JP2890668B2 - 電子部品の転写捺印装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子部品の転写捺印装置に関するものであ
る。

従来の技術 従来において、電子部品の転写捺印装置は、第３図，
第４図に示すように、チェーン11などの搬送手段にて搬
送される電子部品２が搬送ドラム４の固定ツメ３にはま
り込んで保持されて転写捺印位置まで移動し、ここで転
写ローラー１に接触して電子部品２がさらに回動するこ
とにより捺印する方法をとっていた。

発明が解決しようとする課題 この方法によると、搬送ドラム４と転写ローラー１の
中心間距離が固定であり、かつまた搬送ドラム４と固定
ツメ３の加工・組立精度によっては、転写ローラー１と
電子部品２の接触時に大きな負荷が掛かることがあっ
た。また、転写捺印時に固定ツメ３にて電子部品２のリ
ード線を保持して回転するため、固定ツメ３の摩耗及び
固定ツメ３の溝部にリード線表面のメッキが付着すると
いう欠点があり、またこれが捺印品質に悪い影響を及ぼ
し、電子部品２端面の塗膜損傷などの不良を誘発してい
た。

本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、捺印品質
の高い電子部品の転写捺印位置を目的とする。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は、転写捺印位置
において電子部品のリード線を支持するように配置され
た２つの回転自在ローラーと、前記２つの回転自在ロー
ラーを昇降させかつ電子部品のリード線を回転自在ロー
ラーにより支持した状態で電子部品の外周面に転写ロー
ラーを接触させる昇降手段とを具備したものである。

作用 本発明によれば、ドラム固定ツメの摩耗及びリード線
表面メッキの付着がなくなり、また転写捺印時の転写圧
を均一とすることができる。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１図及び第２図を用いて
説明する。

第１図は本実施例の電子部品の転写捺印装置の捺印時
の機構を示す概略図、第２図ａは同装置の要部斜視図、
同図ｂは同装置の固定ツメ及び回転ローラー部品の側面
図である。

なお、第３図，第４図と同一部分については同一番号
を付している。

従来の転写捺印装置と同様に、搬送チェーン等の搬送
手段により電子部品２が順次搬送される。そして搬送ド
ラム４の外周部に一定の間隔をあけて設けられた複数の
固定ツメ３にリード線2aがはまり込むことにより電子部
品２が保持され、この状態で搬送ドラム４の回転に伴い
転写捺印位置まで回動する。この転写捺印位置まで移動
した時点で、搬送ドラム４の回転は一旦停止する。そし
て、第１図に示すように、昇降ユニットにより２つの回
転自在ローラー５が上昇して前記リード線2aを支持し、
この状態でさらに上昇して連続回転している転写ローラ
ー１に外周面が接触する位置まで電子部品２を持ち上げ
転写捺印を行なう。転写捺印時は、回転自在ローラー５
も電子部品２の回転方向に追随し回転する構成となって
いる。転写捺印完了後、昇降ユニットは下降し、電子部
品２は再度固定ツメ３にはまり込み、搬送ドラム４は再
び回転し、次の電子部品２が転写捺印位置まで搬送す
る。昇降ユニットの構成は、第１図に示すような構成で
あり、前述した機能を有する回転自在ローラー５、この
回転自在ローラー５を保持するローラー取付部材６、ロ
ーラー取付部材６を昇降させるスライド・シャフト７、
軸受ブロック８、カム・フォロアー９、及び上下運動を
起こす溝カムとから構成されている。

本実施例によれば、転写捺印時に電子部品２を固定ツ
メ３からはずして、回転自在ローラー５でリード線2aを
保持しながら転写ローラー１を電子部品２に接触させる
ため、大きな負荷が掛からずに転写捺印が行える。また
転写捺印時に固定ツメ３からリード線20は離れているた
め、固定ツメ３の摩耗は軽減されるとともに固定ツメ３
にリード線2aのメッキが付着することがない。

よって転写圧を均一とすることができ、また捺印品
質，塗膜損傷に関する品質の向上が実現できる。

発明の効果 以上のように本発明によれば、次のような効果が得ら
れる。

（１）搬送ドラムの固定ツメの摩耗がなく、またリード
線表面メッキの付着がないため、メッキ付着除去作業が
解消できる。

（２）上記効果及び転写圧を均一にできるため、捺印品
質と、塗膜損傷に関する品質向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による電子部品の転写捺印装
置を示す概略図、第２図a,bはその要部の斜視図および
側面図、第３図は従来の転写捺印装置を示す概略図、第
４図a,bはその要部の側面図である。 １……転写ローラー、２……電子部品、2a……リード
線、３……固定ツメ、４……搬送ドラム、５……回転自
在ローラー、６……ローラー取付部材、７……スライド
・シャフト、８……軸受ブロック、９……カム・フォロ
アー、10……溝カム。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外周部に電子部品のリード線を保持する複
   数の固定ツメを有しかつ間欠駆動される搬送ドラムと、
   前記固定ツメに電子部品を順次送り込む搬送手段と、前
   記搬送ドラムの転写捺印位置に配置されかつ電子部品の
   外周面に捺印を行う転写ローラーと、前記転写捺印位置
   において電子部品のリード線を支持するように配置され
   た回転自在ローラーと、前記２つの回転自在ローラーを
   昇降させかつ電子部品のリード線を回転自在ローラーに
   より支持した状態で電子部品の外周面に転写ローラーを
   接触させる昇降手段と、転写捺印時には搬送ドラムの回
   転を停止するように搬送ドラムを間欠駆動させる搬送ド
   ラム駆動手段とを具備した電子部品の転写捺印装置。