JP2896037B2 - Pll回路 - Google Patents

Pll回路

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JP2896037B2
JP2896037B2 JP5073834A JP7383493A JP2896037B2 JP 2896037 B2 JP2896037 B2 JP 2896037B2 JP 5073834 A JP5073834 A JP 5073834A JP 7383493 A JP7383493 A JP 7383493A JP 2896037 B2 JP2896037 B2 JP 2896037B2
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紀治 島田
泰憲 金井
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Fujitsu Ltd
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Shinko Electric Industries Co Ltd
Fujitsu Ltd
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    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
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    • H03L7/099Details of the phase-locked loop concerning mainly the controlled oscillator of the loop
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L2207/00Indexing scheme relating to automatic control of frequency or phase and to synchronisation
    • H03L2207/06Phase locked loops with a controlled oscillator having at least two frequency control terminals

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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はPLL回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来のPLL回路の構成を示す
ブロック図である。まず、従来のPLL回路の構成につ
いて図4を用いて説明すると、PLL回路50は位相比
較部52と、チャージポンプ部54と、VCO56とか
ら構成されている。さらに詳細には、位相比較部52
は、入力された信号を特定の時間T1だけ遅延して出力
する第1遅延部58と、EXORゲート60と、入力さ
れた信号を基に同極性および反転された極性の信号を出
力するバッファゲート62と、第1ANDゲート64
と、第2ANDゲート66とから成り、外部信号DBと
基準信号DAが入力された際には、第1遅延部58とE
XORゲート60とにより外部信号DBを基に、その立
ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジに同期して時間
幅T1を有する微分信号DB1を生成し、さらに第1A
NDゲート64と第2ANDゲート66とにより微分信
号DB1の出力期間内において、基準信号DAがLoの
時には遅れパルスCOを出力し、基準信号DAがHiの
時には進みパルスDOを出力する。
【0003】チャージポンプ部54は、遅れパルスCO
と進みパルスDOが入力され、各パルス毎の積分量を演
算・比較すると共に、遅れパルスCOの積分量が進みパ
ルスDOの積分量より多い場合には出力電圧CHOを現
在の出力電圧CHOに対して下降させ、遅れパルスCO
の積分量が進みパルスDOの積分量より少ない場合には
出力電圧CHOを現在の出力電圧CHOに対して上昇さ
せる機能を有する。VCO56は、チャージポンプ部5
4の出力電圧CHOが入力され、出力電圧CHOが上昇
した場合には周波数が現在の周波数に対して下降し、出
力電圧CHOが下降した場合には周波数が現在の周波数
に対して上昇する補正基準信号を出力する機能を有する
(補正基準信号はフィードバックされ、位相比較部52
に入力されているため、以下基準信号DAとする)。
【0004】この構成により外部信号DBと外部信号D
Bの1ビット分と略同じ周期を有する基準信号DAがP
LL回路に入力された際には、基準信号DAの立ち上が
りエッジの位相は、微分信号DB1の略中間位置となる
ように制御され、従って基準信号DAの位相と外部信号
DBの位相が略一致することとなる。以下この動作につ
いて概要を説明する。まず、基準信号DAの立ち上がり
エッジが微分信号DB1出力期間内の中間位置より早く
出力されている場合には、遅れパルスCOの出力量に比
べてと進みパルスDOの出力量が多く、進みパルスDO
の積分量の方が多くなる。これにより、チャージポンプ
部54の出力電圧CHOは現在の電圧値に対して上昇
し、従ってVCO56が出力する基準信号DAの周波数
が補正される前の周波数に対して下降し、基準信号DA
のパルス周期が長くなり、遅れパルスCOの出力量が増
加し、進みパルスDOの出力量が減少することによって
遅れパルスCOの出力量と進みパルスDOの出力量が略
等しい状態に収束する。つまり基準信号DAの立ち上が
りエッジの位相は、微分信号DB1出力期間内の略中間
位置となるように制御される。
【0005】次に、基準信号DAの立ち上がりエッジが
微分信号DB1の略中間位置より遅く出力されている場
合には、上述した場合と反対に遅れパルスCOの出力量
に比べてと進みパルスDOの出力量が少ないため、遅れ
パルスCOの積分量の方が多くなる。これにより、チャ
ージポンプ部54の出力電圧CHOは現在の電圧値に対
して下降し、VCO56が出力する基準信号DAの周波
数が補正される前の周波数に対して上昇し、基準信号D
Aのパルス周期が短くなり、進みパルスDOの出力量が
増加すると共に、遅れパルスCOの出力量が減少し、遅
れパルスCOの出力量と進みパルスDOの出力量が略等
しい状態に収束する。つまり基準信号DAの立ち上がり
エッジの位相は、微分信号DB1の略中間位置となるよ
うに制御される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
PLL回路には次のような課題が有る。温度変化等によ
り、PLL回路のVCOから出力される基準信号DAの
周波数が変化し、基準信号DAの位相と外部信号DBの
位相が大きくずれた場合に、位相比較部から出力される
遅れパルスCOと進みパルスDOを基にVCOが制御さ
れ、基準信号DAの周波数が上昇または下降することに
より、基準信号DAが外部信号DBと所定の位相関係と
なるように収束する。しかし、チャージポンプ部では入
力された進みパルスおよび遅れパルスを積分することで
VCOを制御する電圧を生成しているため、制御ループ
の応答速度が遅くなる。また、基準信号DAが外部信号
DBと所定の位相関係となるまでの間に、上述した制御
を打ち消す反対方向の遅れパルスCOまたは進みパルス
DOが必ず出力される状態が存在し、このため基準信号
DAの位相と外部信号DBの位相が合うまでの時間が長
くなるという課題がある。従って本発明は、上記課題を
解決すべくなされ、その目的とするところは、高速で基
準信号の位相を外部信号の位相に合わすことができるP
LL回路を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は次の構成を備える。すなわち、請求項1記載の
PLL回路は、外部信号と基準信号が入力され、該外部
信号を基に、その両エッジに同期して特定の時間幅を有
する微分信号を生成すると共に、前記基準信号の一方の
エッジから他方のエッジまでの期間と前記微分信号とが
重合する期間だけ進みパルスを出力し、前記基準信号の
他方のエッジから一方のエッジまでの期間と前記微分信
号とが重合する期間だけ遅れパルスを出力する位相比較
部と、前記進みパルスと前記遅れパルスが入力され、各
パルス毎の積分量を演算・比較すると共に、遅れパルス
の積分量が進みパルスの積分量より多い場合には出力電
圧を現在の出力電圧に対して下降させ、遅れパルスの積
分量が進みパルスの積分量より少ない場合には出力電圧
を現在の出力電圧に対して上昇させるチャージポンプ部
と、前記チャージポンプ部の出力電圧が入力され、該出
力電圧が上昇した場合には周波数が現在の周波数に対し
て下降し、出力電圧が下降した場合には周波数が現在の
周波数に対して上昇する補正基準信号を出力するVCO
とを具備し、前記基準信号の一方のエッジが前記微分信
号の中間位置となるように補正基準信号の位相を制御す
るPLL回路において、前記VCOは、前記チャージポ
ンプ部の出力電圧で制御されると共に、前記位相比較部
から出力される前記進みパルスと前記遅れパルスにより
制御され、遅れパルスのパルス幅が進みパルスのパルス
幅より長い場合には発振周波数が現在の周波数に対して
上昇し、遅れパルスのパルス幅が進みパルスのパルス幅
より短い場合には発振周波数が現在の周波数に対して下
降することを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載のPLL回路は、外部
信号と基準信号が入力され、該外部信号を基に、その両
エッジに同期して特定の時間幅を有する微分信号を生成
すると共に、前記基準信号の一方のエッジから他方のエ
ッジまでの期間と前記微分信号とが重合する期間だけ進
みパルスを出力し、前記基準信号の他方のエッジから一
方のエッジまでの期間と前記微分信号とが重合する期間
だけ遅れパルスを出力する位相比較部と、前記進みパル
スと前記遅れパルスが入力され、各パルス毎の積分量を
演算・比較すると共に、遅れパルスの積分量が進みパル
スの積分量より多い場合には出力電圧を現在の出力電圧
に対して下降させ、遅れパルスの積分量が進みパルスの
積分量より少ない場合には出力電圧を現在の出力電圧に
対して上昇させるチャージポンプ部と、前記チャージポ
ンプ部の出力電圧が入力され、該出力電圧が上昇した場
合には周波数が現在の周波数に対して下降し、出力電圧
が下降した場合には周波数が現在の周波数に対して上昇
する補正基準信号を出力するVCOとを具備し、前記
信号の一方のエッジが前記微分信号の中間位置となる
ように補正基準信号の位相を制御するPLL回路におい
て、前記位相比較部と前記チャージポンプ部との間に
は、補正パルス発生部が設けられ、該補正パルス発生部
は、前記位相比較部から、前記微分信号の出力期間内に
前記遅れパルスと進みパルスがこの順番で入力された場
合は、補正遅れパルスと補正進みパルスを入力された遅
れパルスと進みパルスの順番で前記チャージポンプ部へ
出力し、また、進みパルスのみが入力された場合は、そ
の後の微分信号の出力期間内で遅れパルスと進みパルス
がこの順番で入力されるまで、補正進みパルスのみをチ
ャージポンプ部へ出力し、また、遅れパルスのみが入力
された場合は、その後の微分信号の出力期間内で遅れパ
ルスと進みパルスがこの順番で入力されるまで、補正遅
れパルスのみをチャージポンプ部へ出力し、また、進み
パルスと遅れパルスがこの順番で入力された場合であっ
て、その直前に補正遅れパルスのみが出力されていた場
合には補正遅れパルスのみをチャージポンプ部へ出力
し、またその直前に補正進みパルスのみが出力されてい
た場合には補正進みパルスのみをチャージポンプ部へ出
力することを特徴とする。
【0009】さらに、前記VCOは、前記チャージポン
プ部の出力電圧で制御されると共に、前記補正パルス発
生部から出力される前記補正進みパルスと前記補正遅れ
パルスにより制御され、補正遅れパルスのパルス幅が補
正進みパルスのパルス幅より長い場合には発振周波数が
現在の周波数に対して上昇し、補正遅れパルスのパルス
幅が補正進みパルスのパルス幅より短い場合には発振周
波数が現在の周波数に対して下降するようにすると良
い。
【0010】
【作用】VCOは、チャージポンプ部の出力電圧で制御
されると共に、位相比較部から出力される進みパルスと
遅れパルスにより制御されるため、制御ループの応答速
度が速くなる。また、位相比較部とチャージポンプ部と
の間には、補正パルス発生部が設けられ、補正パルス発
生部は、位相比較部から、微分信号の出力期間内に遅れ
パルスと進みパルスがこの順番で入力された場合は、補
正遅れパルスと補正進みパルスを入力された遅れパルス
と進みパルスの順番でチャージポンプ部へ出力し、ま
た、進みパルスのみが入力された場合は、その後の微分
信号の出力期間内で遅れパルスと進みパルスがこの順番
で入力されるまで、補正進みパルスのみをチャージポン
プ部へ出力し、また、遅れパルスのみが入力された場合
は、その後の微分信号の出力期間内で遅れパルスと進み
パルスがこの順番で入力されるまで、補正遅れパルスの
みをチャージポンプ部へ出力し、また、進みパルスと遅
れパルスがこの順番で入力された場合であって、その直
前に補正遅れパルスのみが出力されていた場合には補正
遅れパルスのみをチャージポンプ部へ出力し、またその
直前に補正進みパルスのみが出力されていた場合には補
正進みパルスのみをチャージポンプ部へ出力するため、
基準信号が外部信号と所定の位相関係となるまでの間に
位相比較部から出力される制御を打ち消す方向の遅れパ
ルスまたは進みパルスを削除することができ、基準信号
の位相を外部信号の位相に速やかに合わせられる。さら
に、VCOは、チャージポンプ部の出力電圧で制御され
ると共に、補正パルス発生部から出力される補正進みパ
ルスと補正遅れパルスにより制御されるため、制御ルー
プの応答速度が速くなり、外部信号に対する基準信号の
ジッタ量を小さくできると共に、速やかな位相合わせが
可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例について添付
図面と共に詳述する。なお、従来例と同じ構成の部分は
同じ番号を付し、説明は省略する。まず、図1および図
2を用いて構成を説明すると、PLL回路10は、位相
比較部52と、補正パルス発生部12と、チャージポン
プ部54と、電流駆動回路14と、VCO15とから構
成されている。
【0012】さらに詳細には、補正パルス発生部12
は、位相比較部52とチャージポンプ部54との間に設
けられており、遅れパルスCOを所定時間だけ遅延させ
た第2遅れパルスCO2と進みパルスDOとからセット
パルスRAを発生させるセットパルス回路16と、セッ
トパルスRAによりセットされると共に、進みパルスD
Oが入力された際にはリセットされる第1フラグF1、
およびセットパルスRAによりセットされると共に、遅
れパルスCOが入力された際にはリセットされる第2フ
ラグF2を生成するフラグ発生回路18、第2遅れパル
スCO2、進みパルスDO、第1フラグF1、および第
2フラグF2が入力され、第1フラグF1がセットされ
ている間だけ第2遅れパルスCO2を補正遅れパルスC
Cとして出力すると共に、第2フラグF2がセットされ
ている間だけ進みパルスDOを補正進みパルスDDとし
て出力するゲート回路20から構成されている。フラグ
発生回路18は、非同期リセット端子付きのD−FFで
構成されている。
【0013】電流駆動回路14は、補正パルス発生部1
2とVCO15との間に設けられており、第1駆動部2
2と第2駆動部24とから構成されている。補正パルス
発生部12から出力される補正遅れパルスCCと補正進
みパルスDDは、それぞれ第1駆動部22と、第2駆動
部24に入力され、また第1駆動部22と第2駆動部2
4のオープンコレクタに形成された出力部分は共に接続
されて、2つの出力端子VC1、VC2にまとめられ、
各出力端子VC1、VC2は後述するマルチバイブレー
タのコンデンサの両端に接続されている。
【0014】VCO15は、第1基準電位V1に接続さ
れ、チャージポンプ部54の出力電圧CHOが上昇した
場合には、出力電圧VAを現在の出力電圧より下降さ
せ、チャージポンプ部54の出力電圧CHOが下降した
場合には出力電圧VAを現在の出力電圧より上昇させる
可変電源部26と、可変電源部26の出力電圧VAが各
コレクタ端子へ入力されると共に、各ベース端子が互い
に他のコレクタ端子に接続された2つのトランジスタ2
8a、28bと、各トランジスタ28a、28bの各エ
ミッタ端子と第1基準電位V1より低い第2基準電位V
2との間に接続された2つの定電流源30a、30b
と、各エミッタ端子間に接続されたコンデンサ32とを
有するマルチバイブレータ34を含んで構成され、基準
信号DAを出力している。
【0015】次に、動作について図1および図3を用い
て説明する。まず、補正パルス発生部12の動作につい
て詳説すると、温度変化等によりVCO15から出力さ
れる基準信号DAの発振周波数が急に下降した場合には
基準信号DAの位相が外部信号DBの位相から遅れ始
め、基準信号DAと外部信号DBとの位相関係は、基準
信号DAの位相と外部信号DBの位相が略合っている状
態T1(基準信号DAの立ち上がりエッジが微分信号D
B1の略中心位置となっている状態)から、基準信号D
Aの立ち上がりエッジが微分信号DB1の後半部分に在
る状態T2、基準信号DAの立ち上がりエッジが微分信
号DB1から外れた状態T3、さらには基準信号DAの
立ち下がりエッジが微分信号DB1内に在る状態T4へ
と推移していく。補正パルス発生部12は、この基準信
号DAの外部信号DBからの位相の遅れを補正するため
に、補正遅れパルスCCを補正進みパルスDDより多く
チャージポンプ部54へ出力し、VCO15の発振周波
数を上げて、基準信号DAの位相を外部信号DBの位相
に合わせるように制御するが、状態T3となった際に第
2フラグF2の再セットを停止して、VCO15の発振
周波数を下げる方向に制御する補正進みパルスDDをゲ
ート回路20にて強制的にストップさせる。これにより
基準信号DAの位相を外部信号DBの位相に合わせる動
作がより速くなる。また、反対に基準信号DAの発振周
波数が急に上昇した場合には、微分信号DB1から基準
信号DAの立ち上がりエッジが外れてから、再度微分信
号DB1内に戻るまでの間、第1フラグF1の再セット
を停止して、補正遅れパルスDDをゲート回路20にて
強制的にストップさせ、補正進みパルスCCのみを出力
させて基準信号DAの位相を外部信号DBの位相に合わ
せる。
【0016】次に、電流駆動回路14の動作について図
2を用いて説明する。VCO15内のマルチバイブレー
タ34は、2つのトランジスタ28a、28bが交互に
オン・オフ状態となり、発振動作を行っている。その発
振動作の繰り返し周期は、2つのトランジスタ28a、
28bのコレクタ端子が接続され、チャージポンプ部5
4の出力電圧CHOにより制御される可変電源部26の
出力電圧VAと、コンデンサ32の両端に接続された2
つの定電流源30a、30bの電流値と、同じくコンデ
ンサ32の両端にその出力端子VC1、VC2が接続さ
れた電流駆動回路14の吸い込み電流値によって変化す
る。ここで補正遅れパルスCCと補正進みパルスDDが
共に出力され、かつ各パルス幅が等しい場合の電流駆動
回路14の引き込み電流値をI1と、定電流源30a、
30bの電流値をI2とする。
【0017】まず、補正遅れパルスCCが増加し、チャ
ージポンプ部54の出力電圧CHOが下降すると、マル
チバイブレータ34の可変電源部26が出力する電圧が
上がる(第1基準電位V1を基準にすると電圧VAが小
さくなる)。つまり可変電源部26に接続されている2
つのトランジスタ28a、28bのコレクタ端子に印加
される電圧、さらには発振周波数を決定している2つの
トランジスタ28a、28bのベース端子の電圧が上昇
する。また、補正遅れパルスCCが増加すると電流駆動
回路14の第1駆動部22が引き込む電流が大きくなる
と共に、補正進みパルスDDが減少するため、電流駆動
回路14が引き込む電流も電流値I1より大きくなる。
ここで、仮にトランジスタ28aがオン状態となってい
るとすると、トランジスタ28a、コンデンサ32、定
電流源30bおよび電流駆動回路14を経由して電流が
流れているが、電流駆動回路14が引き込む電流が大き
くなるため、コンデンサ32を流れる電流は(I1+I
2)より増加し、コンデンサ32のトランジスタ30b
のエミッタ端子側の電位の下降の度合いが早まる。従っ
て、トランジスタ30bのエミッタ端子側の電位がトラ
ンジスタ28aのベース端子側の電位より低くなり、オ
フ状態であったトランジスタ28bがオン状態となるま
での時間が短くなる。反対に、補正進みパルスDDが増
加し、チャージポンプ部54の出力電圧CHOが上昇す
ると、可変電源部26が出力する電圧が下がり、2つの
トランジスタ28a、28bのベース端子の電圧が下降
すると共に、電流駆動回路14が引き込む電流が電流値
I1より小さくなる。従って、トランジスタ30bのエ
ミッタ端子側の電位がトランジスタ28aのベース端子
側の電位より低くなり、オフ状態であったトランジスタ
28bがオン状態となるまでの時間が長くなる。
【0018】このようにして電流駆動回路14を付加す
ることにより、補正遅れパルスCCと補正進みパルスD
Dを直接引き込み電流量に変換して、マルチバイブレー
タ34の発振動作を制御できるため、補正遅れパルスC
Cと補正進みパルスDDの積分量を基にチャージポンプ
部54にて生成される出力電圧CHOだけで制御する場
合よりも、基準信号DAの位相補正動作が一層速くな
る。
【0019】以上、本発明の好適な実施例について種々
述べてきたが、本発明は上述した実施例に限定されるの
ではなく、補正パルス発生部、電流駆動回路、およびV
COは上記実施例で示した動作と同じ動作を行うもので
あれば、他の構成の回路であっても良い。VCO内に電
流駆動回路または電流駆動回路と同様の動作を行う回路
を含め、位相比較部から出力される進みパルスと遅れパ
ルスを補正パルス発生部を経ずに直接VCOに入力する
ようにしても良い。VCOは従来の構成のものとし、位
相比較部とチャージポンプ部との間に補正パルス発生部
を設けるだけでも良い等、発明の精神を逸脱しない範囲
で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0020】
【発明の効果】本発明に係るPLL回路を用いると、V
COは、チャージポンプ部の出力電圧で制御されると共
に、位相比較部から出力される進みパルスと遅れパルス
により制御されるため、制御ループの応答速度が速くな
り、外部信号に対する基準信号のジッタ量を小さくでき
る。また、位相比較部とチャージポンプ部との間には、
補正パルス発生部が設けられているため、位相比較部か
ら出力される位相制御を打ち消す方向の遅れパルスまた
は進みパルスを削除することができ、基準信号の位相を
外部信号の位相に速やかに合わせられる。さらに、VC
Oを、チャージポンプ部の出力電圧で制御されると共
に、補正パルス発生部から出力される補正進みパルスと
補正遅れパルスにより制御される構成とすると、制御ル
ープの応答速度が速くなり、外部信号に対する基準信号
のジッタ量を小さくできると共に、速やかな位相合わせ
が可能となるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るPLL回路の一実施例の構成を示
したブロック図。
【図2】図1のPLL回路の電流駆動回路とVCOの回
路図。
【図3】図1のPLL回路の動作を示すタイミングチャ
ート。
【図4】従来のPLL回路の一例を示すブロック図。
【符号の説明】
10 PLL回路 12 補正パルス発生部 15 VCO 16 セットパルス回路 18 フラグ発生回路 20 ゲート回路 52 位相比較部 54 チャージポンプ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 由夫 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−73824(JP,A) 特開 平4−323524(JP,A) 特開 昭60−256227(JP,A) 特開 昭64−13815(JP,A) 米国特許5105169(US,A) 米国特許5164966(US,A) 米国特許5175884(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03L 7/093 - 7/107

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部信号と基準信号が入力され、該外部
    信号を基に、その両エッジに同期して特定の時間幅を有
    する微分信号を生成すると共に、前記基準信号の一方の
    エッジから他方のエッジまでの期間と前記微分信号とが
    重合する期間だけ進みパルスを出力し、前記基準信号の
    他方のエッジから一方のエッジまでの期間と前記微分信
    号とが重合する期間だけ遅れパルスを出力する位相比較
    部と、 前記進みパルスと前記遅れパルスが入力され、各パルス
    毎の積分量を演算・比較すると共に、遅れパルスの積分
    量が進みパルスの積分量より多い場合には出力電圧を現
    在の出力電圧に対して下降させ、遅れパルスの積分量が
    進みパルスの積分量より少ない場合には出力電圧を現在
    の出力電圧に対して上昇させるチャージポンプ部と、 前記チャージポンプ部の出力電圧が入力され、該出力電
    圧が上昇した場合には周波数が現在の周波数に対して下
    降し、出力電圧が下降した場合には周波数が現在の周波
    数に対して上昇する補正基準信号を出力するVCOとを
    具備し、前記基準信号の一方のエッジが前記微分信号の
    中間位置となるように補正基準信号の位相を制御するP
    LL回路において、 前記VCOは、 前記チャージポンプ部の出力電圧で制御されると共に、
    前記位相比較部から出力される前記進みパルスと前記遅
    れパルスにより制御され、 遅れパルスのパルス幅が進みパルスのパルス幅より長い
    場合には発振周波数が現在の周波数に対して上昇し、遅
    れパルスのパルス幅が進みパルスのパルス幅より短い場
    合には発振周波数が現在の周波数に対して下降すること
    を特徴とするPLL回路。
  2. 【請求項2】 外部信号と基準信号が入力され、該外部
    信号を基に、その両エッジに同期して特定の時間幅を有
    する微分信号を生成すると共に、前記基準信号の一方の
    エッジから他方のエッジまでの期間と前記微分信号とが
    重合する期間だけ進みパルスを出力し、前記基準信号の
    他方のエッジから一方のエッジまでの期間と前記微分信
    号とが重合する期間だけ遅れパルスを出力する位相比較
    部と、 前記進みパルスと前記遅れパルスが入力され、各パルス
    毎の積分量を演算・比較すると共に、遅れパルスの積分
    量が進みパルスの積分量より多い場合には出力電圧を現
    在の出力電圧に対して下降させ、遅れパルスの積分量が
    進みパルスの積分量より少ない場合には出力電圧を現在
    の出力電圧に対して上昇させるチャージポンプ部と、 前記チャージポンプ部の出力電圧が入力され、該出力電
    圧が上昇した場合には周波数が現在の周波数に対して下
    降し、出力電圧が下降した場合には周波数が現在の周波
    数に対して上昇する補正基準信号を出力するVCOとを
    具備し、前記基準信号の一方のエッジが前記微分信号の
    中間位置となるように補正基準信号の位相を制御するP
    LL回路において、 前記位相比較部と前記チャージポンプ部との間には、補
    正パルス発生部が設けられ、 該補正パルス発生部は、前記位相比較部から、前記微分
    信号の出力期間内に前記遅れパルスと進みパルスがこの
    順番で入力された場合は、補正遅れパルスと補正進みパ
    ルスを入力された遅れパルスと進みパルスの順番で前記
    チャージポンプ部へ出力し、 また、進みパルスのみが入力された場合は、その後の微
    分信号の出力期間内で遅れパルスと進みパルスがこの順
    番で入力されるまで、補正進みパルスのみをチャージポ
    ンプ部へ出力し、 また、遅れパルスのみが入力された場合は、その後の微
    分信号の出力期間内で遅れパルスと進みパルスがこの順
    番で入力されるまで、補正遅れパルスのみをチャージポ
    ンプ部へ出力し、 また、進みパルスと遅れパルスがこの順番で入力された
    場合であって、その直前に補正遅れパルスのみが出力さ
    れていた場合には補正遅れパルスのみをチャージポンプ
    部へ出力し、またその直前に補正進みパルスのみが出力
    されていた場合には補正進みパルスのみをチャージポン
    プ部へ出力することを特徴とするPLL回路。
  3. 【請求項3】 前記VCOは、 前記チャージポンプ部の出力電圧で制御されると共に、
    前記補正パルス発生部から出力される前記補正進みパル
    スと前記補正遅れパルスにより制御され、 補正遅れパルスのパルス幅が補正進みパルスのパルス幅
    より長い場合には発振周波数が現在の周波数に対して上
    昇し、補正遅れパルスのパルス幅が補正進みパルスのパ
    ルス幅より短い場合には発振周波数が現在の周波数に対
    して下降することを特徴とする請求項2記載のPLL回
    路。
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