JP2894523B2 - ブタジエンのパラジウム触媒カルボアルコキシル化 - Google Patents

ブタジエンのパラジウム触媒カルボアルコキシル化

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JP2894523B2
JP2894523B2 JP3085947A JP8594791A JP2894523B2 JP 2894523 B2 JP2894523 B2 JP 2894523B2 JP 3085947 A JP3085947 A JP 3085947A JP 8594791 A JP8594791 A JP 8594791A JP 2894523 B2 JP2894523 B2 JP 2894523B2
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    • C07C69/07Formic acid esters of monohydroxylic compounds of unsaturated alcohols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はブタジエンのカルボアルコキシル
化方法に、特に 1,3-ブタジエンよりのペンテン酸アル
キルの製造方法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】遷移金属触媒を使用してオレフィンをカ
ルボニル化する多くの方法が開示されている。特に、パ
ラジウム触媒カルボアルコキシル化反応は、ブタジエン
をアジピン酸前駆体に転化させる手段として長年にわた
って研究されている。パラジウムと一座または多座の
V 族の配位子とよりなるこの種の方法用の触媒系は:
ドイツ公開明細書第 2410246 号;EP 55,875;EP 2
73,489;EP 284,170 および U.S.3,887,595 に開
示されている。パラジウム、V 族の配位子および酸促
進剤よりなる触媒系は:U.S.3,437,677;U.S.3,5
01,518;U.S.4,414,409;U.S.4,786,443;G.
B.1,110,405;EP 43,382;EP 106,379;EP 19
8,521;EP 227,160;EP 235,864;EP 271,145;
および EP 279,477 に開示されている。
【0003】U.S.4,172,087 は、(a)1種もしく
は2 種以上の供与体配位子を含有する一座配位第 3 級
リンとの組合わせでの1種もしくは 2 種以上のパラジ
ウムのハロゲン化物塩、または1種もしくは 2 種以上
の供与体配位子を含有する多座配位第 3 級リンとの組
合わせでの1種もしくは 2 種以上のパラジウムのハロ
ゲン化物を含まない塩;(b)少なくとも1モル当量の
水酸基含有共反応剤;および(c)窒素含有塩基よりな
るパラジウム触媒系を開示している。好ましい出発物質
は 1,3-ブタジエンである。ピリジン、アルキル化ピリ
ジン、キノリン、ルチジン、ピコリン、イソキノリン、
アルキル化キノリンおよびアルキル化イソキノリン、ア
クリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルア
ニリン、N,N-ジエチルトルイジン、N,N-ジブチルト
ルイジン、N,N-ジメチルホルムアミドおよび N-メチ
ル-2-ピロリドンを窒素含有塩基として使用することが
できる。
【0004】U.S.3,437,676 は、オレフィン性不飽
和化合物を一酸化炭素およびアルコールと反応させてカ
ルボン酸エステルを製造するカルボニル化方法を開示し
ている。この反応は、オレフィン性不飽和化合物に対し
て 0.01 ないし1重量%の量での触媒としての錯体パラ
ジウム塩の影響下で実施する。トリフェニルホスフィン
ピリジンパラジウム二塩化物が適当な触媒である(カラ
ム 4、3 − 4 行)。この反応は、初期物質の全量に対
して 10 重量%以内の量の硫酸、リン酸、ホウ酸、酢
酸、プロピオン酸、他のカルボン酸またはハロゲン化水
素酸を含む、有機または無機の酸の存在下に実施するこ
とができる(カラム 4、63 行 − カラム5、1行)。
【0005】先行技術に開示されているブタジエンのカ
ルボキシアルキル化のための反応はしばしば温和な温度
および圧力で進行し、したがって、アジピン酸の前駆体
であるアジピン酸ジメチルへの魅力的な経路を提供する
が、これらの反応により得られる所望の線形生成物(ア
ジピン酸ジアルキル)への選択率は、通常は 75 %未満
であり、したがって、より選択的なブタジエンのカルボ
キシアルキル化方法を開発する必要が存在する。
【0006】パラジウム、塩化物、強酸、アリールホス
フィン、およびN−複素環塩基よりなる触媒をブタジエ
ンのカルボキシアルキル化に使用して、より高いブタジ
エンの転化率とより大きな所望のペンテン酸エステルへ
の選択率とを与え得ることがここに見いだされた。
【0007】
【発明の概要】本発明はブタジエン、一酸化炭素および
アルコール、すなわちROHを、パラジウム、塩化物、
強酸、アリールホスフィンおよびN−複素環塩基よりな
る触媒の存在下に反応させることよりなるペンテン酸ア
ルキル、すなわち
【0008】
【化1】
【0009】の製造方法を提供する。ここで、RはC
ないしC12のアルキルよりなるグループから選択した
ものであり、N−複素環塩基の強酸に対するモル比は少
なくとも0.5であり、この反応は溶媒中で実施する。
【0010】
【発明の詳細な記述】本発明記載の方法は所望の線形ペ
ンテン酸エステル、すなわちシスおよびトランス-2-ペ
ンテン酸、シスおよびトランス-3-ペンテン酸、ならび
に 4-ペンテン酸のアルキルエステルを極めて高い選択
率で与える。ここで、これらのペンテン酸アルキルはさ
らに反応させてアジピン酸ジアルキルまたは他のアジピ
ン酸前駆体とすることができる。
【0011】ブタジエンの生成物への高い転化率と所望
の線形生成物への高い選択率との双方を達成する鍵は、
パラジウム、塩化物、強酸、アリールホスフィンおよび
N−複素環塩基よりなる触媒混合物の使用である。これ
らの5種の成分の1種または2種以上を欠く触媒混合物
は、90%を超えるペンテン酸メチルへの選択率を伴っ
て定量的な転化率を達成し得る好ましい5成分系より
も、有意に低い転化率および/または選択率を与える。
【0012】本件反応に必要なパラジウムは、反応条件
下で可溶性の、カルボアルコキシ化反応に不利益な成分
を含有しない、いかなるパラジウム化合物または塩によ
っても得られる。適当なパラジウム化合物には PdX2
(X = Cl、Br、I); Pd(酢酸)2;Pd(PPh3)
4;Pd(CO2CH3)Cl(PPh3)2;PdCl2(PPh3)2
およびこれらの誘導体が含まれる。好ましい化合物は
PdCl2 および PdCl2(PPh3)2 である。本
発明記載の方法に使用するパラジウムの量は、好ましく
は全反応混合物に対して 0.005 ないし 0.5 重量%であ
る。より少量の使用は有意の量のブタジエンオリゴマー
とそのカルボアルコキシ化誘導体との形成という結果に
なる傾向を有し、より多量のパラジウムは不必要、かつ
不経済である。
【0013】本件触媒は、有機または無機の塩化物源を
含有しなければならない。適当な塩化物源には、反応条
件下で少なくとも部分的に可溶な酸、パラジウム化合
物、塩素化炭化水素および無機の塩、たとえば HCl、
PdCl2、3-クロロ-1-ブテン、ならびに塩素含有塩、た
とえば LiCl が含まれる。好ましい塩化物源は
PdCl2 である。塩化物のパラジウムに対するモル比は
好ましくは約1ないし 10、最も好ましくは約 2 ない
し約 4 である。本件反応は1以下の塩化物対パラジウ
ムモル比でも起こるが、一定量のパラジウムに対する速
度は低くなる。
【0014】本発明記載の方法に適したアリールホスフ
ィンは、リンに結合したアリール基を少なくとも1個含
有する一座配位子ホスフィンである。このアリール基は
置換されていないものであってもよく、1個または 2
個以上のC1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、ハ
ロ、SO3- または反応条件下で不活性な他の置換基を
含有するものであってもよい。リンに結合した適当な非
アリール基には、C1- C6-アルキル基およびシクロア
ルキル基が含まれる。好ましいホスフィンはトリフェニ
ルホスフィン、トリス-(p-トリル)-ホスフィンおよび
トリス-(3-クロロフェニル)-ホスフィンである。リンの
パラジウムに対するモル比は好ましくは約1ないし約 1
5、最も好ましくは約 4 ないし約 8 である。
【0015】本発明記載の方法に適した強酸には約 3.5
以下の pKa を有するもの、たとえば HCl、H2SO
4、スルホン酸たとえばトリフルオロメタンスルホン
酸、ならびに置換安息香酸たとえば 2,6-ジクロロ安息
香酸および 2,4,6-トリメチル安息香酸が含まれる。強
酸のパラジウムに対するモル比は 0.5 ないし約 10、好
ましくは1ないし 4 であるべきである。
【0016】適当なN−複素環塩基は少なくとも約3の
pKaを有するものであり、これにはピラジン、ピリジ
ン、そのアルキル基が1ないし5個の炭素原子を有する
アルキル置換ピリジン、そのアルコキシ基が1ないし5
個の炭素原子を有するアルコキシ置換ピリジン、ならび
に6ないし14個の炭素原子を有するシクロアルキル、
シクロアルコキシ、アリールおよびアリールオキシ基に
より置換されているピリジンが含まれる。
【0017】N−複素環塩基の特定の例には以下のもの
が含まれる: ピラジン ピリジン 3,4−ジメチルピリジン 4−フェノキシピリジン キノリン イソキノリン 2,2’−ジピリジル 2−ピコリン 3−ピコリン 4−ピコリン 2,3−ジメチルピリジン 2,4−ジメチルピリジン 3,5−ジメチルピリジン 4−ベンジルピリジン 3−アセチルピリジン 2,6−ルチジン 4−フェニルピリジン これらのN−複素環塩基は少量(たとえば0.2重量
%)で使用することも、反応用の溶媒として使用するこ
ともできるが、N−複素環塩基の強酸に対するモル比は
少なくとも0.5、好ましくは少なくとも1でなければ
ならない。
【0018】本件方法に使用するブタジエンは、少量の
非反応性化合物、たとえばブタンおよび不活性気体は許
容し得るが、実質的に不純物を含まないものであるべき
である。ブタジエンは反応混合物に全量一時に添加する
ことも、少量ずつ添加することもできる。ブタジエン二
量体およびその誘導体の形成を最小限に抑えるために
は、ブタジエンの濃度は反応中、約 30 重量%以下に保
つべきである。本件方法を連続的な手法で操作するなら
ば、反応混合物中のブタジエンの量は、いかなる特定の
時刻においても極めて少量 − − 反応混合物の1重量
%以下 − − であればよい。
【0019】この方法用の一酸化炭素は市販の供給源か
ら得られる。この一酸化炭素源は少量の H2(1− 10
%、好ましくは 5 %未満)、二酸化炭素、飽和炭化水
素、および他の不活性な気体を含有することがあり得
る。反応剤中の一酸化炭素の量は、カルボニル化反応の
化学量論を満足するのに十分なものであるべきである。
本発明記載の方法に使用する適当なアルコール、すなわ
ち ROH は、その R を C1 ないし C12 のアルキ
ルよりなるグループから選択したものである。アルコー
ルのブタジエンに対する好ましいモル比は約 1:1 ない
し 3.0:1 である。より低い比率では全てのブタジエン
をカルボアルコキシ化するのにアルコールが不十分であ
り、より高い比率では、特に上記の酸が HCl でない
場合に、有意の量の二量体およびその誘導体が形成され
る。
【0020】本発明記載の方法は、好ましい圧力範囲は
約 1000 ないし約 10,000 psi ではあるが、圧力に厳
密に依存するものではない.本件反応は、通常は約 80℃
ないし約 170℃ の、好ましくは 90℃ ないし 170℃
の範囲の温度で実施する。より低い温度での反応試行は
有意の量の二量体と二量体生成物とを生成する傾向があ
り;より高い温度はより高い圧力を必要とする。
【0021】この反応には溶媒が必要である。適当な溶
媒には:アルカン類 :ペンタン;ヘキサン;ヘプタン;オクタ
ン;シクロヘキサン;メチルシクロヘキサン;2,2,
3−トリメチルペンタン;ガソリン分画アミド類 :DMF;N,N−エチルイソプロピルホルム
アミド;アセタミド;N−フェニルアセタミド;イソブ
チラミド;イソバレラミド;イソカプリルアミド;N−
カプリルアミド;N−ヘプチルヘプタノイルアミド;イ
ソウンデシルアミド芳香族化合物 :ベンゼン;トルエン;キシレン;メシチ
レン;エチルベンゼン;ペンチルベンゼン;クメン;ク
ロロベンゼン;ジクロロベンゼンエステル類 :酢酸メチル;酢酸エチル;酢酸第2ブチ
ル;酢酸シクロヘキシル;酢酸フルフラール;ギ酸エチ
ル;ニギ酸グリコール;ギ酸ブチル;安息香酸メチル;
安息香酸エチル;ベンゾ安息香酸エステル;プロピオン
酸エチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、フタ
ル酸ジメチル;フタル酸ジブチル;マロン酸ジエチル;
サリチル酸メチル;ブチロラクトン;バレラロクトン;
アジピン酸ジメチル;アジピン酸ジエチル;アジピン酸
ジイソプロピルおよび吉草酸メチルエーテル類 :ジエチルエーテル;ジイソプロピルエーテ
ル;ジ−n−ブチルエーテル;ジイソブチルエーテル;
ジイソアミルエーテル;エチルベンジルエーテル;アニ
ソール;ジフェニルエーテル;THF;ジオキサン;メ
チル−o−トリルエーテル;ジグライム;エチレングリ
コール;エチレングリコールジブチルエーテル;エチレ
ングリコールジイソアミルエーテル;ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル;ジエチレングリコールジメチル
エーテル;エチレングリコールジフェニルエーテル;ト
リエチレングリコールジエチルエーテル;テトラエチレ
ングリコールジメチルエーテル;テトラエチレングリコ
ールジブチルエーテルハロカーボン類:塩化メチレン;
四塩化炭素ケトン類 :アセトン;メチルエチルケトン;メチルイソ
ブチルケトン;アセトフェノン;アセチルアセトン;シ
クロヘキサノンニトリル類 :アセトニトリル;ベンゾニトリルN−複素環塩基 :ピラジン;ピリジン;3,4−ジメチ
ルピリジン;4−フェノキシピリジン;キノリン;イソ
キノリン;2,2’−ビピリジル;2−ピコリン;3−
ピコリン;4−ピコリン;2,3−ジメチルピリジン;
2,4−ジメチルピリジン;3,5−ジメチルピリジ
ン;4−ベンジルピリジン;3−アセチルピリジン;
2,6−ルチジン;4−フェニルピリジンスルホン類 :ジイソプロピルスルホン;ジエチルスルホ
ン;ブチルアミルスルホン;メチルベンジルスルホン;
スルホラン;2−メチルスルホラン;2−メチル−4−
ブチルスルホランスルホキシド類 :ジメチルスルホキシドが含まれる。
【0022】好ましい溶媒はアジピン酸ジメチル、ピリ
ジン、ジフェニルエーテル、吉草酸メチルおよびピマリ
ン酸ジメチルである。
【0023】本発明記載の方法は回分式でも、連続的様
式でも実施することができる。
【0024】以下の実施例は本発明を説明するために提
出するものであって、限定するためのものではない。こ
れと異なる注記のない限り、部および百分率は重量部お
よび重量%であり、温度は摂氏度である。
【0025】
【実施例】典型的な手順においては、パイレックス(Py
rexR)ガラス製のライナーに 0.12 g の PdCl
2(0.68 ミリモル)、1.00 g のトリフェニルホスフィ
ン(3.81ミリモル)、1.00 g のピリジン(12.6 ミリモ
ル)、0.25 g の硫酸(2.55 ミリモル)、4.0 gのメタ
ノール(125 ミリモル)および 20.0 g のアジピン酸ジ
メチルを負荷した。ライナーをハステロイ製の振とう管
に挿入し、−78℃ に冷却し、脱気した。ブタジエン(6
g、111 ミリモル)を管中に凝縮導入した。この管を、
室温で一酸化炭素を用いて 2000 psi に加圧し、140℃
に加熱し、圧力を 3500 psig に保った。3 時間後、こ
の管を冷却し、内容物をガスクロマトグラフィーで分析
した。この実施例およびこの基本的手順を用いる同等な
実施例試行の結果を表1に与えてある。
【0026】
【表1】
【0027】脚注1.“Pd は、これと異なる注記のな
い限り実施例1−5では Pd(酢酸)2、実 施例6− 25 では PdCl2 である。
【0028】2.“酸”は、これと異なる注記のない限
り実施例1−5では 35 % HCl、実 施例6− 25 では H2SO4 である。
【0029】3.3-クロロ-1-ブテン 4.2,6-ルチジン 5.イソキノリン 6.3-アセチルピリジン 7.ピラジン 8.4-フェニルピリジン 9.PdCl(CO2CH3)(Ph3P)2 10.3,5-ルチジン 11.3-ピコリン 12.(p-トリル)3P 13.(3-クロロフェニル)3P 14.2,4,6-トリメチル安息香酸 15.CF3SO3H “DPE”= ジフェニルエーテル “MVAL”= 吉草酸メチル “DMP”= ピメリン酸ジメチル “DMA”= アジピン酸ジメチル “Py”= これと異なる注記のない限りピリジン “Phos”= これと異なる注記のない限りトリフェニル
ホスフィン “BD”= 1,3-ブタジエン “MP”= ペンテン酸メチル “DBE”= 二塩基酸エステル “二量体”= ブタジエン二量体およびカルボニル化誘
導体 “BD 転化率”=(生成物のモル数/負荷した BD
のモル数)× 100 “選択率 =(一定の生成物のモル数/全生成物のモル
数)× 100 本発明の特徴および態様は以下のとおりである。
【0030】1.ブタジエン、一酸化炭素、およびアル
キルアルコールを有機溶媒中で、そのパラジウムが反応
混合物の約0.005ないし0.5重量%の量で反応混
合物中に存在し、その塩化物対パラジウムのモル比が1
ないし10の範囲であり、そのアリール一座配位子ホス
フィン対パラジウムのモル比が1以上約15以下であ
り、その強酸が3.5未満のpKa値を有し、強酸対パ
ラジウムのモル比が0.5ないし10の範囲であり、そ
N−複素環塩基が少なくとも約3のpKa値を有し、
そのN−複素環塩基が強酸に対して少なくとも0.5の
モル比で存在し、そのアルキルアルコールが1ないし1
2個の炭素原子を有し、アルコール対ブタジエンの比率
が1:1ないし3:1であり、一酸化炭素が少なくとも
カルボニル化反応の化学量論的量を満たすのに十分な量
で存在するパラジウム、塩化物、強酸、アリール一座配
位子ホスフィン、およびN−複素環塩基を含んでなる均
一触媒混合物と、約80ないし170℃の範囲の温度で
反応させるペンテン酸線形アルキルの製造方法。
【0031】2.上記の強酸が塩酸、硫酸、スルホン
酸、および置換安息香酸よりなる類から選択したもので
ある上記1記載の方法。
【0032】3.上記の酸がスルホン酸であり、上記の
スルホン酸がトリフルオロメタンスルホン酸である上記
2記載の方法。
【0033】4.上記の酸が安息香酸であり、上記の安
息香酸が 2,4,6-トリメチル安息香酸である上記2記載
の方法。
【0034】5.上記のN−複素環塩基がピリジン、な
らびにそのアルキル基が1ないし5個の炭素原子を有す
るアルキル置換ピリジン、そのアルコキシ基が1ないし
5個の炭素原子を有するアルコキシ置換ピリジン、なら
びに6ないし14個の炭素原子を有するシクロアルキ
ル、シクロアルコキシ、アリールおよびアリールオキシ
基により置換されているピリジンよりなる類から選択し
たものである上記1記載の方法。
【0035】6.上記のN−複素環塩基がアルキル置換
ピリジンであり、上記のアルキル置換ピリジンが2,6
−ルチジン、3,5−ルチジン、および3−ピコリンよ
りなる類から選択したものである上記5記載の方法。
【0036】7.上記の有機溶媒がアルカン、アミド、
芳香族化合物、エステル、エーテル、ハロカーボン、ケ
トン、ニトリル、スルホン、スルホキシドおよびN−複
素環塩基よりなる類から選択したものである上記1記載
の方法。
【0037】8.上記の有機溶媒がアジピン酸ジメチ
ル、アジピン酸ジエチル、ジフェニルエーテル、吉草酸
メチルおよびピリジンよりなる類から選択したものであ
る上記1記載の方法。
【0038】9.上記のアリール一座配位子ホスフィン
が少なくとも1個のリンに結合したアリール基を含有す
るものである上記1記載の方法。
【0039】10.上記のアリール一座配位子ホスフィン
がトリフェニルホスフィン、トリス-(3-クロロフェニ
ル)-ホスフィンおよびトリス-(p-トリル)-ホスフィン
よりなる類から選択したものである上記9の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 67/38 C07C 67/38 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 69/533 B01J 31/02 - 31/30 C07C 67/36 - 67/38 C07B 61/00 CA(STN) WPI/L(QUESTEL)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウム、塩化物、強酸、アリール一
    座配位子ホスフィン、およびN−複素環塩基を含んでな
    る均一触媒混合物を用いて、ブタジエン、一酸化炭素、
    およびアルキルアルコールを有機溶媒中で、80ないし
    170℃の範囲の温度で反応させるペンテン酸線形アル
    キルの製造方法であって、そのパラジウムが反応混合物
    の0.005ないし0.5重量%の量で反応混合物中に
    存在し、その塩化物対パラジウムのモル比が1ないし1
    0の範囲であり、そのアリール一座配位子ホスフィン対
    パラジウムのモル比が1以上15以下であり、その強酸
    が3.5未満のpKa値を有し、強酸対パラジウムのモ
    ル比が0.5ないし10の範囲であり、そのN−複素環
    塩基が少なくとも3のpKa値を有し、そのN−複素環
    塩基が強酸に対して少なくとも0.5のモル比で存在
    し、そのアルキルアルコールが1ないし12個の炭素原
    子を有し、アルコール対ブタジエンの比率が1:1ない
    し3:1であり、一酸化炭素が少なくともカルボニル化
    反応の化学量論的量を満たすのに十分な量で存在する
    とを特徴とする方法
JP3085947A 1990-03-29 1991-03-27 ブタジエンのパラジウム触媒カルボアルコキシル化 Expired - Lifetime JP2894523B2 (ja)

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