JP2889062B2 - X線マスクおよびその製造方法 - Google Patents

X線マスクおよびその製造方法

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JP2889062B2
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造工程に
おけるX線露光方法に用いるX線マスク及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置、特に大規模集積回路
(LSI)装置の高密度化、高速化に伴って素子の微細
化が要求されており、またその製造工程における写真蝕
刻工程で使われる光の波長が短いほど微細な素子を形成
することができる。このため、波長が1nm前後の軟X
線(以下、単にX線と称する。)を光源とするX線露光
法が次世代の露光方法として有望視されている。
【0003】このX線露光法に用いられるX線マスクに
は、X線が通過する際に生じる減衰をできるだけ小さく
するために軽元素物質よりなる薄いX線透過膜を用い、
該X線透過膜上に、X線を吸収する重金属よりなり半導
体基板上に転写パターン(以下、「吸収体パターン」と
称する。)を形成するためのX線吸収膜を形成するのが
通常である。
【0004】以下、図面を参照しながら、上述した従来
のX線マスクについて説明する。図33は従来のX線マ
スクGの断面構造を示し、同図において、1はSi基板
からなる枠状の支持体、2は支持体1の表面に形成され
たSiN膜からなるX線透過膜(メンブレン膜)、3は
X線透過膜2の表面に形成されたLSIパターン、4は
X線透過膜2の表面に形成されたアライメントマーク
(位置合わせマーク)であって、LSIパターン3及び
アライメントマーク4はW膜からなるX線吸収体により
形成されている。
【0005】上記X線マスクGを具体的に説明すると、
支持体1の表面に2μmの膜厚のX線透過膜2が形成さ
れ、該X線透過膜2の表面に0.7μmの膜厚のLSI
パターン3及びアライメントマーク4が形成されてい
る。また、露光領域の支持体1はX線を透過させるため
に裏面側がエッチングされている。
【0006】尚、X線透過膜2としては、SiN膜に代
えてSi膜、SiC膜あるいはダイヤモンド薄膜等が用
いられる場合もあり、またLSIパターン3及びアライ
メントマーク4としてはW膜に代えてAuやTa等の他
の重金属薄膜が用いられる場合もある。
【0007】ところで、X線を光源とするX線露光法に
おいては、X線を集光できるレンズがないため、縮小投
影露光を行なうことは困難である。従って、X線マスク
Gには半導体基板に転写するのと同一寸法の微細パター
ンを形成する必要がある。
【0008】このようなX線マスクGを用いるX線露光
方法は、図34に示すように、X線マスクGと、アライ
メントマーク31を有し表面にレジスト32が塗布され
た半導体基板30とを近接状態例えば20μm程度離し
て対向させ、両者の位置合わせを行なった後、蓄積リン
グ(図示せず)から放射されビームラインにより導かれ
たシンクロトロン放射光(SOR)と呼ばれるX線を照
射するものである。
【0009】上記のX線露光法においてX線マスクGと
半導体基板30とを位置合わせする際の両者間のズレ量
を検出する方法としては、X線マスクGに形成された格
子状のアライメントマーク4と、半導体基板30に形成
された格子状のアライメントマーク31とに可視光(ア
ライメント光)であるレーザー光を同時に照射し、該レ
ーザー光により生じたそれぞれの反射回折光を比較する
方法が最も精度の良い位置合わせ方法のひとつとして採
用されている。以下、この方法をさらに詳しく説明す
る。
【0010】図34に示すように、X線マスクGの裏面
側より照射されたレーザー光13Aは、X線透過膜2を
透過して格子状のアライメントマーク4を照射した後、
反射回折光を生じるので、これら反射回折光のうち1次
反射回折光14を第1のフォトディテクタ(図示せず)
により検知する。一方、X線透過膜2におけるアライメ
ントマーク4が形成されていない部分を透過して半導体
基板30のアライメントマーク11を照射したレーザー
光13Bは他の1次反射回折光15を生じるので、この
半導体基板30のアライメント11からの他の1次反射
回折光15を第2のフォトディテクタにより検知する。
X線マスクGのアライメントマーク4を照射した1次反
射回折光14と半導体基板30のアライメントマーク1
1からの他の1次反射回折光15との位相を比較するこ
とにより、X線マスクGと半導体基板30との間の位置
ズレを検出するのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
X線マスクGを用いる上記の位置ズレ検出方法による
と、X線マスクGのアライメントマーク4を透過する0
次透過回折光16は、半導体基板30の表面で反射され
て再びアライメントマーク4を照射し、1次の透過回折
光からなる不要回折光17となる。この不要回折光17
は、位置ズレ検出にとって必要である1次反射回折光1
4と同じ方向に回折されるため、1次反射回折光14と
不要回折光17とが重なって第1のフォトディテクタに
より検知されるので、1次反射回折光14の検出に際し
て大きな検出誤差を生じることがあるという問題があ
る。
【0012】また、従来のX線マスクGによると、上記
の0次透過回折光16に限らず、1次透過回折光18或
いは高次の透過回折光(図示は省略している)による検
出誤差も生じることがある。
【0013】また、X線透過膜2を透過する透過光が生
じることは、位置ずれ検出に用いる1次反射回折光14
が、アライメントマーク4に照射されたレーザー光13
Aに比べて光強度が低減していることになり、信号のS
/N比が悪くなるという問題もある。
【0014】上記に鑑み、本発明は、X線マスクのアラ
イメントマークに可視光としてのレーザー光を照射した
ときに得られる1次反射回折光が透過回折光の影響を受
けることがないX線マスク及びこのようなX線マスクを
簡易且つ確実に製造することができるX線マスクの製造
方法を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1〜請求項9の発明は、X線透過膜の表面に
形成されるアライメントマークの表面を断面凹凸状にす
ることによって1次反射回折光を得ると共に、アライメ
ントマークの表面を可視光反射膜で覆うことによって可
視光がアライメントマークを透過する事態を阻止するも
のである。
【0016】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、X線透過膜の表面に形成されるアライメントマーク
をX線透過膜の表面部が平面格子状で断面凹凸状に交互
に形成された凸状部及び凹状部によって構成し、上記ア
ライメントマークの凸状部及び凹状部の各表面に可視光
反射膜をそれぞれ形成するものである。
【0017】また、請求項2の発明は、X線透過膜の表
面に簡易に断面凹凸状に形成するため、請求項1の構成
に、アライメントマークの凹状部はX線透過膜の表面部
が平面格子状に窪むことにより形成され、アライメント
マークの凸状部はX線透過膜の表面部における上記凹状
部同士の間の平坦部からなるという構成を付加するもの
である。
【0018】また、請求項3の発明は、X線マスクのア
ライメントマークとLSIパターンとの相対位置を向上
させるべく、アライメントマークの凸状部の表面の可視
光反射膜をLSIパターンと同じ工程で形成するため、
請求項1又は2の構成に、上記アライメントマークの凸
状部の表面に形成されている可視光反射膜はX線吸収体
であるという構成を付加するものである。
【0019】具体的に請求項4の発明が講じた解決手段
は、X線透過膜の表面に第1の可視光反射膜からなる平
面格子状の可視光反射性格子パターンを形成し、X線透
過膜における上記可視光反射性格子パターンが形成され
ていない部分の表面に平面格子状の可視光透過膜を形成
し、該可視光透過膜の表面に第2の可視光反射膜を形成
し、X線透過膜の表面に形成されるアライメントマーク
を、X線透過膜及び可視光透過膜からなる凸状部とX線
透過膜における可視光反射性格子パターンの裏側部分か
らなる凹状部とによって構成するものである。
【0020】また、請求項5の発明は、X線マスクのア
ライメントマークとLSIパターンの相対位置を向上さ
せるべく第1の可視光反射膜をLSIパターンと同じ工
程で形成するため、請求項4の構成に、上記第1の可視
光反射膜はX線吸収体であるという構成を付加するもの
である。
【0021】具体的に請求項6の発明が講じた解決手段
は、X線透過膜の表面に形成されるアライメントマーク
を、X線透過膜からなり互いに同じ厚さを有し表面側へ
突出する平面格子状の凸状部と該凸状部同士の間で裏面
側へ平面格子状に窪む凹状部とによって構成し、アライ
メントマークの凸状部及び凹状部の表面に可視光反射膜
をそれぞれ形成するものである。
【0022】具体的に請求項7の発明が講じた解決手段
は、X線透過膜の表面に可視光透過膜からなる平面格子
状の可視光透過性格子パターンを形成し、X線透過膜の
表面に形成されるアライメントマークを、X線透過膜に
おける可視光透過性パターンの裏側部分及び可視光透過
性格子パターンからなる凸状部とX線透過膜における可
視光透過性パターンが形成されていない平坦部からなる
凹状部とによって構成し、アライメントマークの表面に
可視光反射膜を形成するものである。
【0023】具体的に請求項8の発明が講じた解決手段
は、X線透過膜の裏面部に裏面同士が面一になるように
可視光透過膜からなる平面格子状の可視光透過性格子パ
ターンを形成すると共に、X線透過膜における可視光透
過性格子パターンの表側にX線透過膜が表側へ突出して
なる平面格子状の格子状突出部を形成し、X線透過膜の
表面に形成されるアライメントマークを、X線透過膜の
格子状突出部及び可視光透過性格子パターンからなる凸
状部とX線透過膜における格子状突出部が形成されてい
ない平坦部からなる凹状部とによって構成し、アライメ
ントマークの表面に可視光反射膜を形成するものであ
る。
【0024】また、請求項9の発明は、アライメントマ
ークの凸状部を構成するX線透過膜と可視光透過性格子
パターンとの間で可視光が反射されるのを防止するた
め、請求項7又は8の構成に、X線透過膜及び可視光透
過性格子パターンは、これらX線透過膜と可視光透過性
格子パターンとの界面における可視光の反射率が所定値
よりも小さくなるような材料によりそれぞれ形成されて
いるという構成を付加するものである。
【0025】請求項10の発明は、請求項1の発明に係
るX線マスクの製造方法であって、マスク支持体の表面
にX線透過膜を形成する工程と、該X線透過膜の表面に
可視光反射膜からなる平面格子状の可視光反射性格子パ
ターンを形成する工程と、該可視光反射性格子パターン
をレジストマスクとして上記X線透過膜にエッチング処
理を施すことにより、上記X線透過膜の表面部に、該表
面部における上記可視光反射性格子パターンの裏面側部
分が平面格子状に窪んでなる凹状部と該凹状部同士の間
の平坦部からなる凸状部とから構成されるアライメント
マークを形成する工程と、該アライメントマークの表面
に可視光反射膜を形成する工程とを有する構成とするも
のである。
【0026】請求項11の発明は、請求項4の発明に係
るX線マスクの製造方法であって、マスク支持体の表面
にX線透過膜を形成する工程と、該X線透過膜の表面に
第1の可視光反射膜からなる平面格子状の可視光反射性
格子パターンを形成する工程と、上記X線透過膜におけ
る上記可視光反射性格子パターンが形成されていない部
分の表面に平面格子状の可視光透過膜を形成することに
より、上記X線透過膜及び可視光透過膜からなる凸状部
と上記X線透過膜における上記可視光反射性格子パター
ンの裏側部分からなる凹状部とによって構成されるアラ
イメントマークを形成する工程と、上記可視光透過膜の
表面に第2の可視光反射膜を形成する工程とを有する構
成とするものである。
【0027】請求項12の発明は、請求項6の発明に係
るX線マスクの製造方法であって、マスク支持体の表面
におけるアライメントマークを形成する部位にエッチン
グ処理を施すことにより、該マスク支持体の表面に平面
格子状で断面凹状の格子パターンを形成する工程と、上
記マスク支持体の表面にX線透過膜を略均一の厚さに形
成する工程と、該X線透過膜の表面におけるアライメン
トマークを形成する部位に可視光反射膜を形成する工程
と、上記マスク支持体における少なくともアライメント
マークを形成する部位の裏側部分を除去することによ
り、上記X線透過膜からなり互いに同じ厚さを有し表面
側へ突出する平面格子状の凸状部と該凸状部同士の間で
裏面側へ平面格子状に窪む凹状部とによって構成される
アライメントマークを形成する工程とを含む構成とする
ものである。
【0028】請求項13の発明は、請求項7の発明に係
るX線マスクの製造方法であって、マスク支持体の表面
にX線透過膜を形成する工程と、該X線透過膜の表面に
おける少なくともアライメントマークを形成する部位に
可視光透過膜を形成する工程と、該可視光透過膜に対し
てエッチング処理を施して該可視光透過膜からなる平面
格子状の可視光透過性格子パターンを形成することによ
り、上記X線透過膜における上記可視光透過性パターン
の裏側部分及び該可視光透過性格子パターンからなる凸
状部と上記X線透過膜における上記可視光透過性パター
ンが形成されていない部分からなる凹状部とによって構
成されるアライメントマークを形成する工程と、該アラ
イメントマークの表面に可視光反射膜を形成する工程と
を含む構成とするものである。
【0029】請求項14の発明は、請求項8の発明に係
るX線マスクの製造方法であって、マスク支持体の表面
における少なくともアライメントマークを形成する部位
に可視光透過膜からなり平面格子状の可視光透過性格子
パターンを形成する工程と、上記マスク支持体の表面に
X線透過膜を形成することにより、該X線透過膜におけ
る上記可視光透過性格子パターンの表側に該X線透過膜
が表側へ突出してなる平面格子状の格子状突出部を形成
する工程と、該X線透過膜の表面におけるアライメント
マークを形成する部位に可視光反射膜を形成する工程
と、上記マスク支持体における少なくともアライメント
マークを形成する部位の裏側部分を除去することによ
り、上記X線透過膜の格子状突出部及び上記可視光透過
性格子パターンからなる凸状部と上記X線透過膜におけ
る上記格子状突出部が形成されていない平坦部からなる
凹状部とによって構成されるアライメントマークを形成
する工程とを含む構成とするものである。
【0030】
【作用】請求項1の構成により、アライメントマークを
X線透過膜の表面部が断面凹凸状に交互に形成された凸
状部及び凹状部によって構成したため、アライメントマ
ークに照射された可視光は1次反射回折光を生じ、ま
た、アライメントマークの凸状部及び凹状部の各表面に
可視光反射膜を形成したため、アライメントマークに照
射された可視光は該アライメントマークを透過すること
はない。
【0031】請求項2の構成により、アライメントマー
クの凹状部はX線透過膜の表面部が平面格子状に窪むこ
とにより形成され、アライメントマークの凸状部はX線
透過膜の表面部における上記凹状部同士の間の平坦部に
より構成したため、断面凹凸状のアライメントマークを
X線透過膜の表面に簡易に形成することができる。
【0032】請求項3の構成により、アライメントマー
クの凸状部の表面に形成された可視光反射膜をX線吸収
体で形成したため、該可視光反射膜をLSIパターンと
同じ工程で形成することが可能となりLSIパターンと
アライメントマークの相対位置の精度を向上させること
ができ、X線マスクを簡易且つ確実に製作することがで
きる。
【0033】請求項4の構成により、X線透過膜の表面
に第1可視光反射膜からなる可視光反射性格子パターン
を形成すると共にX線透過膜における可視光反射性格子
パターンが形成されていない部分の表面に平面格子状の
可視光透過膜を形成したため、X線透過膜及び可視光透
過膜からなる凸状部とX線透過膜における可視光反射性
格子パターンの裏側部分からなる凹状部とによって断面
凹凸状のアライメントマークが構成されるため、アライ
メントマークに照射された可視光は1次反射回折光を生
じる。また、可視光透過膜の表面に第2の可視光反射膜
を形成したため、可視光反射性パターンと可視光透過膜
の表面に形成された第2の可視光反射膜とによってアラ
イメントマークの表面が覆われているため、アライメン
トマークに照射された可視光は該アライメントマークを
透過することはない。
【0034】請求項5の構成により、第1の可視光反射
膜をX線吸収体で形成したため、可視光反射性格子パタ
ーンをLSIパターンと同じ工程で形成することが可能
となるので、LSIパターンとアライメントマークの相
対位置の精度を向上させることができ、X線マスクを簡
易且つ確実に製作することができる。
【0035】請求項6の構成により、アライメントマー
クをX線透過膜からなり表面側へ突出する凸状部と該凸
状部同士の間で裏面側へ窪む凹状部とによって構成した
ため、アライメントマークの断面は凹凸状となるので、
該アライメントマークに照射された可視光は1次反射回
折光を生じ、また、アライメントマークの凸状部及び凹
状部の各表面に可視光反射膜を形成したため、アライメ
ントマークに照射された可視光は該アライメントマーク
を透過することはない。
【0036】請求項7の構成により、X線透過膜におけ
る可視光透過性パターンの裏側部分及び可視光透過性格
子パターンからなる凸状部とX線透過膜における可視光
透過性パターンが形成されていない平坦部からなる凹状
部とによってアライメントマークを構成したため、アラ
イメントマークの断面は凹凸状となるので、該アライメ
ントマークに照射された可視光は1次反射回折光を生じ
る。また、アライメントマークの表面に可視光反射膜を
形成したため、アライメントマークに照射された可視光
は該アライメントマークを透過することはない。
【0037】請求項8の構成により、X線透過膜の格子
状突出部及び可視光透過性格子パターンからなる凸状部
とX線透過膜における格子状突出部が形成されていない
平坦部からなる凹状部とによってアライメントマークを
構成したため、アライメントマークの断面は凹凸状とな
るので、該アライメントマークに照射された可視光は1
次反射回折光を生じる。また、アライメントマークの表
面に可視光反射膜を形成したため、アライメントマーク
に照射された可視光は該アライメントマークを透過する
ことはない。
【0038】請求項9の構成により、X線透過膜及び可
視光透過性格子パターンを、これらの界面における可視
光反射率が所定値よりも小さくなるような材料により形
成したため、アライメントマークの凸状部を構成するX
線透過膜と可視光透過性格子パターンとの間で可視光が
反射され難くなる。
【0039】請求項10の構成により、X線透過膜の表
面に平面格子状の可視光反射性格子パターンを形成した
後、該可視光反射性格子パターンをレジストマスクとし
てX線透過膜にエッチング処理を施すと、X線透過膜の
表面部に可視光反射性格子パターンの裏面側部分が平面
格子状に窪んでなる凹状部が形成され、これに伴って該
凹状部同士の間の平坦部が凸状部になるので、断面凹凸
状のアライメントマークが形成される。
【0040】請求項11の構成により、X線透過膜の表
面に平面格子状の可視光反射性格子パターンを形成した
後、X線透過膜における可視光反射性格子パターンが形
成されていない部分の表面に平面格子状の可視光透過膜
を形成すると、可視光透過膜及びX線透過膜によってア
ライメントマークの凸状部が形成されると共にX線透過
膜における可視光反射性格子パターンの裏側部分によっ
てアライメントマークの凹状部が形成される。
【0041】請求項12の構成により、マスク支持体の
表面にエッチング処理を施して断面凹状の格子パターン
を形成した後、マスク支持体の表面にX線透過膜を略均
一の厚さに形成し、その後、マスク支持体における少な
くともアライメントマークを形成する部位の裏側部分を
除去すると、X線透過膜からなり互いに同じ厚さを有し
表面側へ突出する平面格子状の凸状部と該凸状部同士の
間で裏面側へ平面格子状に窪む凹状部とが形成されるの
で、断面凹凸状のアライメントマークが形成される。
【0042】請求項13の構成により、X線透過膜の表
面に可視光透過膜を形成した後、該可視光透過膜に対し
てエッチング処理を施して平面格子状の可視光透過性格
子パターンを形成すると、X線透過膜における可視光透
過性パターンの裏側部分及び可視光透過性格子パターン
によってアライメントマークの凸状部が形成されると共
に、X線透過膜における可視光透過性パターンが形成さ
れていない部分によってアライメントマークの凹状部が
形成される。
【0043】請求項14の構成により、マスク支持体の
表面に可視光透過性格子パターンを形成した後、マスク
支持体の表面にX線透過膜を形成してX線透過膜におけ
る可視光透過性格子パターンの表側に格子状突出部を形
成し、その後、マスク支持体の裏側部分を除去すると、
X線透過膜の格子状突出部及び可視光透過性格子パター
ンによってアライメントマークの凸状部が形成されると
共に、X線透過膜における格子状突出部が形成されてい
ない平坦部によってアライメントマークの凹状部が形成
される。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0045】図1は本発明の第1実施例に係るX線マス
クAの断面構造を示している。同図において、1はSi
基板からなる支持体、2は支持体1の表面に形成された
SiN膜からなるX線透過膜、3はX線透過膜2の表面
に形成されたW膜からなるLSIパターンである。尚、
露光領域の支持体1はX線を透過させるために裏面側が
エッチングにより除去されている。
【0046】また、同図において、4はX線透過膜2の
表面に形成されたアライメントマークであって、該アラ
イメントマーク4は、X線透過膜2の表面に形成された
平面形状が格子状の凸状部4aと、X線透過膜2の表面
における凸状部4aを除く部分つまり凸状部4a同士の
間に形成された平面格子状の凹状部4bとからなる。そ
して、アライメントマーク4の凸状部4aの表面には可
視光反射膜であってX線吸収体でもあるW膜からなる可
視光反射性格子パターン5が形成され、アライメントマ
ーク4の凹状部4b及び可視光反射性格子パターン5の
表面には可視光反射膜としてのW膜からなる金属膜7が
形成されている。尚、本第1実施例においては、X線マ
スクAの製作技術上の理由により可視光反射性格子パタ
ーン5の表面にも金属膜7が形成されているが、金属膜
7はアライメントマーク4の凹状部4bの表面にのみ形
成されていてもよい。
【0047】以下、図2に基づいて、上記のX線マスク
Aと、表面にレジスト32が塗布された半導体基板30
との位置ズレを検出する方法を説明する。同図はX線マ
スクAと半導体基板30との位置合わせ時の部分断面構
造を示しており、同図において、13はX線マスクAの
アライメントマーク4に照射されるレーザー光、14は
アライメントマーク4に照射されたレーザー光13によ
り生じた1次反射回折光である。
【0048】同図に示すように、X線マスクAの表面側
(図1の上側、図2の右側)に適当な距離をおいて半導
体基板30を配置する。X線マスクAの位置合わせを行
なう際、X線マスクAのアライメントマーク4に対して
X線マスクAの裏面側からレーザー光13を照射する
と、格子パターン5及び金属膜7を構成するW膜はレー
ザー光13を透過させないので、アライメントマーク4
を透過して半導体基板30に達する透過回折光が生じる
ことはない。このため、図33に基づき従来技術の項で
説明したような0次透過回折光16、1次透過回折光1
8及び高次透過回折光が生じないので、これら0次、1
次或いは高次の透過回折光による検出誤差が生じること
はない。
【0049】また、上記のようにレーザー光13をX線
マスクAの裏面側からアライメントマーク4に照射する
と、レーザー光13は可視光反射性格子パターン5及び
金属膜7を構成するW膜により反射されて1次反射回折
光14を生じる。この1次反射回折光14の強度は、回
折格子を構成するX線透過膜2に形成されたアライメン
トマーク4の凸状部4aと凹状部4bとの段差の大きさ
により周期的に変化することが知られており、アライメ
ントマーク4の凹状部4bのエッチング深さを調節する
ことによって1次反射回折光14の強度を最大にするこ
とができる。
【0050】また、レーザー光13がアライメントマー
ク4の凸状部4a及び凹状部4bの両方の表面に形成さ
れたW膜によって反射されるため、レーザー光13が凸
状部4a及び凹状部4bのうちの一方のみの表面に形成
されたW膜によって反射される場合に比べて1次反射回
折光14の強度は大きくなる。例えば、X線透過膜2が
屈折率2.5のSiN膜により形成されており、波長
0.633μmのレーザー光(He−Ne)13がX線
透過膜2を透過してピッチ4μmの回折格子に入射角9
度で照射される場合には、アライメントマーク4の段差
が約0.06μm或いは0.19μm等のときに1次反
射回折光14の光強度は最大となる。
【0051】以下、図3〜図6に基づいて上記第1実施
例に係るX線マスクAの製造方法を説明する。
【0052】まず、図3に示すように、従来のX線マス
ク製造方法と同様、裏面にエッチング処理が施されてい
ないSi基板からなる支持体1の表面に、例えば膜厚2
μmのSiN膜からなるX線透過膜2を形成する。その
後、X線透過膜2の表面に厚さ0.7μmのW膜を形成
した後、該W膜に対して電子ビーム露光法及び反応性ド
ライエッチング法によりエッチングを施すことによっ
て、X線透過膜2の表面にW膜からなるLSIパターン
3及び可視光反射性格子パターン5をそれぞれ形成す
る。
【0053】次に、図4に示すように、アライメントマ
ーク4を形成するための開口部8aを有するレジストマ
スク8を写真蝕刻法によりX線透過膜2の表面に形成し
た後、反応性ドライエッチング法によりX線透過膜2を
所定の厚さだけエッチングする。このようにすると、X
線透過膜2の表面には既にW膜による可視光反射性格子
パターン5が形成され且つレジストマスク8には開口部
8aが設けられているため、レジストマスク8の開口部
8aに臨む領域内で且つ可視光反射性格子パターン5が
形成されていない部分がエッチングされるので、X線透
過膜2の表面には上述した凸状部4a及び凹状部4bか
らなるアライメントマーク4が形成される。
【0054】尚、格子パターン5をマスクとしてX線透
過膜2に対してエッチングする際に、レジストマスク8
を形成することなく、X線透過膜2におけるLSIパタ
ーン3が形成されている領域をも同時にエッチングして
もよい。
【0055】次に、図5に示すように、アライメントマ
ーク4の表面に、可視光反射膜としての例えば厚さ0.
2μmのW膜からなる断面凹凸状の金属膜7を形成す
る。この凹凸状の金属膜7を形成する方法としては、前
工程でX線透過膜2をエッチングしたときのレジストマ
スク8を残したままX線透過膜2の表面にスパッタ法に
よりW膜を形成し、その後、レジストマスク8の表面の
W膜をレジストマスク8と共に除去するリフトオフ法を
用いることができる。
【0056】尚、金属膜7の形成方法についても上記の
リフトオフ法に限らず、半導体基板1の全面に亘って金
属膜7を形成した後、写真蝕刻法及びエッチング法によ
ってアライメント膜4の表面の金属膜7を残す方法を採
用することもできる。特に金属膜7として、可視光反射
性格子パターン5を構成するX線吸収体に比べてエッチ
ング速度が大きいAl等の材料を用いる場合には、容易
に上記写真蝕刻法及びエッチング法を採用することがで
きる。さらに、金属膜7にX線が十分透過する材質と厚
さを選ぶと、上記金属膜7のエッチングを行なう必要が
ない。
【0057】次に、図6に示すように、従来の方法と同
様に、支持体1の裏面におけるX線を透過させる露光領
域をエッチングして、支持体1を枠状に形成する。
【0058】このようにすることにより、X線透過膜2
の表面に、凸状部4aと凹状部4bとからなるアライメ
ントマーク4が形成され、アライメントマーク4の凸状
部4aの表面にW膜からなる可視光反射性格子パターン
5が形成され、該可視光反射性格子パターン5の表面及
びアライメントマーク4の凹状部4bの表面にW膜から
なる金属膜7が形成されたX線マスクAを簡易且つ確実
に製作することができる。
【0059】図7は本発明の第2実施例に係るX線マス
クBの断面構造を示している。
【0060】本第2実施例においても、第1実施例と同
様に、Si基板からなる支持体1の表面にはSiN膜か
らなるX線透過膜2が形成されている。第1実施例と異
なりX線透過膜2の表面は平坦であって、該X線透過膜
2の表面にW膜からなるLSIパターン3及び第1の可
視光反射膜としてのW膜からなる平面格子状の可視光反
射性格子パターン5がそれぞれ形成されている。
【0061】X線透過膜2、LSIパターン3及び可視
光反射性格子パターン5の表面には全面に亘ってSiO
2 膜からなる可視光透過膜9Aが形成されており、これ
により、X線透過膜2の表面には、X線透過膜2及び可
視光透過膜9Aからなり表面側へ突出する凸状部4a
と、X線透過膜2の平坦な表面部分からなる凹状部4b
とによってアライメントマーク4が形成されている。ま
た、アライメントマーク4の表面には全面に亘って第2
の可視光反射膜としてのW膜からなる金属膜7が形成さ
れている。尚、露光領域の支持体1はX線を透過させる
ために裏面側がエッチングされている。
【0062】本第2実施例に係るX線マスクBと半導体
基板との位置ズレ検出を行なう方法は上述の第1実施例
に係るX線マスクAと同様であり、X線マスクBのアラ
イメントマーク4に対して裏面側からレーザー光を照射
すると、可視光反射性格子パターン5及び金属膜7を構
成するW膜はレーザー光を透過させないので、アライメ
ントマーク4を透過して半導体基板30に達する透過回
折光が生じることはなく、0次、1次或いは高次の透過
回折光による検出誤差が生じることはない。
【0063】以下、図8〜図10に基づいて上記第2実
施例に係るX線マスクBの製造方法を説明する。
【0064】まず、上記第1実施例に係るX線マスクB
の製造方法と同様に、裏面にエッチング処理が施されて
いないSi基板よりなる支持体1の表面にSiN膜より
なるX線透過膜2を形成した後、該X線透過膜2の表面
にW膜からなるLSIパターン3及び第1の可視光反射
膜としてのW膜からなる可視光反射性格子パターン5を
それぞれ形成する。
【0065】次に、図8に示すように、X線透過膜2、
LSIパターン3及び可視光反射性格子パターン5の各
表面の全面に亘って膜厚0.1μmのSiO2 膜よりな
る可視光透過膜9Aを形成する。これにより、可視光反
射性格子パターン5同士の間は、X線透過膜2上に可視
光透過膜9Aが積層されることによりアライメントマー
ク4の凸状部4aが形成され、可視光反射性格子パター
ン5の裏面側のX線透過膜2はアライメントマーク4の
凹状部4bを構成する。
【0066】次に、図9に示すように、アライメントマ
ーク4の表面に、例えば厚さ0.2μmのW膜からなる
第2の可視光反射膜としての凹凸状断面の金属膜7を形
成する。この金属膜7を形成する方法としては、半導体
基板1の表面に全面に亘ってW膜を形成した後、写真蝕
刻法によりアライメントマーク4の表面のW膜のみを残
してもよいし、アライメントマーク4と対応する部位に
開口部を有するレジストマスクを用いて選択的にW膜を
形成してもよい。また、金属膜7にX線が十分透過する
材質を選ぶと、全面に形成したままで、LSIパターン
3上の金属膜7を除去する必要はなくなる。
【0067】次に、図10に示すように、従来の方法と
同様に、支持体1の裏面におけるX線を透過させる露光
領域をエッチングにより除去する。
【0068】このようにすることにより、X線透過膜2
の表面に凸状部4aと凹状部4bとからなるアライメン
トマーク4が形成され、アライメントマーク4の凸状部
4aの表面に第2の可視光反射膜としての金属膜7が形
成され、アライメントマーク4の凹状部4aの表面に第
1の可視光反射膜からなる可視光反射性格子パターン5
が形成されたX線マスクBを簡易且つ確実に製作するこ
とができる。
【0069】図11は本発明の第3実施例に係るX線マ
スクCの断面構造を示している。本第3実施例において
も、第1実施例と同様に、Si基板からなる支持体1の
表面には第1及び第2実施例と同様、W膜からなるLS
Iパターン3が形成されている。
【0070】本第3実施例の特徴として、アライメント
マーク4は、X線透過膜2の表面に形成された平面格子
状の凹状部4bと、平坦面に上記凹状部4bが形成され
ることにより凸状になった平面格子状の凸状部4aとに
よって構成されており、アライメントマーク4の表面に
は全面に亘って可視光反射膜としてのW膜からなる金属
膜7が形成されている。尚、本第3実施例においては、
製作技術上及び強度上の理由により、X線透過膜2にお
けるアライメントマーク4の凹状部4bの裏面は裏面側
に突出している。
【0071】図12は、本第3実施例に係るX線マスク
Cと半導体基板30との位置ズレを検出する方法を説明
しており、X線マスクCと半導体基板30との位置ズレ
検出を行なう方法は、上述の第1実施例に係るX線マス
クAと同様であって、X線マスクCのアライメントマー
ク4に対して裏面側からレーザー光13を照射する。こ
のようにすると、金属膜7を構成するW膜はレーザー光
13を透過させないので、アライメントマーク4を透過
して半導体基板30に達する透過回折光が生じることは
なく、0次、1次或いは高次の透過回折光による検出誤
差が生じることはない。
【0072】また、レーザー光13がアライメントマー
ク4の表面に形成された金属膜7で反射されることによ
って得られる1次反射回折光の14の強度は、アライメ
ントマーク4の凸状部4aと凹状部4bとの段差により
周期的に変化することが知られている。従って、アライ
メントマーク4の凹状部4bの深さを調節することによ
って、1次反射回折光14の強度を最大にすることがで
きる。例えば波長0.633μmのレーザー光(He−
Ne)13がピッチ4μmの回折格子からなるアライメ
ントマーク4に入射角9度で照射される場合には、回折
格子(回折パターン)の段差が約0.16μm或いは
0.32μm等であるときにX線マスクCに対して垂直
方向に反射される1次反射回折光14の光強度は最大に
なる。
【0073】以下、図13〜図16に基づいて上記第3
実施例に係るX線マスクCの製造方法を説明する。
【0074】まず、図13に示すように、裏面にエッチ
ング処理が施されていないSi基板からなる支持体1の
表面におけるアライメントマーク4が形成されるべき部
位に、従来から知られている写真蝕刻法を用いて所定の
深さだけ選択的にエッチングして、例えば深さが0.3
μm、幅が2μm、長さが150μmの凹状直線パター
ン10aを2μm間隔で40本形成することにより、上
記支持体1の表面にピッチが4μmの格子パターン10
を形成する。
【0075】次に、図14に示すように、支持体1の表
面に全面に亘ってSiN膜からなるX線透過膜2を形成
する。このようにすると、X線透過膜2には、格子パタ
ーン10の凹凸状に倣って凸状部4aと凹状部4bとか
らなるアライメントマーク4が形成される。
【0076】次に、X線透過膜2の表面に全面に亘って
X線吸収体であり且つ可視光反射膜である厚さ0.7μ
mのW膜を形成した後、該W膜に対して電子ビーム露光
法及び反応性ドライエッチング法を行なうことにより、
図15に示すように、X線透過膜2の表面にW膜からな
るLSIパターン3を形成すると共に、X線透過膜2の
アライメントマーク4の表面にW膜からなる金属膜7を
形成する。
【0077】次に、図16に示すように、従来の方法と
同様に、支持体1の裏面におけるX線を透過させる露光
領域をエッチングして、支持体1を枠状に形成する。
【0078】このようにすることにより、X線透過膜2
の表面に凸状部4aと凹状部4bとからなるアライメン
トマーク4が形成され、アライメントマーク4の表面に
W膜からなる金属膜7が形成されたX線マスクCを簡易
且つ確実に製作することができる。
【0079】尚、本第3実施例に係るX線マスクCの製
造方法においては、SiN膜からなるX線透過膜2を形
成した後に、W膜からなるLSIパターン3及び金属膜
7を形成し、その後、支持体1の露光領域をエッチング
したが、これに代えて、SiN膜からなるX線透過膜2
を形成した後に、支持体1の露光領域をエッチングし、
その後、W膜からなるLSIパターン3及び金属膜7を
形成してもよい。
【0080】図17は、本発明の第4実施例に係るX線
マスクDの断面構造、及び該X線マスクDと半導体基板
30との位置合わせ状態を示している。
【0081】本第4実施例に係るX線マスクDにおいて
は、図示を省略した支持体の表面に形成されたSiN膜
からなり可視光透過膜でもある膜厚2μmのX線透過膜
2の表面には、膜厚0.1μmのSiO2 膜である可視
光透過膜からなる可視光透過性格子パターン11が形成
されている。これにより、X線透過膜2及び可視光透過
性格子パターン11からなる凸状部4aと、X線透過膜
2のみからなる凹状部4bとによって平面格子状で断面
凹凸状のアライメントマーク4が構成されている。そし
て、該アライメントマーク4の表面には膜厚0.8μm
のW膜からなる可視光反射膜としての金属膜7が形成さ
れている。また、X線透過膜2の表面にはW膜からなる
LSIパターン3が形成されている。
【0082】本第4実施例に係るX線マスクDと半導体
基板30との位置ズレ検出を行なう際には、X線マスク
Dのアライメントマーク4に対して裏面側からレーザー
光13を照射すると、1次の反射回折光14を得ること
ができ、また金属膜7を構成するW膜はレーザー光を透
過させないので、アライメントマーク4を透過して半導
体基板30に達する透過回折光が生じず、0次、1次或
いは高次の透過回折光による検出誤差が生じることはな
い。
【0083】以下、図18〜図22に基づいて上記第4
実施例に係るX線マスクDの製造方法を説明する。
【0084】まず、図18に示すように、Si基板から
なる支持体1の表面にSiN膜からなるX線透過膜2を
形成した後、図19に示すように、該X線透過膜2の表
面に膜厚0.1μmのSiO2 膜からなる可視光透過膜
9Bを形成する。その後、可視光透過膜9Bに写真蝕刻
法を施すことにより、図20に示すような可視光透過膜
9Bからなる可視光透過性格子パターン11を形成す
る。これにより、支持体1の表面に、X線透過膜2及び
可視光透過性格子パターン11からなる凸状部4aと、
X線透過膜2のみからなる凹状部4bとによって平面格
子状で断面凹凸状のアライメントマーク4が形成され
る。
【0085】次に、図21に示すように、X線透過膜2
及びアライメントマーク4の表面に全面に亘って、膜厚
0.8μmのW膜からなる可視光反射膜でありX線吸収
体でもある金属膜7を形成した後、該金属膜7に対して
写真蝕刻法を施すことにより、図22に示すように、ア
ライメントマーク4の表面の金属膜7を残す。尚、本実
施例においては、金属膜7に対して写真蝕刻法を施す工
程によって、アライメントマーク4表面の金属膜7と共
にLSIパターン3も同時に形成している。その後、図
23に示すように、支持体1の裏面におけるX線を透過
させる露光領域をエッチングして、支持体1を枠状に形
成する。
【0086】図24は、本発明の第5実施例に係るX線
マスクEの断面構造、及び該X線マスクEと半導体基板
30との位置合わせ状態を示している。
【0087】本第5実施例に係るX線マスクEにおいて
は、図示を省略した支持体の表面に形成されたSiN膜
からなり可視光透過膜でもある膜厚2μmのX線透過膜
2の表面には該X線透過膜2が平面格子状に突出してな
る突出部が形成されており、X線透過膜2の裏面におけ
る上記突出部の裏側には、該突出部と対応する平面形状
のSiO2 膜からなる可視光透過性格子パターン11が
形成されている。これにより、支持体1の表面には、X
線透過膜2の突出部及び可視光透過性格子パターン11
からなる凸状部4aと、X線透過膜2のみからなる凹状
部4bとによって格子状平面のアライメントマーク4が
形成されている。すなわち、第5実施例に係るX線マス
クEと第4実施例に係るX線マスクDとは可視光透過性
格子パターンの積層構造が表裏方向に互いに反転した状
態である。そして、X線マスクEにおいても、アライメ
ントマーク4の表面には膜厚0.8μmのW膜からなる
可視光反射膜としての金属膜7が形成されていると共
に、X線透過膜2の表面にはW膜からなるLSIパター
ン3が形成されている。
【0088】本第5実施例に係るX線マスクEと半導体
基板30との位置ズレ検出を行なう際には、X線マスク
Eのアライメントマーク4に対して裏面側からレーザー
光13を照射すると、1次の反射回折光14を得ること
ができ、また金属膜7を構成するW膜はレーザー光13
を透過させないので、アライメントマーク4を透過して
半導体基板30に達する透過回折光が生じず、0次、1
次或いは高次の透過回折光による検出誤差が生じること
はない。
【0089】以下、図25〜図30に基づいて上記第5
実施例に係るX線マスクEの製造方法を説明する。
【0090】まず、図25に示すように、Si基板から
なる支持体1の表面に膜厚0.1μmのSiO2 膜から
なる可視光透過膜9Cを形成した後、該可視光透過膜9
Cに写真蝕刻法を施すことにより、図26に示すよう
に、支持体1の表面に可視光透過膜9Cからなる可視光
透過性格子パターン11を形成する。その後、図27に
示すように、支持体1及び可視光透過膜9Cの表面に全
面に亘ってSiN膜からなる凹凸状断面のX線透過膜2
を形成する。
【0091】次に、図28に示すように、X線透過膜2
の表面に全面に亘って膜厚0.8μmのW膜からなるX
線吸収体であり可視光反射膜でもある金属膜7を形成し
た後、該金属膜7に対して写真蝕刻法を施すことによ
り、図29に示すように、可視光透過性格子パターン1
1の表面の金属膜7を残す。尚、本実施例においては、
金属膜7に対して写真蝕刻法を施す工程によって、可視
光透過性格子パターン11表面の金属膜7と共にLSI
パターン3も同時に形成している。
【0092】次に、図30に示すように、支持体1の裏
面におけるX線を透過させる露光領域をエッチングして
支持体1を枠状に形成することにより、X線透過膜2の
突出部及び可視光透過性格子パターン11からなる凸状
部4aと、X線透過膜2のみからなる凹状部4bとから
構成される格子状平面のアライメントマーク4を形成す
る。このアライメントマーク4の回折格子の段差は、S
iO2 膜からなる可視光透過膜9C(図25を参照)の
膜厚によって決定されるため、該可視光透過膜9Cの膜
厚を所望値に設定することにより、回折格子の段差を所
望の大きさに設定し、最適な回折効率にすることができ
る。
【0093】尚、上記各実施例において、X線透過膜2
としてはSiN膜が用いられているが、これに代えてS
i膜、SiC膜或いはダイヤモンド薄膜等を用いてもよ
く、また、アライメントマーク4の可視光反射性格子パ
ターン5及び金属膜7として構成されているX線吸収体
としては、W膜の代わりにAuやTa等の他の重金属薄
膜を用いてもよい。
【0094】図31は従来のX線マスクGを用い、該X
線マスクGと半導体基板30との間のギャップを変化さ
せた場合のアライメント信号の変化を示す図であり、横
軸はX線マスクと半導体基板との間のギャップ、縦軸は
アライメント信号を示している。このアライメント信号
の変化は次のようにして測定した。すなわち、X線マス
クGと半導体基板30との間のギャップを所定値に設定
してアライメントを行ない、このときのアライメント信
号を記録する。次にX線マスクGと半導体基板30との
間の平面的な相対位置を変化させることなく、X線マス
クGと半導体基板30との間のギャップのみを40nm
ステップで変化させていき、そのときのアライメント信
号を記録した。
【0095】X線マスクGと半導体基板30との間の平
面的な相対位置は変化していないので、X線マスクGと
半導体基板30との間のギャップが変化しても、アライ
メント信号は変化しないはずであるが、従来のX線マス
クGによると、およそ±40nmの信号変化が生じてい
る。この値はそのままアライメント誤差としてアライメ
ントに影響を与えることになる。
【0096】図32は本発明の第2実施例に係るX線マ
スクBを用い、上記と同様の測定方法により測定した場
合のアライメント信号の変化を示す図であり、横軸はX
線マスクと半導体基板との間のギャップ、縦軸はアライ
メント信号を示している。図32から明らかなように、
アライメント信号の変化はおよそ±5nmに抑えられて
おり、本発明の効果を確認することができる。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係るX線マスクによると、アライメントマークの凸状部
及び凹状部の各表面に可視光反射膜を形成したため、ア
ライメントマークに照射された可視光が該アライメント
マークを透過して半導体基板に達することがないので、
不要な反射光によって邪魔されることなくアライメント
マークにより生じた1次反射回折光を明瞭に検知でき
る。
【0098】請求項2の発明に係るX線マスクは、X線
透過膜の表面部を平面格子状に窪ませて凹状部を形成し
たため、凸状部は凹状部同士の間の平坦部により構成で
きるので、断面凹凸状のアライメントマークを簡易に形
成することができる。
【0099】請求項3の発明に係るX線マスクは、アラ
イメントマークの凸状部の表面に形成された可視光反射
膜をLSIパターンと同じX線吸収体で形成したため、
該可視光反射膜をLSIパターンと同じ工程で形成でき
るため、アライメントマークとLSIパターンとの相対
位置の精度を向上させることができる。
【0100】請求項4の発明に係るX線マスクによる
と、X線透過膜の表面に形成された第1の可視光反射膜
からなる可視光反射性パターンと可視光透過膜の表面に
形成された第2の可視光反射膜によってアライメントマ
ークの表面が覆われているため、アライメントマークに
照射された可視光が該アライメントマークを透過して半
導体基板に達することがないので、請求項1のX線マス
ク同様、不要な反射光によって邪魔されることなくアラ
イメントマークにより生じた1次反射回折光を明瞭に検
知できる。
【0101】請求項5の発明に係るX線マスクは、第1
の可視光反射膜をLSIパターンと同じX線吸収体で形
成したため、可視光反射性格子パターンをLSIパター
ンと同じ工程で形成できるため、アライメントマークと
LSIパターンとの相対位置の精度を向上させることが
できる。
【0102】請求項6の発明に係るX線マスクによる
と、アライメントマークをX線透過膜からなり表面側へ
突出する凸状部と該凸状部同士の間で裏面側へ窪む凹状
部とによって構成し、該アライメントマークの凸状部及
び凹状部の各表面に可視光反射膜を形成したため、アラ
イメントマークに照射された可視光が該アライメントマ
ークを透過して半導体基板に達することがないので、請
求項1のX線マスク同様、不要な反射光によって邪魔さ
れることなくアライメントマークにより生じた1次反射
回折光を明瞭に検知できる。
【0103】請求項7及び8の発明に係るX線マスクに
よると、アライメントマークの表面に可視光反射膜を形
成したため、請求項1のX線マスク同様、不要な反射光
によって邪魔されることなくアライメントマークにより
生じた1次反射回折光を明瞭に検知できる。
【0104】請求項9の発明に係るX線マスクによる
と、X線透過膜及び可視光透過性格子パターンを、これ
らの界面における可視光反射率が所定値よりも小さくな
るような材料により形成したため、アライメントマーク
のX線透過膜と可視光透過性格子パターンとの間で可視
光が反射され難くなるので、1次反射回折光を検知を確
実にできる。
【0105】従って、請求項1〜9の発明に係るX線マ
スクによると、不要な反射回折光に邪魔されることなく
アライメントマークにより生じた1次反射回折光を明瞭
に検知できるので精度の良い位置ずれ検出が可能になる
と共に、アライメントマークに照射された可視光の殆ど
すべてをアライメント信号光として検知できるため、ア
ライメント信号光の強度が増大するので、信号S/Nが
向上する。
【0106】請求項10の発明に係るX線マスクの製造
方法によると、X線透過膜の表面に可視光反射性格子パ
ターンを形成した後、該可視光反射性格子パターンをレ
ジストマスクとしてX線透過膜にエッチング処理を施す
と、X線透過膜の表面部に可視光反射性格子パターンの
裏側部分が平面格子状に窪んでなる凹状部が形成され、
これに伴って該凹状部同士の間の平坦部が凸状部になる
ので、請求項1のX線マスクを簡易且つ確実に製造する
ことができる。
【0107】請求項11の発明に係るX線マスクの製造
方法によると、X線透過膜の表面に可視光反射性格子パ
ターンを形成した後、X線透過膜における可視光反射性
格子パターンが形成されていない部分の表面に可視光透
過膜を形成すると、可視光透過膜及びX線透過膜によっ
てアライメントマークの凸状部が形成されると共にX線
透過膜における可視光反射性格子パターンの裏側部分に
よってアライメントマークの凹状部が形成されるので、
請求項4のX線マスクを簡易且つ確実に製造することが
できる。
【0108】請求項12の発明に係るX線マスクの製造
方法によると、マスク支持体の表面に断面凹状の格子パ
ターンを形成した後、マスク支持体の表面にX線透過膜
を略均一の厚さに形成し、その後、マスク支持体の裏側
部分を除去すると、X線透過膜からなり互いに同じ厚さ
を有し表面側へ突出する平面格子状の凸状部と該凸状部
同士の間で裏面側へ平面格子状に窪む凹状部とが形成さ
れるので、請求項6のX線マスクを簡易且つ確実に製造
することができる。
【0109】請求項13の発明に係るX線マスクの製造
方法によると、X線透過膜の表面に可視光透過膜を形成
した後、該可視光透過膜に対してエッチング処理を施し
て平面格子状の可視光透過性格子パターンを形成する
と、X線透過膜における可視光透過性パターンの裏側部
分及び可視光透過性格子パターンによってアライメント
マークの凸状部が形成されると共にX線透過膜における
可視光透過性パターンが形成されていない部分によって
アライメントマークの凹状部が形成されるので、請求項
7の発明に係るX線マスクを簡易且つ確実に製造するこ
とができる。
【0110】請求項14の発明に係るX線マスクの製造
方法によると、マスク支持体の表面に可視光透過性格子
パターンを形成した後、マスク支持体の表面にX線透過
膜を形成してX線透過膜における可視光透過性格子パタ
ーンの表側に格子状突出部を形成し、その後、マスク支
持体の裏側部分を除去すると、X線透過膜の格子状突出
部及び可視光透過性格子パターンによってアライメント
マークの凸状部が形成されると共にX線透過膜における
格子状突出部が形成されていない平坦部によってアライ
メントマークの凹状部が形成されるので、請求項8の発
明に係るX線マスクを簡易且つ確実に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るX線マスクの断面図
である。
【図2】上記第1実施例に係るX線マスクと半導体基板
との位置合わせ状態を示す断面図である。
【図3】上記第1実施例に係るX線マスクの製造方法の
工程を示す断面図である。
【図4】上記第1実施例に係るX線マスクの製造方法の
工程を示す断面図である。
【図5】上記第1実施例に係るX線マスクの製造方法の
工程を示す断面図である。
【図6】上記第1実施例に係るX線マスクの製造方法の
工程を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るX線マスクの断面図
である。
【図8】上記第2実施例に係るX線マスクの製造方法の
工程を示す断面図である。
【図9】上記第2実施例に係るX線マスクの製造方法の
工程を示す断面図である。
【図10】上記第2実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図11】本発明の第3実施例に係るX線マスクの断面
図である。
【図12】上記第3実施例に係るX線マスクと半導体基
板との位置合わせ状態を示す断面図である。
【図13】上記第3実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図14】上記第3実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図15】上記第3実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図16】上記第3実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図17】上記第4実施例に係るX線マスクと半導体基
板との位置合わせ状態を示す断面図である。
【図18】上記第4実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図19】上記第4実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図20】上記第4実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図21】上記第4実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図22】上記第4実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図23】上記第4実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図24】上記第5実施例に係るX線マスクと半導体基
板との位置合わせ状態を示す断面図である。
【図25】上記第5実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図26】上記第5実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図27】上記第5実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図28】上記第5実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図29】上記第5実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図30】上記第5実施例に係るX線マスクの製造方法
の工程を示す断面図である。
【図31】従来のX線マスクを用いた場合のアライメン
ト信号誤差を示す図である。
【図32】本発明の第2実施例に係るX線マスクを用い
た場合のアライメント信号誤差を示す図である。
【図33】従来のX線マスクの断面図である。
【図34】従来のX線マスクと半導体基板との位置合わ
せ状態を示す断面図である。
【符号の説明】
A,B,C,D,E,G X線マスク 1 支持体 2 X線透過膜 3 LSIパターン 4 アライメントマーク(X線マスク) 4a 凸状部 4b 凹状部 5 可視光反射性格子パターン(第1の可視光反射膜) 7 金属膜(可視光反射膜、第2の可視光反射膜) 8 レジストマスク 8a 開口部 9A,9B,9C 可視光透過膜 10 格子パターン 10a 凹状直線パターン 11 可視光透過性格子パターン 13,13A,13B レーザー光 14 1次反射回折光 15 他の1次反射回折光 16 0次透過回折光 17 不要回折光 30 半導体基板 31 アライメントマーク(半導体基板) 32 レジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027 G03F 1/16

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク支持体の表面に形成されたX線透
    過膜と、該X線透過膜の表面に形成されたアライメント
    マークとを備えたX線マスクにおいて、上記アライメン
    トマークは上記X線透過膜の表面部が平面格子状で断面
    凹凸状に交互に形成された凸状部及び凹状部によって構
    成されており、上記アライメントマークの凸状部及び凹
    状部の各表面には可視光反射膜がそれぞれ形成されてい
    ることを特徴とするX線マスク。
  2. 【請求項2】 上記アライメントマークの凹状部は上記
    X線透過膜の表面部が平面格子状に窪むことにより形成
    され、上記アライメントマークの凸状部は上記X線透過
    膜の表面部における上記凹状部同士の間の平坦部からな
    ることを特徴とする請求項1に記載のX線マスク。
  3. 【請求項3】 上記アライメントマークの凸状部の表面
    に形成されている可視光反射膜はX線吸収体であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のX線マスク。
  4. 【請求項4】 マスク支持体の表面に形成されたX線透
    過膜と、該X線透過膜の表面に形成されたアライメント
    マークとを備えたX線マスクにおいて、上記X線透過膜
    の表面には第1の可視光反射膜からなる平面格子状の可
    視光反射性格子パターンが形成され、上記X線透過膜に
    おける上記可視光反射性格子パターンが形成されていな
    い部分の表面には平面格子状の可視光透過膜が形成さ
    れ、該可視光透過膜の表面には第2の可視光反射膜が形
    成されており、上記アライメントマークは、上記X線透
    過膜及び可視光透過膜からなる凸状部と上記X線透過膜
    における上記可視光反射性格子パターンの裏側部分から
    なる凹状部とによって構成されていることを特徴とする
    X線マスク。
  5. 【請求項5】 上記第1の可視光反射膜はX線吸収体で
    あることを特徴とする請求項4に記載のX線マスク。
  6. 【請求項6】 マスク支持体の表面に形成されたX線透
    過膜と、該X線透過膜の表面に形成されたアライメント
    マークとを備えたX線マスクにおいて、上記アライメン
    トマークは、上記X線透過膜からなり互いに同じ厚さを
    有し表面側へ突出する平面格子状の凸状部と該凸状部同
    士の間で裏面側へ平面格子状に窪む凹状部とによって構
    成されており、上記アライメントマークの凸状部及び凹
    状部の表面には可視光反射膜がそれぞれ形成されている
    ことを特徴とするX線マスク。
  7. 【請求項7】 マスク支持体の表面に形成されたX線透
    過膜と、該X線透過膜の表面に形成されたアライメント
    マークとを備えたX線マスクにおいて、上記X線透過膜
    の表面に可視光透過膜からなる平面格子状の可視光透過
    性格子パターンが形成され、上記アライメントマーク
    は、上記X線透過膜における上記可視光透過性パターン
    の裏側部分及び該可視光透過性格子パターンからなる凸
    状部と上記X線透過膜における上記可視光透過性パター
    ンが形成されていない平坦部からなる凹状部とによって
    構成されており、上記アライメントマークの表面には可
    視光反射膜が形成されていることを特徴とするX線マス
    ク。
  8. 【請求項8】 マスク支持体の表面に形成されたX線透
    過膜と、該X線透過膜の表面に形成されたアライメント
    マークとを備えたX線マスクにおいて、上記X線透過膜
    の裏面部に裏面同士が面一になるように可視光透過膜か
    らなる平面格子状の可視光透過性格子パターンが形成さ
    れていると共に、上記X線透過膜における上記可視光透
    過性格子パターンの表側には該X線透過膜が表側へ突出
    してなる平面格子状の格子状突出部が形成されており、
    上記アライメントマークは、上記X線透過膜の格子状突
    出部及び上記可視光透過性格子パターンからなる凸状部
    と上記X線透過膜における上記格子状突出部が形成され
    ていない平坦部からなる凹状部とによって構成されてお
    り、上記アライメントマークの表面には可視光反射膜が
    形成されていることを特徴とするX線マスク。
  9. 【請求項9】 上記X線透過膜及び可視光透過性格子パ
    ターンは、これらX線透過膜と可視光透過性格子パター
    ンとの界面における可視光の反射率が所定値よりも小さ
    くなるような材料によりそれぞれ形成されていることを
    特徴とする請求項7又は8に記載のX線マスク。
  10. 【請求項10】 マスク支持体の表面にX線透過膜を形
    成する工程と、該X線透過膜の表面に可視光反射膜から
    なる平面格子状の可視光反射性格子パターンを形成する
    工程と、該可視光反射性格子パターンをレジストマスク
    として上記X線透過膜にエッチング処理を施すことによ
    り、上記X線透過膜の表面部に、該表面部における上記
    可視光反射性格子パターンの裏側部分が平面格子状に窪
    んでなる凹状部と該凹状部同士の間の平坦部からなる凸
    状部とから構成されるアライメントマークを形成する工
    程と、該アライメントマークの表面に可視光反射膜を形
    成する工程とを有することを特徴とするX線マスクの製
    造方法。
  11. 【請求項11】 マスク支持体の表面にX線透過膜を形
    成する工程と、該X線透過膜の表面に第1の可視光反射
    膜からなる平面格子状の可視光反射性格子パターンを形
    成する工程と、上記X線透過膜における上記可視光反射
    性格子パターンが形成されていない部分の表面に平面格
    子状の可視光透過膜を形成することにより、上記X線透
    過膜及び可視光透過膜からなる凸状部と上記X線透過膜
    における上記可視光反射性格子パターンの裏側部分から
    なる凹状部とによって構成されるアライメントマークを
    形成する工程と、上記可視光透過膜の表面に第2の可視
    光反射膜を形成する工程とを有することを特徴とするX
    線マスクの製造方法。
  12. 【請求項12】 マスク支持体の表面におけるアライメ
    ントマークを形成する部位にエッチング処理を施すこと
    により、該マスク支持体の表面に平面格子状で断面凹状
    の格子パターンを形成する工程と、上記マスク支持体の
    表面にX線透過膜を略均一の厚さに形成する工程と、該
    X線透過膜の表面におけるアライメントマークを形成す
    る部位に可視光反射膜を形成する工程と、上記マスク支
    持体における少なくともアライメントマークを形成する
    部位の裏側部分を除去することにより、上記X線透過膜
    からなり互いに同じ厚さを有し表面側へ突出する平面格
    子状の凸状部と該凸状部同士の間で裏面側へ平面格子状
    に窪む凹状部とによって構成されるアライメントマーク
    を形成する工程とを含むことを特徴とするX線マスクの
    製造方法。
  13. 【請求項13】 マスク支持体の表面にX線透過膜を形
    成する工程と、該X線透過膜の表面における少なくとも
    アライメントマークを形成する部位に可視光透過膜を形
    成する工程と、該可視光透過膜に対してエッチング処理
    を施して該可視光透過膜からなる平面格子状の可視光透
    過性格子パターンを形成することにより、上記X線透過
    膜における上記可視光透過性パターンの裏側部分及び該
    可視光透過性格子パターンからなる凸状部と上記X線透
    過膜における上記可視光透過性パターンが形成されてい
    ない部分からなる凹状部とによって構成されるアライメ
    ントマークを形成する工程と、該アライメントマークの
    表面に可視光反射膜を形成する工程とを含むことを特徴
    とするX線マスクの製造方法。
  14. 【請求項14】 マスク支持体の表面における少なくと
    もアライメントマークを形成する部位に可視光透過膜か
    らなり平面格子状の可視光透過性格子パターンを形成す
    る工程と、上記マスク支持体の表面にX線透過膜を形成
    することにより、該X線透過膜における上記可視光透過
    性格子パターンの表側に該X線透過膜が表側へ突出して
    なる平面格子状の格子状突出部を形成する工程と、該X
    線透過膜の表面におけるアライメントマークを形成する
    部位に可視光反射膜を形成する工程と、上記マスク支持
    体における少なくともアライメントマークを形成する部
    位の裏側部分を除去することにより、上記X線透過膜の
    格子状突出部及び上記可視光透過性格子パターンからな
    る凸状部と上記X線透過膜における上記格子状突出部が
    形成されていない平坦部からなる凹状部とによって構成
    されるアライメントマークを形成する工程とを含むこと
    を特徴とするX線マスクの製造方法。
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