JP2890609B2 - ラケット - Google Patents

ラケット

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JP2890609B2
JP2890609B2 JP2036941A JP3694190A JP2890609B2 JP 2890609 B2 JP2890609 B2 JP 2890609B2 JP 2036941 A JP2036941 A JP 2036941A JP 3694190 A JP3694190 A JP 3694190A JP 2890609 B2 JP2890609 B2 JP 2890609B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はラケット、特に打球時の衝撃振動を著しく抑
え、快適なプレーのできるラケットに関する。
[従来の技術] 従来から、ラケット類、特にテニスラケットのフレー
ムは軽量で、適度な強度と剛性を持つ材料で構成されて
いる。すなわち、木、アルミ合金、繊維強化複合材(FR
P)などが使用されている。これらの材料は本来比較的
良好な振動減衰性を持っているが、打球時の衝撃振動を
急速に、かつ有効に低減する機能に関しては十分ではな
かった。特に、従来のFRP製ラケットにおいては自由度
の高い成型性、ラージサイズラケットの軽量化などに有
効であるため、近年急速に普及しているが、打球時の衝
撃振動を急速に、かつ有効に低減する機能は木製ラケッ
トよりも劣るものであった。
また、打球時の衝撃振動を低減、緩和する目的で「ス
タビライザー」が提案され、市販されている。この「ス
タビライザー」とは、ゴム、あるいは軟質の合成樹脂成
型品をラケットのガットとガットの間に装着したり、ガ
ット面に圧着したりしたものである。この「スタビライ
ザー」によればガット自体の振動を抑制するにはかなり
有効であるが、ガットからフレームに伝播した振動をフ
レーム自体の機能により抑制するものではなかった。
[発明が解決しようとする課題] すなわち、従来のラケットでは打球時の衝撃振動がフ
レームに伝播したものは、シャフトおよびグリップを通
して腕や肘に伝播し、手首、腕および肘などに疲労を蓄
積する結果を招いていた。さらに、ガットの中央部(い
わゆるスウィートスポット)をはずれた打球の場合に
は、不快な振動ないしシビレを体感する結果を招くこと
が多かった。
特に、従来のFRP製ラケットにおいては打球時の衝撃
振動がフレーム部、シャフト部およびグリップ部で減衰
されることが少ないため手首,腕および肘などに疲労を
感じることが多く、スウィートスポットをはずした場合
の不快な振動ないしシビレを体感する場合も多くなり、
木製ラケットを使用した場合よりも疲労感、不快感は大
きいものであった。
本発明の課題は、かかる従来のFRP製ラケットの欠点
に鑑み、打球時の衝撃振動を著しく抑えた、快適なプレ
ーのできるラケット、特にテニス用ラケットを提供せん
とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記課題は、繊維強化複合材からなるラケッ
トにおいて、該ラケットのフレーム部、シャフト部およ
びグリップ部の少なくとも一部がポリビニルアルコール
系繊維を含有せしめた無機繊維を補強材とする繊維強化
複合材で構成されたことを特徴とするラケットによって
解決することができる。
すなわち、本発明の要部はラケットを構成する繊維強
化複合材の補強材に、無機繊維とポリビニルアルコール
系繊維とを併用することである。これによってガットか
ら伝播される衝撃振動をフレーム部、シャフト部および
グリップ部において急速に、かつ有効に抑制することに
成功したものである。
本発明において、無機繊維とは主としてガラス繊維、
炭素繊維およびスチール繊維などを指すが、特にこれら
に限定されるものではない。ただし、無機繊維の内で、
ガラス繊維,炭素繊維の一方もしくは両方を用いるのが
特に好ましい。
また、無機繊維と併用するポリビニルアルコール系繊
維は通常工業用途で使用されている品種であればよい
が、好ましくは高強度タイプ、例えば引張強度が好まし
くは9g/d以上、より好ましくは15g/d以上の繊維であ
る。一方、ポリビニルアルコール系繊維の弾性率は好ま
しくは200g/d以上である。
該ポリビニルアルコール系繊維の全補強繊維に占める
割合は、好ましくは5容量%以上60容量%以下、より好
ましくは10容量%以上40容量%以下である。このような
占有範囲のもとでは、繊維強化複合材の機械的性能を損
なうことなく、該複合材の軽量化と同時に振動減衰性の
改善効果が顕著である。
本発明のラケットに使用される繊維複合強化材は、補
強材として上記の無機繊維とポリビニルアルコール系繊
維を併用するものであるが、該ラケットの振動損失係数
は0.01以上であることが好ましい。
上述の振動損失係数は、次のようにして測定される。
すなわち、ラケットのグリップ部の中央にマイクロ加速
度ピックアップを装着し、フレームの先端をハンマーで
軽打し、その振動の減衰波形をFFTアナライザー(小野
測器(株)製)で測定し、その波形をマイクロコンピュ
ーター(日本電気(株)製)により米国軍規格のMIL−
P−22581Bの算式に準じて振動損失係数(η)を求め
る。
このようなラケットに使用される繊維強化複合材の製
法は従来公知の方法が適用できる。その際用いるマトリ
ックス樹脂としては、主にエポキシ樹脂,ポリエステル
樹脂などが挙げられるが、得にこれらに限定されもので
はない。
また、使用される繊維強化複合材の補強繊維含有率
は、好ましくは50〜70容量%、より好ましくは60〜65容
量%である。この補強繊維含有率はラケットを構成する
全部材において共通であってもよいし、フレーム部、シ
ャフト部およびグリップ部などの各部材において変更し
て用いてもかまわない。
同様に、全補強繊維中に占めるポリビニルアルコール
系繊維の割合は、前述したように5〜50容量%が好まし
いが、この割合はラケットを構成する全部材において共
通であってもよいし、フレーム部、シャフト部およグリ
ップ部などの各部材において変更して用いてもかまわな
い。
本発明でいうラケットには、スカッシュ用ラケット、
テニス用ラケット、バドミントン用ラケットなどガット
を有するラケットが例示できるが、特に本発明のラケッ
トはスウィートスポットが問題とされるテニス用として
好適である。
[実施例] 以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明す
る。
実施例1 引張強度320kg/mm2の炭素繊維(CF)と引張強度11g/d
および引張弾性率200g/dのポリビニルアルコール系繊維
(PVA)を用い、補強繊維の含有率が60容量%、全補強
繊維に占めるポリビニルアルコール系繊維の割合が20容
量%であるエポキシ(EPO)樹脂マトリックスのプリプ
レグ(CF/PVA/EPO=48/12/40容量%)とした。
上記プリプレグを用いてラケットを成型加工し、次い
で、前述の方法により共振周波数と振動損失係数(η)
を求めて、表1の結果を得た。
実施例2 実施例1と同じ品種の炭素繊維と引張強度17g/dおよ
び引張弾性率310g/dのポリビニルアルコール系繊維を用
い、補強繊維の含有率が60容量%、全補強繊維に占める
ポリビニルアルコール系繊維の割合が30容量%であるエ
ポキシ樹脂マトリックスの交互複合体(各糸条を交互に
装填したもの)プリプレグ(CF/PVA/EPO=42/18/40容量
%)とした。
実施例1と同様にしてラケットを成型加工し、該ラケ
ットの振動特性を測定して表1の結果を得た。
実施例3 実施例1における炭素繊維の代わりに、引張強度165k
g/mm2のガラス繊維(GF)を用いた以外、実施例1と全
く同様にしてエポキシ樹脂マトリックスのプリプレグ
(GF/PVA/EPO=48/12/40容量%)とした。
実施例1と同様にしてラケットを成型加工し、該ラケ
ットの振動特性を測定して表1の結果を得た。
実施例4 実施例1と同種の炭素繊維、実施例3と同種のガラス
繊維および実施例2と同種のポリビニルアルコール系繊
維を用い、全補強繊維の含有率が60容量%、全補強繊維
に占める炭素繊維、ガラス繊維およびポリビニルアルコ
ール系繊維の割合が各々60、20、20容量%であるエポキ
シ樹脂マトリックスのプリプレグ(CF/GF/PVA/EPO=36/
12/12/40容量%)とした。
実施例1と同様にしてラケットを成型加工し、該ラケ
ットの振動特性を測定して表1の結果を得た。
比較例1 実施例1と同種の炭素繊維および実施例3と同種のガ
ラス繊維を用い、補強繊維の含有率が60容量%、全補強
繊維に占める炭素繊維およびガラス繊維の割合が各々8
0、20容量%であるエポキシ樹脂マトリックスのプリプ
レグ(CF/GF/EPO=48/12/40容量%)とした。
実施例1と同様にしてラケットを成型加工し、該ラケ
ットの振動特性を測定して表1の結果を得た。
表中、打球感は、20人のテニス選手に打球してもらっ
た時の感触を次の4段階に判定してもらって決定した。
×:悪い、○:良好、◎:極めて良好 [発明の効果] 本発明は、ラケットを構成する繊維強化複合材におけ
る補強材として、PVA系繊維と無機繊維とを併用したも
のである。かかる構成のラケットによれば打球したとき
の衝撃振動がガットからフレーム、シャフトおよびグリ
ップに伝わるのを極めて良好に減衰させるため、従来の
ラケットのようにスウィートスポットからはずれた部分
による打球をした場合の不快な振動ないしシビレがな
い。また衝撃振動による腕や肘の疲労を良好に軽減する
ので、手首,腕および肘などに疲労を蓄積することがな
く、快適にまた正確にプレーすることができる等、顕著
な効果を奏する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−121073(JP,A) 特開 昭61−279265(JP,A) 特開 昭59−214465(JP,A) 特開 昭54−76333(JP,A) 実開 昭61−48759(JP,U) 実開 昭61−168856(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63B 49/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化複合材からなるラケットにおい
    て、該ラケットのフレーム部、シャフト部およびグリッ
    プ部の少なくとも一部がポリビニルアルコール系繊維を
    含有せしめた無機繊維を補強材とする繊維強化複合材で
    構成されたことを特徴とするラケット。
  2. 【請求項2】無機繊維がガラス繊維および炭素繊維のう
    ち、少なくとも1種である特許請求の範囲第(1)項記
    載のラケット。
  3. 【請求項3】ポリビニルアルコール系繊維が少なくとも
    15g/dの引張強度と、少なくとも200g/dの引張弾性率を
    有する特許請求の範囲第(1)項記載のラケット。
  4. 【請求項4】ラケットの振動損失係数が0.01以上である
    特許請求の範囲第(1)項記載のラケット。
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