JP2010194314A - マルチピースソリッドゴルフボール - Google Patents

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Abstract

【解決手段】本発明は、ソリッドコアに1層又は2層以上のカバーを被覆してなり、該ソリッドコアが内層コアと外層コアとを有するものであり、上記内層コアが熱可塑性樹脂を主材として形成され、直径21〜38mm、内層コアを半分に切断し、その断面上の任意の1点における硬度である断面硬度がJIS−Cで60〜83であり、かつ任意の2点間の断面硬度の差が±5以内であると共に、上記外層コアがポリブタジエンゴムを主材とするゴム組成物にて形成され、ソリッドコアの直径が35〜42mmであり、内層コアと外層コアとの境界面より1mm外側の外層コア、該境界面より1mm内側の内層コア、及び外層コアの表面における各硬度の関係を特定したマルチピースソリッドゴルフボールを提供する。
【効果】本発明のゴルフボールは、反発性をより一層向上させて飛距離増大を図ることができ、打感も良好に得ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、内層コアと外層コアとからなるソリッドコアと該コアを被覆する一又は複数のカバーとを具備するマルチピースソリッドゴルフボールに関し、更に詳述すると、飛び性能及びスピン性能に優れたマルチピースソリッドゴルフボールに関する。
従来より、飛距離を増大させ、かつ打感を良好なものにするために、ボール構造を多層構造に設計する工夫がなされており、カバーだけではなくコアの構造を2層構造とした多層ゴルフボールが種々提案されている。例えば、特開平11−57070号公報、これに対応する特許第4006550号公報、及び米国特許第6071201号明細書には、内層コアが樹脂、外層コアがゴムからなり、内層コアの外径が15〜25mm、ショアD硬度が55〜90であり、外層コアの硬度がJIS−Cで35〜75、厚さが0.5〜3.0mmであるマルチピースソリッドゴルフボールが提案されている。しかしながら、このゴルフボールは、内層コア(センター)が硬いため打感が硬く、フルショット時のスピンが増えてしまう。
また、特開2001−17571号公報及びこれに対応する米国特許第6394912号明細書には、コアの最内芯(内層コア)が熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーにて形成され、その直径が3〜18mm、ショアD硬度が15〜50であり、外層コアと最内芯(内層コア)との境界面近傍における外層コアのショアD硬度が最内芯(内層コア)のショアD硬度より1〜15度硬いゴルフボールが提案されている。また、特開2000−229133号公報、及びこれに対応する特許第3656806号公報、米国特許第6605009号明細書には、内層コア、外層コア及びカバーからなるボール構造を有し、内層コアは樹脂を主成分とし、直径が3〜15mmであり、外層コアはゴム組成物で形成され、最内芯(内層コア)のショアDの表面硬度が外層コア中の最も内側の層より4〜50硬く、これらの層の比重を調整したゴルフボールが提案されている。しかしながら、このゴルフボールは、最内芯(内層コア)が小さく、飛距離性能が十分ではなかった。
また、米国特許第7241232号明細書には、内層コアが、アイオノマーやポリアミド、ポリエステルエラストマー等の樹脂にて形成され、外層コアがゴム組成物で形成された多層コアと、特定の樹脂及び所定の厚さを有する内層カバー及び外層カバーとを具備したマルチピースソリッドゴルフボールが記載されている。しかしながら、このゴルフボールにおいても十分な飛距離が得られなかった。
更に、米国特許第7468006号明細書には、内層及び外層のコアを具備するゴルフボールが提案されており、外層コアがショアD硬度45以上の2元共重合体の高中和なアイオノマーにて形成されると共に、内層コアがショアD硬度55以下の3元共重合体の高中和なアイオノマーにて形成されることが記載されている。しかしながら、このゴルフボールでは、内層コアよりも外層コアの硬度が高く設定されており、ボール初速が大きいものではなく、飛距離が十分に得られなかった。
また、特開2008−301985号公報には、3層以上のボール構造のゴルフボールが提案されており、最内芯(内層コア)の主成分が熱可塑性樹脂であり、その直径が18〜35mmであることが示されている。しかしながら、このゴルフボールでは、最内芯(内層コア)が軟らかく、ボール初速が大きいものではなく、ドライバー(W#1)打撃時の飛距離が伸びなかった。
特開平11−57070号公報 特許第4006550号公報 米国特許第6071201号明細書 特開2001−17571号公報 米国特許第6394912号明細書 特開2000−229133号公報 特許第3656806号公報 米国特許第6605009号明細書 米国特許第7241232号明細書 米国特許第7468006号明細書 特開2008−301985号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、フルショット時の飛距離の増大を図ることができるコアが多層構造であるマルチピースソリッドゴルフボールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を行った結果、ソリッドコアにカバーを被覆してなり、かつ該ソリッドコアを内層コアとそれを被覆する外層コアとを有する多層コアを形成してなるゴルフボールにおいて、ドライバー(W#1)等の打撃時の変形に伴う応力集中が外層コアに起こるため、外層コアには反発性が高く、硬度分布が大きく変形しやすい材料を採用することが必要であり、一方、内層コアには比較的大きく硬めの、反発の高い材料を用いることで、ドライバー(W#1)等の実打時の反発性が非常に高く、飛距離が向上することを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、下記のマルチピースソリッドゴルフボールを提供する。
[1]ソリッドコアに1層又は2層以上のカバーを被覆してなり、該ソリッドコアが内層コアと外層コアとを有するマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、上記内層コアが熱可塑性樹脂を主材として形成され、直径21〜38mm、内層コアを半分に切断し、その断面上の任意の1点における硬度である断面硬度がJIS−Cで60〜83であり、かつ任意の2点間の断面硬度の差が±5以内であると共に、上記外層コアがポリブタジエンゴムを主材とするゴム組成物にて形成され、内層コアと外層コアとを合わせたコアの直径が35〜42mmであり、内層コアと外層コアとの境界面より1mm内側の内層コアのJIS−C硬度での断面硬度を(b)、上記境界面より1mm外側の外層コアのJIS−C硬度での断面硬度を(c)、外層コアのJIS−C硬度での表面硬度(d)とすると、(c)−(b)の値が−15〜10の範囲となり、かつ(d)−(b)の値が−10〜20の範囲となることを特徴とするマルチピースソリッドゴルフボール。
[2]内層コアが、
(A−I)オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はその金属塩 100〜30質量%、及び(A−II)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はその金属塩 0〜70質量%のベース樹脂100質量部に対して、
(B)分子量280〜1500の脂肪酸又はその誘導体 5〜170質量部、
(C)上記(A),(B)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物 0.1〜10質量部
を混合した樹脂組成物を主材として形成される[1]記載のマルチピースソリッドゴルフボール。
[3]外層コアのゴム組成物に使用されるポリブタジエンゴムが希土類元素系触媒で合成されたものである[1]又は[2]記載のマルチピースソリッドゴルフボール。
[4]外層コアのゴム組成物には、155℃における半減期が5〜120秒である有機過酸化物が配合され、その配合量が基材ゴム100質量部に対して0.2〜3質量部とする[1]、[2]又は[3]記載のマルチピースソリッドゴルフボール。
本発明のマルチピースソリッドゴルフボールによれば、内層コア及び外層コアを具備するものであり、その内層コアを比較的大きく設定し、該内層コア材料として比較的硬い熱可塑性樹脂を用いると共に、外層コアに硬度分布の大きいゴム組成物を採用することにより、ドライバーのフルショットにおいて高い実打初速を維持することができる。特に、内層コアに高中和なアイオノマー樹脂組成物を用いることにより、更に反発性を向上させ、飛距離増大が期待できるゴルフボールを得ることができる。また、本発明のゴルフボールは、打感も良好に得ることができる。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のマルチピースソリッドゴルフボールは、特に図示はしないが、ソリッドコアに1層又は2層以上のカバーを被覆してなり、該ソリッドコアが内層コアと外層コアとを有するものである。
本発明の内層コアは、従来のゴルフボールのようにゴム組成物にて形成されるものではなく、熱可塑性樹脂を主材として形成される。この熱可塑性樹脂としては、特に制限はないが、具体的には、ナイロン、ポリアリレート、アイオノマー樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマーなどを挙げることができ、市販品として「サーリンAD8512」(デュポン社製アイオノマー樹脂)、「ハイミラン1706」、「同1707」(三井・デュポン社製アイオノマー樹脂)、「リルサンBMNO」(アルケマ社製ナイロン樹脂)、「UポリマーU−8000」(ユニチカ製ポリアリレート樹脂)などを好適に使用し得る。
上記内層コアを得る方法としては、型付け、もしくは射出成形いずれの方法も使用できるが、射出成形方法にて製造することが好ましく、コア成形用金型のキャビティ内に上述した熱可塑性樹脂材料を射出する方法を好適に採用できる。
また、内層コアの材料として、アイオノマー樹脂、その未中和物、或いは高中和なアイオノマー樹脂を用いることが好適である。アイオノマー樹脂、又はその未中和物としては、下記(A−I)(A−II)
(A−I)オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はその金属塩、及び
(A−II)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はその金属塩
の樹脂成分をベース樹脂とした樹脂組成物を採用することが好適である。以下、この樹脂組成物について説明する。
(A−I)成分を構成するオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はその金属塩の重量平均分子量(Mw)については、好ましくは100,000以上、より好ましくは110,000以上、更に好ましくは120,000以上であり、上限として、好ましくは200,000以下、より好ましくは190,000以下、更に好ましくは170,000以下である。また、上記共重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比は、好ましくは3以上、より好ましくは4.5以上であり、上限値として、好ましくは7.0以下、より好ましくは6.5以下である。
この場合、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、GPC(ゲルパーミェションクロマトグラフィー)におけるポリスチレン換算にて算出されるものである。GPC分子量測定に関して述べると、2元共重合体及び3元共重合体は、分子中の不飽和カルボン酸基により、その分子がGPCのカラムに吸着されるため、そのままではGPC測定ができない。通常、不飽和カルボン酸基をエステル化後にGPC測定を行い、ポリスチレン換算した平均分子量Mw及びMnを算出する。
上記(A−I)成分はオレフィンを含む共重合体であり、当該成分中のオレフィンとして、例えば、炭素数2以上、上限として8以下、特に6以下のものを挙げることができる。具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン等が挙げられ、特にエチレンであることが好ましい。
また、(A−I)成分中の不飽和カルボン酸として、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等を挙げることができ、特にアクリル酸、メタクリル酸であることが好ましい。
更に、(A−I)成分中の不飽和カルボン酸エステルとして、例えば、上述した不飽和カルボン酸の低級アルキルエステル等が挙げられ、具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等を挙げることができ、特にアクリル酸ブチル(n−アクリル酸ブチル、i−アクリル酸ブチル)が好ましい。
(A−I)成分のランダム共重合体は、上記成分を公知の方法に従ってランダム共重合させることにより得ることができる。ここで、ランダム共重合体中に含まれる不飽和カルボン酸の含量(酸含量)は、通常2質量%以上、好ましくは6質量%以上、更に好ましくは8質量%以上、上限としては25質量%以下、好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下であることが推奨される。酸含量が少ないと反発性が低下する可能性があり、多いと材料の加工性が低下する可能性がある。
(A−I)成分の共重合体がベース樹脂全体に占める割合は100〜30質量%であり、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上であり、上限値して、好ましくは92質量%以下、より好ましくは89質量%以下、更に好ましくは86質量%以下である。
(A−I)成分を構成するオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体として具体的には、商品名「ニュクレルAN4318」、「同AN4319」、「同AN4311」、「同N035C」、「同N0200H」(三井・デュポンポリケミカル社製)などが挙げられる。また、オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体の金属塩として具体的には、商品名「ハイミランAM7316」、「同AM7331」、「同1855」、「同1856」(三井・デュポンポリケミカル社製)や商品名「サーリン6320」、「同8120」(米国デュポン社製)などが挙げられる。
また、(A−II)成分を構成するオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はその金属塩の重量平均分子量(Mw)については、好ましくは150,000以上、より好ましくは160,000以上、更に好ましくは170,000以上であり、上限値としては、好ましくは200,000以下、より好ましくは190,000以下、更に好ましくは180,000以下である。また、上記共重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比は、好ましくは3以上、より好ましくは4.5以上であり、上限値として、好ましくは7.0以下、より好ましくは6.5以下である。
(A−II)成分の共重合体がベース樹脂全体に占める割合は0〜70質量%であり、好ましくは8質量%以上、より好ましくは11質量%以上、更に好ましくは16質量%以上であり、上限値として、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。
(A−II)成分を構成するオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の具体例としては、商品名「ニュクレル1560」、「同1525」、「同1035」(三井・デュポンポリケミカル社製)などが挙げられる。オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の金属塩として、具体的には、商品名「ハイミラン1605」、「同1601」、「同1557」、「同1705」、「同1706」、「同N1050H」(三井・デュポンポリケミカル社製)や商品名「サーリン7930」、「同7920」(米国デュポン社製)、更には、商品名「エスコール5100」、「エスコール5200」(ExxonMobil Chemical社製)などが挙げられる。
(A−I)(A−II)成分の共重合体の金属塩は、上述した(A−I)(A−II)成分のランダム共重合体中の酸基を部分的に金属イオンで中和することによって得ることができる。
ここで、酸基を中和する金属イオンとしては、例えば、Na+、K+、Li+、Zn++、Cu++、Mg++、Ca++、Co++、Ni++、Pb++等が挙げられるが、好ましくはNa+、Li+、Zn++、Mg++、Ca++等が好適に用いられ、更に好ましくはZn++、Mg++であることが推奨される。
また、(A−I)(A−II)成分において金属中和物を使用する場合、即ち、アイオノマーを使用する場合には、その金属中和物の種類や中和度については特に制限はない。その一例として具体的には、60モル%Zn(亜鉛中和度)のエチレン−アクリル酸共重合体、40モル%Mg(マグネシウム中和度)のエチレン−アクリル酸共重合体、及び40モル%Mg(マグネシウム中和度)のエチレン−メタクリル酸−イソブチレンアクリレート3元共重合体、60モル%Zn(亜鉛中和度)のエチレン−メタクリル酸−イソブチレンアクリレート3元共重合体等が挙げられる。
更に、良好な反発性を得るために、上記(A−I)(A−II)成分に以下の(B),(C)成分を加熱混合することで中和度を向上させた高中和アイオノマーを使用することができる。
上記の高中和なアイオノマー樹脂組成物において、(A−I)及び(A−II)成分から成る上記ベース樹脂100質量部に対して、
(B)分子量280〜1500の脂肪酸又はその誘導体 5〜170質量部、
(C)上記(A),(B)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物 0.1〜10質量部
を混合することができる。
(B)成分は、分子量280以上1500以下の脂肪酸又はその誘導体であり、加熱混合物の流動性の向上に寄与する成分で、上記(A)成分と比較して分子量が極めて小さく、混合物の溶融粘度の著しい増加に寄与するものである。また、(B)成分中の脂肪酸(誘導体)は、分子量が280以上1500以下で高含量の酸基(誘導体)を含むため、添加による反発性の損失が少ないものである。
(B)成分の脂肪酸又はその誘導体は、アルキル基中に二重結合又は三重結合を含む不飽和脂肪酸(誘導体)であっても、アルキル基中の結合が単結合のみにより構成される飽和脂肪酸(誘導体)であってもよいが、1分子中の炭素数は、通常18以上、上限として80以下、特に40以下であることが推奨される。炭素数が少ないと、耐熱性が劣り、酸基の含量が多すぎてベース樹脂中に含まれる酸基との相互作用により所望の流動性が得られなくなり、炭素数が多い場合には、分子量が大きくなるため流動性が低下する場合があり、材料として使用困難になるおそれがある。
(B)成分の脂肪酸として、具体的には、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、リグノセリン酸などが挙げられ、特に、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、オレイン酸を好適に用いることができる。
また、(B)成分の脂肪酸誘導体は、脂肪酸の酸基に含まれるプロトンを置換したものが挙げられ、このような脂肪酸誘導体としては、金属イオンにより置換した金属せっけんが例示できる。金属せっけんに用いられる金属イオンとしては、例えば、Li+、Ca++、Mg++、Zn++、Mn++、Al+++、Ni++、Fe++、Fe+++、Cu++、Sn++、Pb++、Co++等が挙げられ、特にCa++、Mg++、Zn++が好ましい。
(B)成分の脂肪酸誘導体として、具体的には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、アラキジン酸マグネシウム、アラキジン酸カルシウム、アラキジン酸亜鉛、ベヘニン酸マグネシウム、ベヘニン酸カルシウム、ベヘニン酸亜鉛、リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸カルシウム、リグノセリン酸亜鉛等が挙げられ、特にステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、アラキジン酸マグネシウム、アラキジン酸カルシウム、アラキジン酸亜鉛、ベヘニン酸マグネシウム、ベヘニン酸カルシウム、ベヘニン酸亜鉛、リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸カルシウム、リグノセリン酸亜鉛を好適に使用することができる。
本発明の(B)成分は、上記ベース樹脂100質量部に対して、5質量部以上、好ましくは20質量部以上、より好ましくは50質量部以上、更に好ましくは80質量部以上であり、上限として170質量部以下、好ましくは150質量部以下、より好ましくは130質量部以下、更に好ましくは110質量部以下である。
なお、上述した(A)成分の使用に際し、公知の金属せっけん変性アイオノマー(USP5312857,USP5306760,WO98/46671公報等)を使用することもできる。
(C)成分は、上記(A),(B)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物である。従来例でも挙げたように、(A),(B)成分のみ、特に金属変性アイオノマー樹脂のみ(例えば、上記特許公報に記載された金属せっけん変性アイオノマー樹脂のみ)を加熱混合すると、下記に示すように金属せっけんとアイオノマーに含まれる未中和の酸基との交換反応により脂肪酸が発生する。この発生した脂肪酸は熱的安定性が低く、成形時に容易に気化するため、成形不良の原因となるばかりでなく、発生した脂肪酸が成形物の表面に付着した場合、塗膜密着性が著しく低下する原因になる。(C)成分は、このような問題を解決するために配合する。
Figure 2010194314
本発明で使用する加熱混合物は、上述したように(C)成分として、上記(A),(B)成分中に含まれる酸基を中和する塩基性無機金属化合物を必須成分として配合する。(C)成分の配合で、上記(A),(B)成分中の酸基が中和され、これら各成分配合による相乗効果により、加熱混合物の熱安定性が高まると同時に、良好な成形性が付与され、ゴルフボールとしての反発性に寄与する。
本発明の(C)成分は、上記(A),(B)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物であり、好ましくは一酸化物又は水酸化物であることが推奨され、アイオノマー樹脂との反応性が高く、反応副生成物に有機物を含まないため、熱安定性を損なうことなく、加熱混合物の中和度を上げることができるものである。
ここで、塩基性無機金属化合物に使われる金属イオンとしては、例えば、Li+、Na+、K+、Ca++、Mg++、Zn++、Al+++、Ni+、Fe++、Fe+++、Cu++、Mn++、Sn++、Pb++、Co++等が挙げられ、無機金属化合物としては、これら金属イオンを含む塩基性無機充填剤、具体的には、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、炭酸リチウム等が挙げられるが、上述したように一酸化物又は水酸化物が好適であり、好ましくはアイオノマー樹脂との反応性の高い酸化マグネシウムや水酸化カルシウムを好適に使用できる。
上記(C)塩基性無機金属化合物は、上記(A),(B)成分中の酸基を中和するための成分であり、その配合量を上記(A),(B)成分中の酸基に対して、好ましくは30モル%以上、より好ましくは45モル%以上、更に好ましくは60モル%以上、最も好ましくは70モル%以上であり、上限値としては、好ましくは130モル%以下、より好ましくは110モル%以下、更に好ましくは100モル%以下、特に好ましくは90モル%以下、最も好ましくは85モル%以下である。この場合、(C)成分である塩基性無機金属化合物については、所望の中和度を得るためにその配合量を適宜選定することができる。また、本発明の(C)成分の配合量は、質量ベースで表現すれば、上記ベース樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは0.8質量部以上、最も好ましくは1質量部以上であり、上限として、好ましくは8質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは4質量部以下である。
上記樹脂組成物のメルトフローレート(JIS−K6760(試験温度190℃、試験荷重21N(2.16kgf)にて測定))については、好ましくは1g/10min以上、より好ましくは2g/10min以上、更に好ましくは3g/10min以上であり、上限値して、好ましくは30g/10min以下、より好ましくは20g/10min以下、更に好ましくは15g/10min以下、最も好ましくは10g/10min以下である。この樹脂混合物のメルトインデックスが少ないと加工性が著しく低下してしまう。
上記の樹脂混合物の製造方法としては、特に制限はないが、(A−I)(A−II)成分中としてのアイオノマー又は未中和のポリマーと(B)成分と(C)成分とを一緒にホッパーに投入し、所望の条件で押出す方法を採用することができ、また、(B)成分については、別のフィーダーから投入しても良い。この場合、上記の(C)成分である金属カチオン源による(A−I)(A−II)及び(B)成分中のカルボン酸への中和反応を各種の押出機によって行うことができる。その押出機としては、単軸押出機、2軸押出機のどちらでも良く、2軸押出機がより好ましい。また、これら押出機の連結型でも良く、例えば、単軸押出機−2軸押出機、2軸押出機−2軸押出機等の連結タイプが挙げられる。これらの装置の構成は特別なものではなく、既存の押出機で十分である。
本発明の内層コアの直径は21〜38mmであり、かつ内層コアを半分に切断し、その断面上の任意の1点における硬度である断面硬度については、JIS−Cで60〜83である。この断面硬度(JIS−C)の下限値としては、好ましくは65以上、より好ましくは70以上、更に好ましくは73以上であり、上限値としては、好ましくは81以下、より好ましくは79以下、更に好ましくは78以下である。また、上記の内層コアの断面において、任意の2点間の断面硬度の差が±5以内であることが必要であり、好ましくは±4以内、より好ましくは±3以内、更に好ましくは±2以内である。このように、内層コアの断面硬度のばらつきを可及的に小さくすることにより、実打時のボール反発性が非常に高く、良好な打感を得ることができる。
内層コアの比重については、好ましくは0.80以上、より好ましくは0.85以上、更に好ましくは0.90以上、最も好ましくは0.92以上であり、上限として、1.4以下、より好ましくは1.2以下、更に好ましくは1.1以下、最も好ましくは1.0以下である。内層コアの比重は、反発性を維持し、慣性モーメントを大きくすることで、飛距離を向上させることができる。
本発明における外層コアは、ポリブタジエンを基材ゴムとするゴム組成物の加熱成形物にて形成される。
ここで、上記のポリブタジエンは、シス−1,4結合を60%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上有するものである。
また、上記のポリブタジエンは、そのムーニー粘度(ML1+4(100℃))が30以上、好ましくは35以上、更に好ましくは40以上、より更に好ましくは50以上、最も好ましくは52以上、上限として100以下、好ましくは80以下、更に好ましくは70以下、最も好ましくは60以下であることが推奨される。
なお、本発明でいうムーニー粘度とは、いずれも回転可塑度計の1種であるムーニー粘度計で測定される工業的な粘度の指標(JIS−K6300)であり、単位記号としてML1+4(100℃)を用いる。また、Mはムーニー粘度、Lは大ロータ(L型)、1+4は予備加熱時間1分間、ロータの回転時間4分間を示し、100℃の条件下にて測定したことを示す。
更に、上記ポリブタジエンの分子量分布Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)としては、2.0以上、好ましくは2.2以上、より好ましくは2.4以上、更に好ましくは2.6以上、上限として6.0以下、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.4以下である。Mw/Mnが小さすぎると作業性が低下し、大きすぎると反発性が低下する場合がある。
上記ポリブタジエンは、Ni,Co触媒を用いて合成したものでも希土類元素系触媒で合成したものでもよいが、特に、希土類元素系触媒で合成したものであることが好ましく、その希土類元素系触媒としては、公知のものを使用することができる。
例えば、ランタン系列希土類元素化合物、有機アルミニウム化合物、アルモキサン、ハロゲン含有化合物、更に、必要に応じルイス塩基の組み合わせよりなる触媒を挙げることができる。
本発明においては、特に、ランタン系列希土類元素化合物としてネオジウム化合物を用いたネオジウム系触媒の使用が、シス−1,4結合が高含量、1,2−ビニル結合が低含量のポリブタジエンゴムを優れた重合活性で得られるので好ましく、これらの希土類元素系触媒の具体例は、特開平11−35633号公報に記載されているものを好適に挙げることができる。
希土類元素系触媒の存在下でブタジエンを重合させる場合、溶媒を使用しても、溶媒を使用せずにバルク重合あるいは気相重合してもよく、重合温度は通常−30℃〜150℃、好ましくは10〜100℃とすることができる。
上記のポリブタジエンは、上記の希土類元素系触媒による重合に引き続き、ポリマーの活性末端に末端変性剤を反応させることにより得られるものであってもよい。
末端変性剤の具体例及び反応させる方法は、例えば、特開平11−35633号公報、特開平7−268132号公報、特開2002−293996号公報等に記載されているもの及び方法を挙げることができる。
上記ポリブタジエンは、ゴム基材中に、60質量%以上、好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、最も好ましくは90質量%以上、上限として100質量%以下、好ましくは98質量%以下、更に好ましくは95質量%以下配合されたものであることが必要である。配合量が足りないと、良好な反発性が付与されたゴルフボールを得ることが困難になる。
また、上記ポリブタジエン以外のゴムを本発明の目的を損なわない範囲で併用・配合することもできる。具体例として、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などを挙げることができる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記外層コアである加熱成形物は、上記ゴム基材100質量部に対し、不飽和カルボン酸又はその金属塩、有機硫黄化合物、無機充填剤及び老化防止剤を必須成分として所定量配合したゴム組成物にて形成される。
ここで、不飽和カルボン酸として、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等を挙げることができ、特にアクリル酸、メタクリル酸であることが好ましい。
また、不飽和カルボン酸の金属塩としては、メタクリル酸亜鉛、アクリル酸亜鉛等の不飽和脂肪酸の亜鉛塩、マグネシウム塩等を配合し得るが、特にアクリル酸亜鉛を好適に使用し得る。
上記不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩は、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは20質量部以上、より好ましくは22質量部以上、更に好ましくは24質量部以上、最も好ましくは26質量部以上、上限として、好ましくは45質量部以下、好ましくは40質量部以下、より好ましくは35質量部以下、最も好ましくは30質量部以下配合する。配合量が多すぎると、硬くなりすぎてしまい、耐え難い打感となり、少なすぎると、反発性が低下してしまう。
必要に応じて有機硫黄化合物を配合することができる。この有機硫黄化合物は、優れた反発性を付与するために好ましく用いられる。具体的には、チオフェノール類、チオナフトール類、ハロゲン化チオフェノール類又はそれらの金属塩を配合することが推奨され、より具体的には、ペンタクロロチオフェノール、ペンタフルオロチオフェノール、ペンタブロモチオフェノール、パラクロロチオフェノール、ペンタクロロチオフェノール等の亜鉛塩、硫黄数が2〜4のジフェニルジスルフィド等のジフェニルポリスルフィド、ジベンジルポリスルフィド、ジベンゾイルポリスルフィド、ジベンゾチアゾイルポリスルフィド、ジチオベンゾイルポリスルフィド等が挙げられるが、特に、ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩、ジフェニルジスルフィドを好適に用いることができる。
有機硫黄化合物は、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは0質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.2質量部以上、特に好ましくは0.4質量部以上であり、上限として、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下、最も好ましくは2質量部以下配合する。配合量が多すぎると、硬さが軟らかくなりすぎてしまい、少なすぎると、反発性の向上が見込めない。
無機充填剤としては、例えば、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等を挙げることができ、その配合量は、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは5質量部以上、より好ましくは6質量部以上、更に好ましくは7質量部以上、最も好ましくは8質量部以上、上限として、好ましくは80質量部以下、より好ましくは60質量部以下、更に好ましくは40質量部以下、最も好ましくは20質量部以下とする。配合量が多すぎたり、少なすぎたりすると適正な質量、及び好適な反発性を得ることができない。
有機過酸化物としては、硬度分布を大きくするために、比較的半減期の短い有機過酸化物を用いることが好ましい。具体的には、155℃における半減期atが、5秒以上、より好ましくは10秒以上、更に好ましくは15秒以上の有機過酸化物を用いることが好ましい。また、155℃における半減期atが、120秒以下、より好ましくは90秒以下、更に好ましくは60秒以下であるものを用いることが好ましい。その一例としては、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン(商品名「パーヘキサHC」)、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(商品名「パーヘキサTMH」)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(商品名「パーヘキサ3M」)、1−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン(商品名「パーヘキサC」)が用いられ、いずれも日油社製である。この配合量については、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上であり、上限としては、好ましくは3質量部以下、より好ましくは2質量部以下、更に好ましくは1.5質量部以下、最も好ましくは1質量部以下とすることが、好適な反発性、耐久性を得ることができる点から推奨される。上記の配合量が多すぎると、反発性、耐久性が低下してしまう場合があり、一方、少なすぎると、架橋に要する時間が長くなり、生産性の低下が大きく、コンプレッションも大きく低下してしまう場合がある。
上記ゴム組成物には、必要に応じて老化防止剤を配合することができる。この老化防止剤としては、例えば、市販品として「ノクラックNS−6」、「同NS−30」(大内新興化学工業社製)、「ヨシノックス425」(吉富製薬社製)等が挙げられる。
老化防止剤の配合量については、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは0質量部以上、より好ましくは0.03質量部以上、更に好ましくは0.05質量部以上であり、上限としては、好ましくは0.4質量部以下、より好ましくは0.3質量部以下、更に好ましくは0.2質量部以下とすることが、好適な反発性、耐久性を得ることができる点から推奨される。
また、必要に応じて硫黄を配合することができる。具体的には、商品名「硫黄Z(ゼット)」(鶴見化学工業社製)などが例示される。硫黄の配合量は、上記基材ゴム100質量部に対して、好ましくは0質量部以上、より好ましくは0.005質量部以上、更に好ましくは0.01質量部以上であり、上限として好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.4質量部以下、更に好ましくは0.1質量部以下である。硫黄の添加によりコアの硬度分布を大きくすることができる。硫黄の配合量が多すぎると、加熱成形の際、ゴム組成物が爆発するなどの不具合や反発性が大きく低下するおそれがある。
上記外層コア(加熱成形物)については、後述する断面硬度が得られるように、上述したゴム組成物を適宜選択し、公知のゴルフボール用ゴム組成物と同様の方法で加硫・硬化させることによって作製することができる。加硫条件については、例えば、加硫温度100〜200℃、加硫時間10〜40分にて実施することができる。この場合、本発明の所望のコア用ゴム架橋体を得る観点から、加硫温度は、150℃以上であることが好ましく、特に155℃以上が好ましく、上限としては、200℃以下、より好ましくは190℃以下、更に好ましくは180℃以下、最も好ましくは170℃以下である。
本発明の外層コアは、上記ゴム組成物を上記の方法で加硫・硬化させて製造することができるが、まず、外層コア成形用金型に外層コア材を入れ、一次加硫(半加硫)して一対の半球カップ体を製造した後、次いで、予め製作した内層コアを一方の半球カップ体に載せ、更に他方の半球カップ体をこれに被せた状態で二次加硫(全加硫)を行う加硫工程を2段階に分けた方法を好適に採用し得る。また、外層コアの形成と同時にソリッドコアの製造を行う方法を好適に採用し得、内層コアに外層コア材を射出成形する方法も好適に採用できる。外層コアを成形するには加硫工程が必要であり、内層コアが高温にさらされるため、内層コア材の融点は150℃以上であることが望ましい。
この場合、半球カップ体に配置する内層コアは、配置前に予め接着剤を塗布することができ、内層コアと外層コアとの界面を接着剤にて強固に結合させることで、ゴルフボールの耐久性をより向上させ、高い反発性を得ることができる。また、内層コアの表面をバレル研磨機などで粗くして表面に微細な凹凸を形成し、配置することが内層コアと外層コアとの密着性を高めるため推奨される。
以上のようにして製造されるソリッドコアの直径、即ち、内層コアと外層コアとを合わせたコアの直径については35〜42mmであり、好ましくは35.5mm以上、より好ましくは36mm以上であり、上限値としては、好ましくは41mm以下、より好ましくは40mm以下、更に好ましくは39mm以下である。
外層コアの比重については、好ましくは1以上、より好ましくは1.05以上、更に好ましくは1.1以上であり、上限として、3以下、より好ましくは2.5以下、更に好ましくは2.0以下、最も好ましくは1.5以下である。
本発明のソリッドコアにおいては、内層コアと外層コアとの境界面より1mm内側の内層コアのJIS−C硬度での断面硬度を(b)、その境界面より1mm外側の外層コアのJIS−C硬度での断面硬度を(c)、外層コアのJIS−C硬度での表面硬度(d)とすると、(c)−(b)の値が−15以上、好ましくは−13以上、より好ましくは−12以上、更に好ましくは−11以上とすることであり、上限値としては、10以下、好ましくは5以下、より好ましくは2以下、更に好ましくは−1以下とすることである。
また、(d)−(b)の値が−10以上、好ましくは−8以上、より好ましくは−6以上、更に好ましくは−4以上とすることであり、上限値としては、20以下、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下とすることである。
上記のように、内層コアの特定箇所の断面硬度(b)、外層コアの特定箇所の断面硬度(c)及び外層コアの表面硬度(d)の関係を上記のように調整することにより、外層コアの硬度分布を大きくし、打撃時のコア変形を適正化することで、良好なスピンと高い反発性を得ることができ、ボールの良好な飛び性能を実現することができる。
本発明のマルチピースソリッドゴルフボールは、上記ソリッドコアに1層又は2層以上のカバーを被覆形成してなる。本発明で使用されるカバーの材料については、特に制限はないが、公知のカバー材料を使用して形成でき、具体的には、公知の熱可塑性樹脂、アイオノマー樹脂、上述したような高中和なアイオノマー樹脂組成物、熱可塑性及び熱硬化型のポリウレタン、或いは、ポリウレタン系,ポリアミド系,ポリエステル系などの熱可塑性エラストマーなどを挙げることができる。また、カバー材料を通常の方法により射出成形してカバーを得ることができる。
本発明で使用されるカバーが比較的軟らかい場合は、飛距離増大効果に加えて、アプローチでのスピン性能も向上し、コントロール性と飛距離の両立を図ることができる。また、カバーが比較的硬い場合は、飛距離増大効果に加えて、更なる低スピン化が達成できるため、飛距離が大きく向上し得る。
本発明で使用されるカバーを比較的軟らかく形成する場合、上述したカバー材のうち、アイオノマー樹脂、高中和アイオノマー樹脂組成物、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー等を採用することが好適である。カバーが1層の場合には、該カバーの厚さは、0.5mm以上、好ましくは0.6mm以上、より好ましくは0.7mm以上、更に好ましくは0.8mm以上であり、上限値としては、2.0mm以下、好ましくは1.7mm以下、より好ましくは1.4mm以下、更に好ましくは1.2mm以下である。また、カバーの硬度はショアD硬度で30以上、好ましくは35以上、より好ましくは40以上、更に好ましくは45以上であり、上限値としては、57以下、好ましくは56以下、更に好ましくは55以下に設定することである。なお、カバーの硬度とは、カバー材料を所定厚のシート状に成形した時の硬度を意味する。
また、カバーが2層以上の場合には、外層カバーの方を内層カバーよりも軟らかくすることが好ましい。この場合、内層カバーの厚さは、0.5mm以上、好ましくは0.7mm以上、より好ましくは0.9mm以上であり、更に好ましくは1.1mm以上、上限値としては、3.0mm以下、より好ましくは2.7mm以下、更に好ましくは2.5mm以下、最も好ましくは2.3mm以下である。この場合、内層カバーの硬度は、ショアD硬度で51以上、好ましくは53以上、より好ましくは55以上であり、上限値としては、70以下、好ましくは65以下、より好ましくは62以下、更に好ましくは59以下に設定することである。
本発明で使用されるカバーを比較的硬く形成する場合、カバー材としては熱可塑性樹脂を使用することが好適であり、最も好ましいのは、アイオノマー樹脂を採用することである。カバーが1層の場合には、該カバーの厚さは、0.5mm以上、好ましくは0.7mm以上、より好ましくは0.9mm以上、更に好ましくは1.1mm以上であり、上限値としては、3.0mm以下、好ましくは2.5mm以下、より好ましくは2.0mm以下、より好ましくは1.5mm以下である。また、カバーの硬度はショアD硬度で58以上、好ましくは59以上、より好ましくは60以上であり、上限値としては、70以下、好ましくは65以下、更に好ましくは63以下に設定することである。
また、カバーが2層以上の場合には、外層カバーの方を内層カバーよりも硬くすることが好ましい。この場合、内層カバーの厚さは、0.5mm以上、好ましくは0.7mm以上、より好ましくは0.9mm以上であり、更に好ましくは1.1mm以上、上限値としては、3.0mm以下、より好ましくは2.5mm以下、更に好ましくは2.2mm以下、最も好ましくは1.9mm以下である。この場合、内層カバーの硬度は、ショアD硬度で30以上、好ましくは35以上、より好ましくは40以上、更に好ましくは45以上であり、上限値としては、57以下、好ましくは56以下、より好ましくは54以下、更に好ましくは52以下に設定することである。
ゴルフボールの直径としては、ゴルフボールの規格に対応するべく、42.67mm以上であることが好ましく、上限値としては、好ましくは44mm以下、より好ましくは43.8mm以下、更に好ましくは43.5mm以下、最も好ましくは43mm以下である。また、上記ゴルフボールの直径の範囲において、ボール全体の初期荷重10kgfから終荷重130kgfまで負荷したときの変形量(別名、製品硬度とも呼ばれる。)は、好ましくは2.3mm以上、より好ましくは2.4mm以上、更に好ましくは2.5mm以上、最も好ましくは2.6mm以上であり、上限として、好ましくは5.0mm以下、より好ましくは4.5mm以下、更に好ましくは4.0mm以下、最も好ましくは3.8mm以下である。
ボール表面に形成されるディンプルの個数については、特に制限はないが、空気力学的性能を高め飛距離を増大させるために、好ましくは250個以上、より好ましくは270個以上、更に好ましくは290個以上、最も好ましくは300個以上であり、上限値として、好ましくは400個以下、より好ましくは380個以下、更に好ましくは360個以下、最も好ましくは340個以下である。
また、ディンプルの幾何学的配列としては、8面体、20面体などが採用でき、更に、ディンプルの模様としては、円形に限られず、スクウェアー型、ヘキサゴン型、ペンタゴン型、トライアングル型などの非円形の形状のものを採用することができる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〜7,比較例1〜5〕
下記表2に示した組成の樹脂材料を射出成形金型内に射出して、内層コアを成形した。なお、比較例1のコアは単層であり、比較例2の内層コアは、表1に示す配合のゴム組成物を加硫して作製した。
次に、外層コアについては、表1の組成のゴム組成物を混練ロールを用いて混練し、130℃,6分間で一次加硫(半加硫)して一対の半球カップ体を製作した。得られた一対の半球カップ体で内層コアを被包し、金型内で155℃,15分間の条件にて外層コアを二次加硫(全加硫)して2層構造のソリッドコアを製造した。
次に、各ソリッドコアについて、表2に示した組成の樹脂材料(カバー材)を射出成形して、内層カバーと、同一形状、配列、個数のディンプルを表面に有する外層カバーとをそれぞれ形成し、表3,4の性状を示すマルチピースソリッドゴルフボールを得た。
Figure 2010194314
・ポリブタジエンゴム:JSR社製「BR730」 Nd系触媒を用いて得られたポリブ
タジエンゴム、シス−1,4結合含有量96%、ムーニー粘度「55」、分子量分
布「3」
・アクリル酸亜鉛:日本蒸留工業社製
・過酸化物:日油社製「パーヘキサC−40」 1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)
シクロヘキサンを無機充填剤で40%に希釈、155℃の半減期が約50秒
・酸化亜鉛:堺化学工業社製
・硫酸バリウム:堺化学工業社製「沈降性硫酸バリウム100」
・老化防止剤:大内新興化学工業社製「ノクラックNS−6」
Figure 2010194314
・ニュクレル:三井・デュポンポリケミカル社製のエチレン−メタクリル酸−エステル3
元共重合体又は三井・デュポンポリケミカル社製のエチレン−メタクリル酸2元共重合

・エスコール5100:ExxonMobil Chemical社製のエチレン−アク
リル酸2元共重合体
・サーリン:デュポン社製のアイオノマー樹脂
・ハイミラン:三井・デュポンポリケミカル社製のアイオノマー樹脂
・ダイナロン6100P:JSR社製の水添ポリマー
・パンデックス:DIC Bayer Polymer社製のMDI−PTMGタイプの
熱可塑性ポリウレタン
・オレイン酸:日油社製「NAA−300」
・ステアリン酸マグネシウム:日油社製「マグネシウムステアレートG」
・ベヘニン酸:日油社製「NAA−222S」
・水酸化カルシウム:白石カルシウム社製「CLS−B」
・硫酸バリウム:堺化学工業社製の沈降性硫酸バリウム300
・ポリテールH:三菱化学社製の低分子量ポリオレフィン系ポリオール
・ポリイソシアネート化合物:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
・熱可塑性エラストマー:東レデュポン社製「ハイトレル4001」
・酸化マグネシウム:協和化学工業社製「キョーワマグMF150」
・酸化チタン:石原産業社製「タイペークR550」
・ポリエチレンワックス:三洋化成社製「サンワックス161P」
得られたゴルフボールについて、下記のボール物性を調べた。また、下記方法で飛び試験を行い、フィーリングも評価した。その結果を表3(実施例)及び表4(比較例)に示す。
内層コア,外層コアの中心,断面,表面のJIS−C硬度
中心及び断面硬度については、コアを半球状にカットして断面を平面にして測定部分に硬度計の針を垂直に押し当てて測定した。JIS−C硬度の値で示される。
コア表面については、球状のコアの表面部分に垂直になるように硬度計をセットしてJIS−C硬度規格に基づいて硬度を計測した。JIS−C硬度の値で示される。23℃に温調後の測定値である。
カバーのショアD(シート状のショアD)
カバーのショアD硬度は、カバー材の射出成形物を6mm厚のシート状にした時のASTM−D−2240による値
ボール変形量
インストロン・コーポレーション製4204型を用いて、10mm/minの速度で圧縮し、10kgfでの変形量と130kgfでの変形量との差を測定した。
W#1での飛距離
ゴルフ打撃ロボットにブリヂストンスポーツ社製の「Tour Stage X−Drive」(ロフト角10.5°)のドライバー(W#1)でヘッドスピード(HS)50m/sで各ボールを10発ずつ打撃し、スピン量(rpm)及びトータル飛距離(m)を測定した。初速については、高速度カメラを用いて測定した。
打感(フィーリング)
トップアマチュアゴルファー3人がヘッドスピード(HS)40〜50m/sでドライバー(W#1)により打撃した時の打感を下記の基準に従って評価した。
○:良好な打感
×:硬すぎる、又は軟らかすぎる
Figure 2010194314
Figure 2010194314
比較例1では、ゴム製の単層コアのために、ドライバー(W#1)でのボール初速が小さく、飛距離が出ない。
比較例2では、ゴム製の2層コアのため、ドライバー(W#1)での初速が小さく、飛距離が出ない。
比較例3では、外層コアが軟らかいため、外層コア断面硬度(c)−内層コア断面硬度(b)の値が本発明の所定範囲外となり、ドライバー(W#1)での初速が小さく、飛距離が出ない。
比較例4では、内層コアの硬度が硬いため、打感が硬く、ドライバー(W#1)打撃時のスピンが増加してしまい飛距離が低下する。
比較例5では、内層コアの直径が大きいため、打感が硬く、ドライバー(W#1)打撃時のスピンが増加してしまい飛距離が低下する。

Claims (4)

  1. ソリッドコアに1層又は2層以上のカバーを被覆してなり、該ソリッドコアが内層コアと外層コアとを有するマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、上記内層コアが熱可塑性樹脂を主材として形成され、直径21〜38mm、内層コアを半分に切断し、その断面上の任意の1点における硬度である断面硬度がJIS−Cで60〜83であり、かつ任意の2点間の断面硬度の差が±5以内であると共に、上記外層コアがポリブタジエンゴムを主材とするゴム組成物にて形成され、内層コアと外層コアとを合わせたコアの直径が35〜42mmであり、内層コアと外層コアとの境界面より1mm内側の内層コアのJIS−C硬度での断面硬度を(b)、上記境界面より1mm外側の外層コアのJIS−C硬度での断面硬度を(c)、外層コアのJIS−C硬度での表面硬度(d)とすると、(c)−(b)の値が−15〜10の範囲となり、かつ(d)−(b)の値が−10〜20の範囲となることを特徴とするマルチピースソリッドゴルフボール。
  2. 内層コアが、
    (A−I)オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はその金属塩 100〜30質量%、及び(A−II)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はその金属塩 0〜70質量%のベース樹脂100質量部に対して、
    (B)分子量280〜1500の脂肪酸又はその誘導体 5〜170質量部、
    (C)上記(A),(B)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物 0.1〜10質量部
    を混合した樹脂組成物を主材として形成される請求項1記載のマルチピースソリッドゴルフボール。
  3. 外層コアのゴム組成物に使用されるポリブタジエンゴムが希土類元素系触媒で合成されたものである請求項1又は2記載のマルチピースソリッドゴルフボール。
  4. 外層コアのゴム組成物には、155℃における半減期が5〜120秒である有機過酸化物が配合され、その配合量が基材ゴム100質量部に対して0.2〜3質量部とする請求項1、2又は3記載のマルチピースソリッドゴルフボール。
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