JP2894863B2 - ゴルフボールの製造法 - Google Patents

ゴルフボールの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴルフボールの製造法
に関する。より詳しくは本発明は、高反発性を有するゴ
ルフボールの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来ワンピースゴルフボール又はツーピ
ースゴルフボールのコアーは、主にゴム、共架橋剤とし
てのα,β-不飽和カルボン酸金属塩の正塩[例えばジ
(メタ)アクリル酸亜鉛等]及び金属酸化物等がニーダー
やバンバリーなどのミキシング機に同時に投入され混練
される(図2)。しかしこの時のミキシング温度は、各成
分が同時に投入されることによる混練の困難性のため
に、一般に110〜130℃という高温となる。
【0003】一方、高温多湿条件下に於いては上記α,
β-不飽和カルボン酸金属塩の正塩は、金属酸化物と反
応を起こして塩基性のα,β-不飽和カルボン酸金属塩
[例えばモノ(メタ)アクリル酸亜鉛等]に変化し、これは
ゴルフボールの反発性を低下させる要因の1つであるこ
とが指摘される(特開昭58−87140号公報)。
【0004】従って前記のようなミキシング温度が高く
なる従来のゴルフボールの製造法では、上記の反応を避
けるために乾燥条件下にて行われなければならない。し
かしそのためには、製造所内を1年中一定の湿度以下と
するために大型の除湿機等を備え付けなければならず非
常にコストがかかる、という問題を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のよう
な好ましくない反応を防ぐことが出来、その結果優れた
反発性を有するゴルフボールを特別な設備等を必要とせ
ず容易に製造出来るゴルフボールの製造法を提供するこ
と、を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】一般に共架橋剤の正塩そ
れ自体は、高温多湿下でも安定な化合物であり変化しな
いが、ここに金属酸化物が存在すると前記のような好ま
しくない反応を起こし塩基性の塩に変化する。
【0007】そこで、共架橋剤と金属酸化物とを別々に
ゴム等とミキシングしてそれぞれのコンパウンドを得、
その後これら2つのコンパウンドを高温ではない温度で
混練すれば、前記のような好ましくない反応が避けられ
その結果優れた反発性を有するゴルフボールが得られる
ことを見い出し本発明を成すに至った。
【0008】即ち本発明は、少なくともゴム、α,β-不
飽和カルボン酸金属塩の正塩及び金属酸化物からゴルフ
ボールを製造するに際し、上記α,β-不飽和カルボン酸
金属塩の正塩と金属酸化物とを別々にゴムとミキシング
し押出直前で両者をブレンドすることを特徴とするゴル
フボールの製造法、を提供する。
【0009】本発明のゴルフボールの製造法に於いて、
ゴルフボールのコアーは主に基材ゴム、α,β-不飽和カ
ルボン酸金属塩の正塩及び金属酸化物等から調製され
る。上記基材ゴムとしては、例えば天然ゴム(NR)、イ
ソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン
−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、エ
チレン−プロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム
(CR)及びブチルゴム(IIR)等が挙げられ、又これら
のブレンドゴムであってもよいが、ブタジエンゴムが好
ましい。
【0010】上記α,β-不飽和カルボン酸金属塩の正塩
は、共架橋剤として作用する。α,β-不飽和カルボン酸
としては、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。金属塩の
金属種としては、アルカリ土類金属、例えば亜鉛、マグ
ネシウム等が挙げられる。α,β-不飽和カルボン酸金属
塩の正塩としては、ジ(メタ)アクリル酸亜鉛、ジ(メ
タ)アクリル酸マグネシウム等が挙げられる。尚、本明
細書中において「正塩」とは金属の原子価の全てがα、
β-不飽和カルボン酸と結合したものをいう。
【0011】金属酸化物としては、通常用いられるもの
であってよいが、2価金属の酸化物が好ましい。具体的
には、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等が挙げられる。そ
の他コアーの調製には通常、過酸化物、充填剤、老化防
止剤等が使用される。過酸化物としては、ジクミルパー
オキサイド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)3,3,5-トリ
メチルシクロヘキサン等が挙げられる。充填剤として
は、酸化亜鉛、硫酸バリウム等が挙げられる。
【0012】上記コアーの組成に於いて、基材ゴム10
0重量部に対し、α,β-不飽和カルボン酸金属塩の正塩
は20〜45重量部、金属酸化物は正塩の20重量%以
上が好ましい。
【0013】ゴルフボールのコアーの製造は、まず上記
α,β-不飽和カルボン酸金属塩の正塩と金属酸化物とを
別々に基材ゴム等とミキシングしてそれぞれのコンパウ
ンドを得る。具体的には例えば図1に示すように、α,
β-不飽和カルボン酸金属塩の正塩と基材ゴム等とをミ
キシング機(例えば、ニーダー、バンバリー等)でミキシ
ングを行いコンパウンド1を得る。一方これとは別に、
金属酸化物と、基材ゴム及び必要に応じ過酸化物、充填
剤等とをミキシング機でミキシングを行いコンパウンド
2を得る。これらのミキシング条件としては適宜選択さ
れるが、例えば100〜130℃で4〜7分であってよ
い。
【0014】次いで通常の熟成等を行った後、上記各コ
ンパウンド1及び2を混練する。混練は、前記好ましく
ない反応が起こる温度より低い温度、例えば90℃以
下、特に80℃以下で、4〜8分行うのが好ましい。尚
一般にこのような混練は、コンパウンド同士の混練であ
るためロール等を用いても容易に行うことが出来、又温
度上昇も起こりにくい。そのため前記のような高温に於
ける好ましくない反応を避けることが出来る。その後、
上記混練物を通常の方法で素早く押出し加硫成形して、
コアーを得る。
【0015】上記のようにして得られたコアーはその後
必要に応じ通常の方法で、(ツーピースゴルフボールの
場合は)アイオノマー樹脂等を用いて圧縮成形若しくは
インジェクションして外被が形成され、表面塗装処理等
が施され、ツーピースゴルフボールが得られる。
【0016】
【発明の効果】本発明により、前記のようなα,β-不飽
和カルボン酸金属塩正塩の金属酸化物による好ましくな
い塩基性α,β-不飽和カルボン酸金属塩への変換反応を
特別な設備等を必要とせずに防ぐことが出来、その結果
優れた反発性を有するゴルフボールを容易に製造出来
る。
【0017】
【実施例】以下、実施例で本発明を具体的に説明する。 (実施例1及び2)ゴム組成物1 ブタジエンゴム 50 (重量部) ジアクリル酸亜鉛 35
【0018】ゴム組成物2 ブタジエンゴム 50 (重量部) 酸化亜鉛 18 ジクミルパーオキサイド 1.2 ヨシノックス425 0.5
【0019】図1に示すように、上記組成のゴム組成物
1を55リットル ニーダーに投入し105〜110℃
で5分間ミキシングを行いコンパウンド1を得た。一方
これとは別に、上記組成のゴム組成物2を55リットル
ニーダーに投入し105〜110℃で5分間ミキシン
グを行いコンパウンド2を得た。次いで、コンパウンド
1及び2を6分間70〜80℃で60インチロール(ブ
レンダーロール)で混練・熱入れし、その後通常の方法
でプラグ押出しコアー加硫してコアーを得た。次いで、
このコアーをサーリンカバー(三井デュポン社製)でイ
ンジェクション又は圧縮成形して、ゴルフボールを得
た。尚上記のゴルフボールの製造は、それぞれ表−1に
示す環境(気温、相対湿度)下にて行った。
【0020】(比較例1及び2)ゴム組成物3 ブタジエンゴム 100(重量部) ジアクリル酸亜鉛 35 酸化亜鉛 18 ジクミルパーオキサイド 1.2 ヨシノックス425 0.5
【0021】図2に示すように、上記組成のゴム組成物
3を55リットル ニーダーに投入し115〜125℃
で7分間ミキシングを行った後、6分間70〜80℃で
60インチロール(ブレンダーロール)で混練・熱入れ
し、その後通常の方法でプラグ押出しコアー加硫してコ
アーを得た。次いで、このコアーをサーリンカバー(三
井デュポン社製)でインジェクション又は圧縮成形し
て、ゴルフボールを製造した。尚上記のゴルフボールの
製造は、それぞれ表−1に示す環境(気温、相対湿度)下
にて行った。
【0022】上記各実施例及び比較例で得た各ゴルフボ
ールの諸物性値を、表−1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】1):USGA方式。 2):ボールに7オンスのプロジェクタイルを45m/se
cで衝突させた時のボールスピードから算出した値。 3):衝撃板に45m/secのスピードでボールを繰り返
し衝突させ破壊するまでの回数で実施例1を100とし
た時の指数。 4):ツルーテンパ社製のスウィングロボットでドライ
バーのヘッドスピード45m/secで打った時のボールス
ピード。 5):ツルーテンパ社製のスウィングロボットでドライ
バーのヘッドスピード45m/secで打った時のボールの
飛距離。
【0025】表−1より明らかなように、本発明のゴル
フボール(実施例1及び2)はコンプレッションの低下が
なく、また従来のゴルフボール(比較例1及び2)より高
反発な値を示し、更に耐クラック性も良いことが判る。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のゴルフボールの製造法のフローチャ
ートを示す。
【図2】 従来のゴルフボールの製造法のフローチャー
トを示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともゴム、α,β-不飽和カルボン
    酸金属塩の正塩及び金属酸化物からゴルフボールを製造
    するに際し、上記α,β-不飽和カルボン酸金属塩の正塩
    と金属酸化物とを別々にゴムとミキシングし押出直前で
    両者をブレンドする、ことを特徴とするゴルフボールの
    製造法。
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