JP2895301B2 - 溶接用スプール巻ワイヤ - Google Patents

溶接用スプール巻ワイヤ

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JP2895301B2
JP2895301B2 JP1714592A JP1714592A JP2895301B2 JP 2895301 B2 JP2895301 B2 JP 2895301B2 JP 1714592 A JP1714592 A JP 1714592A JP 1714592 A JP1714592 A JP 1714592A JP 2895301 B2 JP2895301 B2 JP 2895301B2
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豊 佐野村
照明 中西
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NITSUTETSU YOSETSU KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はワイヤの防錆および輸
送時のワイヤ乱れを防ぐ樹脂フィルムで包装された溶接
用スプール巻ワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】線径0.8〜2.4mmの溶接用ワイヤは
合成樹脂製スプールに5〜20kgの単位で巻回され、輸
送や溶接時の使用性などを容易にしている。一般にこの
溶接用ワイヤは防錆を主目的として表面に銅メッキが施
こされているが、温度の高い国内では使用(溶接)され
るまでに表面に錆が生じ、溶接作業性不良や溶接欠陥発
生の原因となってしまう。
【0003】従来、この種ワイヤの防錆のためには図3
(a)に示すスプールに、図3(b)に示すワイヤ6を
巻回し、このワイヤ表面に、防錆紙7を図3(c)に示
すように巻いてその端部を重ね合せ粘着テープ8で固定
する方法。また、特開平1−214588号公報に開示
されたようにスプール巻ワイヤを気化性防錆剤が塗布さ
れた熱収縮性フィルムで覆い包装する方法等が知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記防
錆紙ではワイヤ表面、特にスプールのフランジ側近傍の
ワイヤに錆が生じる場合がある。また、近年合成樹脂製
スプールの材質としてポリスチレンから廉価なポリプロ
ピレンが使用されるようになった。しかし、このポリプ
ロピレン製スプールは特にフランジ部の曲げに対する抵
抗が弱く、輸送時スプールのフランジが変形して整列巻
してあるワイヤが乱れ、溶接時にワイヤのくい込みが生
じて作業性が低下するという問題が生じる。一方、気化
性防錆剤が塗布された熱収縮性フィルムで覆った場合は
高価であることと、両フランジへの密着性が十分ではな
くワイヤ表面に錆が生じたり、運搬時フランジが変形す
る場合があった。
【0005】この発明は、上記した問題を解消するもの
であって、スプールに巻かれたワイヤの完全防錆と、輸
送時のワイヤ乱れを防止しうる樹脂フィルムで包装され
た溶接用スプール巻ワイヤを提供することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、合成樹脂製
スプールに巻回された溶接用ワイヤの外周部を、スプー
ルの幅方向で5〜20%、かつスプールの円周方向で5
0〜70%となる熱収縮率を有すると共に、厚さが60
〜150μm、幅がスプール幅W+(50〜150)mm
に形成した熱収縮性フィルムで被覆包装したことを特徴
とする溶接用スプール巻きワイヤである。熱収縮性フィ
ルムは、ポリエチレンフィルムや防錆剤を含んだポリエ
チレンシュリンクフィルムなどが用いられる。以下に本
発明を詳細に説明する。
【0007】
【作用】スプールに溶接用ワイヤの巻回が終了すると図
2に示す工程で包装される。まず、スプール2が(イ)
の位置から熱収縮性フィルム1を引っ張って(ロ)の位
置へ移動する。続いてスプールの後部で上下のヒーター
3が熱収縮性フィルムを挟み、加熱して融着と溶断を行
う。次に(ハ)の位置に運ばれ、加熱炉4で150〜2
00℃で1〜2分間加熱され熱収縮性フィルム1が収縮
し、フランジへ密着する。これにより図1に示すように
ワイヤ6を巻回したスプール2を熱収縮したフィルム1
で包装される。
【0008】このような工程で溶接用スプール巻ワイヤ
は包装されるが、該熱収縮性フィルムの特性値の限定理
由を以下に説明する。まず、熱収縮性フィルムの厚さは
60〜150μmである必要がある。厚さが60μm以
下であると輸送時フィルムが破損したり、熱収縮時部分
的に破損する場合がある。また、厚さが150μmを超
えると熱収縮に要する温度を高くしなければならないと
いう不利があるとともに、使用時の開封が容易でなくな
る。さらに経済的でもない。
【0009】熱収縮性フィルムの幅はスプール幅W+
(50〜150)mmとする。すなわちW+50mm未満で
あるとフランジを覆う面積が不足してわずかな外圧で外
れてしまう。また熱収縮フィルムがスプールの中心から
ズレた場合、片方のフランジが露出してしまうからであ
り、一方W+150mmを超えると不経済なばかりか熱収
縮フィルム端部がスプールの中心に近いフランジ部にあ
り密着性が悪い。これを密着させるには非常に収縮率の
大きな熱収縮フィルムを用いる必要があるが、この場合
両フランジ間の熱収縮フィルムに張力がかかりすぎて輸
送時等に破損を招くからである。なお、熱収縮性フィル
ムの長さはフランジの円周から5〜100mm程度の長さ
が好ましく、これは、図2の(ロ)の位置とヒーター3
の位置を調整して行う。
【0010】次に熱収縮率はスプール幅方向で5〜20
%とする。すなわち5%未満であると、特にフランジの
保護効果が少なく、輸送時にワイヤが乱れる場合があ
る。また20%を超えると両フランジ間に張力がかかり
すぎフランジ部近傍のワイヤが上へ押し上げられて乱れ
ることがあり、更に輸送時熱収縮性フィルムが破損しや
すい。
【0011】また、フランジの円周方向の熱収縮率は5
0〜70%であることが必要である。50%未満である
とフランジ部への密着性が悪くなり防錆の効果が少なく
なること、また、70%を超えるとフランジ部への密着
性は良くなるものの張力がかかりすぎて輸送時熱収縮フ
ィルムが破損しやすくなるためである。なお、熱収縮率
は150〜200℃の温度範囲でのフィルムの収縮割合
をいう。以下実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。
【0012】
【実施例】JIS Z3312に規定されるYGWII
のワイヤ径1.2mmであるマグ溶接用ソリッドワイヤ
を、幅103mm、フランジ部径270mmのポリプロピレ
ン製スプールに20kgつづ巻取った。そのスプール巻ワ
イヤに表1に示す厚さ、収縮率、幅を種々変えた熱収縮
性フィルムで図2に示すスプールの包装工程によって各
々25コイル(ワイヤ;500kg)包装を行った。な
お、熱収縮性フィルムの長さはスプールフランジの円周
(約850mm)より15mm長くした。また加熱炉の温度
は175℃で1分30秒保持した。
【0013】スプール巻ワイヤをそれぞれの熱収縮フィ
ルムで包装した後、全量外観検査を行い包装状態を調べ
た。さらに、外観上問題のなかった試験例につきパレッ
トに積みトラックで500km輸送し、熱収縮性フィルム
の破損状況、整列巻ワイヤの乱れ状況を調べた。それら
の結果を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1の結果より明らかのように、本発明例
である試験例1〜6は、いずれもフランジへの密着性が
良く、輸送試験後においてもワイヤ乱れ等がなく極めて
満足し得るものであった。
【0016】比較例中、試験例7は熱収縮性フィルムの
厚さが薄く包装後の外観は良好であったが輸送試験で2
5コイル中5コイルフィルムが破損した。試験例8は熱
収縮性フィルムの厚さが厚いので、包装後および輸送試
験後共に外観は良好でワイヤの乱れもなかった。しか
し、使用時フィルムの開封が難かしく、また経済的でも
ない。試験例9はスプール幅方向の熱収縮率が小さく、
包装後の外観は良好であったが、輸送試験で25コイル
中7コイルにワイヤ乱れが起きた。試験例10はスプー
ル幅方向の熱収縮率が大きいので包装時25コイル中3
コイルのワイヤに乱れがあった。試験例11はフランジ
円周方向の熱収縮率が小さいので包装時25コイル全て
フランジへの密着性が悪かった。試験例12はフランジ
円周方向の熱収縮率が大きく、包装後の外観は良好であ
ったが、輸送試験で25コイル中4コイルワイヤが乱れ
た。試験例13はスプール幅Wに対して熱収縮性フィル
ムの幅が狭いので、包装時25コイル中5コイルフィル
ムがフランジから外れた。試験例14はスプール幅Wに
対して熱収縮性フィルムの幅が広すぎるので包装時25
コイル全てフランジへの密着性がやや悪いと共に経済的
でもない。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明の溶接用スプール
巻ワイヤによれば、スプールのフランジへの密着性が良
く完全防錆ができると共に輸送時におけるワイヤの乱れ
をも防止し、かつ経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】スプールに巻回された溶接用ワイヤの外周面を
熱収縮性フィルムで包装した状態を示す図。
【図2】熱収縮性フィルムでスプール巻溶接用ワイヤを
包装する工程図を示す図である。
【図3】(a)は溶接用ワイヤを巻回する前のスプー
ル、(b)は溶接用ワイヤが巻回された図、(c)は従
来の包装である防錆紙での包装を示す図である。
【符号の説明】
1 熱収縮性フィルム 2 スプール 3 ヒーター 4 加熱炉 5 フランジ 6 ワイヤ 7 防錆紙 8 粘着テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−114970(JP,A) 特開 昭54−143392(JP,A) 特開 昭57−15958(JP,A) 特開 平3−162260(JP,A) 実開 昭56−81802(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/133 503 B23K 9/12 301 B65H 75/02 B65D 71/08 B65D 75/06 B65B 11/50 B65H 55/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製スプールに巻回された溶接用
    ワイヤの外周部を、スプールの幅方向で5〜20%、か
    つスプールの円周方向で50〜70%となる熱収縮率を
    有すると共に、厚さが60〜150μm、幅がスプール
    幅W+(50〜150)mmに形成した熱収縮性フィルム
    で被覆包装したことを特徴とする溶接用スプール巻きワ
    イヤ。
JP1714592A 1992-01-31 1992-01-31 溶接用スプール巻ワイヤ Expired - Lifetime JP2895301B2 (ja)

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JPH05305442A JPH05305442A (ja) 1993-11-19
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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ITMI20121252A1 (it) * 2012-07-18 2014-01-19 Trafilerie Galli Bruno & C S N C Struttura di bobina, particolarmente per l'avvolgimento di fili d'acciaio preraddrizzati.

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