止する手段を備えたことを特徴とする冷気循環式
   オープンショーケースの異常時庫内温度上昇防止装置。
2. 【請求項２】請求項１に記載の異常時庫内温度上昇防止
   装置において、 前記冷凍機の異常停止を示す信号は、少なくともこの冷
   凍機の夫々所定レベル以上の加熱，過電流又は冷媒の過
   大圧力の検出の何れによっても発生するものであること
   を特徴とする冷気循環式オープンショーケースの異常時
   庫内温度上昇防止装置。
3. 【請求項３】冷凍機から冷媒を供給されて冷却される冷
   却器と、 この冷却器によって冷却される空気を循環させ商品を展
   示保管する庫内を冷却状態に保つ送風機と、 前記冷却機の着霜を取除くための除霜ヒータと、 所定の個所の結露を防止する防露ヒータとを備えた冷気
   循環式オープンショーケースにおいて、 前記庫内の温度が所定値を越えたことを示す信号に基づ
   いて、少なくとも前記送風機、防露ヒータ及び除霜中の
   除霜ヒータの通電を停止する手段を備えたことを特徴と
   する冷気循環式オープンショーケースの異常時庫内温度
   上昇防止装置。
4. 【請求項４】請求項１ないし請求項３のいずれかに記載
   の異常時温度上昇防止装置において、前記オープンショ
   ーケースは商品の非展示時、その開口部がカバーによっ
   て覆われるものであることを特徴とする冷気循環式オー
   プンショーケースの異常時庫内温度上昇防止装置。