JP2895860B2 - 質量分析方法 - Google Patents

質量分析方法

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JP2895860B2
JP2895860B2 JP1133688A JP13368889A JP2895860B2 JP 2895860 B2 JP2895860 B2 JP 2895860B2 JP 1133688 A JP1133688 A JP 1133688A JP 13368889 A JP13368889 A JP 13368889A JP 2895860 B2 JP2895860 B2 JP 2895860B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、被分析物である試料にレーザビームやイオ
ンビームを当てることによりスパツタされるイオンの質
量分析を行うことにより試料の組成分析を行う質量分析
方法に関するものである。
〔従来の技術〕
パルスレーザビームやパルスイオンビームなどのよう
なパルスビームを試料表面に照射し、スパツタれて出て
くるイオンを質量分析する質量分析法は、連続ビームを
用いる方法に比べて感度が良いなどの利点がある。以
下、パルスビームを用いる分析法の代表としてパルスレ
ーザを用いる高繰り返しレーザ励起質量分析装置の構成
を第5図を用いて説明する。
第5図おいて、1はパルスレーザ発生装置で、パルス
幅20nsec程度の高輝度紫外パルスレーザ2を発生する。
パルスレーザ2はレーザ集光手段3により集光され試料
4の表面を衝撃する。パルスレーザ2の衝撃により試料
4の表面からイオン5が発生する。イオン5はイオン引
き出し電極6と試料4との間の電位差により加速収集さ
れ、質量分析器7に入射する。質量分析器7は所定の質
量のイオンのみを質量分離し、分離されたイオンはイオ
ン検出手段に入射する。本構成例の場合、イオン検出手
段はイオンを検出し電気パルスに変換するイオン検出器
8、パルスレーザ発生装置1からのレーザ発生信号に対
して、所定の時間の後に所定の時間幅の信号を発生する
デイレイ信号発生器9、デイレイ信号発生器9より発生
したデイレイ信号とイオン検出器8から発生した電気パ
ルスを同時に受けた時のみパルス信号を発生するアンド
回路10、アンド回路10からのパルス信号を計数するパル
ス計数器11から成る。パルスレーザ2により試料4の表
面から発生したイオン5は、所定の電位差により引かれ
るため、軽いイオンは速く重いイオンは遅く進み、同一
の質量のイオンはほぼ同一の時間にイオン検出器8に到
着する。デイレイ信号発生器9は、パルスレーザ発生装
置1からの信号を受信後、所定のイオンがイオン検出器
8に到達するのに必要な時間遅れて、デイレイ信号を発
生する。このデイレイ信号とイオン検出器8からの電気
パルスとのアンドをアンド回路10によりとることによ
り、イオンが発生している時のみの検出を行う。これに
より、バツクグラウンドを大幅に低減している。なお12
は本装置の検出部を示す。
〔発明が解決しようとする課題〕
第5図に例示した従来の高繰返しレーザ励起質量分析
装置は、試料4とイオン引き出し電極6との間には、一
般に1〜50eV程度の初期エネルギを持つレーザ蒸発イオ
ンを収集するために、質量分析器の種類、構成等により
異なるが、数100〜数1000Vの電圧が印加される。イオン
初期エネルギのバラつきは引き出し電圧に対して無視で
きるほど小さいため、イオン引き出し電極6により加速
された後のイオンの速度はすべてほぼ等しいと考えられ
る。よつて、試料4の表面から発生したすべてのイオン
がイオン検出器8に到達する時間幅は、レーザのパルス
幅にほぼ等しく、大きくても数100nsec程度である。こ
の短い時間にイオンが集中的に到達するため、イオン検
出器8から発生する信号には複数のイオンからのパルス
信号が重畳され、パルス計測が不可能となる。これによ
り、本装置では、高濃度の元素を検出できず、検出感度
のダイナミツクレンジがとれないという問題がある。ス
パツタされる粒子のエネルギはどのスパツタ手段であれ
ほぼ1〜50eVの間である。よつてこの問題はスパツタに
パルスビームを用いるすべての装置に共通する問題点で
ある。
本発明の目的は、上記問題点を解決し、パルスビーム
をスパツタ源に用いる質量分析法のダイナミツクレンジ
を向上させ、高濃度元素と低濃度元素の同時計測を図る
質量分析方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の質量分析方法は、上記目的を達成するため、
レーザやイオンのパルスビームを被分析物である試料に
照射し、該試料の表面から発生するイオンにイオン加速
手段を用いて電界を印加して前記イオン加速し、該加速
されたイオンを質量分析器により質量分離し、前記質量
分析器により分離された質量スペクトルをイオン検出器
により検出することにより試料の質量分析を行う質量分
析方法において、前記イオン加速手段と前記イオン検出
器との間に設けたイオン減速手段を用いて、前記試料か
ら発生するイオンの量が多い場合には前記イオン減速手
段に印加する電圧を大きくし、前記試料から発生するイ
オンの量が少ない場合には前記イオン減速手段に印加す
る電圧を小さくする印加電圧の調整を行うことを特徴と
している。
〔作用〕
本発明の質量分析方法は、試料表面から発生したイオ
ンが加速収集され質量分析器を通過してイオン検出器に
より検出されるまでの間に、イオンに対して逆電圧を印
加してイオンの速度を減速する手段を有することを特徴
とする。発生したイオンがほぼ同時にイオン検出器に到
達するのは、イオンが引き出し電圧により加速されるた
め速度がほぼ等しくなるためである。そこで、イオンを
加速後、イオン検出器に到達するまでに、加速電圧とほ
ぼ等しい減速電圧を印加する。この操作により、イオン
の持つエネルギは初期エネルギのみになる。イオンの初
期エネルギは1〜50eV程度の大きなバラつきがあるた
め、初期エネルギのみのイオンがイオン検出器に到達す
る時間幅は大きく拡がる。これにより、パルス計測が容
易となる。
さらに、本発明においては、イオンの発生量によつ
て、減速電圧を変化させる手段を持つことを他の特徴と
する。測定のバツクグラウンドを低下させるためには、
イオンが検出される時間幅が小さければ小さいほど良
い。そこで、バツクグラウンドが問題となり、パルス信
号の重畳が問題とならない低濃度元素を測定する場合に
は、イオン減速電圧を小さくして、イオンが検出される
時間幅を小さくさせて感度を高める。逆に、バツクグラ
ウンドが問題とならない高濃度元素の場合には、減速電
圧を大きくして時間幅を大きくさせて検出量を大きくす
る。以下図面にもとづき実施例について説明する。
〔実施例〕
質量分析器に四重極型質量分析器を用いた場合の本発
明の第一の実施例を第1図を用いて説明する。第1図に
おいて、21はパルスレーザ発生装置で、高輝度紫外パル
スレーザ22を発生する。パルスレーザ22はレーザ集光手
段23により集光され試料24の表面を衝撃する。パルスレ
ーザ22の衝撃により試料24の表面からイオン25が発生す
る。イオン25はイオン引き出し電極26により加速収集さ
れる。四重極型質量分析器27とイオン引き出し電極26と
の間に減速電極28を設置し、減速電圧電源29から減速電
圧を印加する。イオン引き出し電極26により引き出され
加速されたイオンは、減速電極28とイオン引き出し電極
26との間の電位差により減速され四重極型質量分析器27
に入射する。四重極型質量分析期27で質量分離されたイ
オンは、第5図で示した従来の質量分析装置と同様の方
法で計測される。第5図と同じ符号は同じ部分を示す。
第2図に本実施例の方法で測定したGaAsの質量スペク
トルを示す。GaやAsのイオンはバツクグラウンドレベル
に対して5桁以上の強度を持つており、すぐれたダイナ
ミツクレンジを持つことが明らかである。
また、本実施例の方法は、減速電圧電源29からの電圧
を変化させることにより、イオンの拡がりを変化させる
ことが可能である。第3図に高濃度元素を測定する場合
と低濃度元素を測定する場合の原理図を示す。高濃度元
素を測定する場合には、減速電圧を引き込み電圧とほぼ
同じにしてイオンの分布を拡げ、それに呼応してイオン
を測定する時間幅を拡げる。低濃度元素を測定する場合
には、減速電圧を低下させて、加速されたイオンが質量
分析器に入射するようにする。これにより、低濃度元素
のイオンの時間分布は狭くなるため、測定する時間幅を
狭くしてバツクグラウンドを除くことが可能となる。
第4図に質量分析器にセクター型質量分析器を用いた
場合の本発明の第二の実施例の構成を示す。第4図にお
いて、31はパルスレーザ発生装置で、高輝度紫外パルス
レーザ32を発生する。パルスレーザ32はレーザ集光手段
33により集光され試料34の表面を衝撃する。レーザの衝
撃により試料34の表面からイオン35が発生する。イオン
35はイオン引き出し電極36により収集される。セクター
型質量分析器37では、イオン35の質量分離を行うために
ある程度のイオン速度が必要であるため、実施例1の場
合と異なり、イオン引出し電極36により加速されたまま
のイオンを質量分離する。セクター型質量分析器37のイ
オン出射側に減速電極38を設置する。質量分離されたイ
オンはこの減速電極38により、減速され、実施例1と同
様の方法で構成の詳細図示を省略した検出部12により測
定される。
本実施例の場合には、質量分離された後のイオンを減
速することになるが、実施例1の場合と同様の効果によ
り、イオンの時間拡がりが拡大され、パルス計測が容易
となる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明においては、短いパルスの
ビームにより発生した時間幅の狭いイオンの集まりを、
時間的に拡大することができるため、パルス計測が容易
となる。また、高感度の分析には逆に時間幅を狭めバツ
クグラウンドレベルの低い測定を行うことが可能であ
る。そのため、これまで困難であつた、ダイナミツクレ
ンジの大きな測定が可能となつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は四重極型質量分析器を用いた場合の本発明の第
一の実施例構成概要図、第2図は本発明によるGaAsの質
量スペクトル、第3図は、本発明による高濃度元素と低
濃度元素を測定する場合の原理図、第4図はセクター型
質量分析器を用いた場合の本発明の第二の実施例構成概
要図、第5図は従来の高繰返しレーザ励起質量分析装置
の概要図である。 1…パルスレーザ発生装置、2,22,32…パルスレーザ、
3,23,33…レーザ集光手段、4,24,34…試料、5,25,35…
イオン、6,26,36…イオン引き出し電極、7…質量分析
器、8…イオン検出器、9…デイレイ信号発生器、10…
アンド回路、11…パルス計数器、12…検出部、21,31パ
ルスレーザ発生装置、27…四重極型質量分析器、28,38
…減速電極、29…減速電圧電源、37…セクター型質量分
析器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−121662(JP,A) 特開 昭53−12389(JP,A) 実願 昭60−100134号(実開 昭62− 9356号)の願書に添付した明細書及び図 面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザやイオンのパルスビームを被分析物
    である試料に照射し、該試料の表面から発生するイオン
    にイオン加速手段を用いて電界を印加して前記イオンを
    加速し、該加速されたイオンを質量分析器により質量分
    離し、前記質量分析器により分離された質量スペクトル
    をイオン検出器により検出することにより試料の質量分
    析を行う質量分析方法において、 前記イオン加速手段と前記イオン検出器との間に設けた
    イオン減速手段を用いて、 前記試料から発生するイオンの量が多い場合には前記イ
    オン減速手段に印加する電圧を大きくし、 前記試料から発生するイオンの量が少ない場合には前記
    イオン減速手段に印加する電圧を小さくする印加電圧の
    調整を行う ことを特徴とする質量分析方法。
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