JP2893315B2 - トラック荷台における框付伸縮カ−テンの全開放構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、トラックのル−フ付荷
台の側面に備えた伸縮カ−テンの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】トラックのル−フ付荷台においては、伸
縮カ−テン（アコ−ディオン型カ−テン）やドアを開閉
する場合の構造は、コ−ナ−部に立設してある支柱間の
範囲内でのみ移動可能なものであった。このために、ド
ア−を開放したり、また伸縮カ−テンを縮めたとして
も、荷台支柱間の枠空間の何処かには存在していて、そ
のドア−や伸縮カ−テンの面積分だけ空間が狭くなり、
荷台の枠空間全面を一度に開放することができなかっ
た。

【０００３】このために、大きい荷物の出し入れや、コ
ーナー部への部分的搬入作業が非常に困難な場合があっ
た。そこで、伸縮カーテンを単に荷台に廻らせて、コー
ナー部を通過させて他の支柱間の方にカーテンを引張っ
て移動させようとすると、そのコーナー部が内側に引き
寄せられ、振れが発生したり、レール方向への倒れが発
生して伸縮カーテンが極めて不安定となりスムーズに移
動できなくなる難点があった。また伸縮カーテンの開閉
端部は、ここを持って開閉したり施錠ができなければな
らず、合わせ位置の正確性と安定性が要求されるが、前
述のような不安定性によってこの要求を満たすことは困
難であった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる実情に
鑑みてなされたもので、ル−フ付トラック荷台におい
て、荷台の両側部と後部の枠空間全面を開放できるよう
にすることによって荷台のどの位置においても荷物の出
し入れ作業が容易に行なえるようにし、その際にコ−ナ
−部での伸縮カ−テン全体の往復移動がスム−ズに行な
え且つカ−テンの開閉部の合わせ位置決めを正確で安定
的に行なえる伸縮カ−テンの開閉構造を提供するもので
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の框付伸縮カ−テンの全開放構造は、トラッ
ク荷台床Ｆの外周縁に沿って、後部コ−ナ−を湾曲形状
４に形成した断面凹型床レ−ル３を設け、この後部コ−
ナ−の内側寄りに前支柱１に対応する後支柱２を前記床
Ｆを貫通させて車体フレ−ムＨに直接固着して立設す
る。そして前支柱１及び後支柱２の上端間に前記床レ−
ル３に対応する吊レ−ル枠６を回設させ、その吊レ−ル
枠６の下部の外側寄りにカ−テンガイドレ−ル１２を、
内側寄りに框ガイドレ−ル１３を夫々平行状に回設す
る。

【０００６】そして、両外端に框９を有し、中間間隔置
きに連結骨枠８を介設した伸縮体７から組成され、前記
框９の各上端には吊ロ−ラ−１９を、伸縮体７内の連結
骨枠８の各上端には水平回転吊プレ−ト２２を介して吊
ロ−ラ−１６を、各下端にはガイドロ−ラ−２４，２５
を装着して成るアコ−ディオン型カ−テンＣの一対を、
前記框９の吊ロ−ラ−１６を前記框ガイドレ−ル１３
に、伸縮体７の吊ロ−ラ−１９をカ−テンガイドレ−ル
１２に載架すると共に各下端のガイドロ−ラ−２４，２
５を前記床レ−ル３に嵌接させる。

【０００７】そして前記框９の前上部と框９後方の框ガ
イドレ−ル１３との間にその基端を框９に垂直に枢支さ
せると共にその末端を吊ロ−ラ３１にて載架して振止ロ
−ラ−３３ａ，３３ｂを嵌着させた開閉ア−ム２７を架
橋した框振止め手段２３を設け、荷台三方枠空間の夫々
を全面開放可能としたものである。

【０００８】

【実施例】以下本発明の框付伸縮カ−テンの開閉構造を
その実施例を示す図で説明すると、図１に示すように、
トラック荷台Ｎの床Ｆの外縁に沿って、運転ボックスＢ
に接する一側の前部コ−ナ−から両後部コ−ナ−を経て
他側の前部コ−ナ−に至る周縁に、後部コ−ナ−を湾曲
形状４に形成した断面凹型床レ−ル３を設ける。その床
レ−ル３の一側基端部と他側終端部に夫々床Ｆを切欠し
て車体フレ−ムＨに同高の前支柱１，１を垂直に溶接固
着し、また両後コ−ナ−部に前記湾曲形状４の床レ−ル
３から内側寄りに間隔を設けて夫々支柱孔５，５を設け
ると共にその下部の車体フレ−ムＨに前記支柱孔５に貫
通させて前記前支柱１と同高の後支柱２を垂直に溶接固
着する。

【０００９】前記前支柱１及び後支柱２の上端に前記床
レ−ル３の真上に対応させて吊レ−ル枠６を水平に廻ら
せ、その前部は直接前支柱１に固着し、後部は吊レ−ル
支持枠１４を介して後支柱１に固着する。そして図３及
び図４に示すように、前記吊レ−ル枠６の下部に、Ｃ型
のカ−テンガイドレ−ル１２を添設すると共にその内側
に間隔を置いてＣ型の框ガイドレ−ル１３を夫々荷台Ｎ
内向き開きに平行敷設する。

【００１０】また図２に示すように、前記カ−テンガイ
ドレ−ル１２には、中間間隔置きに連結骨枠８を配した
伸縮体７の各連結骨枠８（図６に示す）を、その上端８
ａに枢軸１５に枢支された水平回転吊プレ−ト２２を介
して装着した吊ロ−ラ−１６を前記カ−テンガイドレ−
ル１２に嵌合して往復自在に吊着する。前記水平回転吊
プレ−ト２２（図６に示す）によって湾曲コ−ナ−部で
の連結骨枠８の方向転換がスム−ズとなる。また、図３
に示すように、その伸縮体７先端部に接続させた框９
を、その上端９ａに前記框ガイドレ−ル１３に嵌合する
吊ロ−ラ−１９によって往復自在に吊着する。

【００１１】なお、図４に示すように、前記伸縮体７の
各連結骨枠８と框９は、框９の吊プレ−ト１０を屈曲さ
せて、前記カ−テンガイドレ−ル１２の下方に並ばせ
る。そして、図２に示すように、前記連結骨枠８と框９
の下端８ｂ，９ｂに設けた床ガイドロ−ラ−２４，２５
（図６に示す）を断面凹型の床レ−ル３に直立させて往
復自在に嵌接させる。なお、前記床ガイドロ−ラ−２５
は図６に示すように連結骨枠８に床ガイドロ−ラ−軸３
４を介して枢支され、また前記床ガイドロ−ラ−２４は
図３に示すように框９に床ガイドロ−ラ−軸３５を介し
て枢支される。

【００１２】前記框９の上端９ａには、図３に示すよう
に、縦に固着した吊プレート１０に、吊ローラー１９の
前後間隔を置いて垂直軸受け２０ａ，２０ｂを設けてこ
の垂直軸受け２０に框ガイドレール１３内に挟まれる振
止めローラー２１ａ，２１ｂを往復自在に軸止する。ま
た前記框９の前記吊プレート１０下部前方内壁９ｃに垂
直縦長の筒軸２６を固着し、この筒軸２６に後水平方向
きに開閉する振止めのための開閉アーム２７を枢支し、
この開閉アーム２７の後端部２７ｂに垂直軸受け２８を
設けて、この軸受け２８上部に係止プレート２９を枢支
する。

【００１３】そしてこの係止プレ−ト２９に外側に向き
に水平軸３０を設けてこの水平軸３０に前記框ガイドレ
−ル１３上を往復自在に嵌着される吊ロ−ラ３１を軸着
すると共にこの吊ロ−ラ３１の前後間隔を置いて垂直軸
受け３２ａ，３２ｂを設けてこの垂直軸受け３１ａ，３
１ｂに前記框レ−ル１３内に挟まれる振止めロ−ラ−３
３ａ，３３ｂを軸着する。また図１に示すように、前記
吊レ−ル枠６上には荷台Ｎ全体を覆うル−フ１１を載置
固定する。

【００１４】

【作用】本発明は上記の構成なので、框付伸縮カ−テン
を寄せることによって、ル−フ付荷台Ｎにおける框付伸
縮カ−テンの荷台両側と後部の全面どの部分も開放する
ことができる。その際に、図５に示すように、開閉ア−
ム２７を有する框振止め手段２３によって、框９がコ−
ナ−部を通過する時に、開閉ア−ム２７が開いて框９を
内側から突っ張るように支持して框が内側に引っ張られ
て傾斜するのを防止する。

【００１５】

【発明の効果】発明は以上のようで、ル−フ付荷台にお
ける框付伸縮カ−テンの両側と後部の全面を開放するこ
とができ、荷物の出し入れ作業を容易に行なうことが可
能となった。その際に框９に設けた框振止め手段２３に
よって、後部コ−ナ−での伸縮カ−テン全体の往復移動
がスム−ズに行なえると共にカ−テン開閉部の合わせ位
置決めを正確で安定的に行なえるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のトラック荷台の支持部材構造を示す斜
視図。

【図２】荷台部分のル−フを外した状態を示す斜視図。

【図３】框の振止め手段を示す斜視図。

【図４】框ガイドレ−ルと伸縮体ガイドレ−ルとに框と
連結骨枠が装着された状態を示す縦断側面図。

【図５】框ガイドレ−ルに装着された開閉ア−ムの開閉
状態を示す平面図。

【図６】連結骨枠部分の斜視図。

【符号の説明】

１ 前支柱 ２ 後支柱 ３ 床レ−ル ４ 床の湾曲形状 ５ 支柱孔 ６ 吊レ−ル枠 ７ 伸縮体 ８ 連結骨枠 ８ａ 連結骨枠８の上端 ９ 框 ９ａ 框９の上端 ９ｂ 框９の下端 ９ｃ 框下部前方内壁 １０ 吊プレ−ト １１ ル−フ １２ 伸縮体ガイドレ−ル １３ 框ガイドレ−ル １４ 吊レ−ル支持枠 １５ 水平回転吊プレ−トの枢軸 １６ 吊ロ−ラ− １７ 水平軸 １８ 水平軸 １９ 吊ロ−ラ− ２０ａ 垂直軸受け ２０ｂ 垂直軸受け ２１ａ 框振止めロ−ラ− ２１ｂ 框振止めロ−ラ− ２２ 水平回転吊プレ−ト ２３ 框振止め手段 ２４ 床ガイドロ−ラ− ２５ 床ガイドロ−ラ− ２６ 垂直縦長の筒軸 ２７ 開閉ア−ム ２７ａ 開閉ア−ムの後端部 ２７ｂ 開閉ア−ムの後端部 ２８ ア−ム垂直軸受け ２９ 係止プレ−ト ３０ 水平軸 ３１ 吊ロ−ラ ３２ａ 垂直軸受け ３２ｂ 垂直軸受け ３３ａ 振止めロ−ラ− ３３ｂ 振止めロ−ラ− ３４ 床ガイドロ−ラ−軸 ３５ 床ガイドロ−ラ−軸 Ｎ トラック荷台 Ｆ トラック荷台床 Ｂ 運転ボックス Ｈ 車体フレ−ム Ｃ アコ−ディオン型カ−テン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平６−200678（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−36434（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−62217（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭58−7489（ＪＰ，Ｂ２) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B60J 5/06 B60J 5/12 E06B 9/02

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トラック荷台床Ｆの外周縁に沿って、後
   部コ−ナ−を湾曲形状（４）に形成した断面凹型床レ−
   ル（３）を設け、この後部コ−ナ−の内側寄りに前支柱
   （１）に対応する後支柱（２）を前記床Ｆを貫通させて
   車体フレ−ムＨに直接固着して立設し、そして前支柱
   （１）及び後支柱（２）の上端間に前記床レ−ル（３）
   に対応する吊レ−ル枠（６）を回設させ、その吊レ−ル
   枠（６）の下部の外側寄りにカ−テンガイドレ−ル（１
   ２）を、内側寄りに框ガイドレ−ル（１３）を夫々平行
   状に回設し、外端に框（９）を有し、中間間隔置きに連
   結骨枠（８）を介設した伸縮体（７）から組成され、前
   記框（９）の各上端には吊ロ−ラ−（１９）を、前記連
   結骨枠（８）の各上端には水平回転吊プレ−ト（２２）
   を介して吊ロ−ラ−（１６）を、各下端にはガイドロ−
   ラ−（２４），（２５）を夫々装着して成るアコ−ディ
   オン型カ−テンＣを、前記框（９）の吊ロ−ラ−（１
   ６）を前記框ガイドレ−ル（１３）に、連結骨枠（８）
   の吊ロ−ラ−（１９）をカ−テンガイドレ−ル（１２）
   に載架すると共に各下端のガイドロ−ラ−（２４），
   （２５）を前記床レ−ル（３）に嵌接させ、また前記框
   （９）の前上部と框（９）後方の框ガイドレ−ル（１
   ３）との間にその基端を框（９）に垂直に枢支させると
   共にその末端を吊ロ−ラ（３１）にて載架して振止ロ−
   ラ−（３３ａ），（３３ｂ）を嵌着させた開閉ア−ム
   （２７）を架橋した框振止め手段（２３）を設け、荷台
   三方枠空間の夫々を全面開放可能としたことを特徴とす
   るトラック荷台における框付伸縮カ−テンの全開放構
   造。